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自動ねじ締め装置 - 特開2008−6561 | j-tokkyo
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【発明の名称】 自動ねじ締め装置
【発明者】 【氏名】菅野 豊明

【要約】 【課題】

【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
締付け用回転駆動源によりドライバビットが回転するよう構成されたドライバツールと、このドライバツールと一体に移動する移動部を有する移動位置制御機構とを備え、移動位置制御機構は移動用回転駆動源の回転を受けて回転するねじ軸により移動部を昇降させる構成である自動ねじ締め装置であって、
前記ねじ軸に支持力用回転駆動源を連結し、この支持力用回転駆動源からねじ軸に移動部が上昇する方向の出力トルクを与えるように構成する一方、
前記移動用回転駆動源の上限トルクを支持力用回転駆動源の出力トルクよりも大きくしたことを特徴とする自動ねじ締め装置。
【請求項2】
ねじ軸をボールねじ軸とすることを特徴とする請求項1に記載の自動ねじ締め装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークにねじを締付ける際にねじに付与する推力を制御する自動ねじ締め装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークにねじを締付ける場合に用いられる装置として、特許文献1に示すようなねじ締め装置が知られている。このねじ締め装置は、締付け用モータの駆動を受けて回転するドライバビットを備えたドライバツールを有し、このドライバツールは移動用サーボモータにより駆動されるボールねじ機構のナット部材と一体にドライバビット軸線方向に往復移動するように構成されたものである。このねじ締め装置では、ドライバビット先端にねじが係合した後、締付け用モータが駆動されてドライバビットが回転し、このドライバビットによりねじに回転が伝達され、当該ねじがワークに締付けられる。この間、移動用サーボモータの回転速度制御およびトルク制御が行われ、これら制御により締付け完了時にドライバツールがねじを押圧する力、所謂推力が任意に変更されるようになっている。
【0003】
【特許文献1】特許第2894198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、各種の電気機器類をはじめとして、様々な機器において超小型化が進んでおり、これにともなって、それらの組立てに用いるねじのサイズも極小化が進んでいる。特に、小型化が著しいデジタル機器については、呼び径が1mm前後のねじが広く利用される状況となっている。こうした極小ねじを締付ける場合には、締付けトルクは勿論、推力も低いものが求められる。なぜなら、過剰な推力をかけると、めねじおよびおねじを破壊してしまったり、ねじ山同士の過剰摩擦により焼付きを起こしてしまったりするからである。このような極小ねじの締付けにおける適正な推力は、数十グラムから数百グラムである。しかし、上記従来のねじ締め装置においては、ドライバツールやボールねじ機構のナット部材などの質量に基づく推力以下の低い領域の推力をねじに与えることができない。したがって、極小ねじの締付けに必要な低い領域の推力の制御ができず、極小ねじの締付けに用いた場合には、ねじに過剰な推力を与え、上述のような問題によるねじ締め不良を発生させてしまう等の問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みて創成されたものであり、極小ねじのように低推力下でのねじ締めを行う必要があるねじの締付け等において、正確な推力を付与して良好なねじ締めを行うことができる自動ねじ締め装置を提供することを目的とする。この目的を達成するために本発明は、締付け用回転駆動源によりドライバビットが回転するよう構成されたドライバツールと、このドライバツールと一体に移動する移動部を有する移動位置制御機構とを備え、移動位置制御機構は移動用回転駆動源の回転を受けて回転するねじ軸により移動部を昇降させる構成である自動ねじ締め装置であって、
前記ねじ軸に支持力用回転駆動源を連結し、この支持力用回転駆動源からねじ軸に移動部が上昇する方向の出力トルクを与えるように構成する一方、
