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【発明の名称】 コーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメント
【発明者】 【氏名】佐瀬 力

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動ドリルに装着して使用するコーン打込み式アンカーの施工用アタッチメントであって、アンカー穴を掘削するドリルビットと、先端にコーン打込み用の突起を有するキャップ状の打込み筒とよりなり、前記ドリルビットは、刃の形成されていないストレート部に拡径段部を備え、前記打ち込み筒の内壁に、ドリルビットを打ち込み筒内に挿入すると前記拡径段部と係合する係止手段と、少なくとも打込み筒を使用する際に前記拡径段部と当接する当接部を備え、かつ、ドリルビットと打ち込み筒とを嵌合せしめた状態において、ドリルビットの刃が打ち込み棒の内壁と接触しないように構成してなるコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメント。
【請求項2】
前記拡径段部を鍔状に構成するとともに、前記打ち込み筒の開口近傍における内壁に環状に並ぶ複数の内突部を配設して前記係止手段を構成し、この内突部は前記ドリルビットが打ち込み筒内に挿入されるとドリルビットにおける前記拡径段部の周縁部が当接するように構成してあり、かつさらに拡径段部を打ち込み筒内に押し込むと拡径段部の周縁によって外方へ押圧されて後退し、拡径段部を通過すると元の突出位置まで復帰する弾性または弾発性を有するもので構成してなる請求項1に記載のコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメント。
【請求項3】
前記内突部を、内周部分が前記打ち込み筒の筒内空間に突出するよう打ち込み筒に係着できるようにした弾性を有するOリングで構成してなる請求項2に記載のコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメント。
【請求項4】
前記拡径段部と前記当接部との当接を、磁気吸引力にて行うように構成してなる請求項1に記載のコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメント。
【請求項5】
前記拡径段部と前記当接部に、互いに傾斜を同じくし、対向する一対のテーパー部分を形成し、ドリルビットと打ち込み筒とを嵌合せしめた状態において、これらのテーパー部分が当接するように構成してなる請求項1に記載のコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメント。
【請求項6】
前記ドリルビットの拡径段部を、ドリルビットとは別部材にして着脱可能に構成してなる請求項1に記載のコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメント。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、あと施工のコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメントに関し、より詳しくは、アンカー穴の掘削の後、このアンカー穴を掘削した振動ドリルに装着されているドリルビットにコーン打込み用の打込み筒を嵌着して、振動ドリルの叩打によってコーンを打込むように構成してなるコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コーン打込み用の打込み筒を、振動ドリルに装着されているドリルビットに嵌着してアンカー内のコーンを打込むようにしているものは、(例えば、特許文献1参照)のものがある。
【特許文献1】特開2000−42946号公報(第1〜4頁、図1〜5)
【0003】
これは、打込み筒におけるドリルビットを収める筒内空間の最奥部がドリルビットの刃先端部の側面および正面形状にそれぞれ対応させた形状に形成されていて、打込み筒をドリルビットに嵌着した際、ドリルビットの刃先端と打込み筒における筒内空間の最奥部とが接触しないようになっている。
【0004】
また、打込み筒がドリルビットから脱落しないようにする場合も、この打込み筒におけるドリルビットを収める筒内空間に臨む内壁を、脱落防止のための所定の形状に形成している。
【0005】
したがってこの打込み筒は、ドリルビットを収める狭い筒内空間に臨む内壁を精密に形成しなければならないのでコストが大となり、生産面や経済面における競争力が非常に小であった。
