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【発明の名称】 工作機械用カメラおよびレシーバーつき工作機械
【発明者】 【氏名】日高 剛生

【氏名】原山 広一郎

【要約】 【課題】工作機械における加工状況をカメラを使って簡便に確認する。

【構成】工具4を先端に着脱可能に装着する主軸18を備えたヘッドと、ワーク15を載置するテーブル16とを備えてなるマシニングセンター等の工作機械17に取り付けられ使用される工作機械用カメラ8であって、工具4を着脱可能に装着するチャック1形状に合わせた端部が円筒形あるいは方形あるいはテーパー形状になった被チャック部2を持ったカメラ8であって、前記工作機械17のチャック部1に前記カメラ8の被チャック部2を取り付けることにより、ワーク15あるいはワーク15を載置するテーブル16が撮像素子5a,5bの視野内に入り撮像できるように被チャック部2の反対端に撮像ユニット7a,7bを配置するように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具4を先端に着脱可能に装着する主軸18を備えたヘッドと、ワーク15を載置するテーブル16とを備えてなるマシニングセンター等の工作機械17に取り付けられ使用される工作機械用カメラ8であって、工具4を着脱可能に装着するチャック1形状に合わせた端部が円筒形あるいは方形あるいはテーパー形状になった被チャック部2を持ち、前記工作機械17のチャック部1に前記カメラ8の被チャック部2を取り付けることにより、ワーク15あるいはワーク15を載置するテーブル16が撮像素子5a,5bの視野内に入り撮像できるように被チャック部2の反対端に撮像ユニット7a,7bを配置した工作機械用カメラ8。
【請求項2】
無線あるいは光通信などのワイヤレス通信機能をもち、かつ充電池3を備えた請求項1の工作機械用カメラ8。
【請求項3】
2種類以上の異なる仕様を持つ撮像ユニット7a,7b,を一体にして同一の被チャック部2を持つ請求項1あるいは請求項2の工作機械用カメラ8。
【請求項4】
請求項2あるいは請求項3の工作機械用カメラ8からの信号を受けて工作機械17付属のモニター13に映し出すためのレシーバー10をもつ工作機械17。
【請求項5】
請求項1あるいは請求項2あるいは請求項3の工作機械用カメラ8で撮像した映像を記録保持できるメモリーを有し、あるいは映像情報を入出力できる接続口を持つ工作機械17。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は工作機械、特に自動制御が出来るタレットパンチおよびNC旋盤およびマシニングセンターにおいてワークの加工状況を適便確認あるいは測定を補助するためのカメラとカメラの映像を映せる工作機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
工作機械を使った金属切削加工において、段取り替えの時間短縮をすることにより、生産性の向上が見込める。自動制御可能な工作機械では段取り替え時にワークが意図した形状になっていることが確認できれば、そのあとの加工は繰り返しになるため、工作機械を監視する作業者が不要になるためである。そのため段取り替え時に意図した形状になっているかを確認する工程は重要である。一般的な手法として、直尺やノギスでワークの寸法を測ることが多い。小さい部品であれば、工作機械中のテーブルに固定したままでも測定できるが、大型の部品は工作機械の中で測定できない為テーブルから外して測定する必要があり、そのための作業時間が余計に必要となる。このような問題を解決するために予め工作機械の加工部分近傍にカメラを設置するようにしていた。(例えば特許文献1参照)
【特許文献1】特開2001-225245号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来はカメラを使わない加工中であっても加工部近傍にカメラが設置されているために、加工による切子や飛沫でカメラが汚れて機能が十分に果たせないばかりか、振動によるカメラの故障などの問題もあった。またカメラの視野中心と工作機械の工具の軸心が離れているために、離れている距離だけ加工エリアの視野が狭められてしまう問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明のカメラ8は、工具4を先端に着脱可能に装着する主軸18を備えたヘッドと、ワーク15を載置するテーブル16とを備えてなるマシニングセンター等の工作機械17に取り付けられ使用される工作機械用カメラ8であって、工具4を着脱可能に装着するチャック1形状に合わせた端部が円筒形あるいは方形あるいはテーパー形状になった被チャック部2を持ち、前記工作機械17のチャック部1に前記カメラ8の被チャック部2を取り付けることにより、ワーク15あるいはワーク15を載置するテーブル16が撮像素子5a,5bの視野内に入り撮像できるように被チャック部2の反対端に撮像ユニット7a,7bを配置するように構成したカメラ8である。
【0005】
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカメラ8に無線あるいは光通信などのワイヤレス通信機能をもち、かつ充電池3を備えたものである。
【0006】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1あるいは請求項2のカメラ8において、2種類以上の異なる仕様を持つ撮像ユニット7a,7b,を一体にして同一の被チャック部2を持つ構成にしたカメラ8である。
【0007】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2あるいは請求項3のカメラからの信号を受けて工作機械17付属のモニター13に映し出すためのレシーバー10をもつ工作機械17である。
【0008】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1あるいは請求項2あるいは請求項3の工作機械用カメラ8で撮像した映像を記録保持できるメモリーを有し、あるいは映像情報を入出力できる接続口を持つ工作機械17である。
