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【発明の名称】 ウォータージェットによる溝加工方法、熱交換器部材および熱交換器
【発明者】 【氏名】大川 正巳

【氏名】佐々木 秀和

【氏名】松葉 朗

【氏名】野一色 公二

【要約】 【課題】アスペクト比(溝の縦横比)が1以上であって、かつ複雑な形状の深さが均一な深い溝を短時間で加工可能なウォータージェットによる溝加工方法を提供する。

【解決手段】研磨剤を混入されたウォータージェットによる溝加工方法において、噴射ノズル11からウォータージェット11aを噴射しながら前記噴射ノズル11の移動方向における加工溝の端部を、被加工部材Wの端面の外形線よりも内側に形成させるとともに、前記噴射ノズル11からウォータージェット11aを噴射しながら、被加工部材Wの被加工面を覆うための前記被加工部材Wよりもウォータージェット11aの噴射力に耐性のある保護部材12を、前記噴射ノズル11と所定距離を維持しつつ退避させながら溝加工する一方、溝加工を停止させたい位置で噴射ノズル11と前記被加工面とを遮断する位置に前記保護部材12を移動させ前記ウォータージェット11aの噴射を停止させ制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工部材の被加工面に、研磨剤を混入されたウォータージェットを噴射する噴射ノズルを有するウォータージェット装置により溝を加工するウォータージェットによる溝加工方法において、前記噴射ノズルから所定の噴射力のウォータージェットを噴射しながら前記噴射ノズルの移動方向における加工溝の端部を、前記被加工面の外形線よりも内側に形成させるとともに、前記噴射ノズルから所定の噴射力のウォータージェットを噴射しながら、被加工部材の被加工面を覆うための前記被加工部材よりもウォータージェットの噴射力に耐性のある保護部材を、前記噴射ノズルと所定距離を維持しつつ退避させながら溝加工する一方、溝加工を停止させたい位置で噴射ノズルと前記被加工面とを遮断する位置に前記保護部材を移動させ、前記ウォータージェットの噴射を停止させ制御することを特徴とするウォータージェットによる溝加工方法。
【請求項2】
噴射ノズルの移動方向に沿う複数の溝を同時に形成するために、複数配設した噴射ノズルからウォータージェットを噴射することを特徴とする請求項1に記載のウォータージェットによる溝加工方法。
【請求項3】
前記請求項1または2に記載のウォータージェットによる溝加工方法により形成された溝断面のアスペクト比が1以上であることを特徴とする熱交換器部材。
【請求項4】
前記被加工部材が板状部材であり、この板状部材の表裏何れか一方の面を被加工面として溝が加工されてなることを特徴とする請求項3に記載の熱交換器部材。
【請求項5】
前記被加工部材が板状部材であり、この板状部材の表裏両面を被加工面として溝が加工されてなることを特徴とする請求項3に記載の熱交換器部材。
【請求項6】
前記請求項4に記載の熱交換器部材が、板状部材の板厚方向に複数積層して接合されてなることを特徴とする熱交換器。
【請求項7】
前記請求項5に記載の熱交換器部材と平板部材とが、交互に板厚方向に複数積層して接合されてなることを特徴とする熱交換器。
【請求項8】
前記被加工面の外周縁に残存する溝の未加工部分において、積層される部材間の一部または全部が、ロー付け、拡散接合または溶接して接合されてなることを特徴とする請求項6または7に記載の熱交換器。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ウォータージェット装置の噴射ノズルからウォータージェットを噴射することにより金属板等の被加工部材の被加工面に細い溝を形成するウォータージェットによる溝加工方法、熱交換器部材および熱交換器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属板等の表面に細い溝を形成する場合、下記のような種々の加工方法、例えば「エッチングによる溝加工方法」、「ウォータージェットによる溝加工方法」、「マイクロブラストによる溝加工方法」等によっていた。以下、金属板等の表面に細い溝を形成する溝加工方法に係る従来例の概要を紹介する。先ず、従来例1に係る溝加工方法は、写真印刷の技術を利用して、加工したくない部位を樹脂等によって保護した後に、エッチング液を用いて流路(溝)を形成する加工方法である。
【0003】
従来例2に係るものは「ウォータージェットによる溝加工方法およびハニカム構造体成形用金型の製造方法」であり、ウォータージェットを用いて被加工物の表面に有底の溝を加工する方法である。より詳しくは、被加工物にウォータージェットを噴射する位置を、溝形成位置に沿って相対的に200mm/分以上の速度で移動させることにより、材料供給用の供給穴と、この供給穴に連通して格子状に設けられた材料をハニカム形状に成形するためのスリット溝とを有し、かつ各スリット溝がその幅の10倍以上の深さを有するハニカム構造体成形用金型等を製造する方法である(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
