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【発明の名称】 ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置
【発明者】 【氏名】尹 仁準

【要約】 【課題】下部金型のコア固定溝に係合されるコアの内周面には、エンドミル成形溝が形成され、前記エンドミル成形溝の下側には緩衝部材が係合されるが、前記緩衝部材の上側には、前記エンドミルの底刃が成形可能に、前記エンドミル底刃に対応する形状の凹部が形成されている、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置を提供する。

【構成】上部金型及び下部金型からなる、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置において、前記成形装置の上部金型は、その内側にエンドミル柄部を有する柄成形溝が形成され、下部金型は、その上側にコア固定溝が形成されると共に、その下側に突き上げピン作動溝が貫通するように形成され、前記コア固定溝には、その内周面にエンドミル成形溝が形成されると共に、前記エンドミル成形溝の下側には突き上げピン作動溝が貫通形成されたコアが係合されるが、前記コアのエンドミル成形溝の下側には、上側に凹部を有する緩衝部材が係合されているものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部金型及び下部金型からなる、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置において、
前記成形装置(A)の上部金型(10)は、その内側にエンドミル柄部(52)を有する柄成形溝(11)が形成され、下部金型(20)は、その上側にコア固定溝(21)が形成されると共に、その下側には突き上げピン作動溝(22)が貫通するように形成され、前記コア固定溝(21)にはその内周面にエンドミル成形溝(31)が形成されると共に、前記エンドミル成形溝(31)の下側には突き上げピン作動溝(32)が貫通形成されたコア(30)が係合されるが、前記コア(30)のエンドミル成形溝(31)の下側には、上側に凹部(41)を有する緩衝部材(40)が係合されていることを特徴とする、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置。
【請求項2】
前記緩衝部材(40)は、エンドミル底刃(51)が成形可能に、凹部(41)がその上側に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のねじれ溝を有する超硬工具の成形装置。
【請求項3】
前記エンドミル成形溝(31)の下側には段付部(33)が形成されて、緩衝部材(40)が前記段付部(33)に取付け可能になることを特徴とする、請求項1または2に記載のねじれ溝を有する超硬工具の成形装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、上部金型及び下部金型からなる、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置に係り、さらに詳細には、上部金型及び下部金型からなる成形装置の下部金型にコアが係合されるが、前記コアの内側に形成されたエンドミル成形溝の下側には緩衝部材が係合されるものであって、前記緩衝部材の上側には、エンドミル底刃を成形可能な凹部が形成されて、前記エンドミル底刃を成形すると共に、コアからの取り外し時に、エンドミルの射出状の取り出しを行い易くする、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置に関する。
【0002】
さらに詳細には、突き上げピンを用い、成形装置からエンドミルを突き上げて外すとき、前記エンドミルが成形可能に構成され、且つ、前記エンドミルの引出し工程中に発生するエンドミルの射出物の損傷を未然に防止して、工具の形状を完全たるものにし、その結果、研削加工時間を短縮することのできる、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置に関する。
【背景技術】
【0003】
周知のように、ドリル及びエンドミルのように穴または溝を加工する工具類は、切削されたチップの排出及び切削油の円滑な供給などを目的で、機能部には、外周刃と隣接して外周溝が形成されており、外周溝及び外周刃は、切削加工時に加工される被切削チップの排出を円滑にするために、らせん状のねじれ溝の形状に形成されているのが通常である。しかし、前記のような構成を有する場合、外周溝がらせん状に巻き付けられて工具の機能部の外周に形成されるため、従来の超硬合金工具の製造方法においては、らせん状に巻き付けられるねじれた外周溝及び外周刃を有する工具類は、成形金型において成形された加工物が分離し難いという製造上の問題点があった。
【0004】
前記問題点を解決するために、近年、らせん状のねじれ溝を有する超硬合金工具を圧着成形することにより、ねじれ溝が形成される刃部を研磨加工して、超硬合金工具を製作することが提案されている(例えば、本願出願人が出願した下記の特許文献1及び特許文献2参照)。
【0005】
図4は、従来の成形装置Aの断面図であり、図5は、従来のエンドミル50の分解過程を示す図である。図4及び図5に示すように、エンドミル50が形成された下部金型20から上部金型10を分解し、前記エンドミル50を支持するコア30の下部を突き上げピン60により突き上げた後、前記コア30からエンドミル50を分解する。これによれば、それぞれのエンドミル50を分解するための作業過程が煩雑になる。
【0006】
また、従来のエンドミル50は、分離したエンドミル50に対してさらに底刃加工を行う必要があるという煩雑さがあり、さらには、コア30からエンドミル50を分離し難いことから、作業工程時間が延び、しかも、作業の完成度が低下するという問題点があった。
【0007】
さらに、前記のような構成を有する成形装置の場合、エンドミルを分離するために、まず、コアを下部金型から外し、その後、前記外されたコアから回転してエンドミルを分離しているため、前記エンドミルを分離する過程が複雑であり、かつ、前記エンドミルの底刃を別途に加工しなければならないなど、作業が煩雑になるという問題点があった。
【特許文献1】韓国特許出願第2004−34885号明細書