【0006】
また、ドリルビットの刃先端部の形状は、各々のドリルビットによって多少なりとも異なるので、各ドリルビットに対応する打込み筒を提供するにもコストが大となり、相当の経済的負担を要するものであった。
【0007】
さらに、この打込み筒によりアンカー内のコーンが打込まれる際、振動ドリルの叩打力を伝達するハンマーヘッド部がドリルビットの刃先端になるので、この刃先端には大の衝撃負担が掛かって刃の耐久性を著しく低下させる恐れがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、ドリルビットに嵌着した打込み筒の内壁とドリルビットの刃との接触防止および打込み筒のドリルビットよりの脱落防止を、簡単な構造でできるようにしてコストを小にして生産面や経済面における競争力を大にし、さらにコーンの打込みの際、ドリルビットの刃が直接衝撃を受けることがないコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメントを提供できるようにした。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、発明に係るコーン打込み式アンカーの施工用具は、振動ドリルに装着して使用するコーン打込み式アンカーの施工用アタッチメントであって、アンカー穴を掘削するドリルビットと、先端にコーン打込み用の突起を有するキャップ状の打込み筒とよりなり、前記ドリルビットは、刃の形成されていないストレート部に拡径段部を備え、前記打ち込み筒の内壁に、ドリルビットを打ち込み筒内に挿入すると前記拡径段部と係合する係止手段と、少なくとも打込み筒を使用する際に前記拡径段部と当接する当接部を備え、かつ、ドリルビットと打ち込み筒とを嵌合せしめた状態において、ドリルビットの刃が打ち込み棒の内壁と接触しないように構成してなるコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメント。
【0010】
また前記拡径段部を鍔状に構成するとともに、前記打ち込み筒の開口近傍における内壁に環状に並ぶ複数の内突部を配設して前記係止手段を構成し、この内突部は前記ドリルビットが打ち込み筒内に挿入されるとドリルビットにおける前記拡径段部の周縁部が当接するように構成してあり、かつさらに拡径段部を打ち込み筒内に押し込むと拡径段部の周縁によって外方へ押圧されて後退し、拡径段部を通過すると元の突出位置まで復帰する弾性または弾発性を有するもので構成したものとしてある。
【0011】
さらに前記内突部を、内周部分が前記打ち込み筒の筒内空間に突出するよう打ち込み筒に係着できるようにした弾性を有するOリングで構成したものとしてある。
【0012】
また前記拡径段部と前記当接部との当接を、磁気吸引力にて行うように構成したものとしてある。
【0013】
さらに前記拡径段部と前記当接部に、互いに傾斜を同じくし、対向する一対のテーパー部分を形成し、ドリルビットと打ち込み筒とを嵌合せしめた状態において、これらのテーパー部分が当接するように構成したものとしてある。
【0014】
また前記ドリルビットの拡径段部を、ドリルビットとは別部材にして着脱可能に構成したものとしてある。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメントによれば、打ち込み筒を、振動ドリルのチャック部の所定位置に装着しているドリルビットに嵌入する場合、この嵌入過程において、打ち込み筒の内突部が押し込みによりドリルビットの鍔部の周面によって外方へ押圧されて後退し、鍔部を通過すると元の突出位置まで復帰して打ち込み筒が嵌着するので、ドリルビットに嵌着された打ち込み筒が下方向すなわち落下する方向に向けられた場合でも、打ち込み筒の内突部がドリルビットの鍔部に引っ掛かるので、打ち込み筒のドリルビットからの脱落が防止できる。またドリルビットの鍔部は打ち込み筒の横移動を抑制し、打ち込み筒の内壁とドリルビットの刃との接触が防止できる。
【0016】
そして、ドリルビットの拡径段部と打ち込み筒の当接部に形成した対向する一対のテーパー部分を当接するようにしたものは、アンカー内のコーンを叩打する際、ドリルビットに嵌着された打ち込み筒がアンカー内のコーンに当接させる方向に向けられると、打ち込み筒がコーンへの押圧力の反作用でドリルビットの基端部方向に押し付けられ、打ち込み筒の当接部におけるテーパー部分がドリルビットの拡径段部におけるテーパー部分に案内されて、打ち込み筒とドリルビットが同心となるように位置決めされ、したがってドリルビットの刃が打ち込み筒内の中心に位置させられ、打ち込み筒の内壁とドリルビットの刃との接触がより確実に防止される。