前記移動用回転駆動源の上限トルクを支持力用回転駆動源の出力トルクよりも大きくしたことを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明は上記目的を達成するために、ねじ軸をボールねじ軸とすることもできる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の自動ねじ締め装置においては、移動用回転駆動源を駆動して移動部が位置移動制御を受けながら下降し、ドライバビット先端に供給されたねじが一体に下降する。この間に、支持力用回転駆動源が駆動して前記移動部が上昇する方向にねじ軸を回転させるように出力トルクが発生する。この出力トルクにより移動部が上昇方向の力を受けるが、移動用回転駆動源は移動位置制御されているため、その出力トルクが上限トルクまで上昇し、その時の上限トルクと支持力用回転駆動源の出力トルクとの差分で移動部が下降する。この時、支持力用回転駆動源の出力トルクからドライバツールおよび移動部の自重に対応する押圧力が得られるように設定しておくことにより、ドライバツールと移動部との自重による推力を相殺して移動部を下降させることができる。そのため、移動用回転駆動源により発生する押圧力のみを推力としてドライバビットによりねじを締付けることができ、極めて低い領域の推力の制御を行うことができる。また、ねじ軸をボールねじ軸に取り替えても、同様の作用効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面に基づいて本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1において、1は自動ねじ締め装置であり、移動位置制御機構2と、この移動位置制御機構2により移動を制御されるドライバツール4と、これらを制御する制御ユニット5とから構成されている。
【0009】
前記移動位置制御機構2は、上板21a、下板21bおよび直立板21cからなるベース21を有し、上板21aに設置された移動用回転駆動源の一例の移動用ACサーボモータ23(以下、移動用モータ23という)と、その駆動軸23aにカップリング機構27aを介して連結されて一体に回転するねじ軸の一例のボールねじ軸24と、このボールねじ軸24の螺旋溝に螺合するベアリング(図示せず)を有するナット部材25とからなっている。前記移動用モータ23は、後記する支持力用モータ31の出力トルクよりも大きな上限トルクを出力でき、常時は上限トルクよりも低い設定出力トルクで駆動されてナット部材25をドライバツール4とともに所定速度で下降させるように構成されている。また、この移動用モータ23はその駆動軸23aの回転に応じたパルス信号を出力可能な移動用パルスエンコーダ23b(以下、移動用エンコーダ23bという)を備えており、このパルス信号が後記する制御部51に送られ、移動用モータ23の回転速度およびナット部材25の移動距離がフィードバック制御されるように構成されている。
【0010】
前記ナット部材25は、直立板21cに取付けられたリニアレール26に案内されており、ボールねじ軸24の回転にともなってその軸線方向に往復移動し、後記するドライバ台4aとともに移動位置制御機構2の移動部2aを構成している。また、このナット部材25にはドライバ台4aを介してドライバツール4が取付けられており、ナット部材25の移動にともなって一体に移動するように構成されている。このドライバツール4は、ドライバ台4aに設置された締付け用回転駆動源の一例の締付け用ACサーボモータ41(以下、締付け用モータ41という)と、その駆動軸41aに連結されたドライバビット42とを備えている。前記駆動軸41aとドライバビット42とは、カップリング機構27cを介して直結されており、ドライバ台4aの移動にともなう力、すなわち推力がドライバビット42の先端に伝わるように構成されている。さらに、前記締付け用モータ41は前記移動用モータ23と同様、駆動軸41aの回転に応じてパルス信号を出力可能な締付け用パルスエンコーダ41b(以下、締付け用エンコーダ41bという)を備えており、そのパルス信号が制御部51に送られ、締付け用モータ41の回転速度が制御されるように構成されている。
【0011】
