トップ :: B 処理操作 運輸 :: B23 工作機械;他に分類されない金属加工

【発明の名称】 間欠搬送生産システム
【発明者】 【氏名】柵木 実

【氏名】谷口 英輔

【要約】 【課題】足踏込式間欠送り機構で、トレーを次の作業工程に移送する生産システムにより、セル生産方式とベルトコンベア方式双方の利点を兼ね備えた、間欠搬送生産システムを提供する。

【構成】自在搬送体2上に、複数の工程Pを、バッファ工程Pbを挟んで直列に構成し、前記各工程P、バッファ工程Pbに、それぞれ工程に供する部品を載置するトレー3を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自在搬送体(2)に沿って、複数の工程(P)を、バッファ工程(Pb)を挟んで配列し、
前記各工程(P)、バッファ工程(Pb)の位置に、前記自在搬送体(2)によって、部品を載置するトレー(3)をもたらして各工程を実行する際、
これら各工程(P)、バッファ工程(Pb)の位置における前記トレー(3)を一組として、同時に次の工程に移送して、工程を行うことを特徴とする間欠搬送生産システム。
【請求項2】
自在搬送体(2)に沿って、複数の工程(P)を、バッファ工程(Pb)を挟んで配列し、
前記各工程(P)、バッファ工程(Pb)の位置における、部品を載置したトレー(3)を一組として、同時に次の工程に移送して、工程を行う間欠搬送生産システムにおいて、
前記各工程(P)、バッファ工程(Pb)の位置におけるトレー(3)を一組として、同時に次の工程に移送するための踏込式間欠送り機構(4)
を備えたことを特徴とする間欠搬送生産システム。
【請求項3】
前記踏込式間欠送り機構(4)は、前記各工程(P)に配設した踏込操作手段(5)と、
前記各工程(P)およびバッファ工程(Pb)の位置に、それぞれ回動可能に設けると共に、前記踏込操作手段(5)と動力的に連結した第1、第2のレバー(6a,6b)と、
これら第1、第2レバー(6a,6b)間を連結して、連動可能とする連結軸(7)と、
前記第1、第2レバー(6a,6b)にそれぞれ連動可能に設けて、前記工程(P)およびバッファ工程(Pb)の位置における、トレー(3)を押し込む作動リンク(8)と、
を備えたことを特徴とする請求項2記載の間欠搬送生産システム。
【請求項4】
前記作動リンク(8)は、先端側に、押し込むべきトレー(3)と当接する転動手段(18)を設け、
前記作動リンク(8)の末端側に、前記作動リンク(8)の戻り位置を規制する戻り調整手段(19)を設け、
前記作動リンク(8)の先端側近傍に、作動リンク(8)に対し、復帰力を与える弾性手段(20)を設けることを特徴とする請求項3記載の間欠搬送生産システム。
【請求項5】
前記各工程(P)および/またはバッファ工程(Pb)の境界位置に、それぞれ前記トレー(3)の戻り防止ストッパ(9)を常時、トレー端面に当接する位置に、突出するように付勢する構成としたことを特徴とする請求項2ないし4記載のうち、いずれか1記載の間欠搬送生産システム。
【請求項6】
前記戻り防止ストッパ(9)は、前記自在搬送体(2)に揺動可能に軸止めされた断面楔状のストッパプレート(23)と、
ストッパプレート(23)の一頂点側に設けたストッパローラ(24)と、
ストッパローラ(24)を設けた反対側の隅部側に設けたウエイト(25)と、
によって構成し、
前記ストッパローラ(24)を設けた箇所を、前記自在搬送体(2)上面から若干突出させて、トレー(3)が通過していないときは、前記ウエイト(25)によって、突出した状態で保持するようにしたことを特徴とする請求項5記載の間欠搬送生産システム。
【請求項7】
