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【発明の名称】 組付ラインの作業確認インターロックシステム
【発明者】 【氏名】多賀 明

【要約】 【課題】各部品がそれぞれ適正に組み付けられたか否かの確認を行うことができる組付ラインの作業確認インターロックシステムを提供する。

【構成】ワークの作業情報が記憶されたIDタグ3と、IDタグの作業情報を読み取るID情報読取装置4と、読み取られた作業情報を記憶する情報記憶部5aを備えるインターロック盤5と、読み取られたIDタグの作業情報に基づいて組付作業を施す組付工具15と、ワークに対する組付作業の完了を確認する締結完了判断部5dと、その確認結果に応じて組付コンベアの制御を行うインターロック集中盤12とを備え、締結完了判断部はワークに組み付けられる部品毎に組付作業完了の確認を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組付ラインのワーク搬送部を移動する組付治具にセットされたワークに対して、該組付ラインに配置された作業ゾーンにて複数部品の組付作業を行う際に、該ワークに対する作業状態の確認を行う組付ラインの作業確認インターロックシステムであって、
前記組付治具に設けられ、前記ワークに対する作業情報が記憶されたIDタグと、
前記作業ゾーンに設けられ、前記IDタグの作業情報を読み取るID情報読取手段と、
前記作業ゾーンに設けられ、前記ID情報読取手段により読み取られた作業情報を記憶する記憶手段と、
前記ID情報読取手段により読み取られたIDタグの作業情報に基づいて、ワークに対する組付作業を施す作業手段と、
前記作業手段にて行ったワークに対する組付作業の完了を確認する作業完了確認手段と、
前記作業完了確認手段による確認結果に応じて、前記ワーク搬送部の制御を行う集中制御手段とを備え、
前記作業完了確認手段は、前記ワークに組み付けられる部品毎に組付作業完了の確認を行う、
ことを特徴とする組付ラインの作業確認インターロックシステム。
【請求項2】
前記集中制御手段は、前記作業完了確認手段による確認結果が、全ての部品について「作業完了」状態であれば、前記ワーク搬送部の運転続行を指示し、何れか1つの部品でも「作業完了」状態でなければ、前記ワーク搬送部の運転停止を指示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の組付ラインの作業確認インターロックシステム。
【請求項3】
前記ワークに組み付けられる各部品は、複数の締結部材によりワークに組み付けられ、
前記作業完了確認手段は、前記作業手段により各部品に締結された締結部材の数を、部品毎にカウントするカウンタ部材を備える、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の組付ラインの作業確認インターロックシステム。





【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベア等により搬送されるワークに対して各種部品の組み付けを行う組付ラインにおいて、各工程での作業状態の確認を行うインターロックシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンベアや無人搬送車等の搬送手段により搬送されるワークに対して各種部品の組み付けを行う組付ラインにおいては、該組付ラインにおける各工程での作業が完了しているか否か等の作業状態の確認を行い、作業が未完了の工程が検出されると組付ラインの運転を停止させるようにしたインターロックシステムが構成されているものがある。
例えば、特許文献1に記載の生産ラインは、等間隔で走行する複数の無人搬送車にワークを搭載し、該無人搬送車により搬送されるワークに対して、等間隔に配置された複数の工程にて部品の組付を行う生産ラインに構成されており、各工程の作業が完了したか否かのチェックを行って、全ての工程において作業が完了していた場合には無人搬送車を次の工程に移動させ、作業未完了の工程が一箇所でもあった場合には、全ての無人搬送車を一斉停止させるように構成している。
【0003】
また、図7に示すように、前述のような組付ラインは複数の工程Kを備えているが、例えば生産タクトが遅い少量生産用の組付ライン(図7における上方の組付ライン)は、大量生産用の組付ライン(図7における下方の組付ライン)に比べて、前記工程Kの数が少なくなっており、1つの工程においてワークに組み付ける部品の数が多くなる傾向にある。
前述のように、1工程当たりの組付部品数が多くなると、それらをワークに組み付けるための組付工具の数も多くなりがちであるが、組付工具の数が多くなると作業者が組付工具を選択する動作が複雑になるとともに、該組付工具の据付スペースを多く要することとなる。
【0004】
このような問題を解消するためには、同一工程における複数の部品の組付工具を集約したり、共通化を図ったりすることで、少量生産用の組付ラインにおける組付工具の数を減少させることが考えられる。
つまり、同じ工程内において組み付けられる複数の部品を、同一形状および同一トルクで締結される締結部材にて締結するように工程を計画して、同一工程では1種類の組付工具にて複数の部品を組み付けるように構成することが考えられる。
