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【発明の名称】 2層構造のリテーナリング
【発明者】 【氏名】一住連 努

【要約】 【課題】接着剤などを用いずに第1リングと第2リングとの一体化が強固に維持され、しかも押圧力が均一な2層構造のリテーナリングを提供する。

【構成】上層に位置する第1リング11と下層に位置する第2リング12との間に、第2リング12の上面12c側が溶解して第1リング11の下面側に接合した溶着部13が形成され、この溶着部13によって第1リング11と第2リング12とが一体化されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CMP装置の保持ヘッド内に着脱自在に配設され、環状の第1リングと第2リングとを同心上に重ね合わせて一体化した2層構造のリテーナリングであって、
上層に位置する前記第1リングと下層に位置する前記第2リングとの間に、前記第1リングおよび前記第2リングの少なくとも一方が溶解して他方に接合した溶着部を有することを特徴とする2層構造のリテーナリング。
【請求項2】
前記第1リングと前記第2リングとが上下方向に嵌合して重ね合わされていることを特徴とする請求項1に記載の2層構造のリテーナリング。
【請求項3】
前記第1リングと前記第2リングとが上下方向に圧入して重ね合わされていることを特徴とする請求項1に記載の2層構造のリテーナリング。
【請求項4】
溶解しない前記第1リングの下面または溶解しない前記第2リングの上面に、凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の2層構造のリテーナリング。
【請求項5】
固定部材が、前記溶着部を貫通して前記第1リングと前記第2リングとに挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の2層構造のリテーナリング。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハ(被研磨体)を化学機械的に研磨するCMP(Chemical Mechanical Polishing;化学機械的研磨)装置の保持ヘッド内に配設(装着)されるリテーナリングに関し、特に、第1リングと第2リングとを重ね合わせて一体化した2層構造のリテーナリングに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの高集積化、高性能化が進むに伴い、水平方向(平面上)の寸法が小さくなるとともに、垂直方向の構造が微細化、多層化されている。そして、このような微細化、多層化を実現するためには、半導体基板(シリコン基板など)の平面度(平坦度)が高い必要がある。このため、ウエハの段階で平面度を高めることが求められ、このような要求に応えるものとして、CMP装置が用いられている。
【0003】
このCMP装置は、例えば、回転可能な定盤と、この定盤の上に配置された研磨パッドと、ウエハを保持して研磨パッドに押圧する保持ヘッドおよび、スラリ供給ノズルなどから構成されている。さらに、保持ヘッドは、ウエハの外周を囲うリテーナリングと、例えば、ウエハの上面を押圧する弾性体膜と、この弾性体膜とリテーナリングとヘッド本体とによって囲まれた空気室と、この空気室に加圧用空気を供給する空気供給路などから構成されている。そして、リテーナリングは、ウエハの外周を囲いウエハの飛び出しを防止するとともに、ウエハを研磨する研磨パッドの研磨面(表面)を押圧して、研磨面を平坦化、微細化(適正化)するものである。
【0004】
このようなリテーナリングには、例えば金属製の第1リングとエンジニアリングプラスチック製の第2リングとを重ね合わせた2層構造(2ピース構造)のものがある。すなわち、金属製の第1リングによってエンジニアリングプラスチック製の第2リングを補強し、リテーナリング全体の剛性を高めたものである。そして、2つのリングをボルト締めによって一体化させた(組み付けた)リテーナリングと、接着剤(接合剤)によって一体化させたリテーナリングとが知られている。
【0005】
すなわち、ボルト締めによる2層構造のリテーナリングでは、図7に示すように、第1リング100に複数のボルト挿入穴100aが形成され、第2リング101に複数のネジ穴101a(雌ネジ)がボルト挿入穴100aと同位置に形成されている。そして、第1リング100と第2リング101とを重ね合わせ、ボルト102を各ボルト挿入穴100aに挿入してネジ穴101aに締め付ける(ねじ込む)ことで、2つのリング100、101が一体化されたものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、接着剤による2層構造のリテーナリングでは、図8に示すように、第1リング110の下面110aと第2リング111の上面111aとに接着剤112が塗布され、第1リング110と第2リング111とを重ね合わせて圧力を加えることで、2つのリング110、111が一体化されたものである。なお、ボルト締めによるリテーナリングの第1リング100および、接着剤によるリテーナリングの第1リング110には、保持ヘッドに装着するためのネジ穴が複数形成されている。
