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【発明の名称】 打込機
【発明者】 【氏名】谷本 英之

【氏名】坂場 俊仁

【氏名】尾田 裕幸

【氏名】上田 貴士

【氏名】仲野 義博

【要約】 【課題】小型化・軽量化すると共に、打込み時に低反動でエネルギー効率の高い打撃工具の提供。

【構成】ハウジング2と、ハウジング2に設けられたモータ7と、ハウジング2に取り付けられて打込側位置に釘を供給するマガジン6と、釘を打ち込むプランジャ8と、弾性力によりプランジャ8を打込側位置に付勢・加速するバネ9と、モータ7に駆動されてバネ9に弾性エネルギーを蓄積するチェーン16とを備え、チェーン16には、バネに係止されて弾性エネルギーを蓄積していく第一状態と、蓄積された弾性エネルギーを解放する第二状態とを提供する凸部17が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
該ハウジングに設けられたモータと、
該ハウジングに取り付けられて打込側位置に釘を供給するマガジンと、
該釘を打ち込むプランジャと、
弾性力により該プランジャを該打込側位置に付勢・加速する弾性体と、
該モータに駆動されて該弾性体に弾性エネルギーを蓄積するチェーンと、を備えたことを特徴とする打込機。
【請求項2】
該弾性体はバネより構成され、
該チェーンは、該バネに弾性エネルギーを蓄積していく第一状態と、蓄積された該弾性エネルギーを解放する第二状態とを提供する弾性エネルギー蓄積解放手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の打込機。
【請求項3】
該バネは圧縮されることにより該第一状態が提供されることを特徴とする請求項2に記載の打込機。
【請求項4】
該バネは延伸されることにより該第一状態が提供されることを特徴とする請求項2に記載の打込機。
【請求項5】
該弾性エネルギー蓄積解放手段は該チェーンの駆動される方向と略直交する方向に該チェーンから突出する凸部を有し、該凸部は該バネ若しくは該プランジャと係合可能に設けられていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の打込機。
【請求項6】
該モータと該チェーンとの間には該モータにより駆動されるスプロケットが介在し、該スプロケットにより該チェーンが周回駆動され、該凸部は該チェーンの周回運動に応じて周期的に該バネ若しくは該プランジャと係合することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1に記載の打込機。
【請求項7】
該モータと該スプロケットとの間には減速機構が介在し、該減速機構により該モータの回転数が減速されて該スプロケットに伝達されることを特徴とする請求項6に記載の打込機。
【請求項8】
ハウジングと、
該ハウジングに設けられたモータと、
該ハウジングに取り付けられて打込側位置に釘を供給するマガジンと、
該釘を打ち込むプランジャと、
弾性力により該プランジャを該打込側位置に付勢・加速する弾性体と、
該モータに駆動されて該弾性体に弾性エネルギーを蓄積するベルトと、を備えたことを特徴とする打込機。
【請求項9】
該弾性体はバネより構成され、
該ベルトは、該バネに弾性エネルギーを蓄積していく第一状態と、蓄積された該弾性エネルギーを解放する第二状態とを提供する弾性エネルギー蓄積解放手段を備えることを特徴とする請求項8に記載の打込機。
【請求項10】
該バネは圧縮されることにより該第一状態が提供されることを特徴とする請求項9に記載の打込機。
【請求項11】
該バネは延伸されることにより該第一状態が提供されることを特徴とする請求項9に記載の打込機。
【請求項12】
該弾性エネルギー蓄積解放手段は該ベルトの駆動される方向と略直交する方向に該ベルトから突出する凸部を有し、該凸部は該バネ若しくは該プランジャと係合可能に設けられていることを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれか一に記載の打込機。
【請求項13】
該モータと該ベルトとの間には該モータにより駆動されるプーリが介在し、該プーリにより該ベルトが周回駆動され、該凸部は該ベルトの周回運動に応じて周期的に該バネ若しくは該プランジャと係合することを特徴とする請求項9乃至請求項12のいずれか一に記載の打込機。
【請求項14】
