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【発明の名称】 複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法および半導体ウェハ
【発明者】 【氏名】ゲオルク ピーチュ

【氏名】ミヒャエル ケルスタン

【要約】 【課題】極めて線幅(「デザインルール」)の小さな電子素子を作製するのにも適している複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法を提供すること。

【構成】複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法であって、各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、これによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動し、回転する2つの加工ディスクの間で材料を削り取ることによって前記半導体ウェハを加工し、各加工ディスクは、結合された研磨剤を有する加工層を含んでいる形式の、複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法において、加工中に、加工ギャップにおける温度一定に保つ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法であって、
各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、これによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動し、
回転する2つの加工ディスクの間で材料を削り取ることによって前記半導体ウェハを加工し、
各加工ディスクは、結合された研磨剤を有する加工層を含んでいる形式の、複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法において、
加工中に、加工ギャップにおける温度一定に保つことを特徴とする、
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法。
【請求項2】
前記の加工ギャップにおける温度を測定し、少なくとも1つの冷却ラビリンスを通って2つの加工ディスクのうちの1つを流れる冷却剤の流量または温度または流量および温度を前記の測定した温度に相応して変化させることによって前記の加工ギャップにおける温度を一定に保つ、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の加工ギャップにおける温度を測定し、加工ギャップに供給される冷却潤滑剤の流量または温度または流量および温度を前記の測定した温度に相応して変化させることによって前記の加工ギャップにおける温度を一定に保つ、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法であって、
各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、これによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動し、
回転する2つの加工ディスクの間で材料を削り取ることによって前記半導体ウェハを加工し、
各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層を含んでいる形式の、複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法において、
単位時間当たりに前記の回転ディスクがローリング装置の中心点の周りをまた2つの加工ディスクの各々に対して回転する数の大きさが、個々の回転ディスクがそれぞれの中心点の周りを回転する数の大きさよりも大きいようにしたことを特徴とする、
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法。
【請求項5】
前記の半導体ウェハが、2つの加工ディスクに対して進む軌跡曲線の長さはほぼ等しい、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記の半導体ウェハが2つの加工ディスクに対して進む軌跡曲線の長さの差分と、軌跡曲線の長さの平均値とから得られる比の大きさが20%以下である、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法であって、
各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、これによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動し、
回転する2つの加工ディスクの間で材料を削り取ることによって前記半導体ウェハを加工し、
各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層を含んでいる形式の、複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法において、
2つの加工層の摩耗の大きさの平均値に対する、2つの加工層の理論的な摩耗の大きさ


の差の比の大きさが、各半径方向位置rに対して1/1000以下であり、
ここで各加工層の理論的な摩耗の大きさは、
【数1】


によって得られ、
ここでaは、加工ディスクにて回転ディスクがローリング装置の中心点の周りを回転する運動のピッチ円半径であり、
eは、相応する回転ディスクの中心点と、現在着目している着目点との距離であり、
l(e)は、相応する回転ディスクの中心点を中心とする半径eの円の、半導体ウェハの面内にある弧の長さであり、
rは、加工ディスクの中心点を基準にした半径方向位置であり、
σiは、加工ディスクの中心点を中心とする回転ディスクの回転の角速度であり、
ωiは、回転ディスクがその中心点の周りを回転する自転の角速度であり、
emin = max{0; eexz-R}およびemax = eexz + R(ただしR = 半導体ウェハの半径)は、eについての積分の下限および上限を表し、
eexzは、回転ディスクにおける半導体ウェハの偏心を示し、また上側の加工ディスクに対するインデックスi=oまたは下側の加工ディスクに対するi=uは、角速度σiおよびωiが上側または下側の加工ディスクに関係することを示していることを特徴とする、
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法。
【請求項8】
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法であって、
各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、これによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動し、
回転する2つの加工ディスクの間で材料を削り取ることによって前記半導体ウェハを加工し、
各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層を含んでいる形式の、複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法において、
各加工層に対して、各半径方向位置rについての理論的な摩耗の大きさ