【特許文献1】特開平3−52006号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のごとく、同一工程内に設置する組付工具の数を、例えば1種類にするなど減少させた場合、1種類の組付工具にて複数の部品を組み付けることとなる。
また、作業状態の確認を行う前記インターロックシステムは、工程内において最初の部品の組付を開始してから、全ての部品の組付が完了した状態となったときに、作業完了となったことを確認するように構成されていた。
つまり、例えばx個の部品に対して、それぞれy本のボルトを締結することで、各部品をワークに組み付けるように構成された工程においては、インターロックシステムは作業を開始してから組付工具が(x×y)本のボルトを締結し終えた時点で、作業完了を確認するように構成されていた。
【0006】
このように、従来のインターロックシステムでは、全ての部品の締結を終了した時点のみにおいて作業を完了したか否かの確認を行うように構成していたので、各部品がそれぞれ確実に締結されているのかどうかを確認することができなかった。
そこで、本発明においては、複数の部品を組み付ける工程において、各部品がそれぞれ適正に組みつけられたか否かの確認を行うことができる組付ラインの作業確認インターロックシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する組付コンベアの作業確認インターロックシステムは、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載のごとく、組付ラインのワーク搬送部を移動する組付治具にセットされたワークに対して、該組付ラインに配置された作業ゾーンにて複数部品の組付作業を行う際に、該ワークに対する作業状態の確認を行う組付ラインの作業確認インターロックシステムであって、前記組付治具に設けられ、前記ワークに対する作業情報が記憶されたIDタグと、前記作業ゾーンに設けられ、前記IDタグの作業情報を読み取るID情報読取手段と、前記作業ゾーンに設けられ、前記ID情報読取手段により読み取られた作業情報を記憶する記憶手段と、前記ID情報読取手段により読み取られたIDタグの作業情報に基づいて、ワークに対する組付作業を施す作業手段と、前記作業手段にて行ったワークに対する組付作業の完了を確認する作業完了確認手段と、前記作業完了確認手段による確認結果に応じて、前記ワーク搬送部の制御を行う集中制御手段とを備え、前記作業完了確認手段は、前記ワークに組み付けられる部品毎に組付作業完了の確認を行う。
これにより、従来の組付ラインのように、作業開始した後、全ての部品の締結が終了した時点で作業完了を確認するように構成した場合に比べて、各部品が確実に組み付けされたことを確認することができ、締結忘れ等の作業不良発生を防止して、製品の品質向上を図ることができる。
また、作業手段の数を低減することができ、組付ラインの設備コストを抑えることができる。
【0008】
また、請求項2記載のごとく、前記集中制御手段は、前記作業完了確認手段による確認結果が、全ての部品について「作業完了」状態であれば、前記ワーク搬送部の運転続行を指示し、何れか1つの部品でも「作業完了」状態でなければ、前記ワーク搬送部の運転停止を指示する。
これにより、組付作業が完了していない状態のままで、ワークが次工程まで搬送されてしまうことを防止し、製品の品質向上を図ることができる。
【0009】
また、請求項3記載のごとく、前記ワークに組み付けられる各部品は、複数の締結部材によりワークに組み付けられ、前記作業完了確認手段は、前記作業手段により各部品に締結された締結部材の数を、部品毎にカウントするカウンタ部材を備える。
これにより、簡単な構成で各部品に対する作業完了を確実に確認することが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、各部品が確実に組み付けされたことを確認することができ、締結忘れ等の作業不良発生を防止して、製品の品質向上を図ることができる。
また、作業手段の数を低減することができ、組付ラインの設備コストを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0012】
図1に示す組付ラインLは、自動車のエンジン等といったワークの組み付けを行うラインであり、ワークに対する作業状態の確認を行う作業確認インターロックシステムを備えている。
組付ラインLには、ワークを搬送するためのワーク搬送部となる組付コンベア10が設置されており、ワークに対する組付作業が行われる作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・が、該組付コンベア10に沿って複数箇所に設けられている。
【0013】
作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・は、搬送方向(図1においては左右方向)に所定長さの範囲を有しており、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の搬送方向の上流側端(図1における左側端)が、ワークに対する組付作業が開始される作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・となり、搬送方向の下流側端(図1における右側端)が、ワークに対する組付作業が終了される作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・となっている。
