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【発明の名称】 スポンジブラスト装置
【発明者】 【氏名】栗本 有康

【氏名】矢間 敬二

【要約】 【課題】スポンジブラスト用のスポンジブラスト装置であって、ブラスト媒体の飛散を高度に抑制し、かつブラスト媒体の回収を容易化するスポンジブラスト装置を提供する。

【構成】本発明に係るスポンジブラスト装置は、一端に開口部26を有するブラストケーシング40と該ケーシングの他端に取り付けられたノズル30とを備えるブラスト処理部20と、ノズル30にブラスト媒体3および圧縮ガスを供給する供給部と、ノズル30からブラスト媒体3を吸引して回収する回収部とを含む。ノズル30には、ケーシング40内にブラスト媒体3を噴出する噴出口33と、噴出されたブラスト媒体3をケーシング40内から負圧により吸引して回収する吸引口35とが設けられている。ノズル30を回転軸としてケーシング40を回転させた状態で使用することが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポンジ状の弾性体を備えるブラスト媒体を被処理面に噴射して該被処理面をブラストするスポンジブラスト装置であって、
一端に開口部を有するブラストケーシングと該ケーシングの他端に取り付けられたノズルとを備えるブラスト処理部と、
該ノズルにブラスト媒体および圧縮ガスを供給する供給部と、
該ノズルからブラスト媒体を吸引して回収する回収部と、を含み、
ここで前記ノズルには、前記ケーシング内に該ケーシングの開口部に向けて前記ブラスト媒体を前記圧縮ガスにより噴出する噴出口と、その噴出されたブラスト媒体を前記ケーシング内から負圧により吸引する吸引口と、が設けられている、スポンジブラスト装置。
【請求項2】
前記ブラストケーシングは、前記ノズルを回転軸として回転可能に構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記噴出口と前記吸引口とは前記ノズルの径方向に位置を異ならせて略同軸に配置されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記噴出口はノズル外周側に配置され、前記吸引口は該噴出口よりもノズル内周側に配置されている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ノズルの内部には前記供給部と前記噴出口とを連絡する供給路が設けられており、前記供給路の噴出口側端では該供給路の開口面積が該噴出口に向かって次第に絞られている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ノズルの内部には前記吸引口と前記回収部とを連絡する回収路が設けられており、前記回収路の吸引口側端では該回収路の開口面積が該吸引口に向かって次第に絞られている、請求項4または5に記載の装置。
【請求項7】
前記ノズルの先端には、該吸引口に向けて徐々に窪む凹面が該吸引口の周囲に環状に設けられている、請求項4,5または6に記載の装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、スポンジ状の弾性体を備えるブラスト媒体を被処理面に噴射して該被処理面のブラストを行うスポンジブラスト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、橋脚、石油備蓄タンク、船舶等の表面(被処理面)から錆、汚れ、古い塗装等の異物を除去する方法としてサンドブラストが広く用いられている。このサンドブラストは、ケイ砂、金属粒子等の研削材をブラスト媒体として用い、該ブラスト媒体を被処理面に高速で噴射することにより上記異物を削り落として被処理面を清浄にするものである。しかし、かかるサンドブラストではブラストによる粉塵発生が激しく、また被処理面に噴射された研削材の跳ね返りが強い。このため作業者は重装備を強いられ、しかも飛散した粉塵により視界が悪化するため作業効率が低下する。さらに、作業場所周辺への粉塵飛散を防止するための大がかりな養生が必要となる。
