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【発明の名称】 エアードライバー
【発明者】 【氏名】温萬福

【要約】 【課題】恒圧を維持した高圧エアによってピストンの釘打ち下降動作及び上昇回帰動作を制御し、スピード及び安定性を兼ね備えたピストン上昇回帰動作を実現できるエアードライバーを提供する。

【構成】トリガーを有し、高圧エアを利用して釘打ちを行うことのできるドライバー本体の内側に一つの可動式シリンダー及び一つのスライダー弁を備えた一種のエアードライバーを提供するものである。シリンダーの内側には一つの釘打ち用ピストンが設けられ、スライダー弁はシリンダーの外周に装着されている。トリガーを引くと、高圧エアの駆動によりシリンダーが上昇し、ピストンは瞬時に下降して釘打ち動作を行う。トリガーを放すと、高圧エアの駆動によりシリンダーは下降回帰し、スライダー弁及びピストンは迅速に上昇する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一種のエアードライバー、以下の部品を含む。
一つのドライバー本体、その内部は一つの主要エアチャンバーを含み、継続的に外部のエアを集結して恒圧の高圧エアを維持している。さらにドライバー本体には主要エアチャンバー内の高圧エアを駆動して釘打ちを操作するためのトリガーが装着されている。
ドライバー本体の内側に設置された一つの可動式シリンダー、トリガーを引くと、高圧エアの働きにより上昇し、トリガーを放すと、高圧エアの働きにより下降して回帰する。
シリンダーの内側に設置された一つのピストン、ピストンの上には一つの釘打ち用ピストンロッドが締結され、シリンダーが上に移動すると、高圧エアの駆動により下降して釘打ち動作を行う。
シリンダーの外周に設置された一つの可動式スライダー弁 、シリンダーが下降して元の位置に戻ると、高圧エアを受けて上昇するとともに、高圧エアをピストンに導き、ピストンを上昇させる。ピストンは所定位置まで上昇した後、高圧エアの働きによって下降して元の位置に戻る。
【請求項2】
請求項1におけるエアードライバーは下記のユニットを含むシリンダーの最上部で一体成型された一つのヘッド弁、
ヘッド弁の最上部とドライバー本体内部の間に形成された一つの第一エアチャンバー、トリガー未操作の時、第一エアチャンバーは主要エアチャンバーと連通しており、高圧エアの導入によってシリンダーを下降させる。トリガーを引くと外部の大気が進入し、第一エアチャンバー内の高圧エアが放出される。
ヘッド弁の底部とドライバー本体の内壁の間に形成された一つの第二エアチャンバー、第二エア槽を通じて主要エアチャンバーと連通して継続的に高圧エアを導入し、第一エアチャンバーの高圧エアが放出された時にシリンダーを上昇させる。
【請求項3】
請求項2におけるエアードライバーの第一エアチャンバーの内側には一つの上バネが設けられ、その推力と高圧エアの推力を集結すると、第二エアチャンバー内の高圧エアの推力より大きくなるが、上バネ単体の推力は第二エアチャンバー内の高圧エアの推力よりも小さいものである。
【請求項4】
請求項2におけるエアードライバーの第二エアチャンバーとシリンダーの間にはドライバー本体の内壁に装着された一つの固定バルブが形成されている。シリンダーの側面は複数の上層バルブ穴を有し、シリンダーが上昇すると、その固定バルブの働きで複数の上層バルブ穴は開放されて第二エアチャンバーと連通し、高圧エアがシリンダーの内側に導入され、ピストンを駆動させて釘打ち動作を開始する。そして、シリンダーが下降して元の位置に戻ると、複数の上層バルブ穴は密閉状態となる。
【請求項5】
請求項1におけるエアードライバーのドライバー本体の最上部は最低一つの上排気穴を有し、シリンダーの内側のピストンとの間に一つの上排気通路を構築している。シリンダーと上排気穴の間には一つのピストン上クッションを設置し、上クッションの外壁は一つの凸縁があり、シリンダーが上昇してピストンを動かして釘打ち動作を行った時、上排気通路を密閉し、シリンダーが下降してピストンが上昇して元の位置に戻った時、上排気通路を開放する。
【請求項6】
請求項1におけるエアードライバーはさらに一つの第三エアチャンバーを含み、それはスライダー弁 及びドライバー本体の内壁の間に形成され、第三エア槽を通じて主要エアチャンバーと連通して継続的に高圧エアを導入し、ピストンが下降して釘打ち動作を行う前にスライダー弁を下降させるという役割をもっている。
