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【発明の名称】 移送システム
【発明者】 【氏名】樋口 治雄

【氏名】森貞 泰臣

【氏名】藤井 大剛

【要約】 【課題】ワーク加工装置を直列方向に連結できると共に、直列方向に対して直角方向にも連結できる移送システムを実現する。

【構成】XY位置決めステージを直列方向に連結したワークの移送システムにおいて、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X軸方向にスライダを移動する一対のX軸リニアモータを平行配置し、前記一対のX軸リニアモータのスライダ間に橋渡ししたブリッジ部材にY軸リニアモータを設け、前記Y軸リニアモータのスライダに搭載したツールを用い、吸着盤上に載置されたワークに対して所定の処理を行い、処理後は前記ワークを移送するようにしたワーク加工装置を備え、
このワーク加工装置を複数台直列に連結し、前記ワークを順次次段のワーク加工装置に移送するように構成されたワークの移送システムにおいて、
所定の前記ワーク加工装置に対応して前記直列連結方向に直交して配置された新たなワーク加工装置と、
前記所定のワーク加工装置と前記新たなワーク加工装置との間に設けられ前記ワークの搬送時に前記ワーク加工装置間にワークが挟み込まれるのを防止する挟み込防止手段と、
前記所定のワーク加工装置と前記新たなワーク加工装置とにそれぞれ設けられ前記ワークを前記所定のワーク加工装置と前記新たなワーク加工装置との間を搬送するY軸方向搬送手段と、
を具備したことを特徴とする移送システム。
【請求項2】
前記Y軸方向搬送手段は、前記一対のX軸リニアモータに直交して平行配置された第2のY軸リニアモータと、
この第2のY軸リニアモータのスライダに配置され前記第2のY軸リニアモータの動作方向に前記ワークを吸着移送する第1の吸着手段と
を具備したことを特徴とする請求項1記載の移送システム。
【請求項3】
前記Y軸方向搬送手段は、前記一対のX軸リニアモータのスライダ間に橋渡しされた搬送ブリッジ部材に設けられた第3のY軸リニアモータと、
この第3のY軸リニアモータのスライダに配置され前記第3のY軸リニアモータの動作方向に前記ワークを吸着移送する第2の吸着手段と
を具備したことを特徴とする請求項1記載の移送システム。
【請求項4】
前記第1,第2の吸着手段は、前記ワークの受け渡し時に、前記ワークの送り出し側の吸着手段と前記ワークの受け取り側の吸着手段とが、前記ワーク加工装置が互いに接する境目近くまで互いに移動接近して前記ワークの受け渡しを行うこと
を特徴とする請求項2又は請求項3記載の移送システム。
【請求項5】
前記第1,第2の吸着手段は、吸着パッドが使用されたこと
を特徴とする請求項2乃至請求項4の何れかに記載の移送システム。
【請求項6】
前記吸着パッドは、前記ワークに吸着する面が開口する椀状をなすこと
を特徴とする請求項5記載の移送システム。
【請求項7】
一端が前記吸着パッドに設けられ他端がエアー吸引源に接続され前記ワークを吸引する吸引パイプ
を具備したことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の移送システム。
【請求項8】
前記エアー吸引源として真空ポンプが使用されたこと
を特徴とする請求項7記載の移送システム。
【請求項9】
前記挟み込防止手段は、前記ワーク加工装置間に配置され前記ワークの搬送時に噴気孔から気体を噴出して前記ワークを浮上させる補助プレートが使用されたこと
を特徴とする請求項1記載の移送システム。
【請求項10】
前記挟み込防止手段は、前記ワーク加工装置間に配置され前記ワークの搬送時にローラが回転して前記ワークを移送する補助ローラが使用されたこと
を特徴とする請求項1記載の移送システム。
【請求項11】
前記新たなワーク加工装置を複数台連続してY軸方向に連結されたこと
を特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の移送システム。
【請求項12】
前記ワークは新たなワーク加工装置側に送られた後、前記所定のワーク加工装置に戻されること
を特徴とする請求項1乃至請求項11の何れかに記載の移送システム。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、X軸方向にスライダを移動する一対のX軸リニアモータを平行配置し、一対のX軸リニアモータのスライダ間に橋渡ししたブリッジ部材にY軸リニアモータを設けY軸リニアモータのスライダに搭載したツールを用いて加工対象となるワークに対して所定の処理をするワーク加工装置を有する移送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
リニアモータおよびワークの移送システムに関連する先行技術文献としては次のようなものがある。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−213490号公報
【特許文献2】特開2000−065970号公報
【特許文献3】特開2006−082148号公報
【0004】
以下、特開2006−082148号公報に付いて説明する。
図10は、一対のX軸リニアモータを所定距離を隔てて平行に配置し、各X軸リニアモータのスライダ間をブリッジ部材で橋渡しし、このブリッジ部材上にY軸リニアモータを設けたワーク加工装置の外観斜視図である。
【0005】
1はワーク加工装置の筐体であり、上面のX軸方向の両端部にX軸方向に平行配置した突出部1a及び1bが形成されて断面が凹状とされ、この凹部1c上面に加工対象となるワーク2が所定位置にセットされる。
【0006】
31は突出部1aの上面にステータが設置されたX1軸リニアモータ、32は突出部1bの上面にステータが設置されたX2軸リニアモータである。
41及び42は、これらリニアモータのステータ上をX軸方向に走行するスライダである。
【0007】
5はブリッジ部材であり、スライダ41及び42間に橋渡しし、X軸に直交するY軸方向に平行に配置される。6はブリッジ部材の上面にステータが配置されたY軸リニアモータであり、7はこのステータ6上をY軸方向に走行するスライダである。
【0008】
Y軸リニアモータのスライダ7にワーク2に対して所定の処理(液晶、半導体、電子部品等の製作、検査)を実行するためのツール(図示せず)が搭載され、このワーク加工装置はツールのワーク2に対するXY位置決め制御を行う。
【0009】
しかしながら、上述のワーク加工装置では次のような問題点がある。
(1)ワークをステージ内外に搬入搬出するローダ及びアンローダ並びに搬送装置が位置決めステージ間に専用装置として別途必要であり、連結されるワーク加工装置の数が多くなるとこれら専用装置の占めるスペースのために設置可能なワーク加工装置の数に制約を生じ、スペース効率が低下する。
【0010】
(2)また、専用装置の数が増加すると、ワーク加工装置以外の付帯コストが増加し、移送システムを構築するためのコスト低減の障害要因となる。
【0011】