が、加工層全体について平均した理論的な摩耗の30%以下だけ偏差し、
ここで各加工層の理論的な摩耗の大きさは、
【数2】


によって得られ、
ここでaは、加工ディスクにて回転ディスクがローリング装置の中心点の周りを回転する運動のピッチ円半径であり、
eは、相応する回転ディスクの中心点と、現在着目している着目点との距離であり、
l(e)は、相応する回転ディスクの中心点を中心とする半径eの円の、半導体ウェハの面内にある弧の長さであり、
rは、加工ディスクの中心点を基準にした半径方向の位置であり、
σiは、加工ディスクの中心点を中心とする回転ディスクの回転の角速度であり、
ωiは、回転ディスクがその中心点の周りを回転する自転の角速度であり、
eexzは、回転ディスクにおける半導体ウェハの偏心を示し、また上側の加工ディスクに対するインデックスi=oまたは下側の加工ディスクに対するi=uは、角速度σiおよびωiが上側または下側の加工ディスクに関係することを示していることを特徴とする、
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法。
【請求項9】
両面を同時に研磨する間の摩耗による各加工層の厚さの均一性の変化が、半導体ウェハの厚さ減少の大きさの1/100以下となることであり、
ここで当該の加工層の厚さの均一性は、半導体ウェハに接触する各加工面の全面積についての最大の厚さと、最小の厚さとの差分と定められる、
請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法であって、
各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、またこれによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動し、
回転する2つの加工ディスクの間で材料を削り取ることによって半導体ウェハを加工し、
各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層を含んでいる形式の、複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法において、
全材料削り取りに対する、加工層の摩耗の過程において遊離した研磨剤によって発生した材料削り取りの割合が、加工層に固定的に結合された研磨剤によって発生した材料削り取りの割合よりもつねに小さいことを特徴とする、
複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法。
【請求項11】
両面を同時に研磨する間の、摩耗による加工層の厚さ減少は、半導体ウェハの厚さ減少の10%以下である、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
両面を同時に研磨する間の、摩耗による加工層の厚さ減少は、半導体ウェハの厚さ減少の2%以下である、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
両面を同時に研磨する間、各半導体ウェハの面積の少なくとも5%がつねに加工層に接触する、
請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記の加工層は、各加工ディスクに取り外し可能に接続されており、かつ簡単に交換可能である、
請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記の加工層を、接着、テンショニング、磁気的、静電的、真空またはベルクロファスナによって各加工ディスクに接続する、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記の半導体ウェハに接触している加工層の面は、80ショアA以上の硬さを有する、
請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記の加工層に結合されている研磨剤の平均粒径は9μm以下である、
請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記の加工層を研磨または仕上げるために砥粒を有する砥石を使用し、
ここで当該砥粒の粒径は、加工層に使用する研磨粒子の粒径と同じである、
請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記の加工層の研磨または仕上げを主に、もはや砥石に結合されていない遊離した粒子によって行う、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
半導体ウェハにおいて、
該半導体ウェハは、
− 等方性の研磨模様を有しており、ここで1点または対称軸に対して互いに平行または対称に延在する研磨溝を有する領域は、半導体ウェハの全表面の10%以下になり、
− 1mmの縁部スペースを除いた全半導体ウェハにて1μm以下の厚さの偏差を有しており、
− 半導体ウェハの直径の1/10の幅を有する半導体ウェハの縁部領域における厚さの偏差は、0.7μm以下であり、
− 半導体ウェハの直径の1/5の直径を有しかつ該半導体ウェハの中心部にある領域における厚さの偏差は、0.3μm以下であり、
− 反りおよび曲げはそれぞれ15μm以下であり、
− 1μm〜80μmの相関距離領域におけるRMS粗さは70nm以下であり、
− 表面の近くの結晶損傷の深さは10μm以下であることを特徴とする
半導体ウェハ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明が対象とするのは、複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法であり、ここでは各半導体ウェハは、ローリング装置(Abwaelzvorrichtung)によって回転させられる複数の回転ディスク(Laeuferscheibe)のうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、またこれによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動する。この際に半導体ウェハは、回転する2つの加工ディスク(Arbeitscheiben)の間で材料が削り取られて加工され、各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層(Arbeitschnitt)を含んでいる。また本発明は、上記の方法によって作製可能な優れた平坦度を有する半導体ウェハも対象としている。
【背景技術】
【0002】
エレクトロニクス、マイクロエレクトロニクス、マイクロエレクトロメカニクスに対しては、出発材料(基板)として、大域的および局所的な平坦度、片側についての局所的平坦度(ナノトポロジ)、粗さおよび清浄度についての要求が極めて高い半導体ウェハが必要である。半導体ウェハは、半導体材料からなるウェハであり、この半導体材料は、例えば、ガリウムヒ素などの化合物半導体、ならびに時としてゲルマニウムのこともあるがケイ素が大部分を占める元素半導体である。場合によっては、半導体ウェハに使用して素子を作製する前に、この半導体ウェハにまず層構造が形成されることがある。層構造は、例えば、絶縁体上の構成部材を支持するシリコン上部層("silicon on insulator", SOI)、またはシリコンウェハ上の歪ませたケイ素ゲルマニウム層(「歪みシリコン」)、または両者の組み合わせ(「歪みシリコンSOI」である。従来技術によれば、半導体ウェハは、連続する多数のプロセスステップにおいて作製され、これはふつうつぎのグループに分けることができる。すなわち、
a) 単結晶半導体インゴッド(結晶成長)
b) インゴッドを個々のウェハに切断
c) 機械的な加工
d) 化学的な加工
e) 化学的機械的加工
f) 場合によって層構造の作製
に分けることができるのである。
【0003】
上記のグループに割り当てられる個別ステップの組み合わせならびそれらの順序は、適用目的に応じて変化する。さらにクリーニング、選り分け、測定、パッケージングなどの多数のサブステップが使用される。
【0004】
上記の機械的加工は、先行する半導体インゴットの切断時に、例えば、長い切断持続時間にわたる温度ドリフトまたは動的なセルフシャープニング処理または自己鈍化処理(Selfabstumpfungsprozesse)によって発生するウェービネスを除去するのに使用される。さらに上記の機械的加工は、大まかなスライシング処理によって結晶質が損傷された表面層を削り取り、また表面の粗さを低減するのに使用される。しかしながら上記の機械的加工は殊に半導体ウェハのグローバルな平坦化に使用される。従来技術によれば、これにはさまざまな技術が使用される。例えば、ラッピング(遊離砥粒による両面平坦ラッピング)、カップホイールによる片面研磨(SSG single-side grinding)または2つのカップホイールの間における表面および裏面の同時両面研磨(DDG double-disk grinding)が使用される。
【0005】
DE10344602A1には、ラッピングから公知の運動学および強制する力のないガイドと、固定された砥粒の利点とを組み合わせた方法が記載されている。ここでは半導体ウェハはふつう、複数の回転ディスクにより、上側の加工ディスクと下側の加工ディスクとの間を運動する。これらの2つの加工ディスクは、例えば、研磨布に接着されている。半導体ウェハを収容するための複数の切り欠き部をそれぞれ有する回転ディスクは、ラッピングマシンの場合と同様に、クラウンギアを介して、内側および外側の駆動冠状部(Antriebkranz)からなるローリング装置と咬み合い、このローリング装置によって、その軸の周りおよび上記の駆動冠状部の軸の周りに回転運動するため、半導体ウェハは、同様にその軸の周りに回転する加工ディスクに対して、サイクロイド軌道を描く。
【0006】
しかしながらこの方法によって加工された半導体ウェハは、一連の欠陥を有するため、得られた半導体ウェハは、殊に要求の多い適用には不利であることが判明している。これによって示されたのは、例えば、一般的に縁部が顕著に低くなることによる不利な凸状の厚さプロフィールを有する半導体ウェハができてしまうことである。半導体ウェハは、その厚さプロフィールに不規則なウェービネス有し、また損傷深さの大きい粗い表面を有することも多い。損傷深さとは、半導体ウェハの表面から計算したつぎのような深さのことである。すなわち、結晶格子が、この深さまで、加工によって損傷されている、すなわち破壊されている深さのことである。
【0007】
損傷深さの大きい粗い半導体ウェハは、コストのかかる後処理が必要であり、この処理によってDE10344602A1に示された方法の利点が無駄になってしまう。凸状の半導体ウェハは、ふつうの化学的および化学機械的な後処理によっては、所望の平行平面の目標形状にできないか、または大きなコストをかけてはじめて所望の平行平面の目標形状にすることができる。残っている凸状態および残っている縁部の低下により、フォトリソグラフによる構成部材構造化中の照明エラーに結びつき、ひいては構成素子の欠陥に結びつく。したがって上記のような半導体ウェハは、要求の高い適用には不適切である。
【特許文献1】DE10344602A1
【特許文献2】US6007407
【特許文献3】W099/24218
【特許文献4】US5863306
【特許文献5】US6599177B2
【特許文献6】JP2001-219362A
【特許文献7】W095/19242
【特許文献8】US6179950B1
【非特許文献1】Th. Ardelt, Berichte aus dem Produktionstechnischen Zentrum Berlin, Fraunhofer-Institut fuer Produktionsanlagen und Konstruktionstechnik, IPK Berlin, 2001, ISBN 3-8167-5609-3
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、極めて線幅(「デザインルール」)の小さな電子素子を作製するのにも適している複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する方法を提供することである。
【0009】
さらに、半導体ウェハ作製時の縁部における低下の発生を回避することが課題である。
【0010】
また、例えば、半導体ウェハの中心部における最大厚さおよびこれに伴うウェハの縁部に向かってつねに小さくなる厚さ、または半導体ウェハの中心部における局所的な最小厚さなどの別の幾何学形状エラーを回避することも課題である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題は、複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する第1の方法によって解決され、ここでは各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、またこれによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動する。この際に半導体ウェハは、回転する2つの加工ディスクの間で材料が削り取られて加工され、各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層を含んでいる。この方法の特徴は、加工中に、加工ギャップにおける温度一定に保つことである。
【0012】
上記の課題は、同様に複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する第2の方法によっても解決され、ここでは各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、またこれによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動する。この際に半導体ウェハは、回転する2つの加工ディスクの間で材料が削り取られて加工され、各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層を含んでいる。この方法の特徴は、単位時間当たりに、回転ディスクがローリング装置の中心点の周りをまた2つの加工ディスクの各々に対して回転する数の大きさが、個々の回転ディスクがそれぞれの中心点の周りを回転する数の大きさよりも大きいことである。
【0013】
上記の課題は、同様に複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する第3の方法によっても解決され、ここでは各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、またこれによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動する。この際に半導体ウェハは、回転する2つの加工ディスクの間で材料が削り取られて加工され、各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層を含んでいる。この方法の特徴は、2つの加工層の摩耗の大きさの平均値に対する、2つの加工層の理論的な摩耗の大きさ


の差の比の大きさが、各半径方向位置rに対して1/1000以下であることであり、ここで各加工層の理論的な摩耗の大きさは、
【数1】


によって得られる。
【0014】
ここでaは、加工ディスク上の回転ディスクがローリング装置の中心点の周りを回転するピッチ円半径であり、
eは、相応する回転ディスクの中心点と、いま着目している着目点との距離であり、
l(e)は、相応する回転ディスクの中心点を中心とする半径eの円の、半導体ウェハの面内にある弧の長さであり、rは、加工ディスクの中心点を基準にした半径方向の位置であり、
σiは、加工ディスクの中心点を中心とする回転ディスクの回転の角速度であり、
ωiは、回転ディスクがその中心点の周りを回転する自転の角速度であり、
emin = max{0; eexz-R}およびemax = eexz + R(ただしR = 半導体ウェハの半径)は、eについての積分の下限および上限を表し、
eexzは、回転ディスクにおける半導体ウェハの偏心を示し、また上側の加工ディスクに対するi=oまたは下側の加工ディスクに対するインデックスi=uは、角速度σiおよびωiが上側または下側の加工ディスクに関係することを示している。
【0015】
上記の課題は、また複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する第4の方法によっても解決され、ここでは各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、またこれによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動する。この際に半導体ウェハは、回転する2つの加工ディスクの間で材料が削り取られて加工され、各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層を含んでいる。この方法の特徴は、各加工層に対して、各半径方向位置rについての理論的な摩耗の大きさ


