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【発明の名称】 動力工具
【発明者】 【氏名】藤澤 治久

【要約】 【課題】燃焼式または電動式の動力工具において、プッシュスイッチまたはトリガスイッチの機械的接点の磨耗を防止し、寿命を向上させる。

【構成】プッシュスイッチ23は、動力工具90が被加工物29に押し付けられていることを検出して制御回路101に入力し、かつトリガスイッチ12はプッシュスイッチ23の作動後に締結具の打撃を制御回路101に指示する構成とし、プッシュスイッチ23および前記トリガスイッチ12の少なくとも一方は、通常オンタイプのスイッチで構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作物に対して往復運動により締結具を打撃するドライバブレードと、
前記ドライバブレードに往復運動を与える動力発生機構部と、
前記動力発生機構部を駆動する駆動部と、を有する動力工具であって、
前記動力工具が工作物に押付けられていることを検出するプッシュスイッチと、
前記締結具の打撃を指示するトリガスイッチと、
前記プッシュスイッチおよび前記トリガスイッチの少なくとも一方は、ノーマルクローズスイッチであることを特徴とする動力工具。
【請求項2】
ハウジングと、
前記ハウジング内に設けられたシリンダと、
前記ハウジングの一端側に設けられたヘッドキャップと、
前記シリンダ内を往復動可能に配設されたピストンと、
前記ピストンに固定され、工作物に締結具を打撃するドライバブレードと、
前記ハウジングの他端側方向に延設され、前記工作物への押圧時に移動可能に配されたプッシュレバと、
前記プッシュレバの移動に連動して前記ハウジング内に移動可能に配され、前記シリンダ、前記ピストンおよび前記ヘッドキャップと共に燃焼室を画成する燃焼室枠と、
前記プッシュレバの移動に連動して動作するプッシュスイッチと、
前記燃焼室内に向かって配された点火プラグと、
前記点火プラグの着火動作を指示するためのトリガスイッチと、を有する動力工具であって、
前記プッシュスイッチおよび前記トリガスイッチの少なくとも一方は、ノーマルクローズスイッチであることを特徴とする動力工具。
【請求項3】
フライホイールを回転させるモータと、
工作物に締結具を打撃するドライバブレードと、
前記モータの回転力を前記ドライバブレードの移動方向に変換するブレード送り手段と、
前記フライホイールの回転力を前記ブレード送り手段に伝達または遮断するための動力伝達部と、
前記ドライバブレードによって前記締結具を打撃する打撃部が前記工作物に押付けられていることを検出するプッシュスイッチと、
前記締結具の前記工作物への打撃を指示するトリガスイッチと、
プッシュスイッチおよびトリガスイッチの操作に基づいて、前記モータおよび前記動力伝達部を制御する制御部と、を具備する動力工具であって、
前記プッシュスイッチおよび前記トリガスイッチの少なくとも一方は、ノーマルクローズスイッチであることを特徴とする動力工具。
【請求項4】
前記プッシュスイッチおよび前記トリガスイッチの一方または両者をノーマルクローズスイッチで構成する場合、前記ノーマルクローズスイッチによって発生する信号はインバータ回路を介して前記制御部へ入力することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載された動力工具。
【請求項5】
前記トリガスイッチおよび前記プッシュスイッチの一方をノーマルオープンスイッチとし、他方をノーマルクローズスイッチとし、前記2つのスイッチを直列接続したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載された動力工具。
【請求項6】
前記ノーマルオープンスイッチをオン操作したときに前記ノーマルクローズスイッチに流れる電流を、前記ノーマルオープンスイッチがオフ状態のときに前記ノーマルクローズスイッチに流れる電流よりも大きくしたことを特徴とする請求項5に記載された動力工具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバブレードによって釘、鋲、ステーブル等の締結具を打込むための動力工具に関し、特に、プッシュスイッチおよびトリガスイッチの操作に基づいて燃焼式または電動式等の動力発生機構の駆動回路を制御回路で制御する制御装置を有する動力工具に関する。
【背景技術】
【0002】
釘、鋲、ステーブル等の締結具を打込むための動力工具としてニッケル・カドミウム電池やリチウム・イオン電池等の二次電池を電力源とする携帯用工具が一般に使用されている。
【0003】
例えば、可搬型の燃焼式動力工具は、下記特許文献1乃至特許文献7に開示されるように、可燃性ガスが充填された小形ガスボンベのガスをシリンダ内のピストン上方に設けられる燃焼室へ噴射させ、プッシュスイッチおよびトリガスイッチの操作に基づいて電池を電力源とする点火回路によってスパーク(火花)を発生させ、燃焼室内の可燃性ガスと空気の混合気を燃焼させることにより、シリンダ内に移動可能に支持されたピストンを駆動し、該ピストンに取付けられたドライバブレードにより釘等の締結具を打撃するものである。
【0004】
かかる燃焼式動力工具では、プッシュレバを工作物に押し付けると、燃焼室が画成された状態でハウジングに装着されたガスボンベから燃焼室内に液化ガスが噴射され、プッシュレバに連動するプッシュスイッチの作動によりファンにより空気と可燃性ガスが撹拌混合され、この状態でトリガスイッチをオン操作すると、点火プラグによる点火によって混合気が爆発燃焼され、ピストンを駆動してドライバブレードを介して木材等から成る工作物(被加工材)に締結具が打込まれる。爆発燃焼後、所定時間が経過するまでは、燃焼室枠はヘッドキャップに当接した状態が維持され、燃焼ガスの排気後における排気逆止弁の閉鎖によって燃焼室内が密閉されると共に、温度低下による燃焼室内の圧力が低下し(熱真空という)、ピストン上下間の圧力差によりピストンを上昇させることができる。
【0005】
可搬型動力工具の他の形態として、下記の特許文献8に開示されるように、モータにより回転駆動されるフライホイールの運動エネルギを直線運動エネルギに変えて締結具を打込む電動式動力工具が提案されている。この電動式動力工具は、モータによりフライホイールを回転させておき、その回転エネルギをクラッチ等の動力伝達機構により釘等の締結具がセットされたドライバブレードを含む打撃機構部へ伝達させ、打撃動作を行わせるものである。
【0006】
このような打撃用動力工具は、一般に、動力工具が工作物(被加工物)に押し付けられたことを検出するプッシュスイッチと、締結具へのドライバブレードの打撃を指示するトリガスイッチとを具備し、さらにそれら両スイッチによって発生する信号を受けて動力工具の動作を制御する制御装置を有する。
【0007】
【特許文献1】特公昭64−9149号公報
【特許文献2】特公平1−34753号公報
【特許文献3】特公平3−25307号公報
【特許文献4】特公平4−48589号公報
【特許文献5】特開平8−216052号公報
【特許文献6】米国特許第5133329号公報
【特許文献7】特開2005−28568号公報
