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【発明の名称】 部品取り出し装置
【発明者】 【氏名】岡本 政弘

【氏名】中村 茂人

【氏名】田原 敦夫

【氏名】実渕 義弘

【要約】 【課題】容器内からの煩雑な小片部品の取り出しを簡略化すると共に、部品の組み付けを行う対象が搬送されたときのタイミングに合せて部品の取り出しを可能とすることにより、組み付け作業性を改善する。

【構成】容器110を上側にして間隔を空けて支持するベース120と、このベース120と容器110との間に配置されパレットの動きに連動してベース120に沿って水平方向に移動する水平部材130と、この水平部材130の移動を鉛直方向に沿った上下移動に変換する変換機構140と、この変換機構140に繋がり容器110の底部を貫通して容器110内を上下移動する鉛直部材150とを備え、この鉛直部材150の先端にボールBを載置するための開孔A及び縁部150eからなる受部を設け、鉛直部材150の上昇により容器110内のボールBを取り出す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パレット部材によって搬送される対象に部品を組み付けるに当たり用いられ、複数の当該部品を収容する容器を有し、この容器から所定数だけ前記部品を取り出すことができる部品取り出し装置であって、
前記容器を上側にして間隔を空けて支持するベースと、前記容器の底部を貫通して当該容器内を上下移動可能な鉛直方向移動部材と、前記ベースと前記容器との間に配置され前記鉛直方向移動部材を前記パレット部材の動きに連動して上下移動させる駆動手段とを備え、
この鉛直方向移動部材の先端に前記部品を載置するための受部を設け、当該鉛直方向移動部材の上昇により前記容器内の部品を取り出すことを特徴とする部品取り出し装置。
【請求項2】
前記鉛直方向移動部材は、パイプ部材である、請求項1に記載の部品取り出し装置。
【請求項3】
パレット部材によって搬送される対象に部品を組み付けるに当たり用いられ、複数の当該部品を収容する容器を有し、この容器から所定数だけ前記部品を取り出すことができる部品取り出し装置であって、
前記容器を上側にして間隔を空けて支持するベースと、前記容器の底部を貫通して当該容器内を上下移動可能な鉛直方向移動部材と、前記ベースと前記容器との間に配置され前記鉛直方向移動部材を前記パレット部材の動きに連動して上下移動させる駆動手段とを備え、
前記容器に、当該容器に対して揺動可能に保持されるヒンジ部材を設け、
このヒンジ部材は、前記鉛直方向移動部材の下降により前記容器内に傾倒して前記部品を着脱可能に保持する保持手段を有し、前記鉛直方向移動部材の上昇により押し上げられて前記部品を取り出すものであることを特徴とする部品取り出し装置。
【請求項4】
前記容器は、前記ベースに対して前記保持手段側に傾倒支持されるものである、請求項3に記載の部品取り出し装置。
【請求項5】
前記保持手段が磁石である、請求項3又は4に記載の部品取り出し装置。
【請求項6】
前記駆動手段は、前記パレット部材の動きに連動して前記ベースに沿って水平方向に移動する水平方向移動部材と、この水平方向移動部材の移動を鉛直方向に沿った上下移動に変換する変換機構とを備え、この変換機構に前記鉛直方向移動部材を繋げてなることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の部品取り出し装置。
【請求項7】
前記水平方向移動部材は、前記パレット部材に当接し、当該パレット部材の側面を転動するローラ部材を備える、請求項6に記載の部品取り出し装置。
【請求項8】
前記変換機構は、前記水平方向移動部材に設けた傾斜面と、前記鉛直方向移動部材に繋がり前記傾斜面に沿って移動可能なスライド部材とからなるものである、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の部品取り出し装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、パレット部材によって搬送される対象に部品を組み付けるに当たり用いられ、複数の当該部品を収容する容器を有し、この容器から所定数だけ前記部品を取り出すことができる部品取り出し装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
バルブボールやビス等の小片部品を組み付けるにあたり、当該部品を予めバラの状態で貯蔵タンク等にストックしておき、作業者が組み付けを行うに際して、予め設定した量の当該部品を容器に適宜排出する装置は既知である(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−195635号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、こうした装置では、作業者は容器内にバラ積みされた複数の部品の中から当該部品を掴み取る必要があるため、掴み取り難いという問題がある。また、部品を掴み取るときと、部品を組み付けるときとで、部品の握りが一致しない場合、部品を掴み取ったのち、組み付け易いように持ち替えなければならないという問題がある。こうした問題は、組み付け作業の遅延に繋がり、改善の余地がある。