が、加工層全体について平均した理論的な摩耗の30%以下だけ偏差することであり、ここで各加工層の理論的な摩耗の大きさは、
【数2】


によって得られ、ここで記号は、第3の方法において示した意味を有する。
【0016】
上記の課題は、また複数の半導体ウェハを同時に両面研磨する第5の方法によっても解決され、ここでは各半導体ウェハは、ローリング装置によって回転させられる複数の回転ディスクのうちの1つの切り欠き部において自由に運動できるように配置されており、またこれによってサイクロイドの軌跡曲線上を運動する。この際に半導体ウェハは、回転する2つの加工ディスクの間で材料が削り取られて加工され、各加工ディスクは、結合された研磨材を有する加工層を含んでいる。この方法の特徴は、全体的な材料削り取りに対する、加工層の摩耗の過程において遊離した研磨剤によって発生した材料削り取りの割合が、加工層に固定に結合された研磨材によって発生した材料削り取りの割合よりもつねに小さいことである。上記の方法により、また殊に上記の方法を有利に組み合わせることにより、格段に改善された特性で半導体ウェハを作製することができる。
【0017】
上記の半導体ウェハについての課題は、つぎように半導体ウェハによって解決される。すなわち、この半導体ウェハは、
− 等方性の研磨模様を有する。ここで1点または対称軸に対して互いに平行または対称に延在する研磨溝を有する領域は、半導体ウェハの全表面の10%以下になる、
− 1mmの縁部スペースを除いた全半導体ウェハにおいて1μm以下しか厚さが偏差しない、
− 半導体ウェハの直径の1/10の幅を有しかつこの半導体ウェハの縁部にある領域における厚さの偏差は、0.7μm以下である、
− 半導体ウェハの直径の1/5の直径を有しかつこの半導体ウェハの中心部にある領域における厚さの偏差は、0.3μm以下である、
− 反りおよび曲げはそれぞれ15μm以下である、
− 1μm〜80μmの相関距離領域におけるRMS粗さは70nm以下である、
− 表面の近くの結晶損傷の深さは10μm以下である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下では本発明によるすべての方法に当てはまる有利な実施形態を説明する。
【0019】
使用した装置の説明
図1には、本発明の方法を実施するのに有利な、従来技術による装置の重要なエレメントが示されている。ここに示されているのは、半導体ウェハのようなウェハ状のワークピースを加工する2ディスクマシンの原理斜視図であり、これは例えば、DE10007390A1に記載されている。このような装置は、共線の回転軸5を有する上側の加工ディスク1と下側の加工ディスク4を有しており、これらの加工ディスクの加工表面は互いに実質的に平行平面に配置されている。従来技術によれば、加工ディスク1および4は、鋳鉄、特殊鋼キャスティング、セラミック、複合材などから作製される。加工面は、コーティングされないか、または例えば特殊鋼またはセラミックなどからなるコーティングが施される。上側の加工ディスクは、多数の孔34を有しており、この孔を通して作業ギャップ30に運転手段を供給することができる。このような装置を研磨機械として適用するためには、上記の運転手段は、冷却潤滑剤(例えば、水)である。この装置には回転ディスク13に対するローリング装置が設けられている。このローリング装置は、内側の駆動冠状部7および外側の駆動冠状部9とからなる。回転ディスク13はそれぞれ少なくとも1つの切り欠き部を有しており、加工すべき半導体ウェハ15をこの切り欠き部に収容することができる。このローリング装置は、例えば、ラックピニオン−ピン歯車として、インボリュート歯車として、またはふつうに使用される別のかみ合わせ方式で実施することができる。整備のし易さ、作製コストの理由から、また一般的に機械の寸法が大きいことに起因して、またこれに伴って歯車エレメントの遊びが避けられないことから、これらの点で問題のないピン歯車が有利である。上側の加工ディスク1および下側の加工ディスク4ならびに内側の駆動冠状部7および外側の駆動冠状部9は、回転数no,nu,niおよびnaで、実質的に同じ軸5の周りを駆動される。
【0020】
上記の装置を本発明の方法に使用する場合、各加工ディスク1,4は、加工面に加工層11,12を有しており、これは、有利には布(織物、編み物、フェルト、繊維の束、繊維で補強したプラスチック型また繊維で補強していないプラスチック型など)、シート(単層または複層)または発泡成形材からなり、半導体ウェハとの接触によって材料が削り取られるこれらの表面層を研磨材としての研磨布が包んでいる。
【0021】
本発明の方法を実施するのに有利なシートの例は、US6007407に示されている。布の例は、例えば、W099/24218およびUS5863306に記載されている。構造化された(織り込まれ、「マイクロ複製された」(mikro-repliziert))加工面はUS6599177B2に示されている。
【0022】
有利には上記の加工層は、加工ディスクに接着される。従来技術によれば上記のような布、シートまたは層は、裏面に接着性のコーティングが施されており、接着によって加工ディスクに固定される。殊にサイズの大きな装置では、このような加工層を加工ディスクにエラーなしに、例えば気泡の閉じ込め、加工層の押し潰し、延びまたは膨らみなどのエラーなしに取り付けることは困難であり、また使用後にこの加工層を取り除くのも困難である。このため、JP2001-219362Aには上記のような加工層を孔(チャネル)を有するように実施することが示されており、これらの孔によって、加工ディスク表面と、布の裏面との間に閉じ込められる気泡を抜くことができるため、平坦で均一に布が被着される。さらにW095/19242には布側を小フックで構成することおよび加工ディスクの加工面を相補的に構成すること(「ベルクロファスナ」)が提案されており、これらによって殊に迅速かつ残りかすのない加工層の交換が可能になる。上記の布、シート、発泡形成物または層は、ワンピースで作製できないことが多い。この場合にこれらは、大きな支持体−台(シート、布、発泡材料など)に1つずつにラミネーションされるか、またはまとめられる。これは例えば、US6179950B1に記載されている。
【0023】
さらに本発明の方法を実施するために、上記の加工層の固定を、例えば真空による吸引によって(多孔性の材料、例えばセラミックからなる加工ディスクの通気性の層を通して)、磁気的または静電的な固定によって、または加工ディスクに取り付けられたテンショニング装置を用いて張ることによって固定するのが有利である。
【0024】
上側の加工ディスク1に固定される加工層11と下側の加工ディスク4に固定される加工層12との間に形成される加工ギャップ、すなわちこの中で半導体ウェハが加工される加工ギャップは、図1において参照符号30で示されている。
【0025】
図2には、下側の加工ディスク4を上から見た上記の装置が示されている。半導体ウェハ15は、ガイドケージとも称される回転ディスク13に入れられる。これらの半導体ウェハは、回転ディスクの各切り欠き部に形状結合または摩擦結合によって固定して結合されていないため、これらはこの切り欠き部内で自由に運動することができる。円形の半導体ウェハを有する有利なケースでは、殊に上記の回転ディスクの切り欠き部において半導体ウェハは自転することができる。この自転は有利である。それはこの場合に半導体ウェハの形状が回転対称になるからであり、これによってその均一性および対称性が向上し、ひいては本発明において有利である。
【0026】
以下では加工ディスクおよびローリング装置、すなわち装置全体の中心点を22とも記す。回転ディスク13における半導体ウェハ15の中心点を16で、またこの回転ディスクの中心点を21と示す。任意の着目点18は、下側の加工ディスク4の下側の加工層12において、加工ディスクの回転および駆動冠状部7および9の回転ことによって軌跡曲線19を描く。回転ディスク13の中心点21は、ローリング装置の中心点22と共心のピッチ円17上を回転する。
【0027】