【特許文献1】特開2005−34959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記のようなボルト締めによる2層構造のリテーナリングでは、ウエハの研磨に伴う振動や繰り返し応力(圧縮応力やせん断応力など)などによってボルトが緩み、第2リングの平坦度およびリテーナリングによる研磨パッドへの押圧力が不均一となる場合がある。しかも、すべてのボルトが均一に緩まないため、リテーナリングによる押圧力がさらに不均一、不安定となる。また、第1リングと第2リングとに複数の穴が形成されているため、穴の真下の押圧面(研磨パッドの研磨面を押圧する面で、第2リングの下面)とそれ以外の部位の押圧面とにおける押圧力が異なることになる(押圧力が不均一となる)。さらに、ボルトの締め付け力のわずかな違いでも、押圧面の平坦度が変わり、あるいは第2リングがたわみ、押圧力が不均一となる。そして、このように押圧力が不均一となると、極めて高い精度(平坦度など)が要求されるウエハの研磨加工において、高い精度が得られないこととなる。
【0008】
一方、上記のような接着剤による2層構造のリテーナリングでは、ウエハの研磨に伴ってせん断力などがリテーナリングに加わり、第1リングと第2リングとが剥がれてしまう場合がある。このような剥がれは、第1リングと第2リングとの間にスラリ(研磨材)や研磨屑などが入り込むことで、さらに生じやすくなる。しかも、接着剤の調合や塗布が完全に均一であることは困難であるため、接着剤の調合や塗布の不均一によって、第1リングと第2リングとの剥がれがさらに生じやすくなる。あるいは、第1リングと第2リングとの一体化(接着)が不安定となる。
【0009】
さらに、本発明者は、接着剤が溶出する場合があることを発見、確認した。すなわち、スラリの薬液成分により、接着剤が化学分解されてしまい、接着剤が溶出する場合があることを発見、確認した。そして、このような接着剤の溶出が生じると、第1リングと第2リングとが剥がれてしまうとともに、溶出した接着剤によってウエハにスクラッチ(かき傷)などが生じてしまう。
【0010】
そこで本発明は、接着剤などを用いずに第1リングと第2リングとの一体化が強固に維持され、しかも押圧力が均一な2層構造のリテーナリングを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、CMP装置の保持ヘッド内に着脱自在に配設され、環状の第1リングと第2リングとを同心上に重ね合わせて一体化した2層構造のリテーナリングであって、上層に位置する前記第1リングと下層に位置する前記第2リングとの間に、前記第1リングおよび前記第2リングの少なくとも一方が溶解して他方に接合した溶着部を有することを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の2層構造のリテーナリングにおいて、前記第1リングと前記第2リングとが上下方向に嵌合して重ね合わされていることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の2層構造のリテーナリングにおいて、前記第1リングと前記第2リングとが上下方向に圧入して重ね合わされていることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の2層構造のリテーナリングにおいて、溶解しない前記第1リングの下面または溶解しない前記第2リングの上面に、凹凸が形成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の2層構造のリテーナリングにおいて、固定部材が、前記溶着部を貫通して前記第1リングと前記第2リングとに挿入されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、第1リングと第2リングとの間に溶着部を有しているため、第1リングと第2リングとの一体化が強固に維持される。すなわち、第1リングおよび第2リングの少なくとも一方が溶解して他方に接合することで、第1リングと第2リングとが一体化(接合)されているため、ウエハの研磨に伴う振動や繰り返し応力などがリテーナリングに加わったとしても、接合(溶着部)が緩むことがなく、第1リングと第2リングとの一体化が強固に維持される。