図11はスペース効率とコスト低減を図った移送システムを示すもので上述の[特許文献3]の特開2006−082148号公報に記載されたものである。
図11において、101、102、103はX軸方向に3個連結された同一構造のワーク加工装置である。ワーク加工装置101にセットされたワーク2は、このステージでの加工が終了すると矢印Pで示すようにX軸方向に移送され、ワーク加工装置102に2’で示す位置にセットされてこのステージでの加工が実行される。
【0012】
更に、このステージでの加工が終了すると矢印P’で示すようにX軸方向に移送され、ワーク加工装置103に2”で示す位置にセットされてこのステージでの加工が実行され、次に、矢印P”方向に移送される。
【0013】
ワーク加工装置101とワーク加工装置102とが結合するインターフェース部201及びワーク加工装置102とワーク加工装置103とが結合するインターフェース部202は、ワーク加工装置103の凹部103cと同一の凹部形状を有する共通のメカニカルインターフェース構造になっており、任意個数のワーク加工装置を共通のインターフェースで連結結合することが可能となっている。
【0014】
図12は、図11におけるインターフェース部201及びインターフェース部202においてワーク加工装置の筐体内部に形成される移送手段301及び302の配置を示す平面図である。
移送手段は、上流側のワーク加工装置にセットされたワークにアクセスして移送し、これを下流側のワーク加工装置の所定位置に移送するアクチュエータ機能を備えた手段で実現される。
【0015】
図13は、移送手段の構成例を示す斜視図である。平行レール601,602上を走行するスライダ700にアクチュエータ800が搭載され、このアクチュエータで伸縮駆動される操作アーム901,902により、ワークを乗せて移送させる。
図14は、操作アーム901,902が伸ばされた状態を示す斜視図である。
【0016】
次に、吸着盤60が使用された、2006年4月14日出願の先願に関わる出願番号2006−112373号のワーク加工装置に付いて説明する。
図15はワーク加工装置の一実施形態を示す平面図(a),正面図(b),側面図(c)である。なお、図10で説明した従来例と同一要素には同一符号を付している。
【0017】
図15において、ワーク2は透明体として表示している。このワーク2は吸着盤60の所定の箇所に配置されている。30は処理手段であり、ブリッジ部材5に沿ってY軸方向に往復移動する。
【0018】
50はチューブで、このチューブの一端が吸着盤60の裏面に装着されており、他端は図示しない真空・加圧ポンプに接続されている。
70は筐体1に取付けられたワーク搬送手段であり、図示の例では矩形状のワーク2の長手方向の端部付近の対向する側面に4個設けられている。
【0019】
このワーク搬送手段70はワーク処理中はワーク2からわずかに離れた位置に配置されており、矢印A方向(c図参照)に往復移動する。
図15はワーク加工装置での加工処理が終了し、ブリッジ部材5が上流側に移動し、吸着盤60による吸着状態が解除され、チューブ50から圧縮気体が送風されてワークがZ方向に記号Kで示す距離(例えば0.5mm)浮上するとともに、ワーク搬送手段70a,70a’,70b,70b’の先端部が矢印A方向に伸長してワークの側面を支持した状態を示している。
【0020】
図16はワーク搬送手段70がワーク2を支持した状態で矢印G方向に移動し、2台並べたワーク加工装置の下流側の装置へワーク2を移動させている状態を示すものである。
この場合、ワーク搬送手段70自身がリニアモータにより単独で又はワーク搬送手段70a,70a’およびワーク搬送手段70b,70b’が一対となって移動する。
【0021】
下流側のワーク搬送手段70c,70c’,70d,70d’はワーク2が自身の前に来た段階でワーク2の側面に向かって先端部を伸長させ、ワークを支持して所定の位置に移動させる。
なお、ワーク2が移動している状態ではブリッジ部材5はそれぞれのワーク加工装置の上流側(図示の位置)に待機している。
【0022】
図17はワーク2が下流側のワーク加工装置の所定の位置に移動し、ワーク搬送手段70がワークの側面から離れるとともに吸引が開始されてワーク2が吸着盤60に固定された状態を示している。
また、この例では上流側のワーク加工装置の所定の位置に新たなワークが固定され、ブリッジ部材5に搭載された処理手段30によりワーク2のそれぞれに対して加工が施されている状態を示している。
【0023】
図18は上述のワーク搬送手段70にストッパ73を設けた例を示すものである。
ワークへの加工処理が終了すると、ワーク搬送手段を構成する伸長部材70xがワークの端部上方ヘ矢印B方向に移動する。
次にワークの吸引が解除され矢印Z方向からの圧縮気体の噴射によりワーク2が浮上する。
【0024】
浮上したワークはストッパ73で浮上が阻止される。
次に伸長手段70xが矢印E方向に移動してワーク2を支持し、支持した状態でストッパ73がわずかに上方に移動してワークとは非接触の状態となる。
次にワーク搬送手段70がX方向に移動してワークを移動させる。
【0025】
図19はワーク搬送手段の他の実施例を示す要部平面図(a)、正面図(b)及び側面図(b)である。
この例では回転部材72を有するワーク搬送手段71自身が筐体1に固定されており、ワークは回転部材72に支持され、回転部材72の回転により搬送される。
【0026】
図19ではワーク加工装置での加工処理が終了し、ブリッジ部材5が上流側に移動し、吸着盤60による吸着状態が解除され、ワーク搬送手段70のチューブ50から圧縮気体が送風されてワーク2が矢印Z方向にKで示す距離だけ浮上してストッパ73に当接した状態を示している。
【0027】
図20はワーク搬送手段71の部分詳細説明図である。この状態では回転部材72とワーク2は非接触の状態になっている。
次にストッパ73がわずかに上方に移動してワーク2と非接触の状態となり、ワーク搬送手段71が矢印E方向に移動してワーク2の側面に接触する。
そして接触した状態で回転部材72が矢印C方向に回転することによりワーク2が矢印D方向に移動可能となる。
【0028】
図21はこのようなワーク加工装置を複数台(図示の例では2台)直列方向に並べた状態を示しており、回転部材72が回転し、ワーク2を矢印G方向に移送している途中の状態を示している。ワーク2は移送前の状態では搬送手段71a,71a’,71b,71b’の回転部材72(図19参照)で支持されているが、移送の途中では71b,71b’,71c,71c’で支持された状態となる。
【0029】
図22は移送が終了し先に図19で説明した逆の操作が行われワーク2を吸着盤60上に載置した状態を示している。
即ち、図19に示すストッパ73をワーク2に接触させ、回転部材72をワーク2の側面から離間させ、圧縮気体の圧力を下げて吸着盤60上に載置して吸着し固定する。
これらワーク搬送部材の動作は図示しない制御装置により制御される。
また、ワーク2のXY方向の正確な位置決めは別の手段により行うものとする。
【0030】