ここで、ウォータージェットとは高速の水噴流のことであり、工業的には品物の洗浄や切断等の加工に用いられ、機械・建設分野や医療分野にも適用されている。ウォータージェットによる切断や加工は、ウォータージェットを超高圧水(例えば、300MPa)として小径ノズルから噴射し、この高圧水ジェット(噴流)の運動エネルギーを利用して切断や加工を行なうものである。この高圧水ジェットに研磨剤を混入させることにより加工能力が向上し、硬質材料の切断や加工が可能となる。このようなウォータジェットによる切断や加工は、熱を発生しないのは勿論のこと、素材の機械的性質や品質に影響を及ぼさないことに特徴がある。
【0005】
次に、従来例3に係るものは、「熱交換器付き化学反応器」に係る文献であるが、これに熱交換器の流路(溝)加工について記載されている。すなわち、「選択する交換器は、複数のプレートを重ね合わせて拡散接合し、プレートのスタックを形成することによって形成したものであり、各プレートは所望のチャンネルのパターンに従って、例えば化学式エッチング、または水圧ミリング、または例えば水ジェットよる切削によって所望の深さまで表面材料を除去する化学式および/または機械式の処理によって、選択的に構成する」と記載されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2004−58206号公報
【特許文献2】特表2003−520673号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来例1に係る溝加工方法は、非常に複雑な形状の流路(溝)を加工することができるという点において優れていると考えられる。しかしながら、この従来例1に係る技術では、深い流路(溝)を形成することができず、例えばアスペクト比(溝断面の縦横比)で1〜0.5程度の浅い流路(溝)しか加工することができない。また、エッチング液(腐食液)を用いるため、アルミニウム等の腐食反応速度が速い金属では加工し難いという問題がある。さらに、廃液の処理も必要であり、設備に要する設備投資額も嵩むため、高コストになるという経済上の問題もある。
【0007】
上記従来例2に係る溝加工方法は、ウォータージェットを240mm/分の移動速度で溝加工位置に沿って240回通過するように繰り返して噴射し、溝幅0.1mm、深さ2.5mmのハニカム構造体成形用金型等を製造している。つまり、この従来例3に係る溝加工方法は、加工所要時間が非常に長時間であって実用的でないのに加えて、240回も同一個所にウォータージェットを噴射しながら噴射ノズルの移動を繰返さなければならないために、加工精度の管理が難しいという問題がある。また、更に複雑な形状の溝加工に関しては、何ら説明されていない。
【0008】
上記従来例3に係る特許文献2には、化学式エッチング、または水圧ミリング、または例えば、水ジェットよる切削によって所望の深さまで表面材料を除去すると記載されている。しかしながら、この従来例3に係る技術は、熱交換器の製造自体が目的であって、ただ単に、一般的に薄板に流路を形成させ得ると思われる方法を述べているだけであり、具体的な方法については何ら記載されていない。
【0009】
ところで、板に溝加工をすると単位体積当りの表面積が広くなるから、熱交換器や反応器に使用すると、伝熱面積が広くなったり、反応に寄与する面積が増加したりするため、熱交換器や反応器の性能が向上する。従って、板に深い溝を加工することにより、単位体積当りの表面積を増大させることは、熱交換器や反応器の性能向上にとって極めて有効である。また、板に深い溝を加工することにより、同じ表面積を加工するのに、板の枚数を少なくすることができるから、熱交換器や反応器のコンパクト化や製作コストの削減につながる。
【0010】
一方、ウォータージェットにより溝の端部を被加工部材の被加工面の外形線よりも内側に形成しようとする場合、従来は噴射ノズルの移動(開始、停止、速度)と噴射(開始、停止、噴射力)を制御していた。そのため、溝の加工開始、加工途中、および加工終わりの溝加工条件を均一にすることが困難であって、溝の始端や終端の深さや幅を一定に保持するのが極めて難しいという問題があった。
【0011】
例えば、噴射ノズルの移動の停止と同時に噴射を停止しようとしても、噴射ノズル内の残圧によって噴射が直ちに停止せず、ウォータージェットが被加工部材を貫通するという不具合が生じることがあった。また、噴射ノズルの停止時点でウォータージェットの噴射を停止(残圧0)したり、噴射ノズルの移動の開始と同時に噴射を開始しても、溝の深さや幅が漸減または漸増し一定しないという不具合があった。
【0012】