また、接着剤などを使用しないため、接着剤が劣化、溶出などして第1リングと第2リングとが剥がれることや、溶出した接着剤によってウエハにスクラッチなどが生じることもない。さらに、第1リングと第2リングとの一体化が強固に維持されることによってリテーナリング(第2リング)の平坦度が維持されるため、かつ、ボルト挿入穴やネジ穴などを設ける必要がないため、研磨パッドへの押圧力が均一となる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、第1リングと第2リングとが上下方向に嵌合されているため、第1リングと第2リングとの一体化がより強固となり、かつ、ウエハの研磨に伴うせん断力に対して強固に対抗することができる(せん断力によって剥離しない)。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、第1リングと第2リングとが上下方向に圧入されているため、第1リングと第2リングとの一体化がより強固となり、かつ、ウエハの研磨に伴うせん断力に対して強固に対抗することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、溶解しない第1リングの下面または溶解しない第2リングの上面に凹凸が形成されているため、溶解した第2リングまたは溶解した第1リングとの接合面積が増すとともに、接合が立体的(三次元的)となる。この結果、第1リングと第2リングとの一体化(接合)がより強固となる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、固定部材が溶着部を貫通して第1リングと第2リングとに挿入されているため、第1リングと第2リングとの一体化がより強固となり、かつ、ウエハの研磨に伴うせん断力に対して強固に対抗することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、この実施の形態に係るCMP装置1の概略構成を示す正面図である。このCMP装置1は、後述する2層構造のリテーナリング8を除き、広く一般に使用されているCMP装置と同等の構成であり、ここでは詳細な説明を省略するが、この実施の形態では、回転可能な定盤2と、この定盤2の上に配置された研磨パッド3(クロスなど)と、保持ヘッド4と、スラリ供給ノズル5およびドレッサー6(目立て手段)とを備え、ウエハWを化学機械的に研磨するものである。
【0023】
保持ヘッド4は、ウエハWを保持してその被研磨面W1を研磨パッド3に押圧するものであり、回転(自転)しならが研磨パッド3上を移動できるようになっている。この保持ヘッド4は、この実施の形態では、図2に示すように、ヘッド本体7と、このヘッド本体7の下部に着脱自在に配設されたリテーナリング8と、このリテーナリング8内に位置しウエハWの上面W2を押圧する弾性体膜9とを備えている。そして、ヘッド本体7とリテーナリング8と弾性体膜9とによって囲まれた空気室10に加圧用空気が供給され、弾性体膜9を介してウエハWを研磨パッド3に押圧するものである。
【0024】
リテーナリング8は円環形で、ウエハWの外周を囲いウエハWが保持ヘッド4から飛び出すのを防止するとともに、ウエハWの被研磨面W1を研磨する研磨パッド3の研磨面3a(表面)を押圧して、研磨面3aを平坦化、微細化(適正化)するものである。すなわち、研磨パッド3の研磨面3aは、スラリ(研磨材)5aによって平面度が低く、表面粗さが粗くなっており、このような研磨面3aをリテーナリング8によって平面度を高くし、かつ表面粗さを小さくするものである。このリテーナリング8は、ステンレス鋼(SUS304やSUS316など)製の第1リング11と、スーパエンジニアリングプラスチック(PPSやPEEKなど)製の第2リング12とを厚み方向に同心上に重ね合わせた2層構造となっている。そして、上層(ヘッド本体7側)に位置する第1リング11と下層(研磨パッド3側)に位置する第2リング12との間に、溶着部13が形成されている(溶着部13を有している)ものである。
【0025】
第1リング11の上面11aからは、図3に示すように、リテーナリング8を保持ヘッド4に装着するためのネジ穴11bが複数形成されている。また、第1リング11の下面は、後述するように、第2リング12との一体化において溶解せず、その全面にわたって凹凸11c(ローレット目や波目など)が形成されている。
【0026】
第2リング12の内径および外径は、第1リング11の内径および外径とほぼ同径で、研磨パッド3の研磨面3aを押圧する押圧面12a(下面)には、図4に示すように、研磨屑を逃がす(排出する)ための溝状のスリット12bが複数形成されている。また、第1リング11と一体化する前の上面12cは、フラット(平坦)に成形されている。
