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【発明の名称】 カッター及びこれを備えた切断機
【発明者】 【氏名】佐藤 五夫

【氏名】加藤 清

【氏名】佐々木 康雄

【氏名】上村 淳一

【氏名】海野 眞由美

【要約】 【課題】基板の厚さと重量増加を抑えつつ、放熱性を高めて切削能力と耐久性の向上を図ることができるカッターを提供すること。

【解決手段】円板状の基板2の外周部に切断部(複数のチップ3)を有するカッター1において、前記基板2に複数の凹部6を形成し、該凹部6を前記基板2の中心を起点とする放射方向に複数配置する。ここで、前記凹部6を前記基板2上に規則的に配列する。又、前記凹部6を前記基板2の両面に形成するとともに、該凹部6を基板2の両面において互いに規則的にズラして配置する。更に、前記凹部6を半球状とし、この凹部6を前記基板2の外周の前記チップ3との接合部(接合層5)にも形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円板状の基板の外周部に切断部を有するカッターにおいて、
前記基板に複数の凹部を形成し、該凹部を前記基板の中心を起点とする放射方向に複数配置したことを特徴とするカッター。
【請求項2】
前記凹部を前記基板上に規則的に配列したことを特徴とする請求項1記載のカッター。
【請求項3】
前記凹部を前記基板の両面に形成するとともに、該凹部を基板の両面において互いに規則的にズラして配置したことを特徴とする請求項1又は2記載のカッター。
【請求項4】
前記切断部を、前記基板とは別体に形成され、前記基板に接合されるチップとし、前記凹部を前記基板の外周の前記チップとの接合部にも形成したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のカッター。
【請求項5】
前記凹部を半球状としたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のカッター。
【請求項6】
前記凹部の直径を前記基板の径方向幅の1/3以下に設定したことを特徴とする請求項5記載のカッター。
【請求項7】
前記切断部の外周に凹凸部を形成したことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のカッター。
【請求項8】
前記基板の外周部に、前記チップの基部に沿うスリットを形成したことを特徴とする請求項4記載のカッター。
【請求項9】
駆動源と、請求項1〜8の何れかに記載のカッターを含んで構成されることを特徴とする切断機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、円板状の基板の外周部に切断部を有する成るカッターとこれを備えた切断機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
切断機に使用されるカッターの一例を図7及び図8に示す。
【0003】
図7は従来のカッターの正面図、図8は図7のD−D線断面図であり、図示のカッター101は、円板状の基板102の外周部に複数(図示例では8つ)のチップ103を接合して構成されている。ここで、各チップ103は、切刃を構成する砥粒層104と該砥粒層105を基板102の外周に接合する接合層105によって構成されているが、当該カッター101が鋳鋼、コンクリート、モルタル、陶磁器、石材等の硬質材の切断に供されるものである場合には、そのチップ103には、ダイヤモンドや窒化物、炭化物等を砥粒とし、それらの砥粒をW、Cu、Co、Sn等の金属粉から成るボンドで燒結法によって一体化したもの、或は砥粒をNi等の金属の中に電着法によって固定したものが使用される。尚、基板102の中心部には、当該カッター101を不図示の切断機に取り付けるための取付孔102aが形成されている。
【0004】
斯かるカッター101は、高速で回転駆動されながら連続使用されることが多いため、チップ103の砥粒層104は被削材との摺擦に伴う摩擦熱によって高温となり、その熱が接合層105を介して基板102に伝達されるが、特に乾式下での鉄筋等の金属の切断においてはそれが著しい。そして、切断時間の経過と共にチップ103への蓄熱が進むと、砥粒層104が劣化して切削能力が低下する。
【0005】
又、カッター101が高温となると、基板102の変形が発生し易く、短寿命となるといった問題もあった。又、図7に示すように、円板状の基板102の外周部の切断部が基板102とは別体に設けられ、基板102に接合されたチップ103から成る場合には、チップ103部分が高温となると、接合層105のボンド自身が軟化して砥粒の保持力が低下するため、チップ103部分が脱落してカッター101の寿命が低下し、特に砥粒にダイヤモンドを含むカッターにおいては、ダイヤモンド自身が空気中の酸素と反応して炭化するため、その本来の硬さが消失し、その切削能力が失われてしまう場合があった。
