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【発明の名称】 振動撹拌式研掃機、および振動撹拌式研掃方法
【発明者】 【氏名】谷川 準

【要約】 【課題】研掃機を改良して、可動部材と静止部材との間に被研掃物の突起部が挟み込まれる虞れ無くし、かつ、研掃加工を終えた被研掃物の搬出を容易ならしめる。

【解決手段】起振機10を装着した振動バレル8をスプリング9で弾性的に支承し、該振動バレル8の片方の端に供給用のシュート11を設けて被研掃物を供給(矢印h)し、他方の端から溢れ出させて排出(矢印i)する。振動バレル8内の被研掃物(図において隠れている)は、振動によって撹拌され、渦巻き流動しながら研掃材の投射(矢印a)を受け、均一に研掃加工される。研掃作業を終了する際は、図示しない扉を開いて矢印jのように被研掃物を排出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の被研掃物をバレルに入れて撹拌しつつ研掃材を投射する方式の研掃機において、
上記のバレルに起振機が装着されていて、該起振機を作動させてバレルに振動をあたえることによって被研掃物を撹拌する振動撹拌式研掃機であって、
上記バレルの片方の端付近に被研掃物の供給手段が設けられており、
かつ、該バレルの他方の端付近に被研掃物の排出手段が設けられていることを特徴とする振動撹拌式研掃機。
【請求項2】
前記バレルが、傾斜を付して設置されていて、
被研掃物の供給手段を設けた側が高くなり、被研掃物の排出手段を設けた側が低くなっていることを特徴とする、請求項1に記載した振動撹拌式研掃機。
【請求項3】
前記バレルの被研掃物の排出手段が、被研掃物搬出用の開口であり、
上記の搬出開口の位置を上下に移動させる手段が設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載した振動撹拌式研掃機。
【請求項4】
前記バレルの被研掃物の排出手段が、被研掃物搬出用の扉付き開口であり、
扉を開閉作動する手段が設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載した振動撹拌式研掃機。
【請求項5】
多数の被研掃物をバレルに入れ、該バレルに振動を与えて被研掃物を撹拌しつつ研掃材を投射する振動撹拌式研掃方法において、
前記バレルの片方の端付近に被研掃物を投入しつつ、該バレルの他方の端付近から被研掃物を溢れ出させることにより、バレル内の被研掃物を順次に、かつ連続的に交替させることを特徴とする振動撹拌式研掃方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の小物ワークに研掃材を投射して研掃する装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5は、多数の小物ワークに研掃材を投射して研掃する従来例を示す模式図である。
図5(A)に描かれているように、バレル1の中に被研掃物2を入れ、その上方から研掃材投射機3によって矢印aのように研掃材を投射する。
投射され、研掃の役目を終えた研掃材を回収するため、前記のバレル1は多孔板で作られている。研掃材は矢印bのように落下し、コンベアやエレベータ(共に図示を省略)により、矢印cのように研掃材投射機3へ戻されて循環する。
【0003】
バレル1内の被研掃物2は、均一に研掃されなければならない。
すなわち、1個の被研掃物について見れば、前後・左右・上下の各方向から均一に投射を受けねばならない。かつ、多数の被研掃物について見ても相互に同程度の研掃を受けねばならない。これは、多数の小物ワークに研掃材を投射して研掃する場合に共通する必要条件(特殊な例外を除く)である。
このため、バレル1内の被研掃物2を撹拌する手段が設けられる。
【0004】
図5(B)は、前掲の(A)図の従来例を側面から見て描いた模式図である。
複数のプーリ4に、無端環状の多孔ベルト6が巻かけられて凹円柱面状のトラフ7を形成し、矢印e−e−eのように周回動している。該凹円柱面の端面は回転円板5で覆われている。この回転円板は、矢印dのように回転している。
トラフ7の中に入れられた被研掃物(図示省略)は多孔ベルト6の周回動によって掻き上げられ、矢印fのように撹拌されて転がる。
【0005】
図5を参照して以上に説明した従来例は広く実用されているが、多孔ベルト6が研掃材の投射を被るので早期に摩耗損傷し、ランニングコストが高い。
そこで無端環状ベルトの耐用命数を延ばすため、特許文献1として挙げた特開2005−297116号公報「研掃方法、および研掃装置」が開発されて好評を博している。
