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油圧機器用挿入装置 - 特開2008−68371 | j-tokkyo
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【発明の名称】 油圧機器用挿入装置
【発明者】 【氏名】谷口 孝男

【氏名】池田 重晴

【氏名】大矢 孝

【氏名】浅野 善昭

【要約】 【課題】ボディの挿入孔に部品を挿入できる油圧機器用挿入装置を提供する。

【構成】ボディ1の挿入孔10の開口11が横向きとなるようにボディ1を支持するボディ支持部30と、部品2を滑走可能に支持すると共に開口11に向かうにつれて外径が小さくなる円錐状をなす案内面421を有する部品支持部4と、部品支持部4を弾性支持機構を介して弾性支持する基部3と、ボディ支持部30のボディ1に対して部品支持部4を案内面421と共に移動させて部品支持部4の部品2をボディ1の挿入孔10に対して調芯させる第1移動手段6と、部品支持部4に支持されている部品2をボディ1の挿入孔10の開口11に向けて移動させ開口11から挿入孔10に挿入させる第2移動手段7とをもつ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧機器のボディに形成されている挿入孔にこれの開口から部品を挿入する挿入装置であって、
(i)前記挿入孔の前記開口が横向きとなるように前記ボディを支持するボディ支持部と、
(ii)前記部品を横方向に沿って滑走可能に支持する滑走面を有すると共に、前記ボディの前記開口に対面すると共に前記ボディの前記開口に向かうにつれて外径が小さくなる円錐状をなす案内面を先端部に有する部品支持部と、
(iii)前記部品支持部を弾性支持機構を介して弾性支持する基部と、
(iv)前記ボディ支持部に支持されている前記ボディに対して前記部品支持部を前記案内面と共に接近させるように移動させることにより、前記部品支持部の前記案内面を前記ボディの前記開口の周縁に当接させ、当接に伴い前記部品支持部の前記部品を前記ボディの前記挿入孔の中心軸に対して調芯させる第1移動手段と、
(v)前記部品支持部に支持されている前記部品を前記ボディの前記挿入孔の前記開口に向けて移動させ前記開口から前記挿入孔に挿入させる第2移動手段とを具備していることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項2】
請求項1において、前記部品は、スプール、プラグ、プランジャー、スプリングのうちの少なくとも一つであることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項3】
請求項1または2において、前記部品支持部を前記基部に弾性支持する弾性支持機構が設けられ、前記部品を前記ボディの前記挿入孔を挿入する方向をX方向とし、高さ方向をZ方向とし、前記部品の挿入方向および高さ方向の双方に交差する方向をY方向とするとき、前記弾性支持機構は、前記部品支持部をZ方向へ変位可能に前記基部に弾性支持し、且つ、前記部品支持部をY方向へ変位可能に前記基部に弾性支持することを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項4】
請求項3において、前記弾性支持機構は、前記基部に設けられた枢支部と、前記枢支部に枢支されY方向またはZ方向に沿って回動可能な回動体と、前記回動体を付勢して前記回動体の姿勢を安定させる付勢要素とを備えていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項5】
請求項1〜4のうちのいずれか一項において、前記部品支持部と前記基部との間には、前記部品支持部をボディの前記挿入孔の前記開口に向けて案内可能に支持する支持要素が設けられていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項において、前記部品支持部は、前記滑走面を有する本体と、前記本体に固定または着脱可能に設けられ前記案内面を有する案内筒体とを備えていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項において、前記部品支持部の前記滑走面は、前記ボディの前記挿入孔に部品を挿入する方向に対して交差する方向の断面で、V形状、C形状、U形状のうちのいずれかをなしていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項において、前記第1移動手段は、前記ボディの前記開口に向けて前記部品支持部を付勢する部品支持部付勢要素と、前記部品支持部付勢要素の付勢力に抵抗しつつ前記部品支持部を前記ボディの前記開口に向けて徐行移動させる駆動要素とを備えていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項9】
請求項8において、前記部品支持部付勢要素は、前記部品支持部を前記ボディの前記開口に向けて重力により付勢する錘を有することを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項10】
請求項8において、前記駆動要素は、前記基部に保持された駆動モータと、前記基部に保持され前記駆動モータにより回転される雄螺子部をもつX方向に沿って配設された作動軸と、前記作動軸の前記雄螺子部に螺合する雌螺子部をもち且つX方向に移動可能な可動体と、前記可動体と前記第2移動手段とを接続する接続部材とを備えていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項11】
請求項1〜10のうちのいずれか一項において、前記ボディの前記開口に前記部品を挿入するとき、前記ボディの前記開口に部品が正常に挿入されない現象が生じていることを検知する挿入不良検知要素が設けられていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項12】
請求項11において、前記挿入不良検知要素により前記部品の挿入不良が検知されるとき、前記ボティの前記挿入孔へ前記部品を再び挿入させる再トライ手段が設けられていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項13】