【0003】
一方、スポンジ状の弾性体を備えるブラスト媒体を被処理面に高速で噴射することにより該被処理面から異物を除去する(以下、「スポンジブラスト」という。)技術が知られている。かかるスポンジブラストに使用される装置(スポンジブラスト装置)に関する従来技術文献として特許文献1および2が挙げられる。
【0004】
【特許文献1】特開2004−106100号公報
【特許文献2】特開2006−130621号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記スポンジブラストでは、ブラスト媒体が全体として弾性を有することから、被処理面に衝突する際、該ブラスト媒体の弾性変形によって衝突エネルギーが吸収される。したがって、サンドブラストのように硬質のブラスト媒体を用いる場合に比べ、スポンジブラストによるとブラスト媒体の跳ね返りを著しく低減することができ、このため軽装備での作業が可能である。また、スポンジブラスト用のブラスト媒体は、上記のように跳ね返りが少ないので被処理面への衝突後に飛散する範囲が狭く、典型的にはブラスト媒体の大部分が衝突時の勢いを失って被処理面の比較的近くの床面等に落下する。したがって、その落下点の周囲に予め回収用のシート等を敷いておくことにより、使用後のブラスト媒体を容易に回収することができる。
【0006】
本発明は、このように種々な特長を有するスポンジブラストにおいて、ブラスト媒体の飛散をさらに高度に抑制し、かつ該ブラスト媒体の回収をさらに容易に行うことのできるスポンジブラスト装置を提供することを目的とする。また、そのような装置に装備されるノズルを含むブラスト処理装置(ブラスト処理部)を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、スポンジ状の弾性体を備えるブラスト媒体を被処理面に噴射して該被処理面をブラストするスポンジブラスト装置が提供される。そのブラスト装置は、一端に開口部を有するブラストケーシングと該ケーシングの他端に取り付けられたノズルとを備えるブラスト処理部と、該ノズルにブラスト媒体および圧縮ガス(典型的には圧縮空気)を供給する供給部と、該ノズルからブラスト媒体を吸引して回収する回収部と、を含む。前記ノズルには、前記ケーシング内に前記ブラスト媒体を前記圧縮ガスにより前記開口部に向けて噴出する噴出口と、その噴出されたブラスト媒体を前記ケーシング内から負圧により吸引する吸引口と、が設けられている。
かかる構成のスポンジブラスト装置(より具体的には前記ブラストケーシングとノズルとを備えるブラスト処理部)によると、ブラストケーシングの一端(開口部側)を被処理面に近接させてスポンジブラストを実施することにより、ノズルの噴出口からブラスト媒体が噴出され、該ブラスト媒体が被処理面に衝突し、そして該ノズルの吸引口から吸い込まれる(回収される)までの一連の過程を上記ケーシングの内部で完了することができる。したがってブラスト媒体の飛散が高度に抑制される。また、被処理面に衝突した後の(使用済みの)ブラスト媒体を迅速に且つ効率よく回収することができる。
【0008】
ここに開示されるスポンジブラスト装置(より具体的には前記ブラスト処理部)の好ましい一つの態様では、前記ブラストケーシングが、前記ノズルを回転軸として回転可能に構成されている。かかる構成の装置を用いてノズル周りにブラストケーシングを高速で回転させつつスポンジブラストを行うことにより、該ケーシングの内壁面に当たったブラスト媒体を内側に弾き返すことができる。これにより、ケーシング内からブラスト媒体をより効率よく回収することができる。
【0009】
前記噴出口と前記吸引口とは、前記ノズルの径方向に位置を異ならせて略同軸に配置されていることが好ましい。かかる構成によると、該ノズルが周方向に対称性の高い構造を有するので作業者がブラスト媒体を衝突させる箇所の狙いをつけやすく、またノズル位置の制御が容易である。例えば、前記噴出口がノズル外周側に配置され、前記吸引口が該噴出口よりもノズル内周側に配置された構成とすることができる。あるいは、前記吸引口がノズル外周側に配置され、前記噴出口が該吸引口よりもノズル内周側に配置された構成としてもよい。