シリンダーの側面に形成された複数の中層バルブ穴、それは第三エアチャンバーと連結しており、トリガーを放すとシリンダーが下降し、第三エアチャンバー内の高圧エアがシリンダー内に放出される。
一つの第四エアチャンバー、スライダー弁の外周とドライバー本体の内壁の間に形成され、第四エア槽を通じて主要エアチャンバーと連通して継続的に高圧エアを導入し、第三エアチャンバー内の高圧エアが放出された時、スライダー弁を上昇させるという役割をもっている。
複数の底層バルブ穴、シリンダーの壁面に形成されている。
一つの底層エアバルブ、スライダー弁の底部に設けられ、スライダー弁が下降した時、複数の底層バルブ穴を密閉させて第四エアチャンバーと連通し、スライダー弁 が上昇した時、第四エアチャンバー内の高圧エアは複数の底層バルブ穴からシリンダーの内側に導入され、高圧エアの働きによりピストンは上昇して元の位置に戻る。
【請求項7】
請求項6におけるエアードライバーの第三エアチャンバーの内側には一つの下バネが設けられ、その推力と第三エアチャンバー内の高圧エアの推力を集結すると、第四エアチャンバー内の高圧エアの推力より大きくなるが、下バネ単体の推力は第四エアチャンバー内の高圧エアの推力よりも小さいものである。
【請求項8】
請求項6におけるエアードライバーの第三エアチャンバーの片側にはドライバー本体の内壁に装着された一つの固定バルブがあり、その固定バルブは第三エアチャンバー及び第三エア槽を貫通する最低一つの通気穴を有し、その通気穴の通気面積の総和は複数の中層バルブ穴の通気面積の総和よりもはるかに小さくなっている。
【請求項9】
請求項6におけるエアードライバーの複数の中層バルブ穴はピストンが下降して釘打ち動作を行った時に開放し、ピストンが上昇すると密閉する。
【請求項10】
請求項1、2もしくは請求項6におけるエアードライバーのシリンダーの底部外壁には一つのストッパー部が設けられ、シリンダーが上昇した時にスライダー弁を押し上げる働きをしている。
【請求項11】
請求項6におけるエアードライバーはドライバー本体の内側に形成された一つの押しエア通路を含み、それは第四エアチャンバーの底部と連通しており、スライダー弁が上昇した時、第四エアチャンバー内の高圧エアは釘押しエア通路の中に導かれ、釘押しピストンを移動させる。そして、スライダー弁が下降して回帰した時、それは底層エアバルブによって密閉される。
【請求項12】
請求項11におけるエアードライバーの釘押しエア通路は第四エアチャンバー底部の傾斜槽を通じて底層バルブ穴と連通し、底層エアバルブによって制御される。
【請求項13】
請求項1におけるエアードライバーのドライバー本体の底部付近は最低一つの下排気穴を有し、シリンダー底部とピストンの間に一つの下排気通路を構築している。シリンダーが上昇すると、下排気通路は開放され、シリンダーが下降すると、下排気通路は密閉される。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は可動式シリンダー及びスライダー弁を有し、ネイルプッシャーの駆動技術を取り入れた一種のエアードライバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
エアードライバーは高圧エア及びピストンロッドを利用した銃型気動手工具であり、木工の釘打ち作業によく使用されている。 従来の技術では、釘打機に装填されている釘の種類に応じて、マガジン(Magazine)型式の釘打機及びキャニスター(Canister)型式の2種類に区分されている。マガジンは “T”型や“I” 型等の小型或いは大型の整列した複数の釘を装填することができ、バネの作用によってネイルプッシャーから釘を釘打機に次々に補充して釘打ちを行う。キャニスターの場合は丸ヘッド等の大型チェーン状の複数の釘が装填され、高圧エア及びバネを利用したネイルプッシャー(Nail Pusher)によって釘を釘打機に補充して釘打ちを行う仕組みになっている。
【0003】