【0006】
そこで、騒音対策と併せて基板にその中心から径方向外方に向かって放射状に延びる螺旋状の溝を設けたカッターや、基板に穴を開けたカッターが開発されている。
【0007】
又、カッターによる被削材の切断によって発生する切粉の多くはカッターの回転方向後方へと飛散するが、被削材への切り込み深さがチップの厚さ以上となったときには、一部の切粉は基板と被削材との隙間を抜けて排出される。
【0008】
ところが、残りの切粉は、基板と被削材との間に詰まり易く、この詰まった切粉がカッターと被削材の側面との間で摺擦を繰り返すため、切削負荷が増大したり、基板の損傷を招く等の現象が発生する。
【0009】
そこで、チップでカッターの基板の両面に外周がチップ接合部分或はその近傍に接するドーナツ状の浅い溝を設けることによって、カッターを石材等の被削材に対して深く切り込んだ状態で切削を行う場合に発生し易い被削材と基板との擦れ合いを軽減する提案がなされている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−080464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来開発されたカッターのうち、基板にその中心から径方向外方に向かって放射状に延びる螺旋状の溝を設けたカッターは、主に電気電子部品を取り付けるセラミックス基板の加工に使用されるダイヤモンドカッターであって、基板に放射状に形成された凹凸に沿って冷却水を流すことによって、切断作業において発生する摩擦熱を除去して過熱による不具合の発生を防ぐようにしている。
【0011】
ところが、上記ダイヤモンドカッターには基板に螺旋状の溝が形成されているため、その溝の部分の厚さが薄く、切り込み力を上げて切削量を増やそうとすると、基板の側面方向の負荷に対する強度が不十分となる。このため、基板の強度不足を補うために基板の厚さを増す必要があり、この結果、カッター自身の重量が増加するとともに、チップ部分の厚さが厚くなって切削性能の改善効果が減少してしまう。
【0012】
又、基板に穴を開けたカッターにあっては、穴によって基板の強度が下がり、これを補うために基板の厚さを厚くする必要があるため、上記と同様の問題が発生する。
【0013】
更に、特許文献1において提案されたカッターにおいては、基板の両面に形成されたドーナツ状の浅い溝部分は切削負荷に十分耐え得る強度と剛性を確保するに十分な肉厚を備えている必要があり、結果的に基板の厚さが厚くなって切削抵抗の増大を招くという問題が発生する。
【0014】
近年、切断機は、高能率化のために高回転、高出力化の傾向にあり、これに伴ってカッターへの負荷も増加している。このような傾向に対処するにはカッターの基板の強度向上が求められるため、基板の厚さが必然的に厚くなって重量も増加し、同時に切り込み幅も増加する。このため、切削抵抗が大きくなって発熱量も増え、カッターの刃先の損傷が進み易く、作業能率の向上を阻害する要因となっていた。
【0015】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、基板の厚さと重量増加を抑えつつ、放熱性を高めて切削能力と耐久性の向上を図ることができるカッターとこれを備えた切断機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、円板状の基板の外周部に切断部を有するカッターにおいて、前記基板に複数の凹部を形成し、該凹部を前記基板の中心を起点とする放射方向に複数配置したことを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記凹部を前記基板上に規則的に配列したことを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記凹部を前記基板の両面に形成するとともに、該凹部を基板の両面において互いに規則的にズラして配置したことを特徴とする。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記切断部を、前記基板とは別体に形成され、前記基板に接合されるチップとし、前記凹部を前記基板の外周の前記チップとの接合部にも形成したことを特徴とする。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記凹部を半球状としたことを特徴とする。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記凹部の直径を前記基板の径方向幅の1/3以下に設定したことを特徴とする。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れかに記載の発明において、前記切断部の外周に凹凸部を形成したことを特徴とする。