前記自在搬送体(2)の終端側から、一連の工程終了後のトレー(3)を、前記自在搬送体(2)の始端側に戻す、トレー回送コンベア(26)を併設する構成としたことを特徴とする請求項1ないし6記載のうち、いずれか1記載の間欠搬送生産システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、フリーローラ上に置かれたトレー内の部品を組み付けし、足踏込式間欠送り機構で、トレーを次の作業工程に移送する生産システムにより、セル生産方式とベルトコンベア方式双方の利点を兼ね備えた、間欠搬送生産システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、大量生産システムの手組ラインにおいて、各組付け工程間の製品の搬送は、ベルトコンベア方式を採用している。このベルトコンベア方式の難点としては、設備機器としてのベルトコンベアシステムを設置、運営する関係上、大掛かりな装置故、設備工事の時間、費用も費やすことになる。また、ベルトコンベア方式では、ライン上を、流しながら作業を行うものであるから、個々の作業は、単純な1ないし2工程に留まり、作業性の悪さがある。
一方、いわゆるセル生産方式では、一人もしくは少人数で1つの製品の全工程を担当するようにしている。例えば
【0003】
【特許文献1】特開2005−313294
【0004】
この文献においては、生産性を向上するべく、多数の工程を能率的に行わせるために、作業者に、作業内容を知らせる支援装置を開示している。
すなわちこの支援装置は、表示部と、タクトタイムを計測するカウンタと制御部とを有し、制御部は、作業者が部品を取り出したことを確認したら、次の作業工程に移行できるように、ワッシャ供給装置などの制御を行うとしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のようなセル生産方式では、全工程を少人数の作業員で行うことから、各工程に対する支援があるにしても、例えばセル部品棚、工具類などの配置や、その他作業位置の位置など、各作業員によって、作業動線に影響が考えられ、歩行ロス等が生じやすく、生産性の低下を来たす蓋然性が高い。
本発明はこのような課題を改善するために提案されたものであって、フリーローラ上に置かれたトレー内の部品を組み付けし、足踏込式間欠送り機構で、トレーを次の作業工程に移送する生産システムを採用することで、ベルトコンベア方式のように、大掛かりな装置は不要で、また、セル生産方式のように、生産性の低下を招くことはない、セル生産方式とベルトコンベア方式双方の利点を兼ね備えた、間欠搬送生産システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明における請求項1では、自在搬送体2に沿って、複数の工程Pを、バッファ工程Pbを挟んで配列し、前記各工程P、バッファ工程Pbの位置に、前記自在搬送体2によって、部品を載置するトレー3をもたらして各工程を実行する際、これら各工程P、バッファ工程Pbの位置における前記トレー3を一組として、同時に次の工程に移送して、工程を行うようにする。
これによって、作業者が自ら、作業ペースに合わせて、しかも間に緩衝スペースであるバッファ工程Pbを配したことで、滞りなく、作業ペースを維持することができる。
【0007】
また、本発明における請求項2では、各工程P、バッファ工程Pbの位置における、部品を載置したトレー3を一組として、同時に次の工程に移送して、工程を行う間欠搬送生産システム1において、同時に次の工程に移送するための踏込式間欠送り機構4を備えた。
これにより、作業者が自ら、作業ペースに合わせて、足踏み式で移送することで、滞りなく、作業ペースを維持することができる。
【0008】
また、本発明における請求項3では、前記踏込式間欠送り機構4は、工程Pに配設した踏込操作手段5と、前記踏込操作手段5と動力的に連結した第1、第2レバー6a,6bと、これら第1、第2レバー6a,6b間を連結して、連動可能とする連結軸7と、前記第1、第2レバー6a,6bにそれぞれ連動可能に設けて、前記工程Pおよびバッファ工程Pbにおける、トレー3を押し込む作動リンク8とを備えたことにより、踏込操作手段5を踏み込み操作することで、第1レバー6aを作動させると共に、連結軸7を介してもう一方の第2レバー6bを連動させて、それぞれ作動リンク8,8を同時に同角度変位させて、同時にトレー3を次の工程に移送させることができる。
【0009】
