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ウェーハの研削方法 - 特開2008−6536 | j-tokkyo
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【発明の名称】 ウェーハの研削方法
【発明者】 【氏名】田畑 徳則

【要約】 【課題】チャックテーブルに保持されたウェーハに研削砥石が接触し、押圧力が加えられて研削が行われる場合において、ウェーハを正確に所望の厚さに形成する。

【構成】ウェーハの研削前に、チャックテーブル2の保持面20と触針60との接触時における触針の高さ計測値A0を保持面の原点として認識すると共に、枠体21と触針60との接触時における触針の高さ計測値B0を枠体の原点として認識し、保持面20にウェーハWを載置して吸引保持し、研削砥石33をウェーハWに接触させて研削している状態で触針60を枠体21に接触させ、触針60の高さ計測値Bxを認識し、ウェーハの研削中に研削面W3aに触針60を接触させ、触針60の高さ計測値Axを認識し、ウェーハWが所望厚さTに形成される時の触針60の高さ算出値Ayを、Ay=T+A0−(B0−Bx)によって算出し、高さ計測値Axと高さ算出値Ayとが一致した時に研削を終了する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハを吸引保持する保持面と該保持面を囲繞する枠体とを有する回転可能なチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウェーハを研削する研削砥石が固着された研削ホイールを有する研削手段と、1本の触針を有しウェーハの厚さを計測する厚さ計測手段とを少なくとも備えた研削装置を用いてウェーハを研削して所望厚さTのウェーハを形成するウェーハの研削方法であって、
該保持面と該触針との接触時における該触針の高さ計測値A0を該保持面の原点として認識する保持面原点認識工程と、
該枠体と該触針との接触時における該触針の高さ計測値B0を該枠体の原点として認識する枠体原点認識工程と、
該保持面にウェーハを載置して吸引保持し、該研削砥石を該ウェーハに接触させて研削している状態で該触針を該枠体に接触させ、該触針の高さ計測値Bxを該枠体の位置として認識する枠体位置認識工程と、
該ウェーハの研削中に研削面に該触針を接触させ、該触針の高さ計測値Axを該研削面の位置として認識する研削面位置認識工程と、
該ウェーハが所望厚さTに形成される時の触針の高さ算出値Ayを、Ay=T+A0−(B0−Bx)によって算出し、該高さ計測値Axと該高さ算出値Ayとが一致した時に研削を終了する厚さ管理工程と
から少なくとも構成されるウェーハの研削方法。
【請求項2】
前記枠体位置認識工程は、前記チャックテーブルに新たなウェーハが保持されるごとに実施される請求項1に記載のウェーハの検出方法。
【請求項3】
前記ウェーハは、表面に複数のデバイスが形成されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを有し、該デバイス領域の裏面を研削して該外周余剰領域を含むリング状補強部を形成する請求項1または2に記載のウェーハの研削方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハの面を研削する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
IC、LSI等のデバイスが表面側に形成されたウェーハは、各種電子機器の軽量化、小型化等を可能とするために、裏面が研削されてその厚さが100μm以下、50μm以下というように極めて薄く形成された後に、ダイシングされて個々のデバイスに分割される。ウェーハの裏面の研削中は、ウェーハの厚さをリアルタイムに計測することで、ウェーハを所望の厚さに仕上げることとしている。
【0003】