【特許文献2】韓国登録実用新案第20−359235号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、下部金型のコア固定溝に係合されるコアの内周面には、エンドミル成形溝が形成され、前記エンドミル成形溝の下側には緩衝部材が係合されるが、前記緩衝部材の上側には、前記エンドミルの底刃が成形可能に、前記エンドミル底刃に対応する形状の凹部が形成されている、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、前記緩衝部材をエンドミル成形溝の下部に取付け可能に、前記エンドミル成形溝の内側に段付部が形成されている、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以下、本発明の構成要素について説明する。
【0011】
本発明は、上部金型10及び下部金型20からなる、ねじれ溝を有する超硬工具の成形装置Aにおいて、前記成形装置Aの上部金型10は、その内側にエンドミル柄部52を有する柄成形溝11が形成され、下部金型20は、その上側にコア固定溝21が形成されると共に、その下側に突き上げピン作動溝22が貫通するように形成され、前記コア固定溝21には、その内周面にエンドミル成形溝31が形成されると共に、前記エンドミル成形溝31の下側には突き上げピン作動溝32が貫通形成されたコア30が係合されるが、前記コア30のエンドミル成形溝31の下側には、上側に凹部41を有する緩衝部材40が係合されているものである。
【0012】
こうして形成された緩衝部材40は、その上側に凹部41が形成されて、エンドミル底刃51が成形されるものであり、前記エンドミル成形溝31の下側には段付部33が形成されて、前記段付部33に緩衝部材40が取付け可能になる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、突き上げピンを用いて成形されたエンドミルをコアから突き上げて外すとき、前記エンドミルの下部に緩衝部材が係合されて、前記エンドミル底刃を成形可能に構成することにより、前記エンドミルの引出し工程中に発生するエンドミル射出物の損傷を防止して、工具の寿命を延ばすことが可能であり、また、工具の形状を完全たるものにして、研削加工時間を短縮することができ、さらに、前記突き上げピンの突き上げによるエンドミルの引出し作業を便利に行わせることができ、前記エンドミル成形溝の内側に段付部が形成されることにより、緩衝部材を取り付け易くすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、 添付された図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の成形装置の断面図である。図1に示すように、本発明の成形装置は、上部金型10及び下部金型20からなる成形装置Aに、エンドミル機能部53及びエンドミル柄部52を有するエンドミル50が形成されるものである。ここで、前記上部金型10には、エンドミル柄部52が嵌合される柄成形溝11が形成され、下部金型20には、コア30が固定されるコア固定溝21が形成され、前記コア固定溝21の下部には、突き上げピン作動溝22が形成される。さらに、コア固定溝21の内側に固定されるコア30は、その内周面にエンドミル50を成形するエンドミル成形溝31が形成され、前記エンドミル成形溝31の下側には、突き上げピン作動溝32が貫通形成されて、下部金型20に形成されている突き上げピン作動溝22と連通するようになっている。
【0016】
こうして形成されたエンドミル成形溝31と突き上げピン作動溝32との間には段付部33が形成されて緩衝部材40が係合される。また、前記緩衝部材40の上面には、エンドミル底刃51が成形可能な凹部41が形成されて、前記エンドミル50の底刃の成形が可能になる。
【0017】
図2は、エンドミルの概略的な分解斜視図である。これを参照すると、前述のように、前記緩衝部材40の凹部41がエンドミル底刃51を成形して、成形後の離着を容易にしている。
【0018】
これは、底刃51の成形に当たっての従来の技術の問題点であった、取り出し工程中に底刃51の底刃部が破損または摩耗されることを防止するだけでなく、取り出し工程を容易にするためである。
【0019】
図3は、本発明のエンドミル50の分解図である。これを参照すると、前記成形装置Aからエンドミル50を分解するとき、突き上げピン作動溝22を介して入り込まれる突き上げピン60は、エンドミル50の下部に形成されている緩衝部材40を突き上げるものである。前記のように、突き上げピン60によりエンドミル50が成形装置Aから外部に分離されるが、エンドミル50が突き上げられる過程(図3aないし図3c参照)において、エンドミル底刃51及び前記エンドミル底刃51と噛合可能な緩衝部材40の凹部41が一緒に突き上げられた後、コア30の上端部に緩衝部材40により押し上げられたエンドミル50を分離する。
【0020】
図4は、従来の成形装置Aの断面図であり、図5は、従来のエンドミル50の分解過程を示す図である。図4及び図5に示すように、エンドミル50が形成された下部金型20から上部金型10を分解し、前記エンドミル50を支持するコア30の下部を突き上げピン60により突き上げた後、前記コア30からエンドミル50を分解する。これによれば、それぞれのエンドミル50を分解するための作業過程が煩雑になる。
【0021】
また、従来のエンドミル50は、分離したエンドミル50に対してさらに底刃加工を行う必要があるという煩雑さがあり、さらには、コア30からエンドミル50を分離し難いことから、作業工程時間が延び、しかも、作業の完成度が低下するという問題点があった。
【0022】
なお、本発明は、図示例に基づいて説明されたが、これは、単なる例示的なものに過ぎず、当業者であれば、これより種々の変形が可能であることが理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の成形装置の断面図である。
【図2】本発明のエンドミルの概略的な分解斜視図である。
【図3】本発明のエンドミルの分解図である。
【図4】従来の成形装置の断面図である。
【図5】従来のエンドミルの分解過程を示す図面である。
【符号の説明】
【0024】
A 成形装置
10 上部金型
11 柄成形溝
20 下部金型
21 コア固定溝
22、32 突き上げピン作動溝
30 コア
31 エンドミル成形溝
33 段付部
40 緩衝部材
41 凹部
50 エンドミル
51 エンドミル底刃
52 エンドミル柄部

【出願人】 【識別番号】506314483
【氏名又は名称】韓国オーエスジー株式会社
【出願日】 平成18年9月15日(2006.9.15)
【代理人】 【識別番号】100060575
【弁理士】
【氏名又は名称】林 孝吉


【公開番号】 特開2008−68382(P2008−68382A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−251043(P2006−251043)