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【発明の名称】 組付ラインの作業確認インターロックシステム
【発明者】 【氏名】多賀 明

【要約】 【課題】組付け治具の搬送ピッチにばらつきが生じたり、不等ピッチで搬送されていても適正に稼動させることができるインターロックシステムを提供する。

【構成】ワークの組付治具1に設けられたIDタグ3の作業情報を読み取るID情報読取手段4と、読み取った情報を記憶する記憶手段5と、組付ラインLの一箇所に設けられた組付治具1の定位置検出手段6と、作業ゾーンZa、Zb、Zcの中間位置に設けられ作業情報の読取指示を行う中間位置確認手段7と、中間位置確認手段7より下流側に設けられ作業情報の読み取りを開始させるID読取開始手段8と、ID読取開始手段8より下流側に設けられ作業情報の読み取りを終了させるID読取終了手段9と記憶された作業情報に基づいて作業内容を一斉に指示し、各作業状態の確認結果を報知する集中制御手段12とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組付ラインの複数箇所に配置され組付作業を行う作業ゾーンと、ワークがセットされ、組付ラインのワーク搬送部を移動する複数の組付治具と、各組付治具に設けられ、該組付治具にセットされたワークに対する作業情報が記憶されたIDタグとを備え、前記IDタグの作業情報を読み取り、読み取った作業情報に基づいて、当該ワークに対する作業状態の確認を行う、組付ラインの作業確認インターロックシステムであって、
前記各作業ゾーンにおける作業開始位置と作業完了位置との中間位置に設けられ、当該作業ゾーンの次の作業ゾーンに設けられたIDタグの作業情報を読み取るID情報読取手段と、
各作業ゾーンに設けられ、前記ID情報読取手段により読み取られた作業情報を記憶する記憶手段と、
前記組付ラインの一箇所に設けられ、前記組付治具が定位置に位置していることを検出する定位置検出手段と、
前記何れか一箇所の作業ゾーンにおける作業開始位置と作業完了位置との中間位置に設けられ、該中間位置に到達した組付治具の作業情報が記憶されたIDタグの作業情報の読取指示をID情報読取装置に対して付与する中間位置確認手段と、
前記何れか一箇所の作業ゾーンにおける作業開始位置と作業完了位置との中間位置における、前記中間位置確認手段よりも組付治具搬送方向の下流側に設けられ、前記各ID情報読取手段のIDタグの作業情報の読み取りを開始させるID読取開始手段と、
前記何れか一箇所の作業ゾーンにおける作業開始位置と作業完了位置との中間位置における、前記ID読取開始手段よりも組付治具搬送方向の下流側に設けられ、前記各ID情報読取手段のIDタグの作業情報の読み取りを終了させるID読取終了手段と、
各作業ゾーンに設けられた記憶手段に記憶された作業情報に基づいて、該作業ゾーンにて行う作業内容を一斉に指示するとともに、各作業ゾーンの作業状態を確認してその結果を報知する集中制御手段と、
を備えることを特徴とする組付ラインの作業確認インターロックシステム。
【請求項2】
前記集中制御手段は、各作業ゾーンの作業状態の確認の結果、
全ての作業ゾーンの作業状態が「作業完了」状態であれば、前記ワーク搬送部の運転続行を指示し、少なくとも何れか1つの作業ゾーンの作業状態が「作業完了」状態でなければ、前記ワーク搬送部の運転停止を指示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の組付ラインの作業確認インターロックシステム。
【請求項3】
前記複数の組付治具は、互いにその搬送方向における相対位置を可変に構成されている、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の組付ラインの作業確認インターロックシステム。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベア等により搬送されるワークに対して各種部品の組み付けを行う組付ラインにおいて、各工程での作業状態の確認を行うインターロックシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンベア等の搬送手段により搬送されるワークに対して各種部品の組み付けを行う組付ラインにおいては、該組付ラインにおける各工程での作業が完了しているか否か等の作業状態の確認を行い、作業が未完了の工程が検出されると組付ラインの運転を停止させるようにしたインターロックシステムが構成されているものがある。
例えば、特許文献1に記載の生産ラインは、一定の車間距離で走行する複数の無人搬送車にワークを搭載し、該無人搬送車により搬送されるワークに対して、等間隔に配置された複数の工程にて部品の組付を行う生産ラインであり、作業未完了の工程が一箇所でもあると、全ての無人搬送車を一斉停止させるように構成されている。
【0003】
また、特許文献2に記載の組付ラインは、各種の部品をワークであるエンジンに対して組み付けるために等間隔に設けられた複数の組付ステーションに沿って1つのコンベアが設けられており、このコンベア上にエンジンが等ピッチで載置されて搬送されている。