【0023】
請求項8記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記基板の外周部に、前記チップの基部に沿うスリットを形成したことを特徴とする。
【0024】
請求項9記載の発明は、駆動源と、請求項1〜8の何れかに記載のカッターを含んで切断機を構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
請求項1記載の発明によれば、凹部を基板の中心を起点とする放射方向に複数配置したため、複数の凹部によって基板の断面係数が大きくなり、該基板の曲げ剛性が高められて側面方向の切削負荷に対する基盤の変形が抑えられる。この結果、基板に要求される剛性に対して該基板の厚さを薄くして軽量化を図ることができ、該基板の外周の切断部の厚さも薄くして切削抵抗及び発熱量を低く抑えることができ、カッターの切削能力と耐久性の向上を図ることができる。又、複数の凹部によって基板の放熱面積が増えるため、カッターの冷却が促進され、過熱に伴うチップの脱落等が防がれてカッターの耐久性の向上が図られる。
【0026】
請求項2記載の発明によれば、凹部を基板上に規則的に配列したため、該凹部による剛性アップと冷却性能向上の効果が基板の全範囲に亘って均等に得られる。
【0027】
請求項3記載の発明によれば、凹部を基板の両面に形成したため、該凹部による基板の剛性アップと冷却性能向上の効果が倍加する。そして、基板の両面が均等な冷却条件となるため、基板の熱による片面方向への変形(反り)が防がれる。又、チップと被削材との間に排出される切粉を基板の両面の凹部で効果的に吸収した後に飛散させることができ、切粉の詰まりを防いでカッターの切削能力を高めることができる。更に、凹部を基板の両面において互いに規則的にズラして配置したため、基板の両面において凹部同士が重なることによって基板に肉厚の薄い箇所が発生することがなく、基板の強度低下が防がれる。
【0028】
請求項4記載の発明によれば、凹部を基板の外周のチップとの接合部にも形成したため、凹部による楔効果によってチップの接合強度が高められる。
【0029】
請求項5記載の発明によれば、凹部を半球状としたため、凹部の周囲に応力集中が発生することがなく、基板の亀裂による損傷が確実に防がれる。
【0030】
請求項6記載の発明によれば、凹部の直径を基板の径方向幅の1/3以下に設定したため、凹部を基板の中心を起点とする放射方向に複数配置して前記効果を得ることができる。
【0031】
請求項7記載の発明によれば、チップの外周に凹凸部を形成したため、該チップと被削材との連続接触を避けることができ、発熱量を低く抑えることができるとともに、断続切削状態を作り出すことによって鋸刃と同様の切削状態を実現して切削効率の向上を図ることができる。又、チップを断続切削が可能な凹凸形状とすることによって、チップへの蓄熱を抑制することができ、特に乾式下での作業において、切削熱による砥粒の酸化に起因する切削性能の低下とチップの温度上昇に伴う強度低下を防ぐことができる。
【0032】
請求項8記載の発明によれば、基板の外周部に、チップの基部に沿うスリットを形成したため、各チップに大きな切削抵抗が作用しても、基板外周部のチップの基部に応力集中が発生せず、応力集中に伴う亀裂の発生を防いで基板の耐久性の向上を図ることができる。
【0033】
請求項9記載の発明によれば、切断機において、カッターの厚さと重量増加を抑えつつ、該カッターの放熱性を高めて切削能力と耐久性の向上を図ることができ、高い作業能率を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0035】
図1は本発明に係る切断機の正面図であり、図示の切断機10は、モータを駆動源とする電気式のものであって、そのハウジング11には駆動源である不図示のモータが内蔵されている。そして、モータの出力軸12の端部には、本発明に係る円板状のカッター1が取り付けられており、このカッター1の上半部はギヤカバー13によって覆われている。
【0036】
又、前記ハウジング11には、作業者が把持すべきハンドル部11aが設けられており、このハンドル部11aの基部には、前記モータへの通電をON/OFFして当該切断機10を起動/停止するためのスイッチ14が設けられている。
【0037】
更に、ハウジング11にはベース15が取り付けられており、このベース15の底面は、前記カッター1の回転方向に直交する方向(図1の左右方向)に延びている。