図3により、研磨機械における半導体ウェハの運動を表すための別の特性量が確認される。ここでは基準系を選択して、この基準系において、観察する加工ディスクが静止しているようにする(一緒に回転する基準系)。図3の平面図では、下側の加工ディスク4だけが示されている。sは、回転ディスク13における半導体ウェハ15の着目点18が加工層12にわたって描く軌跡曲線19の弧長を表すとする。この着目点18の位置はいつでも、ローリング装置の中心点22からの半径方向の距離rおよび角度(φ(2次元の極座標))によって表される。内側の駆動冠状部7の回転niおよび外側の駆動冠状部9の回転naならびに加工ディスクの回転によって、回転ディスク13は角速度ωでその中心点21の周りを回転し、またこの中心点21は、角速度σで、装置全体の中心点22の周りを回転する。回転ディスクの中心点21と半導体ウェハ15の中心点16との距離を、回転ディスクにおける半導体ウェハの偏心eexzと記す。eで半導体ウェハ15における着目点18と、回転ディスク13の中心点21との距離を表すものとする。Rは、半導体ウェハ15の半径である。l(e)は、回転ディスク13の中心点21を中心とする半径eの弧の長さであり、ただしこの弧は半導体ウェハ15の面内にある。
【0028】
本発明の第1の方法の説明
本発明の第1の方法では、加工ギャップの温度は一定に維持され、しかも有利には同時に行われる両面研磨の全持続時間中、一定に維持される。本発明では研磨中に加工ギャップにおける温度を測定して、測定した温度と目標温度とが偏差する場合には有利な手段によって補正する。この温度測定は、例えば、固定のインターバルで行うか、または継続して行うことが可能である。加工ギャップにおける温度が一定であることによって、温度変化によって引き起こされる加工ディスクの変形が回避され、これらの加工ディスクは一定の平行平面な形状に保たれる。これにより、加工される半導体ウェハの幾何学形状が格段に改善されるため、本発明による半導体ウェハを作製できるようになる。
【0029】
この第1の方法の1実施形態では、各加工ディスクは少なくとも1つの冷却ラビリンスを有しており、この冷却ラビリンスを冷却剤が通流する。この実施形態では、冷却剤の温度または通流量を適当に変化させて、不所望の温度変化に対向して加工ギャップにおいて一定の温度を達成する。適切で有利な冷却ラビリンスの配置構成はDE19954355A1に記載されている。この配置構成の特徴は、冷却ラビリンスが通っている上側の装置(「上側プレート」)と、熱的に絶縁された中間層と、第2の冷却ラビリンスが通っている下側の層(「下側プレート」)とを有することである。さらに上記の明細書には基板ウェハをラッピング、研磨またはポリッシュするためのポリッシュプレートの平坦性を調整して制御する方法が記載されており、ここでは少なくとも3層のポリッシュプレートの下側プレートが温度調整されて、温度が一定に保たれ、また全加工ディスクの上側プレートが温度調整され、温度が各ポリッシュプロセスに適合されて、上記の下側プレートの温度調整によって、定常的な温度関係がこのポリッシュ装置において得られるようにする。相応する適用は、本発明の研磨法においても可能である。
【0030】
しかしながら殊に有利であるのは、加工ギャップに供給される冷却潤滑剤の流量または温度を、測定した温度に相応して変化させることによって加工ギャップの温度を一定に保つことである。2つパラメタ、すなわち温度および流量を適当に変化させて、加工ギャップにおける温度を一定に保つことも可能である。冷却ラビリンスを介する温度制御と比べてこの形式の制御は、これが格段に不活性であるという利点を有する。
【0031】
確定した目標値を上回る温度が測定される場合、冷却剤または冷却潤滑剤の温度が制御ループにおいて低減される。これに対して、確定した目標値を下回る温度が測定される場合、冷却剤または冷却潤滑剤の温度を高めて、加工ギャップにおける温度が実質的に一定に保たれるようにする。
【0032】
加工ギャップにおける温度の測定は、例えば、(薄い)加工層を通して、または加工層に開けられた小さな「測定窓」を通して、加工ディスクの表面に組み込まれた温度センサによって直接行われる。研磨中に加工ディスクは回転するため、温度測定値は、例えばスライディングコンタクトによって接触式に伝送されるか、または例えば無線、赤外線を介してまたは誘導式に非接触で伝送される。択一的には上記の加工ギャップを流れる冷却潤滑剤の温度を測定することにより、加工ギャップにおける温度を間接的に測定することも可能である。
【0033】
本発明の第2の方法の説明
以下では本発明の第2の方法を詳しく説明する。この方法では、加工ディスクは、回転ディスクがその各々の中心を回るよりも、高い角速度で全体装置の中心を回転する。精確にいうとこれが意味するのは、上側の加工ディスクの角速度Ωoおよび下側の加工ディスクの角速度Ωuである角速度Ωiの絶対値が、回転ディスクがその各々の中心点を回る自転の角速度ω0と、ローリング装置全体の中心点の周りを回転ディスクが回転する角速度σ0とから得られる差分の絶対値よりも大きいこと、すなわち|Ωi|≧|ω0−σ0|である。速度分布の広がりはこれによって低減される。半導体ウェハと、加工ディスクの加工層との間の相対速度は、この方法によれば一定ではなく、場所および時間に依存する。速度分布とは、所定の相対速度が発生する頻繁さのことである。広がりの小さな速度分布は有利である。それはこれにより、半導体ウェハが等方性に加工されることになるため、本発明の半導体ウェハの作製が可能になるからである。
【0034】
本発明の第2の方法の枠内では、2つの加工ディスクの各々を基準とした半導体ウェハの軌跡曲線は、それぞれエピトロコイド、すなわち、正規形のエピサイクロイド、伸ばしたエピサイクロイドまたは縮めたエピサイクロイドである。
【0035】
さらに本発明の第2の方法の枠内で有利であるのは、同じ時間に半導体ウェハが、2つの加工ディスクに対して進む、軌跡曲線の長さがほぼ等しいことである。この要求は、例えば、つぎのような場合に満たされると考えられる。すなわち、同じ時間に半導体ウェハが2つの加工ディスクに対して進む、軌跡曲線の長さの差分と、この軌跡曲線の長さの平均値とから得られる比の絶対値が20%以下である場合に満たされると考えられる。しかしながら軌跡曲線の長さが必然的に完全に同じになる運動も存在するが、これは必ずしも必要ではない。上記の軌跡曲線のほぼ等しい長さは、回転ディスクの回転速度を、加工ディスクの回転速度に対して小さく選択することによって達成することができる。
【0036】
上で述べた手段によって、半導体ウェハの表面および裏面は、いずれの時点においても同様な摩擦力、加工層の動き始め方向、速度および加速度を受ける。例えば、急峻な負荷の変化が回避され、回転ディスクの孔における半導体ウェハの一様な自転がサポートされる。表面および裏面に対する速度プロフィールは、広がりおよび時間分布が類似している。結果的に表面および裏面はほぼ対称に材料が削り取られ、また場所に依存する粗さまたは表面/裏面の非対称な粗さまたは表面近くの結晶損傷(ダメージ)によって発生する半導体ウェハの波打ち(歪みによって誘起される反り/曲げ)の少ない等方性の研削模様(Schliffbild)が得られる。これによって半導体ウェハの表面は平坦かつ等方になり、その際に従来技術による研削、ラッピングまたはポリッシュ法の、例えば「研削のへそ(Schleifnabel)」(中央のくぼみ)または「縁部低下」(縁部領域における厚さの減少)として公知である反りまたは歪みが発生しない。その他に、ふつう両面を同時に研削する前に作製されていたエッジプロフィールを非対称に変更しない、またこれによってこのエッジプロフィールの対称性を維持したままにするという利点が得られるのである。
【0037】
本発明の第3および第4の方法の説明
以下では本発明の第3および第4の方法を詳しく説明する。
【0038】
本発明の方法を実施するためには、セルフシャープニング特性を有する加工層が必要であるため、この加工層は、所定の有限の摩耗を受けるようにしなければならず、これによって、つねに新しい先鋭な研磨材が露出して一様な研磨特性が得られるようにする。その一方で研磨を行う毎に加工面が過剰に摩耗することは望ましくない。それはこのような場合、加工面の厚さおよび形状が速く変わりすぎて、加工パラメタ(機械パラメタおよびプロセスパラメタ)をつねに追跡しなければならないことになり、これは、不安定であるために不利なプロセスになってしまうことになる。したがってここではセルフシャープニング特性がなお保証されるが、他方では幾何学的に極度に不安定な加工層にならず、これによって十分に安定な加工プロセスが可能になる最適な摩耗率が存在するのでしあり、この加工プロセスによって、広い領域にわたって一定の平坦特性を有する半導体ウェハが再現可能に供給されるのである。
【0039】
加工層の摩耗を予測できるようにするため、この加工層によって加工された半導体ウェハによるこの加工層の負荷を、位置を特定して求めなければならない。これには、加工中に加工ディスク上で半導体ウェハが進む軌跡曲線を精確に表さなければならない。
【0040】
回転する加工ディスクと共に運動する基準系(不変基準系)において、加工ディスクにおける、半導体ウェハの任意の着目点18の軌跡曲線