請求項12において、前記再トライ手段は、前記第2移動手段を前記部品から離間させる方向に後退させる後退手段と、前記ボティの前記挿入孔に高圧気体を供給する高圧気体供給手段と、前記ボティの前記挿入孔に高圧気体を供給した後、前記部品を前期ボディの挿入孔に挿入すべく、前記第2移動手段を前記部品に接近させる方向に前進させる前進手段とを備えていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【請求項14】
請求項1〜13のうちの一項において、前記ボディに形成されている前記挿入孔の開口側の内径をDWとし、前記部品の最も大きい外径をDPとし、前記部品支持部の前記案内面を有する前記先端部のうち、前記部品が通過する通過孔の内径をDGとするとき、所定公差の範囲内でDW≧DG、DG>DPであり、
前記部品支持部は、前記通過孔の中心軸と部品の中心軸とを一致させて前記部品を支持し、
前記ボディは、前記挿入孔の前記開口の周縁部において、前記挿入孔の中心軸方向に沿って前記開口から遠ざかるにつれて拡開する面取部を備えていることを特徴とする油圧機器用挿入装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はボディの挿入孔に部品を挿入する油圧機器用挿入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1,2には、挿入孔の開口が横向きとなるようにボディを支持するボディ支持部と、部品を横方向に沿って移動可能に支持する部品支持部と、部品をボディに押し込む加圧軸とを備えるバルブボティ組付装置が開示されている。このものによれば、バルブボティに形成されている挿入孔にこれの開口から部品を押し込むことにより、部品を挿入孔に自動的に挿入することができる。
【特許文献1】特開2005−212072号公報
【特許文献2】特開2005−212073号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記したバルブボティ組付装置によれば、部品の公差等が益々厳しいものとなっている。このため図12(A)に示すように、ボティ1Xの挿入孔10Xの中心軸P1と、部品支持部4Xに支持されている部品2Xの中心軸P2とのずれ量ΔLが問題となる。
【0004】
この場合、部品支持部4Xに支持されている部品2Xを加圧軸70Xの押力によりX1方向に前進させるとき、状況によっては、図12(B)(C)に示すように、部品2Xの先端面の外縁部の角部20Xがボティ1Xの挿入孔10Xの円錐状の面取面12Xに接触し、面取面12Xに倣ってやや傾きながら前進することがある。この場合、図12(E)に示すように、部品2Xにコジリが発生し、部品2Xがボティ1Xの挿入孔10Xに円滑に挿入されないおそれがある。特に、部品2Xの先端面の外縁部の角部20Xのアールが小さい場合には、コジリ等により、部品2Xが円滑に挿入されないおそれがある。
【0005】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、ボディの挿入孔に良好に部品を挿入でき、殊に、部品の先端面の外縁部の角部のアールが小さい場合であっても、ボディの挿入孔に良好に部品を挿入できる油圧機器用挿入装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)様相1に係る油圧機器用挿入装置は、油圧機器のボディに形成されている挿入孔にこれの開口から部品を挿入する挿入装置であって、(i)挿入孔の開口が横向きとなるようにボディを支持するボディ支持部と、(ii)部品を横方向に沿って滑走可能に支持する滑走面を有すると共に、ボディの挿入孔の開口に対面すると共にボディの挿入孔の開口に向かうにつれて外径が小さくなる円錐状をなす案内面を先端部に有する部品支持部と、(iii)部品支持部を弾性支持機構を介して弾性支持する基部と、(iv)ボディ支持部に支持されているボディに対して部品支持部を案内面と共に接近させるように移動させることにより、案内面をボディの挿入孔の開口の周縁に当接させ、当接に伴い部品支持部の部品をボディの挿入孔の中心軸に対して調芯させる第1移動手段と、(v)部品支持部に支持されている部品をボディの挿入孔の開口に向けて移動させ開口から挿入孔に挿入させる第2移動手段とを具備していることを特徴とする。
【0007】
本様相によれば、第1移動手段は、ボディ支持部に支持されているボディに対して部品支持部を案内面と共に接近させる。このように移動させることにより、部品支持部の案内面をボディの挿入孔の開口の周縁に当接させる。当接に伴い、部品支持部をボディの挿入孔の中心軸に対して調芯させる。ひいては部品支持部上の部品の中心軸をボディの挿入孔の中心軸に対して調芯させる。調芯後に、第2移動手段は、部品支持部に支持されている部品をボディの挿入孔の開口に向けて移動させ、開口からボディの挿入孔に挿入させる。
【0008】
上記したように部品をボディの挿入孔の開口に挿入させるに先立って、第1移動手段は、ボディに対して部品支持部を接近させ、部品支持部の円錐状の面取面状をなす案内面をボディの挿入孔の開口の周縁に当接させ、部品支持部をボディの挿入孔に対して調芯させ、ひいては、部品支持部に支持されている部品の中心軸をボディの挿入孔の中心軸に対して調芯させる。このとき部品支持部は弾性支持機構により弾性支持されているため、調芯の際に、部品支持部は良好に変位できる。このため部品支持部の調芯動作は良好に行われる。
【0009】
上記した結果、部品をボディの挿入孔の開口に挿入させる動作を行うに先立って、既に、部品はボディの挿入孔の開口に調芯されている。従って、部品はボディの挿入孔の開口に良好に挿入され、部品にコジリ等が発生することが抑えられる。
【0010】
(2)様相2に係る油圧機器用挿入装置によれば、上記した様相において、部品支持部を基部に弾性支持する弾性支持機構が設けられ、部品をボディの挿入孔に挿入する挿入方向をX方向とし、高さ方向をZ方向とし、部品の挿入方向および高さ方向の双方に交差する方向をY方向とするとき、弾性支持機構は、部品支持部をZ方向へ変位可能に基部に弾性支持し、且つ、部品支持部をY方向へ変位可能に基部に弾性支持することを特徴とする。このように部品支持部は弾性支持機構により弾性支持されているため、調芯の際に、部品支持部はZ方向およびY方向に良好に弾性変位できる。このため部品を載せた部品支持部をボディに対して調芯する調芯動作は良好に行われる。弾性支持機構はバネを利用して形成できる。バネとしてはコイルバネ、板バネ等の公知のバネが例示される。
