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【発明の名称】 インサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法、切刃位置測定治具及びインサート着脱式球面カッタ
【発明者】 【氏名】滝口 正治

【氏名】田口 和孝

【要約】 【課題】切刃位置を精度良く測定することができるインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法を提供する。

【構成】切刃位置測定治具50によるインサート着脱式球面カッタ10の切刃位置測定方法であって、工具本体11に形成された凹溝12に軸線Oを中心とした円筒面部と軸線Oに直交する当接面15とが設けられ、切刃位置測定治具50には、基準線Sに沿って延びるV字溝と基準線Sに直交する基準平面56が設けられた挟持部材と、測定点の基準線Sからの径方向距離と基準平面56からの基準線S方向距離とを測定する測定器80とが備えられ、円筒面部がV字溝に当接されて軸線Oが基準線S上に固定され、当接面15が基準平面56に当接された状態で、測定器80を用いて、切刃43上の2以上の測定点における基準線Sからの径方向距離及び基準平面56からの基準線S方向距離を測定することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線を中心として回転される工具本体を有し、該工具本体の前記軸線方向を向く端面に形成された取付座に、円弧状の切刃を備えたインサートが、前記切刃がなす円弧を前記軸線上に中心を有する球面上に位置するようにして着脱可能に装着されたインサート着脱式球面カッタの切刃位置を、切刃位置測定治具を用いて測定するインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法であって、
前記工具本体には、径方向内側に向けて凹んだ凹溝が形成され、該凹溝の底面には、前記軸線を中心とした円筒面状をなす円筒面部が設けられ、前記凹溝の側面には、前記軸線に直交する方向に延びる平面状をなす当接面が設けられており、
前記切刃位置測定治具には、前記工具本体の前記凹溝を挟持して固定する一組の挟持部材が備えられ、一組の前記挟持部材のうちの少なくとも一方には、基準線に沿って延びて前記工具本体の前記円筒面部と当接可能なV字溝が設けられ、さらに一組の前記挟持部材のうちの少なくとも一方には、前記基準線に直交する方向に延びる平面状をなして前記工具本体の前記当接面が当接される基準平面が設けられ、
さらに、前記切刃位置測定治具には、測定点の前記基準線からの径方向距離と前記基準平面からの前記基準線方向距離とを測定する測定器が備えられ、
前記工具本体の前記円筒面部が、前記V字溝に当接されて前記工具本体の前記軸線が前記基準線上に固定されるとともに、前記工具本体の前記当接面が、前記基準平面に当接されて前記工具本体の前記基準線方向位置が固定された状態で、
前記測定器を用いて、前記切刃上の2以上の測定点における前記基準線からの径方向距離及び前記基準平面からの前記基準線方向距離を測定することを特徴とするインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法。
【請求項2】
請求項1に記載のインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法に用いられる切刃位置測定治具であって、
前記工具本体の前記凹溝を挟持して固定する一組の挟持部材を有し、一組の前記挟持部材のうちの少なくとも一方には、基準線に沿って延びて前記工具本体の前記円筒面部と当接可能なV字溝が設けられ、一組の前記挟持部材のうちの少なくとも一方には、前記基準線に直交する方向に延びる平面状をなして前記工具本体の前記当接面が当接される基準平面が設けられており、
さらに、測定点の前記基準線からの径方向距離と前記基準平面からの前記基準線方向距離とを測定する測定器が備えられていることを特徴とする切刃位置測定治具。
【請求項3】
請求項1に記載されたインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法によって切刃の位置が測定されるインサート着脱式球面カッタであって、
軸線を中心として工具回転方向に向けて回転される工具本体を有し、前記工具本体には、径方向内側に向けて凹んだ凹溝が形成され、該凹溝の底面に、前記軸線を中心とした円筒面状をなす円筒面部が設けられ、前記凹溝の側面に、前記軸線に直交する方向に延びる平面状をなす当接面が設けられていることを特徴とするインサート着脱式球面カッタ。
【請求項4】
前記工具本体には、前記インサートを押圧して前記切刃の位置を調整する位置調整機構が備えられていることを特徴とする請求項3に記載のインサート着脱式球面カッタ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークに球面状の座ぐり部を形成する際に使用されるインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法、この切刃位置測定方法に用いられる切刃位置測定治具及びインサート着脱式球面カッタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークに形成された空洞部の内面に球面状の座ぐり部を形成する球面カッタとしては、軸線に沿って延びる概略円柱状をなす工具本体の軸線方向両端面が凸曲面状に形成され、この両端面にそれぞれ複数の凹部が周方向に間隔を開けて配置され、これら凹部の工具回転方向前方側を向く壁面に、円弧状の切刃を備えた切刃チップが、その切刃を端面から突出させた状態でろう付けされたものが広く提供されている。