該モータと該プーリとの間には減速機構が介在し、該減速機構により該モータの回転数が減速されて該プーリに伝達されることを特徴とする請求項13に記載の打込機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は打込機に関し、特に電動の打込機に関する。
【背景技術】
【0002】
バネ付勢させたプランジャをバネ付勢力に抗して押上げた後に解放することによって、加速されたプランジャで釘を被打込み材に打込むバネ駆動式釘打ち機が生産されている。特許文献1に示されるように、プランジャの押上げは、工具に内蔵されたモータにより実行されてプランジャ引き上げの労力を軽減させている。
【0003】
具体的には、減速歯車を介して連係されモータにより駆動される複数の回転歯車がモータに対向して配置され、各回転歯車の回転中心から偏心した位置に固定した駆動ピンとバネにより付勢されるプランジャに設けられた係合部とを係合させてプランジャをバネの付勢力に抗わせて所定ストローク押上げている。このため、一つの回転歯車でプランジャを押上げる場合は、最大で回転歯車の直径分押上げることが可能であり、プランジャの所定ストロークが大きくなると、回転歯車の直径を大きくするか回転歯車の個数を増やしていた。
【特許文献1】特開平9―295283号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、回転歯車の直径を大きくするとプランジャストローク方向以外にも製品が大型化し、かつ、モータ負荷増加によるモータ大型化、ひいては製品質量が増加する場合があった。また、回転歯車の個数を増やすと、回転歯車の個数に応じて複数の係合部をプランジャに設ける必要が有るため、形状複雑化によるプランジャ質量増加によって打込反動が増加し、エネルギー効率低下や構成部品数が増加していた。
【0005】
よって本発明は、小型化・軽量化すると共に、打込み時に低反動でエネルギー効率の高い打込機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は、ハウジングと、該ハウジングに設けられたモータと、該ハウジングに取り付けられて打込側位置に釘を供給するマガジンと、該釘を打ち込むプランジャと、弾性力により該プランジャを該打込側位置に付勢・加速する弾性体と、該モータに駆動されて該弾性体に弾性エネルギーを蓄積するチェーンまたはベルトと、を備えた打込機を提供する。
【0007】
このような構成によると、駆動されるチェーンまたはベルトの移動距離に基づき、弾性体に弾性エネルギーを蓄積することができる。よって打込機において少なくともチェーンまたはベルトが移動可能なスペースを内部に確保することにより、釘打ち等の打撃に係る構成を確保することができる。
【0008】
上記構成の打込機において、該弾性体はバネより構成され、該チェーンまたは該ベルトは、該バネに弾性エネルギーを蓄積していく第一状態と、蓄積された該弾性エネルギーを解放する第二状態とを提供する弾性エネルギー蓄積解放手段を備えることが好ましい。
【0009】
このような構成によると、チェーンまたはベルトによりバネに蓄積された弾性エネルギーを好適に解放することができる。またバネを用いることにより、低反動でエネルギー効率の高い打込機を構成することができる。
【0010】
また該バネは圧縮されることにより該第一状態が提供されてもよく、延伸されることにより該第一状態が提供されてもよい。このような構成によると、バネに弾性エネルギーを蓄積することができる。
【0011】
また該弾性エネルギー蓄積解放手段は該チェーンまたは該ベルトの駆動される方向と略直交する方向に該チェーンまたは該ベルトから突出する凸部を有し、該凸部は該バネ若しくは該プランジャと係合可能に設けられていることが好ましい。
【0012】
このような構成によると、簡単な構成でチェーンまたはベルトとバネ若しくはプランジャとを係止することができる。
【0013】
また該モータと該チェーンまたは該ベルトとの間には該モータにより駆動されるスプロケットまたはプーリが介在し、該スプロケットまたは該プーリにより該チェーンまたは該ベルトが周回駆動され、該凸部は該チェーンまたは該ベルトの周回運動に応じて周期的に該バネ若しくは該プランジャと係合することが好ましい。
【0014】
このような構成によると、チェーンまたはベルトの一方向の周回運動により第一状態と第二状態とを提供することができる。よってバネの弾性エネルギーの蓄積に係る構成を簡略化することができ、打込機全体を小型化・軽量化することができる。
【0015】
また該モータと該スプロケットまたは該プーリとの間には減速機構が介在し、該減速機構により該モータの回転数が減速されて該スプロケットまたは該プーリに伝達されることが好ましい。