【0017】
さらに振動ドリルに装着されたドリルビットに嵌着した打ち込み筒によりアンカー内のコーンを打込む場合、打ち込み筒における振動ドリルの叩打力を受ける部分がドリルビットの拡径段部であるため、コーン打込みの際の衝撃が直接ドリルビットの刃に伝わることがなく、したがってドリルビットの刃の耐久性を低下させることもない。
【0018】
そして、上記のように打ち込み筒における振動ドリルの叩打力を受ける部分がドリルビットの拡径段部であるため、ドリルビットの刃等の所定部位が収まる打ち込み筒の筒内空間部は単にその部位より大の空き空間であればよいので、従来のように、打ち込み筒の内壁を精密な形状に形成する必要もなく、したがって打ち込み筒を安価にかつ容易に製造でき、本コーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメントにおける生産面や経済面における競争力を大にできる。
【0019】
また、打ち込み筒の筒内空間部を、市販する大の振動ドリル用ドリルビットの刃等の所定部位を収められる空間にしておけば、打ち込み筒においては1品種を提供するだけで、各々のドリルビットに嵌着させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係るコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメントを添付図面に基づいて説明する。
図1、2、3、5に示す施工用アタッチメント1は、図1(a)のように、筒内空間5を有するキャップ状の打込み筒2とストレート部10に鍔部11(拡径段部)を配設するドリルビット7より構成してある。
【0021】
打込み筒2は、先端に、図4に示すようなアンカー13の脚部14を外方に広げるコーン18を打込むための打込み用突起3を配設し、また基端面に筒内空間5に続く開口4を配設し、さらに筒内空間5に臨む内壁2aに内突部となる弾性を有するOリング6を配設している。
【0022】
このOリング6は、配設状態における内周部6aの最小径が、ドリルビット7の鍔部11の最大径部11aに対して小となるようにしている。
Oリング6の配設例は、図3のように、Oリング6の弾発力に抗して打ち込み筒2の開口4近傍に設けている各支柱2bの周面にOリング6の内周部6aを接しさせるように掛け廻しているので、各支柱2b間の貫通部においてOリング6の内周部6aが筒内空間5に突出する。
【0023】
また上述のように、Oリング6の内周部6aを筒内空間5に突出させるために打込み筒2の周面に筒内空間5に貫通する貫通口(図示は省略)を形成するが、この貫通口部分の強度は、配設する各支柱2(配設数は適宜に選定される)により保持するようにしている。
【0024】
すなわち、ドリルビット7の刃先端9より嵌入した打ち込み筒2は、嵌入過程(図示は省略)において、打ち込み筒2におけるOリング6の内周部6aがドリルビット7における鍔部11の周面(テーパー部11b)に接すると、Oリング6が外方に拡張しながらこの鍔部11の最大径部11aを乗り越える。
【0025】
したがって、図2に示すように、打ち込み筒2のOリング6が、ドリルビット7の鍔部11と振動ドリルのチャック部12との間に位置するので、打ち込み筒2のドリルビット7からの脱落、また打ち込み筒2の内壁2aとドリルビット7の刃先端9との接触が防止できる。
【0026】
そして、ドリルビット7の鍔部11における最大径部11aと打ち込み筒2の内壁2aとの隙間を、鍔部11の突出長さよりも小となるようにしているので、打ち込み筒2を、アンカー13のコーン18の打込みに使用しない時すなわちドリルビット7に嵌着する状態の時でも、ドリルビット7の鍔部11が打ち込み筒2の横移動を規制し、打ち込み筒2の内壁2aとドリルビット7の刃8との接触が防止できる。
【0027】
また、ドリルビット7の鍔部11(拡径段部)と打ち込み筒2の当接部との当接を、ドリルビット7の鍔部11および打ち込み筒2の当接部に形成する一対のテーパー部分(テーパー部2c、テーパー部11b)で当接するようにしているので、アンカー13内のコーン18を叩打する際、ドリルビット7に嵌着された打ち込み筒2をアンカー13内のコーン18に当接させると、打ち込み筒2がコーンへの押圧力の反作用によりドリルビット7の基端部方向に押され、打ち込み筒2の当接部におけるテーパー部分2cがドリルビット7の鍔部11(拡径段部)におけるテーパー部分11bに案内され、ドリルビット7の刃8が打ち込み筒2内の中心に位置させられる。