また、本発明における請求項4では、前記作動リンク8は、先端側に、押し込むべきトレー3と当接する転動手段18を設け、前記作動リンク8の末端側に、前記作動リンク8の戻り位置を規制する戻り調整手段19を設け、前記作動リンク8の先端側近傍に、作動リンク8に対し、復帰力を与える弾性手段20を設けたことにより、前記踏込操作手段5の操作を停止すると、作動リンク8も元の位置に復帰しようとするが、復帰途中で前工程から送られてきたトレー3が直上にあると、前記作動リンク8先端の転動手段18が前記トレー3底面に当たる。しかしながら、作動リンク8は、先端側近傍の弾性手段20の付勢力により、前記トレー3底面に先端の転動手段18が当接状態で転動し、前記トレー3の移動を妨げることはない。
【0010】
また、本発明における請求項5では、前記各工程Pおよび/またはバッファ工程Pbの境界位置に、それぞれ前記トレー3の戻り防止ストッパ9を常時、トレー端面に当接する位置に、突出するように付勢する構成としたことにより、バッファ工程Pbのトレー3が、先の工程Pまで搬送移動中に、戻り防止ストッパを押し下げるため、前記トレー3が先の工程Pまで移動すると同時に、前記戻り防止ストッパ9は、突出する方向に復帰し、前記トレー3の戻り防止を可能とする。
【0011】
また、本発明における請求項6では、前記戻り防止ストッパ9は、前記自在搬送体2に揺動可能に軸止めされた断面楔状のストッパプレート23と、ストッパプレート23の一頂点側に設けたストッパローラ24と、ストッパローラ24を設けた反対側の隅部側に設けたウエイト(25)とによって構成したことにより、前記トレー3が押し込まれた方向に通過するときは、断面楔状のストッパプレート23が、ストッパローラ24がトレー3底面によって当接状態で転動して、押し込まれ、前記トレー3は、妨げられることなく自在搬送体2における自在回転転動手段R上を滑走することができる。
一方、自在回転転動手段R上を逆走しようとすると、トレー3が通過直後は、前記楔状のストッパプレート23が、前記逆戻りストッパローラ24を設けた反対側の隅部側に設けたウエイト25によって、前記ストッパローラ24を設けたストッパプレート23の一頂点側が、前記自在搬送体2上面から突出した状態に復帰する。
そのため、逆戻りしようとするトレー3の端面が、前記突出したストッパプレート23の端面にぶつかって、前記トレー3の逆走を防止することができる。
【0012】
さらに、本発明における請求項7では、前記自在搬送体2の終端側から、一連の工程終了後のトレー3を、前記自在搬送体2の始端側に戻す、トレー回送コンベア10を併設する構成としたことにより、次のサイクルの一連の工程へと、円滑に移行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明にかかる間欠搬送生産システムにつき、一つの実施の態様を示し、添付の図面に基づいて説明する。
図1、図2に本発明にかかる間欠搬送生産システム1を示す。
この間欠搬送生産システム1は、自在搬送体2上に、複数の工程Pを、バッファ工程Pbを挟んで直列に構成し、前記各工程P、バッファ工程Pbに、それぞれ工程に供する部品を載置するトレー3を備えている。
そして、前記間欠搬送生産システム1では、これら各工程、バッファ工程を一組として、同時に次の工程に移送するための踏込式間欠送り機構4を備えている。
【0014】
前記自在搬送体2は、バッファ工程Pbを挟んで、複数の工程Pを直列に配設し得る長さの、多数の自在回転転動手段Rを配した、長尺体で構成することができる。
なお、素材には、軽量金属製のものを用いることができる。
【0015】
前記トレー3は、所定寸法の方形状のもので、後述する踏込式間欠送り機構4が当接して送り出し可能に、前記周縁部を若干高く形成している。
【0016】
そこで、前記踏込式間欠送り機構4について、図3を基に、詳細に説明する。
すなわち、前記踏込式間欠送り機構4は、足踏式リンク揺動機構であって、前記工程Pの位置に配設した踏込操作手段5と、前記自在搬送体2下の、前記工程P(Pf,Pn,Pe)およびバッファ工程Pbに、それぞれ回動可能に設けると共に、前記踏込操作手段5と動力的に連結した第1、第2のレバー6a,6bとを備えている。