【0016】
このような構成によると、低トルクのモータであってもスプロケットまたはプーリを回転させることができる。故に小型のモータを用いることができ、打込機全体を小型化・軽量化することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、小型化・軽量化されると共に、打込み時に低反動でエネルギー効率の高い打込機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施形態による打込機について図1〜図5に基づき説明する。図に示される釘打機1は、外殻となるハウジング2と、ハンドル3と、ノーズ5と、マガジン6とから主に構成されている。
【0019】
ハウジング2は、内部にモータ7、プランジャ8、バネ9、遊星ギア機構10、第一スプロケット14、第二スプロケット15、及びチェーン16等を内蔵している。ノーズ5は、ハウジング2の釘を打ち込む打込側である先端側に設けられており、ハウジング2内部から先端側へ向けて貫通する通路5aを備えている。ハンドル3は、ハウジング2の後端側となる側面部分から延出されて設けられている。ハンドル3の基端部分には、モータ7の駆動を制御するトリガ3Aが設けられており、先端部分には電池4が設けられている。またハウジング2の後端側部分であって、通路5aの延長線上に位置する部分には、バネ9を保持するハウジング後端部2Aが規定されている。
【0020】
モータ7は、ハウジング2内において、その出力軸方向がハウジング2の先端から後端に向かう方向と略直交するように配置されており、出力軸の先端にはピニオンギア7Aが設けられている。
【0021】
図2に示されるように、遊星ギア機構10は、ディスク10Aと、複数の遊星ギア10Bと、内歯ギア10Cとから構成されている。ディスク10Aは一面側に出力軸部10Dが設けられると共に、他面側に複数の遊星ギア10Bが設けられている。遊星ギア10Bは、ディスク10Aにピン固定されて太陽ギアとなるピニオンギア7Aと噛合していると共に、内歯ギア10Cと噛合している。内歯ギア10Cはハウジング2に回転不能に固定されている。ピニオンギア7Aが回転することにより遊星ギア10Bは、ピンを中心として回転すると共に、内歯ギア10Cとの噛合によりピニオンギア7A周りを公転する。遊星ギア10Bの公転に応じてディスク10A及び出力軸部10Dも回転する。
【0022】
よって遊星ギア機構10を用いることにより、モータ7の回転数に対して出力軸部10Dの回転数を低下すると共に、モータ7の軸トルクに対して出力軸部10Dの軸トルクを増すことができる。故にモータ7として小型・低出力のモータを使用することが可能となり、釘打機1の小型化・軽量化を図ることができる。
【0023】
出力軸部10Dの反ディスク10A側の一端には、第一ベベルギア12が設けられている。第一ベベルギア12の近傍位置には、その回転軸の方向が出力軸部10Dの回転軸の方向及びハウジング2の先端から後端に向かう方向と略直交する様に配置され、第一ベベルギア12と噛合する第二ベベルギア13が配置されている。第二ベベルギア13は、回転軸部14Aの一端に固定されてハウジング2内に回転可能に支持されている。また回転軸部14Aの他端側には第一スプロケット14が固定されている。故に第二ベベルギア13が回転することにより、第一スプロケット14も同軸回転する。
【0024】
図1に示されるように、第二スプロケット15は第一スプロケット14と同形状に構成されている。この第二スプロケット14は、ハウジング2内の、第一スプロケット14を通りハウジング2の先端から後端に向かう方向と略平行な直線上であって後端側に、回転可能に配置されている。これら第一スプロケット14及び第二スプロケット15は、その直径がチェーン16を駆動可能な最低限度の大きさに構成されている。よって第一スプロケット14及び第二スプロケット15は、ハウジング2内において場所を取らず、故にハウジング2を小型化することができる。
【0025】
チェーン16は、第一スプロケット14と第二スプロケット15とに亘って掛けられている。第一スプロケット14と第二スプロケット15とは、ハウジング2の先端から後端に向かう方向と略平行に配置されているため、チェーン16の第一スプロケット14と第二スプロケット15とを繋ぐ一対の直線部分はハウジング2の先端から後端に向かう方向と略平行になっている。
【0026】