また打ち込み筒2の使用の際も、アンカー13内のコーン18が叩打されるごとにテーパー部分2cとテーパー部分11bの当接によりドリルビット7の刃8が打ち込み筒2内の中心に位置決めされ、打ち込み筒2の内壁2aとドリルビット7の刃8、刃先端9との接触が防止できる。
【0028】
そして、施工用アタッチメント1を用いたアンカーの固定作業は、図5の(a)〜(c)に示すように、先ず図5(a)において、コンクリート19に、振動ドリルを用いてかつこのチャック部12に装着したドリルビット7によってアンカーの挿入穴20を穿孔する。
【0029】
次に図5(b)において、穿孔した挿入穴20にアンカー13を挿入し、また振動ドリルのチャック部12に装着しているドリルビット7に、この刃先端9より打ち込み筒2をこの基端面の開口4から嵌入してセットし、打ち込み筒2の打込み突起3を、アンカー13における開口17から内部空間16に挿入してコーン18に当接する(図4を参照)。
【0030】
そして図5(c)において、振動ドリルの叩打力によりアンカー13内のコーン18を押し込み、スリット15によりいくつかに分割されている脚部14をアンカー13外周の遠心方向に拡張させ、図6に示すように、脚部14の先端部付近をコンクリート19内に食い込ませてアンカー13を固定する。
【0031】
また、図7、8に示す施工用アタッチメント1は、この施工用アタッチメント1は、図7のように、本体を磁化した筒内空間5を有するキャップ状の打ち込み筒2とストレート部10に鍔部21(拡径段部)を配設するドリルビット7より構成してある。
【0032】
この施工用アタッチメント1は、図8のように、ドリルビット7の刃先端9より嵌入した打ち込み筒2のテーパー部2cが、ドリルビット7の鍔部21におけるテーパー部21bに磁着する。
したがって、打ち込み筒2のドリルビット7からの脱落、また打ち込み筒2の内壁2aとドリルビット7の刃先端9との接触が防止できる。
【0033】
そして、打ち込み筒2のテーパー部2cとドリルビット7の鍔部21におけるテーパー部21bとの互いのテーパー部同士が当接するので、ドリルビットの刃8は自然に打ち込み筒内2の中心に位置されるため、打ち込み筒2の内壁2aとドリルビット7の刃8との接触が防止できる。
【0034】
さらには、図示は省略しているが、図面中の鍔部11、21を着脱できるように構成したり、また取外し不可に後付けしたりする場合もある。
【0035】
鍔部11、21を着脱できるようにする場合は、例えばリング状に形成した鍔部材の外周面と内周面とを貫通する螺刻通孔を設け、この螺刻通孔にねじを螺入して鍔部材をドリルビット7のストレート部10に装着するようにしてもよい。
【0036】
また、鍔部11、21を取外し不可に後付けする場合は、例えばリング状に形成した鍔部材の内周面とドリルビット7のストレート部10とを所定の接着剤で接着固定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係るコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメントを示す正面図。
【図2】打込み筒をドリルビットに嵌着した状態の一部切り欠き正面図。
【図3】図2中のIII−III部分の断面図。
【図4】コーン打込み式アンカーの一例を示す一部切り欠き正面図。
【図5】アンカー固定の施工工程を示す図。
【図6】アンカーの固定状態を示す一部断面図。
【図7】本発明に係る他の形態のコーン打ち込み式アンカーの施工用アタッチメントを示す正面図。
【図8】打込み筒をドリルビットに嵌着した状態の正面図。
【符号の説明】
【0038】
1 施工用アタッチメント
2 打込み筒
2a 内壁
2b 支柱
2c テーパー部
3 打込み用突起
4 開口
5 筒内空間
6 Oリング
6a 内周部
7 ドリルビット
7a マーカー
8 刃
9 刃先端
10 ストレート部
11 鍔部
11a 最大径部
11b テーパー部
12 チャック部
13 アンカー
14 脚部
15 スリット
16 内部空間
17 開口
18 コーン
19 コンクリート
20 挿入穴
21 鍔部
21a 最大径部
21b テーパー部
【出願人】 【識別番号】305043629
【氏名又は名称】有限会社ベルテックス
【出願日】 平成18年11月9日(2006.11.9)
【代理人】 【識別番号】100071238
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 恒久


【公開番号】 特開2008−119769(P2008−119769A)
【公開日】 平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願番号】 特願2006−303710(P2006−303710)