次に、アーム部材87,88が使用された、2005年10月7日出願の先願に関わる出願番号2005−294543号のワーク加工装置に付いて説明する。
【0031】
図23は本発明を適用したワーク加工装置の一実施形態を示す外観斜視図である。図10、図11と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。以下、本発明の特徴部につき説明する。
【0032】
本発明は、ワークを支持してX軸方向に移動し、ステージの外に対してワークの受け渡しを行うワーク搬送手段を、ワーク加工装置自身に備える構成を特徴としている。
図23により、ワーク搬送手段の構成を説明する。
【0033】
本発明が適用されるワーク搬送手段の基本構成は、一対のX軸リニアモータ31,32に沿ってX軸方向に移動する一対の搬送スライダ部材81,82と、この搬送スライダ部材間に橋渡しした搬送ブリッジ部材83と、この搬送ブリッジ部材に取り付けられてワークの下面を支持するアーム部材87,88よりなる。
【0034】
一対の搬送スライダ部材81,82は、スライダ41,42と共通に、一対のX軸リニアモータ31,32上をX軸方向に移動操作される。
これら一対の搬送スライダ部材81,82間を橋渡しして、搬送ブリッジ部材83が配置されている。
【0035】
84はY軸リニアモータであり、搬送ブリッジ部材83上にY軸方向に配置されている。 このY軸リニアモータ84は、ブリッジ部材5に配置されたY軸リニアモータ5と同一構造とすることができる。
【0036】
85,86は一対のスライダであり、Y軸リニアモータ84上を夫々が独立してY軸方向に移動操作される。
これらスライダも、Y軸リニアモータ5上に配置されたスライダ7と同一構造とすることができる。
【0037】
87,88は一対のアーム部材であり、リフトアップされたワーク2の下面を支持して凹部1cの面に平行にX軸方向に伸び、ステージ外にワーク2を搬出又はステージ外よりワーク2を搬入する。
これら一対のアーム部材87,88は、連結部材87a,88aにより、一対のスライダ85,86に結合され、これら一対のスライダ85,86により、夫々が独立してY軸方向に移動操作される。
【0038】
これら一対のアーム部材87,88は、ワーク2の加工処理中は待機状態とされ、ワークの加工処理位置外のY軸方向にシフト配置され、搬送ブリッジ部材83もステージのX軸方向の上流側端部にシフト配置され、ワーク2の加工処理の障害とならない位置にセットされる。
【0039】
これら一対のアーム部材87,88は、ワーク2の搬出・搬入時には、Z軸方向にリフトアップされたワーク2の下面に生じた空隙をY軸方向に移動操作され、ワーク2を下面から支持した状態でX軸方向に移動操作される形態となる。
【0040】
図24乃至図26は、ワーク加工用のブリッジ6及びワーク移送用の搬送ブリッジ部材83の移動を説明する平面図である。図24はワーク加工前の待機状態を示す平面図、図25はワーク加工中の状態を示す平面図、図26はワーク移送中の状態を示す平面図である。
【0041】
図24に示す待機状態において、搬送ブリッジ部材83は、ステージの上流側端部にシフト配置されている。
89は吸着盤であり、凹部1c面上にワーク2(図示せず)の形状に合わせてZ軸方向に所定の高さもって形成されている。ワーク2は、この吸着盤89の上面に真空吸着手段(図示せず)により吸着固定されて加工処理される。
【0042】
90は、吸着盤89の下面側空間に複数個配置されたリフトピン手段であり、吸着盤の上面に形成された孔よりZ軸方向にピンを突出させ、ワーク2をZ軸方向にリフトアップ又はリフトダウン操作する。
【0043】
複数個のリフトピン手段90は、X軸方向及びY軸方向に所定の間隔で格子状に配列されている。
X軸方向の一対の列90A及び90A´は、Y軸方向で一番外側の列A及び列A´である。
X軸方向の一対の列90B及び90B´は、列A及びA´の内側の列B及び列B´である。列の数は任意である。
【0044】
図25に示すワーク加工中の状態では、ブリッジ部材5がX軸方向に吸着盤89に固定されたワーク2(図示せず)上を移動操作され、所定の加工処理を実行する。
加工期間中は、搬送ブリッジ手段83は、図24の待機位置を維持している。
【0045】
図26に示すワーク搬送中の状態では、加工処理が終了したブリッジ部材6は、ステージのX軸方向最下流位置まで移動してその位置で停止される(図示の状態)。
加工処理が終了すると、ワーク2はリフトピン手段90によってZ軸方向にリフトアップされる。
【0046】
待機状態ではワークの加工処理位置外にY軸方向端部に配置されていたアーム部材87,88は、リフトアップにより生じたワーク2と吸着盤89の空隙をY軸方向中心部に向かって所定位置まで移動操作される。
【0047】
アーム部材の移動操作が終了すると、ワーク2はリフトピン手段90によってリフトダウンされ、アーム部材87,88上に搭載される。搭載が完了すると、搬送ブリッジ手段83がX軸方向(矢印P)に下流側に移動操作され、ワーク2はアーム部材87,88上に搭載された状態で図示のようにステージ外に搬出され、次工程の装置に渡される。
【0048】
図27乃至図29は、リフトピン手段90によるワーク2のリフトアップ及びリフトダウン並びにアーム部材87,88の移動操作の遷移を説明するイメージ図である。
簡単のため、A列とB列のリフトピン各1個及びアーム部材87の部分を図示している。
【0049】
図27(A)乃至図27(J)は、アーム部材87,88が待機状態にある初期位置からワーク2を支持するまでの遷移を示している。
図27(A)の初期位置では、ワーク2は吸着盤89上に吸着保持されている。
【0050】
吸着盤89の下面空間に設置されたリフトピン手段は、Z軸方向に延びるピン91とピン操作部92よりなり、この初期位置ではピン91は最下部まで引き込まれた状態である。
アーム部材87(88も同じ、以下同様)は、ワーク2の加工処理位置よりY軸方向に外れた位置にある。
【0051】
図27(B)では、リフトピン手段90の全ピンがZ軸方向に伸ばされ、吸着が解除されたワーク2を吸着盤89の面からZ軸方向にリフトアップする。
図27(C)ではA列のピンのみが初期位置に引き込まれるので、アーム部材87のB列までの移動スペースが出現する。
【0052】
図27(D)では、アーム部材87がB列の手前までY軸方向に移動操作される。
図27(E)では、引き込まれていたA列のピンがワーク2の下面まで伸ばされる。
図27(F)では、B列のピンのみが初期位置に引き込まれるので、アーム部材87のC列(図示せず)までの移動スペースが出現する。
【0053】
図27(G)では、アーム部材87がC列の手前までY軸方向に移動操作される。
図27(H)では、引き込まれていたB列のピンがワーク2の下面まで伸ばされる。
図27(I)は、以上の動作の繰り返しを表記しており、この操作によりアーム部材87を目的のY軸方向位置まで順次移動操作する。
【0054】
図27(J)では、アーム部材87の移動操作が終了し、リフトピン手段90の全ピンが初期位置に引き込まれた状態を示しており、ワーク2は移動操作されたアーム部材87に支持された状態となる