上述の釘打機はいずれも類似した高圧エアによるピストン駆動釘打ち方式を採用しており、ドライバー本体の内側には全て単独の固定式シリンダーが設けられ、ピストンをシリンダーの内側に装着することができる。使用者がトリガーを引くと、高圧エアはシリンダーの内側に進入し、ピストンを迅速に下降させて釘打ち動作を行う。 さらにシリンダーの外周は一つのエア集結チャンバー(或稱回程エアチャンバー)を有し、ピストンの下降時にシリンダー側面の気孔から導入された高圧エアはそこに蓄積し、ピストンが最下部まで下降した時にピストンを駆動させて元の位置まで上昇させる。上述の高圧エア及びバネの働きを利用したネイルプッシャーを備えた釘打機は、エア集結チャンバー内の高圧エアを利用してネイルプッシャー内の釘押しピストンの移動を制御することができる。
【0004】
しかし、上述のエア集結チャンバーの高圧エア集結效果はあまり理想的とはいえない。何故なら、エア集結チャンバーはピストンが下降したタイミングでしか高圧エアを導入することができず、ピストンが上昇した後では高圧エアを継続的に受け入れることができないため、ピストンを元の位置まで上昇させるための推力はごく限られたものとなり、ピストンの上昇回帰動作は安定性に欠けるという問題点を抱えている。特に連続打ちの操作過程において、ピストンの上昇回帰に遅延または不安定な動作が生じると、連続打ちのスピード及び収率に影響する可能性がある。
【0005】
以上の問題点を克服するため、一部の業者はエア集結チャンバーの拡張によりエア集結チャンバー内の高圧エア蓄積量増量を試みたが、理想的な效果を得ることはできなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、 上記従来の問題点を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
既存技術の問題点を解決すべく、本発明では可動式シリンダー及びスライダー弁を備えたエアードライバーを提案し、それは以下のユニットを含む。
トリガーを有し、高圧エアを利用して釘打ちを行うことのできるドライバー本体の内側に一つの可動式シリンダー及び一つのスライダー弁を設置する。ドライバー本体は一般に出回っている各種の気動式釘打機ドライバー本体を含み、そのシリンダーの内側には一つの釘打ち用ピストンが設けられ、スライダー弁はシリンダーの外周に装着されている。
【0008】
上述の構造により、シリンダーはドライバー本体の本体に高圧エアを集結するための第一エアチャンバー及び第二エアチャンバーを形成し、さらにスライダー弁によってドライバー本体の内側に高圧エアを集結するための第三エアチャンバー及び第四エアチャンバーが仕切られている。使用者がトリガーを引くと、第一エアチャンバー内の高圧エアは放出され、シリンダーは第二エアチャンバー内の高圧エアの駆動により上昇するとともに、第二エアチャンバー内の高圧エアを導き、ピストンは高圧エアの駆動によって下降して釘打ち動作を行う。使用者がトリガーを放すと、シリンダーは再び第一エアチャンバー内の高圧エアの駆動により下降回帰し、第三エアチャンバー内の高圧エアを放出する。スライダー弁は第四エアチャンバーに継続的に導入された高圧エアの影響で迅速に上昇し、さらに第四エアチャンバー内の高圧エアをピストンに導き、ピストンを瞬時に上昇させる。このような構造を採用することで、スピード及び安定性を兼ね備えたピストン上昇回帰動作を実現することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明はピストンの釘打ち下降動作及び上昇回帰時の高圧エア通路の安定切替えを目的として、恒圧の高圧エアを継続的に提供することでピストン上昇回帰時のスピード及び安定性を確保している。さらに、本発明は高圧エア及びバネの駆動方式を利用したネイルプッシャーを備えた釘打機に適用することができ、充分な高圧エアによる釘押しピストンの駆動方式はより高性能な気動釘打機を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は本発明におけるエアードライバーの配置イメージ図を示している。それは以下の構成部品を含む。
一つのドライバー本体1、その内部には一つの主要エアチャンバー13が形成され、継続的にエアを集結して恒圧の高圧エア(図2を参照)を維持している。さらにドライバー本体1には主要エアチャンバー13内の高圧エアを駆動して釘打ちを操作する(図3、図4を参照)ためのトリガー14が装着されている。
【0011】