は、図3で確認した参照符号により、複素数
【数3】



【数4】


と表される。
【0041】
恒等式eix =cos x+i・sin xにより、等式(1)から直ちに実直交座標系における軌跡曲線のパラメタ表示(x(t);y(t))が得られる。
【0042】
半径方向の位置
【数5】


および軌跡速度
【数6】


の大きさ
【数7】


は、大きさの計算および時間の微分によって得られ、
【数8】


となる。
【0043】
ここでs(t)は、進んだ弧長を表し、また変数の上の点は、この変数の時間による微分を表す。
【0044】
2次元極座標(r(t);φ(t))における着目点Pの位置の角度φ(t)および半径方向の位置r(t)の時間微分


は、最終的に
【数9】


によって得られる。
【0045】
式(2)のr(t)および式(3)のφ(t)により、2次元極座標系における時間によるパラメタ表示が得られる。
【0046】
【数10】


を考慮すると、
【数11】


が得られる。
【0047】
r(t)に対する式(2)を


について式に代入することによって、加工ディスクにおける半径方向の位置の関数として、相応する式が得られて、
【数12】


となる。
【0048】
別の仮定なしに、加工層を隈無く移動する半導体ウェハ15の任意の着目点18によって発生する半径に依存する加工層の摩耗


は、面積要素r・∂r・∂φ当たりに着目点18が移動する弧長∂sおよびこれに必要な時間∂tに比例して、
【数13】


となる。
【0049】
上でわかった式を代入することによって、
【数14】


が得られる。
【0050】
最終的に回転ディスクの中心点を中心とする半径eの円弧の長さl(e)の数値が求められる。ここでこれは、


に対して許容されている値域のすべてのeに対して、回転ディスクにある半導体ウェハを通る。これにより、回転ディスクの中心点の中心としかつ同じ距離を有する半導体ウェハの同じ値のすべての点の寄与が考慮される。ここでこれらの点はすべて、回転ディスクの自転中にいずれかの時点に、加工面の考察している点を同じように通過してその摩耗に寄与する。すべてのeについて得られた式を積分することにより、最終的に、2次元的に広がっている半導体ウェハ内の考えられ得るすべての着目点全体による加工層の摩耗に対する求める式


が、
【数15】


で得られる。
【0051】
ここでインデックスi=0(上側)またはi=u(下側)であり、個々の角速度はσo,σuであり、ωoおよびωuは各加工ディスクを基準にした角速度であり、またemin=max{0;R-eexz}およびemax=eexz-Rである。半導体ウェハは回転ディスクにおいて多様に配置され得るため、式(8)における積分に対する統一のとれた解を可能にするl(e)についての解析的な式はふつうは得られない。したがって実践的には値域{emin …. emax}の多く値eについてl(e)に対する値を計算し、式(8)の積分の代わりに、すべてのeにわたって被積分関数についての総和をとる。l(e)は、時として「形状関数(Gestaltfunktion)」と称され、これは回転ディスクにおける半導体ウェハの配置を表す。
【0052】
有利であることが判明したのは、本発明の方法を実施するのに有利な装置の与えられた値aおよびeexzに対してパラメタの組み合わせσiおよびωiを選択して、式(8)による加工層の摩耗は、加工層の半径すべてについて可能な限り変化が小さくなるようにすることであり、これによって、本発明による第4の方法が定められる。これによって加工層が均一に摩耗すること保証することができ、またこの均一な摩耗により、半導体ウェハから持続的に均一に材料が削り取られることが保証される。研磨した半導体ウェハの厚さプロフィールにおける不規則なウェービネスは、上記のようにして高い信頼性で回避することができる。
【0053】
さらに、式(8)による加工面の摩耗が上側および下側の加工層に対して可能な限りに類似していれば同様に有利であるが、このことは本発明による第3の方法に反映されている。この第3の方法が具体的に意味するのは、加工ディスクの半径方向位置r毎の2つの加工面の摩耗の大きさの平均値に対する、2つの加工面の理論的な摩耗の大きさ


の差分の比の値が、1/1000以下であることである。この関連において同様に有利であるのは、研磨加工中の摩耗による加工層の厚さの均一性の変化が、半導体ウェハの厚さ減少の値の1/100以下となることであり、ここでこの加工層の厚さの均一性は、半導体ウェハに接触する加工面の全領域にわたる最大の厚さと、最小の厚さとの差分と定められる。
【0054】
有利には研磨装置に動作に対するパラメタセットを選択して、本発明の第3および第4の方法の要求が同時に満たされるようにする。
【0055】