上記のような種々の問題があるために、噴射ノズルの移動と噴射の開始、停止を頻繁に制御する必要がある複雑な形状の溝を、ウォータージェットにより加工するのは困難であった。また、例えば溝(流路)に流体を流す場合には、溝の深さや幅が一定でないと閉塞したり、溝の断面変化により異常な圧力損失が生じたりする。
【0013】
従って、被加工面の外形線よりも内側に溝の端部が形成され、しかも溝の深さや幅が一定でなければならない熱交換器部材(熱交換器コア)の溝加工にウォータージェット装置を適用することは困難であるため、熱交換器部材(熱交換器コア)の溝加工は、主として切削加工、エッチング加工により行わざるを得なかった。
【0014】
しかしながら、エッチングによる溝加工方法には、上記のような種々の問題があるため、アスペクト比(溝の縦横比)が1以上であって、かつ複雑な形状の深さが均一な深い溝を短時間で加工することができないから、このような溝の加工を可能ならしめる溝加工方法の確立に対する強い要望があった。そして、設備(エッチング液の処理設備不要)コストや深い溝を加工し得る機能等という観点から、上記のような溝をウォータージェットにより加工する方法を確立することが好ましい。
【0015】
従って、本発明の目的は、アスペクト比(溝の縦横比)が1以上であって、かつ複雑な形状の深さが均一な深い溝を短時間で加工することを可能ならしめるウォータージェットによる溝加工方法を提供することであり、また他の目的は単位体積当りの表面積が広い熱交換器部材を提供することであり、更にもう一つの他の目的は熱交換性能が優れた熱交換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、従って、上記課題を解決するために本発明の請求項1に係るウォータージェットによる溝加工方法が採用した手段は、被加工部材の被加工面に、研磨剤を混入されたウォータージェットを噴射する噴射ノズルを有するウォータージェット装置により溝を加工するウォータージェットによる溝加工方法に関する。
【0017】
そして、このような溝加工方法において、前記噴射ノズルから所定の噴射力のウォータージェットを噴射しながら前記噴射ノズルの移動方向における加工溝の端部を、前記被加工面の外形線よりも内側に形成させるとともに、前記噴射ノズルから所定の噴射力のウォータージェットを噴射しながら、被加工部材の被加工面を覆うための前記被加工部材よりもウォータージェットの噴射力に耐性のある保護部材を、前記噴射ノズルと所定距離を維持しつつ退避させながら溝加工する一方、溝加工を停止させたい位置で噴射ノズルと前記被加工面とを遮断する位置に前記保護部材を移動させ、前記ウォータージェットの噴射を停止させ制御することを特徴とするものである。
【0018】
本発明の請求項2に係るウォータージェットによる溝加工方法が採用した手段は、請求項1に記載のウォータージェットによる溝加工方法において、噴射ノズルの移動方向に沿う複数の溝を同時に形成するために、複数配設した噴射ノズルからウォータージェットを噴射することを特徴とするものである。
【0019】
本発明の請求項3に係る熱交換器部材が採用した手段は、前記請求項1または2に記載のウォータージェットによる溝加工方法により形成された溝断面のアスペクト比が1以上であることを特徴とするものである。
【0020】
本発明の請求項4に係る熱交換器部材が採用した手段は、請求項3に記載の熱交換器部材において、前記被加工部材が板状部材であり、この板状部材の表裏何れか一方の面を被加工面として溝が加工されてなることを特徴とするものである。
【0021】
本発明の請求項5に係る熱交換器部材が採用した手段は、請求項3に記載の熱交換器部材において、前記被加工部材が板状部材であり、この板状部材の表裏両面を被加工面として溝が加工されてなることを特徴とするものである。
【0022】
本発明の請求項6に係る熱交換器は、前記請求項4に記載の熱交換器部材が、板状部材の板厚方向に複数積層して接合されてなることを特徴とするものである。
【0023】
本発明の請求7に係る熱交換器は、前記請求項5に記載の熱交換器部材と平板部材とが、交互に板厚方向に複数積層して接合されてなることを特徴とするものである。
【0024】
本発明の請求8に係る熱交換器は、請求項6または7に記載の熱交換器において、前記被加工面の外周縁に残存する溝の未加工部分において、積層される部材間の一部または全部が、ロー付け、拡散接合または溶接して接合されてなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明の請求項1に係るウォータージェットによる溝加工方法によれば、噴射ノズルから所定の噴射力のウォータージェットを噴射しながら前記噴射ノズルの移動方向における加工溝の端部を、前記被加工面の外形線よりも内側に形成させるとともに、前記噴射ノズルから所定の噴射力のウォータージェットを噴射しながら、被加工部材の被加工面を覆うための前記被加工部材よりもウォータージェットの噴射力に耐性のある保護部材を、前記噴射ノズルと所定距離を維持しつつ退避させながら溝加工する。