上述のドライバー本体1はドライバーヘッドカバー10とドライバーヘッド本体11の結合部品によって構成され、ドライバーヘッド本体11の片側は握り部12を形成している。そして、主要エアチャンバー13はドライバー本体1の握り部12の内側に形成されている。トリガー14は主要エアチャンバー13の片側に設置され、そのトリガーバルブ141は主要エアチャンバー13の内側に設けられている。トリガー14を引くと、トリガーバルブ上のトリガーバルブロッド142は駆動され、第一エアチャンバー22及び主要エアチャンバー13の間の高圧エア流動通路の開閉制御を行う。
【0012】
上述のドライバー本体1の内側に設けられた一つの可動式シリンダー2、トリガー14を引くと、高圧エアで駆動されて上昇し(図3を参照)、トリガー14を放すと、高圧エアの働きにより下降回帰する(図2、図5を参照)。
一つのピストン3、上述のシリンダー2の内側に設けられ、ピストン3の上には一つの釘打ち用ピストンロッド31が締結され、シリンダー2が上昇した時に高圧エアで駆動され釘打ち動作を行う(図3、図4を参照)。また、ピストン3には上、下二本の密閉パッド3a、3bを装着することが出来る。
【0013】
上述のシリンダー2の外周に設置された一つの可動式スライダー弁4 、シリンダー2が下降して元の位置に戻ると、高圧エアを受けて上昇する(図6を参照)とともに、高圧エアをピストン3に導き、ピストン3を上昇させる。ピストン3は所定位置まで上昇した後(図2を参照)、スライダー弁 4は高圧エアで駆動され元の位置まで下降する。
【0014】
上述の実施方法をより具体化するため、本発明は下記の部品を含む。
一つのヘッド弁21、シリンダー2の最上部に一体形成されている。
一つの第一エアチャンバー22、上述のヘッド弁21の最上部とドライバー本体1の内部の間に形成され、ヘッド弁21の両側にはそれぞれ密閉パッド2a及び2bが設けられ、第一エアチャンバー22を密閉する役割を果たしている。トリガー14未操作または操作を解除した時(図2、図5を参照)、第一エアチャンバー22は主要エアチャンバー13と連通している。ドライバー本体1の内側に形成された一つのトリガーエア通路15を通じて第一エアチャンバー22とトリガーバルブ141は連通され、トリガー14未操作または操作を解除した時、主要エアチャンバー13とトリガーエア通路15の間のエア通路は連通され、高圧エアの導入によってシリンダーを下降させる。トリガーを引くと外部の大気が進入し、エアチャンバー13に存在する高圧エアを第一エアチャンバー22の内側に導き、シリンダー2を下降させる。また、トリガー14を引いた時(図3、図4を参照)、トリガーバルブ141は主要エアチャンバー13とトリガーエア通路15間のエア通路を密閉し、トリガーエア通路15及び外部大気間の通路を開放する。これにより外部の大気は第一エアチャンバー22に進入し、第一エアチャンバー22内の高圧エアが外部に放出される。
【0015】
一つの第二エアチャンバー23、上述のヘッド弁21の底部とドライバー本体1の内壁の間に形成され、その外周に設置された第二エア槽231を通じて主要エアチャンバー13と連通して継続的に高圧エアを導入している。第一エアチャンバー22の高圧エアが放出された時(図3、図4を参照)にシリンダーを上昇させることができる。
【0016】
上述の実施方法において、第一エアチャンバー22には一つの上バネ5が設けられ、第一エアチャンバー22に高圧エアが集結した時、上バネ5と高圧エアの推力を合わせると、第二エアチャンバー23内の高圧エアの推力より大きくなり、シリンダー2を安定した状態で下降させる。また、上バネ5単体の推力は第二エアチャンバー23内の高圧エアの推力よりも小さいため、上述の第一エアチャンバー22内の高圧エアを放出した時(図3、図4を参照)、シリンダー2下降時の安定性を保つことが出来る。
【0017】
さらに、上述の第二エアチャンバー23とシリンダー2の間に一つの固定バルブを設置することができる。固定バルブ6はドライバー本体1の内壁に密着した状態で装着する、もしくはドライバー本体1の内壁から一体成型することができる。また、シリンダー2の側面には複数の上層バルブ穴24、固定バルブ6には密閉パッド6a及び6bが設けられ、第二エアチャンバー23と複数の上層バルブ穴24の間、第三エアチャンバー41と複数の上層バルブ穴24の間で気密作用を発揮している。この構造において、密閉パッド6aをヘッド弁21の底部と固定バルブ6が対応する位置に取り付けることも可能である。これにより、シリンダー2が上昇した時(図3、図4を参照)、固定バルブ6の働きによりで複数の上層バルブ穴24及び第二エアチャンバー23は互いに連通し、高圧エアはシリンダー2の内側に導入され、ピストン3は釘打ち動作を開始する。そして、シリンダー2が下降して元の位置に戻ると、複数の上層バルブ穴24は密閉状態となる(図2、図5を参照)。