【0011】
(3)様相3に係る油圧機器用挿入装置によれば、上記した様相において、弾性支持機構は、基部に設けられた枢支部と、枢支部に枢支されY方向またはZ方向に沿って回動可能な回動体と、回動体を付勢して回動体の姿勢を安定させる付勢要素とを備えていることを特徴とする。この場合、回動体が枢支部を中心として回動できるため、回動に伴い、部品支持部は変位できる。しかも回動体を付勢して回動体の姿勢を安定させる付勢要素が設けられているため、回動体を元の位置(回動体の姿勢を安定させる位置)に復帰させることができる。
【0012】
(4)様相4に係る油圧機器用挿入装置によれば、上記した様相において、第1移動手段は、ボディの挿入孔の開口に向けて部品支持部を付勢する部品支持部付勢要素と、部品支持部付勢要素の付勢力に抵抗しつつ部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けて徐行移動させる駆動要素とを備えていることを特徴とする。この場合、部品支持部付勢要素は、部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けて付勢している。このため本来的には部品支持部付勢要素の付勢力より、部品支持部の案内面はボディの挿入孔の開口に向けて高速で接近して衝突するはずである。しかし、部品支持部、部品、案内面等に対する保護性を高めるためには、部品支持部の案内面が急激な衝突することは好ましくない。そこで駆動要素は、部品支持部付勢要素の付勢力に抵抗しつつ部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けて徐行移動させる。この結果、部品支持部の案内面はボディの挿入孔の開口に低速で接近してソフトに接触する。このため部品支持部の案内面、ボディの挿入孔の開口の周縁部を保護するのに有利となる。部品支持部付勢要素としては、部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けて重力により付勢する錘が例示される。重力を利用する錘の場合には、錘に作用する重力は一定であるため、部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けて付勢する付勢力の一定化を図るのに有利である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、部品をボディの挿入孔の開口に挿入させる動作を行うに先立って、既に、部品はボディの挿入孔の開口に調芯されている。従って、部品はボディの挿入孔の開口に良好に挿入される。よって部品やボディにコジリ等が発生することが抑えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明によれば、油圧機器のボディに形成されている挿入孔にこれの開口から部品を挿入する挿入装置が対象とされる。油圧機器としてはバルブが例示される。バルブは、開口を有する挿入孔をもつ。挿入孔の開口は、外方に向かうに内径が増加する円錐状の面取面を有することが好ましいが、場合によっては、必ずしも有していなくても良い。部品としては、軸状部品が好ましく、ランド部をもつスプール、円筒形状のプラグ、円筒形状のプランジャー、コイルバネ等のスプリングが例示され、これらの少なくとも一つが挙げられる。
【0015】
ボディに形成されている挿入孔の開口側の内径をDWとし、部品の最も大きい外径をDPとし、部品支持部の案内面を有する先端部のうち、部品が通過する通過孔の内径をDGとするとき、所定公差の範囲内でDW≧DG、DG>DPである形態が例示される。この場合、部品支持部は、通過孔の中心軸と部品の中心軸とを一致させて部品を支持する。ボディは、挿入孔の開口の周縁部において、挿入孔の中心軸方向に沿って開口から遠ざかるにつれて拡開する面取部を備えている形態が例示される。面取部としては、挿入孔の中心軸に沿って当該中心軸を通る断面で、直線状で斜めに形成されていても良いし、円弧を有するアール部で形成されても良い。所定公差としては、常温領域で、マイクロメートル単位であり、200マイクロメートル以下、100マイクロメートル以下、更にはそれ以下が挙げられる。
【0016】
ボディ支持部は、挿入孔の開口が横向きとなるようにボディを支持する。部品支持部は滑走面および案内面を有する。滑走面は、部品を横方向に沿って滑走可能に支持する面である。案内面は、ボディの挿入孔の開口に対面すると共に、ボディの挿入孔の開口に向かうにつれて外径が小さくなる円錐状をなす。
【0017】
基部は、部品支持部を弾性支持機構を介して弾性支持する。このため部品支持体は弾性変位することができる。ここで、部品の挿入方向をX方向とし、高さ方向をZ方向とし、部品の挿入方向および高さ方向の双方に交差する方向をY方向とするとき、弾性支持機構は、部品支持部をZ方向へ変位可能に基部に弾性支持し、且つ、部品支持部をY方向へ変位可能に基部に弾性支持する。弾性支持機構はコイルバネ等のバネを用いて構成できる。
【0018】
また弾性支持機構は、基部に設けられた枢支部と、枢支部に枢支されY方向またはZ方向に沿って回動可能な回動体と、回動体を付勢して回動体の姿勢を安定させる付勢要素とを備えている形態が例示される。枢支部は、回動体の回動中心となる軸部を回動可能に支持する軸受を備えている形態が例示される。枢支部は軸受に限らず、他の構造でも良く、要するに、Y方向またはZ方向に沿って回動体を回動可能に支持するものであればよい。
【0019】
部品支持部は、滑走面を有する本体と、本体に固定または着脱可能に設けられ案内面を有する案内筒体とを備えている形態が例示される。部品支持部の滑走面は、挿入方向に対して交差する方向の断面で、V形状、C形状、U形状のいずれかをなしている形態が例示される。
【0020】