この状態で搬送ブリッジ部材83がX軸方向に移動操作されて、アーム部材87に支持されたワーク2をステージ外に搬出する。
【0055】
図28(A)乃至図28(J)は、リフトアップしたワーク2を吸着盤89上にリフトダウンさせ、アーム部材87を待機位置に移動させる遷移を示している。
図28(A)の初期位置では、リフトピン手段90の全ピンが初期位置に引き込まれた状態でワーク2はアーム部材87で支持されている。
【0056】
図28(B)では、リフトピン手段90の全ピンがZ軸方向に伸ばされてワーク2をアーム部材87の支持面から更にZ軸方向にリフトアップする。
図28(C)ではB列のピンのみが初期位置に引き込まれるので、アーム部材87のA列までの移動スペースが出現する。
【0057】
図28(D)では、アーム部材87がA列の手前までY軸方向に移動操作される。
図28(E)では、引き込まれていたB列のピンがワーク2の下面まで伸ばされる。
図28(F)では、A列のピンのみが初期位置に引き込まれるので、アーム部材87の待機位置までの移動スペースが出現する。
【0058】
図28(G)では、アーム部材87が待機位置までY軸方向に移動操作される。
図28(H)では、引き込まれていたB列のピンがワーク2の下面まで伸ばされる。
図28(I)は、以上の動作の繰り返しを表記しており、この操作によりアーム部材87は待機位置までY軸方向位置に移動する。
【0059】
図28(J)では、アーム部材87の待機位置への移動操作が終了し、リフトピン手段90の全ピンが初期位置に引き込まれた状態を示しており、ワーク2は吸着盤89の上面に保持された状態となる。
【0060】
図29(A)乃至(D)は、連結された移送システムで、上流側のステージから搬出されたワーク2を下流側ステージスの吸着盤上に載せる遷移を示している。
図29(A)は、上流側ステージのアーム部材87によりワーク2が下流側ステージスの吸着盤89の位置に移送された状態であり、下流側ステージスのリフトピン手段90の全ピンが初期位置に引き込まれている。
93は、下流側ステージのアーム部材を示す。
【0061】
図29(B)では、引き込まれていた全ピンがワーク2の下面まで伸ばされ、ワーク2はアーム部材87により離れてZ軸方向にリフトアップされる。
図29(C)では、上流側ステージのアーム部材87が上流側ステージに戻される。
図29(D)では、リフトピン手段90の全ピンが初期位置に引き込まれ、ワーク2は吸着盤89の上面に保持された状態となる。
【0062】
図23に示した実施形態では、搬送スライダ部材81,82は、スライダ41,42と共通の一対のX軸リニアモータ31,32を共用して移動操作される構成を示したが、これに限定されるものではない。
【0063】
図30は、本発明の他の実施形態を示すワーク加工装置の外観斜視図である。
94及び95は、筐体1の突出部1a及び1bの内壁部にX軸方向に配置された一対のガイドレールであり、搬送スライダ部材81,82は、これらガイドレールに取り付けられてX軸方向に移動操作される。
操作手段は、リニアモータ、ボールネジ、タイミングベルト等を採用することが可能である。
【0064】
図31は、図23に示した本発明のワーク加工装置を、X軸方向に複数個連結した移送システムの実施形態を示す斜視図である。
この実施形態では、S1,S2,S3の3ステージを連結した移送システムを示す。
【0065】
連結した移送システムでは、各ステージは、上流側のステージからのワークの受け入れ側と下流側ステージへのワークの受け渡し側が共通のメカニカルインターフェース構造になっている必要がある。
【0066】
ワーク2に対する加工処理が、上流側ステージから下流側ステージに順次受け渡される一般的な移送システムでは、各ステージのワーク搬送手段は、上流側ステージで加工処理済みのワークを、連結された下流側ステージの加工処理位置に搬送した後に待機位置に戻る。
【0067】
下流側のステージで加工処理済みのワークを、再度上流側ステージに戻して再加工する場合には、上流側ステージのワーク搬送手段は、ワーク2を、連結された下流側ステージの加工処理位置に搬送し、下流側ステージで加工処理済みのワーク2を、再度上流側ステージの加工処理位置に搬送した後に待機位置に戻る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0068】
このような装置においては、以下の間題点がある。
従来はワーク加工装置を複数台直列にしか連結できず、直列方向に対して直角方向には連結できなかった。
【0069】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、ワーク加工装置を直列方向に連結できると共に、直列方向に対して直角方向にも連結できる移送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0070】
このような課題を達成するために、本発明では、請求項1の移送システムにおいては、
X軸方向にスライダを移動する一対のX軸リニアモータを平行配置し、前記一対のX軸リニアモータのスライダ間に橋渡ししたブリッジ部材にY軸リニアモータを設け、前記Y軸リニアモータのスライダに搭載したツールを用い、吸着盤上に載置されたワークに対して所定の処理を行い、処理後は前記ワークを移送するようにしたワーク加工装置を備え、このワーク加工装置を複数台直列に連結し、前記ワークを順次次段のワーク加工装置に移送するように構成されたワークの移送システムにおいて、所定の前記ワーク加工装置に対応して前記直列連結方向に直交して配置された新たなワーク加工装置と、前記所定のワーク加工装置と前記新たなワーク加工装置との間に設けられ前記ワークの搬送時に前記ワーク加工装置間にワークが挟み込まれるのを防止する挟み込防止手段と、前記所定のワーク加工装置と前記新たなワーク加工装置とにそれぞれ設けられ前記ワークを前記所定のワーク加工装置と前記新たなワーク加工装置との間を搬送するY軸方向搬送手段とを具備したことを特徴とする。
【0071】
本発明の請求項2の移送システムにおいては、請求項1記載の移送システムにおいて、
前記Y軸方向搬送手段は、前記一対のX軸リニアモータに直交して平行配置された第2のY軸リニアモータと、この第2のY軸リニアモータのスライダに配置され前記第2のY軸リニアモータの動作方向に前記ワークを吸着移送する第1の吸着手段とを具備したことを特徴とする。
【0072】
本発明の請求項3の移送システムにおいては、請求項1記載の移送システムにおいて、
前記Y軸方向搬送手段は、前記一対のX軸リニアモータのスライダ間に橋渡しされた搬送ブリッジ部材に設けられた第3のY軸リニアモータと、この第3のY軸リニアモータのスライダに配置され前記第3のY軸リニアモータの動作方向に前記ワークを吸着移送する第2の吸着手段とを具備したことを特徴とする。
【0073】
本発明の請求項4の移送システムにおいては、請求項2又は請求項3記載の移送システムにおいて、
前記第1,第2の吸着手段は、前記ワークの受け渡し時に、前記ワークの送り出し側の吸着手段と前記ワークの受け取り側の吸着手段とが、前記ワーク加工装置が互いに接する境目近くまで互いに移動接近して前記ワークの受け渡しを行うことを特徴とする。