【0018】
また、上述のドライバー本体1最上部は最低一つの上排気穴16を有し、シリンダー2の内側のピストン3との間に一つの上排気通路33(図5、図6を参照)を構築している。シリンダー2と上排気穴16の間にはピストン上のクッション32が設置され、上クッション32の外壁は一つの凸縁321があり、シリンダー2が上昇してピストンを動かして釘打ち動作を行った時、上排気通路を密閉し(図3、図4を参照)、シリンダー2が下降してピストンが上昇して元の位置に戻った時、上排気通路33を開放する(図5、図6を参照)。
本発明の具体的な実施構造は以下の部品を含む。
【0019】
一つの第三エアチャンバー41、スライダー弁4及びドライバー本体1の内壁の間に形成され、第三エア槽411を通じて主要エアチャンバー13と連通して継続的に高圧エアを導入し、ピストン3が下降して釘打ち動作を行う前に(図2を参照)スライダー弁4を所定位置まで下降させるという役割をもっている。
複数の中層バルブ穴25、シリンダー2の壁面に形成され、第三エアチャンバー41と連通しており、トリガー14を放すとシリンダー2が下降し(図5を参照)、第三エアチャンバー41内の高圧エアがシリンダー2に放出される。
【0020】
一つの第四エアチャンバー42、スライダー弁4の外周とドライバー本体1の内壁の間に形成され、第四エア槽421を通じて主要エアチャンバー13と連通して継続的に高圧エアを導入し(図2〜図4を参照)、第三エアチャンバー41内の高圧エアが放出された時(図5〜図6を参照)、スライダー弁4を上昇させるという役割をもっている。
【0021】
複数の底層バルブ穴26、シリンダー2の壁面に形成されている。
一つの底層エアバルブ43、耐熱性及び耐衝突性に優れているゴム樹脂または同等の屈撓性材を包覆または被覆、あるいはスライダー弁 4の底部に平置することができる。スライダー弁 4が下降した時(図2〜図4を参照)、複数の底層バルブ穴26を閉じて第四エアチャンバー42と連通させ、スライダー弁 4が上昇した時に(図6を参照) 底層バルブ穴26を通じて第四エアチャンバー42内の高圧エアをシリンダー2内に導き、ピストン3を元の位置まで上昇させる。
【0022】
上述の実施方法において、第三エアチャンバー41の内側には一つの下バネ7が設けられ、第三エアチャンバー41内に高圧エアが集結した時(図2〜図4を参照)、下バネ7と高圧エアの推力を合わせると、第四エアチャンバー42の高圧エアの推力より大きくなり、スライダー弁4を安定した状態で下降させる。また、下バネ7単体の推力は第四エアチャンバー42内の高圧エアの推力よりも小さいため、上述の第三エアチャンバー41内の高圧エアを放出した時、スライダー弁 4上昇時の安定性を保つことが出来る(図5〜図6を参照)。
【0023】
さらに、上述の第三エアチャンバー41は固定バルブ6の片側に形成され、固定バルブ6に第三エアチャンバー41及び第三エア槽411を連通する最低一つの通気穴62を設置することで(図2を参照) 第三エアチャンバー41と主要エアチャンバー13を連結している。しかも通気穴62の通気面積の総和は上述の複数の中層バルブ穴25の通気面積の総和よりもはるかに小さいため、トリガー14を放してシリンダー2を下降させた後(図5を参照)、複数の中層バルブ穴25は第三エアチャンバー41内の高圧エアをシリンダー2まで導き、放出することができる。
【0024】
上述の複数の中層バルブ穴25はピストン3が下降して釘打ちを行った時に開放され、ピストン3が上昇回帰した後に密閉される。ピストン3が下降して釘打ちを行った時(図3、図4を参照)、上、下の密閉パッド3a、3bは既に中層バルブ穴25から離れているため、ピストン3が中層バルブ穴25を開き、第三エアチャンバー41内の高圧エアをシリンダー2の内側まで導き、ピストン3を駆動させて釘打ち動作を行わせる。そして、ピストン3が上昇回帰した(即ち待機位置)後(図2を参照)、中層バルブ穴25はちょうど上、下の密閉パッド3a、3bの間に位置するため、第三エアチャンバー41の高圧エアがシリンダー2の内側に漏出するのを防ぐため、ピストン3は中層バルブ穴25を密閉する。