【特許文献8】特開平8−205573号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記したような従来の動力工具においては、プッシュスイッチとトリガスイッチが機械的接点を持つものが一般的であり、動力工具の打撃時または打込み時の衝撃により機械的接点がチャタリング現象を起こし、接点の磨耗や、磨耗粉が接点に残り接触不良が早期に発生し、工具が動作不能になってしまうという問題があった。チャタリング現象による磨耗を防止するために光スイッチを利用する無接点スイッチまたは光電スイッチを利用したものが考えられるが、スイッチ自体が複雑となり、高価になってしまうという問題がある。
【0009】
従って、本発明の目的は、機械的スイッチであるプッシュスイッチまたはトリガスイッチの寿命を向上させた動力工具を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、プッシュスイッチまたはトリガスイッチの入力回路構成を比較的簡単にした安価な制御装置を持つ動力工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、以下の通りである。
【0012】
本発明の一つの特徴によれば、工作物に対して往復運動により締結具を打撃するドライバブレードと、前記ドライバブレードに往復運動を与える動力発生機構部と、前記動力発生機構部を駆動する駆動部と、を有する動力工具であって、前記動力工具が工作物に押付けられていることを検出するプッシュスイッチと、前記締結具の打撃を指示するトリガスイッチと、前記プッシュスイッチおよび前記トリガスイッチの少なくとも一方は、ノーマルクローズスイッチで構成する。
【0013】
なお、本願明細書において用いられる用語「ノーマルクローズスイッチ」とは、スイッチを操作しない通常状態で、スイッチの端子間が電気的にオン(導通)状態にあるタイプのスイッチを意味し、これとは逆に、「ノーマルオープンスイッチ」とは、スイッチを操作しない通常状態で、スイッチの端子間が電気的にオフ(開放)状態にあるタイプのスイッチを意味する。
【0014】
本発明の他の特徴によれば、ハウジングと、前記ハウジング内に設けられたシリンダと、前記ハウジングの一端側に設けられたヘッドキャップと、前記シリンダ内を往復動可能に配設されたピストンと、前記ピストンに固定され、工作物に締結具を打撃するドライバブレードと、前記ハウジングの他端側方向に延設され、前記工作物への押圧時に移動可能に配されたプッシュレバと、前記プッシュレバの移動に連動して前記ハウジング内に移動可能に配され、前記シリンダ、前記ピストンおよび前記ヘッドキャップと共に燃焼室を画成する燃焼室枠と、前記プッシュレバの移動に連動して動作するプッシュスイッチと、前記燃焼室内に向かって配された点火プラグと、前記点火プラグの着火動作を指示するためのトリガスイッチと、を有する動力工具であって、前記プッシュスイッチおよび前記トリガスイッチの少なくとも一方は、ノーマルクローズスイッチで構成する。
【0015】
本発明のさらに他の特徴によれば、フライホイールを回転させるモータと、工作物に締結具を打撃するドライバブレードと、前記モータの回転力を前記ドライバブレードの移動方向に変換するブレード送り手段と、前記フライホイールの回転力を前記ブレード送り手段に伝達または遮断するための動力伝達部と、前記ドライバブレードによって前記締結具を打撃する打撃部が前記工作物に押付けられていることを検出するプッシュスイッチと、前記締結具の前記工作物への打撃を指示するトリガスイッチと、プッシュスイッチおよびトリガスイッチの操作に基づいて前記モータおよび前記動力伝達部を制御する制御部と、を具備する動力工具であって、前記プッシュスイッチおよび前記トリガスイッチの少なくとも一方は、ノーマルクローズスイッチで構成する。
【0016】
本発明のさらに他の特徴によれば、前記プッシュスイッチおよび前記トリガスイッチの一方または両者をノーマルクローズスイッチで構成する場合、前記ノーマルクローズスイッチによって発生する信号はインバータ回路を介して前記制御部へ入力する。
【0017】
本発明のさらに他の特徴によれば、前記トリガスイッチおよび前記プッシュスイッチの一方をノーマルオープンスイッチとし、他方をノーマルオンスイッチとし、前記2つのスイッチを直列接続する。
【0018】
本発明のさらに他の特徴によれば、前記ノーマルオープンスイッチをオン操作したときに前記ノーマルクローズスイッチに流れる電流を、前記ノーマルオープンスイッチがオフ状態のときに前記ノーマルクローズスイッチに流れる電流よりも大きくする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の動力工具によれば、前記トリガスイッチは前記プッシュスイッチの作動後に前記締結具の打撃を前記制御回路に指示する構成とし、前記プッシュスイッチおよび前記トリガスイッチの少なくとも一方は、ノーマルクローズスイッチで構成するので、従来のノーマルオープンスイッチによってオフからオン状態にスイッチングする時に発生するチャタリング現象を防止でき、チャタリングによる磨耗を防止することができる。これによって、スイッチの寿命を向上させることができる。また、機械的スイッチによって所期の目的が達成できるので、従来と同様に比較的に安価な回路構成で制御装置を構成することが可能である。
【0020】
本発明の上記およびその他の目的、ならびに上記および他の特徴は、以下の本明細書の記述及び添付図面からさらに明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る動力工具について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の動力工具60における制御装置60aのブロック図を示す。制御装置60aは、駆動回路61と、マイコン等から成る制御回路(演算制御回路)62と、低電圧電源回路63と、自己保持回路64と、プッシュスイッチ65と、トリガスイッチ66と、表示回路68と、ニッケル・カドミウム電池またはリチウム・イオン電池等の二次電池から成る電池(電池パック)69と、主電源スイッチ67とを具備する。また、プッシュスイッチ65は検知回路65aによって作動されたか否かを検知され、プッシュスイッチ65の動作に応答する信号を制御回路62へ入力する。同様に、トリガスイッチ66は検知回路66aによって作動されたか否かを検知され、トリガスイッチ66の動作に応答する信号を制御回路62へ入力する。制御回路62が応答する入力信号レベルはロウ信号で、例えば、プッシュスイッチ65またはトリガスイッチ66が操作されたとき、検知回路65aまたは検知回路66aは制御回路62にロウ信号(接地レベル)を入力する。
【0023】
電池69の電圧は、例えば7.2Vのリチウム・イオン電池で、モータ駆動回路、火花点火回路等の駆動回路61へ供給される。一方、電池69の電池電圧は、低電圧電源回路63によって例えば3.3Vの低電圧に降圧されて制御回路62に動作電源として供給される。
【0024】
低電圧電源回路63は、通常の直流安定化電源回路(レギュレータ)を含み、制御回路62への低電圧の出力または出力の停止を制御する制御入力端子63aを持ち、後述する自己保持回路64の出力が接続されている。