第1移動手段は、ボディ支持部に支持されているボディに対して部品支持部を案内面と共に接近および離間させるように移動させる。第1移動手段により移動され部品支持部がボティに接近すると、部品支持部の先端部の案内面をボディの挿入孔の開口の周縁に当接させる。このような当接に伴い、部品支持部に支持されている部品をボディの挿入孔に対して調芯させる。この結果、部品の中心軸は、ボディの挿入孔の開口の中心軸に対して合致するように調芯される。
【0021】
この第1移動手段は、ボディの挿入孔の開口に向けて部品支持部を付勢する部品支持部付勢要素と、部品支持部付勢要素の付勢力に抵抗しつつ部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けて徐行移動させる駆動要素とを備えている形態が例示される。部品支持部付勢要素は、部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けて付勢している。このため本来的には付勢要素の付勢力より、部品支持部の案内面はボディの挿入孔の開口に向けて高速で接近して衝突するはずである。しかし案内面の急激な衝突は好ましくない。そこで駆動要素は、付勢要素の付勢力に抵抗しつつ、部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けてX方向において徐行移動させる。この結果、部品支持部の案内面はボディの挿入孔の開口に低速で接近してソフトに接触する。このため部品支持部の案内面、ボディの挿入孔の開口の周縁部を保護するのに有利となる。このような機能をもつ部品支持部付勢要素としては、部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けて重力により付勢する錘が例示される。重力を利用する錘の場合には、部品支持部をボディの挿入孔の開口に向けて付勢する付勢力を一体化させるのに有利である。錘の質量は適宜選択できる。
【0022】
上記した駆動要素は、基部に保持された駆動モータと、基部に保持され駆動モータにより回転される雄螺子部をもつX方向に沿って配設された作動軸と、作動軸の雄螺子部に螺合する雌螺子部をもち且つX方向に移動可能な可動体と、可動体と第2移動手段とを接続する接続部材とを備えている形態が例示される。
【0023】
部品の中心軸とボディの挿入孔の中心軸とが合致するように部品支持部が調芯された後に、第2移動手段は、部品支持部に支持されている部品をボディの挿入孔の開口に向けて移動させ、開口から挿入孔に挿入させる。第2移動手段の構造は特に限定されるものではない。
【0024】
ボディの挿入孔の開口に部品を挿入するとき、ボディの挿入孔の開口に部品が正常に挿入されない現象が生じていることを検知する挿入不良検知要素が設けられている形態が例示される。これにより部品の挿入不良が検知される。
【0025】
挿入不良検知要素により挿入不良が検知されるとき、ボティの挿入孔へ部品を再び挿入させる再トライ手段が設けられている形態が例示される。再トライ手段は、第2移動手段を部品から離間させる方向に後退させる後退手段と、ボティの挿入孔に高圧気体を供給する高圧気体供給手段と、ボティの挿入孔に高圧気体を供給した後、部品をボディの挿入孔に挿入すべく、第2移動手段を部品に接近させる方向に前進させる前進手段とを備えている形態が例示される。この場合、部品の挿入不良が発生したとき、再トライが行われる。
【実施例1】
【0026】
以下、本発明の実施例1について図1〜図5を参照して説明する。本実施例にかかる油圧機器用挿入装置は、図1に示すように、車両、産業装置等に搭載される油圧機器のボディ1に形成されている挿入孔10にこれの開口11から、部品を挿入する挿入装置である。油圧機器は金属製(例えばアルミニウム合金、鉄合金、チタン合金)のバルブボディである。ボディ1は、外方に開放された開口11を有する挿入孔10と、油路13とをもつ。挿入孔10の開口11は、挿入孔10の中心軸P1に直交する断面で円形状をなしており、外方に向かうにつれて内径が増加するように、面取りされた円錐状の面取面12(図4参照)を有する。円錐状の面取面12は挿入孔10の中心軸P1の回りを連続的に1周する。
【0027】
本実施例によれば、部品2が挿入される方向と平行な方向をX方向とする。ここで、部品2がボディ1に向けて前進する方向をX1方向とし、部品2がボディ1から後退する方向をX2方向とする。高さ方向をZ方向とし、部品2の挿入方向(X方向)および高さ方向(Z方向)の双方に直交的に交差する方向をY方向としている。
【0028】
図1に示すように、基部3が設けられている。基部3は、ボディ1側の第1基部3fと、部品支持部4側の第2基部3sとをもつ。第1基部3fにはボディ支持部30が設けられている。ボディ支持部30は、水平方向に沿って延設された収容空間31を形成する平坦な複数の盤体32を備えている。収容空間31にボディ1が着脱可能に支持されている。この場合、ボディ1の挿入孔10の開口11は横向きとなり、X方向において開放されている。
【0029】
図2に示すように、第2基部3sには部品支持部4がX方向に移動可能に設けられている。第2基部3sは、互いに離間して配置された複数の第1架台33と、複数の第1架台33間に第1取付具33fにより架設された第2架台34とをもつ。
【0030】
部品支持部4を基部3に弾性支持する弾性支持機構5について、図2を参照して説明を加える。第2基部3の第2架台34に第2取付具74sにより設けられた複数の取付体に保持された複数の枢支部35が設けられている。枢支部35には、軸受で形成された枢支軸部35aが保持されている。枢支部35の枢支軸部35aの中心軸A3(図2参照)を中心としてY方向に沿って回動可能な回動体36が枢支部35に回動可能に枢支されている。図2に示すように、回動体36は、2個の腕部36aと、腕部36a間を繋ぐ橋架部36cと、立壁部36dと、立壁部36dに設けられた回転可能な滑車36eとをもつ。図2に示すように、回動体36の橋架部36cには複数の縦筒体37が保持されている。各縦筒体37の挿入孔には縦ガイド軸38が上下方向に嵌合してスライド可能に挿入されている。縦ガイド軸38の下端部の鍔部38cと第2架台34の下面との間には、コイル形状の第1バネ39fが介在している。第1バネ39fにより、縦ガイド軸38は上方に付勢されている。縦ガイド軸38は第2架台34の貫通孔34xに隙間34mを介して遊嵌されている。隙間34mにより、縦ガイド軸38は第2架台34に対して相対変位できる。縦ガイド軸38の上端部は、支持要素45に接続されており、支持要素45ひいては部品支持部4を支持している。