【0038】
而して、以上の構成を有する切断機10を用いて被削材Wを切断するには、図示のようにベース15の底面を被削材W上に載置し、スイッチ14をONしてモータを駆動してカッター1を図示矢印a方向(時計方向)に回転させながら、ハウジング11のハンドル部11aを把持して切断機10を被削材Wの表面に沿って図示矢印b方向(図1の左方)に移動させる。すると、被削材Wは、回転するカッター1によって切断される。
【0039】
ここで、本発明に係る前記カッター1の実施の形態を以下に説明する。
【0040】
<実施の形態1>
図2は本実施の形態に係るカッターの正面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のB部拡大詳細図である。
【0041】
本実施の形態に係るカッター1は、円板状の基板2の外周部に切断部を構成する複数(図示例では8つ)のチップ3を接合して構成されている。ここで、各チップ3は、切刃を構成する砥粒層4と該砥粒層4を基板2の外周に接合する接合層5によって構成されている。
【0042】
ところで、上記基板2の中心部には、当該カッター1を図1に示す切断機10のモータ出力軸12に取り付けるための取付孔2aが形成されており、該基板2の両面には、複数の半球状の凹部6が当該基板2の中心を起点とする放射方向に規則的に配列されて設けられている。
【0043】
ここで、複数の凹部6は、図3に示すように、基板2の両面において互いに規則的にズラして配置されている。又、図3に示すように、凹部6は基板2の外周の接合層5に臨む部分にまで形成されており、その直径dは基板2の径方向幅Bの1/3以下(d≦B/3)に設定され、図2に示すように基板2の中心から径方向外方へ延びる1本の放射線につき各4つの凹部6が配列されている。
【0044】
又、本実施の形態に係るカッター1においては、各チップ3の外周には山形を成す凹凸部7が形成され、基板2の外周部には、各チップ3の基部に沿うスリット8がそれぞれ形成されている。尚、各スリット8の端部は円弧状に丸くなっている。
【0045】
而して、本実施の形態に係るカッター1においては、半球状の凹部6を基板2の中心を起点とする放射方向に複数配置したため、複数の凹部6によって基板2の断面係数が大きくなり、該基板2の曲げ剛性が高められて側面方向の切削負荷に対する基板2の変形が抑えられる。この結果、基板2に要求される剛性に対して該基板2の厚さを薄くして軽量化を図ることができるとともに、該基板2の外周に接合されるチップ3の厚さも薄くして切削抵抗及び発熱量を低く抑えることができ、当該カッター1の切削能力と耐久性の向上を図ることができる。そして、本実施の形態では、凹部6の直径dを基板2の径方向幅Bの1/3以下(d≦B/3)に設定したため、凹部6を基板2の中心を起点とする放射方向に複数(本実施の形態では、1本の放射線上に4つ)配置することができ、基板2の外周の接合層5に臨む部分にまで凹部6が形成されている。
【0046】
そして、本実施の形態では、凹部6を半球状としたため、該凹部6の周囲に応力集中が発生することがなく、基板2の亀裂による損傷が確実に防がれて該基板2の耐久性、延いてはカッター1の寿命の延長が図られる。
【0047】
又、複数の凹部6によって基板2の放熱面積が増えるため、カッター1の冷却が促進され、過熱に伴う砥粒の脱落等が防がれてカッター1の耐久性の向上が図られる。そして、本実施の形態では、凹部6を基板2上に規則的に配列したため、該凹部6による剛性アップと冷却性能向上の効果が基板2の全範囲に亘って均等に得られる。
【0048】
更に、本実施の形態では、凹部6を基板2の両面に形成したため、該凹部6による基板2の剛性アップと冷却性能向上の効果が倍加する。そして、基板2の両面が均等な冷却条件となるため、基板2の熱による片面方向への変形(反り)が防がれる。又、チップ3と被削材Wとの間に排出される切粉を基板2の両面の凹部6で効果的に吸収した後に飛散させることができ、切粉の詰まりを防いでカッター1の切削能力を高めることができる。そして、凹部6を基板2の両面において互いに規則的にズラして配置したため、基板2の両面において凹部6同士が重なることによって基板2に肉厚の薄い箇所が発生することがなく、基板2の強度低下が防がれる。
【0049】
又、本実施の形態では、凹部6を基板の外周の接合層5に臨む部分にまで形成したため、接合層5においては、図3に示すように、基板2の凹部6に接合層5のボンドが充填され、回転による遠心力によってチップ3を径方向外方へ飛び出させようとする力が凹部6による楔効果によって拘束され、これによってチップ3の基板2への接合強度が高められる。
【0050】
