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【発明の名称】 C型溶接ガンの加圧駆動装置
【発明者】 【氏名】佐藤 良夫

【要約】 【課題】通常の中空モ―タの回転軸をそのまま採用し、該回転軸の端面にねじ軸固定部材を固定することにより、ねじ軸の回転で加圧軸を往復動させて、安全でコスト安で全体としてコンパクトなC型溶接ガンの加圧駆動装置を提供する。

【構成】モ―タ1の回転軸5に中空貫通孔6を形成し、該モ―タによって駆動され該モ―タの前記中空貫通孔内に引き込まれる部位を有する加圧軸8を備えたC型溶接ガンにおいて、前記モ―タの回転軸端面に形成したタップ孔7にねじ軸固定部材13を固定して該ねじ軸固定部材を前記中空貫通孔内に位置させ、前記加圧軸の軸線方向中心部にねじ軸17の先端側が収納される孔9を形成すると共に該加圧軸端側にナット10を配置して該ナットを回転不能とし、前記ねじ軸固定部材内に、前記ねじ軸を固定すると共に該ねじ軸と螺合する前記ナットを収納可能とする空間を形成したC型溶接ガンの加圧駆動装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モ―タの回転軸に中空貫通孔を形成し、該モ―タによって駆動され該モ―タの前記中空貫通孔内に引き込まれる部位を有する加圧軸を備えたC型溶接ガンにおいて、前記モ―タの回転軸端面に形成したタップ孔にねじ軸固定部材を固定して該ねじ軸固定部材を前記中空貫通孔内に位置させ、前記加圧軸の軸線方向中心部にねじ軸の先端側が収納される孔を形成すると共に該加圧軸端側にナットを配置して該ナットを回転不能とし、前記ねじ軸固定部材内に、前記ねじ軸を固定すると共に該ねじ軸と螺合する前記ナットを収納可能とする空間を形成したことを特徴とするC型溶接ガンの加圧駆動装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、モ―タの回転軸に中空貫通孔を形成し、該モ―タによって駆動され該モ―タの前記中空貫通孔内に引き込まれる部位を有する加圧軸を備えたC型溶接ガンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、モ―タによって駆動され該モ―タ内に引き込まれる部位を有する加圧軸を備えた溶接ガンで、前記加圧軸端側にナットを配置して該ナットを回転不能とし、モ―タの回転軸を中空軸に形成し、該中空回転軸に、ねじ軸を固定すると共に該ねじ軸のねじと螺合する前記ナットを収納可能とする空間を形成した溶接ガンの加圧駆動装置がある。(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、モ―タの回転軸に中空貫通孔を形成し、該モ―タによって駆動され該モ―タの前記中空貫通孔内に引き込まれる部位を有する加圧軸を備えたC型溶接ガンで、回転軸の端面に形成したタップ孔にナットを固定し、該ナットと螺合するねじを備えたねじ軸を加圧軸とし、該加圧軸が回転不能になされ且つ前記中空貫通孔内に引き込まれる部位を有するようになされたC型溶接ガンの加圧駆動装置がある。(例えば特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2001―293577号公報。
【特許文献2】特開2000―94143号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記従来例の前者の溶接ガンの加圧駆動装置の場合には、ナットが配置された加圧軸が、モ―タの中空回転軸内にも設けられているため、駆動装置の短縮化が可能であるが、モ―タの中空回転軸に、ねじ軸を固定する部位やナットを収納可能とする空間を形成する必要があるため、通常の中空モ―タの回転軸をそのまま採用することができずモ―タの回転軸を特殊加工したものとする必要があり、その加工が容易ではない。
【0006】
また、上記従来例の後者のC型溶接ガンの加圧駆動装置の場合には、加圧軸がねじ軸となっているため加圧時にねじ軸に溶接スパッタが付着する虞れがあることからねじ軸の保護手段を必要とすると共にねじ軸の回り止め機構が容易ではない、という問題がある。
【0007】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前記後者のような通常の中空モ―タの回転軸をそのまま採用し、該回転軸の端面にねじ軸固定部材を固定することにより、ねじ軸の回転で加圧軸を往復動させて、安全でコスト安で全体としてコンパクトなC型溶接ガンの加圧駆動装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明におけるC型溶接ガンの加圧駆動装置は、モ―タの回転軸に中空貫通孔を形成し、該モ―タによって駆動され該モ―タの前記中空貫通孔内に引き込まれる部位を有する加圧軸を備えたC型溶接ガンにおいて、前記モ―タの回転軸端面に形成したタップ孔にねじ軸固定部材を固定して該ねじ軸固定部材を前記中空貫通孔内に位置させ、前記加圧軸の軸線方向中心部にねじ軸の先端側が収納される孔を形成すると共に該加圧軸端側にナットを配置して該ナットを回転不能とし、前記ねじ軸固定部材内に、前記ねじ軸を固定すると共に該ねじ軸と螺合する前記ナットを収納可能とする空間を形成したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、モ―タの回転軸に中空貫通孔を形成し、該モ―タによって駆動され該モ―