この組付ラインにおいては、組付ステーションの上流側に、ワークのデータを読み取るデータ読取ステーションを設け、読み取ったデータを、各組付ステーションに対応して設けられた部品指示盤に対して転送し、転送されたデータを、複数の組付ステーションのうちの何れかに設けた照合用の読取センサにより読み取って、照合用読取センサにて読み取ったデータを、前記データ読取ステーションにて読み取ったデータを照合するようにしたインターロックシステムが構成されている。
【0004】
同様に、図4に示す組付ラインでは、複数の組立治具101がコンベア110により等間隔で搬送されており、コンベア110に沿って設けられた各作業ゾーンZにて、各組立治具101に搭載されたワークに対して所定の組付作業が行われるように構成されている。各作業ゾーンZは同じ長さで固定的に配置され、該各作業ゾーンZのコンベア搬送方向における上流側端(以降、「定位置」という)は、等間隔に配置されている。
この組付ラインにおいては、各組立治具101に、該組立治具101に搭載されるワークに関する作業情報等が記憶されたIDタグ103が備えられており、各作業ゾーンZの前記定位置に、前記IDタグ103の情報の読み取りや当該作業ゾーンZでの作業状態の出力等といった情報の入出力を行う情報出入ID装置104が配置されている。
この情報出入ID装置104による前記IDタグ103の情報の読み取り等は、該IDタグ103が備えられる各組立治具101が前記定位置に位置しているとき、つまりIDタグ103と情報出入ID装置104とが対峙している状態にあるとき(図4に示す状態)に行われるが、各組立治具101が定位置に位置していることは、何れか一箇所の定位置に設けられた定位置確認スイッチ106にて確認している。
このように、本組付ラインでは、各組立治具101が定位置に位置していることを確認したうえで、IDタグ103と情報出入ID装置104の間で情報のやり取りを行い、作業状態の確認等を行うインターロックシステムが構成されている。
【特許文献1】特開平3−52006号公報
【特許文献2】特開2002−239855号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、何れか一箇所の定位置に設けられた定位置確認スイッチ106にて、各組立治具101の定位置確認を行った場合、該定位置確認スイッチ106が直接確認した組立治具101のみならず、他の全ての組立治具101も定位置に位置している必要があるため、各組立治具101は等間隔に配置する必要がある。
つまり、各組立治具101が不等間隔に配置されていると、ある組立治具101が定位置にあることを定位置確認スイッチ106により確認したときに、他の組立治具101が定位置からずれた所に位置していて、該組立治具101のIDタグ103の位置と、定位置の情報出入ID装置104の位置とがずれ、両者間での情報のやり取りが出来なくなってしまう。
【0006】
また、特許文献1および特許文献2に記載された組付ラインにおいても、各工程での作業状態の確認や、組付ステーションの上流側に設けられたデータ読取ステーションでのデータの読み込みは、ワークが等間隔で搬送されていることを前提にして行われていたため、該ワークが不等間隔に配置されていた場合には対応ができない。
【0007】
従って、組付ラインにおいて、チェーンがなくワークピッチが均等ピッチからずれることがあるフリクションコンベアや、必ずしも均等ピッチで運転されない無人搬送車を用いるときには、前述の特許文献1、特許文献2、および図4に示したようなインターロックシステムを組付ラインに適用することはできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する組付コンベアの作業確認インターロックシステムは、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載のごとく、組付ラインの複数箇所に配置され組付作業を行う作業ゾーンと、ワークがセットされ、組付ラインのワーク搬送部を移動する複数の組付治具と、各組付治具に設けられ、該組付治具にセットされたワークに対する作業情報が記憶されたIDタグとを備え、前記IDタグの作業情報を読み取り、読み取った作業情報に基づいて、当該ワークに対する作業状態の確認を行う、組付ラインの作業確認インターロックシステムであって、前記各作業ゾーンにおける作業開始位置と作業完了位置との中間位置に設けられ、当該作業ゾーンの次の作業ゾーンに設けられたIDタグの作業情報を読み取るID情報読取手段と、各作業ゾーンに設けられ、前記ID情報読取手段により読み取られた作業情報を記憶する記憶手段と、前記組付ラインの一箇所に設けられ、前記組付治具が定位置に位置していることを検出する定位置検出手段と、前記何れか一箇所の作業ゾーンにおける作業開始位置と作業完了位置との中間位置に設けられ、該中間位置に到達した組付治具の作業情報が記憶されたIDタグの作業情報の読取指示をID情報読取装置に対して付与する中間位置確認手段と、前記何れか一箇所の作業ゾーンにおける作業開始位置と作業完了位置との中間位置における、前記中間位置確認手段よりも組付治具搬送方向の下流側に設けられ、前記各ID情報読取手段のIDタグの作業情報の読み取りを開始させるID読取開始手段と、前記何れか一箇所の作業ゾーンにおける作業開始位置と作業完了位置との中間位置における、前記ID読取開始手段よりも組付治具搬送方向の下流側に設けられ、前記各ID情報読取手段のIDタグの作業情報の読み取りを終了させるID読取終了手段と、各作業ゾーンに設けられた記憶手段に記憶された作業情報に基づいて、該作業ゾーンにて行う作業内容を一斉に指示するとともに、各作業ゾーンの作業状態を確認してその結果を報知する集中制御手段と、を備える。