更に、本実施の形態に係るカッター1においては、図4に示すように、各チップ3の外周に山形状の凹凸部7を形成したため、該チップ3と被削材Wとの連続接触を避けることができ、発熱量を低く抑えることができるとともに、断続切削状態を作り出すことによって鋸刃と同様の切削状態を実現して切削効率の向上を図ることができる。又、チップ3を断続切削が可能な凹凸形状とすることによって、該チップ3への蓄熱を抑制することができ、特に乾式下での作業において、切削熱による砥粒の酸化に起因する切削性能の低下とチップ3の温度上昇に伴う強度低下を防ぐことができる。
【0051】
そして、基板2の外周部に、チップ3の基部に沿うスリット8を形成したため、各チップ3に大きな切削抵抗が作用しても、基板2の外周部のチップ3の基部に応力集中が発生せず、応力集中に伴う亀裂の発生を防いで基板2の耐久性の向上を図ることができる。
【0052】
従って、以上の構成と作用を有するカッター1を備えた図1に示す切断機10によれば、カッター1の厚さと重量増加を抑えつつ、該カッター1の放熱性を高めて切削能力と耐久性の向上を図ることができ、高い作業能率を確保することができる。
【0053】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2に係るカッターを図5及び図6に基づいて説明する。
【0054】
図5は本実施の形態に係るカッターの正面図、図6は図5のC部拡大詳細図であり、これらの図においては図2〜図4に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
【0055】
本実施の形態に係るカッター1’においても、前記実施の形態1に係るカッター1と同様に、基板2の両面に複数の半球状の凹部6が当該基板2の中心を起点とする放射方向に規則的に配列されているが、凹部6の配列パターンが実施の形態1のそれとは若干異なっている。即ち、本実施の形態では、基板2の中心から径方向外方へ延びる放射線上に3つ又は4つの凹部を配列し、凹部の3つの配列と4つの並列を周方向に交互に繰り返すパターンを採用している。
【0056】
又、本実施の形態に係るカッター1’においては、図6に詳細に示すように、各チップ3’の外周には波形を成す凹凸部7’が形成され、基板2の外周部には、各チップ3’の基部に沿うスリット8がそれぞれ形成されている。
【0057】
而して、本実施の形態に係るカッター1’の基本構成は前記実施の形態1に係るカッター1と同じであるため、本実施の形態においても前記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0058】
尚、上記実施の形態では、円板状の基板の外周部の切断部が、基板とは別体に形成され基板に接合される複数のチップから成る構成を有するカッターとしたが、例えば、1つのチップが外周全域に亘った形状を有するものであっても良く、又、基板の外周部自身が切断部となるような構成を有するカッターであっても良い。
【0059】
更に、上記実施の形態では、切断機を図1に示すようにベース15を有する構成をした切断機を用いて説明したが、ベースを有さない一般的にディスクグラインダと呼ばれる切断機であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明に係る切断機の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るカッターの正面図である。
【図3】図2のA−A線拡大断面図である。
【図4】図2のB部拡大詳細図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係るカッターの正面図である。
【図6】図5のC部拡大詳細図である。
【図7】従来のカッターの正面図である。
【図8】図7のD−D線断面図である。
【符号の説明】
【0061】
1,1’ カッター
2 基板
2a 基板の取付孔
3,3’ チップ
4 砥粒層
5 接合層
6 凹部
7,7’ チップの凹凸部
8 基板のスリット
10 切断機
11 ハウジング
11a ハウジングのハンドル部
12 モータ出力軸
13 ギヤカバー
14 スイッチ
15 ベース
W 被削材
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成18年10月26日(2006.10.26)
【代理人】 【識別番号】100092853
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 亮一


【公開番号】 特開2008−105137(P2008−105137A)
【公開日】 平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願番号】 特願2006−290727(P2006−290727)