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アンカープロファイル取得方法及びその装置 - 特開2008−62354 | j-tokkyo
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【発明の名称】 アンカープロファイル取得方法及びその装置
【発明者】 【氏名】北原 隆

【氏名】清水 徳雄

【氏名】矢野 哲憲

【要約】 【課題】ブラスト媒体を使用したブラスト作業において、所望のアンカープロファイルを作業者の勘に頼ることなく再現するためのアンカープロファイル取得方法及びその装置を提供する。

【構成】ケース204内にテストピース(TP)をセットした後、ノズル12からスポンジブラスト媒体をTPに向けて噴射しながら、ノズル12をスリット202に沿って所定の速度で移動させる。これにより、TPに所定長さのアンカープロファイルが形成される。このようなテストを、ブラスト媒体の種類やブラスト媒体の噴射条件をそれぞれ変更して組み合わせて実施し、その条件毎のアンカープロファイルが形成されたTPを得る。そして、これら多数のTPのアンカープロファイルを触針検査計、粗さ測定装置、レプリカテープ等の計測器によって計測し、この計測値とそれに対応する諸条件をデータとしてコンピュータの記録部に蓄積する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラスト媒体の種類及びブラスト媒体の噴射条件を適宜変更して、テストピースにブラスト媒体を噴射することにより、テストピースに前記ブラスト媒体によるアンカープロファイルを形成し、該アンカープロファイルを計測し、該計測値とその計測値に対応するブラスト媒体の種類及びブラスト媒体の噴射条件をデータとして蓄積し、必要なアンカープロファイルを指定することにより、そのアンカープロファイルを得るためのブラスト媒体の種類及びブラスト媒体の噴射条件がリストアップされることを特徴とするアンカープロファイル取得方法。
【請求項2】
前記ブラスト媒体の種類は、研削材がスポンジ片に固着されたスポンジブラスト媒体、サンドブラスト媒体、スチールブラスト媒体であり、
前記噴射条件のパラメータは、噴射時間、噴射速度、エア圧、コンプレッサ空気量、ブラスト媒体の噴射量、テストピースに対するノズルの水平方向移動速度、テストピースの材質、テストピースとノズルとの距離、ノズルに対するテストピースの傾斜角度であり、
前記アンカープロファイルは、前記テストピースの基準面に対する研削面の最深寸法、及び最浅寸法であることを特徴とする請求項1に記載のアンカープロファイル取得方法。
【請求項3】
テストピースが収納されるとともに、該テストピースに向けてブラスト媒体を噴射するノズルが挿入される開口部が形成されたケースと、
前記ケースの開口部に沿って前記ノズルを移動させることにより、前記テストピースに沿ってブラスト媒体を噴射させるノズル移動手段と、
前記ノズル移動手段によるノズル移動速度を可変する速度可変手段と、
前記ノズルの移動速度を表示する表示手段と、
前記ノズルに対する前記テストピースの角度を変更する角度変更手段と、
を備えたことを特徴とするアンカープロファイル取得装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はアンカープロファイル取得方法及びその装置に係り、特にブラスト媒体の種類、ブラスト媒体の噴射条件を適宜変更してブラスト作業を実施したときのアンカープロファイルを、現場で再現させるためのデータを取得するアンカープロファイル取得方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、塗装壁面を再塗装する際にその事前工事として、壁面の塗膜を研削し、塗装面を粗面化して素地調整するブラスト作業が行われる。この際に使用されるブラスト媒体は、特許文献1の如くサンド、スチールが一般的であったが、最近では、研削材を多孔質弾性体内に固着したスポンジ片状のブラスト媒体を使用した工法、いわゆるスポンジブラスト工法が作業環境改善の観点から注目されてきている。
【0003】
このスポンジブラスト工法によれば、ノズルから高速エアで噴射したスポンジブラスト媒体が塗装面に衝突するとブラスト媒体が偏平になり、混入した研削材が塗装面に直接高速で衝突するので、サンド、スチールブラスト工法と同様に、塗膜を研削し除去することができる。また、発生した粉塵がスポンジに取り込まれるので、作業環境が改善するという利点がある。
【特許文献1】特開2005−314732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、塗装前の塗装面を粗面化するに当たっては、塗装対象物の用途、及び機能等に応じて粗面のアンカープロファイルが規定されているものがあり、その規定されたアンカープロファイルに従って粗面化作業を実施しなければならない。