【0003】
ここで、これらの切刃は、切刃チップをろう付けした状態で各端面ごとに研磨することにより、それぞれの端面において工具本体の軸線上に中心点を有して前記端面よりも僅かに半径の大きな球面上に位置するように形成されている。
また、工具本体には軸線に沿うように延びる取付孔が、両端面に開口するように形成されており、この取付孔の軸線方向内側部分は、その断面が前記軸線を中心とした正方形状に形成されている。
【0004】
このような球面カッタは、ワークに形成された空洞部に収容された状態で、この空洞部に連通するように前記ワークに同軸に形成された一対の挿入孔を通じて、外側から工作機械の一対のアーバをそれぞれ挿入し、これらアーバの先端を前記軸線方向両側から取付孔に取り付けることにより、このアーバを介して軸線回りに回転させられる。そして、このように工具本体を回転しつつアーバを軸線方向両側に工具本体と一体にして往復移動させるように送りを与えることにより、前記空洞部の内面の前記挿入孔の周りに、各挿入孔側を向く工具本体の端面にろう付けされた切刃チップの切刃によって軸線上に中心を有する凹球面状の座ぐり部を形成する。ここで、アーバによる送り量を調整することで空洞部内面に形成される座ぐり部がなす凹球面の中心を一致させることにより、1つの球面に沿うように凹曲する座ぐり部を空洞部内面の両端に形成するものである。
【0005】
しかしながら、この構成の球面カッタにおいては、切刃チップが工具本体にろう付けされているので、切刃に摩耗が生じた場合に通常のろう付け工具のように切刃を再研磨することになる。ここで切刃がなす円弧の径を一定にしたままで切刃を再研磨すると、円弧の中心点が軸線方向にずれることになるため、切刃を再研磨した球面カッタにおいては、その軸線方向の送り量を変更する必要がある。したがって、送り量の設定ミスや切刃位置の測定誤差等によって球面座ぐり部を精度良く形成できなくなるおそれがあった。また、工具本体と切刃とがろう付けによって一体に形成されているので、被切削材によって切刃の材質を変更しようとする場合には、球面カッタ自体を交換することになり、被切削材に合わせて多くの球面カッタを準備する必要があり、球面カッタの使用コストが増大してしまうといった問題があった。
【0006】
そこで、例えば特許文献1に示すように、工具本体の端面に取付座が形成され、該取付座に円弧状をなす切刃を備えたインサートが着脱可能に装着されたインサート着脱式球面カッタが提供されている。この球面カッタでは、切刃が摩耗してもインサートを交換して使用できるので、切刃がなす円弧の中心点を一定にすることができ、球面カッタ毎に送り量を調整する必要がない。さらに、被切削材によって切刃の材質を変更しようとする場合には、インサートを交換するだけで対応でき、多くの工具本体を準備する必要がなく、球面カッタの使用コストを大幅に低減できる。また、インサートを押圧して切刃の位置を調整することができるので、切刃が磨耗してインサートを交換した際にも、切刃を工具本体の軸線上に中心を有する球面上に位置するように配置することができる。
【特許文献1】特開2000−343316号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載された球面カッタにおいては、位置調整機構によって切刃の位置を調整することになるが、切刃が工具本体の軸線上に中心を有する球面上に位置しているかどうかを判断するために、この切刃の位置を精度良く測定する必要がある。しかしながら、軸線上の一点を中心とする球面を想定して切刃の位置を測定することは困難であり、切刃の位置を精度良く測定できる切刃位置測定方法が望まれていた。
【0008】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、取付座に着脱可能に装着されたインサートの切刃位置を精度良く測定することができるインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法、この切刃位置測定方法に用いられる切刃位置測定治具及びインサート着脱式球面カッタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために、この発明に係るインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法は、軸線を中心として回転される工具本体を有し、該工具本体の前記軸線方向を向く端面に形成された取付座に、円弧状の切刃を備えたインサートが、前記切刃がなす円弧を前記軸線上に中心を有する球面上に位置するようにして着脱可能に装着されたインサート着脱式球面カッタの切刃位置を、切刃位置測定治具を用いて測定するインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法であって