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【発明の名称】 電動工具
【発明者】 【氏名】山田 穣

【氏名】稲垣 賢一郎

【要約】 【課題】比較的簡素かつ軽量な構成によって内部からの放熱性能を向上させることが可能な電動工具を得る。

【構成】ハウジング8の外表面を被覆する樹脂製のプロテクタ7をハウジング8より熱伝導性の高い材料で形成するとともに、プロテクタ7の一部(貫通部7bや、軸受当接部7c、駆動部接近部7d等)をハウジング8の内側まで延伸させた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源であるモータと、前記モータの回転動力を減速する減速部と、前記減速部の回転動力をその先端側に取り付けた工具に伝達する駆動部と、前記モータ、減速部、および駆動部を内包する樹脂製のハウジングと、前記ハウジングの外表面を被覆する樹脂製のプロテクタと、を備えた電動工具において、
前記プロテクタを前記ハウジングより熱伝導性の高い樹脂材料で形成するとともに、当該プロテクタの一部を前記ハウジングの内側まで延伸させたことを特徴とする電動工具。
【請求項2】
駆動源であるモータと、前記モータの回転動力を減速する減速部と、前記減速部の回転動力をその先端側に取り付けた工具に伝達する駆動部と、前記モータおよび減速部を内包する樹脂製のハウジングと、前記駆動部を内包し前記ハウジングに固定されて少なくとも樹脂部を含む駆動部カバーと、前記駆動部カバーを覆う樹脂製のプロテクタと、を備えた電動工具において、
前記プロテクタを、添加物を混入することで熱伝導性を高めた樹脂材料で形成するとともに、当該プロテクタの一部を前記駆動部カバーの内側まで延伸させたことを特徴とする電動工具。
【請求項3】
前記駆動部カバーおよび前記プロテクタが、前記ハウジングの開口部内に嵌挿されていることを特徴とする請求項2に記載の電動工具。
【請求項4】
前記駆動部カバーは、駆動部の回転軸方向に縦列配置された金属部と樹脂部とを備え、
前記プロテクタが、前記金属部と樹脂部とに跨がるように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の電動工具。
【請求項5】
前記プロテクタが、前記駆動部を回転可能に保持する軸受に当接する軸受当接部を有することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の電動工具。
【請求項6】
前記プロテクタが、前記モータに当接するモータ当接部を有することを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の電動工具。
【請求項7】
前記プロテクタが、前記モータの回転軸と共動するモータファンの回転空間内に前記ハウジング内面から突出する突起部を有することを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか一つに記載の電動工具。
【請求項8】
前記プロテクタが、前記駆動部に近接して臨む駆動部接近部を有することを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか一つに記載の電動工具。
【請求項9】
前記プロテクタが、前記モータの回転軸を回転可能に保持するモータ軸受に当接するモータ軸受当接部を有することを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか一つに記載の電動工具。
【請求項10】
前記プロテクタが、内部配線を保持する内部配線保持部を有することを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか一つに記載の電動工具。
【請求項11】
前記プロテクタを、金属微粉末を添加した樹脂材料によって成形したことを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ドリルドライバや、インパクトドライバ、オイルパルスドライバ等の電動工具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駆動源であるモータと、モータの回転動力を減速する減速部と、減速部の回転動力をその先端側に取り付けた工具に伝達する駆動部と、モータへの電力供給を制御するスイッチ部と、モータ、減速部およびスイッチ部を内包するハウジングと、を備えた電動工具が知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
この種の電動工具では、電力を供給してモータを回転駆動させると、当該モータは発熱する。したがって、モータの過熱を抑制すべく、モータファン等を設けて冷却することが、一般的に行われている。
【0004】
また、減速部や工具駆動部では、ギヤ等の回転部分の機械的摩擦を主因として熱が発生する一方、モータに電力を供給する電池パックや、スイッチ部、リード線等では、ジュール熱を主因とする熱が発生する。