【0031】
図2に示すように、支持要素45は回動体36の上側には設けられている。支持要素45は複数のレール部46を備えている。レール部46には部品支持部4がX方向にスライド可能に支持されている。支持要素45の下面と回動体36の橋架部36cの上面との間には、支持要素45をZ方向に弾性支持するコイル形状の第2バネ39sが配置されている。結果として、第1バネ39fおよび第2バネ39sは、支持要素45ひいては部品支持部4をZ方向において弾性支持している。この場合、回動体36は、枢支部35の枢支軸部35a(軸受)の中心軸A3を中心としてY方向に隙間34m相当ぶん回動することができる。
【0032】
図2に示すように、回動体36の橋架部36cと第2架台34との間には、コイル形状の第3バネ39tが介在している。更に、第3バネ39tが回動体36の橋架部36cを上向きに付勢することにより、回動体36の姿勢を安定化させていると共に、回動体36をY方向において変位可能に弾性支持している。このようにして付勢要素として機能する第1バネ39f、第2バネ39sおよび第3バネ39tにより、部品支持部4は第2基部3sに弾性支持されている。このため部品支持部4は、X方向、Y方向およびZ方向に3次元的に弾性変位することができるように弾性支持されている。
【0033】
換言すると、弾性支持機構5は、Z方向において変位可能に部品支持部4を第2基部3sに弾性支持する第1バネ39f,第2バネ39sと、Y方向において変位可能に部品支持部4を第2基部3sに弾性支持する第3バネ39tとを備えている。
【0034】
図4に示すように、前記したボディ1の開口11の周縁部には、円錐状の面取面12(面取部,円錐面)が形成されている。挿入孔10の中心軸P1に沿って中心軸P1を通る断面において、円錐状の面取面12は、中心軸P1に沿って開口11から離れるにつれて、断面で直線状に拡開する形状をなしている。面取面12は、周方向において挿入孔10の中心軸P1の回りを連続的に1周する。図4に示すように、部品支持部4は、X方向つまり水平方向に沿って延設された滑走面40を有する本体41と、本体41のうちボディ1に対面する先端部に着脱可能にまたは固定的に設けられた案内筒体42とを備えている。案内筒体42が着脱可能であれば、損傷したら案内筒体42を交換できる。
【0035】
図4に示すように案内筒体42は、部品支持部4の本体41の取付部41eに嵌合する嵌合筒部420と、嵌合筒部420と一体的に形成され案内面421を備える突設筒部422と、嵌合筒部420と突設筒部422との間に外径方向に延設された取付フランジ部423とを有する。取付フランジ部423が本体41の先端部に当接すると共に、嵌合筒部420の外周面が本体41の取付部41eの内周面に嵌合することにより、案内筒体42は本体41の先端部に保持されている。
【0036】
案内筒体42の嵌合筒部420は、部品2が通過する直状円筒形状の内壁面425cを備える通過孔425を有する。案内筒体42の案内面421は中心軸P3を有する。中心軸P3の軸直角方向に通る断面で、案内筒体42の通過孔425は円形状をなす。図4(A)に示すように、挿入孔10の開口11側の内径をDWとする。部品支持部4の案内面421を有する案内筒体42(先端部)のうち、部品2が通過する通過孔425の内径をDGとする。部品2の最も大きい外径をDPとする。本実施例によれば、挿入孔10の内径DWと案内筒体42の内径DGとはほぼ等しい値、あるいは、極めて小さな公差(50マイクロメートル以下)内に設定されている(DW≧DG)。更にDG>DPに設定されている。部品支持部4は、案内筒体42の通過孔425の中心軸P3と部品2の中心軸P2とを一致させて部品2を支持している。ここで、部品2を挿入孔10に挿入させるにあたり、かなり高い精度で中心軸P1および中心軸P3の同軸度を確保した状態で挿入させる必要がある。これを考慮して、ボディ1の開口11の周縁部に円錐状の面取面12が形成されている。
【0037】
図4に示すように、案内筒体42の案内面421は、ボディ1の開口11に対面すると共に、ボディ1の開口11に向かうにつれて外径が小さくなる円錐状をなしており、案内筒体42の中心軸P3の回りを1周している。案内筒体42は耐摩耗性が良い材料で形成されている。
【0038】
滑走面40は、部品2を横方向(X方向)に沿って滑走可能に支持する面である。滑走面40は耐摩耗性が良い材料で形成されている。図5は滑走面40の断面を示す。図5に示すように、挿入方向であるX方向に対して交差する方向の断面で、滑走面40はV形状をなしており、互いに対向する第1滑走面40fおよび第2滑走面40sと、底40bとを備える。
【0039】
図4に示すように、部品2は軸状部品であり、ボディ1側に対面するスプールである弁体であり、複数のリング溝21と、リング溝21間に形成されリング溝21の外径よりも大きい外径をもつ複数のランド部20とを直列に備えている。図3によれば、部品2よりもボディ1に遠さがる側にコイル状のバネが、部品支持部4の滑走面40において、第2部品29として並設されている状態が示されている。
【0040】
部品2の中心軸P2に直交する断面で、部品2のランド部20の外周面は円形状とされている。部品2を部品支持部4の滑走面40に載せれば、底40bに対する部品2の中心軸P2の高さ位置は規定される。部品2が滑走面40を滑走しても、底40bに対する部品2の中心軸P2の高さ位置は一定である。
【0041】
図1は部品支持部4を移動させる第1移動手段6を示す。第1移動手段6は、ボディ支持部30に支持されているボディ1に対して、部品支持部4を案内筒体42と共にX方向において移動させるものである。第1移動手段6は、付勢要素として機能する錘要素60と駆動要素61とを備えている。図1に示すように、錘要素60は、錘本体600と、錘本体601の上端部を吊持するロープ等の線状体601とを備えている。線状体601は回動体36の滑車36eにかけられており、線状体601の先端部は第3取付具4tにより部品支持部4に連結されている。この結果、錘要素60の重力G1により、部品支持部4は支持要素45のレール部46上をボディ1の開口11に向けてX1方向に常時付勢されている。