、前記工具本体には、径方向内側に向けて凹んだ凹溝が形成され、該凹溝の底面には、前記軸線を中心とした円筒面状をなす円筒面部が設けられ、前記凹溝の側面には、前記軸線に直交する方向に延びる平面状をなす当接面が設けられており、前記切刃位置測定治具には、前記工具本体の前記凹溝を挟持して固定する一組の挟持部材が備えられ、一組の前記挟持部材のうちの少なくとも一方には、基準線に沿って延びて前記工具本体の前記円筒面部と当接可能なV字溝が設けられ、さらに一組の前記挟持部材のうちの少なくとも一方には、前記基準線に直交する方向に延びる平面状をなして前記工具本体の前記当接面が当接される基準平面が設けられ、さらに、前記切刃位置測定治具には、測定点の前記基準線からの径方向距離と前記基準平面からの前記基準線方向距離とを測定する測定器が備えられ、前記工具本体の前記円筒面部が、前記V字溝に当接されて前記工具本体の前記軸線が前記基準線上に固定されるとともに、前記工具本体の前記当接面が、前記基準平面に当接されて前記工具本体の前記基準線方向位置が固定された状態で、前記測定器を用いて、前記切刃上の2以上の測定点における前記基準線からの径方向距離及び前記基準平面からの前記基準線方向距離を測定することを特徴としている。
【0010】
また、この発明に係る切刃位置測定治具は、前述のインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法に用いられる切刃位置測定治具であって、前記工具本体の前記凹溝を挟持して固定する一組の挟持部材を有し、一組の前記挟持部材のうちの少なくとも一方には、基準線に沿って延びて前記工具本体の前記円筒面部と当接可能なV字溝が設けられ、一組の前記挟持部材のうちの少なくとも一方には、前記基準線に直交する方向に延びる平面状をなして前記工具本体の前記当接面が当接される基準平面が設けられており、さらに、測定点の前記基準線からの径方向距離と前記基準平面からの前記基準線方向距離とを測定する測定器が備えられていることを特徴としている。
【0011】
さらに、この発明に係るインサート着脱式球面カッタは、前述のインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法によって切刃の位置が測定されるインサート着脱式球面カッタであって、軸線を中心として工具回転方向に向けて回転される工具本体を有し、前記工具本体には、径方向内側に向けて凹んだ凹溝が形成され、該凹溝の底面に、前記軸線を中心とした円筒面状をなす円筒面部が設けられ、前記凹溝の側面に、前記軸線に直交する方向に延びる平面状をなす当接面が設けられていることを特徴としている。
【0012】
本発明に係るインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法、切刃位置測定治具及びインサート着脱式球面カッタによれば、切刃位置測定治具の挟持部材に形成されたV字溝に工具本体の円筒面部が当接されることで工具本体の軸線が基準線上に固定されるとともに基準平面に工具本体の当接面が当接された状態で、切刃上に位置する測定点の基準線からの径方向距離及び基準平面からの基準線方向距離が測定されるので、測定点(切刃)の位置を基準線(軸線)及び基準平面(当接面)を基準として精度良く測定することができる。そして、切刃上の2以上の測定点における前記径方向距離及び前記基準線方向距離を測定するので、円弧状をなす切刃が、軸線上の一点を中心とした球面上に位置しているか否かを判断することができる。
【0013】
ここで、インサート着脱式球面カッタにおいて、前記工具本体に、前記インサートを押圧して前記切刃の位置を調整する位置調整機構を備えることにより、前述のように切刃の位置を測定しつつ、位置調整機構でインサートを押圧して切刃の位置を調整できるので、切刃の位置を、軸線上の一点を中心とした球面上に位置するように、精度良く簡単に調整することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、取付座に着脱可能に装着されたインサートの切刃位置を精度良く測定することができるインサート着脱式球面カッタの切刃位置測定方法、この切刃位置測定方法に用いられる切刃位置測定治具及びインサート着脱式球面カッタを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明の実施形態について添付した図面を参照にして説明する。図1及び図2に、本発明の実施形態である切刃位置測定治具を示す。また、図3から図5にインサート着脱式球面カッタを示す。
インサート着脱式球面カッタ10は、軸線Oに沿って延びる概略円柱状をなす工具本体11を有している。なお、本実施形態においては、工具本体11は軸線Oに直交するとともに軸線O方向中央に位置する仮想平面Qに対して対称形となるように形成されている。
【0016】
工具本体11の軸線O方向中央部には、径方向内側に一段凹んだ凹溝12が工具本体11の全周にわたって形成されており、この凹溝12の底面には、軸線Oを中心とした円筒面状をなす円筒面部13と、軸線Oに対して平行に延びるとともに互いに平行に配置された一対の平坦面14、14とが形成されている。また、凹溝12の側面には、前記軸線Oに対して直交する方向に延びる平面状に形成された当接面15が形成されている。
【0017】