これにより、実際に組付作業を行うことができる作業ゾーンの範囲を減少させることなく、所定の読取タイミング幅で、全ての組付治具のIDタグについて作業内容を読み取ることができる。
これにより、フリクションコンベア等で構成した組付コンベアを組付ラインに適用した場合のように、組付治具の搬送ピッチにばらつきが生じたり、組付治具が不等ピッチで搬送されていたりした場合でも、インターロックシステムを適正に稼動させることができる。
【0009】
また、請求項2記載のごとく、前記集中制御手段は、各作業ゾーンの作業状態の確認の結果、
全ての作業ゾーンの作業状態が「作業完了」状態であれば、前記ワーク搬送部の運転続行を指示し、少なくとも何れか1つの作業ゾーンの作業状態が「作業完了」状態でなければ、前記ワーク搬送部の運転停止を指示する。
これにより、IDタグの作業内容を読み取ることができずにインターロックシステムにエラーが生じた状態で組付コンベアが運転されることがなく、各作業ゾーンでの作業内容に誤りが生じることを防止することが可能である。
【0010】
また、請求項3記載のごとく、前記複数の組付治具は、互いにその搬送方向における相対位置を可変に構成されている。
これにより、組付ラインの組付コンベアを、フリクションコンベアや不等ピッチで走行する複数の無人搬送車等にて構成した場合でも、作業ゾーンの範囲を減少させることなく、全ての組付治具のIDタグについて作業内容を読み取ることができ、インターロックシステムを適正に稼動させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、実際に組付作業を行うことができる作業ゾーンの範囲を減少させることなく、所定の読取タイミング幅で、全ての組付治具のIDタグについて作業内容を読み取ることができ、組付治具の搬送ピッチにばらつきが生じたり、組付治具が不等ピッチで搬送されていたりした場合でも、インターロックシステムを適正に稼動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0013】
図1に示す組付ラインLは、自動車のエンジン等といったワークの組み付けを行うラインであり、ワークに対する作業状態の確認を行う作業確認インターロックシステムを備えている。
組付ラインLには、ワークを搬送するためのワーク搬送部となる組付コンベア10が設置されており、ワークに対する組付作業が行われる作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・が、該組付コンベア10に沿って複数箇所に設けられている。
【0014】
作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・は、搬送方向(図1においては左右方向)に所定長さの範囲を有しており、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の搬送方向の上流側端(図1における左側端)が、ワークに対する組付作業が開始される作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・となり、搬送方向の下流側端(図1における右側端)が、ワークに対する組付作業が終了される作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・となっている。
【0015】
本例の場合、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・は隣接して設けられているため、該隣接する作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・とは重複している。
例えば、作業ゾーンZaの作業終了定位置PFaと作業ゾーンZbの作業開始定位置PSbとは搬送方向における同じ地点に位置しており、作業ゾーンZbの作業終了定位置PFbと作業ゾーンZcの作業開始定位置PScとは搬送方向における同じ地点に位置している。
なお、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の搬送方向における範囲は同一長さに設定されている。
【0016】
前記組付コンベア10上には、エンジン等のワークを搭載した複数の組付治具1が載置されており、該組付コンベア10により搬送されている。
該ワークに対しては、各組付治具1が各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・から作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・までの間を搬送される間に、当該各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・での作業が行われる。
【0017】
また、各組付治具1は、前記作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の範囲程度の距離を隔てて略等間隔に配置されているが、これは完全な等間隔でなくでもよく、各組付治具1の間隔は若干不等間隔となっていてもよい。