【0026】
また一方、前記溝加工方法によれば、溝加工を停止させたい位置で噴射ノズルと前記被加工面とを遮断する位置に前記保護部材を移動させ、前記ウォータージェットの噴射を停止させ制御するので、被加工面の外形線よりも内側に溝の端部を形成させる場合であっても、前記被加工面に損傷を与えることなく、深さや幅が略一定の複雑な形状の溝を高精度に加工することができる。
【0027】
本発明の請求項2に係るウォータージェットによる溝加工方法によれば、一回の噴射ノズルの移動で複数の溝を加工することができるから、被加工面の溝加工工数の低減に寄与することができる。また、複数のノズルが同時に同距離移動するが、保護部材の形状を変化付けることにより、長さが相違する複数の溝を同時に加工することができる。
【0028】
エッチング加工により形成された溝のアスペクト比は一般に1〜0.5であり、1以上のアスペクト比の溝は機械加工によっている。しかし、本発明の請求項3に係る熱交換器部材によれば、ウォータージェットによりアスペクト比が1以上の折れ曲がり等がある複雑な形状の溝が加工された熱交換器部材を得ることができる。
【0029】
本発明の請求項4乃至8に係る熱交換器部材または熱交換器によれば、これらを構成する被加工部材である板状部材の被加工面に、アスペクト比が1以上の折れ曲がり等がある複雑な形状の溝が加工されていて熱交換器部材の伝熱面積が広いから、この熱交換器部材で熱交換器を製造することにより、熱交換性能が優れた熱交換器を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明のウォータージェットによる溝加工方法を、被加工部材である薄板の被加工面である表面に溝加工を施して、熱交換器の部品である熱交換コア(熱交換器部材)の溝付板を製造する場合を例として、添付図面を順次参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態に係る溝加工の全体説明図、図2は溝の断面構成説明図である。
【0031】
また、図3は薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第1溝加工工程の説明図、図4は薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第2溝加工工程の説明図、図5は薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第3溝加工工程の説明図、図6は薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第4溝加工工程の説明図、図7は薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第5溝加工工程の説明図、図8は図3乃至図7における矢視Y−Yを示し、同図(a)はウォータージェットによる溝加工開始前、同図(b)はウォータージェットによる溝加工開中、同図(c)はウォータージェットによる溝加工停止の各々の状態を示す模式図である。
【0032】
熱交換コアの溝付板は、研磨剤を混入されたウォータージェットを噴射する噴射ノズルを有するウォータージェット装置を用い、1つの噴射ノズルを有する前記ウォータージェット装置、また複数の噴射ノズルを有する前記ウォータージェット装置の何れであっても、本発明に係る溝加工方法で矩形平面の被加工部材である薄板の表面に複数の溝を加工することによって製作することができる。以下、図1、図3乃至図8を順次参照しながら、ピッチ1.6mm、深さ2mm、幅1mmのアスペクト比2の図2に示すような溝を加工して、図1に示す模型の熱交換コアの溝付板を製作する第1乃至第5溝加工工程を説明する。
【0033】
先ず、薄板Wの被加工面に溝を加工して熱交換コア溝付板を製作する第1溝加工工程につき、図3及び図8を参照しながら説明する。この第1溝加工工程は、図3に示すように、1辺の寸法が200mmのアルミニウムからなる薄板Wの表面に、破線で仮想して示すPからPに至る左上向き斜め溝1を加工するものである。そして、本発明のウォータージェットによる溝加工方法は、前記噴射ノズル11から所定の噴射力のウォータージェット11aを噴射しながら、薄板Wの被加工面を覆うための保護部材12を前記噴射ノズル11と所定距離を維持しつつ退避させたり、あるいは前記噴射ノズル11と薄板Wとを遮断させながら溝加工するものである。
【0034】
より具体的には、薄板Wの下辺と右辺が直角に交わる右下頂角Ardと、左辺と上辺が直角に交わる左上頂角Aluとを結ぶ直線上を移動可能なように噴射ノズル11を配置するとともに、この噴射ノズル11と前記薄板Wとの間に配置され、前記噴射ノズル11と同伴して水平方向に移動可能なように保護部材12を配置し、更に、この保護部材12が、移動中の前記噴射ノズル11と所定距離を有する退避位置(図8(b)参照)に相対的に移動可能に構成されている。