この凹溝12を挟んだ工具本体11の両端部16、16は、その端面17、17がそれぞれ前記軸線O上に中心P(P´)を有する凸曲面状に形成されるとともに、これら両端部16、16の外周面にも、それぞれ前記平坦面14と平行な一対ずつの平面部18、18が形成されている。
なお、一方側(図3において右側)を向く端面17がなす球面の中心Pは前記仮想平面Qよりも他方側(図3において左側)に位置するとともに、他方側を向く端面17がなす球面の中心P´は前記仮想平面Qよりも一方側に位置しており、この工具本体11の軸線O方向長さは、それぞれの端面17がなす球面の直径よりも小さく設定されている。
【0018】
これら両端部16、16には、軸線Oに沿って延びる取付孔19がそれぞれの端面17、17に向けて開口するように形成されている。この取付孔19には、その端面17側の開口部分に、軸線O方向内側に向かうにしたがい軸線Oを中心に漸次縮径するテーパ孔部20が形成されるとともに、軸線O方向中央部に、前記仮想平面Qに沿って一段大径とされた大径孔21が形成され、さらにこの大径孔21の両側には断面正方形状の角孔部22が形成されている。また、端面17における取付孔19の開口縁、すなわち球面状をなす端面17と取付孔19の前記テーパ孔部20との交差稜線部には、軸線Oに垂直に面取りが施されることによって環状平面部23が形成されている。
【0019】
また、両端部16、16には、それぞれに前記端面17に向けて開口する一対の凹部24、24が軸線Oを中心として180°回転対称となるように形成されている。凹部24は、工具回転方向T前方側から見て図3に示すように、軸線O方向外側を向く壁面24aと工具本体11径方向外側を向く壁面24bとによって概略L字状をなすとともに、軸線O方向から見て図4及び図5に示すように、工具本体11径方向外側を向く壁面24bと工具回転方向T前方側を向く壁面24cとによって概略L字状をなしている。
凹部24の軸線O方向外側を向く壁面24aには、図4及び図5に示すように、取付孔19の大径孔21に連通したクーラント供給孔25が開口されている。
【0020】
この凹部24の工具回転方向T前方側を向く壁面24cには、後述するインサート50を装着するための取付座26が形成されている。この取付座26は、凹部24の工具回転方向T前方側を向く壁面24cから工具回転方向T後方側に向けて一段凹んで工具本体11径方向外側及び軸線O方向外側に向けて開口させられている。なお、本実施形態では、図4及び図5に示すように、取付座26の工具本体11径方向外側を向く壁面26b及び凹部24の工具本体11径方向外側を向く壁面24bは、取付孔19の開口縁に形成された環状平面部23に交差するように形成されている。
【0021】
取付座26の工具回転方向T前方側を向く壁面26cには、この壁面26cに直交するように延びるクランプネジ孔(図示なし)が穿設されている。また、取付座26の軸線O方向外側を向く壁面26aは、図3に示すように、凹部24の軸線O方向外側を向く壁面24aよりも軸線O方向外側に位置させられるとともに、工具本体11径方向外側に向かうにしたがい漸次軸線O方向内側に向けて後退するように傾斜させられている。
【0022】
そして、この取付座26の工具本体11径方向内側には、図5に示すように、取付座26の工具回転方向T前方側を向く壁面26cに対して直交する方向に延びる第1収容孔30が、工具本体11の外周面にまで貫通するように穿設されている。
この第1収容孔30には、その取付座26側に第1押圧ピン31が配置されるとともに、第1押圧ピン31の後端側に第1調整ネジ32が螺着されていて、レンチG等の作業用工具が係合される係合孔が形成された第1調整ネジ32の後端面17が工具本体11外周側に向けて露呈されている。第1押圧ピン31の先端には、第1押圧ピン31の軸線に対して傾斜した傾斜平面が形成されており、この傾斜平面が後述するインサート50に当接される第1押圧面31aとされている。この第1押圧ピン31及び第1調整ネジ32が、第1調整機構33を構成している。
【0023】
また、取付座26の軸線O方向内側には、図4に示すように、取付座26の工具回転方向T前方側を向く壁面26cに対して直交する方向に延びる2つの第2収容孔34、34が並列するように穿設されている。
この第2収容孔34には、図4に示すように、その取付座26側に第2押圧ピン35が配置されるとともに、第2押圧ピン35の後端に第2調整ネジ36が螺着されていて、レンチG等の作業用工具が係合される係合孔が形成された第2調整ネジ36の後端面が工具本体11外周側に向けて露呈されている。第2押圧ピン35の先端には、第2押圧ピン35の軸線に対して傾斜した傾斜平面が形成されており、この傾斜平面が後述するインサート50に当接される第2押圧面35aとされている。これら第2押圧ピン35及び第2調整ネジ36が、本実施形態における第2調整機構37とされている。
【0024】
また、工具本体11の両端面17、17の環状平面部25の外周端部分には、超硬合金等の硬質材料で構成されて外形が概略円柱状をなす面取りチップ38が配置されている。この面取りチップ38の先端は、面取りチップ38がなす円柱の中心軸に直交する断面が半円状に切り欠かれてその切欠面がすくい面とされるとともに、この切欠面に対向する側から見て先端縁が前記中心軸に略45°で交差するように切り欠かれ、この先端縁に面取り切刃が形成されており、固定ネジ39によって固定されている。