【0014】
本例の場合、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・は隣接して設けられているため、該隣接する作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・とは重複している。
例えば、作業ゾーンZaの作業終了定位置PFaと作業ゾーンZbの作業開始定位置PSbとは搬送方向における同じ地点に位置しており、作業ゾーンZbの作業終了定位置PFbと作業ゾーンZcの作業開始定位置PScとは搬送方向における同じ地点に位置している。
なお、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の搬送方向における範囲は同一長さに設定されている。
【0015】
前記組付コンベア10上には、エンジン等のワークを搭載した複数の組付治具1が載置されており、該組付コンベア10により搬送されている。
該ワークに対しては、各組付治具1が各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・から作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・までの間を搬送される間に、当該各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・での作業が行われる。
【0016】
また、各組付治具1は、前記作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の範囲程度の距離を隔てて略等間隔に配置されているが、これは完全な等間隔でなくでもよく、各組付治具1の間隔は若干不等間隔となっていてもよい。
具体的には、本例の場合、各組付治具1の間隔は、増加方向および減少方向に、それぞれ前記作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の範囲の半分程度のずれが許容可能となっている。
また、各組付治具1には、それぞれ該組付治具1に搭載されたワークに対する作業内容等の作業情報が記憶されたIDタグ3が備えられている。
【0017】
前記各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・には、前記組付治具1に備えられるIDタグ3に記憶された作業情報の読み取り等を行うためのID読取装置4がそれぞれ設けられており、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・では、該ID読取装置4が読み取った作業情報に基づいて作業が行われる。
【0018】
各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・にて行われる作業の作業情報を取得するためのID情報読取手段となるID読取装置4は、当該作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・よりも1つ上流側に位置する作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・内における、作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との中間位置で、かつ前記組付コンベア10の近傍位置に配置されている。
本例では、ID読取装置4は、搬送方向における作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との略中央位置に配置されている。
【0019】
例えば、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・長さをPとすると、作業ゾーンZaのID読取装置4aは、該作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaよりも略1/2Pだけ上流側の位置に設置されている。また、作業ゾーンZbのID読取装置4bは、該作業ゾーンZbの作業開始定位置PSbよりも略1/2Pだけ上流側の位置、すなわち、作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaと作業終了定位置PFaとの略中央位置に設置されている。
なお、本例では、ID読取装置4は、搬送方向における作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との略中央位置に配置されているが、該ID読取装置4は、前記略中央位置から、上流側または下流側へ若干ずれた位置に配置することも可能である。
【0020】
また、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・には、前記ID読取装置4が読み取った作業情報を記憶するインターロック盤5が備えられている。
