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【発明の名称】 螺子締めデータ管理装置
【発明者】 【氏名】柁原 靖

【要約】 【課題】実際の締め付けトルク値を検出し、このデータをノイズ等の影響を受けることなく、信頼性が高い状態で表示できるよう形成し、螺子締めデータの正確な把握や品質の一層の向上に寄与できる螺子締めデータ管理装置を提供する。

【構成】トルク解放時の実際のトルク値を検出するセンサ1を設けている螺子締め工具2と、この螺子締め工具2とケーブル3で接続して、上記のセンサ1の検出値を離れた位置で表示する表示器4とを備えて形成する。この場合本発明は、螺子締め工具2のセンサ1に対応する外周面位置を、衝撃緩和材5で被覆するのが良い。また表示器4は、新しい検出値が入力することを条件に表示を切り換える制御部4bを備えて形成するのが良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トルク解放時の実際のトルク値を検出するセンサが設けられている螺子締め工具と、この螺子締め工具とケーブルで接続されて、上記のセンサの検出値を離れた位置で表示する表示器とを備えて形成されていることを特徴とする螺子締めデータ管理装置。
【請求項2】
請求項1記載の螺子締めデータ管理装置であって、螺子締め工具のセンサに対応する外周面位置が、衝撃緩和材で被覆されていることを特徴とする螺子締めデータ管理装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の螺子締めデータ管理装置であって、表示器が、新しい検出値が入力することを条件に表示を切り換える制御部を備えて形成されていることを特徴とする螺子締めデータ管理装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、螺子締めデータ管理装置に関し、更に詳しくは例えばトルクレンチ等の螺子締め工具で螺子を締めたときの、実際のトルク値を検出し、離れた場所の表示器に出力できるよう形成した螺子締めデータ管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ところで従来、螺子締め工具としての例えばトルクレンチは、設定する締め付けトルク、又は予めセットしてあるトルクでナット等の螺子を締め付けると、規定の許容範囲内(±3%)で締め付けられたものとして取り扱われる。
【0003】
而して、ボルトやナット等を多用する、例えば自動車工場等の現場では、製品品質のより一層の向上を図るため、ナット等の現実の締め付けトルク値を、正確に把握し、管理したい、という要望が従来あった。
この場合、現実の締め付けトルク値のデータを、無線で離れた箇所の表示器に送信して管理するのでは、ノイズ等の影響を受け易く、データの信頼性が低下する場合がある。また例えばトルクレンチ自体に、データ処理回路を設けるのでは(例えば特許文献1参照)、トルクレンチの重量が増加し、コストがアップするのを避けられない。
【特許文献1】特開平8−118251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような従来の実情に鑑み、提案されたものである。
従って本発明の解決しようとする技術的課題は、実際の締め付けトルク値を検出し、このデータをノイズ等の影響を受けることなく、信頼性が高い状態で表示できるよう形成し、螺子締めデータの正確な把握や品質の一層の向上に寄与できる螺子締めデータ管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような技術的手段を採る。
即ち本発明は、図1等に示されるように、トルク解放時の実際のトルク値を検出するセンサ1が設けられている螺子締め工具2と、この螺子締め工具2とケーブル3で接続されて、上記のセンサ1の検出値を離れた位置で表示する表示器4とを備えて形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0006】
本発明の場合、螺子締め工具2としては、例えばトルクレンチやトルクドライバー等がある。またセンサ1としては、例えばストレインゲージがあり、表示器4は、通常、小型、軽量の携帯式のもので構成されるのが良い。
【0007】
而して本発明は、螺子締め工具2のセンサ1に対応する外周面位置が、衝撃緩和材5で被覆されているのが好ましい(請求項2)。