に対する条件を満たしかつ機械に依存しない有利なパラメタセット{σo,σu,ωo,ωu}は、プラネタリギアに対する公知の式
【数16】


と、駆動部回転数nj(j=o,上側の加工ディスクの回転数;j=u,下側の加工ディスクの回転数)と、ni=内側の駆動冠状部と、na=外側の駆動冠状部の回転数とに対する、機械に依存するパラメタセット{no,nu,ni,na}と、


に対する式における代入によるテストから得られ、ここでriは、回転ディスクに対する内側の駆動冠状部のピッチ円半径、raは外側の駆動冠状部のピッチ円半径である。この方程式の独立した自由度は低いため、この方程式により、上記の条件を満たす有利なパラメタセットが高速に得られる。
【0056】
図8(A)には、上記の特性を有しない不利なパラメタの組み合わせ{σ;ω}が示されており、図8(B)には上記の特性を有する有利なパラメタの組み合わせが示されている。機械に依存する運動パラメタ{no,nu,ni,na}を機械に依存しない運動パラメタは、Th. Ardelt, Berichte aus dem Produktionstechnischen Zentrum Berlin, Fraunhofer-Institut fuer Produktionsanlagen und Konstruktionstechnik, IPK Berlin, 2001, ISBN 3-8167-5609-3に詳しく説明されている。
【0057】
回転ディスクに対するローリング装置のピッチ円半径がriおよびraであり、特性数がri/(ra-ri) ≒ 0,552, ri/(ra+ri) ≒ 0,262であり、また本発明の方法を実施するのに有利であるDE10007390A1に記載された装置に対して、機械に依存するパラメタセット(no,nu,ni,na)=(30,−36,−46,12)RPMの換算により、機械に依存しないパラメタセット ()=(−33.2,32.8,14.0,80.0)l/sが得られる。
【0058】
上側の加工層11に生じる軌跡曲線19は、図9の左半分に示されている。下側の加工層12に生じる軌跡曲線20は、図9の右半分に示されている。図8(A)によるパラメタの組み合わせに対して加工層は、式(8)(図10(A))にしたがって極めて不均一に摩耗される。下側の加工層に対して、内側の縁部の近くに、局所的に極めて大きくすり減らされはっきりと区切られた領域27と、上側の加工層のすり減り26に対してやや摩耗の大きな比較的幅の広い領域25とが得られる。選択したこの方法パラメタに対して計算した、加工層の2つの摩耗の差分が、図11(A)に示されている(28)。
【0059】
これに対して、図8(B)には本発明による方法パラメタの選択が示されている。上側および下側の加工層(25および26)の得られた摩耗は、この装置の加工ディスクの半径にわたって対称であり、また上側および下側の加工層に対してほぼ同じである(図10(B))。2つの加工層の摩耗の差分29は、図8(A)に示した本発明にパラメタ選択によらない例における差分よりも100倍以上小さい。
【0060】
本発明の第3および第4の方法により、本発明による半導体ウェハを作製することができ、これらの2つの方法の要求を同時に満たす場合に最良の結果が得られる。
【0061】
本発明の第5の方法の説明
以下では本発明の第5の方法を詳しく説明する。この方法では、加工層の摩耗の過程において遊離した研磨材によって発生した材料削り取りの、全体的な材料削り取りに対する割合が、加工層に固定に結合された研磨材によって発生した材料削り取りの割合よりもつねに小さい。
【0062】
これは、上側の加工ディスクの平均荷重を有利に選択することに加えて、例えばまた有利には加工層をすべての軌跡曲線にわたって均一に負荷をかけることによって達成される。このために有利であるのは、加工ギャップにおける温度を本発明の第1の方法にしたがって一定に維持して、温度変化によって発生する加工ディスクの変形を回避する。これによって、全プロセスにわたってまた各点において、上側および下側の加工ディスクの加工層間に平行な加工ギャップが得られ、またこれらの加工層は、加工中にこれらの加工層を越えて導かれる半導体ウェハによって一定の力で負荷がかけられる。過負荷によって、使い古されていない研磨粒子が予定より早く遊離するという加工層の粒子接合の構造的な破壊(「寄生的なラッピング」)はこれによって回避され、また同様に不所望である、過少負荷による、半導体ウェハからの均一の材料削り取りの中断も回避される(切り込み−膨張力(Einschnitt-Schwellkraft))。
【0063】
本発明の第3および第4の方法も、均一な負荷を達成し、これによって加工層を均一に摩耗するのに有利である。不均一に摩耗した加工層における不均一な加工力により、加工層に含まれる研磨材の結合が局所的に過負荷になる。このような場合に布は、局所的に殊に速くすり減って、未使用の研磨材を過剰に遊離する。ここではいわゆる「寄生ラッピング」が発生する。すなわち、ラッピングスラリによるラッピングの場合と同様に材料削り取りはもっぱら遊離した粒子によって行われるのである。これは、加工層の均一な摩耗を保証することによって回避することができ、これによって、粗さが格段に少なく、損傷の深さが一層浅く、また縁部低下が少ない半導体ウェハが得られる。
【0064】
さらにこの要求は、均一かつ広がりの小さい速度分布によっても達成することができ、これはやはり有利にも本発明の第2の方法に達成される。材料削り取り速度は、研磨時に、すなわち、例えば有限の切り込み−膨張力によって、または冷却潤滑剤および研磨泥の搬送現象によって、一般的には圧力および研磨運動の速度に必ずしも比例せずに変化する。したがって不均一または広がった速度分布は、一般的に加工層に不均一に負荷をかけ、不均一に材料を摩耗させ、ひいては結果的に得られる半導体ウェハの形状が不利になってしまう。
【0065】
さらに、冷却潤滑剤の十分な流量を選択して、この流量によって加工層の過剰な摩耗を回避することは有利である。冷却潤滑剤が少なすぎると、加工層が局所的に加熱し、ひいては粒子接着剤、研磨粒子が過負荷になり(研削能力が失われる)、または熱膨張および圧力上昇によって不均一に摩耗する。冷却潤滑剤が多すぎると、半導体ウェハが部分的に浮揚し(ハイドロプレーニング)、ひいては同様に材料削り取りの均一性が損なわれてしまう。
【0066】
また殊に有利であるのは、研磨過程中の摩耗による加工層の厚さの減少が、研磨過程中の半導体ウェハの厚さの減少の10%以下になり、殊に有利には2%以下になることである。
【0067】
本発明の5つの方法のいずれも、本発明による半導体ウェハを作製するのに役立つ。しかしながら半導体ウェハの殊に有利でありかつ殊に本発明による特性は、本発明による方法の複数の要求または理想的なケースではすべての要求を同時に満たす場合に得られる。
【0068】
加工層に接着される研磨剤として、6以上のモース硬度を有する硬質組成物が有利である。従来技術から公知の考えられ得る研磨材には、ダイヤモンド、シリコンカーバイド(SiC),セレン2酸化物(CeO2)、コランダム(酸化アルミニウム、Al2O3)、ジルコン2酸化物(ZrO2)、窒化ホウ素(BN;立方晶系窒化ホウ素CBN)、さらにシリコン2酸化物(SiO2)、炭化ホウ素(B4C)、実質的により柔らしい材料、例えば炭酸バリウム(BaCO3)、炭酸カルシウム(CaCO3)または炭酸マグネシウム(MgCO3)までがある。しかしながら殊に有利であるのはダイヤモンド、シリコンカーバイド(SiC)および酸化アルミニウム(Al2O3;コランダム)である。
【0069】
研磨材の平均粒径は9μm以下とするとよい。加工層に接着される研磨粒子の有利なサイズは、研磨材としてダイヤモンドを使用する場合、平均で0.1〜9μmであり、殊に有利には0.1〜6μmである。ダイヤモンドは有利には単独でまたは集成体(「クラスタ」)として加工層の接着基質(Bindungsmatrix)に包み込まれる。集成体接着剤の場合、有利であることが示された粒径は、クラスタ構成体の主粒径に関係する。
【0070】
有利にはセラミック製の接着剤を有する加工層を使用し、殊に有利なのは合成樹脂接着剤である。集成体を有する加工層の場合、ハイブリッド形系(集成体内のセラミック接着材および集成体と加工層基質との間の合成樹脂接着剤)も有利である。
【0071】
加工層の硬さは、有利には少なくとも80ショアAである。殊に有利には加工層を多層で構成する。ここで上層と下層とが異なる硬さを有し、これによって加工層の長い波のコンプライアンス(Nachgiebigkeit)および点弾性(Punktelastizitaet)を互いに依存せずに方法の要求に適合させることができる。
【0072】
加工層を最初に使用する前に、この加工層に包まれているる研磨材を有利には、最上部の層を削り取ることによって遊離させて、この研磨材が研磨過程に利用できるようにする。この初期研磨は、例えば砥石または刃によって行われ、これらは専用に変更した回転ディスクに取り付けられ、本発明による方法それ自体と同様にローリング装置を用いて2つの加工ディスクにわたって導かれる。この初期研磨は、英語では「ドレッシング(dressing)」とも称される。
【0073】
この研磨(「ドレッシング」)は、砥粒を含む砥石によって行われ、ここでこの砥粒は、加工層の研磨材と類似の粒径を有する。この「砥石」を、例えば、リング状にまた外側が歯切りされたドライブディスク(Mitnehmerring)に入れることができ、これによってこの砥石が、研磨機械のローリング装置により、上側の加工層と下側の加工層との間でこれらに沿ってガイドされるようにする。仕上げ中にこの砥石は有利には加工層の表面全体を隈無く移動し、また殊に有利には時としてまたはつねにその縁部を越えて移動する。有利には砥粒を砥石に結合して、砥石の摩耗によってなお経済的な研磨動作が可能であるようにする。しかしながら研磨プロセス中にはつねに、結合されていない砥石粒子の少なくとも1つの層が、砥石表面と加工層表面との間の加工ゾーンに存在して、研磨がもっぱら遊離した(結合されていない)粒子によって行われる。
【0074】
すなわち、上記の研磨プロセスによって表面近くに邪魔な層が加工層に形成され、その深さは、ほぼ砥粒と同じ大きさを有することが示されたのである。したがって粒子が粗すぎる砥石により、加工層の特性に特徴付けられるのではなく砥石の砥粒によって特徴付けられる構造が加工層に刻みつけられてしまうのである。このことは、後続の研磨動作において所望される加工層の可能な限り均一なセルフシャープニングに対して不利である。細かすぎる砥石によると、削り取られる材料が少なくなりすぎ、研磨過程は不経済になる。最終的に示されたのは、主に遊離した砥粒による研削により、砥粒のローリング運動に起因して、研削動作の際、主に固定の砥粒による研削よりも加工層に弱い力が加えられ、また粗いが、殊に等方に研削された加工層が得られることである。
【0075】
加工層の研削または仕上げに対して有利には、加工層に使用する砥粒よりも柔らかい砥粒を使用する。殊に有利であるのは、コランダム(Al2O3)からなる砥粒である。
【0076】
請求した方法による本発明の動作において、加工層および機械パラメタを有利に選択すると、加工層を繰り返して使用することによって切れ味のなまった研磨材の残滓が取り除かれてつねに新しく切削に有利な研磨材が遊離される。これによって、加工層を完全に摩耗するまで連続動作が可能である。再研削のために合間に介入することがないこの動作条件は、加工層の「セルフシャープニング動作」と称され、これは殊に有利である。加工層の表面に露出された粒子が、半導体ウェハの表面に影響を及ぼすことおよび加工層と半導体ウェハとの相対運動によって行われる材料削り取りを技術的には「幾何学的に不確定な切削を有する多粒子研削(Vielkorn-Schleifen mit geometrisch unbestimmter Schneide)」と称される。
【0077】
有利には、研削装置の駆動部の選択した速度によって可能な限りに平坦な半導体ウェハが得られるように研削を行う。ツールの運動とワークピースの運動とを動作機構的に結合する(「プラネタリギア」)ことによって、加工層の運動を独立して選択することはできない。例えば、加工層の摩耗が、その面全体にわたってもはや均一には行われない運動経過が発生し得る。すなわち加工層はその最初の形状を失い、また場合によって平行平面の加工ギャップを回復するために加工層を時々合間で調整しなければならない。有利には加工層を選択して、可能な限りに摩耗の少ないセルフシャープニング動作が得られるようにし、また駆動部を調整して、半導体ウェハの形状がなお可能な限り良好である状態において、加工層の負荷が可能な限り均一になり、上記のような合間の調整過程をできる限り行わないで済むようにする。半導体ウェハの所望の1μm以下のTTVに対して、高々20回の後毎に行えば、動作はなお経済的である。高々50回の後毎に行う場合、2よりも小さなTTVに対して、速度を調整しなければならない。速度を調整しなければならない。
【0078】
さらに、有利であるのは、加工層を主に平坦に作用させることによって材料の研削を行うことである。「平坦に作用させる」とは、研削加工中に実際に平均的に半導体ウェハに接触する加工層の面部分が、慣用のカップホイール研磨プロセス、例えばDDGまたはSSGによって加工する際のカップホイールの研磨コーティング(Schleifbelag)の接触面よりも格段に大きいことである。DDGではカップホイールの研磨コーティングの作用する接触面は、半導体ウェハの面積の約0.5%〜3%であり、SSGでは約0.5%〜5%である。本発明の方法において有利には上記の割合は5%以上であり、殊に有利には10%〜80%である。
【0079】
加工層に接触する回転ディスクの部分が金属を含まないことも有利である。回転ディスクは有利には、全く金属を含まない材料、例えばセラミック材料から作製される。しかしながら、例えば鋼または特殊鋼からなる芯を有し、非金属のコーティングで覆った回転ディスクも有利である。このようなコーティングは、有利には熱可塑性のプラスティック、セラミックまたは例えばOrmocer(R)(ケイ酸塩化合物)のような有機・無機のハイブリッドポリマー、ダイヤモンド(「ダイヤモンドライクカーボン」DLC)からなり、また代用としては硬質クロームメッキまたはニッケル−リン−コーティングからなる。
【0080】
金属製の回転ディスクないしは金属製の芯を有する回転ディスクの場合、半導体ウェハを収容する切り欠き部の壁部の内側に有利にはセラミック材料を張り、これによって半導体ウェハと、回転ディスクの金属とが直接接触しないようにする。
【0081】
有利には、半導体ウェハを収容する回転ディスクの切り欠き部を、各回転ディスクの中心を基準にして偏心して取り付けて、回転ディスクの中心点が、半導体ウェハの面の外側にあるようにする。例えば、これは300mmの直径を有する半導体ウェハを加工する際には、回転ディスクの中心を基準にして150mm以上の偏心になる。1つの回転ディスクは有利には、半導体ウェハに対する3〜8つの切り欠き部を有する。研削過程中、有利には5〜9個の回転ディスクが同時に研削機械内にある。
【0082】
半導体ウェハ15の任意の着目点18が加工ディスク1および4を運動する軌跡速度
【数17】