【0035】
そして、薄板Wに溝加工する場合は、前記保護部材12を前記噴射ノズル11と所定距離を維持しつつ退避させる退避位置に移動させて、研磨剤が混入されたウォータージェット11aを前記薄板W表面に衝突させて溝加工し、加工停止する場合は、前記噴射ノズル11の停止と同時にこの噴射ノズル11と前記薄板W表面とを遮断させる遮断位置(図8(c)参照)に、前記保護部材12を移動させて、前記ウォータージェット11aが薄板Wの被加工面に衝突するのを遮るように制御する。
【0036】
即ち、加工開始前は、前記保護部材12は上述した遮断位置にあって、前記噴射ノズル11とともに薄板W上の上記頂角ArdとAluとを結ぶ直線上を図中の矢印方向に移動する。噴射ノズル11が左上向き斜め溝1の加工開始点Pに近づくと、前記ウォータージェット11aの噴射を開始するが、前記保護部材12に遮断されて薄板Wの被加工面には到達しない(図8(a)参照)。
【0037】
前記噴射ノズル11が更に前進してその噴射位置がPに至ると、前記保護部材12を前記噴射ノズル11と所定距離を維持しつつ退避させる退避位置に瞬間的に移動(矢印と逆方向に後退)させる。すると、研磨剤が混入されたウォータージェット11aが前記薄板Wの被加工面に衝突して溝加工を開始し、この状態で保護部材12を同伴しながら前進して溝加工を継続する(図8(b)参照)。
【0038】
ウォータージェット11aによる溝加工を行いつつ、前記噴射ノズル11が更に前進してその噴射位置がPに至ると、前記噴射ノズル11の噴射を停止すると同時に、この噴射ノズル11と前記薄板Wの被加工面とを遮断させる遮断位置に、前記保護部材12を瞬間的に移動(矢印方向に前進)させる(図8(c)参照)。そして、前記ウォータージェット11aが薄板Wの被加工面に衝突するのを遮るように制御して、前記噴射ノズル11の噴射を停止し第1溝加工工程を終了する。
【0039】
前記噴射ノズル11と保護部材12とは、図示しない制御器内に予め設定されたプログラムに従って、前記薄板上の座標位置を移動するように制御する。そして、前記噴射ノズル11からウォータージェット11aを噴射開始または停止したり、前記保護部材12を上述した退避位置や遮断位置に移動させるタイミングも、前記プログラムにより予め設定され、加工の進行に伴って制御するよう構成されている。
【0040】
このようなウォータージェット11aによる溝加工においては、前記保護部材12を退避位置に移動させる溝加工時は、研磨材のウォータージェット11aへの供給を行いつつ前記薄板Wの被加工面に衝突させて溝加工し、加工開始前や加工停止する場合は、研磨剤のウォータージェット11aへの供給を停止するのが好ましい。前記研磨剤としては、例えば平均粒径が180μmのガーネットからなるものが用いられる。また、溝加工条件、すなわち、ウォータージェット装置の圧力は、例えば1500kgf/cm、噴射ノズルの移動速度は1000mm/分である。
【0041】
ところで、前記保護板12の材料としては、被加工部材である薄板Wよりもウォータージェット11aによる加工速度が遅い(加工深さが浅い)材料、つまりウォータージェット11aの噴射力に耐性がある材料であれば好ましい。この場合は、薄板Wがアルミニウム板であるので、保護板12としてステンレス鋼板を採用している。
【0042】
しかしながら、加工開始前や加工停止時に保護板12によりウォータージェット11aを遮断する目的は、溝加工を施す薄板Wの被加工面の損傷を防止することにあるから、特に硬質の材料でなければならない訳ではない。例えば、エッチングやブラスト加工に用いる高分子材料であるフォトレジスト等の衝撃を吸収する樹脂材料でもよいので、特に硬質の材料に限定されるものではない。
【0043】
次に、薄板Wの被加工面に溝を加工して熱交換コア溝付板を製作する第2溝加工工程につき、図4及び図8を参照しながら説明する。この第2溝加工工程は、図4に示すように、前記薄板Wの表面に、破線で仮想して示すPからPに至る左下向き斜め溝2を加工するものである。この第2溝加工工程は、前述した第1溝加工工程において図4及び図8を用いて説明したPからPに至る左上向き斜め溝1の溝加工を、図4に破線で仮想して示すPからPに至る左下向き斜め溝2の溝加工に置き換えることによって、溝加工開始前から溝加工終了に至るまで第1溝加工工程において説明した内容と全く同一となるので、新たな説明は省略する。
【0044】
そして、薄板Wの右上頂角Aruから、図4における左斜め下方、つまり薄板Wの下辺と左辺が直角に交わる左下頂角Aldを通る対角線に沿って、溝の始端Pから終端Pに至る左下向き斜め溝2が加工される。
【0045】