この発明は、簾(すだれ)状の金属製ベルトを用いたものである。
【0006】
上記の公知発明に係る研掃装置は、無端環状ベルトが金属製であるから耐久性に優れているが、周回動するベルトと静止部材との間に、被研掃物の突起部が挟み込まれる虞れが有った。
こうした不具合を防止するため、図6に示した新規な研掃装置が開発された。
これは、本発明者が創作し、本出願人によって別途出願済みの発明(特願2006−24487・以下、未公知の先願に係る発明という)である。
【0007】
上方が開放された半割り形のバレル(8)に起振機10が装着されている。上記起振機を作動させると前記バレルが振動するので、これを振動バレル8と呼ぶ。符号9を付して示したのはスプリングであって、振動バレルを弾性的に支承している。
前記振動バレル8は枢支軸8dの周りに回動し得るようになっていて、
振動バレル8を図示の状態よりも右回り(時計方向)に約60度回動させて、その開口を上を向け、起振機10を作動させると、被研掃物2が撹拌される。すなわち個々の被研掃物が回転しながら、多数の被研掃物が渦状に流動する(流体物理学的な流動ではないが、これに類似した挙動を示す)。
【0008】
被研掃物を振動バレル8内で渦状に流動させながら図外の研掃材投射機から研掃材を投射して均一な研掃加工を施した後、次のようにして被研掃物を排出する。
図6に符号Hを付して示したのは水平線である。振動バレル8を図示の姿勢に回動させて、その底板に傾斜角θを与えると、被研掃物2が図の左下方へ排出される。ここで特徴的な現象は、傾斜角θが僅かであっても被研掃物が排出されることである。その理由は、振動を与えられた被研掃物が疑似的に流動するからである。
以上のようにして、耐久性に優れ、被研掃物の突起部が挟み込まれる虞れの無い、製品の搬出が容易な研掃装着が得られた。
【特許文献1】特開2005−297116
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図6に示した未公知の先願に係る発明は、従来例に比して極めて優れた性能を有しているので、試験的使用者から感謝と称賛を戴いた。
本発明者は、前記未公知の先願に係る研掃装置を発明して特許出願した後、引き続いて鋭意研究開発を続けた結果、次に述べるように、更に改良する余地が有ることを確認した。
【0010】
図6から容易に理解されるように、この振動撹拌式研掃装置は、いわゆるバッチ式の作業が行われ、流れ作業は行われない。
すなわち、振動バレル8の中へ所定量の被研掃物を入れて研掃を施し、研掃工程を終えると図のようにして排出する。
この動作を何百回も何千回も繰り返して操業することにより、工業的な大量生産が遂行されることになる。
【0011】
本発明は上述の事情に鑑みて為されたものであって、その目的は前記未公知の先願発明に係る振動撹拌式研掃装置について、その長所を損なうことなく更に改良し、流れ作業を可能ならしめることである。言うまでも無く、製造コストを増加させることなく、形状寸法や重量を増大させることなく、安全性や無公害性に問題を生じないことを前提としての改良を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の基本的な原理について、その1実施形態に対応する図2を参照して説明すると次の通りである。この[課題を解決するための手段]の欄は、図面との対照が容易なように括弧書きで図面符号を付記してあるが、この括弧付き符号は本発明の構成を図面のとおりに限定するものではない。
符号8を付して示したのは、図6(未公知の先願発明)におけると同様ないし類似の振動バレルである(起振機は図示を省略してある)。
(図2(A)参照)振動バレル8の片方の端(図において左端)に、被研掃物供給手段としてのシュート11が設けられるとともに、反対側の端(図において右端)には被研掃物搬出手段としての開口8eが設けられている。
【0013】
ここで注目すべきは、バレルに振動を与えるという新規な手段によって多数の被研掃物が疑似流動するということである。
従来技術においては、被研掃物は固形物であると考えられていたので、左端に供給した被研掃物が自分で右端まで歩いてくるとは夢にも思わなかった。しかし、振動を与えられて流動化した被研掃物群は、群の上面を水平に保とうとする作用が働き、搬出開口8eがシュート11の下端よりも低ければ、シュート11から搬出開口8eまで移動し、該開口8eから転落する(比喩的にいえば流れ落ちる)。
【0014】