の大きさ
【数18】


に対して、0.02〜100m/sの範囲が有利であり、また0.02〜10m/sの範囲が殊に有利である。例えば、DE10007390A1に記載されている、主駆動部の実現可能な回転数の点から見て有利な装置が有する制限であり、また本発明の方法を実施するのに有利な従来技術による装置において通例である制限に起因して、軌跡速度に対して0.2〜6m/sの範囲が殊に有利である。
【0083】
加工中に半導体ウェハに対して加工ディスクが押しつけられる圧力および加工ディスクにわたる半導体ウェハの軌跡速度は、主負荷ステップ中に有利には、全削り取り速度、すなわち、半導体ウェハの2つの面における削り取り速度の合計が2〜60μm/minとなるように選択する。主負荷ステップとは、研削処理全体の全削り取り量の最大分が発生する加工フェーズのことであり、ここで加工フェーズそれ自体は、すべての方法パラメタが一定のままである時間区間のことである。ふつう主負荷ステップは、圧力が最も高いか、または割合として持続時間が最も長いか、この両方である加工フェーズである。3〜15μmの平均的な大きさを有するダイヤモンド製の砥粒を有する加工層の場合、2.5〜25μm/minの研磨速度が有利である。
【0084】
主負荷ステップ中に加工ディスクによって加えられる圧力に対して、0.007〜0.5barの範囲が有利であり、また0.012〜0.3barが殊に有利である。これらのデータに対して上記の圧力は、加工のために装置にある半導体ディスクの全面積についての圧力であり、加工層と半導体ウェハとの間の有効接触面についての圧力ではない。
【0085】
さらに加工の主負荷ステップ中の回転ディスクの平均回転速度を基準にして、加工ディスクの逆方向に回転させることは有利である。付加的に殊に有利であるのは、加工フェーズが異なる毎に圧力、回転数およびひいては軌跡速度が異なる値をとることである。最後に同様に有利であるのは、所定の低圧加工フェーズ(「消火」または「スパークアウト」フェーズ)において加工ディスクを逆方向に回転することである。このような消火フェーズは殊に全研磨処理の最後に意味があり、したがって有利である。
【0086】
本発明の枠内で使用される冷却潤滑剤は有利には、以下に挙げる1つまたは複数の材料の水ベースの混合物である。すなわち、粘性を変える添加物、例えば粘性を高める添加物、例えば、グリコール、例えば、短鎖または長鎖のポリエチレングリコール、アルコール、ゾルまたはゲル(例えば、高分散性のケイ酸の添加物)および冷却剤または潤滑剤として公知である類似の材料の水ベースの混合物である。さらにpH値を変える添加物、酸、アルカリおよび合成された緩衝液が有利である。殊に有利であるのは、水酸化カリウム(KOH)、炭酸カリウム(K2CO3)、水酸化テトラメチルアンモニウム(N(CH3)4OH)、テトラメチル炭酸アンモニウム(N(CH3)4CO3),水酸化アンモニウム(NH4OH)および水酸化ナトリウムなどのアルカリ添加物である。冷却潤滑剤のpH値は有利には7.0〜12.5の範囲である。さらに、例えば銅錯体を形成する錯化剤を添加することができる。しかしながら殊に有利な冷却潤滑剤は、いかなる添加物も有しない純水である。
【0087】
実行の間に上側の加工ディスクに供給される冷却潤滑剤の量は、有利には0.2〜50 l/minの範囲にあり、殊に有利には0.5〜20 l/minの間にある。ここで示した値は、研磨処理全体にわたって測定した平均値であり、また約1.5m2の有効加工ディスク表面についてのものである。例えば本発明の方法を実施するのに有利であり、DE10007390A1に記載されている装置はこの有効加工ディスク表面積を有する。
【0088】
本発明による方法は、有利には、100mm以上の半径を有する、また殊に有利には300mm以上の半径を有する単結晶シリコン製の半導体ウェハを加工するのに使用される。本発明の方法によって加工する前の有利な初期の厚さは、500〜1000μmである。300mmの直径を有するシリコンウェハに対して、775〜900μmの初期の厚さが殊に有利である。
【0089】
半導体ウェハは、(例えば、ワイヤソー、バンドソーまたは内周刃切断機を用いて)半導体インゴットをウェハに切り出した後かつ(例えば化学的機械的研磨を用いた)最後の仕上げ処理の前に本発明の方法によって加工される。切り出しと本発明による方法の間または本発明による方法と最後の仕上げ加工との間の別の加工ステップは、根底にある課題を解決するために請求した本発明の方法の特徴の適合性を損なうことなく、オプションで付け加えることができる。これは例えば別の機械的、半導体ウェハを作製する加工手順のグループb),c)およびd)からなる化学的または化学機械的加工ステップとすることが可能であり、これは従来技術(上を参照されたい)に示されている。
【0090】
本発明の方法によって加工した後の半導体ウェハの最終的な厚さは、有利には500〜950μmであり、殊に有利には775〜870μmである。全体削り取り、すなわち、半導体ウェハの両面からの個々の削り取りの合計は、7.5〜120μmであり、殊に有利には15〜90μmである。
【0091】
半導体インゴットをウェハに切り出した後、本発明の研磨方法の前に従来技術による機械的な加工方法を適用することである。
【0092】
さらに、最後の仕上げ処理の前に本発明の研磨方法に続いて従来技術による別の微細加工方法を適用することは有利である。
【0093】
最後に、インゴット切り出しと仕上げ加工との間で従来技術の方法による前および後処理方法により、本発明による研磨方法を補足することは有利である。
【0094】
殊に有利であるのは、インゴットを切った直後に半導体ウェハに本発明による研磨を行い、これに続いて化学機械的研磨を行い、その上で材料をさらに削り取らない加工ステップを行うことは有利である。材料を削り取る処理とは、例えばエッチング処理、ラッピング処理または研磨処理のことであり、ここでは半導体ウェハから削り取られる材料の厚さが、本発明の方法の後に半導体ウェハに生じた厚さ変化(TTV)よりも大きい。この意味において材料を削り取らないステップとして、本発明によって加工される半導体ウェハに生じた厚さ変化(TTV)よりも材料削り取りが少ないステップ、例えばクリーニングステップ、エッチングステップ、研磨ステップまたはポリッシングステップなど、または測定ステップ、選別ステップおよび実質的に半導体ウェハの表面を変化させないステップ、例えばエッジ丸めまたはエッジポリッシングステップも除外すべきでない。
【0095】
本発明による半導体ウェハの説明
本発明による方法を適用した結果として得られるのは、殊に本発明による方法のいくつかまたは有利にはすべてを有利な組み合わせを適用した結果として得られるのは、残りの非平坦性がいわゆる「研磨のへそ」(ウェハ中心部における局所的な厚さの減少)またはいわゆる「縁部低下」(半導体ウェハの縁部領域における厚さの減少)によって決定的な影響受けない厚さ偏差がわずかな半導体ウェハであり、その表面は、十分に等方性でありかつ殊に中心対称ないしは放射対称でない研磨溝と称される加工トレースの分布と、70nm RMS以下の粗さとを有する。
【0096】
本発明の半導体ウェハ、例えば以下の有利な特性を有する。
【0097】
− 等方性の研磨模様。ここで1点または対称軸に対して互いに平行または対称に延在する研磨溝を有する領域は、半導体ウェハの全表面の10%以下になる。研磨模様の等方性の度合いの求め方を以下、説明する。
【0098】
図12には、加工した半導体ウェハの等方性の尺度として、角度クラス毎に半導体ウェハの研磨溝の加算した(累算した)長さが示されている(2次元の極座標系におけるヒストグラム)。この加算した長さは、すべての角度にわたって平均した研磨溝の長さで正規化して示されている。図12(A)は、十分に同じに分布しかつ合計では十分に同じ長さになる半導体ウェハの加工トレース35を有しており、これは本発明による等方性の研磨模様を有する(角度クラス毎に累算した研磨溝の偏差は、すべての角度にわたって累算した研磨溝に対して±10%以下である)。図12(B)には、本発明によるものではない非等方性の半導体ウェハの研磨溝ヒストグラム36を示されている。上記の値を求めるため、半導体ウェハの表面を視覚的に検査して、各角度クラス(ここでは15°毎、±7.5°内)に割り当てられる数が求められて、これが研磨溝の長さと乗算される。研磨方法において研磨溝の大きさおよび深さは、使用した砥粒のサイズに近似されるため、このような方法は、ここで指定した境界内(±10%)では極めて細かい溝または極めて大まかな溝による寄与による多義性がなく十分に信頼性があり、また有効である。択一的には例えば、角度位置を決定する安価な散乱光方式を使用することができ、ここでは半導体表面の光沢(非鏡面散乱光)が角度に依存して測定され、その角度偏差が表面の等方性に対する尺度数として使用される。上記の角度は、半導体ウェハのノッチを基準に示される(ノッチ=0°)。
【0099】
− 1mmの縁部スペースを除いた全半導体ウェハにおいて1μm以下しか厚さが偏差しない。ここでこの厚さの偏差は、50nmまでまたはそれ以下にまで到達可能である。「厚さ偏差」という用語は、慣用のパラメタ「TTV(total thickness Variation)」の意味において理解すべきである。
【0100】
−半導体ウェハの直径の1/10の幅を有するこの半導体ウェハの縁部領域における厚さの偏差は、0.7μm以下であり、50nmまたはこれ以下の値も達成可能である。したがって本発明による半導体ウェハは、取り立てていうほどの縁部低下は有しないのである。
【0101】
−半導体ウェハの直径の1/5の直径を有するこの半導体ウェハの中央部における厚さの偏差は、0.3μm以下であり、50nmまたはこれ以下の値も達成可能である。したがって本発明による半導体ウェハは、取り立てていうほどの研磨のへそを有しないのである。
【0102】
− 反りおよび曲げはそれぞれ15μm以下であり、1μmまたはこれ以下の値も達成可能である。パラメタ「反り(Warp)」はASTM F 1390および DIN 50441-5に、またパラメタ「曲げ(Bow)」は、ASTM F 534およびDIN 50441-5に定められている。
【0103】
− 70nm以下のRMS粗さが得られ、ここでは1nm以下の値も達成可能である。ここで示した値は、1μm〜80μmの相関距離領域についてのものである。
【0104】
− 表面の近くの結晶損傷の深さは10μm以下であり、また0.2μm以下まである。
【実施例】
【0105】
以下に説明する実施例1〜4ならびに図4〜7を実現するため、本発明に関連する特徴的構成がDE100007389A1に記載されている装置を使用した。この装置についてはさらに前にすでに説明した(ポリッシングマシンPeter Wolter AC-1500P3)。以下に示す実施例に対して、異なる"Trizact (R) Diamond Tile"ガラス研磨布を加工層として使用した。これは米国3M社から入手したものであり、また例えばUS6007407に記載されている。これらの布は、裏面に接着剤が付けられており、両面加工装置の加工ディスクに貼り付けられている。以下の実施例で使用した布は、研磨材(Abrasivum)としてのダイヤモンドで満たされている。粒径分布は、2〜6μmである。実施例1,3および4で使用した布では、研磨材は本発明にしたがい固定に結合されている。しかしながら実施例2では遊離しているだけであるため、研磨コーティングは急速に磨耗し、また本発明によるものではない遊離した粒子に対する「提供者」として、ワークピースに影響を及ぼす。
【0106】
ワークピースとして、切り出し(ワイヤソー)後に得られた出発表面を有する300mmのシリコン単結晶ウェハを使用した。これは915μmの出発厚さを有していた。材料の削りだしは、すべての実施例において90μmであったため、加工後の最終的な厚さは825μmであった。これらの半導体ウェハは、グラスファイバー強化されたエポキシ樹脂(EP-GFK)製の回転ディスクに入れられた。これら回転ディスクは800μmの出発厚さを有していた(磨耗による厚さの減少)。この装入物はそれぞれ、1つずつの半導体ウェハを有する5つの回転ディスクから構成されていた。加工中にワークピースに加わる加工ディスクの圧力は、約340daNであり、10〜20μm/minの平均の削り取り速度が達成されるように高められるか、または低められた。