【0005】
しかしながら、従来はその作業は作業者の勘に頼るだけのものであり、それを標準化したものはなかった。また、ブラスト媒体の種類、ブラスト媒体の噴射条件を適宜変更してブラスト作業を実施したときの諸条件と、その諸条件に対応する多数のアンカープロファイルとをデータとして蓄積しておけば、所望のアンカープロファイルが指定された際に、蓄積したデータからそのアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルの諸条件を取り出して使用することにより、指定されたアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルを、作業者の勘に頼ることなく再現できるので便利である。更に、諸条件毎のアンカープロファイルを多数取得しておけば、例えば、作業者側から発注者側に好適なアンカープロファイルを推奨することもできるので、非常に便利である。
【0006】
ここで、アンカープロファイルについて説明すると、最適な塗装等により素地を保護するためには、設計で定められている条件を満足しなければならない。一般的に素地面に求められる素地条件は、除錆度、表面粗さ、清浄度(塩分、油分、塵埃度)が考えられるが、これらの素地条件は、塗装や溶射による設計仕様から要求される。このような素地面の表面粗さと呼ぶ凹凸寸法だけでなく、全体的な表面の状態をアンカープロファイルと定義する。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、所望のアンカープロファイルを作業者の勘に頼ることなく再現するためのアンカープロファイル取得方法及びその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の方法発明は、前記目的を達成するために、ブラスト媒体の種類及びブラスト媒体の噴射条件を適宜変更して、テストピースにブラスト媒体を噴射することにより、テストピースに前記ブラスト媒体によるアンカープロファイルを形成し、該アンカープロファイルを計測し、該計測値とその計測値に対応するブラスト媒体の種類及びブラスト媒体の噴射条件をデータとして蓄積し、必要なアンカープロファイルを指定することにより、そのアンカープロファイルを得るためのブラスト媒体の種類及びブラスト媒体の噴射条件がリストアップされることを特徴としている。
【0009】
請求項1に記載の方法発明によれば、ブラスト媒体の種類、及びブラスト媒体の噴射条件を適宜変更して、テストピースにブラスト媒体を噴射し、テストピースに前記ブラスト媒体によるアンカープロファイルを形成する。そして、このアンカープロファイルを触針検査計、粗さ測定装置、レプリカテープ等の計測器によって計測し、この計測値とそれに対応する諸条件(ブラスト媒体の種類及びブラスト媒体の噴射条件)をデータとして記録部に蓄積する。これにより、所望のアンカープロファイルが指定された際に、記録部に蓄積したデータからそのアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルの諸条件を取り出してリストアップし、ブラスト作業時に使用することにより、指定されたアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルを作業者の勘に頼ることなく再現できる。また、諸条件毎のアンカープロファイルを多数取得しておけば、作業者側から発注者側に好適なアンカープロファイルを推奨することもできる。
【0010】
請求項2に記載の方法発明は、請求項1において、前記ブラスト媒体の種類は、研削材がスポンジ片に固着されたスポンジブラスト媒体、サンドブラスト媒体、スチールブラスト媒体であり、前記噴射条件のパラメータは、噴射時間、噴射速度、エア圧、コンプレッサ空気量、ブラスト媒体の噴射量、テストピースに対するノズルの水平方向移動速度、テストピースの材質、テストピースとノズルとの距離、ノズルに対するテストピースの傾斜角度であり、前記アンカープロファイルは、前記テストピースの基準面に対する研削面の最深寸法、及び最浅寸法であることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の方法発明によれば、ブラスト媒体の種類はスポンジブラスト媒体、サンドブラスト媒体、スチールブラスト媒体とする。また、スポンジブラスト媒体は、研削材を多孔質弾性体内に固着したスポンジ片状のブラスト媒体であるが、研削材としてスチールグリット、アルミナ、スターライト、ユリア樹脂がある。そして、噴射条件のパラメータは、噴射時間、噴射速度、エア圧、コンプレッサ空気量、ブラスト媒体の噴射量、テストピースに対するノズルの水平方向移動速度、テストピースの材質、テストピースとノズルとの距離、ノズルに対するテストピースの傾斜角度とする。そして、アンカープロファイルは、テストピースの基準面に対する研削面の最深寸法、及び最浅寸法とする。このような噴射条件のパラメータを持つことにより、所望のアンカープロファイルや、指定されたブラスト媒体に対応したアンカープロファイルを容易に再現できる。