【0025】
また、上述のスライダー弁4の内壁、外壁にはそれぞれ密閉パッド4a、4bを設置することが出来る。外壁に装着された密閉パッド4aは第四エアチャンバー42の高圧エアを受けて、スライダー弁 4が上昇した時の動作端面の気密性を確保する役割を持ち、内壁に装着された密閉パッド4bはスライダー弁 4が上昇した時の第四エアチャンバー42及び第三エアチャンバー41間の気密性を確保することが出来る。
【0026】
上述のドライバー本体1の本体の底部付近には最低一つの下排気穴17が形成され、シリンダー2底部とピストン3の間に一つの下排気通路34を構築している(図3、図4を参照)。これにより、シリンダー2が上昇すると、下排気通路34は開放され、シリンダー2が下降すると(図5、図6を参照)、下排気通路は密閉される。さらに、第四エアチャンバー42、下排気穴17及び底層バルブ穴26に近接したドライバー本体1の壁面には密閉パッド1aが設けられ、必要に応じて三者間の通気止めの役割を果たしている。
【0027】
以上の内容を総合すると、下記のことが分かる。
使用者がトリガー14を操作していない時(図2を参照)、主要エアチャンバー13内の高圧エアはトリガーバルブ141及びトリガーエア通路15を通じて第一エアチャンバー22内に導入され、主要エアチャンバー13内の高圧エアは第二エア槽231を通じて第二エアチャンバー23内に導入され、さらに第三エア槽411及び第四エア槽421を通じてそれぞれ第三エアチャンバー41及び第四エアチャンバー42内に集結される。 この時、第一エアチャンバー22内の高圧エアは上バネ5と共にシリンダー2を駆動して所定位置まで下降させ、第三エアチャンバー41内の高圧エアは下バネ7と共にスライダー弁 4を駆動して所定位置まで下降させる。これと同時に、固定バルブ6は第二エアチャンバー23及び第三エアチャンバー41から上層バルブ穴24に通じるエア通路、ピストン3はシリンダー2、中層バルブ穴25間のエア通路、底層エアバルブ43は第四エアチャンバー42と底層バルブ穴26の間のエア通路をそれぞれ密閉させ、高圧エアがシリンダー2に進入するのを阻止している。
【0028】
使用者がトリガー14を引いた時(図3を参照)、トリガーバルブ141は主要エアチャンバー13内の高圧エアがトリガーエア通路15に進入するのを阻止し、外部の大気をトリガーエア通路15に導入し、第一エアチャンバー22内の高圧エアの圧抜きを行う。この時、第二エアチャンバー23内の高圧エアによってシリンダー2は所定位置まで上昇し、固定バルブ6は第二エアチャンバー23から上層バルブ穴24に通じるエア通路を開放し、シリンダー2内に継続的に導入された高圧エアによって (図4を参照)、ピストン3は下降して釘打ち動作を行い、そして、ピストン3下方の余剰気体は開放状態の下排気通路34の下排気穴17を通じて外部に排出される。
【0029】
使用者がトリガー14を放した瞬間(図5を参照)、トリガーバルブ141は第一エアチャンバー22への高圧エアの供給を再開する。この時、高圧エアの働きでシリンダー2は下降回帰し、下排気通路34は密閉される。また、ピストン3が中層バルブ穴25を密閉する位置まで上昇していない時、第三エアチャンバー41内の高圧エアは中層バルブ穴25を通じてシリンダー2の内側に放出され、スライダー弁4は第四エアチャンバー42内の高圧エアの駆動を受けて上昇し(図6を参照)、底層エアバルブ43を開き、底層バルブ穴26を通じて第四エアチャンバー42内の高圧エアをシリンダー2底部に導き、ピストン3を迅速かつ安定した状態で上昇回帰させる。この時、上排気通路33が開き、ピストン3上方の余剰気体は上排気穴16を通じて外部に排出される。そして、ピストン3が所定位置まで上昇した後、中層バルブ穴25は密閉され(図二を参照)、高圧エアは第三エアチャンバー41の内側に集結し、スライダー弁4を所定位置まで下降させ、トリガー14を操作前の初期状態に戻す。
【0030】