【発明の効果】
【0009】
本発明では従来の問題点を解決するためになされたものであって、大型のワークでもテーブルからワークを外すことなく、簡便な方法でワークの加工状況を拡大鏡を使うことなく、さらに、工作機械の加工エリア内に立ち入ることなく工作機械付属のモニターで拡大して確認することができるようにしたことである。さらに、工作機械付属のテーブル位置を示す座標表示機能と組み合わせて使用することにより、任意の位置間の寸法を測れるようにしたことである。
【0010】
また、無線仕様のカメラでは、工具の着脱を自動で工作機械が行う機能を特別な改造を必要とせずに利用することができ、カメラを使用するときは、予め工具マガジンにセットしておき適便工具とカメラを交換して加工状況を確認することができる。さらに、カメラを使用していないときは、工具マガジンに保管できることから、加工時に発生する切子や飛沫から汚れるの防げるばかりでなく、機械の振動からカメラが受ける振動を最小限にすることが出来、故障の問題も少なくすることが出来る。
【0011】
また、チャック形状に合わせた被チャック部をカメラが持つことにより、カメラの軸心と工具の軸心が一致するため、工作機械の加工エリアの全てが視野内に納められるようになったことである。
【0012】
さらに、異なる仕様のカメラを複数持つことにより、例えば接写レンズと広角レンズを組み合わせることにより、ズームレンズを使うことなく詳細に加工状況を観察できるようになる。あるいは可視光を観察するための撮像素子と赤外線を観察する撮像素子を組み合わせて、ワークの加工状況と発熱分布の両方を観察することもできる。
【0013】
工作機械に画像をメモリーする機能と映像情報の入出力できる接続口を持たせることにより、加工しながら適便カメラで観察した映像を保存できるようになり、加工後に加工状況の履歴を追うことが出来るようになるばかりでなく、画像情報を出力してパソコンで画像管理をすることも可能になる。さらに、ほかの工作機械で加工した画像情報を入力して、当該工作機械で加工した時との画像比較もすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
マシニングセンターを例に説明をする。マシニングセンターはワークを加工する加工部。加工を制御するNC操作盤。および加工に使用する工具をしまっておく工具マガジンからなる。本発明のカメラは 工具マガジン内に収まるように設計されている。
【0015】
ワークの加工が終わると、予めセットされたプログラムに従って工具マガジン内のカメラがそれまで加工に使われていた工具に替わり自動で取り付けられ、カメラは撮影モードになる。マシニングセンターはカメラからの信号をレシーバーを介して受け取り、付属のモニターにカメラからの映像を映し出す。
【実施例】
【0016】
カメラはレンズと撮像素子と信号発生回路とアンテナと電子機器を駆動させるための電池から構成されている。カメラのレンズはズーム機構を備えていてもよく、広角のレンズを持つカメラと望遠のレンズを持つカメラとが一体となっていても良い。また、波長の異なる光を撮像するためのカメラが追加されていてもよい。
【0017】
カメラの視野を明るくするためにLEDなどによる照明。あるいは特定の波長を出して、カメラと被写体との距離を測る機構が付いていてもよい。
【0018】
レンズに付着した汚れを取るため、あるいは汚れが付着するのを防止する目的で、ワイパーがついていたり、ガスあるいは流体でレンズをブローするためのノズルが付いていたりしてもよい。
【0019】
カメラを駆動させるための電源は工作機械からの給電もしくは充電池あるいは市販の電池で駆動可能であって、撮像素子や照明や信号発生回路がそれぞれ別の電源から供給されていても構わない。カメラの起動はメカニカルなスイッチが付いていても無線による遠隔スイッチでもよい。
【0020】
カメラを工作機械に取り付ける被チャック部分は通常円筒形をしているが、工作機械のチャック形状に合わせてもよい。またカメラの位置を正確にするために被チャック部がキー溝を持っていても、位置決め用の穴やフランジ形状になっていても構わない。
【0021】
カメラからの映像は工作機械付属のモニターに映し出しても、また独立したモニターあるいはパソコンのモニターに表示させてもよい。モニターには基準となる点や十字線などのマークを設けて、加工後のワークの寸法測定をする際の基準としてもよい。
【0022】
工作機械のプログラム入力用や工作機械の稼動状況を表示するモニターとカメラからの映像を映し出すモニターを共通化してもよく、その場合カメラからの映像を写しながらテーブルの位置情報や撮影するためのシャッターボタンや画像の縮尺などの機能や情報が一画面の中に表示されていてもよい。
【0023】
カメラで撮っている映像と加工前あるいは加工途中あるいは以前の加工映像と比較が出来る機能を備えた工作機械であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0024】
工作機械特に全自動制御が可能なマシニングセンターやNC旋盤やタレットパンチの段取り替え時の簡易的な加工状況の確認に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】工作機械用カメラを示した縦断面図である。
【0026】
【図2】レシーバー付き工作機械を示した鳥瞰図である。
【符号の説明】
【0027】
1工具着脱チャック
2被チャック部
3 充電池
4 LED照明
5a、5b 撮像素子
6a、6b レンズ
7a,7b 撮像ユニット
8 カメラ
9 工具マガジン
10 レシーバー
11 NC操作盤
12 ターゲット
13 モニター
14 工具
15 ワーク
16 テーブル
17 工作機械
18 主軸
19 ATCユニット
【出願人】 【識別番号】306024207
【氏名又は名称】日高 剛生
【出願日】 平成18年6月29日(2006.6.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−6534(P2008−6534A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−179247(P2006−179247)