ウェーハの厚さの計測には、触針式の厚さ計測器が用いられることが多い。触針式の厚さ計測器では、針状の端子の先端をウェーハに接触させた時の端子の高さ位置を認識し、その時の端子の高さ位置と、端子をチャックテーブルに接触させた時の端子の高さ位置との差をウェーハの厚さとして、ウェーハの仕上がり厚さを制御している(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−246491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ウェーハの研削時には、研削砥石がウェーハに接触して押圧されるため、かかる押圧力によってチャックテーブルも若干下降し、これに伴いチャックテーブルに保持されたウェーハも下降することがある。したがって、チャックテーブルの下降分だけ触針式端子も下降して計測値にも誤差が生じ、その結果、ウェーハが所望の厚さよりも10μm前後厚く形成されてしまうという問題がある。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、チャックテーブルに保持されたウェーハに研削砥石が接触し、押圧力が加えられて研削が行われる場合において、ウェーハを正確に所望の厚さに形成できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ウェーハを吸引保持する保持面と保持面を囲繞する枠体とを有する回転可能なチャックテーブルと、チャックテーブルに保持されたウェーハを研削する研削砥石が固着された研削ホイールを有する研削手段と、1本の触針を有しウェーハの厚さを計測する厚さ計測手段とを少なくとも備えた研削装置を用いてウェーハを研削して所望厚さTのウェーハを形成するウェーハの研削方法に関するもので、保持面と触針との接触時における触針の高さ計測値A0を保持面の原点として認識する保持面原点認識工程と、枠体と触針との接触時における触針の高さ計測値B0を枠体の原点として認識する枠体原点認識工程と、保持面にウェーハを載置して吸引保持し、研削砥石をウェーハに接触させて研削している状態で触針を枠体に接触させ、触針の高さ計測値Bxを枠体の位置として認識する枠体位置認識工程と、ウェーハの研削中に研削面に触針を接触させ、触針の高さ計測値Axを研削面の位置として認識する研削面位置認識工程と、ウェーハが所望厚さTに形成される時の触針の高さ算出値Ayを、Ay=T+A0−(B0−Bx)によって算出し、高さ計測値Axと高さ算出値Ayとが一致した時に研削を終了する厚さ管理工程とから少なくとも構成されることを特徴とする。
【0008】
枠体位置認識工程は、チャックテーブルに新たなウェーハが保持されるごとに実施されることが望ましい。ウェーハは、表面に複数のデバイスが形成されたデバイス領域とデバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを有し、デバイス領域の裏面を研削して外周余剰領域を含むリング状補強部を形成することもある。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、研削手段によって荷重がかけられた時のチャックテーブルの下降量を考慮求め、その下降量を考慮に入れて、ウェーハが所望の高さに形成される時の研削面の高さの算出値を求め、研削面の高さの計測値がその高さの算出値と一致した時に研削を終了させることとしたため、ウェーハの仕上がり厚さをより所望の厚さに近付け、誤差を小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1に示す研削装置1は、回転可能でかつ水平方向に移動可能なチャックテーブル2と、チャックテーブル2に保持されたウェーハを研削する研削手段3と、オペレータが各種情報を入力するのに用いる操作手段4を備えている。チャックテーブル2は、移動基台5によって回転可能に支持されており、移動基台5には、厚さ計測器6が配設されている。移動基台5の側部にはジャバラ50が固定されており、移動基台5は、ジャバラ50の伸縮を伴って水平移動する構成となっている。
【0011】
研削手段3は、垂直方向の軸心を有するスピンドル30がハウジング31によって回転可能に支持され、スピンドル30の先端部に研削ホイール32が装着されて構成されており、研削ホイール32の下面には研削砥石33が固着されている。スピンドル30及び研削ホイール32は、モータ34によって駆動されて回転する。
【0012】