【0004】
更に、こうした組み付け作業においては、部品の組み付けを行う対象は、コンベヤ等の自動送り装置によって作業場所まで搬送されるため、搬送タイミングと連動させて、容器内からの部品の取り出しが可能になれば、組み付け作業性が更に向上することを認識するに至った。
【0005】
本発明は、こうした事実認識の下になされたものであり、その解決すべき課題は、容器内からの煩雑な部品の取り出しを簡略化すると共に、部品の組み付けを行う対象が搬送されたときのタイミングに合せて当該部品の取り出しを可能とすることにより、組み付け作業性を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、パレット部材によって搬送される対象に部品を組み付けるに当たり用いられ、複数の当該部品を収容する容器を有し、この容器から所定数だけ前記部品を取り出すことができる部品取り出し装置であって、前記容器を上側にして間隔を空けて支持するベースと、前記容器の底部を貫通して当該容器内を上下移動可能な鉛直方向移動部材と、前記ベースと前記容器との間に配置され前記鉛直方向移動部材を前記パレット部材の動きに連動して上下移動させる駆動手段とを備え、この鉛直方向移動部材の先端に前記部品を載置するための受部を設け、当該鉛直方向移動部材の上昇により前記容器内の部品を取り出すことを特徴とするものである。
【0007】
上記発明によれば、前記鉛直方向移動部材は、パイプ部材であることが好ましい。
【0008】
また、本発明は、パレット部材によって搬送される対象に部品を組み付けるに当たり用いられ、複数の当該部品を収容する容器を有し、この容器から所定数だけ前記部品を取り出すことができる部品取り出し装置であって、前記容器を上側にして間隔を空けて支持するベースと、前記容器の底部を貫通して当該容器内を上下移動可能な鉛直方向移動部材と、前記ベースと前記容器との間に配置され前記鉛直方向移動部材を前記パレット部材の動きに連動して上下移動させる駆動手段とを備え、前記容器に、当該容器に対して揺動可能に保持されるヒンジ部材を設け、このヒンジ部材は、前記鉛直方向移動部材の下降により前記容器内に傾倒して前記部品を着脱可能に保持する保持手段を有し、前記鉛直方向移動部材の上昇により押し上げられて前記部品を取り出すものであることを特徴とするものである。
【0009】
上記発明によれば、前記容器は、前記ベースに対して前記保持手段側に傾倒支持されるものであることが好ましい。また、上記発明によれば、前記保持手段には、粘着剤等を用いることができるが、磁石であることが好ましい。
【0010】
更に、本発明によれば、前記駆動手段は、前記パレット部材の動きに連動して前記ベースに沿って水平方向に移動する水平方向移動部材と、この水平方向移動部材の移動を鉛直方向に沿った上下移動に変換する変換機構とを備え、この変換機構に前記鉛直方向移動部材を繋げてなるものが好ましく、この場合、前記水平方向移動部材は、前記パレット部材に当接し、当該パレット部材の側面を転動するローラ部材を備えることが更に好ましい。
【0011】
更に、上記駆動手段にあっては、前記変換機構が、前記水平方向移動部材に設けた傾斜部材と、前記鉛直方向移動部材に繋がり前記傾斜部材の傾斜面に沿って移動可能なスライド部材とからなるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、容器を貫通する鉛直方向移動部材が上昇することにより、容器内に収容された複数の部品の中から、前記受部又は前記保持手段の応じた数だけ取り出すことができる。これにより、作業者は、前記受部に載置された部品又は前記保持手段により保持された部品を掴み取ってそのまま持ち替えることなく、当該部品を組み付けることをできる。
【0013】
更に、本発明によれば、鉛直方向移動部材の上下移動は、搬送パレットの動きに連動して決まるため、搬送タイミングと同期させた取り出しが可能となる。
【0014】
従って、本発明によれば、容器内からの煩雑な部品の取り出しを簡略化できると共に、部品の組み付けを行う対象が搬送されたときのタイミングに合せて当該部品の取り出しが可能になることにより、組み付け作業性を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明である、部品取り出し装置を詳細に説明する。
【0016】
図1,2はそれぞれ、本発明の第一の形態であるボール取り出し装置100を示す斜視図である。ボール取り出し装置100は、作業者の手作業で、例えば、対象としてのコントロールバルブユニットにバルブボール(以下、「ボール」という。)Bを組み付ける際に用いられる装置であり、図3には、その分解状態を示す。