またチェーン16には、その駆動される方向と略直交する方向に突出すると共に第二スプロケット15に掛止された状態で第二スプロケット15の直径方向に突出する凸部17が一箇所設けられている。この凸部17が弾性エネルギー蓄積解放手段であり、凸部17が、後述のプランジャ8の摺動軌跡近傍にあるチェーン16の直線部分にあると共に後述の係合部8Cと係合している状態を第一状態とし、凸部17が第一状態を採る位置を区間Fと定義する。チェーン16の凸部17が設けられた部分が、第二スプロケット15に掛かって第二スプロケット15周りを回り始め、係合部8Cとの係合が解消される位置を第二状態とし、第二状態を採る位置を点Sと定義する。また第一状態、第二状態の何れの状態も採らない位置を第三状態とし、第三状態を採る位置を区間Tと定義する。
【0027】
プランジャ8は座部8Aとブレード8Bと係合部8Cとから主に構成されている。座部8Aは略平板に構成され、略平板の一面が後述のバネ9と当接する当接面となり、略平板の他面の平面が通路5aの延長線と略直交するように配置されている。ブレード8Bは、座部8Aの他面から延出されて設けられており、通路5a内に挿入されている。よってプランジャ8はブレード8Bが通路5a内で摺動するように、ハウジング2内で前後方向に移動可能となっている。また係合部8Cは、座部8Aの周縁部分から後方側へ向けて延出された部分の先端に略爪状に設けられている。またプランジャ8の摺動する軌跡は、チェーン16の一方の直線部分近傍に位置している。
【0028】
ハウジング2内においてプランジャ8の座部8Aとハウジング後端部2Aとの間にはコイルスプリングであるバネ9が配置されており、バネ9はプランジャ8を先端方向に付勢している。
【0029】
マガジン6は、ノーズ5とハウジング2の先端部分とに跨って設けられている。マガジン6内には図示せぬ釘が束状に複数本内蔵されており、ノーズ5の通路5a内に釘を供給している。よってプランジャ8が先端側に移動した際には、ブレード8B先端により通路5a内にある釘がノーズ5先端より押し出され、被打込部材に打ち込まれる。また、通路5aの距離は釘長さより大きく構成されているので、釘が被打込み部材と接触するまでにプランジャ8を加速するための助走区間を備えることになる。
【0030】
上記構成の釘打機1において被打込部材に釘を打ち込む際には、トリガ3Aを引き、モータ7を駆動してピニオンギア7Aを回転させる。このピニオンギア7Aの回転は、遊星ギア機構10により減速されて、第一、第二ベベルギア12、13を経て第一スプロケット14に伝達され、第一スプロケット14に掛止されたチェーン16を駆動する。この時にチェーン16において、プランジャ8の摺動軌跡近傍に位置する一方の直線部分が前方から後方に向かって移動するように、モータ7の駆動が制御される。
【0031】
チェーン16が駆動されて第一、第二スプロケット14、15周りを周回することにより、チェーン16に設けられた凸部17は、区間F(図3)に周回移動して、係合部8Cと係合した第一状態になる。この状態でチェーン16及び凸部17が回動することにより、バネ9が圧縮され、弾性エネルギーが蓄積されていく。
【0032】
凸部17が点Sに到達したときに第二状態になり、係合部8Cから凸部17が離間して係合部8Cと凸部17との係合が解消される。係合部8Cと一体のプランジャ8は、バネ9により前方に付勢されている。よって係合部8Cと凸部17との係合が解消されることによりバネ9に蓄積された弾性エネルギーが解放される。弾性エネルギーの解放により、プランジャ8と一体のブレード8Bは、急激に前方に移動して通路5a内にある図示せぬ釘を打撃し通路5a外に打ち出して被打込材に打ち込む。
【0033】
点Sで係合部8Cから離間した凸部17は図4に示されるように、区間Tに移動して第三状態となり、第二スプロケット15周りを周回した後に第一スプロケット14周りを周回し、その後に区間Fに移動して第一状態になり、プランジャ8及びバネ9の打込に係る動作を繰り返す。
【0034】
チェーン16においては、第一スプロケット14から第二スプロケット15の間に位置する直線部分において凸部17に係る第一状態を形成することが可能となっている。この直線部分の距離は、第一スプロケット14の回転中心から第二スプロケット15の回転中心までの距離と等しくなっている。またバネ9を構成するコイルスプリングにおいては、同一のバネ定数を供える場合に、一般に圧縮される距離が大きくなるほど蓄積される弾性エネルギーが増加する。第一スプロケット14及び第二スプロケット15は、その直径がチェーン16を最低限駆動できる程度大きさであるため小径であり、かつその間の距離は最大限離間している。よってチェーン16において、直線部分を長くすることが可能となるため第一状態となる部分の距離が長くなり、バネ9のストロークを大きくすることができる。バネ9のストロークが大きくなることにより、バネ9に蓄えられる弾性エネルギーが大きくなるため、プランジャ8での打撃力が増し、バネ9のエネルギー効率を増すことができる。