【0025】
自己保持回路64は、後述する制御回路62からトリガ信号(制御信号)を受信しない通常のスタンバイモードまたは動作モードにおいては、低電圧電源回路63の制御入力端子63aに所定レベルの制御信号を供給し、低電圧電源回路63の低電圧を制御回路62または駆動回路61の一部に電源電圧として出力させる機能を持つ。さらに、自己保持回路64は、制御回路62から低電力消費モードに入るためのトリガ信号(制御信号)を受信するとき、その安定状態が反転(例えば、オフ状態の第1の安定状態からオン状態の第2の安定状態に反転)して、制御入力端子63aに供給する制御信号の所定レベルを反転させ、低電圧電源回路63の低電圧を制御回路62または駆動回路61の一部に供給することを停止させる機能をもつ。すなわち、制御回路62からのトリガ信号に基づいて低電圧電源回路63の低電圧出力を停止させ、低電力消費モードとする機能をもつ。
【0026】
この自己保持回路64は、例えば、後述する燃焼式動力工具の実施形態に示されるように、pnpトランジスタおよびnpnトランジスタのコレクタにベースが互いに接続された、互いに一方のトランジスタが他方のトランジスタに対し正帰還作用を与える回路によって構成できる。
【0027】
後述する燃焼式動力工具の実施形態からより理解されるように、プッシュスイッチ65あるいはトリガスイッチ66を操作させた後に、所定時間(例えば、10分間)内に再操作されると、自己保持回路64は、オフ状態(第1の安定状態)を維持し、低電圧電源回路63が所定の電源電圧(例えば3.3V)を供給する動作モード(スタンバイモード)を保持する。これによって、動力工具60は通常の動作を継続する。しかし、プッシュスイッチ65あるいはトリガスイッチ66が所定時間内に操作されなければ、自己保持回路64は、オン状態(第2の安定状態)へ移行し、電源回路63の制御入力端子63aをグランド(接地)レベルに低下させ、低電圧電源回路63の出力電圧を所定電圧3.3V以下の電圧(例えば、0V)とする低電力消費モードとさせる。これによって、動力工具60の不使用時の無駄な電力消費を防止できる。
【0028】
この場合、電源スイッチ67を一旦切ってから再投入すれば、自己保持回路64はオフ状態(第1の安定状態)に移行する。すなわち、通常の動作モードに復帰する。引き続きプッシュスイッチ65あるいはトリガスイッチ66を操作すれば、制御回路62は駆動回路61を制御して締結具の打込み動作を行うことができる。
【0029】
本発明に従えば、プッシュスイッチ65およびトリガスイッチ66の少なくとも一方は、ノーマルクローズタイプの機械的スイッチで構成することを特徴とする。本実施形態では、トリガスイッチ66にプッシュスイッチ65が直列接続されて、トリガスイッチ66がノーマルクローズタイプ、すなわち、スイッチを操作しないノーマル状態でオン状態であるスイッチで構成する。一方、プッシュスイッチ65はノーマルオープンタイプ、すなわち、スイッチを操作しないノーマル状態でオフ状態であるスイッチで構成する。トリガスイッチ66の検知回路66aは、ノーマルクローズスイッチであることより、インバータ回路を含み、トリガスイッチ66をオフ状態に操作した場合、検知回路66aより制御回路62へロウ信号を入力する。なお、プッシュスイッチ65およびトリガスイッチ66の操作に基づいて制御回路62へ入力する信号レベルはロウ信号(接地レベル)とする。
【0030】
一方、プッシュスイッチ65の検知回路65aは、トリガスイッチ66と直列接続されているので、インバータ回路を具備することなく、プッシュスイッチ65をオンすれば、ロウ信号を制御回路62へ入力できる。
【0031】
本発明によれば、プッシュスイッチ65および前記トリガスイッチ66の少なくとも一方は、ノーマルクローズスイッチで構成するので、従来のノーマルオープンスイッチからオン状態にスイッチングする時に発生するチャタリング現象を防止でき、チャタリングによる磨耗を無くすことができる。これによって、スイッチ66の寿命を向上させることができる。また、機械的スイッチによって所期の目的が達成できるので、従来と同様に比較的に安価なスイッチおよび回路構成で制御装置60aを構成することが可能である。
【0032】
本発明によれば、プッシュスイッチ65およびトリガスイッチ66の両スイッチにノーマルクローズスイッチを用いてもよい。また、それぞれのスイッチ65および66は、直列接続することなく、それぞれ並列的に検知回路65aおよび66aを構成して制御回路62へ入力してもよい。
【0033】
以下、本発明を燃焼式動力工具に適用した実施形態について説明する。
【0034】
[燃焼式動力工具90の実施形態]
図2は本発明の実施形態による燃焼式動力工具90の断面構造図に係り、燃焼式動力工具90のピストンが初期状態の位置にある場合を示す。図3は図2に示した燃焼式動力工具90の制御装置100を示す。なお、以下の説明では、本発明による動力工具によって釘等の締結具が打込まれる方向を便宜上「下方または下部」、その対向方向を「上方または上部」の意味として説明しているが、特別な実施例または意図に限定するものではない。
【0035】
図2において、燃焼式動力工具(釘打込機)90は、本体枠を形成するハウジング14と、ハウジング14の上部に取り付けられたヘッドカバ20とを有する。ハウジング14の内部には、シリンダ4、バンパ2、ピストン10、ピストン10と一体に形成されたドライバブレード10a、ファン6、モータ8、点火プラグ9、ガス噴射口19、ガスボンベ7、燃焼室枠15、およびヘッドキャップ20aが設置されている。またハウジング14には、ハンドル11、ノーズ1、プッシュレバ21、マガジン13、トリガスイッチ12が装着されている。
【0036】
ハウジング14に装着されるマガジン13には、後述するように、点火プラグ9のスパークの発生を制御するための制御装置100を備える。この制御装置100は、図3に示されるように、回路基板に実装されたマイコン(演算制御回路)101、電池25からの電源電圧を低電圧化する低電圧電源回路(レギュレータ)102、点火プラグのスパーク発生を行うための点火回路108、ファンを駆動するモータ駆動回路109等を含み、プッシュスイッチ23、トリガスイッチ12、および温度センサ5(図2参照)等の各部材に電気的接続され、それら部材に基づいて発生する電気信号を受けて、後述する点火エネルギ蓄積用コンデンサ(点火用コンデンサ)C5の充電制御および点火プラグ9のスパークの発生制御を行うとともに、ファンモータ8の起動または回転制御を行う。この制御装置100は、ハンドル11部のホルダ内にセットされたリチウム・イオン電池などの二次電池(電池パック)25に電気的接続され、電池25より主電源スイッチSW1を介して電源が供給される。
【0037】
ハウジング14内において、ハウジング14に対し、シリンダ4とヘッドキャップ20aが固定されている。燃焼室枠15は、シリンダ4の下方に設置されたプッシュレバ21と連接し、ハウジング14とシリンダ4に案内され、ばね26により、締結具である釘24を打込む方向すなわち図中下方に付勢され、ハウジング14の軸方向に移動可能となっている。
【0038】