上述の本発明における各実施方法において、シリンダー2の底部の外壁には一つのクリップ81及び一つのワッシャー82を結束した一つのストッパーリング8を設置する、あるいはシリンダー2底部の外壁にそのストッパーリング8を一体成型することができる(図7を参照)。ストッパーリング8の最上部は平面を有し、シリンダー2が上昇した時(図8を参照)、ストッパーリング8はスライダー弁4をプッシュして共に上昇する。
【0031】
この方法により、スライダー弁 4の上昇時間は短縮する。つまり、シリンダー2の上昇推力と第四エアチャンバー42内の高圧エアの推力の総和が第三エアチャンバー41内の高圧エア、下バネ7及び上バネ5の推力の総和より大きくなると、ストッパーリング8(図8を参照)を通じてスライダー弁4は所定位置まで押し上げられ(図6を参照)、同時に第四エアチャンバー42内の高圧エアの推力作用により、上昇位置で停止する。この時、スライダー弁 4の底層エアバルブ43、ストッパーリング8及びシリンダー2の間にあるワッシャー82(図8を参照)は第四エアチャンバー42及び底層バルブ穴26の間で通気止めの役割を果たす。そして、シリンダー2が上述と同じ下降回帰動作を行った後(図9を参照)、第四エアチャンバー42と底層バルブ穴26は互いに連通するようになり、第四エアチャンバー42内の高圧エアはシリンダー2に内側に導入され、ピストン3を迅速且つ安定した状態で上昇回帰させる。
【0032】
ピストン3が迅速かつ安定した状態で上昇回帰できるのは主要エアチャンバー13から第四エアチャンバー42に対して高圧エアが継続的に供給され、第四エアチャンバー42が一定の圧力を保持していることからである。よって、第四エアチャンバー42の特性に合わせて、本発明は高圧エア及びバネ駆動方式を採用したネイルプッシャー9の釘打機にも適用できる(如図10を参照)。上述の第四エアチャンバー42底部のドライバー本体1の内側には第四エアチャンバー42と連通する一つの釘押しエア通路18が設けられ、釘押しエア通路18及びネイルプッシャー9上のエア導入通路91、エア導入通路91及び釘押しエアチャンバー92内はそれぞれ連通しており、釘押しエアチャンバー92の内側には一つの釘押しピストン93及びピストンを単向移動させるためのバネ94が装着され、キャニスター95の釘96供給端には高圧エアの駆動に合わせて、釘押しの往復動作を行うための推釘爪を設置することができる。
【0033】
スライダー弁 4が所定位置まで下降した時(図5を参照)、底層エアバルブ43は釘押しエア通路18を密閉し(図7、図10を参照)、第四エアチャンバー42内の高圧エア(図5を参照)は釘押しエア通路18の中に導入されなくなる。
スライダー弁 4が上昇した時(図6を参照)、底層エアバルブ43は開放され、シリンダー2は下降回帰し、第四エアチャンバー42には恒圧の高圧エアが保持される。その高圧エアは底層バルブ穴26を通じてシリンダー2の中に進入してピストンの上昇回帰を制御するほか、釘押しエア通路18を通じてネイルプッシャー9のエア導入通路91の中に進入し、釘押しエアチャンバー92で集結され、釘押しピストン93の釘押し動作または釘押し動作後の回帰移動を制御している。
【0034】
上述の実施方法のほかにも、本発明の釘押しエア通路180(図12を参照)は第四エアチャンバー42底部の傾斜槽420と連通する形態を採ることができる。釘押しエア通路180及び底層バルブ穴26を同時に傾斜槽420に連通させると、底層エアバルブ43によって釘押しエア通路180及び底層バルブ穴26に対する第四エアチャンバー42内の高圧エアの供給タイミングを制御することができる。また、上述のストッパーリング8を釘押しエア通路180を有するドライバー本体1に取り付けても同じ効果を発揮することが出来る。
【0035】
上述は本発明の推奨実施例を説明したものであり、本発明の特許範囲を限定するものではない。本発明の精神を逸脱しない限り、本発明に変更または改良を加えることができる。しかし、それらの変更または改良は全て下記の特許申請の範疇に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の断面イメージ図、釘打機のドライバー本体の内側に可動式シリンダー及びスライダー弁を設置できることを示している 。
【図2】本発明における使用前の断面イメージ図、高圧エアが主要エアチャンバー及び第一〜第四エアチャンバー内に集結した状態を示している。