【0012】
請求項3に記載の装置発明は、前記目的を達成するために、テストピースが収納されるとともに、該テストピースに向けてブラスト媒体を噴射するノズルが挿入される開口部が形成されたケースと、前記ケースの開口部に沿って前記ノズルを移動させることにより、前記テストピースに沿ってブラスト媒体を噴射させるノズル移動手段と、前記ノズル移動手段によるノズル移動速度を可変する速度可変手段と、前記ノズルの移動速度を表示する表示手段と、前記ノズルに対する前記テストピースの角度を変更する角度変更手段と、を備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の装置発明によれば、ケースの開口部からケース内にノズルの先端を挿入して、ケース内に配置されたテストピースに対向させる。そして、ノズルからブラスト媒体をテストピースに向けて噴射しながらノズル移動手段によってノズルを前記開口部に沿って所定の速度で移動させる。これにより、所定長さのアンカープロファイルが形成されたテストピースを得ることができる。
【0014】
もちろんであるが、ブラスト媒体としてスポンジブラスト媒体、サンドブラスト媒体、スチールブラスト媒体の3種類のブラスト媒体を使用し、噴射時間、噴射速度、エア圧、コンプレッサ空気量、ブラスト媒体の噴射量、テストピースに対するノズルの水平方向移動速度、テストピースの材質、テストピースとノズルとの距離、ノズルに対するテストピースの傾斜角度をそれぞれ変更して組み合わせ、テストピースにブラスト媒体を噴射する。この際、ノズルの移動速度を表示手段に表示させる。
【0015】
そして、このテストピースのアンカープロファイルを触針検査計、粗さ測定装置、レプリカテープ等の計測器によって計測し、この計測値とそれに対応する諸条件(ブラスト媒体の種類及びブラスト媒体の噴射条件)をデータとして記録部に蓄積する。これにより、所望のアンカープロファイルが指定された際に、記録部に蓄積したデータからそのアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルの諸条件を取り出してリストアップし、ブラスト作業時に使用することにより、指定されたアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルを作業者の勘に頼ることなく再現できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るアンカープロファイル取得方法及びその装置によれば、所望のアンカープロファイルが指定された際に、記録部に蓄積したデータからそのアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルの諸条件を取り出してリストアップし、ブラスト作業時に使用することにより、指定されたアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルを作業者の勘に頼ることなく再現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下添付図面に従って、本発明に係るアンカープロファイル取得方法及びその装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0018】
まず、実施の形態のアンカープロファイル取得方法及びその装置を説明するまえに、スポンジブラスト装置の一例を図1に従って説明する。
【0019】
同図に示すスポンジブラスト装置10は、スポンジ片状のブラスト媒体を噴射するノズル12、ノズル12から噴射されたブラスト媒体を吸引回収する自走回収装置14、自走回収装置14によって吸引回収されたブラスト媒体を再利用可能なブラスト媒体と再利用不可能なブラスト媒体とに選別する固気分離槽16、自走回収装置14に固気分離槽16を介して吸引力を与えるブロア18、ブロア18の吸引力によって固気分離槽16から排気された排気空気中の塵埃を除去するバグフィルタ20、固気分離槽16によって選別された再利用可能なブラスト媒体が投入される少なくとも二槽の貯留タンク22、24を備え、二槽のタンク22、24を交互に切り替えてそのタンク22、24に貯留されたブラスト媒体をノズル12に連続供給する連続供給装置26、及び固気分離槽16によって選別された再利用可能なブラスト媒体を連続供給装置26にエア搬送するブロア28等から構成される。