【0025】
前記取付座26に着脱可能に装着されるインサート40は、超硬合金等の硬質材料で構成されて外形が概略四角形平板状をなし、本実施形態においては、図3から図5に示すように、互いに略平行に配置された2つの短辺及び2つの長辺を備えた概略平方四辺形平板状をなしており、2つの平行四辺形面41と4つの側面42とを有し、一の平行四辺形面41が取付座26の工具回転方向T前方側を向く壁面26cに載置される載置面41aとされ、他の平行四辺形面41が工具回転方向T前方側に向けられてすくい面41bとされている。
【0026】
すくい面41bとされた平行四辺形面41の一の長辺は、外側に向けて凸となる凸円弧状をなしており、この長辺部分が円弧状の切刃43とされている。この切刃43に連なる側面42は逃げ面42aとされ、外側に向けて凸となる凸曲面状をなすとともに、載置面41aに近づくにしたがいインサート40の内側に後退するように傾斜させられている。
【0027】
この切刃43が設けられた長辺と鋭角に交差する短辺に連なる側面42には、図5に示すように、載置面41aに近づくにしたがい漸次インサート40の内側に後退するような傾斜平面が形成されており、この傾斜平面が第1被押圧面44とされている。
さらに、逃げ面42aとされた側面42と対向配置される側面42、つまり、平行四辺形面41の他の長辺に連なる側面42には、載置面41aに近づくにしたがい漸次インサート40の内側に後退するような傾斜平面が形成されており、この傾斜平面が第2被押圧面45とされている。
【0028】
すくい面41bとされた平行四辺形面41の中央部には、インサート40の厚さ方向に貫通して中心軸Lに沿って延びる挿通孔46が穿設されている。この挿通孔46のすくい面41b側開口部近傍には、上面視して図3に示すように、概略正方形をなすクランプ面47が形成されていて、このクランプ面47は、切刃43に近づくにしたがい漸次すくい面41aから後退するように傾斜させられており、本実施形態では、クランプ面47とすくい面41bとの交差角が約3°に設定されている。
【0029】
この構成のインサート40は、取付座26の工具回転方向T前方側を向く壁面26cにインサート40の載置面41aが当接するように載置される。ここで、インサート40の第1被押圧面44は、取付座26の工具本体11径方向外側を向く壁面26bに対向配置されるとともに、第2被押圧面45は、取付座26の軸線O方向外側を向く壁面26aに対向配置され、前記切刃43が軸線O方向外側を向くように配置される。
また、このようにインサート40を載置した状態においては、工具回転方向T前方側から見て、前記クランプネジ孔の中心は前記挿通孔46の中心よりも軸線O方向内側及び工具本体11径方向内側に向けて僅かに偏心させられている。
【0030】
また、インサート40の第1被押圧面44には、前記第1収容孔30に配置された第1押圧ピン31の第1押圧面31aが当接されており、インサート40の第2被押圧面45には、前記第2収容孔34に配置された第2押圧ピン35の第2押圧面35aが当接されている。この状態で、クランプネジ48を挿通孔46に挿通させてクランプネジ孔に螺着することにより、インサート40が取付座26に固定される。ここで、前述のようにクランプネジ孔27の中心は前記挿通孔46の中心よりも軸線O方向内側及び工具本体11径方向内側に向けて僅かに偏心させられているので、インサート40は、工具本体11径方向内側及び軸線O方向内側に向けて引き込まれるように、つまり、取付座26の軸線O方向外側を向く壁面26a及び工具本体11径方向外側を向く壁面26bに押し付けられるようにして固定されることになる。
【0031】
また、同じ側を向く端面17に形成された2つの取付座26、26に装着されたそれぞれのインサート40は、互いのインサート40のすくい面41bが軸線Oを通る仮想平面K上に位置するように配置されるとともに、これらインサート40に形成された切刃43の軸線Oを中心とした回転軌跡が、前記中心P(P´)を中心として前記端面17よりも一段半径の大きな一の球面R(R´)をなすように配置されることになる。
【0032】
このような構成とされたインサート着脱式球面カッタ10では、第1調整ネジ32をねじ込むと第1押圧ピン31が取付座26側に向けて移動して第1押圧面31aがインサート40の第1被押圧面44を押圧してインサート40が工具本体11径方向外側に向けて移動し、切刃43の工具本体11径方向位置が調整される。また、第2調整ネジ36をねじ込むと第2押圧ピン35が取付座26側に向けて移動して第2押圧面35aがインサート40の第2被押圧面45を押圧して、インサート40が軸線O方向外側及び工具本体11径方向外側に向けて移動して切刃43の位置が調整される。
【0033】
次に、このインサート着脱式球面カッタ10の切刃43の位置を測定する切刃測定治具50について説明する。この切刃測定治具50は、平板状をなすステージ51と、前記工具本体11の凹溝12を挟持する一組の挟持部材とを有しており、本実施形態では、ステージ51の上に固定された下部ブロック52とこの下部ブロック52に対向配置される上部ブロック60とが一組の挟持部材とされている。
【0034】