【0027】
溶着部13は、第2リング12の上面12c側つまり上部(一方)が溶解して第1リング11の下面側つまり下部(他方)に接合した接合部であり、この溶着部13によって第1リング11と第2リング12とが一体化されている。ここで、接合とは、接着、融着、融合、結合などを含む広い概念とする。この溶着部13は、溶着によって形成され、高周波誘導加熱による高周波溶着、外部の熱源からの熱伝導によって加熱する熱溶着(熱板式溶着、熱風式溶着、インパルス式溶着、コテ式溶着など)、超音波振動による摩擦熱を利用した超音波溶着、レーザ照射による発熱を利用したレーザ溶着、赤外線照射による発熱を利用した赤外線溶着などの溶着方法のうち、いずれによるかは、第1リング11と第2リング12の材質や形状などに応じて選定される。また、溶着部13の第1リング11側(上面側)は、図2に示すように、溶解、凝固(固化)に伴って凹凸11cに沿った(倣った)形状となっている。
【0028】
以上のような構成の2層構造のリテーナリング8によれば、第1リング11と第2リング12との間に溶着部13が形成されているため、第1リング11と第2リング12との一体化が強固に維持される。すなわち、第2リング12の上面12c側が溶解して第1リング11の下面側に接合することで、第1リング11と第2リング12とが一体化(接合)されているため、ウエハWの研磨に伴う振動や繰り返し応力などがリテーナリング8に加わったとしても、接合(溶着部13)が緩むことがなく、第1リング11と第2リング12との一体化が強固に維持される。しかも、第1リング11の下面に凹凸11cが形成され、溶着部13の第1リング11側が凹凸11cに沿った形状となっているため、第1リング11と第2リング12との接合面積が増すとともに、接合が立体的(三次元的)となる。この結果、第1リング11と第2リング12との一体化(接合)がより強固となる。
【0029】
また、接着剤などを使用しないため、接着剤が劣化、溶出などして第1リング11と第2リング12とが剥がれることや、溶出した接着剤によってウエハWにスクラッチなどが生じることもない。さらに、第1リング11と第2リング12との一体化が強固に維持されることによってリテーナリング8(第2リング12)の平坦度が維持されるため、かつ、ボルト挿入穴やネジ穴などを設ける必要がないため、研磨パッド3への押圧力が均一となる。
【0030】
(実施の形態2)
図5は、この実施の形態に係る2層構造のリテーナリング20を示す平面図(a)と、そのC−C断面図(b)である。この実施の形態では、第1リング21と第2リング22とが嵌合、圧入されている点で、上記の実施の形態1と構成が異なる。
【0031】
すなわち、第1リング21の下面(下部)の全周に沿って、断面が厚み方向に凹状で円環状(第1リング21と同心円状)の被嵌合圧入部21aが形成されている。この被嵌合圧入部21aの幅H1は、第2リング22の幅H2よりもやや小さく設定されている。そして、第2リング22の上部22aが被嵌合圧入部21aに嵌合、圧入された状態で、第1リング21と第2リング22とが上下方向(厚み方向)に嵌合、圧入して重ね合わされている。また、第2リング22の上部22aが溶解し第1リング21の被嵌合圧入部21aに接合して、溶着部23が形成されており、この溶着部23によって第1リング21と第2リング22とが一体化されている。
【0032】
以上のような構成の2層構造のリテーナリング20によれば、第1リング21の被嵌合圧入部21aに第2リング22の上部22aが嵌合され、かつ圧入されているため、第1リング21と第2リング22との一体化がより強固となる。しかも、ウエハWの研磨に伴うせん断力(図中水平方向の力)が第2リング22に加わっても、そのせん断力が被嵌合圧入部21aの側壁(凹部の両サイド)によって受けられる(せん断力が良好に第1リング31に伝わる)。このため、せん断力に対して強固に対抗することができ、せん断力によって第1リング21と第2リング22とが剥離することがない。
【0033】
(実施の形態3)
図6は、この実施の形態に係る2層構造のリテーナリング30を示す平面図(a)と、そのD−D断面図(b)である。この実施の形態では、第1リング31と第2リング32とに、複数の固定ピン34(固定部材)が挿入されている点で、上記の実施の形態1と構成が異なる。
【0034】
すなわち、第1リング31の下面から複数の挿入穴31aが形成され、この挿入穴31aと同位置に、第2リング32の上面から複数の挿入穴32aが形成されている。ここで、挿入穴31a、32aの内径は、固定ピン34の外径と同寸法であり、固定ピン34が挿入穴31a、32aに静合する(隙間なく嵌め合う)ようになっている。また、固定ピン34は、ステンレス鋼製の丸棒体である。