一方、前記下板21bの下面には支持力用回転駆動源の一例の支持力用ACサーボモータ31(以下、支持力用モータ31という)がその駆動軸31aを上方にしてしかも下板21bを貫通するように取付けられており、この駆動軸31aには前記ボールねじ軸24がカップリング機構27bを介して連結されている。また、この支持力用モータ31はその駆動軸31aの回転に応じたパルス信号を出力可能な支持力用パルスエンコーダ31b(以下、支持力用エンコーダ31bという)を備えており、このパルス信号が後記する制御部51に送られ、支持力用モータ31の出力トルクがフィードバック制御されるように構成されている。さらに、この支持力用モータ31は所定の出力トルクを設定できるように構成されており、ナット部材25、ドライバ台4aおよびドライバツール4の自重に対応した押圧力が得られる出力トルクを出力できるように構成されている。しかも、この支持力用モータ31の出力トルクは前記移動用モータ23の設定出力、上限トルクのいずれよりも小さく設定されており、この上限トルクとの差分から設定推力が算出されるように構成されている。
【0012】
前記制御ユニット5は、制御部51と、移動用モータ23を制御するための移動用サーボコントローラ52aと、支持力用モータ31を制御するための支持力用サーボコントローラ52bと、締付け用モータ41を制御するためのツールコントローラ53とを有しており、制御部51から送られる各種指令信号により各コントローラが駆動されるように構成されている。前記制御部51は、スタートスイッチ(図示せず)からスタート信号を受けると、移動用サーボコントローラ52aに所定速度での移動指令信号を送る一方で、移動用エンコーダ31bからのパルス信号を受けて、ドライバビット42の先端に供給されたねじがワーク(図示せず)に当接する直前位置を検出するように構成されている。また、この制御部51はこの着座直前位置を検出すると、支持力発生指令信号を支持力用サーボコントローラに送り、支持力用モータ31を駆動するとともに、支持力用エンコーダ31bからのパルス信号を受けて出力トルクを一定に制御するように構成されている。さらに、制御部51はスタート信号を受けると、ツールコントローラ53に高速駆動指令信号を送る一方、前記支持力発生指令信号を出力すると同時にツールコントローラ53に低速駆動指令信号を送るように構成されている。
【0013】
前記制御部51は後記する締付け用エンコーダ41bからのパルス信号を受けて締付け用モータ41の速度を制御し、ドライバビット42にあらかじめ設定された設定トルクを与えて締付けを行うとともに、ねじがワークに着座してから所定回転角回転するとねじ締め完了を検出するように構成されている。また、この制御部51はねじ締め完了を検出すると同時に、ツールコントローラ53、移動用サーボコントローラ52aおよび支持力用サーボコントローラ52bに停止指令信号を送るように構成されている。さらに、制御部51は移動用サーボコントローラ52aに前記停止指令信号に続いて逆転指令信号を送る一方、ナット部材25が上限復帰するのを待って移動用サーボコントローラ52aに停止指令信号を送るように構成されている。
【0014】
前記移動用サーボコントローラ52aは、移動指令信号を受けると、移動用モータ23にパワーを供給してこれを設定出力トルクで回転させる一方、移動用エンコーダ23bのパルス信号を受けて移動用モータ23の速度およびナット部材25の移動距離をフィードバック制御するように構成されている。また、移動用サーボコントローラ52aは逆転指令信号を受けると移動用モータ23にパワーを供給してこれを逆転させ、移動台を上限位置に復帰させる一方、停止指令信号を受けると移動用モータ23へのパワー供給を停止するように構成されている。
【0015】
前記支持力用サーボコントローラ52bは、支持力発生指令信号を受けると、支持力用モータ31を駆動してその出力トルクをフィードバック制御し、ナット部材25が押し上げられる方向の出力トルクを出力して、ナット部材25、ドライバ台4aおよびドライバツール4の自重に対応した押圧力が得られるようにように構成されている。また、この支持力用サーボコントローラ52bは停止指令信号を受けると、支持力用モータ31へのパワー供給を停止し、ボールねじ軸24の拘束を解くように構成されている。
【0016】
前記ツールコントローラ53は、高速駆動指令信号を受けると、締付け用モータ41を所定の高速度で回転させる一方、低速駆動指令信号を受けると締付け用モータ41を所定の低速度で回転させるように構成されている。また、このツールコントローラ53は停止指令信号を受けると、締付けモータ41へのパワー供給を停止し、ドライバビット42を停止させるように構成されている。
【0017】