【特許文献1】特開2003−211374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、この種の電動工具は種々の発熱源を有しているが、放熱するための機構としては、部品レイアウトや、軽量化、製造コスト等の観点から、モータのロータとともに回転するモータファンのみとする場合が多く、かかるモータファンによって上記発熱箇所の全てを冷却するのは困難である。
【0006】
また、駆動部カバーを金属材料によって形成した例が知られており、この場合には、当該駆動部カバーが軸受で生じた熱を放熱する効果が得られが、駆動部カバー全体を金属材料とすると、電動工具の重量が増大し、作業者の疲労が増大するという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、比較的簡素かつ軽量な構成によって内部からの放熱性能を向上させることが可能な電動工具を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明にあっては、駆動源であるモータと、上記モータの回転動力を減速する減速部と、上記減速部の回転動力をその先端側に取り付けた工具に伝達する駆動部と、上記モータ、減速部、および駆動部を内包する樹脂製のハウジングと、上記ハウジングの外表面を被覆する樹脂製のプロテクタと、を備えた電動工具において、上記プロテクタを上記ハウジングより熱伝導性の高い樹脂材料で形成するとともに、当該プロテクタの一部を上記ハウジングの内側まで延伸させたことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明にあっては、駆動源であるモータと、上記モータの回転動力を減速する減速部と、上記減速部の回転動力をその先端側に取り付けた工具に伝達する駆動部と、上記モータおよび減速部を内包する樹脂製のハウジングと、上記駆動部を内包し上記ハウジングに固定されて少なくとも樹脂部を含む駆動部カバーと、上記駆動部カバーを覆う樹脂製のプロテクタと、を備えた電動工具において、上記プロテクタを、添加物を混入することで熱伝導性を高めた樹脂材料で形成するとともに、当該プロテクタの一部を上記駆動部カバーの内側まで延伸させたことを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明にあっては、上記駆動部カバーおよび上記プロテクタが、上記ハウジングの開口部内に嵌挿されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明にあっては、上記駆動部カバーは、駆動部の回転軸方向に縦列配置された金属部と樹脂部とを備え、上記プロテクタが、上記金属部と樹脂部とに跨がるように配置されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明にあっては、上記プロテクタが、上記駆動部を回転可能に保持する軸受に当接する軸受当接部を有することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明にあっては、上記プロテクタが、上記モータに当接するモータ当接部を有することを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明にあっては、上記プロテクタが、上記モータの回転軸と共動するモータファンの回転空間内に上記ハウジング内面から突出する突起部を有することを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明にあっては、上記プロテクタが、上記駆動部に近接して臨む駆動部接近部を有することを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明にあっては、上記プロテクタが、上記モータの回転軸を回転可能に保持するモータ軸受に当接するモータ軸受当接部を有することを特徴とする。
【0017】
請求項10の発明にあっては、上記プロテクタが、内部配線を保持する内部配線保持部を有することを特徴とする。
【0018】
請求項11の発明にあっては、上記プロテクタを、金属微粉末を添加した樹脂材料によって成形したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1の発明によれば、ハウジング内で生じた熱を上記プロテクタを介して外部に放熱することができる分、内部からの放熱性能を向上させることができる。
【0020】
請求項2の発明によれば、駆動部カバー内で生じた熱を上記プロテクタを介して外部に放熱することができる分、内部からの放熱性能を向上させることができる。
【0021】
請求項3の発明によれば、ハウジングの開口部内に駆動部カバーを挿入する部分で隙間を詰めるあるいは無くすことができ、当該隙間から内部に塵芥等が侵入するのを抑制することができる。
【0022】