【0074】
本発明の請求項5の移送システムにおいては、請求項2乃至請求項4の何れかに記載の移送システムにおいて、
前記第1,第2の吸着手段は、吸着パッドが使用されたことを特徴とする。
【0075】
本発明の請求項6の移送システムにおいては、請求項5記載の移送システムにおいて、
前記吸着パッドは、前記ワークに吸着する面が開口する椀状をなすことを特徴とする。
【0076】
本発明の請求項7の移送システムにおいては、請求項5又は請求項6記載の移送システムにおいて、
一端が前記吸着パッドに設けられ他端がエアー吸引源に接続され前記ワークを吸引する吸引パイプを具備したことを特徴とする。
【0077】
本発明の請求項8の移送システムにおいては、請求項7記載の移送システムにおいて、
前記エアー吸引源として真空ポンプが使用されたことを特徴とする。
【0078】
本発明の請求項9の移送システムにおいては、請求項5記載の移送システムにおいて、
前記挟み込防止手段は、前記ワーク加工装置間に配置され前記ワークの搬送時に噴気孔から気体を噴出して前記ワークを浮上させる補助プレートが使用されたことを特徴とする。
【0079】
本発明の請求項10の移送システムにおいては、請求項1記載の移送システムにおいて、
前記挟み込防止手段は、前記ワーク加工装置間に配置され前記ワークの搬送時にローラが回転して前記ワークを移送する補助ローラが使用されたことを特徴とする。
【0080】
本発明の請求項11の移送システムにおいては、請求項1乃至請求項10の何れかに記載の移送システムにおいて、
前記新たなワーク加工装置を複数台連続してY軸方向に連結されたことを特徴とする。
【0081】
本発明の請求項12の移送システムにおいては、請求項1乃至請求項11の何れかに記載の移送システムにおいて、
前記ワークは新たなワーク加工装置側に送られた後、前記所定のワーク加工装置に戻されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0082】
本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
Y軸方向搬送手段が所定のワーク加工装置と新たなワーク加工装置とにそれぞれ設けられたので、ワーク加工装置を直列方向に連結できると共に、所定のワーク加工装置において、直列方向に対して直角方向にも連結できる移送システムが得られる。
【0083】
所定のワーク加工装置と新たなワーク加工装置との間に設けられ、ワークの搬送時に、ワーク加工装置間にワークが挟み込まれるのを防止する挟み込防止手段が設けられたので、所定のワーク加工装置と新たなワーク加工装置との間にワークが挟み込まれるのを防止することが出来る移送システムが得られる。
【0084】
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
Y軸方向搬送手段は、一対のX軸リニアモータに直交して平行配置された第2のY軸リニアモータと、この第2のY軸リニアモータのスライダに配置され、第2のY軸リニアモータの動作方向に、ワークを吸着移送する第1の吸着手段とが設けられたので、吸着盤を使用して、ワークを僅か浮上させた状態で容易にY軸方向に搬送でき、Y軸方向搬送手段の構成を簡単にすることができる移送システムが得られる。
【0085】
本発明の請求項3によれば、次のような効果がある。
Y軸方向搬送手段は、一対のX軸リニアモータのスライダ間に橋渡しされた搬送ブリッジ部材に設けられた第3のY軸リニアモータと、この第3のY軸リニアモータのスライダに配置され第3のY軸リニアモータの動作方向に前記ワークを吸着移送する第2の吸着手段とが設けられたので、長いアームを使用して、ワークを吸着して確実にY軸方向に搬送できる移送システムが得られる。
【0086】
本発明の請求項4によれば、次のような効果がある。
第1,第2の吸着手段は、ワークの受け渡し時に、ワークの送り出し側の吸着手段とワークの受け取り側の吸着手段とが、ワーク加工装置が互いに接する境目近くまで互いに移動接近してワークの受け渡しを行うようにしたので、搬送ストロークが小さい場合にも、ワークの受け渡しが出来ると共に、搬送ストロークが十分足りる場合にも、ワークの受け渡しが十分確実に出来る移送システムが得られる。
【0087】
本発明の請求項5によれば、次のような効果がある。
第1,第2の吸着手段は、吸着パッドが使用されたので、ワークを確実に吸着できて且つ安価な移送システムが得られる。
【0088】
本発明の請求項6によれば、次のような効果がある。
吸着パッドは、ワークに吸着する面が開口する椀状をなすので、吸着が更に確実に得られる移送システムが得られる。
【0089】
本発明の請求項7によれば、次のような効果がある。
一端が吸着パッドに設けられ他端がエアー吸引源に接続され、ワークを吸引する吸引パイプが設けられたので、吸着が更に強力に得られる移送システムが得られる。
【0090】
本発明の請求項8によれば、次のような効果がある。
前記エアー吸引源として真空ポンプが使用されたので、吸着が更に確実に得られる移送システムが得られる。
【0091】
本発明の請求項9によれば、次のような効果がある。
挟み込防止手段は、ワーク加工装置間に配置され、ワークの搬送時に噴気孔から気体を噴出して、ワークを浮上させる補助プレートが使用されたので、簡単な構成でワークの搬送時に、ワーク加工装置間にワークが挟み込まれるのを防止することができる移送システムが得られる。
【0092】
本発明の請求項10によれば、次のような効果がある。
挟み込防止手段は、ワーク加工装置間に配置され、ワークの搬送時にローラが回転して、ワークを移送する補助ローラが使用されたので、簡単な構成でワークの搬送時に、ワーク加工装置間にワークが挟み込まれるのを防止することができると共に、ワークがローラ上を搬送されるので、挟み込みを確実に防止することができる移送システムが得られる。
【0093】
本発明の請求項11によれば、次のような効果がある。
新たなワーク加工装置を複数台連続してY軸方向に連結されたので、ワークをY軸方向に長い距離移送することが出来る移送システムが得られる。
【0094】
本発明の請求項12によれば、次のような効果がある。
ワークは新たなワーク加工装置側に送られた後、所定のワーク加工装置に戻されるので、ワークを二次元的な広がりをもって移送することが出来る移送システムが得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0095】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図で、(a)は平面図、(b)は側面図、図2は図1の要部構成説明図、図3は図1の要部構成説明図、図4は図1の動作説明図である。
図15と同様な吸着盤60が使用された実施例である。
図において、図15と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図15との相違部分のみ説明する。