【0042】
図1に示すように、駆動要素61は、第2基部3sに固定された駆動モータ62(サーボモータ)と、雄螺子部64aをもつX方向に沿って配設された横軸形の作動軸64と、X方向に沿って移動可能な可動体66と、接続部材68とを備えている。駆動モータ62は、第2基部3sに固定ブラケット62aを介して固定されており、横軸型のモータ軸62cと、モータ軸62cにより回転されるプーリ状の駆動回転体62eとをもつ。作動軸64はボール螺子軸を構成するものであり、X方向に沿って水平方向に配置されている。作動軸64は、第2基部3sの保持部3xにより中心軸P5回りで回転可能に保持されており、外周部に雄螺子部64aと、一端部に設けられたプーリ状の従動回転体64cとをもつ。従動回転体64cと駆動回転体62eとの間には、伝達要素として機能するベルトなどのエンドレス体62fが架設されている。可動体66は、作動軸64の雄螺子部64aに螺合する雌螺子部66aを有する。
【0043】
図1に示すように、第2移動手段7は長尺な加圧軸70を備えている。加圧軸70は、基端部70aと、先端部70cと、加圧軸70の所定の軸長位置に固定された検知子73とをもつ。加圧軸70の基端部70aは、接続部材68に筒部69および取付具69wを介して接続されている。筒部69は、加圧軸70に対してスライド可能に嵌合されているスライド体として機能する。加圧軸70の先端部70cには係合部71が設けられている。図2に示すように、係合部71は、部品支持部4のうち被係合部48の貫通孔状の被係合孔48cにX方向に沿って移動可能に挿通されている。加圧軸70がX2方向に後退したり、あるいは、部品支持部4がX1方向に前進したりすると、加圧軸70の係合部71と部品支持部4の被係合部48とが係合する。この状態において、加圧軸70がX2方向に後退すると、加圧軸70は部品支持部4に係合し、部品支持部4をX2方向に後退させることができる。
【0044】
ここで、駆動モータ62が一方向に駆動してエンドレス体62fを介して作動軸64がこれの中心軸P5回りで一方向に回転すると、雄螺子部64aおよび雌螺子部66aの螺合により、可動体66および接続部材68はX1方向にボディ1に向けて前進し、加圧軸70がX1方向にボディ1に向けて前進し、ボディ1に接近する。また駆動モータ62が他方向に駆動してエンドレス体62fを介して作動軸64がこれの中心軸P5回りで他方向に回転すると、雄螺子部64aおよび雌螺子部66aの螺合により、可動体66および接続部材68はX2方向に後退してボディ1から遠ざかり、加圧軸70がX2方向にボディ1から遠ざかる。
【0045】
ここで、X1方向に前進している部品支持部4の前進が停止されたとしても、部品支持部4をそこに残したまま、第2加圧軸70は係合部71と共にX1方向に移動し、部品支持部4上の部品2をX1方向に移動させ、ボディ1の挿入孔10の開口11に向けて挿入させることができる。そして部品2を開口11に挿入させた後、駆動モータ62により第2加圧軸70がX2方向に後退すると、係合部71は、部品支持部4の被係合部48に係合するため、部品支持部4をX2方向に後退させてボディ1から離間させることにより、部品支持部4をこれの待機位置に戻すことができる。
【0046】
さて、ボディ1の挿入孔10に部品2を挿入する作業について説明する。まず、ボディ支持部30の収容空間31にボディ1を支持すると共に、待機位置に待機している部品支持部4の滑走面40に部品2および第2部品29を載せる。この場合、案内筒体の42の中心軸P3は部品2のP2と合致する。滑走面40に載せる部品2および第2部品29の数は適宜選択され、それぞれ複数でも単数でも良い。この状態では、図1に示すように、部品支持部4はボディ1の開口11に対面している。この状態では、錘要素60には重力G1による付勢力が発生している。この付勢力は、部品支持部4をボディ1の開口11に向けてX1方向に重力G1による付勢している。このため本来的には錘要素60の重力に基づく付勢力より、部品支持部4の案内筒体42は、ボディ1の開口11に向けて高速で接近して衝突するはずである。しかしながら案内筒体42がボディ1に急激に衝突することは、好ましくない。そこで、部品支持部4の被係合部48が加圧軸70の先端部の係合部71に係合するため、部品支持部4はX1方向の前進が制限されている。その理由としては、加圧軸70の移動は駆動モータ62により制限されているためである。この状態では、第1移動手段6の駆動モータ62は、錘要素60による付勢力に抵抗し、部品支持部4がボディ1に高速で移動して衝突しないようにしている。このため駆動モータ62が一方向に駆動すると、可動体66がX1方向に前進し、ひいては、錘要素60による付勢力に抵抗しつつ、加圧軸70がX1方向に低速で前進し、部品支持部4がボディ1の開口11に向けてX1方向において低速で徐行移動する。
【0047】
この結果、部品支持部4の案内筒体42はかなり低速でX1方向に徐行移動し、ボディ1の開口11に接近する。このため案内筒体42はボディ1の開口11にソフトに接触する。具体的には、図4に示すように、案内筒体42の円錐状の案内面421は、ボディ1の開口11の円錐状の面取面12にソフトに接触する。このように接触すると、部品支持部4の案内面421の中心軸P3と、ボディ1の円錐状の面取面12の中心軸P1とが合致するような調芯力を案内筒体42に発生させる。
【0048】
上記したように案内筒体42の案内面421がボディ1の開口11の円錐状の面取面12に接触すると、それ以降は、部品支持部4はX1方向に実質的に前進できない。しかし調芯力により案内筒体42および部品支持部4はY方向およびZ方向に弾性変位することができる。即ち、前述したように部品支持部4は弾性支持機構5により弾性支持されているため、Y方向およびZ方向に容易に弾性変位できる。この結果、部品支持部4の案内筒体42の中心軸P3は自動的に調芯され、案内筒体42の中心軸P3とボディ1の挿入孔10の中心軸P1とが同軸となる。ひいては、部品支持部4上の部品2の中心軸P2は、ボディ1の挿入孔10のP1に対して調芯される。
【0049】