また、インターロック盤5は、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・にて組付作業を行う作業者に対して、当該作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・での作業内容を表示手段等により伝達するとともに、当該作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・での作業が完了した際には、作業完了の信号を出力する。
【0021】
さらに、インターロック盤5には、ワークに対して組付作業を行う組付工具15が接続されている。該組付工具15は、例えばワークに対して部品を組み付けるためにボルトを締結するトルクレンチに構成されている。
また、インターロック盤5と組付工具15との間には、該組付工具15により締結したボルトの本数をカウントする締付本数カウンタ16が介装されている。
【0022】
また、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・のインターロック盤5は、それぞれインターロック集中盤12に接続されている。
前記インターロック集中盤12には、組付コンベア10の運転、停止、運転速度等を制御する組付コンベア制御盤13が接続されている。
【0023】
また、組付ラインLにおいては、何れか1つの作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・における作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に定位置確認スイッチ6が設けられている。
定位置確認スイッチ6は、組付コンベア10上を搬送される組付治具1が、該定位置確認スイッチ6が設けられる作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に到達したときにオンする。
【0024】
また、何れかの作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との中間位置には、中間位置確認スイッチ7が設けられている。該中間位置確認スイッチ7は、組付ラインLにおいて1箇所にのみ設けられている。
該中間位置確認スイッチ7は、組付コンベア10上を搬送される組付治具1が、該中間位置確認スイッチ7が設けられる位置まで到達したときにオンする。
本組付ラインLにおいては、中間位置確認スイッチ7のオンにより、組付コンベア10上を搬送される各組付治具1の作業情報が記憶された各IDタグ3の作業情報を読み取る旨の指示が、各ID情報読取装置4に対して付与される。
本例では、中間位置確認スイッチ7は、作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との略中央位置に配置されている。
【0025】
また、前記中間位置確認スイッチ7が設けられる作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・における、該中間位置確認スイッチ7よりも搬送方向下流側位置には、ID読取開始スイッチ8が設けられている。
該ID読取開始スイッチ8は、組付コンベア10上を搬送される組付治具1が、該ID読取開始スイッチ8が設けられる位置まで到達したときにオンする。
本組付ラインLにおいては、ID読取開始スイッチ8のオンにより、前記各ID情報読取装置4によるIDタグ3の作業情報の読み取りが開始される。
本例では、該ID読取開始スイッチ8は、前記中間位置確認スイッチ7に隣接して配置されている。
【0026】
さらに、前記ID読取開始スイッチ8が設けられる作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・における、該ID読取開始スイッチ8よりも搬送方向下流側位置には、ID読取終了スイッチ9が設けられている。
ID読取終了スイッチ9は、組付コンベア10上を搬送される組付治具1が、ID読取終了スイッチ9が設けられる位置まで到達したときにオンする。
本組付ラインLにおいては、ID読取終了スイッチ9のオンにより、前記各ID情報読取装置4によるIDタグ3の作業情報の読み取りが終了される。
本例では、ID読取終了スイッチ9は作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・に配置されている。
【0027】
なお、前記定位置確認スイッチ6と、中間位置確認スイッチ7、ID読取開始スイッチ8、およびID読取終了スイッチ9とは、同一の作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・に配置されていることが好ましい。
【0028】
以上のように構成される組付ラインLにおいては、次のような動作によりワークに対する組付作業等が行われる。
例えば図2に示すように作業ゾーンZaでの作業について説明すると、まずワークを搭載した組付治具1aが、作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaよりも略1/2Pだけ上流側の位置、すなわち、作業ゾーンZaより上流側の作業ゾーンの中間位置に達すると、前記中間位置確認スイッチ7がオンして、該組付治具1aが中間位置に達したことが検出され、各ID情報読取装置4に対して各組付治具1のIDタグ3の作業情報を読み取る旨の指示が付与される。