被研掃物2がシュートから開口8eまで移動する間に、ミクロに見た個々の被研掃物は自転し、マクロに見た被研掃物群は撹拌されて渦巻き流動しながら均一に研掃材の投射を受ける。
所定量の被研掃物を研掃加工し終えて作業を終了する際は、図2(C)のようにバレル底部の開口8gの扉16を開けば振動バレル内の被研掃物全部が排出される。
【0015】
上述の作動原理を利用して創作した請求項1に係る発明の構成は(図1参照)、
多数の被研掃物(2)をバレルに入れて撹拌しつつ研掃材を投射(矢印a,a′)する方式の研掃機において、
上記のバレルに起振機(10)が装着されていて、該起振機を作動させてバレルに振動をあたえることによって被研掃物を撹拌する振動撹拌式研掃機であって、
上記バレルの片方の端付近に被研掃物の供給手段(シュート11)が設けられており、
かつ、該バレルの他方の端付近に被研掃物の排出手段(矢印i,j)が設けられていることを特徴とする。
【0016】
請求項2の発明に係る振動撹拌式研掃機の構成は、前記請求項1の発明の構成要件に加えて(図1参照)、
前記バレルが、傾斜を付して設置されていて、
被研掃物の供給手段(供給シュート11)を設けた側が高くなり、被研掃物の排出手段(矢印i,j)を設けた側が低くなっていることを特徴とする。
【0017】
請求項3の発明に係る振動撹拌式研掃機の構成は、前記請求項1または請求項2の発明の構成要件に加えて(図3参照)、
前記バレルに設けられている被研掃物の排出手段が、被研掃物搬出用の開口(8e)であり、
上記の搬出開口(8e)の位置を上下に移動させる手段が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明に係る振動撹拌式研掃機の構成は、前記請求項1または請求項2の発明の構成要件に加えて(図4参照)、
前記バレルに設けられた被研掃物排出手段が、被研掃物搬出用の扉付き開口(8g)であり、
上記の開口に設けられている扉(16)を開閉作動する手段(例えば17)を備えていることを特徴とする。
【0019】
請求項5の発明に係る振動撹拌式研掃方法は(図1参照)、
多数の被研掃物をバレルに入れ、該バレルに振動を与えて被研掃物を撹拌しつつ研掃材を投射する振動撹拌式研掃方法において、
前記バレルの片方の端付近に被研掃物を投入(矢印h)しつつ、該バレルの他方の端付近から被研掃物を溢れ出させる(矢印i)ことにより、バレル内の被研掃物を順次に、かつ連続的に交替させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の発明を適用すると、振動バレル内の被研掃物を供給部から搬出部まで自動的に、かつ連続的に流動させることができ、かつ自動的に搬出することができる。
このため、研掃加工を終えた被研掃物の搬出に手数を要せず、しかも、多数の被研掃物に対して均一に研掃加工を施すことができる。
【0021】
請求項2の発明を前記請求項1の発明に併せて適用すると、振動バレル内の被研掃物の
連続的に流動が一層円滑に行なわれ、かつ、所定量の被研掃物を研掃加工し終えたとき、振動バレル内の被研掃物を全部自動的に搬出することができるので好適である。
【0022】
請求項3の発明を前記請求項1の発明に併せて適用すると、搬出用開口8eの位置を上下に移動できるから、該開口の位置を高くしてバレル内の被研掃物収容量を増加させた状態で研掃加工を遂行し、該開口の位置を低くしてバレル内の被研掃物の全量を自動的に搬出することができる。
【0023】
請求項4の発明を前記請求項1または請求項2の発明に併せて適用すると、
扉付きの開口が設けられているので、開閉扉を閉じてバレル内の被研掃物収容量を増加させた状態で研掃加工を遂行し、該開閉扉を開いてバレル内の被研掃物の全量を自動的に搬出することができる。
【0024】
請求項5の発明方法を適用すると、振動バレル内の被研掃物を供給部から搬出部まで自動的に、かつ連続的に流動させることができ、かつ自動的に搬出することができる。
このため、多数の被研掃物が均一に研掃加工を受け、しかも加工を終えた被研掃物の搬出に手数を要しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1は本発明に係る振動撹拌式研掃機の1実施形態を描いた模式図である。
符号8を付して示したのは振動バレル8であって、起振機10が装着されている。
この振動バレル8は、先に[背景技術]として説明した未公知の先願発明における振動バレル8(図6)に比して基本的には類似の構成部材であるが、内部の被研掃物2を排出するために枢支軸8dの周りに回動させて傾けるようにはなっていない。