更に駆動モータ62が駆動するため、可動体66と共に加圧軸70がX1方向に前進し、加圧軸70の係合部71は部品支持部4の被係合部48から離れ、加圧軸70はX1方向に前進し、部品支持部4上の部品2をX1方向に前進させ、ボディ1の挿入孔10の開口11に挿入させる。
【0050】
即ち、案内筒体42の案内面421がボディ1の円錐状の面取面12に当接して部品支持部4がその位置に停止されたとしても、部品支持部4をその位置に残留させたまま、加圧軸70は係合部71と共にX1方向に前進し、部品支持部4上の部品2を部品支持部4の滑走面40においてX1方向に前進させ、ボディ1の挿入孔10の開口11に挿入させる。なお部品2の挿入深さは第1加圧軸70の前進量に規定される。
【0051】
上記したように部品2をボディ1の開口11に挿入させる操作が完了した後、駆動モータ62が逆方向に駆動する。すると可動体66および加圧軸70がX2方向に後退しボディ1から遠さがる。すると加圧軸70の係合部71は部品支持部4の被係合部48に係合し、部品支持部4をX2方向に引っ張って後退させ、最終的には待機位置に待機させる。このとき、錘要素60の重力G1が部品支持部4に作用しており、錘要素60の重力G1に反抗しつつ部品支持部4をX2方向に後退させるため、駆動モータ62の駆動力は錘要素60の重力G1に打ち勝つ必要がある。
【0052】
図3は装置の平面図を示す。図3に示すようにボディ1は複数個の挿入孔10を備えている。部品支持部4は、各挿入孔10に対面するように、複数個(3個)並設されている。各部品支持部4には部品2が載せられている。各部品支持部4には加圧軸70、後述の検知センサ75が装備されている。但し駆動モータ62は単数であり、複数の部品支持部4に共通化されている。従って、単数の駆動モータ62が駆動すると、複数の加圧軸70を協働させてX方向に同時に移動させることができる。
【0053】
以上説明したように本実施例によれば、部品2をボディ1の挿入孔10の開口11に挿入させるに先立って、第1移動手段6は、ボディ1に対して部品支持部4をX1方向に接近させ、部品支持部4の案内筒体42の案内面421をボディ1の開口11の円錐状の面取面12に当接させる。これにより部品支持部4の案内面421をボディ1の挿入孔10に対して優先的に調芯させる。ひいては、部品支持部4に支持されている部品2をボディ1の挿入孔10に対して調芯させ、部品2の中心軸P2とボディ1の挿入孔10の中心軸P1とを調芯させる。このように部品支持部4に支持されている部品2をボディ1の挿入孔10に対して予め調芯させた後、部品2をボディ1の挿入孔10の開口11に挿入させる。従って、部品2はボディ1の挿入孔10の開口11に良好に挿入される。部品2にコジリ等が発生することが抑えられる。
【0054】
しかも本実施例によれば、調芯時には、錘要素60の重力G1による付勢力に反抗しつつ部品支持部4をボディ1に向けて低速で徐行移動させる。そして、部品支持部4の案内筒体42の案内面421をボディ1の開口11の円錐状の面取面12に低速でソフトに当接させる。このため案内筒体42の案内面421の損傷が抑制されつつ、調芯は良好に行われる。
【0055】
ところで本実施例によれば、前述したように部品2はボディ1の挿入孔10の開口11に良好に挿入され、部品2にコジリ等が発生することが抑制されているとはいうものの、予想外の影響で、部品2のコジリ等が発生することも間々ある。この場合、挿入不良検知要素としての検知センサ75がこれを検知し、その挿入不良信号を制御装置78に出力する。検知センサ75について更に説明を加える。図1に示すように、接続部材68には腕部68mを介してホルダ68nが取り付けられ、ホルダ68nには検知センサ75が取り付けられている。検知センサ75は加圧軸70の検知子73に接触した状態で載せられている。検知子73と筒部69の間には、弾性収縮可能な部材としてコイル状のスイッチバネ76が介在している。通常の状態では、スイッチバネ76の付勢力により加圧軸70の検知子73と筒部69との距離LA(図1参照)は一定とされている。この場合、検知センサ75は、挿入不良を検知しない。検知センサ75は近接センサでも良いし、磁気センサでも良いし、静電センサでも良く、特に限定されない。
【0056】
ここで、部品2をボディ1への挿入方向に移動させたとしても、部品2のコジリ等により部品2がボディ1の挿入孔10の開口11に挿入されないときには、加圧軸70のX1方向への前進は停止される。しかし駆動モータ62により可動体66および接続部材68がX1方向に前進する。このため、腕部68mを介して検知センサ75がX1方向に前進しようとし、検知センサ75と検知子73との相対位置が変化する。この結果、検知センサ75は部品2の挿入不良を検知し、挿入不良信号を制御装置78に出力する。制御装置78は駆動モータ62を停止させ、加圧軸70に過剰に負荷がかからないようにする。この場合、スイッチバネ76を弾性収縮させつつ接続部材68および筒部69がX1方向に前進する。このようにして部品2の挿入不良が検知される。
【0057】
本実施例によれば、部品2をボディ1への挿入方向に移動させたとしても、部品2のコジリ等により挿入不良が発生したときには、制御装置78は再トライ操作を実行する。図7は再トライ操作を含む挿入制御の代表的なフローチャートを示す。制御装置78が実行する挿入制御はフローチャートはこれに限定されるものではない。まず、駆動モータ62が一方向に駆動して加圧軸70を前進させる(ステップS2)。検知センサ75の状態を読み込む(ステップS4)。挿入不良が発生しているか判定する(ステップS6)。挿入不良が発生していなければ(ステップS6のNO)、加圧軸70の前進を継続する(ステップS8)。加圧軸70の前進ストロークに基づいて挿入完了か否か判定する(ステップS10)。挿入完了であれば、挿入完了信号を出力する(ステップS12)。挿入不良であれば(ステップS6のYES)、加圧軸70を所定距離(例えば10ミリメートル)後退させる(ステップS20)。高圧流体としてのエアブローをボディ1の挿入孔10に吹き込む(ステップS22)。カウント回数を1増加する(ステップS24)。カウント回数がαか否か判定する(ステップS26)。カウント回数がα未満であれば、ステップS2に戻り、加圧軸70を前進させることにより再トライする。カウント回数がα以上であれば、モータ62を停止させると共に警報信号を出力する(ステップS28)。