【0010】
好ましい一つの態様では、前記ノズルの内部に前記供給部と前記噴出口とを連絡する供給路が設けられており、前記供給路の噴出口側端では該供給路の開口面積が該噴出口に向かって次第に絞られている。かかる構成によると、上記縮径によって供給路内における圧縮ガスの流速をより大きくすることができるので、被処理面に向けてブラスト媒体をより勢いよく噴出することができる。
【0011】
他の一つの好ましい態様では、前記ノズルの内部には前記吸引口と前記回収部とを連絡する回収路が設けられており、前記回収路の吸引口側端では該回収路の開口面積が該吸引口に向かって次第に絞られている。かかる構成によると、上記縮径によって上記吸引口付近のガス流速が高められる(すなわち吸引力が増す)ので、ケーシング内からブラスト媒体をより効率よく回収することができる。
【0012】
さらに他の一つの好ましい態様では、前記ノズルの先端に、該吸引口に向けて徐々に窪む凹面が、該吸引口の周囲に環状に設けられている。かかる構成によると、上記凹面を利用してケーシング内に浮遊するブラスト媒体を吸引口側に誘導することができる。これによりケーシング内からブラスト媒体をより効率よく回収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、スポンジブラストに使用するブラスト媒体の種類およびその入手方法、ブラスト媒体と圧縮空気とを混合してノズルに供給する際の具体的な操作方法やエア圧等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
【0014】
まず、ここに開示されるスポンジブラスト装置を用いたスポンジブラストに使用されるブラスト媒体の典型的な構造とその機能について説明する。図4(A)に示すように、ブラスト媒体3は、スポンジ状弾性体111と研削材粒子116とが混在する粒状に形成されている。スポンジ状弾性体111は弾性を有する多孔質体であって、典型的には発泡ポリウレタン樹脂(ウレタンフォーム)を主体に構成されている。研削材粒子116は、スチールグリット、褐色アルミナ粒子、スタウロライト粒子(デュポン社製品、商品名「スターブラスト」等)、ユリア樹脂粒子、ガラスビーズ等から選択される一種または二種以上であり得る。市販品としては、例えばスポンジジェット社製品、商品名「SPONGE MEDIA(スポンジメディア)」の各種グレードを好ましく使用することができる。
【0015】
このようなブラスト媒体3を用いてスポンジブラストを行うには、図4(A)に示すように、被処理面2に異物(錆等)122を有する被処理物120に対し、圧縮空気を用いてブラスト媒体3を高速で噴射する。その噴射されたブラスト媒体3が被処理面2に衝突すると、図4(B)に示すようにブラスト媒体3が偏平に変形し、該ブラスト媒体3に含まれる研削材116が異物122に高速で衝突する。このことによって被処理面2が研削され、図4(C)に示すように被処理面2から異物122を除去して清浄面124とすることができる。図4(B)に示すようにブラスト媒体3が偏平に変形することにより、上記研削により生じた粉塵(研削除去された異物122、被処理物120の表面付近を構成する材料等)の飛散を抑え込むことができる。また、図4(C)に示すように、上記粉塵がスポンジ状弾性体111に取り込まれてブラスト媒体3とともに落下することにより、粉塵の飛散を効果的に抑制することができる。さらに、図4(B)に示すようにブラスト媒体3が偏平に変形(弾性変形)することにより衝突エネルギーが吸収されるため、図4(C)に示すようにブラスト媒体3の跳ね返りが抑制される。
【0016】
図1は、ここに開示されるスポンジブラスト装置の好ましい一態様を例示する概略構成図である。このスポンジブラスト装置1は、大まかにいって、多数の粒状のブラスト媒体3をノズル30に供給する供給部10と、供給されたブラスト媒体3を空気圧により噴出して被処理面2に衝突させるブラスト処理部20と、その噴出されたブラスト媒体3をブラスト処理部20から回収する回収部50とを備える。