タの前記中空貫通孔内に引き込まれる部位を有する加圧軸を備えたC型溶接ガンにおいて、前記モ―タの回転軸端面に形成したタップ孔にねじ軸固定部材を固定して該ねじ軸固定部材を前記中空貫通孔内に位置させ、前記加圧軸の軸線方向中心部にねじ軸の先端側が収納される孔を形成すると共に該加圧軸端側にナットを配置して該ナットを回転不能とし、前記ねじ軸固定部材内に、前記ねじ軸を固定すると共に該ねじ軸と螺合する前記ナットを収納可能とする空間を形成したので、駆動装置の短縮化が可能であって、しかもねじ軸固定部材を用いることで回転軸の中空貫通孔内にねじ軸の固定が可能でありナット回転用とモ―タを共用することができて、安全でコスト安で全体としてコンパクトなC型溶接ガンの加圧駆動装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
モ―タの回転軸に中空貫通孔を形成し、該モ―タによって駆動され該モ―タの前記中空貫通孔内に引き込まれる部位を有する加圧軸を備えたC型溶接ガンにおいて、前記モ―タの回転軸端面に形成したタップ孔にねじ軸固定部材を固定して該ねじ軸固定部材を前記中空貫通孔内に位置させ、前記加圧軸の軸線方向中心部にねじ軸の先端側が収納される孔を形成すると共に該加圧軸端側にナットを配置して該ナットを回転不能とし、前記ねじ軸固定部材内に、前記ねじ軸を固定すると共に該ねじ軸と螺合する前記ナットを収納可能とする空間を形成したC型溶接ガンの加圧駆動装置。
【実施例】
【0011】
図1を参照してこの発明の実施例について説明をする。
図において、1はサ―ボモ―タであり、該サ―ボモ―タ1は、その外殻2に固定された固定子巻線3とその内周に配置された回転子磁極4及び該回転子磁極4が固定された回転軸5とからなり、該回転軸5には中空貫通孔6が形成されている。また、該回転軸5の前端面には複数のタップ孔7が形成されている。なお、タップ孔7は回転軸5の後端面に形成されてもよい。
【0012】
8は加圧軸であり、該加圧軸8の軸線方向中心部には後述するねじ軸の先端側が収納される孔9が形成されていると共に、加圧軸8の後端側にはナット10が固着して配置されて該ナット10は加圧軸8に対して回転不能とされており、該加圧軸8の前端側にはチップホルダ―11を介して電極12が取り付けられている。
【0013】
13はねじ軸固定部材であり、該ねじ軸固定部材13は、前記ナット10を収納可能とするような大径部14と後述するねじ軸を固定する小径部15とからなる中空管体から構成され、大径部14の端部には前記回転軸5の端面に形成されている前記タップ孔7と合致する孔を有するフランジ16が形成されている。そして、このねじ軸固定部材13は前記中空貫通孔6内に固定して位置されるようになっている。
【0014】
17はねじ軸であり、該ねじ軸17はねじ軸固定部材13の小径部15内にクサビによる固着手段18によって固定されており、該ねじ軸17に螺設されたねじ19が前記ナット10と螺合するようになっている。
【0015】
20はガンブラケットであり、該ガンブラケット20は前記モ―タ1の前面に固定されており、該ガンブラケット20には固定ア―ム21が固定されていると共にその軸線方向中心部には前記加圧軸8を挿通する孔22が形成され、該孔22の先端側には直動軸受23が固定されている。なお、24は前記固定ア―ム21に載置されている溶接用トランスである。
【0016】
そして、C型溶接ガンは、図1の状態からサ―ボモ―タ1を駆動すると、サ―ボモ―タ1の回転軸5の回転により中空貫通孔6内に固定されたねじ軸固定部材13を介してねじ軸17が回転する。このねじ軸17の回転によりねじ19と螺合するナット10はねじ軸17に沿って加圧軸8を伴って前進し、該加圧軸8の前進により電極12は他方の電極25に接近し、両電極12,25間にワ―ク(図示せず)を挟持した状態で溶接作業が行われる。
【0017】
上記のようなC型溶接ガンの加圧駆動装置において、ねじ軸固定部材13を用い該ねじ軸固定部材13を回転軸5の端面に形成されたタップ孔7に簡単に固定することにより、従来例のような回転軸の端面にナットを固定するようにしたナット回転用のモ―タを本発明のようなねじ軸回転用のモ―タに、回転軸に特殊加工を施すことなく簡単に適用することができ、駆動装置の短縮化が可能であって、しかも、ねじ軸固定部材13の取付精度は回転軸の端面であることから十分に期待することができるものであり、駆動装置の製作コストが易く、安全で全体としてコンパクトなC型溶接ガンの加圧駆動装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る加圧駆動装置の実施例の要部縦断面図である。
【符号の説明】
【0019】
1 モ―タ
5 回転軸
6 中空貫通孔
7 タップ孔
8 加圧軸
9 孔
10 ナット
13 ねじ軸固定部材
14 ナット
17 ねじ軸
18 固着手段
19 ねじ

【出願人】 【識別番号】000184366
【氏名又は名称】OBARA株式会社
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100091801
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 幹男


【公開番号】 特開2008−773(P2008−773A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−171223(P2006−171223)