【0035】
本発明による打込機は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば図5に示されるように、凸部17をバネ9に直接掛止できるようにしてもよい。これによりプランジャ8で係合部が不要となるため、プランジャ8の重量を減らすことができる。プランジャ8はバネ9の付勢力により急激に移動するため、重量を減らすことにより慣性力が小さくなり、その打撃時の応答を早めることができる。また重量が減っているため、打撃時の反動も弱めることができる。
【0036】
チェーン16においては、凸部17を一箇所のみに配置しているがこれに限らず、例えばチェーン16の逆位相の位置に新たに凸部を設けてもよい。これにより、係合部と凸部とが非係合となる状態である第三状態が減少し、一の打撃から次の打撃までの間の時間を減少させることができる。故にいわゆる連続打ちのレスポンスを向上させることができる。
【0037】
また打撃に係る動力は弾性体であるバネ8の圧縮に係る弾性エネルギーを用いたが、これに限らず弾性体を延伸した場合の弾性エネルギーを用いてもよい。具体的には、プランジャが後方に移動される第一状態で延伸されて弾性エネルギーを蓄積するようにバネを配置し、第二状態でバネを解放することにより、延伸されて蓄積された弾性エネルギーを解放し、プランジャを前方に急激に移動させて打撃を行う。
【0038】
また弾性体はコイルスプリングに限らず例えば弦巻バネやゴム等も利用することが考えられる。弦巻バネにおいては、その巻回の端部をプランジャに接続し、プランジャが後方に移動した際に端部が延伸されるように構成し、弦巻バネの復元力によりプランジャを前方に移動させて打撃することができる。また弾性体がゴムの場合であっても、ゴムの圧縮及び延伸に係る力を弾性エネルギーとして実施の形態と同様に打撃を行うことができる。
【0039】
また上述した実施の形態及びその種々の変形例において、チェーンとスプロケットとの構成をベルトとプーリとの構成に置き換えても同様の効果を得ることができる。またチェーンは一般に金属若しくは硬質の樹脂等で構成されているところ、ベルトは柔軟な樹脂若しくは皮革等から構成されているため、チェーンからベルトに置き換えることにより装置全体の構成を軽量化することができ、もって打込機の軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態に係る打込機の側面断面図。
【図2】図1のII−II線にそった断面図。
【図3】本発明の実施の形態に係る打込機の第一状態の部分側面断面図。
【図4】本発明の実施の形態に係る打込機の第三状態の部分側面断面図。
【図5】本発明の実施の形態に係る打込機の変形例に係る側面断面図。
【符号の説明】
【0041】
1・・釘打機 2・・ハウジング 3・・ハンドル 3A・・トリガ 4・・電池
5・・ノーズ 5a・・通路 6・・マガジン 7・・モータ 7A・・ピニオンギア
8・・プランジャ 8A・・座部 8B・・ブレード 8C・・係合部 9・・バネ
10・・遊星ギア機構 10A・・ディスク 10B・・遊星ギア 10C・・内歯ギア
10D・・出力軸部 12・・第一ベベルギア 13・・第二ベベルギア
14・・第一スプロケット 14A・・回転軸部 15・・第二スプロケット
16・・チェーン 17・・凸部 2A・・ハウジング後端部
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成18年7月5日(2006.7.5)
【代理人】 【識別番号】100094983
【弁理士】
【氏名又は名称】北澤 一浩

【識別番号】100095946
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 伸

【識別番号】100099829
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 朗子


【公開番号】 特開2008−12615(P2008−12615A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−185090(P2006−185090)