【0020】
次に、スポンジブラスト装置10を用いたスポンジブラスト工法について説明する。
【0021】
この工法で使用するブラスト媒体は、用途に応じて異なる材質(スチールグリット、アルミナ、スターライト、ユリア樹脂等)の研削材をスポンジ片に固着させたものであり、このブラスト媒体34を高圧エアによって加工対象物36の塗膜に噴射し、塗膜を研削するとともに塗装面を粗面化して素地調整を行う。
【0022】
このスポンジブラスト工法によれば、ブラスト媒体34が塗膜に衝突すると、ブラスト媒体34が偏平になり、固着させた研削材が塗膜に直接高速で衝突する。これにより、サンドブラスト工法と同様に、塗膜を研削することができる。また、通常では空中に漂うことになる粉塵がスポンジ片の中に取り込まれてそのまま落下するので、粉塵飛散も防止することができる。また、反発力もスポンジ片によって吸収されるため、ブラスト媒体34の跳ね返りは極めて少ないという利点がある。
【0023】
固気分離槽16は、自走回収装置14の吸引ホース60に連結された吸引部80、吸引部80と槽本体82とを接続するとともに鉛直方向に設けられた鉛直上昇管84、鉛直上昇管84の上部出口に対向配置されたウレタン製プレート86、ウレタン製プレート86に衝突して速度が低下したブラスト媒体34が落下し、再利用可能なブラスト媒体と再利用不可能なブラスト媒体とを振動して選別する篩88、篩88によって選別された再利用可能なブラスト媒体34の取出装置90、及び再利用不可能なブラスト媒体34の取出装置92等から構成される。
【0024】
吸引ホース60を介して吸引された使用後のブラスト媒体34は、固気分離槽16の入口である吸引部80に導入され、ブラスト媒体34とともに吸引された比較的大型の塵が、吸引部80に内蔵された不図示のメッシュによって分離される。そして、前記メッシュを通過したブラスト媒体34は、ブロア18の吸引力(例えば、−47kPa、30m3 /分、30kW)によって鉛直上昇管84を上昇することで速度が落とされ、鉛直上昇管84の出口から上方に噴射される。これにより、ブラスト媒体34は、ウレタン製プレート86に衝突し速度が更に低下して、槽本体82の体積の大きい固気分離室94に供給される。ここでブラスト媒体34は終速度以下となり自由落下し、固気分離室94に設置された篩88に落下する。
【0025】
篩88は、ブラスト媒体34の種類、ブロア18の吸引力等の諸条件に応じてその傾斜角度が最適な角度に設定される。また、篩88の下面の略中央部には、加圧エア式のバイブレータ96が取り付けられ、バイブレータ96によって篩88全体が加振されている。したがって、篩88に落下したブラスト媒体34のうち再利用不可能なブラスト媒体34は、振動する篩88によって篩88を通過し、篩88の下方に形成されたホッパ状貯留部98に落下して貯められる。そして、ホッパ状貯留部98に連結されたロータリーフィーダ100が駆動されることにより、廃棄容器102に排出される。
【0026】
一方、篩88に落下したブラスト媒体34のうち再利用可能なブラスト媒体34は、篩88を通過することなく、振動する篩88に沿って降下し、槽本体82の後段に設けたホッパ状貯留部104に滑落して貯められる。
【0027】
ホッパ状貯留部104に貯められたブラスト媒体34は、自己の湿気により塊状となるため、このままの状態では連続供給装置26に供給することができない。そこで、ブラスト媒体34を、ほぐし装置106に落下させ、ほぐし装置106の回転ブレード等により細かくほぐすようにしている。ほぐし装置106によって、バラバラにほぐされたブラスト媒体34は、ダブルダンパ108を介して正圧供給管110に供給され、この正圧供給管110に連結されたブロア28の圧縮空気によって、連続供給装置26に向けてエア搬送される。
【0028】
ダブルダンパ108は、負圧に設定されている固気分離槽16と正圧の正圧供給管110とを遮断するダンパであり、上部ダンパ130と下部ダンパ132とを備えている。
【0029】
これらのダンパ130、132は閉状態に保持されているが、ほぐし装置106が駆動され、バラバラに分離されたブラスト媒体34がダンパ130に所定量貯まると、ダンパ130が開放される。これにより、ブラスト媒体34がダンパ132上に落下して貯められる。この後、ダンパ130が閉鎖されるとともにダンパ132が開放されると、ブラスト媒体34が正圧供給管110に落下し、落下したブラスト媒体34は、ブロア28からの圧縮空気により、連続供給装置26に向けてエア搬送される。また、ダンパ132上のブラスト媒体34が全て正圧供給管110に落下したタイミングで、ダンパ132は閉鎖される。この動作を繰り返すことにより、再利用可能でバラバラに分離されたブラスト媒体34を連続供給装置26に向けて供給することができる。