本実施形態(図1)における振動バレル8は、補強リブ8bを備えた支持フレーム8aを有していて、この支持フレーム8aをスプリング9によって弾性的に支承されているが、その位置や姿勢を変化させることなく定位置で振動する。
【0026】
本図1において前記の振動バレル8は、切断せずに外観を描かれているので、内部の被研掃物が隠れていて見えない。内部の被研掃物については、図2を参照して後に詳しく説明する。
被研掃物は、振動バレル8の片方の端(本例では左端)に設けられた供給手段であるシュート11によって矢印hのように投入され、振動バレル8の中に入る。
研掃材は研掃材投射機3によって矢印a,a′のように投射され、振動バレル内の被研掃物を研掃する。
【0027】
研掃され終わった被研掃物は、振動バレル8の他方の端(本例では右端)に設けられた搬出手段である開口(本図においては隠れている.図2を参照して後に詳しく説明する)
から矢印iのように排出され、定常搬出シュート14によって次工程へ送られる。以上は定常的な作動である。
例えば夕刻の作業終了時、所定量の被研掃物を研掃し終えると、矢印jのように振動バレル8の底部付近に設けられた開口(本図においては隠れている.図2を参照して後に詳しく説明する)から矢印jのように排出され、終了搬出シュート15によって次工程へ送られる。
研掃作用を果たした研掃材は振動バレル8の底壁に穿たれた多数の小孔(図において隠れている)から落下して収集コンベア12で集められ、搬出コンベア13及びエレベータ(図示省略)によって研掃材投射機3へ戻される。
【0028】
図2は、前記振動バレル8の模式的な断面図である。図示を省略したが、この振動バレル8は、先に述べたように起振機10を装着されている。
振動バレルの片方の端(本例では左端)には、被研掃物2の搬入手段である供給シュート11が設けられており、その反対側(本例では右端)には、搬出手段としての搬出開口8eが設けられている。
【0029】
図2(A)において振動バレル8が振動すると、その中に入れられている多数の被研掃物2が疑似流動性を示し、被研掃物群の上面がほぼ水平をなす。
このため、振動バレル8の右端付近の被研掃物は搬出開口8eから矢印iのように落下する。官能的には零れ落ちる感じであり、比喩的に言えば溢れて流れ出る。
上記の被研掃物排出作動を表している矢印iは、前掲の図1における矢印iに対応している。
【0030】
多数の被研掃物からなる被研掃物群が疑似流動性を有していることを勘案すると、供給シュート11から搬入された被研掃物とほぼ同数の被研掃物が搬出開口8eから排出されることが理解される。
このようにして(比喩的に言えば)、供給シュート11から流れ込んだ被研掃物群は、
振動バレル8内で螺旋を描いて撹拌流動しながら搬出開口8eに向かい、定常的に送られてゆく。
【0031】
個々の被研掃物2は、それぞれ自転しながら、供給シュート11からの供給量に比例した速さで図の右方へ移動する。このため、被研掃物2は均一な研掃を受ける。
(図1参照)研掃材の投射を表す2本の矢印aとa′とが厳密に等量でなくても、被研掃物2は振動バレル8内を左端から右端まで移動するから、均一な研掃を受けることになる。
本実施形態の振動撹拌式研掃機は、先に説明した未公知の先願に係る発明(図6)に比して、被研掃物の搬出が容易であるばかりでなく、多数の被研掃物に対する研掃加工が均一に行われるという優れた実用的効果を奏する。
【0032】
図2(B)に示したように、振動バレル8に若干の傾斜を与えて設置することが推奨される。
上記の傾斜は、供給シュート11側を高くし、搬出開口8e側を低くする。このように傾斜させておくと、振動バレル8内における被研掃物2の渦巻き流動がいっそう円滑に行われる上、次に述べるように、研掃作業の終了操作に際して振動バレル内の被研掃物を容易に全部搬出できるので好都合である。
本発明者の実験研究によると、傾斜角度は0度〜15度の範囲に設定することが推奨される。
なお、図2(A)および図2(B)について以上に説明した作用効果から容易に理解し得るように、本実施形態における搬出開口8eは必ずしも名称どおりに「開口」の外観を有する構成部分であることを要せず、例えば切欠であっても良く、端面の壁が低くなっているだけでも良い。
【0033】
予定数量の被研掃物2を研掃加工し終える際、若しくは夕刻の作業終了時刻に達した時など研掃作業を終了する場合は、図2(C)のように供給シュート11からの被研掃物供給を停止する。これにより、振動バレル8内の被研掃物2の量は次第に減少してゆく。