請求項4の発明によれば、上記金属部およびプロテクタを介して駆動部で生じた熱を放熱できる上、金属部と樹脂部との接続部分を補強することができる。
【0023】
請求項5の発明によれば、軸受で生じる摩擦熱をプロテクタを介して放熱することができる。
【0024】
請求項6の発明によれば、モータで生じる熱をプロテクタを介して放熱することができる。
【0025】
請求項7の発明によれば、上記モータファンの回転空間に熱がこもるのを抑制することができる。
【0026】
請求項8の発明によれば、駆動部で生じる熱をプロテクタを介して放熱することができる。
【0027】
請求項9の発明によれば、モータ軸受で生じる熱をプロテクタを介して放熱することができる。
【0028】
請求項10の発明によれば、プロテクタの一部を内部配線保持部として利用することで、製造の手間を省き、製造コストを低減することができる。
【0029】
請求項11の発明によれば、熱伝導性の高い樹脂材料を比較的容易に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0031】
(第1実施形態)図1は、本実施形態にかかる電動工具の側面図、図2は、電動工具の駆動部近傍を拡大して示す縦断面(工具の回転軸に沿う断面)図、図3は、電動工具のモータの設置部分での横断面(工具の回転軸と垂直な断面)図、図4は、電動工具のモータのモータ軸受の設置部分での縦断面図、図5は、電動工具のモータファンの設置部分での縦断面図、図6は、グリップ部を内側から見た側面図、図7は、図6のVI−VI断面図である。
【0032】
電動工具1は、モータ13(図3,4参照)や、減速部9(図2参照)、駆動部6(図2参照)等が縦列配置された状態で内包される本体部2と、スイッチ部(図示せず)等が内包されるグリップ部3とが、略T字状あるいは略L字状(本実施形態では略T字状)に接続されて構成されており、当該グリップ部3の先端部には着脱可能な電池パック4を装着できるようになっている。なお、10は工具着脱用の操作部である。
【0033】
また、グリップ部3の基端側には突没可能なハンドル5が設けられており、このハンドル5を押し込むことで、スイッチ回路(図示せず)によってモータ13が制御され、工具12(図2参照)が回転するようになっている。
【0034】
そして、電動工具1のハウジング8の外面は、弾力性および可撓性を有する樹脂製のプロテクタ7によって被覆され、耐衝撃性を高めてある。ハウジング8(図2等参照)は、合成樹脂を適宜に成形して得られるものであり、凹部を有する半割形状の開口縁同士を突き合わせて一体化される。このハウジング8内に、各構成要素が収容される。
【0035】
ここで、モータ13はスイッチ部によって制御される駆動源であり、また、減速部9はモータの回転動力を減速し、さらに、駆動部6は減速部9の回転動力をその先端側に取り付けた工具12に伝達する。すなわち、これら各部は、回転エネルギを生じさせたり、固定部分に対して摺動(摩擦)する回転部分を有していたりするため、少なからず発熱して高温となる。そこで、本実施形態では、ハウジング8内の各部で生じた熱をハウジング8外に放熱するために、ハウジング8よりも熱伝導性の高い材料で形成したプロテクタ7の一部をハウジング8の内側まで延伸させている。
【0036】
プロテクタ7は、合成樹脂材料に熱伝導性の高い金属微粉末(フィラー)を添加(混入)することで、容易に得ることができる。この場合、金属微粉末としては、アルミニウム系材料やマグネシウム系材料を用いることができる。
【0037】
以下、図2〜図7を参照しながら、プロテクタ7による電動工具1各部の放熱構造の詳細について説明する。
【0038】
図2は、駆動部6を回転可能に保持する軸受11に当接する軸受当接部7cと、ハウジング8内で駆動部6に近接して臨む駆動部接近部7dとを示している。
【0039】
軸受当接部7cは、環状の軸受11の外周面を環状に取り囲むように設けられており、ハウジング8を貫通する貫通部7bを介して外皮部7aに接続されている。かかる構成により、駆動部6と軸受11との摺動摩擦熱を、軸受当接部7cおよび貫通部7bを介して外皮部7aに伝達し、当該外皮部7aから大気中へ放熱することができる。
【0040】
また、駆動部接近部7dは、ハウジング8の駆動部6の外周を取り囲む部分の内面において、当該駆動部6を取り囲むように設けられる。なお、駆動部6の外周面と駆動部接近部7dの内周面との間には僅かな間隙が設けられていて、これらは直接的には当接せず離間している。かかる構成により、駆動部6の熱を、駆動部接近部7dおよび貫通部7bを介して外皮部7aに伝達し、当該外皮部7aから大気中へ放熱することができる。
【0041】
なお、この場合、複数の貫通部7bを駆動部6の回転軸(中心軸)周りに適宜に(例えば一定の角度間隔で)放射状に配置するのが好適である。また、軸受当接部7cおよび駆動部接近部7dは、いずれも、必ずしも軸受11あるいは駆動部6の全周を取り囲む必要はなく、円弧状として部分的に設けてもよい。
【0042】
図3は、モータ13に当接するモータ当接部7eを示している。