この場合、該組付治具1aが中間位置に達したことの検出は、作業ゾーンZaより上流側の作業ゾーンの中間位置の一箇所のみで行われ、IDタグ3の作業情報を読み取る旨の指示は、例えばインターロック集中盤12から各インターロック盤5を通じて、全ての作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・のID情報読取装置4に対して行われる。
【0029】
中間位置確認スイッチ7がオンした後、組付治具1aが搬送方向へ進行すると、次にID読取開始スイッチ8がオンして、各ID情報読取装置4がIDタグ3の作業情報の読み取り状態となる。つまり、ID読取開始スイッチ8がオンした際に、各ID情報読取装置4の近傍に位置しているIDタグ3の作業情報が、該ID情報読取装置4により読み取られることとなる。
【0030】
組付治具1aは、さらに搬送方向へ進行して作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaへ到達し、ID読取終了スイッチ9がオンされるが、前述の各ID情報読取装置4によるIDタグ3の作業情報の読み取り状態は、ID読取終了スイッチ9がオンされるまで継続される。
つまり、各ID情報読取装置4は、組付治具1aがID読取開始スイッチ8の位置を通過してからID読取終了スイッチ9の位置へ到達するまでの間、IDタグ3の作業情報の読み取り状態が継続されており、この間にIDタグ3を備えた組付治具1aがID情報読取装置4の近傍を通過すると、該IDタグ3の作業情報がID情報読取装置4により読み取られることとなる。
また、各ID情報読取装置4により読み取られたIDタグ3の作業情報は、各インターロック盤5により記憶される。
【0031】
次に、例えば前記定位置確認スイッチ6が作業ゾーンZbの作業開始定位置PSbに配置されている場合、組付コンベア10により搬送される組付治具1bが該作業開始定位置PSbに到達すると、該定位置確認スイッチ6がオンする。
定位置確認スイッチ6がオンすることにより、組付コンベア10により搬送される各組付治具1が各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に到達したことをインターロック集中盤12が認識し、該インターロック集中盤12から各インターロック盤5に対して、各組付治具1が作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に位置していることを伝達する。
【0032】
各インターロック盤5は、各組付治具1が作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に位置している旨の情報を該インターロック集中盤12から受け取ると、該インターロック盤5に記憶しているIDタグ3の作業情報の内容を、インターロック盤5に備えている表示部に表示し、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業者に対して、該各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・にて行う作業の内容を伝達する。
なお、各インターロック盤5は、各ID情報読取装置4が読み取ったIDタグ3の作業情報を、少なくとも、前述のようにインターロック盤5の表示部に表示するまでの間、記憶している。
【0033】
作業内容を伝達された作業者は、組付治具1が作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・から作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・へ移動する間に、インターロック盤5に表示された作業内容に従って、ワークに対する作業を行う。
本例の場合、ワークに対する作業としては、例えばトルクレンチに構成される組付工具15によりボルトを締結することで、複数の部品をワークであるエンジンに組み付ける作業である。
【0034】
作業者が組付工具15を用いてボルトの締結作業を行う場合には、組付ラインLのインターロックシステムにおいては、次のようにして作業確認が行われている。
つまり、図3に示すように、前記インターロック盤5は、情報記憶部5a、作業内容指示部5b、作業内容表示部5c、および締結完了判断部5dを備えている。
前記情報記憶部5aは、ID情報読取装置4が読み取ったIDタグ3の作業情報(各部品の締結順序やボルトの締結本数等)を記憶する部分であり、作業内容指示部5bは、前記作業内容表示部5cおよび前記締付本数カウンタ16に対して、IDタグ3から読み取った作業情報の内容を指示する部分であり、作業内容表示部5cは、作業内容指示部5bから指示された作業内容を表示して作業者に報知する部分であり、締結完了判断部5dは、ワークに組み付ける各部品に対するボルトの締結が完了しかた否かを判断する部分である。
また、締結完了判断部5dには、該締結完了判断部5dの判断結果を表示するための締結結果表示装置17が接続されている。
【0035】
また、図4に示すように、前記締付本数カウンタ16は、ワークに組み付けられる複数の部品に対応した複数の締結カウンタを備えており、本例では例えばA部品締結カウンタ16a、B部品締結カウンタ16b、およびC部品締結カウンタ16cを備えている。