【0017】
供給部10は、空気を圧縮するコンプレッサ12と、ブラスト媒体3を受け入れるホッパ14と、ホッパ14から導入されたブラスト媒体3を貯留するタンク16と、タンク16とブラスト処理部20とを連絡する供給管18とを備える。
図2および図3によく示されるように、ブラスト処理部(ブラスト処理装置)20は、略円柱状の外形を呈するノズル30と、そのノズル30の一端にノズル30と同軸に取り付けられた円筒状のブラストケーシング40とを備える。このケーシング40は、図示しない動力源から供給される動力により、ノズル30を回転軸としてその周囲に高速回転させることができる。
【0018】
ノズル30は、外管32と、その内部(空洞部)に収容された内管34とを有する。外管32と内管34とは概ね同軸に配置されている。外管32の内壁面と内管34の外壁面と間には円筒状の供給路22が形成されている。この供給路22は供給管18に接続されており、供給管18から供給されたブラスト媒体3および圧縮空気をケーシング40で囲まれた空間まで導く通路として機能する。ノズル30の先端304では供給路22の一端がケーシング40内に開口して環状(ドーナツ状)の噴出口33を形成している。ノズル30の先端304付近では、外管32の内壁面が噴出口33に近づくにつれて縮径するテーパ面を構成し、また内管34の外壁面が噴出口33に近づくにつれて拡径するテーパ面を構成している。その結果、供給路22の長手方向に垂直な断面(環状の開口部を形成している。)における開口面積が噴出口33に向かって環の幅方向に次第に絞られて(狭められて)いる。
【0019】
内管34の内部は、ケーシング40内から回収(吸引)されたブラスト媒体3を回収部50に送り出す通路として機能する略円柱状の回収路24を形成している。ノズル30の先端304では回収路24の一端がケーシング40内に開口し、ケーシング40内のブラスト媒体3を負圧により吸引する円形の吸引口35を形成している。ノズル先端304付近では、内管34の内壁面が吸引口35に近づくにつれて縮径するテーパ面を構成している。このことによって、回収路24の長手方向に垂直な断面(円形の開口部を形成している。)における開口面積が、吸引口35に近づくにつれて円の径方向に次第に絞られて(狭められて)いる。また、吸引口35の周囲には、内管34の先端面によって、吸引口35に向けて徐々に窪む環状の凹曲面36が形成されている。
【0020】
図1に示すように、回収部50は、一端がノズル30の回収路24に接続された回収管52と、回収管52の他端に接続されたリサイクル分離機54と、リサイクル分離機54および回収管52を通じて回収路24の吸引口35に至る回収経路に負圧を付与する減圧ポンプ56とを備える。リサイクル分離機54は、ノズル30から回収された使用済みのブラスト媒体3を再使用可能分と廃棄分とに分別する機能を備える。好ましい一つの態様では、リサイクル分離機54が、使用済みのブラスト媒体3に取り込まれた粉塵をブラスト媒体3と分離する機能をさらに備える。
【0021】
かかる構成のスポンジブラスト装置1の使用方法およびその動作につき説明する。このブラスト装置1は、図1および図2に示されるように、ブラストケーシング40の先端404を被処理面2に接触または近接させて(すなわち、ケーシング40の開口部26を被処理面2に覆い被せるようにして)使用される。また、図3に矢印Rで示すように、通常はケーシング40をノズル30の周囲に高速回転させた状態で使用される。なお、ブラスト作業はケーシング40の先端404を被処理面2のなるべく近くに保持して行うことが望ましいが、先端404を被処理面2に密着させることは必要とされず、被処理面2に先端404の全周を常時直接接触させておく必要もない。ケーシング40の先端404と被処理面2との近接の程度は、被処理面2の形状や作業性等を勘案して、ブラスト媒体3の飛散防止効果および回収効率が著しく低下しない範囲で適当に調節され得る。
【0022】