また、これら第1レバー6aと第2レバー6bとは、連結軸7によって連動可能に連結している。
そして、前記第1、第2レバー6a,6bには、前記工程Pおよびバッファ工程Pbにおけるトレー3を押し込む作動リンク8,8を、それぞれ設けている。
【0017】
前記踏込操作手段5は、支持体9に足踏みスイッチ10を介し、踏込み倒伏可能に支持した踏込式ペダル11を備えている。この踏込式ペダル11の中間裏面側には、踏込み角度調整用の調整手段12を螺着している。そして、踏込式ペダル11の上端側は、前記第1レバー6aと、スプリング調整手段13、弾性手段14を介して連結している。
【0018】
次に、前記第1、第2レバー6a,6bは、それぞれ、前記搬送体2下部に突設したマウント部材M,Mの横設部材Ma,Ma一端に、回動軸部6ax,6bxを回動可能に設けて、これら回動軸部6ax,6bxに、それぞれ直交する短腕6as,長腕6al、短腕6bs,長腕6blとを有している。
また、前記第1レバー6aにおける短腕6asの先端側に前記弾性手段14を連結している。
また、前記第1、第2レバー6a,6bは、互いの長腕6al,6bl先端側を、前記連結軸7で連結し、さらに、これら長腕6al,6bl先端側に、それぞれ、前記マウント部材M,Mの横設部材Ma,Ma他端側と第1、第2レバー6a,6bを復帰方向に付勢する弾性手段15,15を介在している。
そしてさらに、前記長腕6al,6bl先端側には、前記作動リンク8,8をそれぞれ設けている。
【0019】
なお、以上のような第1、第2レバー6a,6bは、マウント部材M,Mの横設部材Ma,Ma一端における回動軸部6ax,6bx近傍に、前記第1、第2レバー6a,6bの変位度合いを調整する調整手段16,16と、前記マウント部材M,Mに、第1、第2レバー6a,6bの戻り位置を調整する調整手段17,17とを設けている。
【0020】
次に、トレー3を押し込む作動リンク8について説明する。
すなわち前記作動リンク8は、前記第1、第2レバー6a,6bにおける長腕6al,6bl先端側に、後述する手段によって所定角度維持した状態で設けている。
また、前記作動リンク8の先端側には、押し込むべきトレー3と当接する転動手段18を設けている。一方、前記作動リンク8の末端側には、前記第1、第2レバー6a,6bにおける長腕6al,6blと当たって、前記作動リンク8の戻り位置を規制する戻り調整手段19を設けている(図4参照)。
さらに、前記作動リンク8の先端側近傍には、作動リンク8に対し、復帰力を与える弾性手段20を、前記第1、第2レバー6a,6bにおける長腕6al,6bl先端に延設した延設腕21間に設けている。
【0021】
また、前記自在搬送体2上の、前記工程Pおよびバッファ工程Pbに、それぞれ前記トレー3の戻り防止ストッパ22,22を設けている。
すなわち、この戻り防止ストッパ22は、図5に示すように、前記自在搬送体2に揺動可能に軸止めされた断面楔状のストッパプレート23と、ストッパプレート23の一頂点側に設けたストッパローラ24と、ストッパローラ24を設けた反対側の隅部側に設けたウエイト25からなる。この際、前記ストッパローラ24を設けた箇所は、前記自在搬送体2上面から若干突出しており、トレー3が通過していないときは、前記ウエイト25によって、突出した状態で保持されている。
【0022】
そして、以上のような構成の間欠搬送生産システム1における自在搬送体2の傍らには、自在搬送体2の終端側から、一連の工程終了後のトレー3を、前記自在搬送体2の始端側に戻す、トレー回送コンベア26を併設している。前記一連の工程で使用したトレー3を、次の被加工部品に対し、同じ加工を施すために、前記自在搬送体2の始端側に戻すようにしている。なお、前記トレー回送コンベア26は、周知の構成のものを用いることができる(図2参照)。
【0023】
本発明にかかる間欠搬送生産システム1は以上のように構成されるものであり、次に、一連の工程と共にその動作を説明する。
図1に示す、自在搬送体2においては、先頭工程Pf、次工程Pn、最終工程Peを実行するが、作業員は、それぞれバッファ工程Pbを挟んだ工程Pf,Pn,Peにいて、それぞれ、組み付け作業等の工程を行う。