【0096】
図1において、図15に示されているワーク加工装置が、図のX軸方向に三個直列に連結されている。これを区別をするために、ステージ1、ステージ2、ステージ3と称する。
ステージ2に対して、直列連結方向に直交して配置された新たなワーク加工装置をステージ4と称する。
なお、図1(a)において、ステージ2とステージ4のブリッジ部材5と処理手段30とは、説明を分かり易くするために、二点鎖線で示されている。
【0097】
図1において、挟み込防止手段11は、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間に設けられ、ワーク2の搬送時に、ワーク加工装置(ステージ2),(ステージ4)間にワーク2が挟み込まれるのを防止する。
この場合は、挟み込防止手段11は、ワーク加工装置(ステージ2),(ステージ4)間に配置され、ワーク2の搬送時に噴気孔から気体を噴出して、ワーク2を浮上させる補助プレート111が使用されている。
【0098】
なお、挟み込防止手段11は、ワーク加工装置(ステージ2)(ステージ4)間に配置され、ワークの搬送時にローラが回転して、ワーク2を移送する補助ローラ112が使用されても良い。
【0099】
Y軸方向搬送手段12は、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)とにそれぞれ設けられ、ワーク2を所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間を搬送する。
【0100】
この場合は、Y軸方向搬送手段12は、一対のX軸リニアモータ31,32の両端部分に直交して平行配置された第2のY軸リニアモータ121と、第2のY軸リニアモータ121のスライダに配置され、第2のY軸リニアモータ121の動作方向に、ワーク2を吸着移送する第1の吸着手段122とを有する。
【0101】
第1の吸着手段122は、第2のY軸リニアモータ121のスライダに取り付けられたアクチュエータ123と、アクチュエータ123に一端が取り付けられたアーム124と、アーム124の他端に取り付けられた吸着パッド125とを有する。
図3に示す如く、吸着パッド125は、ワーク2に吸着する面が開口する椀状をなす。
【0102】
吸引パイプ126は、一端が吸着パッド125に設けられ、他端がエアー吸引源に接続
されている。
エアー吸引源としては、この場合は、真空ポンプが使用されている。
【0103】
以上の構成において、図4に、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間のワーク2の搬送の動作を示す。
【0104】
図4(a)に示す如く、吸着盤60と補助プレート111とから空気を噴出する。
ワーク2は吸着盤60より僅か浮上した状態になる。
図4(b)に示す如く、所定のワーク加工装置(ステージ2)側の吸着パッド125でワーク2を吸着し、所定のワーク加工装置(ステージ2)から新たなワーク加工装置(ステージ4)側に、Y軸方向搬送手段12によりワーク2を搬送する。
【0105】
図4(c)に示す如く、ワーク2の移動先端は、補助プレート111から空気が噴出しているので、ワーク2は、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間に挟み込まれず、ワーク2の移動先端は、新たなワーク加工装置(ステージ4)側に達する。
【0106】
図4(d)に示す如く、新たなワーク加工装置(ステージ4)側のY軸方向搬送手段12が、所定のワーク加工装置(ステージ2)近くに移動し、新たなワーク加工装置(ステージ4)側の吸着パッド125が、図4(d)に示す如く、吸着する。
【0107】
Y軸方向搬送手段12が、互いに近接してワーク2の受け渡しをすれば、搬送ストロークが小さい場合にも、ワーク2の受け渡しが出来ると共に、搬送ストロークが十分足りる場合にも、ワークの受け渡しが十分確実に出来る移送システムが得られる。
【0108】
図4(e)に示す如く、所定のワーク加工装置(ステージ2)側の吸着パッド125は、ワーク2の吸着を止め、所定のワーク加工装置(ステージ2)側のY軸方向搬送手段12は所定位置に戻る。
【0109】
新たなワーク加工装置(ステージ4)側のY軸方向搬送手段12が移動し、ワーク2を所定意位置に搬送する。
吸着盤60と補助プレート111とからの空気の噴出を止め、新たなワーク加工装置(ステージ4)側の吸着盤60によりワーク2を吸着する。
【0110】
ワーク2の、新たなワーク加工装置(ステージ4)から所定のワーク加工装置(ステージ2)への搬送は上記と逆の動作となる。
【0111】
なお、ワーク2のX軸方向への搬送、ステージ1→ステージ2→ステージ3へのワーク2の搬送動作は、前述の2006年4月14日出願の先願に関わる出願番号2006−112373号のワーク加工装置に説明された動作と同じである。
【0112】
この結果、
Y軸方向搬送手段12が所定のワーク加工装置と新たなワーク加工装置とにそれぞれ設けられたので、ワーク加工装置を直列方向に連結できると共に、所定のワーク加工装置において、直列方向に対して直角方向にも連結できる移送システムが得られる。
【0113】
所定のワーク加工装置と新たなワーク加工装置との間に設けられ、ワークの搬送時に、ワーク加工装置間にワークが挟み込まれるのを防止する挟み込防止手段11が設けられたので、所定のワーク加工装置と新たなワーク加工装置との間にワークが挟み込まれるのを防止することが出来る移送システムが得られる。
【0114】
Y軸方向搬送手段12は、一対のX軸リニアモータ31,32の両端部分に直交して平行配置された第2のY軸リニアモータ121と、この第2のY軸リニアモータ121のスライダに配置され、第2のY軸リニアモータ121の動作方向に、ワークを吸着移送する第1の吸着手段122とが設けられたので、吸着盤60を使用して、ワーク2を僅か浮上させた状態で容易にY軸方向に搬送でき、Y軸方向搬送手段12の構成を簡単にすることができる移送システムが得られる。
【0115】
第1の吸着手段122は、ワーク2の受け渡し時に、ワーク2の送り出し側の吸着手段122とワーク2の受け取り側の吸着手段122とが、ワーク加工装置が互いに接する境目近くまで互いに移動接近してワークの受け渡しを行うようにしたので、搬送ストロークが小さい場合にも、ワーク2の受け渡しが出来ると共に、搬送ストロークが十分足りる場合にも、ワークの受け渡しが十分確実に出来る移送システムが得られる。
【0116】
第1吸着手段122は、吸着パッド125が使用されたので、ワーク2を確実に吸着できて且つ安価な移送システムが得られる。
【0117】
吸着パッド125は、ワーク2に吸着する面が開口する椀状をなすので、吸着が更に確実に得られる移送システムが得られる。
【0118】
一端が吸着パッド125に設けられ他端がエアー吸引源(図示せず。)に接続され、ワークを吸引する吸引パイプ126が設けられたので、吸着が更に強力に得られる移送システムが得られる。
【0119】
エアー吸引源として真空ポンプが使用されたので、吸着が更に確実に得られる移送システムが得られる。