【0043】
この例では、モータ13のステータやモータケース等を含む固定部分13aの外周面に沿って、複数のモータ当接部7eが配置されており、各モータ当接部7eが貫通部7bを介して外皮部7aに接続されている。かかる構成により、モータ13で生じた熱を、モータ当接部7eおよび貫通部7bを介して外皮部7aへ伝達し、当該外皮部7aから大気中へ放熱することができる。なお、モータ当接部7eをモータ13の外周の全周に亘って設けてもよい。
【0044】
図4は、モータ13の回転軸13cを回転可能に保持するモータ軸受17に当接するモータ軸受当接部7fを示している。
【0045】
この例では、モータ13の回転軸13cが出力側(減速部側)の反対側から突出する部分がモータ軸受17によって回転可能に保持されており、モータ軸受当接部7fが、プロテクタ7の外皮部7aからハウジング8を貫通してモータ軸受17の外周を取り囲むように内側へ延伸している。かかる構成により、回転軸13cとモータ軸受17との摺動摩擦熱を、モータ軸受当接部7fを介して外皮部7aに伝達し、当該外皮部7aから大気中へ放熱することができる。
【0046】
図5は、モータ13の回転部分(回転軸13c等)と共動するモータファン18の回転空間20内にハウジング8の内面から突出する突起部7hを示している。
【0047】
この例では、ハウジング8内にモータファン18を収容する回転空間20が形成されており、ハウジング8の内壁面上にプロテクタ7の周面部7gが設けられ、周面部7gが複数の突起部7hを有するとともに複数の貫通部7bを介して外皮部7aに接続されている。かかる構成により、この回転空間20内に熱気がこもるのを抑制して、モータ13の温度上昇を抑制することができる。
【0048】
図6および図7は、プロテクタ7が、ハウジング8内に突出して内部配線(リード線)14を保持する内部配線保持部7iを示している。
【0049】
ハウジング8内では、電池パック4、モータ13、およびスイッチ回路(図示せず)がそれぞれ内部配線14を介して接続されるが、特に負荷が高くなった場合等、これら内部配線14自体も発熱する場合がある。そこで、この例では、グリップ部3のハウジング8においてプロテクタ7の内部配線保持部7iを貫通させ、外皮部7aと接続することで、内部配線14で生じた熱を当該内部配線保持部7iを介して外皮部7aに伝達し、当該外皮部7aから大気中に放熱することができる。
【0050】
また、プロテクタ7は、弾性素材であるため、保持による内部配線14に対する負荷を軽減することができ、破損や断線を抑制できるという利点もある。
【0051】
以上の本実施形態によれば、プロテクタ7をハウジング8より熱伝導性の高い材料で形成するとともに、当該プロテクタ7の一部をハウジング8の内側まで延伸させたため、ハウジング8内で生じた熱をプロテクタ7を介して外部に放熱することができ、その分、内部からの放熱性能を向上させることができ、ひいては、軸受における焼き付きの発生等、過熱による不具合を抑制することができる。
【0052】
また、電動工具1の保護、ならびに作業者への振動低減等の効果を得るために設けていたプロテクタを、放熱用途に利用することができるため、プロテクタとは別に放熱用部材を設ける場合に比べて製造の手間を減らし、製造コストを低減することができる。
【0053】
なお、上記構成のプロテクタ7は、ハウジング8との二色成形やインサート成形等の公知の樹脂成形法によって容易に得ることができる。
【0054】
また、本実施形態では、プロテクタ7の熱伝導性を向上させるために、良好な熱伝導性を有する金属の微粉末をフィラーとして混入させて樹脂成形することで、熱伝導性の高い材料を容易に得ることができる。ちなみに、ハウジング8を金属の微粉末を混入させた樹脂材料としても、放熱性能を向上させることは可能であるが、この場合には電動工具1全体の重量が増大してしまう。この点、本実施形態では、比較的薄いプロテクタ7のみの重量増で済むため、軽量な構成で放熱性能を高めることができる。
【0055】
そして、本実施形態によれば、上記軸受当接部7c、駆動部接近部7d、モータ当接部7e、モータ軸受当接部7f、周面部7g、突起部7h、および内部配線保持部7iによって、駆動部6の軸受11、駆動部6、モータ13、モータ13の回転軸13c、モータファン18、回転空間20、内部配線14の各部で生じる熱を、外部に放熱することができる。なお、プロテクタ7の各部を適宜フィン形状とすれば、放熱性をより一層高めることができる。
【0056】
(第2実施形態)図8は、本実施形態にかかる電動工具の駆動部近傍を拡大して示す縦断面図である。なお、本実施形態にかかる電動工具は、上記第1実施形態にかかる電動工具と同様の構成要素を備えている。よって、それら同様の構成要素については共通の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0057】