【0030】
なお、ほぐし装置106から落下したブラスト媒体34のうち、一部のブラスト媒体34は、バルブ133が開放されることにより、粒度測定機135に送り込まれ、ここで粒度が測定される。
【0031】
一方、ブロア18の吸引力によって固気分離槽16から排気された排気空気は、ダクト134を介してバグフィルタ20に導入される。ここで廃棄空気は、バグフィルタ20のフィルタ136、136を通過することにより、排気空気中に含まれるブラスト媒体の粉塵、その他の塵埃等が除去されて大気に放出される。
【0032】
ところで、正圧供給管110にエア搬送されたブラスト媒体34は、連続供給装置26の上流側に設置されたサイクロン142に投入され、ここでエアと分離される。エアと分離されたブラスト媒体34は、サイクロン142の下部ホッパ144に設けられたダブルダンパ146、148を介して連続供給装置26に供給される。
【0033】
連続供給装置26は、二槽の貯留タンク22、24、二槽のタンク22、24のうち一つのタンク22(24)にブラスト媒体34が投入されるようにサイクロン142からのブラスト媒体34を案内する切替弁150、二槽のタンク22、24を交互に切り替えてそのタンク22(24)に貯留されたブラスト媒体34をノズル12に連続供給するブロア152等から構成されている。
【0034】
以上がスポンジブラスト装置10の全体構成である。
【0035】
次に、実施の形態のアンカープロファイル取得装置の一例を説明する。
【0036】
図2、図3に示すアンカープロファイル取得装置200は、SS製又はSUS製の矩形状テストピース(Test Piece、以下「TP」と記す)が収納されるとともに、TPに向けてブラスト媒体を噴射するノズル12が挿入されるスリット202が水平方向に形成されたホッパ付きケース204と、このケース204のスリット(開口部)202に沿ってノズル12を水平移動させることによりTPの長手方向に沿ってブラスト媒体を噴射させるノズル移動装置(ノズル移動手段)206とを備えている。
【0037】
TPは、ケース204の背面プレート208にその水平方向長さが調整可能に設けられた傾斜角度調整用ホルダ(角度変更手段)210、210にその下辺部が載置されるとともに、その上辺部が背面プレート208にもたれ掛けられて支持されている。したがって、背面プレート208からのホルダ210、210の水平方向長さ(位置)を調整することによりTPの傾斜角(θ)が調整される。これにより、ノズル12に対するTPの傾斜角度(ブラスト媒体の噴射方向に対するTPの傾斜角度)が調整される。この後、TPは、不図示の固定手段によってホルダ210、又は背面プレート208にその傾斜角度が保持された状態で固定される。なお、TPの角度変更手段は、前記構成に限定されるものではなく、TPの傾斜角度を変更できる機構であれば如何なるものでも適用できる。
【0038】
ケース204に形成されたスリット202は、背面プレート208に対向する正面プレート212に形成され、このスリット212を外側から閉塞するように、ノズル移動装置206を構成する矩形状の移動プレート214が正面プレート212に設けられている。
【0039】
移動プレート214は、スリット212に対向する位置に、ノズル12が嵌入されるノズル取付用孔216が形成されている。これにより、ノズル12をノズル取付用孔216に嵌入させることにより、TPにノズル12が対向配置される。
【0040】
また、移動プレート214は、正面プレート212に回動自在に取り付けられた一対のガイドローラ218、218にその下辺部が摺接されている。また、移動プレート214の上辺部にはラック220が形成され、このラック220にはモータ222のピニオン224が噛合されている。したがって、モータ222によってピニオン224を正転/逆転回転させると、その動力がラック220に伝達されるので、移動プレート214が水平移動される。これにより、ノズル12がスリット212に沿って移動され、このとき、ノズル12からブラスト媒体をTPに向けて噴射すれば、TPの表面にアンカープロファイルが形成される。また、ノズル12の移動速度は、スピードコントローラ(速度変更手段)230によって可変され、その速度はモニタ(表示手段)232に表示される。
【0041】