燃焼室枠15は、プッシュレバ21が木材などの工作物29に押し付けられたときに、ばね26の付勢に抗してプッシュレバ21の上昇とともに、シリンダ4の上部へ移動して燃焼室15aを形成する。すなわち、燃焼室枠15、ヘッドキャップ20aおよびピストン10で閉鎖された空間により、可燃性ガスと空気の混合気が燃焼する燃焼室15aが形成される。密閉された燃焼室15aを形成するために、シリンダ4の上端とヘッドキャップ20aの下端には、例えば、Oリング等のシール部材22が設けられている。また、プッシュレバ21は、その上昇によってノーマルオープンタイプであるプッシュスイッチ23をスイッチオンさせる。
【0039】
シリンダ4内にはOリング等の摺動シール部材27を介してピストン10が上下方向に移動可能に設置されている。シリンダ4の下方には、排気穴3と、排気穴3の開閉を行う逆止弁(図示せず)と、ピストン10が突当たるバンパ2とが設けられている。バンパ2は、ピストン10が釘24を打込むために急激に下死点に移動しバンパ2へ衝突したとき、変形してピストン10の余剰エネルギを吸収する。
【0040】
燃焼室15a内には、ヘッドキャップ20aの上方に設けられたモータ8によって回転可能なファン6、本発明に従ってノーマルクローズタイプのトリガスイッチ12をオフに作動させることによってスパークを発生させる点火プラグ9、可燃性ガス(液化ガス)を貯留するガスボンベ7から供給される可燃性ガスを噴射する噴射口19、半径方向内側に突き出たリブ、すなわち燃焼室フィン16が設けられている。
【0041】
ハウジング14の下方に釘24を装填したマガジン13と、マガジン13から給送される釘24を工作物29に案内するノーズ1がシリンダ4と一体に取付けられている。
【0042】
図2に示す静止状態においては、ばね26の付勢により、プッシュレバ21がノーズ1の下端より下方に突出している。このときプッシュレバ21と連接している燃焼室枠15下方とシリンダ4上端には隙間17があり、また同時に燃焼室15上端とヘッドキャップ20a下方との間にも隙間18がある。ピストン10はシリンダ4内の上死点位置に停止している。
【0043】
この状態でハンドル11を把持し、プッシュレバ21の先端を被加工物29に押し付けると、プッシュレバ21がばね26に抗して上昇し、プッシュレバ21と連接した燃焼室枠15も上昇し、燃焼室枠15の下方および上方の隙間17および18が閉じられて、シール材22により密封され、これによって外気から閉じられた燃焼室15aが形成される。
【0044】
プッシュレバ21の動作と連動し、その後、ガスボンベ(燃料タンク)7が押圧されて、噴射口19から燃焼室15aへ可燃性ガスが噴射され、更に、燃焼室枠15が上死点に位置したことを検知するプッシュスイッチ23(ノーマルオープンスイッチ)をオンさせることによって、モータ8の駆動回路がオン(ON)となり、ファン6が回転する。ファン6が密封空間となった燃焼室15a内で回転することにより、燃焼室15a内に突出した燃焼室フィン16とあいまって、噴射された可燃性ガスが燃焼室15a内の空気と攪拌混合される。ガスボンベ7内には、加圧された液化可燃性ガスが貯蔵され、この液化ガスは燃焼室15a内に噴射されて気化する。ボンベ7の上端にはボンベから噴射されるガス量を調節するための計量弁7aを備えており、調節された量のガスを噴射口19に供給する。
【0045】
上記プッシュレバ21の被加工物29への押圧動作に引続き、ハンドル11部のノーマルクローズタイプのトリガスイッチ12を引いてオフにすると、後述する制御装置100の動作によって点火プラグ9にスパークを発生させ、前記混合気を着火させ、燃焼させる。燃焼し、膨張した燃焼ガスはピストン10を下方へ移動させ、ノーズ1内の釘24を打ち込む。
【0046】
打ち込み後、ピストン10はバンパ2に当接し、燃焼ガスは排気穴3よりシリンダ4外へ放出される。排気穴3には上記した如く逆止弁(図示なし)が付随しており、燃焼ガスがシリンダ4外へ放出され、シリンダ4および燃焼室15a内が大気圧になった時点で逆止弁は閉じられる。シリンダ4および燃焼室15a内に残った燃焼ガスは燃焼後であるため高温であり、燃焼ガスの熱がシリンダ4の内壁、燃焼室枠15の内壁、燃焼室フィン16等に吸収されることで、燃焼ガスが急冷されて、燃焼室15a内の圧力が低下して大気圧以下になり(熱真空の状態となり)、ピストン10は初期の上死点位置に引き戻される。
【0047】
その後、トリガスイッチ12の引き操作を開放してオン(ノーマルクローズ状態)とし、工具本体を持ち上げ、プッシュレバ21を工作物29から離すと、プッシュレバ21と燃焼室枠15がばね26の付勢により下方へ移動し、図2に示す元の状態に戻る。この時、ファン6は、プッシュスイッチ23をオフしても、制御装置100の制御により所定時間回転を継続する。
【0048】
図2に示す状態では、燃焼室枠15の上下に隙間17、18を生じさせ、燃焼室15aを密閉状態より開放する。この状態でファン6により流れを発生させることでハウジング14上面の吸気口28からきれいな空気を取り込み、ハウジング14の排気口28から燃焼後の残留ガスを吐き出すことで、燃焼室15a内の空気を掃気する。その後ファン6が停止し初期の静止状態となる。
【0049】
本実施形態によれば、プッシュスイッチ23にはノーマルオープンスイッチを使用し、トリガスイッチ12にはノーマルクローズスイッチを使用する。次に、ノーマルオープンスイッチ23とノーマルクローズスイッチ12を使用した制御装置100について説明する。
【0050】
[制御装置100の構成]
図3は、制御装置100の回路構成を示す。
【0051】
制御装置100は、低電圧電源部(レギュレータ部)102と、自己保持回路部103と、電池電圧検出部106と、プッシュスイッチ部105と、トリガスイッチ部104と、演算制御回路(マイコン)101と、発振器111と、充電回路部107と、点火回路部108と、モータ駆動制御部109と、表示部110とを具備する。電池25は上記したようにリチウム・イオン電池の電池パックから構成され、例えば、7.2Vの電源電圧を持つ。電池25の電圧7.2Vは、主電源スイッチSW1を介してモータ駆動制御部109および充電回路107の出力部(トランジスタQ7、Q10およびQ11)に供給され、さらに一方向性ダイオードD8を通じて低電圧電源部102に供給されている。
【0052】
低電圧電源回路102は、マイコン101の電源電圧および基準電圧を発生するレギュレータIC1と、トランジスタQ13、コンデンサC2、C3、C9、C10、リセットICIC2からなる。
【0053】
レギュレータIC1は、低電圧電源部を構成し、電池25からダイオードD2を介して7.2Vの電源電圧を入力端子2に受けて、マイコン101と、モータ駆動制御部109および充電回路107の駆動制御部とに必要な動作電源電圧(実施形態の場合、3.3V)に降圧し、出力端子4に直流電圧を出力する。このレギュレータIC1は制御端子1を持ち、制御端子1に接続されたトランジスタQ13のオンもしくはオフの動作に応答して、出力端子4に電圧3.3Vを出力するか、もしくはその出力を停止する機能を有する。実施形態では、トランジスタQ13がオンする場合は出力端子1に電圧3.3Vを出力し、逆にトランジスタQ13がオフする場合は電圧3.3Vの出力を停止する。レギュレータIC1の制御端子1に接続されたトランジスタQ13は自己保持回路103の出力によって制御される。なお、図3において、電池電圧検出部106等の電源端子に「3.3VDC」と記載されている場合は、レギュレータIC1の出力端子4に電気的接続されていることを意味し、また、電源端子「7.2VDC」と記載されている場合は、主電源スイッチSW1を介して供給される電池25の7.2Vの電源ラインが電気的接続されていることを意味する。