図1および図2に示すように、タンク16内のブラスト媒体3は、コンプレッサ12から供給される圧縮空気と混合され、供給管18を通じてノズル30の供給路22に導入される。このブラスト媒体3は圧縮空気により供給路22内をノズル先端304側へと搬送され、その先端304付近で供給路22の開口面積が狭められていることにより加速されて、ノズル30の噴出口33からケーシング40内に勢いよく噴射される。その噴出されたブラスト媒体3はケーシング40の開口部26を通じて被処理面2に衝突し、これにより図4(A)〜(C)に示すように被処理面2のスポンジブラスト処理が行われる。
【0023】
一方、図1および図2に示すように、ノズル30の吸引口35およびこれに連なる回収路24には、回収部50の減圧ポンプ56を作動させることにより負圧が付与され、これによりケーシング40内の空気は吸引口35から回収路24へと連続的に吸い出されている。このためケーシング40内には吸引口35に向かう空気流が生じている。使用後(被処理面2に衝突した後)のブラスト媒体3は、この流れに乗って吸引口35へと運ばれ、ケーシング40内の空気とともに回収路24内に吸引される。スポンジブラスト用のブラスト媒体3は、サンドブラスト用のブラスト媒体等に比べて一般に密度が低い(軽い)ので、このように空気とともに吸引回収するのに適している。また、被処理面2に衝突したブラスト媒体3はその弾性変形により衝突エネルギーを吸収して勢いを失う(強く跳ね返ることがない)ので、空気流に乗せて吸引口35に誘導するのに適している。このとき、内管34の先端に吸引口35に向けて窪む環状の凹曲面36が形成されていることにより、ブラスト媒体3を吸引口35へとより効率よく誘導することができる。また、吸引口35付近で回収路24の開口面積が狭められていることにより、吸引口35から回収路24内へ向かう空気流が加速されるのでブラスト媒体3の吸引力を増すことができる。
【0024】
図2に示すように、被処理面2に衝突したブラスト媒体3のなかには、そのまま空気流にのってケーシング40内を吸引口35へと運ばれるものもあるが、被処理面2で跳ね返りあるいは跳ね返ったあと落下してケーシング40の内壁面に到達するものもある。ここで、ケーシング40はノズル30の周りに高速で回転しているので、図2に矢印で示すように、ケーシング40の内壁に到達したブラスト媒体3はケーシング40の回転の勢いにより内周側に弾き飛ばされる。このようにケーシング40を回転させることによりブラスト媒体3がケーシング40の内壁に付着することを防止し、またブラスト媒体3を空中に浮かせてケーシング40内の空気とともに吸引口35から吸い込ませることができる。
【0025】
吸引口35から回収路24へと吸い込まれたブラスト媒体3は、図1に示すように、回収路24の一端に接続された回収管52を通じてリサイクル分離機54に導入される。この分離機54は一般的な構成の分離機であればよい。例えば、相対的に目の粗い第一の篩および該第一の篩よりも相対的に目の細かい第二の篩と、それらの篩に振動を加える加振機(いずれも図示せず)とを備える。第二の篩は第一の篩の下方に配置されている。この態様ではリサイクル分離機54に導入されたブラスト媒体3はまず第一の篩に供給され、該第一の篩を振動させることで大サイズのブラスト媒体と中サイズ以下のブラスト媒体とに篩い分けられる。すなわち、大サイズのブラスト媒体は第一の篩上に残る一方、中サイズ以下のブラスト媒体は第一の篩を通り抜けて第二の篩上に落下し、該第二の篩を振動させることで中サイズのブラスト媒体と小サイズのブラスト媒体とにさらに篩い分けられる。第一または第二の篩上に残った大サイズまたは中サイズのブラスト媒体はそのままスポンジブラストに再使用できるため、分離機54から戻し管58を通じて供給部10のホッパ14へと送られ、タンク16内に戻される。一方、第二の篩を通過した小サイズのブラスト媒体は細かすぎて再使用に適さないため、廃棄管59から系外へと取り出される。
【0026】