これらの工程Pf,Pn,Peを実行する際、作業者たちは、それぞれ踏込操作手段5の足踏みスイッチ10を介し、踏込式ペダル11を踏込んで、自在搬送体2上のトレー3を間欠的に搬送操作を行うことができる。
【0024】
そこで、一連の間欠的搬送操作を説明する。
先頭工程Pfの作業者は、静止状態のトレー3上で組み付け等の作業完了後、踏込式間欠送り機構4における踏込操作手段5の足踏みスイッチ10を介し、踏込式ペダル11を踏込むことで、先頭工程Pfのトレー3を、次工程Pn前のバッファ工程Pbに送り出し搬送することができる(図1参照)。
すると、先頭工程Pf前のバッファ工程Pbのトレー3も連動し、前記先頭工程Pfへ引き込み搬送することができる。
同様にして、次工程Pn、最終工程Peにおける作業者は、踏込式間欠送り機構4における踏込操作手段5を操作することで、最終工程Peまで前記トレー3を搬送することができ、最終工程Peのトレー3上での作業完了後、自在搬送体2傍らのトレー回送コンベア26にトレー3を移載して、自在搬送体2始端の位置まで搬送し、再び、前記自在搬送体2における先頭バッファ工程Pbにもたらすことができる(図2参照)。
【0025】
次に、上記一連の工程において作業員による、踏込式間欠送り機構4の操作について詳細に説明する。
作業員は、踏込式間欠送り機構4における踏込操作手段5の足踏みスイッチ10を足で踏むことで、踏込式ペダル11は倒伏変位し、踏込式ペダル11の上端側の弾性手段14を介して前記第1レバー6aの短腕6asおよび長腕6alが図3中、左方に変位する。
すると、前記第1レバー6aの長腕6alによって、作動リンク8も起立方向に変位する(図4参照)。これによって、作動リンク8先端の転動手段18が自在搬送体2上のトレー3端面に当接し、トレー3を押し込んで自在搬送体2における自在回転転動手段R上を滑走し、次の工程へともたらすことができる。
【0026】
一方、前記第1レバー6aが変位すると、第1レバー6aと第2レバー6bとを連結する連結軸7によって、第2レバー6bも連動変位する(図3参照)。
前記第2レバー6bの長腕6blによって、作動リンク8も起立方向に変位する。これによって、作動リンク8先端の転動手段18が自在搬送体2上のトレー3端面に当接し、トレー3を押し込んで自在搬送体2における自在回転転動手段R上を滑走し、その工程前のバッファ工程Pbにあったトレー3を引き込むことができる。
【0027】
なお、前記踏込操作手段5の踏込式ペダル11は、踏込み度合いを、中間裏面側の調整手段12によって調整することができ、前記踏込式ペダル11を、作業員が自由に操作しやすい踏込み度合いに調整することができる。
【0028】
また、前記踏込操作手段5の踏込式ペダル11を変位させ、第1レバー6aを介して作動リンク8を起立させて、トレー3端面に前記作動リンク8先端の転動手段14が当たると、そのときの負荷により、前記踏込式ペダル11と第1レバー6a間の弾性手段14が一時的に伸びる。
しかしながら、弾性手段14が一時的に伸びても、前記踏込式ペダル11を限界まで変位した後、前記弾性手段14の復元力により、前記第1レバー6aと作動リンク8は変位し、前記トレー3を一定の操作力で、次工程へと押し込むことができるのである。
【0029】
そして、前記踏込操作手段5の足踏みスイッチ10から足を離して、踏込式ペダル11を元に戻すと、第1レバー6aは、弾性手段14、14によって元の位置に戻っていく。
その際、作動リンク8も元の位置に復帰しようとするが、復帰途中で前工程から送られてきたトレー3が直上にあると、前記作動リンク8先端の転動手段18が前記トレー3底面に当たる。しかしながら、作動リンク8は、先端側近傍の弾性手段20の付勢力により、前記トレー3底面に先端の転動手段18が当接状態で転動し、前記トレー3の移動を妨げることはない。
そして、前記トレー3が完全に移動して前記作動リンク8先端の転動手段18がトレー3端面に達すると、作動リンク8は、先端側近傍の弾性手段20の復元力により、戻り調整手段19が前記第1レバー6aの長腕6alに当たるまで、元の位置に復帰することができる。