【0054】
自己保持回路103は、pnpトランジスタQ3のコレクタ、ベースをnpnトランジスタQ4のベース、コレクタに結合した正帰還回路によって構成できる。周知のように、互いに正帰還作用を持つ回路に接続された両トランジスタQ3、Q4が負荷(R6、R5)に対しオフ状態またはオン状態の2安定状態で動作する特性を有する。また、所定の電源電圧(動作電圧)を印加した状態でpnpトランジスタQ3またはnpnトランジスタQ4のベース電流を増加させるようにトリガ信号を入力すれば、両者のトランジスタQ3、Q4は正帰還作用によってオフからオン状態に安定し、逆に、両者のトランジスタQ3、Q4の電源電圧を一時的に降圧すれば、オンからオフ状態に復帰する特性を持つ。
【0055】
さらに、自己保持回路103は、正帰還回路を構成するpnpトランジスタQ3およびnpnトランジスタQ4にトリガ信号を印加するための電界効果トランジスタ(以下、FETと称する)Q5と、抵抗R4〜R9、R28と、コンデンサC8とを具備する。自己保持回路103は、マイコン101の出力端子14から出力される出力停止信号(ハイ信号)をFETQ5に一旦受けると、正帰還接続されたpnpトランジスタQ3およびnpnトランジスタQ4がオフからオン状態に安定し、結果的にトランジスタQ13をオフ状態とさせる自己保持作用を持つ。すなわち、レギュレータIC1の出力を停止する時は、マイコン101の出力端子14からハイ信号を一時的にトリガ信号として出力してFETQ5をオンさせ、正帰還回路に接続されたpnpトランジスタQ3とnpnトランジスタQ4の両者をオフ状態からオン状態に保持させ、自己保持回路103によってトランジスタQ13をオンからオフ状態としてレギュレータIC1の出力を停止させるものである。これにより、主電源スイッチSW1を動作状態(スタンバイ状態)にしたまま動力工具90を長時間放置した場合、動力工具90を置いた際にプッシュレバ21が意図せずに押された状態となってプッシュスイッチ23がオンしたままになっている場合、もしくはプッシュスイッチ23の接点が溶着してオンのままになっている場合といった異常状態を検出し、レギュレータIC1の出力停止を維持する低電力消費モードとし、電池25の無駄な電力消費を防止するものである。低電力消費モードを動作モード(スタンバイモード)に復帰させるためには、正帰還接続されたpnpトランジスタQ3とnpnトランジスタQ4をオン状態からオフ状態へ復帰させればよい。このために、電池25を取り外すか、または、主電源スイッチSW1を一度、オフ状態としてから再投入すれば、pnpトランジスタQ3とnpnトランジスタQ4はオフ状態に復帰してレギュレータIC1は、マイコン101等に所定電圧3.3Vを供給することになる。すなわち、低電圧電源回路102を動作モード(スタンバイモード)に復帰(リセット)させることができる。なお、リセットICIC2は、電池25を挿入し主電源スイッチSW1がオンされた時や、レギュレータIC1からの出力電圧が所定電圧の範囲内に再度、設定されたときに、マイコン101のリセット端子6にリセット信号を送る集積回路装置である。
【0056】
電池電圧検出部106は、FETQ1およびQ2、抵抗R1〜R3、R14およびR15、コンデンサC1を具備する。電池25の電圧は、抵抗R14および抵抗R15で分圧され、マイコン101に入力される。電池電圧検出部106には、FETQ1、Q2、および抵抗R1〜R3から構成された電圧検出停止回路106aが設けられており、自己保持回路103および低電圧電源回路102で低電力消費モードとなりレギュレータIC1からの電圧出力が停止した時、FETQ1およびQ2がオフとなって、電池電圧を検出する回路が遮断され、分圧抵抗R14およびR15での無駄な電力消費を防止することができる。
【0057】
プッシュスイッチ部105は、ノーマルオープンタイプの機械的接点を持つプッシュスイッチ23、抵抗R10およびR11、ダイオードD1およびD2、コンデンサC7を具備する。動力工具90が工作物(例えば、木材)29に押付けられ、プッシュスイッチ23がオンすると、マイコン101の端子20にロウ信号が伝達される。プッシュスイッチ23およびトリガスイッチ12は、動力工具90の機械的構造上、制御装置100の回路基板から離れた位置に設けられ、基板から各スイッチまでの間は図示しないケーブルによって接続されている。しかし、このケーブルが点火時等に発生するノイズを拾ってしまい、時としてグランド側が正となるような電圧が誘起される場合がある。そこで、クランプ回路としてダイオードD1およびD2を設け、誘起電圧をダイオードD1およびD2を経由させることで、マイコン101に過大な電圧が印加されることを防止している。本実施形態では、プッシュスイッチ23はノーマルオープンタイプの機械的接点のスイッチにより構成される。
【0058】
トリガスイッチ部104は、機械的接点を持つトリガスイッチ12、トランジスタQ16、抵抗R161、R162、R12およびR13、ダイオードD3およびD4、コンデンサC6から成る。トリガスイッチ12は、本発明に従って、特に、ノーマルクローズタイプの機械的接点を持つスイッチにより構成され、本実施形態では、上記プッシュスイッチ23と電気的に直列接続されている。ノーマルクローズタイプのトリガスイッチ12を操作してオフ状態にすると、インバータ回路を構成するトランジスタQ16がオン状態となって、マイコン101の入力端子19にロウ信号を入力する。一般に、トリガスイッチ12は、プッシュスイッチ23が操作された後に、オフ状態に操作されるので、最初にプッシュスイッチ23を押圧してオン状態とすれば、ロウ信号をマイコン101の端子20に容易に入力することができる。
【0059】
マイコン101は、入力端子4、8、19および20と、出力端子10、11、12、14、15および16とを有し、図示されていないが、演算処理部(CPU)、RAM、ROM、A/Dコンバータ、タイマ、および入出力ポート等から構成されている。また端子3および4には、マイコン101に内蔵されるタイマを構成する水晶振動子111が接続される。マイコン101は、モータ8の駆動や、コンデンサ充電回路107および点火回路108等の動作を制御する。本実施形態ではマイコン101を演算制御部として使用しているが、マイコン以外のデジタル回路を演算制御回路として使用してもよい。
【0060】
充電回路107は、点火用コンデンサC5を充電する回路で、コンデンサC5、トランスT1、ダイオードD6、D5およびD9、トランジスタQ6およびQ12、FETQ7、抵抗R18、R19、R20、R121およびR122からなる。
【0061】