【0058】
ここで、ステップS20は、第2移動手段7の第2加圧軸70を部品2から離間させるX2方向に後退させる後退手段として機能する。ステップS22は、ボティ1の挿入孔10に高圧気体を供給する高圧気体供給手段として機能する。ステップS2は、ボティ1の挿入孔10に高圧気体を供給した後、第2移動手段7の第2加圧軸70を部品2に接近させるようにX1方向に前進させる前進手段として機能する。
【0059】
図8は、ボディ1の挿入孔10にエアブロー(高圧流体)を供給する状態を示す。図8に示すように、検知センサ75から挿入異常信号が制御装置78に入力されると、制御装置78はエアブローオン信号を制御弁100に出力する。すると、制御弁100が開弁する。そしてエアー供給源102の高圧のエアブローが供給通路104、更には盤体32の通路32cを経て、ボディ1の油路13の油路部分13cに供給され、ひいてはボディ1の挿入孔10に吹き込まれる。このようにボディ1に本来形成されている油路13の油路部分13cを有効利用することにより、エアブローをボディ1の外部からボディ1の挿入孔10に吹き込む。これによりボディ1にコジリ等が生じて付着している部品2を、A3方向(図8参照,ボディ1から離す方向)に吹き飛ばし、部品支持部4に戻す。
【実施例2】
【0060】
図9は実施例2を示す。本実施例は前記した実施例1と基本的には同様の構成、作用効果を有する。以下、異なる部分を中心として説明する。図9に示すように、前記した錘要素60は設けられていない。部品支持部4をボディ1に向けて前進させる第1移動手段300が設けられている。図9に示すように、部品支持部4と支持要素45との間には緩衝バネ200が介在している。第1移動手段300が作動することにより、部品支持部4をX1方向に移動させ、部品支持部4の案内筒体42をボディ1の挿入孔10に押し当てる。このとき緩衝バネ200はその衝撃を緩和させる機能を果たす。部品2がボディ1の挿入孔10に挿入されると、第1移動手段300がX2方向に後退する。このとき弾性収縮されていた緩衝バネ55の復元付勢力により、部品支持部4の案内筒体42がボディ1の挿入孔10からX2方向に向けて自動的に離間する。
【0061】
本実施例においても、実施例1と同様な構造の弾性支持機構5が設けられている。図9に示すように、弾性支持機構5は、Z方向において変位可能に部品支持部4を第2基部3sに弾性支持する第2バネ39sと、Y方向において変位可能に部品支持部4を第2基部3sに弾性支持する第3バネ39tとを備えている。なお図9では、第1バネ39fは図略されている。実施例1と同様に、回動体36は、枢支部35の枢支軸部35a(軸受)の中心軸A3を中心としてY方向に隙間34m相当ぶん回動することができる。
【実施例3】
【0062】
図10および図11は実施例3を示す。本実施例は実施例1と基本的には共通の構成および共通の作用効果を有する。以下、異なる部分を中心として説明する。図11は、挿入方向であるX方向に対して交差する方向の断面を示す。図11に示すように、部品支持部4の滑走面40Bは断面でC形状をなしており、底40kを備える。部品2を部品支持部4の滑走面40Bに載せれば、底40kに対する部品2の中心軸P2の高さ位置は一定位置に規定される。部品2が滑走面40Bを滑走しても、底40kに対する部品2の中心軸P2の高さ位置は一定である。
【0063】
上記した実施例1では、再トライ操作を実行することにしているが、実行せずとも良い。本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は油圧機器用挿入装置に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】実施例1に係り、ボディの挿入孔に部品を挿入する前の装置の状態を模式的に示す側面図である。
【図2】装置の部品支持部を弾性支持する機構を模式的に示す斜視図である。
【図3】装置を模式的に示す平面図である。
【図4】(A)〜(D)ボディの挿入孔に部品を挿入する過程を模式的に示す概念図である。
【図5】部品を部品支持部の滑走面に載せている状態を模式的に示す概念図である。
【図6】ボディの挿入孔に部品を挿入した後の装置の状態を模式的に示す側面図である。
【図7】制御装置が実行する挿入制御を示すフローチャートである。
【図8】ボディの挿入孔にエアブローを吹き込む状態を模式的に示す構成である。
【図9】実施例2に係り、装置の部品支持部を弾性支持する機構を模式的に示す斜視図である。
【図10】実施例3に係り、ボディの挿入孔に部品を挿入する過程を模式的に示す概念図である。
【図11】部品を部品支持部の滑走面に載せている状態を模式的に示す概念図である。
【図12】従来例に係り、ボディの挿入孔に部品を挿入する過程を模式的に示す概念図である。
【符号の説明】
【0066】
1はボディ、10は挿入孔、11は開口、12は面取面、13は油路、2は部品、29は第2部品、3は基部、30はボディ支持部、31は収容空間、32は盤体、35は枢支部、36は回動体、39fは第1バネ(付勢要素)、39sは第2バネ(付勢要素)、39tは第3バネ(付勢要素)、4は部品支持部、40は滑走面、42は案内筒体、421は案内面、45は支持要素、46はレール部、48は被係合部、5は弾性支持機構、6は第1移動手段、60は錘、601は線状体、61は駆動要素、62は駆動モータ、64は作動軸、66は可動体、68は接続部材、7は第2移動手段、70は加圧軸、71は係合部、73は検知子、75は検知スイッチ(挿入不良検知要素)、76はスイッチバネ、78は制御装置を示す。
【出願人】 【識別番号】000100768
【氏名又は名称】アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
【出願日】 平成18年9月14日(2006.9.14)
【代理人】 【識別番号】100081776
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏


【公開番号】 特開2008−68371(P2008−68371A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−249757(P2006−249757)