【0030】
ところで、トレー3が、自在搬送体2における自在回転転動手段R上を滑走し、それぞれの工程にもたらされる際、前記トレー3は、必ず各工程間に配設された戻り防止ストッパ22を通過する(図5参照)。
前記トレー3が前記戻り防止ストッパ22を押し込まれた方向(矢印A方向)に通過するときは、断面楔状のストッパプレート23が、ストッパローラ24がトレー3底面によって当接状態で転動して、押し込まれ、前記トレー3は、妨げられることなく自在搬送体2における自在回転転動手段R上を滑走することができる。
【0031】
しかしながら、前記トレー3が、例えば前が閊えて、先行するトレー3にぶつかって押し戻されるようなことが起こった場合など、自在回転転動手段R上を逆走しようとすると(矢印B方向)、トレー3が通過直後は、前記楔状のストッパプレート23が、前記逆戻りストッパローラ24を設けた反対側の隅部側に設けたウエイト25によって、前記ストッパローラ24を設けたストッパプレート23の一頂点側が、前記自在搬送体2上面から突出した状態に復帰する。
そのため、逆戻りしようとするトレー3の端面が、前記突出したストッパプレート23の端面にぶつかって、前記トレー3の逆走を防止することができるのである。
【0032】
以上のように、本発明にかかる間欠搬送生産システム1について、一例を挙げ、説明したが、いずれにしてもこの間欠搬送生産システム1によれば、ベルトコンベアで他律的にトレーを移送するのではなく、作業者が自ら、作業ペースに合わせて、足踏み式で移送することで、また、間に緩衝スペースであるバッファ工程を配したことで、滞りなく、作業ペースを維持することができ、セル生産方式の長所も備え、且つ、電動式ではなく、コンベアを廃したことで、設備費の抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明にかかる間欠搬送生産システムの一つの実施の形態を示す、構成説明図である。
【図2】図1に示す間欠搬送生産システムの平面説明図である。
【図3】図1に示す間欠搬送生産システムにおける踏込式間欠送り機構の構成説明図である。
【図4】間欠搬送生産システムにおける踏込式間欠送り機構を操作した際の、トレーを押し込む作動リンクの動作を説明する、要部拡大図である。
【図5】本発明にかかる間欠搬送生産システムにおける戻り防止ストッパの作用を説明する、要部拡大図である。
【符号の説明】
【0034】
1 間欠搬送生産システム
2 自在搬送体
3 トレー
4 踏込式間欠送り機構
5 踏込操作手段
6a 第1レバー
6b 第2レバー
6ax 回動軸部
6bx 回動軸部
6as 短腕
6bs 短腕
6al 長腕
6bl 長腕
7 連結軸
8 作動リンク
9 支持体
10 足踏みスイッチ
11 踏込式ペダル
12 調整手段
13 スプリング調整手段
14 弾性手段
15 弾性手段
16 調整手段
17 調整手段
18 転動手段
19 戻り調整手段
20 弾性手段
21 延設腕
22 戻り防止ストッパ
23 ストッパプレート
24 ストッパローラ
25 ウエイト
26 トレー回送コンベア
P 工程
Pf 先頭工程
Pn 次工程
Pe 最終工程
Pb バッファ工程
R 自在回転転動手段
M マウント部材
Ma 横設部材
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【出願日】 平成18年9月14日(2006.9.14)
【代理人】 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一

【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎

【識別番号】100110489
【弁理士】
【氏名又は名称】篠崎 正海


【公開番号】 特開2008−68365(P2008−68365A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−249458(P2006−249458)