なお、移動プレート214のラック220は、正面プレート212に回動自在に取り付けられた一対の従動歯車226、226に噛合されている。したがって、移動プレート214は、下辺部が一対のガイドローラ218、218に、そして、上辺部が一対の従動歯車226、226に噛合されることにより、水平方向に安定して移動される。ガイドローラ218、218、及び一対の従動歯車226、226は、スリット212の両側に配置されるとともに、それぞれ上下方向に対向配置されている。また、移動プレート214の移動端は、不図示のリミットスイッチによって検出される。このリミットスイッチによって前記移動端が検出されるとモータがOFFされるとともにモータの回転方向が反対方向に切り替えられる。更に、移動プレート214によるノズル12の水平方向移動ストロークは、TPの長手方向長さ(長辺)よりも若干短い距離に設定されている。
【0042】
次に、前記の如く構成されたアンカープロファイル取得装置200の作用について説明する。
【0043】
まず、ケース204内にTPを所定の傾斜角度をもってセットした後、ケース204に上蓋(不図示)を取り付け、ケース204を密閉する。次に、移動プレート214のノズル取付用孔216にノズル12を嵌入し、ノズル12をTPに対向配置する。この場合、移動プレート214は一方側の移動端に位置している。
【0044】
この後、ノズル12からスポンジブラスト媒体をTPに向けて噴射しながら、モータ222によってノズル12をスリット202に沿って所定の速度で移動させる。そして、ノズル12が他方側の移動端に位置したところで、リミットスイッチがONになることにより、ノズル12の移動が停止されるとともにブラスト媒体の噴射が停止される。これにより、TPの長手方向に所定長さのアンカープロファイルが形成される。
【0045】
このようなテストをブラスト媒体の噴射条件である、ノズル走行速度(噴射時間)、噴射速度、エア(元)圧、コンプレッサ空気量、ブラスト媒体の噴射量、TPに対するノズル12の水平方向移動速度、TPの材質(SS製、SUS製)、TSとノズル12との距離、ノズル12に対するTPの傾斜角度をそれぞれ変更して組み合わせて実施し、その条件毎のアンカープロファイルが形成されたTPを得る。
【0046】
そして、これら多数のTPのアンカープロファイルを触針検査計、粗さ測定装置、レプリカテープ等の計測器によって計測し、この計測値、例えば図4のTPに示す基準面RL(Reference Level)に対する研削面の最深寸法(a)、及び最浅寸法(b)とそれに対応する諸条件(ブラスト媒体の種類及びブラスト媒体の噴射条件)をデータとしてコンピュータの記録部(HDD、RAM)に蓄積する。
【0047】
これにより、所望のアンカープロファイルが指定された際に、記録部に蓄積したデータからそのアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルの諸条件を取り出してリストアップし、ブラスト作業時に使用することにより、指定されたアンカープロファイルと実用上同一のアンカープロファイルを作業者の勘に頼ることなく再現できる。また、諸条件毎のアンカープロファイルを多数取得しておけば、作業者側から発注者側に好適なアンカープロファイルを推奨することもできる。
【0048】
なお、実施の形態では、ブラスト媒体としてスポンジブラスト媒体を例示したが、これに限定されるものではなく、サンドブラスト媒体、スチールブラスト媒体においても、同様にアンカープロファイルを取得することにより、サンドブラスト媒体、スチールブラスト媒体でのアンカープロファイルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】スポンジブラスト装置の全体構成図
【図2】アンカープロファイル取得装置の要部斜視図
【図3】図2に示したアンカープロファイル取得装置の要部断面図
【図4】テストピースに形成されたアンカープロファイルの例を示したテストピースの断面図
【符号の説明】
【0050】
10…スポンジブラスト装置、12…ノズル、14…自走回収装置、16…固気分離槽、18…ブロア、20…バグフィルタ、22…サイクロン、24…ブロア、26…投入装置、28…貯留タンク、30、32…投射タンク、200…アンカープロファイル取得装置、202…スリット、204…ケース、206…ノズル移動装置、210…ホルダ、214…移動プレート、216…ノズル取付用孔、218…ガイドローラ、220…ラック、222…モータ、224…ピニオン、226…従動歯車、230…スピードコントローラ、232…モニタ、TP…テストピース
【出願人】 【識別番号】000005452
【氏名又は名称】株式会社日立プラントテクノロジー
【出願日】 平成18年9月8日(2006.9.8)
【代理人】 【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三


【公開番号】 特開2008−62354(P2008−62354A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−244247(P2006−244247)