コンデンサC5の充電の開始は、トリガスイッチ12を引くことにより開始される。ノーマルクローズタイプのトリガスイッチ12を操作してオフ状態にすると、インバータ用トランジスタQ16はオン信号を出力する。トランジスタQ16のオン信号は2つの経路で充電回路107に伝達される。第1の経路は、トランジスタQ16のコレクタ側Aより、抵抗R121を介してトランジスタQ12のベースに入力され、トランジスタQ12がオンし、トランジスタQ6のコレクタに信号が伝達される。トリガスイッチ12が引き操作によってオフすると、同時に第2の経路としてマイコン101の端子19に入力され、マイコン101の出力端子11からロウ信号が間欠的に出力されて充電回路107のトランジスタQ6のベースに入力され、トランジスタQ6をオン/オフ制御する。2つの経路の信号により、FETQ7がオン/オフを繰り返し、トランスT1の2次側に高電圧が発生し、ダイオードD6を介して点火用のコンデンサC5を充電する。
【0062】
上述のように充電回路107は、マイコン101の端子19にノイズ等により発生した異常電圧が入力されコンデンサC5の充電信号をマイコン101から出力するようなことがあっても、トリガスイッチ12を操作させないオンの時はトランジスタQ12がオンせず、コンデンサC5の充電は開始されない。
【0063】
点火回路108は、点火プラグ9、サイリスタSCR1、トランジスタQ8、ダイオードD7、コンデンサC4、抵抗R81、R82、R21およびR22を具備する。点火のタイミング信号はマイコン101の端子10からロウ信号が発せられ、トランジスタQ8がオンし、サイリスタSCR1のゲートに信号が伝達され、サイリスタSCR1がオンする。サイリスタSCR1がオンすると、コンデンサC5に充電されていた蓄積エネルギが放電され、トランス(変圧器)T2により約15KVまで昇圧され点火プラグ9で点火する。マイコン101は点火回路起動後、例えば10msec間、サイリスタSCR1のゲートにオン信号を入力するように動作する。
【0064】
モータ駆動回路109は、npnトランジスタQ9およびQ10、pnpトランジスタQ11、抵抗R23〜R26、ダイオードD10〜D13、コンデンサC11から構成され、プッシュスイッチ23をオフからオンに操作するとマイコン101の端子12からロウ信号が出力され、トランジスタQ9がオフ、トランジスタQ10およびQ11がオンとなり、モータ8の駆動回路部には電池電圧7.2Vが印加される。工具90を工作物29に押付けプッシュスイッチ23がオン状態になると動作し、ファン6を回転させる。
【0065】
表示部110は発光ダイオードLED11、抵抗R16およびR17からなる。電池25を動力工具90に装着し、主スイッチSW1をオンするとマイコン101の端子16に間欠的なロウ信号を発し、発光ダイオードLED11が緑色の点滅を始め動力工具90が使用可能であることを示す。動力工具90を木材29に押付け、モータ8が駆動すると、端子P15からロウ信号を出力し、発光ダイオードLED11が緑色に点灯することにより、釘が発射可能であることを示す。また、制御装置100が低電力消費モードになっていない状態で、電池25の電圧が基準電圧(例えば、7.2V)に達していない時はマイコン101の端子15からロウ信号を出力し、発光ダイオードLED11が赤色に点灯することにより、動力工具90の使用者に電池25の充電の必要性を促す。
【0066】
動力工具90が加工物29に押付けられてプッシュレバ21が上方へ移動すると、ガスボンベ7から可燃性ガスが噴射すると共に、上述したようにプッシュスイッチ23がオン状態となってマイコン101の制御端子20に信号を与える。マイコン101は出力端子12よりモータ駆動回路109に駆動信号を出力し、モータ8を駆動させてファン6を回転させて可燃性ガスと空気の撹拌混合を行う。
【0067】
その後、ノーマルクローズタイプのトリガスイッチ12を引き操作によりオンからオフに操作すれば、上記したように、マイコン101は充電回路107および点火回路108を制御し、点火プラグ9にスパークを発生させて可燃性ガスの混合気を着火、爆発させる。これによって、ドライバブレード10aは釘24を被加工物29に打撃する。
【0068】
もし、上記操作において、プッシュスイッチ23がオン状態となった後、トリガスイッチ12を操作することなしに、動力工具90を所定時間(例えば、10分間)放置すると、自己保持回路103は上記したように低電力消費モードとなり、動力工具90は動作しなくなるので、上述したように動作モードへの復帰を必要とする。なお、プッシュスイッチ23およびトリガスイッチ12によるファン6の回転、コンデンサC5の充電、点火プラグ9の点火動作等は、それぞれ他のスイッチのオン/オフに関係なく動作が進行する。このようにすることにより動力工具90が工作物29に押付けられて可燃性ガスが燃焼室に噴射され、周囲温度やガスボンベ圧力の影響により可燃性ガスが十分に気化、撹拌されていない時にでも、動力工具90を工作物29に押付けたまま、トリガスイッチ12を数回引くことにより、可燃性ガスに着火させることができる。
【0069】
また、マイコン101は、操作の初期状態に電池25を挿入し、主スイッチSW1をオンすれば、リセットされた状態となる。動力工具90が動作モードで長時間放置されて電池25が消耗することを防止するため、動力工具90が使用状態にあるか否かを、プッシュスイッチ23の連続オフ時間で検出する。例えば、プッシュスイッチ23が10分間以上オフ状態にあるときには、マイコン101は、端子14から自己保持回路103にトリガ信号を供給し、電源回路102を低電力消費モードとする。
【0070】
上述したように、本発明によれば、動力工具90の打込み時の衝撃が大きいトリガスイッチ12をノーマルクローズタイプの機械的スイッチを使用しているので、トリガスイッチ12の操作時には、機械的接点の接触が開放(オフ)されることになる。その結果、打込み時の衝撃を受けるときのスイッチの機械的接点は接触していないので、スイッチの機械的磨耗を防止することができる。
【0071】
一方、本発明によれば、プッシュスイッチ23とトリガスイッチ12は直列接続されているので、抵抗R10を介して低電圧電源(3.3V)に接続される。また、プッシュスイッチ23とトリガスイッチ12との接続点には抵抗R43を介して電源電圧3.3Vに接続される。この構成によれば、プッシュスイッチ23およびトリガスイッチ12の無操作時には、抵抗R43によって制限された電流をトリガスイッチ12に流すことができ、無操作時における消費電流を抑えることができる。一方、プッシュスイッチ23をオンする場合は、プッシュスイッチ23には抵抗R10によって調整された電流が流れ、トリガスイッチ12には抵抗R43によって制限された電流に抵抗R10によって制限された電流を足した電流が流れる。
【0072】
上記操作に従って、まず、プッシュスイッチ23(ノーマルオープンタイプ)をオンさせることによってマイコン101の端子20にロウ信号を送ることができる。この操作によって、マイコン101はモータ駆動回路109を制御してモータ8を駆動する。さらに、引き続いてトリガスイッチ12(ノーマルクローズタイプ)を引き操作によりオフさせれば、トリガスイッチ12の通電が遮断され、抵抗R43を流れる電流はトランジスタQ16のベースに流入し、トランジスタQ16はオン状態となってマイコン101の端子19にロウ信号を送ることができる。この操作によって、マイコン101は点火回路108を制御して点火プラグ9にスパークを発生させることができる。