下部ブロック52は、ステージ51の下側から螺着された固定ボルト53によってステージ51上に立設されていて、その厚さは前記工具本体11の凹溝12の幅と略同一とされている。この下部ブロック52の上面には、基準線Sに沿って延びるとともに上方に向けて開口したV字溝54が形成されている。このV字溝54をなす一対の斜面の交差部分には、下側に一段凹んで基準線Sと平行に延びる断面コの字状をなす底溝部55が形成されている。さらに、この下部ブロック52の側面は、前記基準線Sに対して直交する方向に延びる平面状に形成されていて、後述するゲージ支持部70側を向く前記側面が、前記工具本体11の当接面15に当接される基準平面56とされている。
【0035】
また、このV字溝54の側方には、下部ブロック52の上面に対して開口する開口孔57が設けられていて、この開口孔57には、コイルスプリング58が、その上端面を前記下部ブロック52の上面よりも上方に突出するようにして収容されている。また、開口孔57の底面には、開口孔57よりも小径のボルト孔59が穿設されている。
【0036】
前記下部ブロック52に対向配置される上部ブロック60は、その厚さが前記工具本体11の凹溝12の幅と略同一とされており、その側面は、前記基準線Sに対して直交する方向に延びる平面状をなすとともに下部ブロック52の側面と同一平面状に形成されている。上部ブロック60の下面(下側ブロック52との対向面)には、基準線Sに沿って延びるとともに下方に向けて開口したV字溝62が形成されている。このV字溝62をなす一対の斜面の交差部分には、上側に一段凹んで基準線Sと平行に延びる断面コの字状をなす天溝部63が形成されている。
また、このV字溝62の側方には、上部ブロック60の下面に対して直交する方向に延びるボルト貫通孔64がそれぞれ穿設されており、このボルト貫通孔64の上面開口部には、ボルト貫通孔64よりも一段大径とされた座ぐり部65が形成されている。
【0037】
これら上部ブロック60及び下部ブロック52は、互いのV字溝62、54が対向するようにして配置され、ボルト貫通孔64に挿通された連結ボルト66が、下部ブロック52のボルト孔59に螺着されることで連結される。この連結ボルト66をねじ込むと連結ボルト66の頭部66aが座ぐり部65を押圧して、コイルスプリング58が縮むように変形し、下部ブロック52と上部ブロック60とが近接する構成とされている。
【0038】
これら下部ブロック52及び上部ブロック60(一組の挟持部材)の側方には、後述するダイヤルゲージ80を支持するゲージ支持部70が設けられている。このゲージ支持部70は、固定ボルト71によってステージ51上に立設されていて、上面視して図1に示すように、下部ブロック52及び上部ブロック60側に向かうにしたがい互いに離間する第1壁部72と第2壁部73とを有して概略V字状をなしている。第1壁部72及び第2壁部73には、それぞれの壁部72、73を貫通するように第1支持孔74、第2支持孔75が穿設されており、これら第1支持孔74及び第2支持孔75は、下部ブロック52及び上部ブロック60側に向かうにしたがい互いに近接するように配置されている。
【0039】
第1支持孔74には、該第1支持孔74に対して上下方向に直交するように第1クランプ部材76が配設され、第1クランプ部材76の上端に操作部76aが形成されている。また、第2支持孔75には、該第2支持孔75に直交するとともに前記第2壁部73が延びる方向に沿うように第2クランプ部材77が配設されており、第2クランプ部材77の第1支持孔74と反対側端部に操作部77aが形成されている。こうして、第1クランプ部材76の操作部76aと第2クランプ部材77の操作部77aとが互いに干渉することなく操作できるように配置されている。
【0040】
ダイヤルゲージ80は、ステム81と、このステム81内を摺動するスピンドル82と、スピンドル82の先端に配置された測定子83と、表示部84とを有しており、本実施形態では、図1に示すように、表示部84がステム81及びスピンドル82と斜交するように配置されている。このダイヤルゲージ80は、その測定子83が下部ブロック52及び上部ブロック60側に向くようにしてステム81が前記第1支持孔74、第2支持孔75に挿入され、このステム81が第1、第2クランプ部材76、77によってそれぞれ挟持されることで固定されており、第1支持孔74に固定されたダイヤルゲージ80の表示部84と、第2支持孔75に固定されたダイヤルゲージ80の表示部84とが、互いに離間して干渉しないように配置されている。
このようにダイヤルゲージ80を固定することで、2つの測定子83、83が互いに隣接するように配置されることになる。また、これらの測定子83、83が設けられたスピンドル82、82は、その伸縮方向がステージ51の上面と平行となるように配置されている。
【0041】
次に、この切刃測定治具50を用いたインサート着脱式球面カッタ10の切刃位置測定方法について説明する。
工具本体11の凹溝12に前記下部ブロック52を嵌合させて、基準線Sに直交する断面において凹溝12の円筒面部13とV字溝54とが2点で接するように配置する。ここで、上部ブロック60をそのV字溝62が下部ブロック52側を向くようにして配置し、上部ブロック60のボルト貫通孔64に挿通された連結ボルト66を下部ブロック52のボルト孔59にねじ込んで、上部ブロック60を工具本体11の凹溝12に嵌合する。