【0120】
挟み込防止手段11は、ワーク加工装置間に配置され、ワークの搬送時に噴気孔から気体を噴出して、ワーク2を浮上させる補助プレート111が使用されたので、簡単な構成でワーク2の搬送時に、ワーク加工装置間にワーク2が挟み込まれるのを防止することができる移送システムが得られる。
【0121】
図5は、本発明の他の実施例の動作説明図である。
図5は、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間のワーク2の搬送の動作を示すもので、挟み込防止手段11は、補助ローラ112が使用された実施例である。
【0122】
図5(a)に示す如く、吸着盤60から空気を噴出する。
ワーク2は吸着盤60より僅か浮上した状態になる。
図5(b)に示す如く、所定のワーク加工装置(ステージ2)側の吸着パッド125でワーク2を吸着し、所定のワーク加工装置(ステージ2)から新たなワーク加工装置(ステージ4)側に、Y軸方向搬送手段12によりワーク2を搬送する。
【0123】
図5(c)に示す如く、ワーク2の移動先端は、補助ローラ112により支持されているので、ワーク2は、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間に挟み込まれず、ワーク2の移動先端は、新たなワーク加工装置(ステージ4)側に達する。
【0124】
図5(d)に示す如く、新たなワーク加工装置(ステージ4)側のY軸方向搬送手段12が、所定のワーク加工装置(ステージ2)近くに移動し、新たなワーク加工装置(ステージ4)側の吸着パッド125が、図4(d)に示す如く、吸着する。
【0125】
Y軸方向搬送手段12が、互いに近接してワーク2の受け渡しをすれば、搬送ストロークが小さい場合にも、ワーク2の受け渡しが出来ると共に、搬送ストロークが十分足りる場合にも、ワークの受け渡しが十分確実に出来る移送システムが得られる。
【0126】
図5(e)に示す如く、所定のワーク加工装置(ステージ2)側の吸着パッド125は、ワーク2の吸着を止め、所定のワーク加工装置(ステージ2)側のY軸方向搬送手段12は所定位置に戻る。
【0127】
新たなワーク加工装置(ステージ4)側のY軸方向搬送手段12が移動し、ワーク2を所定位置に搬送する。
吸着盤60からの空気の噴出を止め、新たなワーク加工装置(ステージ4)側の吸着盤60によりワーク2を吸着する。
【0128】
ワーク2の、新たなワーク加工装置(ステージ4)から所定のワーク加工装置(ステージ2)への搬送は上記と逆の動作となる。
【0129】
なお、ワーク2のX軸方向への搬送、ステージ1→ステージ2→ステージ3へのワーク2の搬送動作は、前述の2006年4月14日出願の先願に関わる出願番号2006−112373号のワーク加工装置に説明された動作と同じである。
【0130】
この結果、挟み込防止手段11は、ワーク加工装置間に配置され、ワークの搬送時にローラが回転して、ワークを移送する補助ローラ112が使用されたので、簡単な構成でワークの搬送時に、ワーク加工装置間にワークが挟み込まれるのを防止することができると共に、ワークがローラ上を搬送されるので、挟み込みを確実に防止することができる移送システムが得られる。
【0131】
図6は本発明の他の一実施例の要部構成説明図で、(a)は平面図、(b)は側面図、図7は図6の要部構成説明図、図8は図6の動作説明図、図9は図6の搬送アーム部分の要部構成説明図である。
図23と同様な搬送アーム87,88が使用された実施例である。
図において、図23と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図23との相違部分のみ説明する。
【0132】
図6において、図23に示されているワーク加工装置が、図のX軸方向に三個直列に連結されている。これを区別をするために、ステージ1、ステージ2、ステージ3と称する。
ステージ2に対して、直列連結方向に直交して配置された新たなワーク加工装置をステージ4と称する。
【0133】
図6において、挟み込防止手段11は、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間に設けられ、ワーク2の搬送時に、ワーク加工装置(ステージ2),(ステージ4)間にワーク2が挟み込まれるのを防止する。
【0134】
この場合は、挟み込防止手段11は、ワーク加工装置(ステージ2),(ステージ4)間に配置され、ワーク2の搬送時にローラが回転して、ワーク2を移送する補助ローラ112が使用されている。
【0135】
Y軸方向搬送手段13は、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)とにそれぞれ設けられ、ワーク2を所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間を搬送する。
【0136】
この場合は、Y軸方向搬送手段13は、一対のX軸リニアモータ31,32のスライダ間に橋渡しされた搬送ブリッジ部材83に設けられた第3のY軸リニアモータ84と、この第3のY軸リニアモータ84のスライダに配置され、第3のY軸リニアモータ84の動作方向に、ワーク2を吸着移送する第2の吸着手段131とを有する。
【0137】
第2の吸着手段131は、第3のY軸リニアモータ84のスライダに取り付けられたアーム部材87,88と、アーム部材87,88の両端側に取り付けられた2個の吸着パッド132とを有する。
吸着パッド132は、ワーク2に吸着する面が開口する椀状をなす。
【0138】
吸引パイプ133は、一端が吸着パッド132に設けられ、他端がエアー吸引源に接続されている。
エアー吸引源としては、この場合は、真空ポンプが使用されている。
【0139】
以上の構成において、図8に、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間のワーク2の搬送の動作を示す。
挟み込防止手段11は、補助ローラ112が使用された実施例である。
【0140】
図8(a)に示す如く、吸着盤60から空気を噴出する。
図9に示す如く、ワーク2は吸着盤60より僅か浮上した状態になる。
図8(b)に示す如く、所定のワーク加工装置(ステージ2)側の吸着パッド132でワーク2を吸着し、所定のワーク加工装置(ステージ2)から新たなワーク加工装置(ステージ4)側に、Y軸方向搬送手段13によりワーク2を搬送する。
【0141】
図8(c)に示す如く、ワーク2の移動先端は、補助ローラ112により支持されているので、ワーク2は、所定のワーク加工装置(ステージ2)と新たなワーク加工装置(ステージ4)との間に挟み込まれず、ワーク2の移動先端は、新たなワーク加工装置(ステージ4)側に達する。
図8(d)に示す如く、新たなワーク加工装置(ステージ4)側のY軸方向搬送手段13が、所定のワーク加工装置(ステージ2)近くに移動し、新たなワーク加工装置(ステージ4)側の吸着パッド132が、図8(d)に示す如く、吸着する。
【0142】