なぜならこれによると、外部からセンサ1に加わる衝撃、振動を衝撃緩和材5で吸収、緩和でき、耐久性を向上できるからである。ここで、衝撃緩和材5としては、例えばウレタン樹脂や合成ゴム等の弾性質のものがある。この衝撃緩和材5は、螺子締め工具2のセンサ1に対応する外周面位置に、例えば巻回して装着したり、液状化したものを塗布したり、ゴムチューブの収縮性を利用して嵌めて密着することで設けられる。
【0008】
また本発明の場合は、表示器4が、新しい検出値が入力することを条件に表示を切り換える制御部4bを備えて形成されているのが好ましい(請求項3)。
なぜならこれによると、表示データを、検出動作の都度、リセットする手間暇を一掃でき、使い勝手が良くなるからである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、このようにトルク解放時の実際のトルク値を検出するセンサが設けられている螺子締め工具と、この螺子締め工具とケーブルで接続されて、上記のセンサの検出値を離れた位置で表示する表示器とを備えて形成されている。
従って本発明の場合は、実際の締め付けトルク値を検出し、このデータをノイズ等の影響を受けることなく、信頼性が高い状態で表示できる。それ故これによれば、螺子締めデータの正確な把握や品質の一層の向上に寄与できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る螺子締めデータ管理装置の外観構成図である。本発明品は、同図に示されるように、トルク解放時の実際のトルク値を検出するセンサ1が設けられている螺子締め工具2としての例えばトルクレンチと、この螺子締め工具2にケーブル3で接続されて、上記のセンサ1の検出値を離れた位置で表示する表示器4とを備えて形成されている。
【0011】
上記のセンサ1は、この実施形態ではストレインゲージで構成され、トーションバー(図示せず)に設けられている。螺子締め工具2のセンサ1に対応する外周面位置は、衝撃緩和材5で被覆されている。この衝撃緩和材5は、この実施形態ではチューブ状のゴム材で形成され、センサ1に対応するレバーの外周面位置に嵌め挿され、密着状に装着されている。これによりこの実施形態の本発明品は、センサ1の保護だけではなく、ケーブル3の引き出し箇所の隙間が密封され、水や油等で濡れる惧れの高い現場での使用も可能になるよう形成されている。
【0012】
またケーブル3を介して螺子締め工具2と電気的に接続されている表示器4は、表示部4aが7セグメント表示素子でデジタル表示可能に形成されている。この表示器4は、新しい検出値が入力することを条件に表示を切り換える制御部4bを備えて形成されている。制御部4bは、例えばレジスタで構成され、また表示器4は、例えばパソコンと接続するための出力端子(図示せず)を備えて形成されている。
【0013】
次に、このような構成に係る本発明品の作用を説明する。
螺子締め工具2としてのトルクレンチは、締め付けトルク値に達すると、センサ1がトルク解放時のトルク値を検出し、信号を出力する。この出力信号は、ケーブル3を介して表示器4に送られ、表示器4で演算処理され、表示部4aにトルク解放時の実際のトルク値がデジタル表示される。
【0014】
表示器4は、この実施形態の場合、制御部4bによって次回の新しいトルク値が入力するまでトルク値を保持する。表示器4は、入力したデータを、出力端子に接続されるパソコン等に適宜出力する。そして作業者が、2番目のナットを締め付け、トルク解放時の信号が表示器4に入力すると、制御部4bにより、2番目のトルク値に表示が切り換えられる。また同時に、データの出力待機状態が復帰し、パソコン等へのデータの出力が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明装置の好適な一実施形態を示す一部を切欠した外観構成図である。
【図2】同上装置の表示器の作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0016】
1 センサ
2 螺子締め工具
3 ケーブル
4 表示器
4a 表示部
4b 制御部
5 衝撃緩和材
【出願人】 【識別番号】599143885
【氏名又は名称】株式会社中村製作所
【出願日】 平成18年6月26日(2006.6.26)
【代理人】 【識別番号】100084571
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 玄陽


【公開番号】 特開2008−862(P2008−862A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−175081(P2006−175081)