以上説明したように、本実施態様のスポンジブラスト装置1によると、被処理面2をブラストケーシング40で覆い、そのケーシング40内でノズル30(噴出口33)からブラスト媒体3を噴射してケーシング40で囲われた被処理面2に衝突させ、その衝突後の(すなわち使用後の)ブラスト媒体3をケーシング40内から再びノズル30(吸引口35)に吸い込んで回収することができる。したがって、被処理面に噴射されたブラスト媒体が被処理面付近の床面等に落下してから回収する従来のスポンジブラスト工法に比べ、より容易に且つ確実にブラスト媒体を回収することができる。また、ケーシング40内に噴射されたブラスト媒体3はケーシング40の外部に出ることなくそのままケーシング40内から回収されるので、ブラスト媒体3の飛散が高度に抑制される。
【0027】
なお、上記実施態様のノズル30では、図2および図3に示すように、ブラスト媒体3の供給経路(環状の噴出口33およびこれに連なる供給路22)が外周側に設けられ、その内周側にブラスト媒体3の回収経路(円形の吸引口35およびこれに連なる回収路35)が設けられているが、ノズル内におけるブラスト媒体の供給経路および回収経路の配置はこれに限定されない。例えば、図2および図3に示す形状のノズル30において、ブラスト媒体3の供給経路と回収経路とを逆にしてもよい。すなわち、ブラスト媒体を噴出する円形の噴出口がノズル先端の中央部(内周側)に開口し、その噴出口の周囲に環状の吸引口が開口した構成としてもよい。また、図2および図3には噴出口22と吸引口24とをそれぞれ一つづつ有するノズル30を示しているが、噴出口および/または吸引口の数を二以上としてもよい。
【0028】
図5および図6は、それぞれ、上記実施態様の変形例に係るスポンジブラスト装置のブラスト処理部20を、図3と同じ断面からみた横断面図である。図5および図6中、図3に示すブラスト処理部と共通する機能を有する部分には同じ符号を付している。
図5に示す変形例では、ノズル30の先端の中央部に複数(図5では6個)の円形の噴出口22が開口している。それらの噴出口22は、ノズル30の軸を中心とする仮想的な円周上に等間隔で配置されている。それらの噴出口22の外周側に、同じくノズル30の軸を中心とする環状の吸引口24が開口している。また、図6に示す変形例では、ノズル30の先端の中央部に円形の吸引口24が開口し、その吸引口24の周囲に複数(図6では8個)のU字型の噴出口22が開口している。それらの噴出口22は内管34の外周に沿って等間隔で配置されている。これらの変形例によっても上記実施態様と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】一実施形態に係るスポンジブラスト装置を示す概略構成図である。
【図2】一実施形態に係るスポンジブラスト装置のブラスト処理部を模式的に示す縦断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】(A),(B)および(C)は、被処理面のスポンジブラスト処理が行われる過程を模式的に示す説明図である。
【図5】一変形例に係るスポンジブラスト装置のブラスト処理部を示す横断面図である。
【図6】他の変形例に係るスポンジブラスト装置のブラスト処理部を示す横断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1:スポンジブラスト装置
3:ブラスト媒体
10:供給部
20:ブラスト処理部
22:供給路
24:回収路
26:開口部
30:ノズル
33:噴出口
35:吸引口
36:凹曲面(凹面)
40:ブラストケーシング
50:回収部
111:スポンジ状弾性体
116:研削材粒子
【出願人】 【識別番号】504064777
【氏名又は名称】株式会社金属化学研究所
【識別番号】599122215
【氏名又は名称】株式会社テクノス
【出願日】 平成18年7月22日(2006.7.22)
【代理人】 【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠

【識別番号】100136423
【弁理士】
【氏名又は名称】大井 道子

【識別番号】100115510
【弁理士】
【氏名又は名称】手島 勝


【公開番号】 特開2008−23673(P2008−23673A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−200139(P2006−200139)