【0035】
そして、第1リング31と第2リング32との境、つまり後述する溶着部33を貫通して、固定ピン34が第1リング31の挿入穴31aと第2リング32の挿入穴32aとに挿入されている。また、第2リング32の上部が溶解し第1リング31の下部に接合して、溶着部33が形成されており、この溶着部33によって第1リング31と第2リング32とが一体化されている。
【0036】
以上のような構成の2層構造のリテーナリング30によれば、固定ピン34が溶着部33を貫通して第1リング31と第2リング32とに挿入されているため、第1リング31と第2リング32との一体化がより強固となる。しかも、ウエハWの研磨に伴うせん断力が第2リング32に加わっても、そのせん断力が固定ピン34を介して良好に第1リング31に伝わる。このため、せん断力に対して強固に対抗することができ、せん断力によって第1リング31と第2リング32とが剥離することがない。
【0037】
以上、この発明の実施の形態1〜3について説明したが、具体的な構成は、これらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、実施の形態1〜3では、下層に位置する第2リングが溶解し、上層に位置する第1リングに接合して溶着部が形成されているが、第1リングと第2リングの材質や形状などに応じて、第1リングが溶解して溶着部を形成するようにしてもよく、あるいは、第1リングと第2リングとがともに溶解して溶着部を形成するようにしてもよい。従って、第1リングのみが溶解する場合において、溶解しない第2リングの上面に、上記のような凹凸(凹凸11c)を形成するようにしてもよい。また、実施の形態1〜3では、第1リングがステンレス鋼製で、第2リングがスーパエンジニアリングプラスチック製であるが、第1リングを他の金属やセラミック、あるいは樹脂材などで構成し、第2リングを他の樹脂材などで構成してもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】この発明の実施の形態1〜3に係るCMP装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】図1のCMP装置の保持ヘッドの概略断面図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る2層構造のリテーナリングの第1リングの平面図(a)とそのA−A断面図(b)である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る2層構造のリテーナリングの第2リングの平面図(a)とそのB−B断面図(b)である。
【図5】この発明の実施の形態2に係る2層構造のリテーナリングの平面図(a)とそのC−C断面図(b)である。
【図6】この発明の実施の形態3に係る2層構造のリテーナリングの平面図(a)とそのD−D断面図(b)である。
【図7】ボルト締めによって第1リングと第2リングとを一体化させた従来の2層構造のリテーナリングを示す斜視図(a)とそのE−E断面図(b)である。
【図8】接着剤によって第1リングと第2リングとを一体化させた従来の2層構造のリテーナリングを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
1 CMP装置
2 定盤
3 研磨パッド
3a 研磨面
4 保持ヘッド
5 スラリ供給ノズル
5a スラリ
6 ドレッサー
7 ヘッド本体
8 2層構造のリテーナリング
9 弾性体膜
10 空気室
11 第1リング
11a 上面
11b ネジ穴
11c 凹凸
12 第2リング
12a 押圧面
12b スリット
12c 上面
13 溶着部
20 2層構造のリテーナリング
21 第1リング
21a 被嵌合圧入部
22 第2リング
22a 上部
23 溶着部
30 2層構造のリテーナリング
31 第1リング
31a 挿入穴
32 第2リング
32a 挿入穴
33 溶着部
34 固定ピン(固定部材)
W ウエハ
W1 被研磨面
W2 上面
【出願人】 【識別番号】305014825
【氏名又は名称】日本精密電子株式会社
【出願日】 平成18年7月18日(2006.7.18)
【代理人】 【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎


【公開番号】 特開2008−23603(P2008−23603A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−195103(P2006−195103)