この場合、振動バレル8に前記の傾斜が付されていると、該振動バレルの中に入っていた被研掃物は、振動の作用と傾斜の作用とが相俟って自動的に、かつ円滑に矢印jのように排出される。
上記の被研掃物排出作動を表している矢印jは、前掲の図1における矢印jに対応している。
【0034】
図1および図2を参照して以上に説明した作用から理解されるように、振動バレルに設けられている排出手段としての開口は、定常運転時には比較的高い位置に在り、作業終了時には比較的低い位置に在ることが必要である。
このように開口の位置を移動させるための具体的な構成について、以下に、その2例を挙げて説明する。
【0035】
図3及び図4は、それぞれ搬出用開口の位置を変化させる機構を描いた側面図である。
図3の実施形態は、振動バレルの端面を形成している板状部材に開口を設け、この板状部材を回動させて開口位置の高さを変化させる方式であり、
図4の実施形態は、上,下に2個の開口を配置するとともに、下側の開口に設けた扉を開閉する方式である(この場合、上側の開口は開きっ放しにしておいても差し支え無い・詳細は後述する)。
【0036】
図3(A)は、図2(A)を図の右側から見たところを描いてある。ただし、図2(A)は模式図であり、図3(A)は実体的な外観図であるから、その差は念頭に置いて御覧いただきたい。
図2(A)においては、振動バレル8の右側端面を形成している壁がバレル本体と一体の部材であり、この壁板に搬出開口8eが穿たれているように描いてあるが、図3(A)の実施形態では振動バレル8の本体部分と別体の回転端板8cによってバレルの端面壁が形成されている。
【0037】
前記回転端板8cは枢支軸8dによって回動可能に支承され、図示しない駆動手段によって回動せしめ得るようになっている(振動バレル8の本体は回動しない)。
上記回転端板8cを図3(A)のように比較的高い位置ならしめると、図2(A)や図2(B)のように定常運転することができる。
図3(B)のように回転端板8cを付記円弧矢印のように回動させて搬出開口8eの位置を下げると、図2(C)に準じた状態になり、被研掃物を全部排出して研掃機の運転を終了することができる。
【0038】
図4も、開口位置の高さを変化させるための、前記と異なる実施形態である。
本図の(A)は側面図、(B)は部分的な正面断面図であり、(A),(B)両図で2面図を形成している。
この実施形態においては、振動バレル8の端面板が本体部分と一体に構成され、比較的高い位置に定位置開口8fが穿たれている。この定位置開口8fは移動せず、定常運転において被研掃物を排出する役目である。
【0039】
前記定位置開口8fよりも下方に、バレルの底面付近に位置せしめて扉付き開口8gが穿たれている。開閉扉16はシリンダ17によって開閉操作される。
前記開閉扉16を閉じれば、定位置開口8fから被研掃物を排出しながら定常運転を行なうことができる(図2(A)や図2(B)に示した運転状態)。
開閉扉16を開くと、図2(C)に描かれているように、バレル内の被研掃物を全部排出して運転を終了することができる。この場合、振動バレル8内の被研掃物の量が減少しているので、定位置開口8fが開いたままになっていても別段の支障は無い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る振動撹拌式研掃機の1実施形態を描いた模式的な正面図
【図2】本発明に係る振動撹拌式研掃機の実施形態における作用説明図
【図3】本発明の1実施形態における構成,作用を説明するための側面図
【図4】上記と異なる実施形態における構成,作用を説明するための側面図
【図5】研掃機の従来例を説明するための模式図
【図6】未公知の先願発明に係る研掃装置の断面図
【符号の説明】
【0041】
2…被研掃物
3…研掃材投射機
8…振動バレル
8a…支持フレーム
8b…補強リブ
8c…回転端板
8d…枢支軸
8e…搬出開口
8f…定位置開口
8g…扉付き開口
9…スプリング
10…起振機
11…供給シュート
12…収集コンベア
13…搬出コンベア
14…定常搬出シュート
15…終了搬出シュート
16…開閉扉
【出願人】 【識別番号】592148155
【氏名又は名称】株式会社サンポー
【出願日】 平成19年2月14日(2007.2.14)
【代理人】 【識別番号】110000073
【氏名又は名称】特許業務法人プロテック


【公開番号】 特開2008−194792(P2008−194792A)
【公開日】 平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願番号】 特願2007−34024(P2007−34024)