薄板Wの被加工面に溝を加工して溝付板を製作する第3溝加工工程は、図5に示すように、前記薄板Wの表面に、破線で仮想して示すPからPに至る複数の上下向き溝3を加工するものである。この第3溝加工工程は、前述した第1溝加工工程において図4及び図8を用いて説明したPからPに至る左上向き斜め溝1の溝加工工程と、溝本数に相違があり、他は全く同一な加工工程であるので、以下相違する点を中心に説明する。
【0046】
このような第3溝加工工程によって、前記薄板Wの左辺と、この左辺の両端と中心点Pとを通る直線(加工完了した溝1及び2の延長線)とで形成される薄板Wの1/4の面積を占める左側三角形の領域に、複数本の平行溝3が加工される。即ち、ウォータージェット11aを噴射しながら噴射ノズル11を図5において下側から上側に向って、薄板Wの左辺と平行に往復動させて、前記左上向き斜め溝1と左下向き斜め溝2に対して45度で交差し、これらの交差部において溝の始端P3および終端P4となる直状溝3が加工される。尚、この第3溝加工工程において加工した溝は直状溝3であるが、波状溝であっても良いものである。
【0047】
薄板Wの被加工面に溝を加工して溝付板を製作する第4溝加工工程は、図6に示すように、前記薄板Wの表面に、破線で仮想して示すPからPに至る水平向き溝4を加工するものである。この第4溝加工工程は、前述した第1溝加工工程において図4及び図8を用いて説明したPからPに至る左上向き斜め溝1の溝加工工程と、溝形状と溝本数に相違があり、他は全く同一な加工工程であるので、以下相違する点を中心に説明する。
【0048】
このような第4溝加工工程においては、薄板Wの上辺と、中心点Pを通る上辺と平行な水平線との間の台形状の領域に、複数本の波型状の溝4が加工される。即ち、ウォータージェット11aを噴射しながら噴射ノズル11を図6における右側から左側に向って、蛇行させながら薄板Wの上辺と平行に往復動させることにより、前記薄板Wの外形線より内側の始端Pから前記左上向き斜め溝1に交差し、この交差部Pにおいて溝の終端となる複数本の波状溝4を加工する。尚、この第4溝加工工程において加工した溝は波状溝4であるが、直状溝であっても良い。
【0049】
薄板Wの被加工面に溝を加工して溝付板を製作する第5溝加工工程は、図7に示すように、前記薄板Wの表面に、破線で仮想して示すPからP(最初の溝加工のみP)に至る水平向き溝5を加工するものである。この第5溝加工工程は、前述した第1溝加工工程において図4及び図8を用いて説明したPからPに至る左上向き斜め溝1の溝加工工程と、溝形状、溝本数および加工開始点に相違があり、他は全く同一な加工工程であるので、以下相違する点を中心に説明する。
【0050】
このような第5溝加工工程においては、、薄板Wの下辺と、中心点Pを通る下辺と平行な水平線との間の台形状の領域に、複数本の波状溝5が加工される。即ち、前記ウォータージェット11aを噴射しながら噴射ノズル11を図7において右側から左側に向って、蛇行させながら薄板Wの上辺と平行に往復動させることによって、一端側が薄板Wの外方に連通し、他端側が前記左下向き斜め溝2に交差し、この交差部において溝の終端Pとなる複数本の波状溝5を加工する。尚、第5溝加工工程で加工した溝は、第4溝加工工程で加工した溝と同様に波状溝であるが、直状溝であっても良い。
【0051】
本発明のウォータージェットによる溝加工方法に係る以上の説明からよく理解されるように、本発明のウォータージェットによる溝加工方法は、前記噴射ノズル11が薄板Wの加工位置にあるときには、噴射ノズル11から所定の噴射力のウォータージェット11aを噴射しながら、薄板Wの被加工面を覆うための前記薄板Wよりもウォータージェット11aの噴射力に耐性のある保護部材12を、前記噴射ノズル11と所定距離を維持した退避位置に退避させながら溝加工する。
【0052】
一方、前記噴射ノズル11が薄板Wの加工位置にないときは、この噴射ノズル11と前記薄板Wの被加工面とを遮断する遮断位置に前記薄板Wが移動するよう制御する加工方法である。このように、上記第1乃至第5溝加工工程に及ぶ溝加工工程を順次経ることによって、図1に示すような溝付板を製作することができる。
【0053】
尚、上記実施の形態においては、平行する複数の溝を加工する場合、1本の噴射ノズルからウォータージェットを噴射させて各溝を1本ずつ加工する加工工程で説明したが、噴射ノズルの移動方向に沿う複数の溝を同時に形成するために、複数配設した噴射ノズルからウォータージェットを噴射することも出来る。
【0054】
以上の如く、本発明のウォータージェットによる溝加工方法は、予め設定されたプログラムに従って、薄板の被加工面を覆うための保護部材を、前記退避位置または遮断位置に移動するように制御するよう構成されている。そのため、本発明のウォータージェットによる溝加工方法では、従来例に係るウォータージェットによる溝加工方法のように、噴射ノズルの移動の開始と同時に噴射を開始する必要も、噴射ノズルの移動の停止と同時に噴射を停止する必要もない。また、噴射ノズルの停止時点でウォータージェットの噴射を停止(残圧0)させるように徐々に弱めたりする必要もないから、溝の深さや幅が漸減または漸増するようなことがない。