具体的には、本例の場合、各組付治具1の間隔は、増加方向および減少方向に、それぞれ前記作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の範囲の半分程度のずれが許容可能となっている。
また、各組付治具1には、それぞれ該組付治具1に搭載されたワークに対する作業内容等の作業情報が記憶されたIDタグ3が備えられている。
【0018】
前記各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・には、前記組付治具1に備えられるIDタグ3に記憶された作業情報の読み取り等を行うためのID読取装置4がそれぞれ設けられており、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・では、該ID読取装置4が読み取った作業情報に基づいて作業が行われる。
【0019】
各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・にて行われる作業の作業情報を取得するためのID情報読取手段となるID読取装置4は、当該作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・よりも1つ上流側に位置する作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・内における、作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との中間位置で、かつ前記組付コンベア10の近傍位置に配置されている。
本例では、ID読取装置4は、搬送方向における作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との略中央位置に配置されている。
【0020】
例えば、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・長さをPとすると、作業ゾーンZaのID読取装置4aは、該作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaよりも略1/2Pだけ上流側の位置に設置されている。また、作業ゾーンZbのID読取装置4bは、該作業ゾーンZbの作業開始定位置PSbよりも略1/2Pだけ上流側の位置、すなわち、作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaと作業終了定位置PFaとの略中央位置に設置されている。
なお、本例では、ID読取装置4は、搬送方向における作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との略中央位置に配置されているが、該ID読取装置4は、前記略中央位置から、上流側または下流側へ若干ずれた位置に配置することも可能である。
【0021】
また、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・には、前記ID読取装置4が読み取った作業情報を記憶するインターロック盤5が備えられている。
また、インターロック盤5は、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・にて組付作業を行う作業者に対して、当該作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・での作業内容を表示する等の手段により伝達するとともに、当該作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・での作業が完了した際には、作業完了の信号を出力する。
さらに、インターロック盤5には、ワークに対して組付作業を行う組付工具15が接続されている。
【0022】
また、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・のインターロック盤5は、それぞれインターロック集中盤12に接続されている。
前記インターロック集中盤12には、組付コンベア10の運転、停止、運転速度等を制御する組付コンベア制御盤13が接続されている。
【0023】
また、組付ラインLにおいては、何れか1つの作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・における作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に定位置確認スイッチ6が設けられている。
定位置確認スイッチ6は、組付コンベア10上を搬送される組付治具1が、該定位置確認スイッチ6が設けられる作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に到達したときにオンする。
【0024】
また、何れかの作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との中間位置には、中間位置確認スイッチ7が設けられている。該中間位置確認スイッチ7は、組付ラインLにおいて1箇所にのみ設けられている。
該中間位置確認スイッチ7は、組付コンベア10上を搬送される組付治具1が、該中間位置確認スイッチ7が設けられる位置まで到達したときにオンする。