上記自動ねじ締め装置では、ドライバビット42の先端にねじが供給された状態で、スタート指令信号が制御部51に入力すると、制御部51から締付け用モータ41に高速回転駆動指令信号が送られ、締付け用モータ41が所定の高速度で回転する。同時に、制御部51から移動用サーボコントローラ52aに移動指令信号が出力され、移動用サーボコントローラ52aは移動用モータ23をあらかじめ設定された速度で駆動する。そのため、ボールねじ軸24に螺合するナット部材25がその移動距離を制御されながらボールねじ軸24に沿って下降する。このナット部材25の下降にともない、ドライバツール4が一体に下降してドライバビット42の先端のねじがワークの下穴に食付く直前の位置に達すると、制御部51からツールコントローラ53に低速回転指令信号が送られ、移動用モータ23があらかじめ設定された低速度で回転する。同時に、制御部51から支持力用サーボコントローラ52bに支持力発生指令信号が送られ、支持力用モータ31が駆動される。この時、支持力用モータ31はナット部材25が上昇する方向の押圧力を発生するように出力トルクを出力するので、ナット部材25がこの押圧力を受け、ナット部材25、ドライバ台4aおよびドライバツール4の自重によりドライバビット42に加わる推力は相殺される。
【0018】
また、支持力用モータ31が駆動される間、移動用モータ23は支持力用モータ31の出力トルクよりも大きい出力トルクを出力するので、ボールねじ軸24は支持力用モータ31に逆らって回転し、ナット部材25がドライバツール4とともに下降する。この時、移動用モータ23は移動位置制御されているため、その出力トルクがどんどん上昇して上限トルクに達し、この上限トルクと支持力用モータ31の出力トルクとの差分により移動用モータ23が回転してナット部材25を前進させる。そのため、締付け用モータ41の回転を受けて回転するドライバビット42には、ナット部材25、ドライバ台4aおよびドライバツール4の自重による推力が加わらず、移動用モータ23の上限トルクと支持力用モータ31の出力トルクの差分から生じる押圧力のみを推力として、ドライバビット42に作用させることができ、極めて低い領域の推力の制御を行うことができる。
【0019】
その後、制御部51が締付け用エンコーダ41bからのパルス信号を受け、ねじ着座時点からドライバビット42が所定回転角回転してねじ締め完了を検出すると、各コントローラ52a、52b、53に停止指令信号を送り、締付け用モータ41、移動用モータ23および支持力用モータ31を停止させる。さらに、移動用モータ23が停止した後、制御部51から移動用サーボコントローラ52aに逆転指令信号が送られ、移動用モータ23が逆転してナット部材25が上昇復帰する。このナット部材25が上限復帰すると、制御部51から移動用サーボコントローラ52aに停止指令信号が送られ、移動用モータ23が停止して、ねじ締め作業を完了することができる。
【0020】
なお、実施の形態では、ねじ締め開始時の移動用モータ23の出力トルクを支持力用モータ31の出力トルクよりも大きくしているが、これを小さくしてもよい。この場合、支持力用モータ31が回転するまでは、移動用モータ23によりナット部材25は下降するが、支持力用モータが駆動されると、移動用モータ23のトルクが上昇して支持力用モータ31の出力トルクよりも大きくなるまでは移動用モータ23は回転しないので、ナット部材25はその位置で停止する。その後、移動用モータ23が移動位置制御を受けているため、移動用モータ23の出力トルクが大きくなり、支持力用モータ31の出力トルクを超えると、ナット部材25は下降を再開することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る自動ねじ締め装置のブロック説明図である。
【符号の説明】
【0022】
1 自動ねじ締め装置
2 移動位置制御機構
2a 移動部

4 ドライバツール
4a ドライバ台
5 制御ユニット

21 ベース
21a 上板
21b 下板
21c 直立板
23 移動用ACサーボモータ
23a 駆動軸
23b 移動用パルスエンコーダ
24 ボールねじ軸
25 ナット部材
26 リニアレール
27a、27b、27c カップリング機構

31 支持力用ACサーボモータ
31a 駆動軸
31b 支持力用パルスエンコーダ

41 締付け用ACサーボモータ
41a 駆動軸
41b 締付け用パルスエンコーダ
42 ドライバビット

51 制御部
52a 移動用サーボコントローラ
52b 支持力用サーボコントローラ
53 ツールコントローラ

【出願人】 【識別番号】000227467
【氏名又は名称】日東精工株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−6561(P2008−6561A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−182071(P2006−182071)