【0055】
従って、本発明のウォータージェットによる溝加工方法によれば、初期の噴射力でウォータージェットを噴射させながら噴射ノズルを移動させるだけであるから、難しい制御をするまでもなく、複雑な構造の略均一な深さの深い溝を短時間で加工をすることができるという優れた効果を得ることができる。
【0056】
つまり、ウォータージェット11aへの保護部材12による退避または遮断の働きにより、噴射ノズル11から初期の噴射力でウォータージェット11aを噴射させながら、溝を形成させない部分を損傷させることなく、溝を形成させたい部分にのみ、始端から終端に到るまで高精度の溝を加工することができる。
【0057】
従って、エッチングによる溝加工方法によるまでもなく、本発明に係るウォータージェットによる溝加工方法により、図1に示すような溝(流路)を有する熱交換器の部品である熱交換コアの溝付板(熱交換器部材)を容易に製作することができる。しかも、上記のとおり、アスペクト比(溝の縦横比)が1以上であって、かつ複雑な形状の深さが略均一な深い溝を短時間で加工することができる。
【実施例】
【0058】
<実施例−1>
次に、本発明のウォータージェットによる溝加工方法に係る実施例−1について、図9および図10を参照しながら説明する。図9は本発明の実施例に係り、保護部材をウォータージェットへ退避または遮断させた溝加工方法によって、図1に示した薄板Wに左下向き溝2を加工し、前記溝2のX−X断面矢視を示した模式的断面図である。図10は本発明の比較例に係り、ウォータージェットの噴射開始と停止による溝加工方法によって、図1に示した薄板Wに左下向き溝2を加工し、前記溝2のX−X断面矢視を示した模式的断面図である。
【0059】
即ち、前図9に示された実施例の加工溝2のX−X矢視断面形状は、噴射ノズルが薄板Wの溝加工位置上方にないときには、保護部材によって前記噴射ノズルと薄板Wの被加工面とを遮断した状態でウォータージェットの噴射を開始または停止し、前記噴射ノズルが薄板Wの溝加工位置上方に至ったときには、前記保護部材を前記薄板Wの被加工面から退避させた状態でウォータージェットを前記被加工面に衝突させて溝加工を行なうので、前記溝2の加工始端部P及び終端部Pにおいて、被加工面に損傷を与えてエッジ部にダレを生ずることなく加工されるのである。
【0060】
一方、前図10に示された比較例の加工溝2のX−X矢視断面形状は、前記保護部材を用いない従来例に係るウォータージェットによる溝加工方法によるものであるから、前記溝2の加工始端部P及び終端部Pにおいて、被加工面に損傷を与えエッジ部にダレを生じてしまう。
【0061】
<実施例−2>
本発明の溝加工方法によらずに製作した熱交換器の溝付板を図11(a)に、本発明の溝加工方法により製作した熱交換器の溝付板を図11(b)に示す。また、これら溝付板を用いて製作した熱交換コアを図11(c)に示す。図11(a)は、一端側から他端側に通じる直溝が加工された直溝付板21、また図11(b)は、一端側から他端側に通じる屈曲溝が加工された屈曲溝付板22である。
【0062】
熱交換コアの溝付板22は、幅が200mm,長さが400mmのアルミニウムからなる薄板の一方の表面に、ピッチ1.6mm、深さ2mm、幅1mmのアスペクト比2の複数の溝からなる流路を、ウォータージェット装置の圧力;1500kgf/cm2、噴射ノズルの移動速度;1000mm/分という溝加工条件で加工して製作したものである。なお、この実施例において、1パスで少なくとも深さが1mmの溝を加工し得ることを確認している。
【0063】
熱交換コア20は、前図11(c)に示すように、直溝付板21と屈曲溝付板22とを交互に積層すると共に、溝の開口側を塞ぐために上下に薄板23を重ねて一体構成にしたものである。尚、この実施例の場合には、前図11(a)と同図(b)に示すように、薄板の一方の表面にのみ溝加工が施されているが、板厚の厚い板を用いて表裏両面に溝加工を施すことも出来る。
【0064】
この熱交換コアは、溝付板にアスペクト比の大きな溝が存在していることにより単位体積当りの表面積が広いので、板の一方の面にのみ溝加工が施されている場合には、熱交換コアの溝加工を施した側の面に、他の熱交換コアの溝加工が施されていない側の面を合わせてロー付けした積層体により、熱交換性能が優れた熱交換器を製造することができる。また、板の両面に溝加工が施されている場合には、熱交換コア同士の間に薄板を介装してロー付けした積層体により、熱交換性能が優れた熱交換器を製造することができる。
【0065】
本発明に係る実施の形態においては、薄板と保護部材との具体的な形状、外形寸法を記載したが、これらはあくまでも具体例に過ぎない。つまり、薄板と保護部材との具体的な形状、外形寸法は、何れも必要に応じて適宜に設定し得る事項であるから、上記発明の実施の形態に記載した事項によって、本願発明の適用範囲が限定されるものではない。