【0017】
図1において、符号110は、複数のボールBをバラ積みに収容する容器である。容器110は、当該容器110の外観形状を形作る容器本体111と、この容器本体111内に配置される中底部112とからなる。
【0018】
容器本体111及び中底部112にはそれぞれ、図3に示すように、互いを組み合わせた状態で貫通孔113を形成する貫通孔113a,113bが形成されている。更に、中底部112には、貫通孔113a付近を底部とした窪み部分112hが設けられている。これにより、常に、バラ積みされたボールBを貫通孔113a付近に寄せ集めることができる。
【0019】
符号120は、柱部121を介して容器110に繋がり、当該容器110を上側にして間隔を空けて支持するベースである。ベース120は、作業台等に固定又は着脱可能に載置され、容器110との間には、ベース120の上面120fに沿って水平方向に移動する水平方向移動部材(以下、「水平部材」という。)130が設けられている。
【0020】
本形態において、水平部材130は、薄肉のプレート部材であり、その末端付近には、ローラ部材131が回転可能に設けられている。この末端付近にはまた、その下部より、側面に複数のローラを配したスライダ部材132が固定保持されており、このスライダ部材132が、ベース120の上面120fに固定保持されたガイドレール122にスライド可能に取り付けられている。これにより、水平部材130は、ガイドレール122に沿って水平方向に移動することができる。
【0021】
水平部材130の上面130fには、この水平部材130の移動を鉛直方向に沿った上下移動に変換する変換機構140が設けられている。変換機構140は、水平部材130の上面130fに固定保持される傾斜部材141と、この傾斜部材141に沿って移動可能なスライド部材142とからなる。
【0022】
図3に示すように、傾斜部材141は、図面手前方向に向かって下向きに傾斜する案内ブロック141aと、この案内ブロック141aに固定保持される案内プレート141bとからなる。スライド部材142は、案内プレート141bの傾斜面141fに沿って転動可能なローラ部材142aと、このローラ部材142aを回転可能に保持するブラケット142bとからなる。これにより、ブラケット142bは、図1,2に示すように、ローラ部材142aの転動により、案内プレート141bの傾斜面141f上をスムースに移動することができる。
【0023】
ブラケット142bには、更に、容器110の底部に設けた貫通孔113を通して当該容器110内を上下移動可能な2つの鉛直方向移動部材(以下、「鉛直部材」という。)150が連結バー151を介して固定保持されている。
【0024】
本形態において、鉛直部材150は、図3に示すように、先端に開孔Aを有するパイプ部材であり、開孔Aの内径は、ボールBの直径よりも小さく設定されている。これにより、ボールBは、開孔Aを取り囲む縁部150eを受部として、図1に示すように、鉛直部材150の先端に載せ置くことができる。なお、本形態では、鉛直部材150の軽量化に伴う作業性の向上を目的に、鉛直部材150をパイプ部材としたが、鉛直部材150の先端に、受部として受皿部材等を別途設けてもよい。
【0025】
2つの鉛直部材150を繋ぐ連結バー151の両端151eにはそれぞれ、図3に示すように、側面に複数のローラ部材を配したスライダ部材161が固定保持されており、このスライダ部材161が、容器110とベース120との間を連結するガイドレール162にスライド可能に取り付けられている。これにより、鉛直部材150は、ガイドレール162により規制を受けつつ、当該ガイドレール162に沿って鉛直方向に上下移動することができる。
【0026】
更に、本形態では、連結バー151の両端151e付近にそれぞれウェイト163が通してある。これにより、鉛直部材150は、通常、ウェイト163の荷重によりベース120に近い下側に位置するが、ウェイト163の荷重に抗する力が変換機構140を経て作用すると、容器110から突出するようにガイドレール162に沿って上向きに移動することができる。
【0027】
次に、ボール取り出し装置100の作用を、自動コンベヤを用いた搬送ラインに使用した場合を例に説明する。
【0028】
図4(a),(b)はそれぞれ、搬送ラインにおける装置100の動作前の状態と、動作後の状態とを示す正面図である。同図において、作業者の立ち位置は、図面の手前側となる。また、図5(a),(b)はそれぞれ、図4(a),(b)に対応する同図の平面図であり、同図において、作業者の立ち位置は、図面の下側となる。更に、図6(a),(b)はそれぞれ、図4(a),(b)に対応する同図の左側面図であり、同図において、作業者の立ち位置は、図面の右側となる。
【0029】