【0042】
こうして、凹溝12の円筒面部13が下部ブロック52のV字溝54及び上部ブロック60のV字溝62とに当接されることで、工具本体11の軸線Oと切刃測定治具50の基準線Sとが互いに一致するように配置され、前記凹溝12の側面に形成された当接面15のうち位置を測定する切刃43が配設された側の当接面15が下部ブロック52に形成された基準平面56に当接されて一致した状態で、工具本体11が固定される。このとき、前記ゲージ支持部70側に向けられた取付座26に装着されたインサート40のすくい面41bは、ステージ51の上面(測定子83が形成されたスピンドル82の伸縮方向)に平行となるとともに、ステージ51の上面からの高さが測定子83と同一となるように配置される。
【0043】
この状態で、ダイヤルゲージ80の測定子83に切刃43が当接されることになり、切刃43の2つの測定点におけるダイヤルゲージ80の値をそれぞれ読み取る。これにより、測定点の基準線Sからの径方向距離及び基準平面56からの基準線S方向距離が測定される。つまり、本実施形態においては、前記ダイヤルゲージ80が、基準線Sからの径方向距離と基準平面56からの基準線S方向距離とを測定する測定器とされている。
このように切刃43上の2つの測定点で基準線Sからの径方向距離及び基準平面56からの基準線S方向距離を測定することで、切刃43が軸線O上に中心Pを有する仮想球面R上に位置しているか否かを判断することができるのである。
【0044】
また、切刃43の位置の調整を、図6及び図7に示すマスターピース90を使用して、以下のように行うことができる。
このマスターピース90は、前述した工具本体11と同一形状をなす凹溝91と端面92とを有しており、この端面92には2つの装着孔93、93が穿設されている。装着孔93にはガイドバー94が収容されていて、がイドバー94は押圧ネジ95によって固定されている。また、このガイドバー94の後端側には、ガイドバー94の突出量を調整する位置調整ネジ96が設けられている。そして、前記凹溝91のガイドバー94が突出された側の側面が当接面97とされており、凹溝91の底面には円筒面部98が形成されている。
【0045】
このようなマスターピース90においては、ガイドバー94の先端が仮想球面R上に位置するように、ガイドバー94の突出量を予め調整しておく。
このマスターピース90を、切刃位置測定治具50の下部ブロック52と上部ブロック60とで挟持して固定し、ガイドバー94の先端に前記ダイヤルゲージ80の測定子83を当接させた状態でダイヤルゲージ80の0点調整を行う。その後、インサート着脱式球面カッタ10を下部ブロック52と上部ブロック60とで挟持して固定し、2つのダイヤルゲージ80、80の値がそれぞれ0になるように、第1、第2調整機構33、37の第1、第2調整ネジ32、36をレンチGで回動させて切刃43の位置を調整する。これにより、切刃43をマスターピース90のガイドバー94の先端と同一の位置に配置することができるのである。
【0046】
こうして一の端面17の一の切刃43の位置の測定及び調整した後に、工具本体11を軸線O中心に180°回転させて一の端面17の他の切刃43の位置測定を行うことで、一の端面17に配置された一の切刃43及び他の切刃43の位置を同一の仮想球面R上に配置するように調整する。次に、工具本体11を反転させて他の端面17の一の切刃43及び他の切刃43の位置測定及び調整を行う。
【0047】
こうして切刃43の位置が調整されたインサート着脱式球面カッタ10は、図8に示す切削加工に供される。
インサート着脱式球面カッタ10は、ワークWに形成された空洞部C内に収容され、この空洞部Cに挿通するようにワークWに同軸状に形成された一対の挿入孔H、Hを通じて、工作機械(図示なし)の一対のアーバA、Aをそれぞれ挿入して、これらのアーバA、Aの先端を前記軸線O方向外側から前記取付孔19に取り付けることにより支持される。ここで、このアーバAの先端には取付孔19の角孔部24に嵌合する断面正方形状のドライブ部Dが形成されるとともに、これよりも後端側には前記テーパ孔部20と等しいテーパ角で先端側に向けて縮径するテーパ部Eが形成されており、これらテーパ部Eとテーパ孔部20とを密着させることによって工具本体11の軸線OがアーバA、Aによる回転軸線に一致させられるとともに、角孔部24とドライブ部Dとの嵌合によって工具本体11がアーバA、Aと一体に前記工具回転方向Tに向けて回転される。
【0048】
工具本体11を軸線O回りに回転しつつ、前記アーバA、Aによってこれらと一体に軸線O方向両側に往復運動するように送りを与えることにより、ワークWの空洞部Cの内周の前記挿入孔H、Hの周辺に各挿入孔H側を向く端面17の取付座26に装着されたインサート40の切刃43によって、それぞれ軸線O上に中心P(P´)を有する球面R(R´)と同径の凹球面状の座ぐり部F、Fが形成されるとともに、これと同時に前記面取りチップ45の切刃によって、この座ぐり部Fと挿入孔Hとの交差稜線部に面取りを施す。
【0049】
さらに、アーバA、Aによる工具本体11の往復運動の送り量を、個々の座ぐり部Fを形成する各端面17の取付座26に装着されたインサート40の切刃43の回転軌跡がなす球面R(R´)の中心P(P´)同士の位置が互いに一致するように設定することにより、空洞部Cの両端に形成されるこれら座ぐり部F、Fがなす凹球面を、1つの球面Rに沿った凹球面とすることができるものである。