Y軸方向搬送手段13が、互いに近接してワーク2の受け渡しをすれば、搬送ストロークが小さい場合にも、ワーク2の受け渡しが出来ると共に、搬送ストロークが十分足りる場合にも、ワークの受け渡しが十分確実に出来る移送システムが得られる。
【0143】
図8(e)に示す如く、所定のワーク加工装置(ステージ2)側の吸着パッド132は、ワーク2の吸着を止め、所定のワーク加工装置(ステージ2)側のY軸方向搬送手段13は所定位置に戻る。
【0144】
新たなワーク加工装置(ステージ4)側のY軸方向搬送手段13が移動し、ワーク2を所定位置に搬送する。
吸着盤60の空気の噴出を止め、新たなワーク加工装置(ステージ4)側の吸着盤60によりワーク2を吸着する。
【0145】
ワーク2の、新たなワーク加工装置(ステージ4)から所定のワーク加工装置(ステージ2)への搬送は上記と逆の動作となる。
【0146】
なお、ワーク2のX軸方向への搬送、ステージ1→ステージ2→ステージ3へのワーク2の搬送動作は、前述のアーム部材87,88が使用された、2005年10月7日出願の先願に関わる出願番号2005−294543号のワーク加工装置に説明された動作と同じである。
【0147】
なお、新たなワーク加工装置(ステージ4)を複数台連続してY軸方向に連結しても良い。
このようにすれば、ワーク2をY軸方向に長い距離移送することが出来る移送システムが得られる。
【0148】
また、ワーク2は新たなワーク加工装置(ステージ4)側に送られた後、所定のワーク加工装置(ステージ2)に戻されても良い。
このようにすれば、ワーク2を二次元的な広がりをもって移送することが出来る移送システムが得られる。
【0149】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。
したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明の一実施例の要部構成説明図である。
【図2】図1の要部構成説明図である。
【図3】図1の要部構成説明図である。
【図4】図1の動作説明図である。
【図5】本発明の他の実施例の動作説明図である。
【図6】本発明の他の実施例の動作説明図である。
【図7】図6の要部構成説明図である。
【図8】図6の動作説明図である。
【図9】図8の要部動作説明図である。
【図10】従来より一般に使用されている従来例の構成説明図である。
【図11】従来より一般に使用されている他の従来例の構成説明図である。
【図12】図11におけるインターフェース部に形成される移送手段の配置を示す平面図である。
【図13】従来の移送手段の構成例を示す斜視図である。
【図14】図13における操作アームが伸ばされた状態を示す斜視図である。
【図15】吸着盤60が使用された、2006年4月14日出願の先願に関わる出願番号2006−112373号のワーク加工装置の一実施形態を示す平面図(a),正面図(b),側面図(c)である。
【図16】図15に示すワーク搬送手段の動作を示す説明図である。
【図17】図15に示すワーク加工装置を2台連結した状態を示す移送システムの構成例を示す平面図(a),正面図(b),側面図(c)である。
【図18】ワーク搬送手段にストッパを備えた例を示す詳細説明図である。
【図19】他の実施例におけるワーク加工装置の平面図(a),正面図(b),側面図(c)である。
【図20】図19に示すワーク加工装置のワーク搬送手段にストッパを備えた例を示す詳細説明図である。
【図21】図19に示すワーク搬送手段でワークを搬送してる途中の状態を示す図である。
【図22】図19に示すワーク加工装置を2台連結した状態を示す移送システムの構成例を示す平面図(a),正面図(b),側面図(c)である。
【0151】
【図23】アーム部材87,88が使用された、2005年10月7日出願の先願に関わる出願番号2005−294543号のワーク加工装置の一実施形態を示す外観斜視図である。
【図24】ワーク加工用のブリッジ及びワーク搬送ブリッジ部材の移動を説明する平面図である。
【図25】ワーク加工用のブリッジ及びワーク搬送ブリッジ部材の移動を説明する平面図である。
【図26】ワーク加工用のブリッジ及びワーク搬送ブリッジ部材の移動を説明する平面図である。
【図27】リフトピン手段によるワークのリフトアップ及びリフトダウン並びにアーム部材の移動操作の遷移を説明するイメージ図である。
【図28】リフトピン手段によるワークのリフトアップ及びリフトダウン並びにアーム部材の移動操作の遷移を説明するイメージ図である。
【図29】リフトピン手段によるワークのリフトアップ及びリフトダウン並びにアーム部材の移動操作の遷移を説明するイメージ図である。
【図30】本発明の他の実施形態を示すワーク加工装置の外観斜視図である。
【図31】本発明のワーク加工装置を、X軸方向に複数個連結した移送システムの実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0152】
1 筐体
1a 突出部
1b 突出部
1c 凹部
2 ワーク
31 X1軸リニアモータ
32 X2軸リニアモータ
41 スライダ
42 スライダ
5 ブリッジ部材
6 Y軸リニアモータ
7 スライダ
101 ワーク加工装置
102 ワーク加工装置
103 ワーク加工装置
103c 凹部
201 インターフェース部
202 インターフェース部
203 インターフェース部
301 移送手段
302 移送手段
601 平行レール
602 平行レール
700 スライダ
800 アクチュエータ
901 操作アーム
902 操作アーム
30 処理手段
50 チューブ
60 吸着盤
70 ワーク搬送手段
70a ワーク搬送手段
70a’ ワーク搬送手段
70b ワーク搬送手段
70b’ ワーク搬送手段
70x 伸長部材
71 ワーク搬送手段
71a ワーク搬送手段
71a’ ワーク搬送手段
71b ワーク搬送手段
71b’ ワーク搬送手段
72 回転部材
73 ストッパ
81 搬送スライダ部材
82 搬送スライダ部材
83 搬送ブリッジ部材
84 Y軸リニアモータ
85 スライダ
86 スライダ
87 アーム部材
88 アーム部材
87a 連結部材
88a 連結部材
89 吸着板
90 ピン手段
91 ピン
92 ピン操作部
93 アーム部材
94 ガイドレール
95 ガイドレール
11 挟み込防止手段
111 補助プレート
112 補助ローラ
12 Y軸方向搬送手段
121 第2のY軸リニアモータ
122 第1の吸着手段
123 アクチュエータ
124 アーム
125 吸着パッド
126 吸引パイプ
13 Y軸方向搬送手段
131 第2の吸着手段
132 吸着パッド
133 吸引パイプ


【出願人】 【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
【出願日】 平成18年7月19日(2006.7.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−23637(P2008−23637A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−197460(P2006−197460)