本組付ラインLにおいては、中間位置確認スイッチ7のオンにより、組付コンベア10上を搬送される各組付治具1の作業情報が記憶された各IDタグ3の作業情報を読み取る旨の指示が、各ID情報読取装置4に対して付与される。
本例では、中間位置確認スイッチ7は、作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・と作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・との略中央位置に配置されている。
【0025】
また、前記中間位置確認スイッチ7が設けられる作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・における、該中間位置確認スイッチ7よりも搬送方向下流側位置には、ID読取開始スイッチ8が設けられている。
該ID読取開始スイッチ8は、組付コンベア10上を搬送される組付治具1が、該ID読取開始スイッチ8が設けられる位置まで到達したときにオンする。
本組付ラインLにおいては、ID読取開始スイッチ8のオンにより、前記各ID情報読取装置4によるIDタグ3の作業情報の読み取りが開始される。
本例では、該ID読取開始スイッチ8は、前記中間位置確認スイッチ7に隣接して配置されている。
【0026】
また、また、前記ID読取開始スイッチ8が設けられる作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・における、該ID読取開始スイッチ8よりも搬送方向下流側位置には、ID読取終了スイッチ9が設けられている。
ID読取終了スイッチ9は、組付コンベア10上を搬送される組付治具1が、ID読取終了スイッチ9が設けられる位置まで到達したときにオンする。
本組付ラインLにおいては、ID読取終了スイッチ9のオンにより、前記各ID情報読取装置4によるIDタグ3の作業情報の読み取りが終了される。
本例では、ID読取終了スイッチ9は作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・に配置されている。
【0027】
なお、前記定位置確認スイッチ6と、中間位置確認スイッチ7、ID読取開始スイッチ8、およびID読取終了スイッチ9とは、同一の作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・に配置されていることが好ましい。
【0028】
以上のように構成される組付ラインLにおいては、次のような動作によりワークに対する作業等が行われる。
例えば図2に示すように作業ゾーンZaでの作業について説明すると、まずワークを搭載した組付治具1aが、作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaよりも略1/2Pだけ上流側の位置、すなわち、作業ゾーンZaより上流側の作業ゾーンの中間位置に達すると、前記中間位置確認スイッチ7がオンして、該組付治具1aが中間位置に達したことが検出され、各ID情報読取装置4に対して各組付治具1のIDタグ3の作業情報を読み取る旨の指示が付与される。
この場合、該組付治具1aが中間位置に達したことの検出は、作業ゾーンZaより上流側の作業ゾーンの中間位置の一箇所のみで行われ、IDタグ3の作業情報を読み取る旨の指示は、例えばインターロック集中盤12から各インターロック盤5を通じて、全ての作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・のID情報読取装置4に対して行われる。
【0029】
中間位置確認スイッチ7がオンした後、組付治具1aが搬送方向へ進行すると、次にID読取開始スイッチ8がオンして、各ID情報読取装置4がIDタグ3の作業情報の読み取り状態となる。つまり、ID読取開始スイッチ8がオンした際に、各ID情報読取装置4の近傍に位置しているIDタグ3の作業情報が、該ID情報読取装置4により読み取られることとなる。
【0030】
組付治具1aは、さらに搬送方向へ進行して作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaへ到達し、ID読取終了スイッチ9がオンされるが、前述の各ID情報読取装置4によるIDタグ3の作業情報の読み取り状態は、ID読取終了スイッチ9がオンされるまで継続される。
つまり、各ID情報読取装置4は、組付治具1aがID読取開始スイッチ8の位置を通過してからID読取終了スイッチ9の位置へ到達するまでの間、IDタグ3の作業情報の読み取り状態が継続されており、この間にIDタグ3を備えた組付治具1aがID情報読取装置4の近傍を通過すると、該IDタグ3の作業情報がID情報読取装置4により読み取られることとなる。
また、各ID情報読取装置4により読み取られたIDタグ3の作業情報は、各インターロック盤5により記憶される。
【0031】
次に、例えば前記定位置確認スイッチ6が作業ゾーンZbの作業開始定位置PSbに配置されている場合、組付コンベア10により搬送される組付治具1bが該作業開始定位置PSbに到達すると、該定位置確認スイッチ6がオンする。