【0050】
このインサート着脱式球面カッタ10の切刃位置測定方法においては、切刃位置測定治具50のV字溝54、62に工具本体11の円筒面部13が当接されることで工具本体11の軸線Oが基準線Sと一致されるとともに基準平面56に工具本体11の当接面15が当接されて一致された状態で、切刃43上の測定点の基準線Sからの径方向距離及び基準平面56からの基準線S方向距離が測定されるので、切刃43の位置を基準線S及び基準平面56を基準として精度良く測定することができる。そして、切刃43の複数の測定点においてこれら径方向距離及び基準線S方向距離が測定されるので、円弧状をなす切刃43が軸線O上のP(P´)点を中心とした球面R(R´)上に位置しているか否かを判断することができる。
【0051】
また、インサート着脱式球面カッタ10の工具本体11に、インサート40を押圧して切刃43の位置を調整する第1調整機構33及び第2調整機構37とが設けられているので、切刃43の位置を測定しつつ、切刃43の位置を調整することができる。本実施形態では、切刃位置測定治具50に測定器としてダイヤルゲージ80が備えられているので、標準となる球面カッタの切刃位置に合わせて予めダイヤルゲージ80の0点調整を行っておくことで、第1調整機構33及び第2調整機構37によってインサート40を押圧して、2つのダイヤルゲージ80、80が0となるように切刃43の位置を調整することで、前記切刃43を球面R(R´)上に位置させることができ、切刃43の調整を簡単に、かつ、精度良く行うことができる。
【0052】
以上、本発明の実施形態であるインサート着脱式球面カッタ及び切刃位置測定治具について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、インサート着脱式球面カッタを、工具本体の端面に2つの取付座を形成したものとして説明したが、取付座が1つ形成されたものであっても良いし、3つ以上形成されたものであっても良く、取付座の数についてはワークの材質や切削条件等を考慮して適宜設定することが好ましい。
【0053】
また、工具本体の取付孔に角孔部を形成したもので説明したがこれに限定されることはなく、工具本体とアーバとを係合させて工具本体を回転させるトルク伝達部が形成されていれば良い。
また、インサートの形状を平行四辺形平板状のものとして説明したが、インサートの形状に限定はなく、切刃が軸線O方向外側に向けて配置できるものであれば良い。
【0054】
さらに、切刃位置測定治具に備えられて一組の挟持部材として上下方向に分割される下部ブロック及び上部ブロックを用いたものとして説明したが、左右方向に分割されたものなどであっても良い。
また、測定器としてダイヤルゲージを備えたものとして説明したが、これに限定されることはなく、変位センサ等を使用したものであってもよい。
【0055】
また、マスターピースを利用して位置調整を行うものとして説明したが、マスターピースの形状や構造は本実施形態に限定されることはなく、例えば切刃をろう付けして切刃を球面上に位置するように研磨した球面カッタをマスターピースとして使用しても良い。さらに、マスターピースを使用しないで、位置測定及び位置調整を行っても良い。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施形態であるインサート着脱式球面カッタ及び切刃位置測定治具の上面図である。
【図2】図1に示すインサート着脱式球面カッタ及び切刃位置測定治具の側面図である。
【図3】図1に示すインサート着脱式球面カッタの側面図である。
【図4】図3におけるX方向矢視図である。
【図5】図3におけるY方向矢視図である。
【図6】マスターピースの概略説明図である。
【図7】図6におけるZ−Z断面図である。
【図8】図3に示すインサート着脱式球面カッタによってワークを切削加工する様子を示す説明図である。
【符号の説明】
【0057】
10 インサート着脱式球面カッタ
11 工具本体
12 凹溝
13 円筒面部
15 当接面
17 端面
26 取付座
33 第1調整機構(位置調整機構)
37 第2調整機構(位置調整機構)
40 インサート
43 切刃
50 切刃位置測定治具
52 下部ブロック(挟持部材)
54 V字溝
56 基準平面
60 上部ブロック(挟持部材)
62 V字溝
80 ダイヤルゲージ(測定器)
【出願人】 【識別番号】000006264
【氏名又は名称】三菱マテリアル株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男

【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和

【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦

【識別番号】100106057
【弁理士】
【氏名又は名称】柳井 則子


【公開番号】 特開2008−6566(P2008−6566A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−182261(P2006−182261)