各部品締結カウンタ16a・16b・16cは、組付工具15が各部品を組み付ける際に締結したボルトの本数をカウントするものである。
【0036】
そして、部品をワークに組み付ける場合(本例においては、1つの工程でA部品、B部品、およびC部品をワークに組み付ける)には、図5、図6のフローに示すように、まず前述のように、ID情報読取装置4により組付作業を行うワークが搭載された組付治具1のIDタグ3の作業情報を読み取って(S01)、ワークの型式を確認し(S02)、各部品に対するボルトの締結本数や締結順序等をインターロック盤5にて決定する(S03)。
【0037】
その後、前記インターロック盤5の作業内容表示部5cに、A部品、B部品、およびC部品に締結するボルトの本数等の作業情報をそれぞれ表示して、作業者にこれらの作業情報を指示するとともに(S04)、インターロック盤5の作業内容指示部5bから前記各部品締結カウンタ16a・16b・16cに対して、各部品に締結するボルトの本数等の作業情報を指示する(S05)。
この場合、A部品締結カウンタ16aにはA部品に締結するボルトの本数等が指示され、B部品締結カウンタ16bにはB部品に締結するボルトの本数等が指示され、C部品締結カウンタ16cにはC部品に締結するボルトの本数等が指示される。
【0038】
作業開始時には、まずA部品をワークに組み付ける旨、および締結するボルトの本数等の表示が作業内容表示部5cになされており、作業者は、作業内容表示部5cの表示に従って、A部品をワークに組み付けるためにボルトを組付工具15により順次締結していく(S11)。
ボルトを締結する場合、組付工具15では、該組付工具15の締付トルクが検出され、締付トルクが予め設定された規定値に達したと判断すると(S12)、A部品締結カウンタ16aに対してボルト締結完了信号を出力する。
A部品締結カウンタ16aは、前記ボルト締結完了信号を、1本のボルトが締結されたことを示す信号としてカウントする。
【0039】
A部品締結カウンタ16aでは、カウントしたボルト締結完了信号が、前記作業内容指示部5bから指示されたボルトの本数に達すると、A部品には規定の本数のボルトが締結されたと判断して、A部品締結完了信号をインターロック盤5の前記締結完了判断部5dに対して出力する(S13)。
また、前記締結結果表示装置17には、各部品に対応した締結結果表示灯17a・17b・17cが設けられており、締結完了判断部5dがA部品締結完了信号を受信すると、該締結完了判断部5dはA部品の締結が完了したと判断して、締結結果表示灯17aを点灯させる(S14)。
【0040】
次に、締結完了判断部5dがA部品締結完了信号を受信すると、B部品をワークに組み付ける旨、および締結するボルトの本数等の表示が作業内容表示部5cになされ、作業者は、作業内容表示部5cの表示に従って、B部品をワークに組み付けるためにボルトを組付工具15により順次締結していく(S21)。
ボルトを締結する場合、組付工具15では、該組付工具15の締付トルクが検出され、締付トルクが予め設定された規定値に達したと判断すると(S22)、B部品締結カウンタ16bに対してボルト締結完了信号を出力する。
B部品締結カウンタ16bは、前記ボルト締結完了信号を、1本のボルトが締結されたことを示す信号としてカウントする。
【0041】
B部品締結カウンタ16bでは、カウントしたボルト締結完了信号が、前記作業内容指示部5bから指示されたボルトの本数に達すると、B部品には規定の本数のボルトが締結されたと判断して、B部品締結完了信号をインターロック盤5の前記締結完了判断部5dに対して出力する(S23)。
また、前記締結完了判断部5dがB部品締結完了信号を受信すると、該締結完了判断部5dはB部品の締結が完了したと判断して、前記締結結果表示灯17bを点灯させる(S24)。
【0042】
さらに、締結完了判断部5dがB部品締結完了信号を受信すると、C部品をワークに組み付ける旨、および締結するボルトの本数等の表示が作業内容表示部5cになされ、作業者は、作業内容表示部5cの表示に従って、C部品をワークに組み付けるためにボルトを組付工具15により順次締結していく(S31)。
ボルトを締結する場合、組付工具15では、該組付工具15の締付トルクが検出され、締付トルクが予め設定された規定値に達したと判断すると(S32)、C部品締結カウンタ16cに対してボルト締結完了信号を出力する。
C部品締結カウンタ16cは、前記ボルト締結完了信号を、1本のボルトが締結されたことを示す信号としてカウントする。
【0043】
C部品締結カウンタ16cでは、カウントしたボルト締結完了信号が、前記作業内容指示部5bから指示されたボルトの本数に達すると、C部品には規定の本数のボルトが締結されたと判断して、C部品締結完了信号をインターロック盤5の前記締結完了判断部5dに対して出力する(S33)。
また、前記締結完了判断部5dがC部品締結完了信号を受信すると、該締結完了判断部5dはC部品の締結が完了したと判断して、前記締結結果表示灯17cを点灯させる(S34)。
【0044】
また、締結完了判断部5dは、C部品締結完了信号を受信した後、ワークに組み付けるべき部品が全て適正に組み付けられたか否かの判断を行い(S41)、全ての部品が適正に組み付けられたと判断すると、締結結果表示装置17には全部品の締結が完了した旨の表示がなされる(S42)。