研削手段3は、研削送り手段7によって駆動されて垂直方向に移動可能となっている。研削送り手段7は、垂直方向に配設されたボールネジ70と、ボールネジ70と平行に配設された一対のガイドレール71と、ボールネジ70と一体に連結されボールネジ70を回動させるパルスモータ72と、内部のナットがボールネジ70に螺合すると共に側部がガイドレール71に摺接する昇降板73と、ブラケット74を介して昇降板73に固定されハウジング31を支持する支持部75とから構成され、パルスモータ72に駆動されてボールネジ70が回動することによって昇降板73がガイドレール71にガイドされて昇降し、これに伴い支持部75に支持された研削手段3も昇降する構成となっている。パルスモータ72は、制御部8によって制御される。
【0013】
研削対象のウェーハWはウェーハカセット9aに収容され、研削後のウェーハWはウェーハカセット9bに収容される。ウェーハカセット9a、9bの近傍には、ウェーハカセット9a、9bに対するウェーハの搬出入を行う搬出入手段10が配設されている。搬出入手段10は、屈曲可能なアーム部100の先端にウェーハを保持する保持部101が設けられた構成となっており、保持部101の可動域には、研削前のウェーハWの位置合わせを行う位置合わせ手段11及び研削後のウェーハの洗浄を行う洗浄手段12が配設されている。
【0014】
位置合わせ手段11の近傍には、研削前のウェーハWを位置合わせ手段11からチャックテーブル2へ搬送する第一の搬送手段13aが配設され、洗浄手段12の近傍には、研削後のウェーハWをチャックテーブル2から洗浄手段12に搬送する第二の搬送手段13bが配設されている。
【0015】
図2に示すように、チャックテーブル2は、ウェーハWを吸引保持する保持面20と、保持面20を囲繞する枠体21とを有している。チャックテーブル2に隣接して配設された厚さ計測器6は、先端が下方に向き上下動及び水平方向の回動が可能な触針60と、触針60の高さ方向の位置を例えば座標によって認識する認識部61とから構成される。認識部61には、認識部61が認識した値を使用してウェーハWを所望の厚さに形成するための計算を行うと共に、その計算結果に基づき図1に示したパルスモータ72を制御する制御部8が接続されている。
【0016】
ウェーハWの研削を行う前には、ウェーハWの所望の仕上がり厚さTが操作手段4(図1参照)から入力され、制御部8の内部のメモリに記憶される。また、研削前に、図2に示すように、触針60の先端を保持面20に接触させ、そのときの触針60の高さ位置A0を保持面20の原点として認識部61において認識する(保持面原点認識工程)。認識部61の内部にはメモリを有しており、高さ位置A0の値はメモリに記憶される。
【0017】
更に、図3に示すように、触針60を枠体21に接触させる。そして、枠体21との接触時における触針60の高さ位置B0を枠体21の原点として認識部61において認識し、内部のメモリに記憶させる(枠体原点認識工程)。
【0018】
図1に示したウェーハカセット9aに収容されたウェーハWは、例えば図4に示すように、表面Waに複数のデバイスが形成されたデバイス領域W1と、デバイス領域W1を囲繞する外周余剰領域W2とを有しており、デバイス領域W1の裏面側を、研削装置1を用いて研削する。研削にあたっては、図4に示すように、ウェーハWの表面に保護部材14が貼着される。
【0019】
図1を参照して説明すると、最初に、搬出入手段10によってウェーハカセット9aに収容されたウェーハWを搬出して位置合わせ手段11に搬送し、一定の位置に位置合わせをした後に、ウェーハWをチャックテーブル2に搬送し、保護部材14(図4参照)が貼着された側が保持されて裏面Wbが露出した状態とする。そして、チャックテーブル2を水平移動させ、ウェーハWを研削手段3の直下に位置付ける。
【0020】
次に、チャックテーブル2を回転させてウェーハWを回転させると共に、スピンドル30及び研削ホイール32を回転させながら研削手段3を下降させ、図5に示すように、回転する研削砥石33を、ウェーハWの裏面Wbのうちデバイス領域W1の裏側に相当する部分に接触させて研削を行う。図示の例では、研削砥石33の回転軌道の最外周の直径が、ウェーハWのデバイス領域W1(図4参照)の半径より少し大きくなっており、研削砥石33は、常にウェーハWの回転中心と接触する。研削手段3によってウェーハWに押圧力が加えられて研削が開始された状態では、図5に示すように、触針60を枠体21に接触させ、その時の触針60の高さ位置Bxを認識部60において認識し、枠体21の位置としてメモリに記憶させる(枠体位置認識工程)。研削中は、チャックテーブル2に対して研削手段3からの一定の荷重がかかるため、チャックテーブル2が若干下降している。したがって、高さ位置Bxは、荷重がかけられていない状態の枠体21の高さ位置B0よりも、例えば10μm前後低い位置を指す値となる。