図4,5において、符号Ubは、ボールBの組み付けを行う対象である、自動変速機用のコントロールバルブユニットである。コントロールバルブユニットUbは、図4(a),図5(a)に示すように、パレットPに載置された状態で、図示せぬ自動コンベヤによって図面右側から左側に向かって搬送され、図4(b),図5(b)に示すように、ボール取り出し装置100の手前位置にて停止する。
【0030】
ボール取り出し装置100は通常、図4(a)に示すように、ウェイト163の荷重により、鉛直部材150の先端を、容器本体111と中底部112との間の位置、即ち、貫通孔113から容器110内に突出しない最下点位置に位置決めしている。これにより、容器110内にバラ積みされたボールBの一つは、常時、図4(a),図5(a)に示すように、窪み部分112hに沿って貫通孔113を封止する位置に配置される。
【0031】
鉛直部材150が最下点位置にある状態では、図5(a)に示すように、水平部材130の末端付近に設けたローラ部材131は、ボール取り付け装置100から突出した位置に存在する。
【0032】
これに対し、パレットPの側面には、装置100の水平部材130に設けたローラ部材131の案内となるガイドレールRpが設けられている。これにより、図5(a)に示すように、パレットPが搬送されてくると、水平部材130は、図5(b)に示すように、作業者の手前側に向かって装置100内に押し込まれる。これにより、水平部材130に設けた傾斜面141fは、図6(a)に示す状態から図6(b)に示す状態に変化する。
【0033】
このとき、水平部材130に設けた傾斜面141fと接するローラ部材142aには、傾斜面141fに対して垂直な力が加わるため、水平方向への移動をガイドレール162によって規制される鉛直部材150は、その垂直方向分力によって、図4(b),図6(b)に示すように、ガイドレール162に沿って上昇する。これにより、ボール取り出し装置100は、鉛直部材150の先端に設けた開孔Aを取り囲む縁部150eを受部として、鉛直部材150の数に対応する2つのボールBだけを容器110内から取り出すことができる。
【0034】
しかも、このとき、作業者は、鉛直部材150の先端に載置されたボールBを直接掴み取れるため、ボールBを持ち替えることなく、そのままコントロールバルブユニットUbに組み付けることができる。
【0035】
そして、ボールBの組み付けが終了し、パレットPの搬送が再開されると、水平部材130に設けたローラ部材131が、パレットPに設けたガイドレールRpから離脱する。このとき、鉛直部材150に繋がるローラ部材142aには、ウェイト163を含めた荷重による下向きの力が加わるため、斜面141fを介して水平部材130を再びパレットP(自動コンベヤ)側に押し退けつつ、鉛直方向に沿って下降する。これにより、鉛直部材150は、次の組み付けのために最下点位置に復帰する。
【0036】
即ち、本装置100によれば、容器110を貫通する鉛直部材150が上昇することにより、容器110内にバラ積みされたボールBの中から、鉛直部材150に応じた数だけ取り出すことができる。これにより、作業者は、鉛直部材150上に載置されたボールBを掴み取ってそのまま持ち替えることなく、当該ボールBを組み付けることをできる。
【0037】
更に、本装置100によれば、鉛直部材150の上下移動は、搬送パレットPの動きに連動して決まるため、搬送タイミングと同期させた取り出しが可能となる。
【0038】
従って、本装置100によれば、バラ積みされた容器110内からの煩雑なボールBの取り出しを簡略化できると共に、ボールBの組み付けを行うコントロールバルブユニットUbが搬送されたときのタイミングに合せて当該ボールBの取り出しが可能になることにより、組み付け作業性を改善することができる。
【0039】
なお、搬送パレットPの動きに連動して鉛直部材150を上下移動させる駆動手段としては、水平部材130と変換機構140とからなるものの他、例えば、搬送パレットPの動きを検出するセンサと、このセンサから信号に応じて電気、機械又は流体を媒体として制御されるアクチュエータとを備え、このアクチュエータを鉛直部材150に繋げてなるものでもよいが、本装置100のように、変速機構140をカム機構とし、容器110とベース120との間に配した水平部材130の水平方向移動により、鉛直部材150の上下移動を生起させるものとすれば、センサやアクチュエータを用いることなく、本発明にかかる構成を安価に実現することができる。
【0040】
更に、図7(a),(b)はそれぞれ、本発明の第二形態を、球形と異なる外観形状の小片部品の取り出し前の状態と取り出し後の状態とで示す模式図である。なお、図7において、第一の形態と同一部分は同一符号をもって説明を省略する。また、同図において、作業者の立ち位置は、図面の右側となる。
【0041】