【図3】本発明におけるトリガーを引いた時の断面イメージ図、第一エアチャンバーから高圧エアを排出し、シリンダー上昇動作及び第二エアチャンバー内の高圧エアによるピストン釘打ち下降動作の状態を示している。
【図4】本発明におけるトリガーを引いた後の断面イメージ図、ピストンが所定位置まで下降し、ピストン下方のシリンダー内の余剰気体が下排気穴から外部に排出される状態を示している。
【図5】本発明におけるトリガーを放した時の断面イメージ図、高圧エアを再び第一エアチャンバーの中に導入され、可動式シリンダーが下降回帰する状態及び第三エアチャンバー内の高圧エアが排出され、スライダー弁の上昇待機の状態を示している。
【図6】本発明におけるトリガーを放した時の断面イメージ図、スライダー弁が上昇し、第四エアチャンバー内の高圧エアが継続的にシリンダーの中に導入され、ピストンが迅速かつ安定した状態で上昇回帰する状態を示している。
【図7】本発明の付帯実施方法における局部断面イメージ図、シリンダー底部の外周に一つのストッパー部が設置され、シリンダーが上昇した時にスライダー弁をプッシュして上昇する状態を示している。
【図8】図7の使用状態を示す断面イメージ図、シリンダー上昇時にストッパーリングによってスライダー弁が押されて共に上昇する状態を示している。
【図9】図7の別の使用状態を示す断面イメージ図、スライダー弁が上昇した後、第四エアチャンバー内の高圧エアの推力により上昇位置で停止し、シリンダーはその影響を受けることなく自ら下降する状態を示している。
【図10】本発明の別の付帯実施方法を示す局部断面イメージ図、ネイルプッシャーを有する釘打機にネイルプッシャーの釘押しエアチャンバー及び第四エアチャンバー間と連通する一つの釘押しエア通路が設けられていることを示す。
【図11】図10の使用状態を示す断面イメージ図、スライダー弁が上昇して底層エアバルブを開かせた時、第四エアチャンバー内の高圧エアが釘押しエアチャンバーの中に導入され、釘押しピストンが駆動される状態を示している。
【図12】本発明におけるもう一つの付帯実施方法を示す局部断面イメージ図、釘押しエア通路は第四エアチャンバー底部の傾斜槽を通じて底層バルブ穴と連通し、ストッパーリングを備えたドライバー本体にも装着できることを示している。
【符号の説明】
【0037】
1 ドライバー本体
1a 密閉パッド
10 ドライバーヘッドカバー
11 ドライバーヘッド本体
12 握り部
13 主要エアーチャンバー
14 トリガー
141 トリガーバルブ
142 トリガーバルブロッド
15 トリガーエア通路
16 上排気穴
17 下排気穴
18 釘押しエア通路
180 釘押しエア通路
2 可動式シリンダー
2a 密閉パッド
2b 密閉パッド
21 ヘッド弁
22 第一エアチャンバー
23 第二エアチャンバー
231 第二エア槽
24 上層バルブ穴
25 中層バルブ穴
26 低層バルブ穴
3 ピストン
3a 密閉パッド
3b 密閉パッド
31 釘打ち用ピストンロッド
32 上クッション
321 凸縁
33 上排気通路
34 下排気通路
4 可動式スライダー弁
4a 密閉パッド
4b 密閉パッド
41 第三エアチャンバー
411 第三エア槽
42 第四エアチャンバー
421 第四エア槽
43 底層エアバルブ
5 上バネ
6 固定バルブ
6a 密閉パッド
6b 密閉パッド
62 通気穴
7 下バネ
8 ストーパーリング
81 クリップ
82 ワッシャー
9 ネイルプッシャー
91 エア導入通路
92 釘押しエアチャンバー
93 釘押しエアピストン
94 バネ
95 キャニスター
96 釘
【出願人】 【識別番号】503273804
【氏名又は名称】力肯實業股▲ふん▼有限公司
【出願日】 平成18年8月23日(2006.8.23)
【代理人】 【識別番号】100080252
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 征四郎

【識別番号】100106448
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 伸介

【識別番号】100141379
【弁理士】
【氏名又は名称】田所 淳


【公開番号】 特開2008−12652(P2008−12652A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−226110(P2006−226110)