【0021】
デバイス領域W1の裏面側の研削を行うと、図6に示すように、裏面Wbに凹部W3が形成され、その外周側には、元の厚さを有するリング状補強部W4が形成される。研削中は、常に触針60を凹部W3の底面W3aに接触させることにより、研削面である底面W3aの高さ位置Axを研削面の位置として認識部60において認識してメモリに記憶させる(研削面位置認識工程)。
【0022】
制御部8では、触針60の高さ位置A0、B0、Bx及びウェーハWの所望の仕上がり厚さTに基づき、下記式(1)により、ウェーハWが所望の厚さに形成される時点における触針60の高さ位置Axの値を求める。
Ax=T+A0−(B0−Bx)・・・式(1)
【0023】
上記式(1)において、(B0−Bx)は、枠体21の下降量を示しており、例えば、ウェーハWの凹部W3の所望の仕上がり厚さT=30[μm]、枠体21の下降量(B0−Bx)=10[μm]、保持面20の原点における触針60の高さ位置A0=0とすると、Ax=20[μm]となり、研削中において凹部W3の底面W3aに接触している時の触針60の高さAxが、保持面20の原点における原点A0よりも20μm高い位置にあるときに、凹部W3が所望の厚さT=30[μm]に形成されたと判断することができる。したがって、認識部61における触針60の高さの認識値が20[μm]になった時に、制御部8は、凹部W3が所望の厚さT=30[μm]に形成されたと判断し、研削を終了すればよい(厚さ管理工程)。
【0024】
このように、研削手段3からの荷重によるチャックテーブル2の下降量を考慮に入れた上で、触針60の高さ位置に基づいて、研削中におけるウェーハWの厚さを管理することができるため、ウェーハの仕上がり厚さの誤差が極めて小さくなり(誤差は2μm前後)、高精度にウェーハの仕上がり厚さを制御することが可能となった。
【0025】
また、チャックテーブル2に新たなウェーハが保持されるごとに枠体位置認識工程を実施するようにすれば、研削対象のウェーハごとに正確に仕上がり厚さを調整することが可能となる。
【0026】
なお、上記の例では、デバイス領域W1の裏面側を研削して裏面に凹部W3を有するウェーハを形成する場合について説明したが、本発明は、裏面全面を研削して平面上のウェーハを形成する場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】研削装置の一例を示す斜視図である。
【図2】保持面原点認識工程の状態を示す斜視図である。
【図3】枠体原点認識工程の状態を示す斜視図である。
【図4】ウェーハ及び保護部材を示す斜視図である。
【図5】枠体位置認識工程の状態を示す斜視図である。
【図6】研削面位置認識工程の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
1:研削装置
2:チャックテーブル
20:保持面 21:枠体
3:研削手段
30:スピンドル 31:ハウジング 32:研削ホイール 33:研削砥石
34:モータ
4:操作手段
5:移動基台
6:厚さ計測器
60:触針 61:認識部
7:研削送り手段
70:ボールネジ 71:ガイドレール 72:パルスモータ 73:昇降板
74:ブラケット 75:支持部
8:制御部
9a、9b:ウェーハカセット
10:搬出入手段
100:アーム部 101:保持部
11:位置合わせ手段 12:洗浄手段
13a:第一の搬送手段 13b:第二の搬送手段
【出願人】 【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
【出願日】 平成18年6月29日(2006.6.29)
【代理人】 【識別番号】100063174
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 功

【識別番号】100087099
【弁理士】
【氏名又は名称】川村 恭子


【公開番号】 特開2008−6536(P2008−6536A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−179381(P2006−179381)