【0073】
上記本発明の構成によれば、プッシュスイッチ23の無操作時にはトリガスイッチ12に流れる電流を必要最低限の極少電流に抑え、プッシュスイッチ23の操作時には接触不良の原因となるスイッチ接点の酸化被膜の生成を防止できる程度に十分大きい電流を流すことができる。
【0074】
さらに、上記構成においては、無駄な消費電力を上げることなく、トリガスイッチ12には酸化被膜の生成を防止できる程度の十分な電流を流すことを目的としてモータ8の電流(アーマチュア電流)の一部を流すことができる。すなわち、モータ8の負極側よりダイオードD13を介してプッシュスイッチ23とトリガスイッチ12の接続点にモータ電流を流入させる。また、トリガスイッチ12の接続点に流入させるモータ電流のバイパス路としてダイオードD12を接地側に挿入する。この構成により、モータ電流をトリガスイッチ12の接点に流すことが可能となり、酸化被膜の生成を防止できる。
【0075】
なお、上記実施形態では、プッシュスイッチ23をトリガスイッチ12と直列接続した形態について説明したが、プッシュスイッチ23の接地側端部をトリガスイッチ12から切り離して直接接地してもよい。また、その場合、トリガスイッチ12と同様に、プッシュスイッチ23をノーマルクローズタイプの機械的接点を持つスイッチで構成し、トランジスタQ16と抵抗R161およびR162とから成る回路と同様なインバータ回路をプッシュスイッチ23に追加してもよい。
【0076】
[電動式動力工具70の実施形態]
図4は本発明の他の実施形態に係るプッシュスイッチおよびトリガスイッチを持つ電動式動力工具(コードレス釘打込機)70の構成を示し、図5は電動式動力工具70の制御装置81のブロック図を示す。本実施形態では、プッシュスイッチ82およびトリガスイッチ75はノーマルクローズタイプの機械的接点をもつスイッチで構成し、それぞれを操作する時はオン状態からオフ状態とする。これによって、上述した燃焼式動力工具の実施例と同様に、チャタリングによる機械的接点の摩擦を防止するものである。
【0077】
図4に示すように、電動式動力工具70は、前端部に釘打撃部71cを有する本体ハウジング部71aと、本体ハウジング部71aの釘打撃部71c(前端部)に設置され、この釘打撃部71cに釘を連続的に供給するためのマガジン72と、本体ハウジング部71aから垂下して延びるハンドルハウジング部71bと、ハンドルハウジング部71bの分岐部に設けられた、釘打込み時に操作するためのトリガスイッチ75と、ハンドルハウジング部71bの下端に接続したリチウム・イオン電池等の二次電池から構成される電池パック77とから構成されている。
【0078】
マガジン72内には、図示されていなが、多数の連結釘(ブロック)で装填されており、その連結釘は、釘打撃部71cの射出口部71dに打撃される釘72aが順次供給されるように、マガジン72の下方よりバネ(図示なし)により付勢される。
【0079】
本体ハウジング部71a内には、釘打撃部71cにある釘72aに打撃力を与えて打込むためのドライバ(駆動子)73が設けられる。ドライバ73は、釘72aの頭に打撃力を伝えるドライバブレード73aと、回転運動するピニオン80と噛合うラック73bとを有する。ドライバ73のラック73bとラック73bに噛合うピニオン80とは、ピニオン80の回転駆動力をドライバ73に直線駆動力として与えるドライバ送り機構73cを構成する。
【0080】
他方、本体ハウジング部71a内には、電池77による直流電源で駆動され、釘を打込む動力源となるモータ(例えば、DC整流子モータ)96(図5参照)と、モータ96の回転軸に固定されたモータギア78と、モータギア78とギヤで噛合うフライホイール79とを具備する。フライホイール79とピニオン80とは同軸上で回転可能となっているが、フライホイール79の回転軸の外周面がピニオン80の回転軸の内周面に当接させる係合状態とするか、またはフライホイール79の回転軸の外周面をピニオン80の回転軸の内周面から非接触させる離脱状態にするクラッチ機構(動力伝達手段)(図示なし)が設けられている。このクラッチ機構は、図示されていないが、ソレノイド(係合離脱手段)93(図5参照)の往復運動によって制御される。
【0081】
フライホイール79は、モータギア78と噛合って、図示されないモータ96の回転運動に基づく運動エネルギを蓄積する。ドライバ送り機構73cは、締結具打撃部71cの釘72aにドライバブレード73aを打撃させるように、フライホイール79の回転駆動力をドライバブレード73aに直線駆動力として与える。
【0082】
この電動式動力工具においても、上記燃焼式動力工具と同様に、まず、プッシュスイッチ82を工作物に押し付けてオフさせることにより動作状態(スタンバイ状態)とする。引き続きトリガスイッチ75を引いてオフさせれば、トランジスタ92がオンしてソレノイド93に電流が流れる。これによって、モータ96(図5)の回転力によりフライホイール79に蓄積された回転エネルギが、クラッチ機構を構成するソレノイド93(図5)によってドライバ送り機構73cを構成するピニオン80に伝達される。ピニオン80が回転運動すれば、ピニオン80に噛合うラック73bによって直線運動に変換されて、ドライバ73に固定されたドライバブレード73aが釘72aの頭部を打撃する。ドライバブレード73aが釘72aを打撃した後は、ソレノイド93に流れる電流はオフされるので、クラッチ機構は離脱状態となり、ドライバ73の端部には、例えば定荷重バネから成る、ドライバ戻りバネ74が接続されているので、このバネ力によって、打撃後のドライバ送り機構73c(ラック73bとピニオン80)の位置を、打撃前の位置に復帰させる。
【0083】
動作工具70の全体の動作制御は、プッシュスイッチ82およびトリガスイッチ75の操作に基づいて、本体ハウジング部71a内に設けられた制御装置81によって行う。
【0084】
[制御装置81の構成]
次に、制御装置81について図5を参照して説明する。
【0085】
図5に示すように、制御装置81は、マイコン(制御回路)86と、低電圧電源回路84と、自己保持回路87と、モータ駆動回路94およびモータ駆動トランジスタ95と、ソレノイド駆動回路91およびソレノイド駆動トランジスタ92と、プッシュスイッチ82(図4参照)と、トリガスイッチ75とを具備する。制御装置81の電源となる電池77は、上記した他の実施態様と同様に、例えば、7.2Vのリチウム・イオン二次電池(電池パック)から成り、主電源スイッチ88を介して低電圧電源回路84、モータ駆動トランジスタ95およびソレノイド駆動トランジスタ92に供給される。低電圧電源回路84は、例えば、3.3Vに降圧させる機能を有し、制御入力端子84aの入力信号に応答して、所定の低電圧を出力するか、出力を停止するかを選択する機能を有する。
【0086】
モータ検知回路89は、モータ96が釘打ちエネルギに必要な回転力に達したタイミングを検知し、マイコン86に入力する。
【0087】