定位置確認スイッチ6がオンすることにより、組付コンベア10により搬送される各組付治具1が各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に到達したことをインターロック集中盤12が認識し、該インターロック集中盤12から各インターロック盤5に対して、各組付治具1が作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に位置していることを伝達する。
【0032】
各インターロック盤5は、各組付治具1が作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・に位置している旨の情報を該インターロック集中盤12から受け取ると、該インターロック盤5に記憶しているIDタグ3の作業情報の内容を、インターロック盤5に備えている表示部に表示し、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の作業者に対して、該各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・にて行う作業の内容を伝達する。
なお、各インターロック盤5は、各ID情報読取装置4が読み取ったIDタグ3の作業情報を、少なくとも、前述のようにインターロック盤5の表示部に表示するまでの間、記憶している。
作業内容を伝達された作業者は、組付治具1が作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・から作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・へ移動する間に、インターロック盤5に表示された作業内容に従って、ワークに対する作業を行う。
ワークに対する作業としては、例えば組付工具15を用いてボルトを締結する作業である。
【0033】
作業者が、インターロック盤5に表示された内容の作業を終えると、該各インターロック盤5は「作業完了」の信号をインターロック集中盤12へ出力する。
このインターロック盤5からインターロック集中盤12への「作業完了」信号の出力は、作業が完了した作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・のインターロック盤5から順次行われる。
【0034】
その後、例えば作業ゾーンZaの組付治具1aが作業終了定位置PFaへ到達すると、該作業終了定位置PFa(=作業開始定位置PSb)の定位置確認スイッチ6がオンされ、組付治具1aが作業終了定位置PFaに到達したことがインターロック集中盤12に認識される。
定位置確認スイッチ6のオン信号を受信したインターロック集中盤12では、該インターロック集中盤12へ向けて出力された各インターロック盤5からの「作業完了」信号を確認し、組付ラインLにおける全てのインターロック盤5から「作業完了」信号が送信されているか否かの判断を行う。
【0035】
インターロック集中盤12での前記判断の結果、全てのインターロック盤5から「作業完了」信号が送信されていれば、該インターロック集中盤12から前記組付コンベア制御盤13に対して組付コンベア10の運転続行が指示され、該組付コンベア10は各組付治具1の搬送を継続する。
一方、インターロック集中盤12での前記判断の結果、「作業完了」信号が送信されていないインターロック盤5が1つでも存在すれば、作業が完了していない作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・があると判断して、該インターロック集中盤12からは、前記組付コンベア制御盤13に対して組付コンベア10の運転を停止する旨の指示が行われ、該組付コンベア10は運転を停止する。
【0036】
本組付ラインLにおいては、以上のような動作を繰り返し行うことで、ワークに対する組付作業が行われているが、組付コンベア10がフリクションコンベア等で構成されている場合には、組付治具1が必ずしも均等ピッチで搬送されるとは限らない。
例えば図3に示すように、作業ゾーンZaにて作業が行われる組付治具1aと作業ゾーンZbにて作業が行われる組付治具1bとの間隔Pxが、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の長さPよりも小さくなる場合もある。
このような場合は、前記組付治具1aが前記中間位置確認スイッチ7をオンして、該組付治具1aのIDタグ3がID情報読取装置4aに対向する位置に位置しているときでも、前記組付治具1bは、該組付治具1bのIDタグ3がID情報読取装置4bに対向する位置より手前(上流側)の位置にまでしか達しておらず、該組付治具1bのIDタグ3の作業情報をID情報読取装置4bにて読み取ることができない。
【0037】
従って、各ID情報読取装置4aが各組付治具1aのIDタグ3の作業情報を読み取るタイミングを、前記組付治具1aが中間位置確認スイッチ7をオンしたとき等に限定すると、組付治具1bのIDタグ3の作業情報はID情報読取装置4bにより読み取ることができず、組付ラインLのインターロックシステムにエラーが生じることとなる。
【0038】
しかし、本組付ラインLにおいては、組付治具1がID読取開始スイッチ8をオンしてからID読取終了スイッチ9をオンするまでの間、ID情報読取装置4によりIDタグ3の作業情報を読取可能とするといったように、ID情報読取装置4によるIDタグ3の作業情報の読取タイミングに時間的な幅を持たせているため、各組付治具1が不等ピッチで搬送されている場合でも、該各組付治具1のIDタグ3の作業内容を読み取ることが可能となっている。