【0066】
例えば、前記薄板は矩形状に限定されず、任意の形状の被加工物に適用される。また、前記保護部材も矩形形状に限定されず、中央に開口部を有する円環状の板でも良い。このような円環状の保護部材を用いる場合は、溝加工時は、この保護部材の開口部からウォータージェットを噴射するように前記保護部材を退避させて薄板を溝加工するとともに、加工開始前や停止時は、前記ウォータージェットが前記保護部材の円環部により遮断されるように、保護部材を移動させることが出来る。
【0067】
また、被加工部材である薄板は、アルミニウム板である場合を例として説明したが、例えば、ステンレス、銅、チタン等にも本発明の溝加工方法で溝加工をすることが出来るから、薄板の材質はアルミニウムに限定されるものではなく、セラミック等のような非金属であっても良い。更に、積層体はロー付け以外の方法で接合するものであってもよく、例えば拡散接合や溶接等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施の形態に係る溝加工の全体説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係り、溝の断面構成説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係り、薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第1溝加工工程の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係り、薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第2溝加工工程の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係り、薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第3溝加工工程の説明図である。
【図6】本発明の実施の形態に係り、薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第4溝加工工程の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係り、薄板の被加工面に溝を加工して熱交換コアの溝付板を製作する第5溝加工工程の説明図である。
【図8】図3乃至図7における矢視Y−Yを示し、同図(a)はウォータージェットによる溝加工開始前、同図(b)はウォータージェットによる溝加工開中、同図(c)はウォータージェットによる溝加工停止の各々の状態を示す模式図である。
【図9】本発明の実施例に係り、保護部材をウォータージェットへ退避または遮断させた溝加工方法によって、図1に示した薄板Wに左下向き溝2を加工し、前記溝2のX−X断面矢視を示した模式的断面図である。
【図10】本発明の比較例に係り、ウォータージェットの噴射開始と停止による溝加工方法によって、図1に示した薄板Wに左下向き溝2を加工し、前記溝2のX−X断面矢視を示した模式的断面図である。
【図11】本発明の実施例に係り、図11(a)は本発明の溝加工方法によらずに製作した熱交換器の溝付板の構成説明図、同図(b)は本発明の溝加工方法により製作した熱交換器の溝付板の構成説明図、同図(c)は溝付板を用いて製作した熱交換コアの構成説明図である。
【符号の説明】
【0069】
1…左上向き斜め溝, 2…左下向き斜め溝, 3…直状溝
4…波状溝(両端共薄板の外形線の内側)
5…波状溝(一方が薄板の外形線の外方に連通)
11…噴射ノズル, 11a…ウォータージェット
12…保護部材
20…熱交換コア, 21…直溝付板, 22…屈曲溝付板, 23…薄板
lu…薄板の左上頂角
ld…薄板の左下頂角
ru…薄板の右上頂角
rd…薄板の右下頂角
…薄板中心(加工始端部), P,P,P…加工始端部
,P,P,P,P…加工終端部
W…薄板(被加工部材)
【出願人】 【識別番号】591079487
【氏名又は名称】広島県
【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
【出願日】 平成19年1月29日(2007.1.29)
【代理人】 【識別番号】100089196
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 良之

【識別番号】100104226
【弁理士】
【氏名又は名称】須原 誠


【公開番号】 特開2008−183641(P2008−183641A)
【公開日】 平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願番号】 特願2007−17371(P2007−17371)