本装置200は、コントロールバルブユニットUbに組み付けるダウエルピンDを取り出す装置である。ピン取り出し装置200には、容器110に対して揺動可能に保持されるヒンジ部材210を設けられている。
【0042】
ヒンジ部材210は、容器110に固定される基部211と、この基部211にヒンジ本体212を介して揺動可能に連結されるヒンジアーム213とからなる。ヒンジアーム213は、図7(b)に示すように、作業者の立ち位置側までしか傾かないように設定され、その裏面に、鉛直部材150の下降により容器110内に傾倒してダウエルピンDを着脱可能に保持する保持手段としての2つの磁石部214を有する。これにより、ヒンジ部材210は通常、図7(a)に示すように、容器110内に傾倒した状態を維持しつつ、磁石部214の磁力によりダウエルピンDを着脱可能に保持する。
【0043】
更に、鉛直部材150の先端には、ヒンジアーム213をその裏面から押圧可能な押圧部155が設けられている。これにより、ヒンジ部材210は、図7(b)に示すように、パレットPの搬送と連動して鉛直部材150が上昇すると、押圧部155を介して鉛直部材150により押圧されるため、ダウエルピンDを磁石部214で保持したまま、上向きに押し上げられてダウエルピンDの取り出しが可能になる。
【0044】
本形態では、容器本体111内に中底部112を配置する代わりに、容器本体111を容器110として、当該容器110がベース120(図1等参照。)に対して、磁石部214側、即ち、作業者の立ち位置側に傾倒するように、容器110をベース120で支持する。これにより、容器110内にバラ積みされたダウエルピンDを、常に磁石部214に近い位置に寄せ集めておくことができる。
【0045】
本形態では、部品の保持手段として磁石を採用したが、金属以外の部品を取り出す場合には、保持手段として粘着剤層等を採用してもよい。
【0046】
上述したところは、本発明の好適な形態を示したものであるが、特許請求の範囲内において、種々の変更を加えることができる。例えば、上述した形態の各構成要素は、用途等に応じて適宜組み合わせることができる。また、上記各形態は、両手を使った作業を考慮して、2つの部品を同時に取り出せるように構成したが、少なくとも1つあればよい。更に、組み付け作業の方法も、自動コンベヤによる流れ作業に限定されるものではなく、水平方向移動部材の始動を機械的にリンクさせて作業者の足踏みタイミングで行なってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、バルブボディにボールを組み付ける際に用いられる装置以外に、ビスやボルト等の締結要素を組み付ける際に用いられる装置としても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第一の形態であるボール取り出し装置をボール取り出し前の状態で示す斜視図である。
【図2】同装置をボール取り出し後の状態で示す斜視図である。
【図3】同装置を分解した状態で示す斜視図である。
【図4】(a),(b)はそれぞれ、搬送ラインにおける同装置の動作前の状態と、動作後の状態とを示す正面図である。
【図5】(a),(b)はそれぞれ、図4(a),(b)に対応する同図の平面図である。
【図6】(a),(b)はそれぞれ、図4(a),(b)に対応する同図の左側面図である。
【図7】(a),(b)はそれぞれ、本発明の第二形態を、ダウエルピン取り出し前の状態とボール取り出し後の状態とで示す模式図である。
【符号の説明】
【0049】
100 ボール取り出し装置
110 容器
120 ベース
130 水平部材(水平方向移動部材)
131 ローラ部材
134 摩擦部材
140 変換機構
141 傾斜部材
141a 案内ブロック(傾斜部材)
141b 案内プレート(傾斜部材)
141f 傾斜面(傾斜部材)
142 スライド部材
142a ローラ部材(スライド部材)
142b ブラケット(スライド部材)
150 鉛直部材(鉛直方向移動部材)
150e 縁部(受部)
200 ピン取り出し装置
210 ヒンジ部材
211 ヒンジ基部
212 ヒンジ本体
213 ヒンジアーム
214 磁石部(保持手段)
A 開孔(受部)
B ボール(小片部品)
D ダウエルピン(小片部品)
【出願人】 【識別番号】000231350
【氏名又は名称】ジヤトコ株式会社
【出願日】 平成18年8月2日(2006.8.2)
【代理人】 【識別番号】100072051
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 興作

【識別番号】100107227
【弁理士】
【氏名又は名称】藤谷 史朗

【識別番号】100114292
【弁理士】
【氏名又は名称】来間 清志


【公開番号】 特開2008−36728(P2008−36728A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−210660(P2006−210660)