電動工具1Aは、駆動部6を内包する樹脂製の駆動部カバー15を設け、この駆動部カバー15を上記金属微粉末等の添加物を混入することで熱伝導性を高めた(当該駆動部カバー15より熱伝導性の高い)樹脂材料からなるプロテクタ7Aで覆うとともに、プロテクタ7Aおよび駆動部カバー15をハウジング8Aの開口部8Aa内に嵌挿した構成を備えている。なお、ハウジング8Aの外表面についても、プロテクタ7Aで被覆している。
【0058】
本実施形態によれば、駆動部カバー15内で生じた熱を、熱伝導性の良好なプロテクタ7Aを介して外部に放熱することができる分、内部からの放熱性能を向上させることができる。なお、図8の例では、プロテクタ7Aが駆動部カバー15の内部に延伸する部分として、軸受当接部7cのみ開示したが、これには限定されず、駆動部接近部7dやその他の構成を組み込むことができるのは言うまでもない。
【0059】
また、本実施形態によれば、ハウジング8Aの開口部8Aaに駆動部カバー15を挿入する部分の隙間を詰めるあるいは無くすことができるため、当該隙間からハウジング8Aの内部に塵芥等が進入するのを抑制することができる。また、ハウジング8Aの開口部8Aaおよび駆動部カバー15の挿入部について、寸法公差の管理を緩やかにできる分、製造コストを低減できるという利点もある。
【0060】
(第3実施形態)図9は、本実施形態にかかる電動工具の駆動部近傍を拡大して示す縦断面図である。なお、本実施形態にかかる電動工具は、上記第1実施形態にかかる電動工具と同様の構成要素を備えている。よって、それら同様の構成要素については共通の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0061】
この電動工具1Bも、上記第2実施形態と同様に、駆動部6を内包する駆動部カバー16を有するが、本実施形態では、駆動部カバー16が工具12の回転軸方向に縦列配置された金属部16aと樹脂部16bとを有し、プロテクタ7Aが、それら金属部16aと樹脂部16bとを跨ぐように設けられている点が上記第2実施形態と相違している。なお、金属部16aは、軸受11が設置される位置に設けるのが好適である。また、プロテクタ7Aの熱伝導性は、樹脂部16bより高くしておくのが好適である。
【0062】
本実施形態によれば、上記第1、第2実施形態による効果に加えて、金属部16aによって熱伝導性をより一層高めることができる上、プロテクタ7Aによって金属部16aと樹脂部16bとの接続構造を補強することができるという利点もある。ちなみに、駆動部カバー全体を金属部とすれば、放熱性能を高めることができるが、重量が増大してしまう。この点、本実施形態によれば、放熱性能の高い構成をより軽量に得ることができるという利点もある。
【0063】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態にかかる電動工具の側面図。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる電動工具の駆動部近傍を拡大して示す縦断面(工具の回転軸に沿う断面)図。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる電動工具のモータの設置部分での横断面(工具の回転軸と垂直な断面)図。
【図4】本発明の第1実施形態にかかる電動工具のモータのモータ軸受の設置部分での縦断面図。
【図5】本発明の第1実施形態にかかる電動工具のモータファンの設置部分での縦断面図。
【図6】本発明の第1実施形態にかかる電動工具のグリップ部を内側から見た側面図。
【図7】図6のVI−VI断面図。
【図8】本発明の第2実施形態にかかる電動工具の駆動部近傍を拡大して示す縦断面図。
【図9】本発明の第3実施形態にかかる電動工具の駆動部近傍を拡大して示す縦断面図。
【符号の説明】
【0065】
1,1A,1B 電動工具
6 駆動部
7,7A プロテクタ
7c 軸受当接部
7d 駆動部接近部
7e モータ当接部
7f モータ軸受当接部
7h 突起部
7i 内部配線保持部
8,8A ハウジング
8Aa 開口部
9 減速部
11 軸受
12 工具
13 モータ
13c 回転軸
14 内部配線
15,16 駆動部カバー
16a 金属部
16b 樹脂部
17 モータ軸受
18 モータファン
20 回転空間

【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成18年6月26日(2006.6.26)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和

【識別番号】100108707
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 友之

【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和


【公開番号】 特開2008−877(P2008−877A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−175886(P2006−175886)