【0107】
冷却潤滑剤として水を使用し(脱イオンした純水)、上側の加工ディスクの孔を介して3〜20 l/minの速度でこの水を加工ギャップに供給した。
【0108】
実施例1
図4は、300mmの直径を有する単結晶シリコンからなりかつ研磨法で処理された半導体ウェハの直径上の厚さプロフィールを表しており、ここでこの研磨法は、本発明の第1,第2,第3,第4および第5の方法のすべての特徴的構成を実現しているものである。ここでTTV=0.62μmである。この厚さプロフィールは、半導体ウェハの方向識別刻み目(英語の「ノッチ」)を基準にして0°,45°,90°および135°の4つの直径上で行われた個別測定を平均することによって得られた。半導体ウェハ全体にわたる厚さの偏差(TTV total thickness variation)は、測定したすべての厚さ値を考慮して求められ、この実施例では0.62μmである。厚さプロフィールは、容量式測定法を用いて求められ、ここでは互いに対向する1つの測定ゾンデにより、これらの間に沿ってガイドされる半導体ウェハの表面と裏面との間隔が求められる。縁部スペース(半導体ウェハの測定不能な縁部領域)は1mmである。線図のHは半導体ウェハの厚さ(単位はマイクロメートル)を、ρは各厚さ測定値の半径方向位置を(ミリメートルで)表す。
【0109】
実施例2
図5は、本発明の方法で加工していない半導体ウェハの厚さプロフィールを示している。加工中の半導体ウェハからの材料削り取りは、主に遊離した(結合されていない)粒子によって行われた(「寄生的なラッピング」)。全面にわたる材料削り取りのため、開放された加工ギャップから半導体ウェハの縁部を経てその中心部に向かって、遊離した粒子を搬送しなければならないことと、その途中で粒子の切削し易さが損なわれること(磨耗)とにより、半導体ウェハの縁部から中心部に向かって、切削能力のある粒子が少なくなる。したがって材料削り取りは、半導体ウェハの縁部において中心部よりも大きいのである。これによって、縁部に向かって厚さが低下する半導体ウェハの凸形状(「縁部低下」)24が発生するのである。TTVは、1.68μmである。
【0110】
実施例3
図6には、請求した方法を本発明にしたがって実施するのに有利な装置によって加工した後の半導体ウェハの厚さプロフィールが示されているが、これは本発明による加工ディスクでない、すなわち変形した加工ディスクによるものである。
【0111】
加工ディスクは、相応に異なる熱膨張係数を有する異なる材料から組み立てられるため、温度を不適切に選択した場合、ある程度の不可避的な変形が「バイメタル効果」によって発生する。さらに、加工経過中に時間に依存するそれ自体の温度の影響、例えば加工ギャップ30で行われる切削作業による温度の影響によって平行平面性の上記のような障害が発生し得る。なぜならば、これによって加工ゾーン30から加工ディスク1および4に向かって温度降下が発生し、これが加工ディスク(時間に依存して)を変形するからである。このように加工される半導体ウェハは、顕著な凸形状33を有する(中心部の厚さが大きく、縁部領域の厚さが小さい)。
【0112】
図6に示した実施例では、加工中に加工ギャップにおける温度を一定に維持するための手段を不十分にしか講じていない(加工ディスクの二重の冷却システムの温度の選択がフ不適切であり、温度および加工ギャップに供給される冷却潤滑剤(水)の量の制御が十分に行われていない)。この実施例において得られる半導体ウェハのTTVは、3.9μmである。
【0113】
実施例4
図7には、本発明による装置において加工した後の半導体ウェハの厚さプロフィールが示されており、ここで本発明にしたがって加工層を同じ形に磨耗(形状不変性)し、また本発明にしたがって温度と加工ディスク形状を一定に維持しているが、運動を本発明にしたがって選択してはいない。回転ディスクの自転速度と、この回転ディスクがローリング装置の中心点の周りを回転する速度とから得られる差分の大きさは、絶対値で比べると、加工ディスクに対する回転ディスクの回転速度の大きさよりもやや大きい。このため、半導体ウェハは、1つの加工ディスクに対してエピトロコイドを、また他の加工ディスクに対してに対してハイポトロコイドを描く。この実施例において選択した駆動速度は、本発明による範囲の外にあるが、まだこの範囲に近いので、なおかなり良好な0.8μmのTTVが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の方法を実施するのに有利な装置を示す図である。
【図2】ローリング装置を有する図1に示した装置の下側の加工ディスクと、回転ディスクと、加工すべき半導体ウェハとを示す平面図である。
【図3】運動の経過(運動学)を表すため、特徴的なエレメントの名称および関係を説明する図である。
【図4】TTV=0.62μmが得られる、300mmの直径を有する単結晶シリコンからなりかつ本発明の第1,第2,第3,第4および第5の方法のすべての特徴的構成を実現している研磨法で処理された半導体ウェハの直径上の厚さプロフィールを表す図である。
【図5】TTV=1.68μmが得られる、300mmの直径を有する単結晶シリコンからなりかつ本発明の第1,第2,第3および第4第の方法のすべての特徴的構成を実現している研磨法で処理された半導体ウェハの直径上の厚さプロフィールを表す図である。
【図6】TTV=3.9μmが得られる、本発明の第2,第3,第4および第5の方法のすべての特徴的構成を実現している研磨法で処理された半導体ウェハの直径上の厚さプロフィールを表す図である。
【図7】TTV=0.8μmが得られる、本発明の第1,第3,第4および第5の方法のすべての特徴的構成を実現している研磨法で処理された半導体ウェハの直径上の厚さプロフィールを表す図である。
【図8】機械調整(回転数集合)および結果的に得られる不変のパラメタ集合(一緒に回転する基準系)を示す図であり、(A)は、本発明にしたがわずに実施された方法によるもの;(B)は、第2,第3および第4の方法の特徴を有する本発明の方法によるもの示す。
【図9】図8のパラメタ集合に対応する軌跡曲線19を上側の加工ディスクを基準にして、また軌跡曲線20を下側の加工ディスクを基準にして示す図であり、(A)は、本発明にしたがわずに実施された方法によるもの;(B)は、第2,第3および第4の方法の特徴を有する本発明の方法によるものを示す。
【図10】図8のパラメタ集合から計算される上側の加工層25および下側の加工層26の半径方向の摩耗プロフィールを示す図であり、(A)は、本発明にしたがわずに実施された方法によるもの;(B)は、第2,第3および第4の方法の特徴を有する本発明の方法によるものを示す。
【図11】図8のパラメタ集合から計算される、上側の加工層および下側の加工層の半径方向の摩耗プロフィールの差分を示し図であり、(A)は、本発明にしたがわずに実施された方法によるもの;(B)は、第2,第3および第4の方法の特徴を有する本発明の方法によるもの示す。
【図12】研磨した半導体ウェハに検出される加工トレース(研磨溝)の累算および正規化した長さを、ノッチ(0°)に対する方向に依存して、ヒストグラムの形態で示す図あり、(A)は、本発明の第2の方法によって得られたもの;(B)は、本発明によらない方法によって得られたものを示す。
【符号の説明】
【0115】
1 上側の加工ディスク、 4 下側の加工ディスク、 5 加工ディスクの回転軸、 7 内側の駆動冠状部、 9 外側の駆動冠状部、 11 上側の加工層、 12 下側の加工層、 13 回転ディスク、 14 半導体ウェハを収容するための回転ディスクの切り欠き部、 15 半導体ウェハ、 16 半導体ウェハの中心点、 17 ローリング装置における回転ディスクの中心点のピッチ円半径、 18 半導体ウェハの着目点、 19 下側の加工ディスクにある半導体ウェハの着目点の軌跡曲線、 20 上側の加工ディスクにある半導体ウェハの着目点の軌跡曲線、 21 回転ディスクの中心点、 22 ローリング装置の中心点、 24 厚さが小さくなった半導体ウェハの縁部領域、 25 上側の加工層の摩耗、 26 下側の加工層の摩耗、 27 局所的に極めて摩耗が大きい加工層の領域、 28 局所な摩耗の差分が極めて大きい加工層の領域、 29 上側の加工層および下側の加工層の摩耗の差分、 30 加工ギャップ、 33 半導体ウェハの凸部、 34 冷却潤滑剤貫通孔、 35 加工トレース(研磨溝)の累積された等方的な分布、 36 累算された加工トレース(研磨溝)の非等方な分布、 A.S.A. 加工層の摩耗、 a ローリング装置の中心点と回転ディスクの中心点との距離、 ΔA.S.A. 上側の加工層および下側の加工層の摩耗の差分、 e 回転ディスクの中心点と、半導体ウェハの着目点との距離、 eexz 回転ディスクの中心点と、半導体ウェハの中心点との距離(=回転ディスクにおける半導体ウェハの偏心)、 φ 半導体ウェハの着目点の(極)角度、 H 半導体ウェハの局所的な厚さ、 l(e) 回転ディスクの中心点を中心としかつ半導体ウェハの着目点を通る、半導体ウェハの面内に延びる弧の区分弧の長さ、 NCL (角度クラス毎の)累算して正規化した加工トレースの長さ、 no 上側の加工ディスクの回転数、 nu 下側の加工ディスクの回転数、 ni 内側のローリング装置の回転数、 na 外側のローリング装置の回転数、 ri 内側のローリング装置のピッチ円半径、 ra 外側のローリング装置のピッチ円半径、 r 半導体ウェハの着目点と、ローリング装置の中心点との半径方向の距離、 R 半導体ウェハの半径、 RR 加工ディスクの半径方向位置、 ρ 半導体ウェハの半径方向位置、 s 半導体ウェハの着目点の軌跡曲線の弧長、 σ ローリング装置の中心点を中心とした円形ディスクの中心点の円運動の角速度(「ウェブ速度」)、 σo 上側の加工ディスクに対するウェブ速度、 σu 下側の加工ディスクに対するウェブ速度、 ω 回転ディスクの中心点を中心とした、この回転ディスクの自転の角速度(「自転速度」)、 ωo 上側の加工ディスクに対する自転速度、 σu 下側の加工ディスクに対する自転速度
【出願人】 【識別番号】599119503
【氏名又は名称】ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Siltronic AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【出願日】 平成19年7月13日(2007.7.13)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄

【識別番号】100094798
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 利臣

【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也

【識別番号】100110593
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 博司

【識別番号】100128679
【弁理士】
【氏名又は名称】星 公弘

【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康

【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト

【識別番号】230100044
【弁護士】
【氏名又は名称】ラインハルト・アインゼル


【公開番号】 特開2008−18528(P2008−18528A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2007−184918(P2007−184918)