本発明に従って、プッシュスイッチ82およびトリガスイッチ75は、上述したようにノーマルクローズタイプの機械的接点をもつスイッチで構成し、それぞれを操作する時はオン状態からオフ状態とする。プッシュスイッチ82およびトリガスイッチ75には、位相反転させるためのインバータを含む検知回路82aおよび75aがそれぞれ接続され、両スイッチの操作時にオンレベル(接地レベル)の信号がマイコン86に入力されるように構成する。
【0088】
マイコン86は、モータ96の回転状態、プッシュスイッチ82およびトリガスイッチ75のオフ操作によって検知回路82aおよび75aから発生する各検知信号に基づいて、モータ96のモータ駆動回路94、95および上記ソレノイド93のソレノイド駆動回路91、92を制御する。クラッチ機構を構成するソレノイド93は、モータ96が釘打ちエネルギに必要な回転力に達した時に、フライホイール79の回転軸の外周面をピニオン80の回転軸の内周面に当接させ、フライホイール79(図4参照)の回転エネルギをピニオンギア80に伝達させる機能を持つ。マイコン86は、モータ96の駆動制御およびソレノイド93の駆動制御などの制御プログラムを格納し、またモータ96の回転時間等の回転状況を判定する表を記憶するROM(リード・オンリ・メモリ)86bと、ROM86bに格納された制御プログラム等を実行する演算部を有するCPU(演算部)86aと、CPU86aの作業領域の記憶や、モータ96から入力されたデータを一時記憶するためのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)86cと、基準クロック信号発生器を含むTIM(タイマ)86dとを備える。
【0089】
マイコン86は、モータ96に電池77の電圧を印加するためのスイッチング素子(例えば、pnpトランジスタ)95のベース電流を制御するモータ駆動回路94にモータ駆動信号を供給すると共に、ソレノイド93の駆動時間(オン時間)を制御するためにソレノイド駆動回路91にソレノイド駆動信号をそれぞれ供給する。モータ駆動回路94は、モータ96の駆動電流をオンまたはオフ制御するためのスイッチング素子(例えば、pnpトランジスタ)95をオンまたはオフに駆動する。ソレノイド駆動回路91は、ソレノイド93の駆動電流をオンまたはオフ制御するためにスイッチング素子(例えば、pnpトランジスタ)92をオンまたはオフに駆動する。
【0090】
自己保持回路87は、上記燃焼式動力工具の実施態様と同様に、pnpトランジスタとnpnトランジスタのコレクタをベースに互いに接続した正帰還回路で達成することができる。この自己保持回路87は、制御回路部86、91および94を低電力消費モードに切換える機能を有する。すなわち、上記他の実施態様と同様に、プッシュスイッチ83がオフされた後に電動式動力工具70が放置されて所定時間経過すると、マイコン86より出力停止信号がトリガ信号として自己保持回路87に送信されて、自己保持回路87は第1の安定状態(例えば、オン状態)に自己保持され、低電圧電源回路84の出力電圧(3.3V)を出力停止とする。所謂、低電力消費モードに保持する。これによって、電動式動力工具70を放置した場合の電力消費を防止することができる。作業者が動力工具70の使用を意図して低電力消費モードを解除したい場合は、主電源スイッチ88を一旦切ってから再度投入すれば動作モード(スタンバイ状態)に復帰することができる。
【0091】
以上の構成により、プッシュスイッチ82を押し付けてオフさせることにより動作状態(スタンバイ状態)とする。引き続きトリガスイッチ75を引いてオフさせれば、トランジスタ92がオンしてソレノイド93に電流が流れる。これによって、モータ96の回転力によりフライホイール79に蓄積された回転エネルギが、クラッチ機構を構成するソレノイド93によってドライバ送り機構73cを構成するピニオン80に伝達される。ピニオン80が回転運動すれば、ピニオン80に噛合うラック73bによって直線運動に変換されて、ドライバ73に固定されたドライバブレード73aが釘72aの頭部を打撃する。ドライバブレード73aが釘72aを打撃する時、プッシュスイッチ82およびトリガスイッチ75は振動を受けるが、両スイッチ82および75は共にオフ操作を行うので、機械的接点の磨耗を防止できる。
【0092】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の動力工具に係る制御装置のブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係る燃焼式動力工具の全体断面図。
【図3】図2に示した燃焼式動力工具における制御装置のブロック図。
【図4】本発明の実施形態に係る電動式動力工具の全体断面図。
【図5】図4に示した電動式動力工具における制御装置のブロック図。
【符号の説明】
【0094】
1:テールカバ 2:バンパ 3:排気穴 4:シリンダ
5:温度センサ 6:ファン 7:ガスボンベ 7a:軽量弁
8:モータ 9:点火プラグ 10:ピストン 10a:ドライバブレード
11:ハンドル 12:トリガスイッチ 13:マガジン
14:ハウジング 15:燃焼室枠 16:燃焼室フィン
17:隙間(燃焼室枠15下方とシリンダ4上端との間)
18:隙間(燃焼室15上端とヘッドカバ20下方との間)
19:噴射口 20:ヘッドカバ 20a:ヘッドキャップ
21:プッシュレバ 22:シール部材 23:プッシュスイッチ
24:締結具(釘) 25:電池 26:ばね 27:吸気口
28:排気口 29:工作物(木材) 60:動力工具
60a:制御装置 61:駆動回路 62:マイコン(演算制御回路部)
63:低電圧電源回路 64:自己保持回路 65:プッシュスイッチ
66:トリガスイッチ 67:保持解除回路(トリガ回路) 68:表示回路
69:電池(電池パック)70:電動式動力工具 71a:本体ハウジング部
71b:ハンドルハウジング部 71c:釘打撃部 71d:射出口部
72:マガジン 73:ドライバ 73a:ドライバブレード
73b:ラック 73c:ドライバ送り機構 74:ドライバ戻りバネ
75:トリガスイッチ 76:モータ(整流子モータ) 77:電池
78:モータギア 79:フライホイール 80:ピニオン
81:制御装置 82:プッシュスイッチ 84:低電圧電源回路
86:マイコン(演算制御回路) 87:自己保持回路 88:主電源スイッチ
89:モータ検知回路 90:燃焼式動力工具 91:ソレノイド駆動回路
92:トランジスタ 93:ソレノイド 96:モータ
100:制御装置 101:マイコン(演算制御回路部)
102:低電圧電源回路 103:自己保持回路 104:トリガスイッチ部
105:プッシュスイッチ部 106:電池電圧検出部
106a:電圧検出停止回路 107:充電回路 108:点火回路
109:モータ駆動回路 110:表示回路
SW1:主電源スイッチ
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成18年9月1日(2006.9.1)
【代理人】 【識別番号】100072394
【弁理士】
【氏名又は名称】井沢 博


【公開番号】 特開2008−55574(P2008−55574A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−237686(P2006−237686)