さらに、締結完了判断部5dから前記インターロック集中盤12に対して全部品が締結されて作業が完了したことを示す「作業完了」信号を出力する(S43)。
この締結完了判断部5dからインターロック集中盤12への「作業完了」信号の出力は、作業が完了した作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・から順次行われる。
また、ステップS41にてワークに組み付けるべき部品が全て適正に組み付けられたか否かの判断を行った際、何れかの部品が適正に組み付けられていないと判断した場合には、「作業完了」信号は出力されない(S44)。
組付工具15によるボルトの締結作業は、このように行われる。
【0045】
その後、例えば作業ゾーンZaの組付治具1aが作業終了定位置PFaへ到達すると、該作業終了定位置PFa(=作業開始定位置PSb)の定位置確認スイッチ6がオンされ、組付治具1aが作業終了定位置PFaに到達したことがインターロック集中盤12に認識される。
定位置確認スイッチ6のオン信号を受信したインターロック集中盤12では、該インターロック集中盤12へ向けて各インターロック盤5の締結完了判断部5dから出力された「作業完了」信号を確認し、組付ラインLにおける全てのインターロック盤5から「作業完了」信号が送信されているか否かの判断を行う。
【0046】
インターロック集中盤12での前記判断の結果、全てのインターロック盤5から「作業完了」信号が送信されていれば、該インターロック集中盤12から前記組付コンベア制御盤13に対して組付コンベア10の運転続行が指示され、該組付コンベア10は各組付治具1の搬送を継続する。
一方、インターロック集中盤12での前記判断の結果、「作業完了」信号が送信されていないインターロック盤5が1つでも存在すれば、作業が完了していない作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・があると判断して、該インターロック集中盤12からは、前記組付コンベア制御盤13に対して組付コンベア10の運転を停止する旨の指示が行われ、該組付コンベア10は運転を停止する。
【0047】
以上のごとく、本組付ラインLにおいては、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・にて複数の部品をワークに組み付ける作業を行う際に、各部品が締結される度に、該各部品の組付作業が完了したことを示す部品締結完了信号を出力し、部品毎に設けられた締結結果表示灯17a・17b・17cを点灯させるので、従来の組付ラインのように、作業開始した後、全ての部品の締結が終了した時点で作業完了を確認するように構成した場合に比べて、各部品が確実に締結されたことを確認することができ、締結忘れ等の作業不良発生を防止して、製品の品質向上を図ることができる。
また、1種類の組付工具15にて複数の部品の締結を行うことが可能となるので、該組付工具15の数を低減することができ、組付ラインLの設備コストを抑えることができる。
【0048】
また、作業完了の確認を行う作業完了確認手段としては、組付工具15により各部品に締結されたボルトの数を、部品毎にカウントする各部品締結カウンタ16a・16b・16cを用いているので、簡単な構成で各部品に対する作業完了を確実に確認することが可能となっている。
また、本組付ラインLでは、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・において、全ての部品について「作業完了」状態であれば、前記組付コンベア10の運転続行を指示し、何れか1つの部品でも「作業完了」状態でなければ、前記組付コンベア10の運転停止を指示するように構成しているので、組付作業が完了していない状態のままで、ワークが次工程まで搬送されてしまうことを防止し、製品の品質向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】作業確認インターロックシステムを備えた組付ラインを示す平面図である。
【図2】組付治具が中間位置に到達した状態の組付ラインを示す平面図である。
【図3】作業確認インターロックシステムを示すブロック図である。
【図4】インターロック盤に接続される締付本数カウンタの詳細を示すブロック図である。
【図5】作業確認インターロックシステムの作業確認フローを示す第1の図である。
【図6】作業確認インターロックシステムの作業確認フローを示す第2の図である。
【図7】従来の少量生産用の組付ラインと大量生産用の組付ラインを示す平面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 組付治具
3 IDタグ
4 ID読取装置
5 インターロック盤
10 組付コンベア
12 インターロック集中盤
15 組付工具
16 締付本数カウンタ
Za・Zb・Zc 作業ゾーン
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成18年7月12日(2006.7.12)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎


【公開番号】 特開2008−18493(P2008−18493A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−192224(P2006−192224)