つまり、図3に示した例では、前記組付治具1aがID読取開始スイッチ8をオンしたときに、前記組付治具1aのIDタグ3の作業情報をID情報読取装置4aにより読み取り、その後組付治具1aおよび組付治具1bが搬送されて、前記組付治具1bがID情報読取装置4bの位置に到達したときに、該組付治具1bのIDタグ3の作業情報をID情報読取装置4bにより読み取ることが可能となっている。
その他の組付治具1においても、前記組付治具1aがID読取開始スイッチ8をオンしてからID読取終了スイッチ9をオンするまでの間であれば、当該組付治具1がID情報読取装置4の位置に到達したときにIDタグ3の作業情報を読み取ることが可能である。
【0039】
また、中間位置確認スイッチ7およびID読取開始スイッチ8は、作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaよりも略1/2Pの距離だけ上流側に配置しているので、全ての組付治具1のIDタグ3の作業内容を読み取った後に、該組付治具1を作業ゾーンZaの作業開始定位置PSaに到達させることができる。
これにより、IDタグ3の作業内容の読取タイミングに幅を持たせた場合でも、作業開始定位置PSa・PSb・PSc・・・から作業終了定位置PFa・PFb・PFc・・・までの間、すなわち作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・の全域にわたってワークに対して組付作業を行うことができ、確実な作業を行うことができる。(仮に、IDタグ3の作業内容の読取タイミングを、作業開始定位置PSaから下流側の一定範囲に設定したとすると、実際に組付作業を行うことができる作業ゾーンが、作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・よりも少なくなってしまう。)
【0040】
このように、本組付ラインLにおいては、実際に組付作業を行うことができる作業ゾーンの範囲を減少させることなく、所定の読取タイミング幅で、全ての組付治具1のIDタグ3について作業内容を読み取ることができる。
これにより、フリクションコンベア等で構成した組付コンベア10を組付ラインLに適用した場合のように、組付治具1の搬送ピッチにばらつきが生じたり、組付治具1が不等ピッチで搬送されていたりした場合でも、インターロックシステムを適正に稼動させることができる。
【0041】
また、ID読取開始スイッチ8からID読取終了スイッチ9までの範囲内で、全ての組付治具1のIDタグ3の作業内容を読み取ることができなかったときは、組付コンベア10の運転を停止するように構成しているので、IDタグ3の作業内容を読み取ることができずにインターロックシステムにエラーが生じた状態で組付コンベア10が運転されることがなく、各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・での作業内容に誤りが生じることを防止することが可能となっている。
【0042】
なお、本例では、中間位置確認スイッチ7、ID読取開始スイッチ8、およびID読取終了スイッチ9を、何れか一箇所の作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・に配置しているが、これらの各スイッチ7・8・9を、それぞれ各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・に配置することも可能である。
しかし、組付ラインLには多数の作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・が備えられているため、各スイッチ7・8・9を各作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・に配置すると該各スイッチ7・8・9が膨大になるため、各スイッチ7・8・9は何れか一箇所の作業ゾーンZa・Zb・Zc・・・に配置することが好ましく、これにより組付ラインLの設備規模を縮小して低コスト化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】作業確認インターロックシステムを備えた組付ラインを示す平面図である。
【図2】組付治具が中間位置に到達した状態の組付ラインを示す平面図である。
【図3】組付治具が不等ピッチで搬送されている状態の組付ラインを示す平面図である。
【図4】従来の組付ラインを示す平面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 組付治具
3 IDタグ
4 ID読取装置
5 インターロック盤
6 定位置確認スイッチ
7 中間位置確認スイッチ
8 ID読取開始スイッチ
9 ID読取終了スイッチ
10 組付コンベア
12 インターロック集中盤
Za・Zb・Zc 作業ゾーン
PSa・PSb・PSc 作業開始定位置
PFa・PFb・PFc 作業終了定位置
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎


【公開番号】 特開2008−6516(P2008−6516A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−177148(P2006−177148)