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【発明の名称】 放電加工装置
【発明者】 【氏名】岡崎 秀二

【要約】 【課題】加工槽において急送される加工液の圧力を緩和させて泡の発生を抑制し安定した放電加工を実現する。

【解決手段】ワークWを加工液に浸漬して加工する加工槽8と、加工槽8の加工液を回収して貯留する貯留タンク10と、貯留タンク10から汲み上げられる加工液を貯留するとともに、貯留した加工液を加工槽8に急送する急送タンク20と、を備える放電加工装置1において、加工槽8は、急送タンク20から急送される加工液と衝突するように邪魔板8f,34a,34b、弾性部材40を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを加工液に浸漬して加工する加工槽と、
前記加工槽の加工液を回収して貯留する貯留タンクと、
前記貯留タンクから汲み上げられる加工液を貯留するとともに、前記貯留した加工液を前記加工槽に急送する急送タンクと、
を備える放電加工装置において、
前記加工槽は、前記急送タンクから急送される加工液の圧力を緩和する圧力緩和構造を備えることを特徴とする放電加工装置。
【請求項2】
ワークを加工液に浸漬して加工する加工槽と、
前記加工槽の加工液を回収して貯留する貯留タンクと、
前記貯留タンクから汲み上げられる加工液を貯留するとともに、前記貯留した加工液を前記加工槽に急送する急送タンクと、
を備える放電加工装置において、
前記加工槽は、前記急送タンクから急送される加工液と衝突するように邪魔板を備えることを特徴とする放電加工装置。
【請求項3】
ワークを加工液に浸漬して加工する加工槽と、
前記加工槽の加工液を回収して貯留する貯留タンクと、
前記貯留タンクから汲み上げられる加工液を貯留するとともに、前記貯留した加工液を前記加工槽に急送する急送タンクと、
を備える放電加工装置において、
前記加工槽は、前記急送タンクから急送される加工液と衝突するように弾性部材を備えることを特徴とする放電加工装置。
【請求項4】
ワークを加工液に浸漬して加工する加工槽と、
前記加工槽の加工液を回収して貯留する貯留タンクと、
前記貯留タンクから汲み上げられる加工液を貯留するとともに、前記貯留した加工液を前記加工槽に急送する急送タンクと、
を備える放電加工装置において、
前記加工槽は、前記急送タンクから急送される加工液が噴出する噴出部と、前記ワークを加工する加工部と、に隔壁を介して区分けされるとともに、前記急送タンクから急送される加工液を中継して前記噴出部に噴出させる中継ジョイントを前記噴出部の内部に収納し、かつ、前記中継ジョイントは前記急送される加工液を下方に向かって噴出する噴出口を有し、
前記噴出口の近傍に邪魔板または弾性部材を設けることを特徴とする放電加工装置。
【請求項5】
前記中継ジョイントを、該中継ジョイントの噴出口が前記加工槽の噴出部の底面近傍に位置するように前記噴出部の内部に収納することを特徴とする請求項4に記載の放電加工装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、加工槽に加工液を急送する急送タンクを備える放電加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放電加工装置は、一般に、所定の放電加工間隙(以下、極間と称する。)をおいて対向配置されるワークと工具電極との間に所要の加工電圧を印加して連続的に放電を発生させつつ、ワークと工具電極とを相対移動させてワークを所望の形状に加工する構成を採用しており、加工中に極間に発生する加工屑やタール化した加工液による放電エネルギーの低下(放電の発生遅れ)等を回避すべく、加工液を満たした加工槽にワークを浸漬して、加工液により極間に発生する加工屑等を連続的に除去しながら放電加工を行う。この放電加工装置においては、特許文献1乃至特許文献3に開示されるように加工槽の上方位置に急送タンク(特許文献1においては補助槽、特許文献2においてはフィルタンク、特許文献3においてはサブタンク)を備えることが多くなっており、加工の開始に際しては加工槽に短時間で加工液を急送すべく、急送タンクと加工槽とを結ぶ急送管路(急送流路)を開放しヘッド差を利用して加工液を加工槽に急送する構成としていた。
【0003】
【特許文献1】国際公開番号WO01/036139号公報
【特許文献2】特開平5−4117号公報
【特許文献3】特開平5−42424号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで上述した放電加工装置に採用される加工液には水系や油系の加工液があり、加工精度が要求される昨今の放電加工においては油系の加工液が採用されることも多くなっている。しかしながら油系の加工液は粘性が相対的に大きく、所定の衝撃をもって空気と接触すると空気を巻き込んで泡が発生し加工槽内を視認し辛くしたり、加工中にアーク放電を発生させる等安定した放電加工を阻害する恐れがあった。
【0005】
特に上述した急送タンクを備える放電加工装置においては加工槽に加工液が短時間に急送されるため加工液の圧力が大きく、加工槽に加工液が満たされて液面の下方側から加工液が急送される場合にも加工液の大きな圧力が作用して液面が跳ね上がり空気を巻き込むことが多く、泡の発生が深刻な問題となっていた。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、加工槽において急送される加工液の圧力を緩和させて泡の発生を抑制し安定した放電加工を実現することができる放電加工装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、ワークを加工液に浸漬して加工する加工槽と、加工槽の加工液を回収して貯留する貯留タンクと、貯留タンクから汲み上げられる加工液を貯留するとともに、貯留した加工液を加工槽に急送する急送タンクと、を備える放電加工装置において、加工槽は、急送タンクから急送される加工液の圧力を緩和する圧力緩和構造を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、加工槽は、急送タンクから急送される加工液の圧力を緩和する圧力緩和構造を備えることとしたので、加工槽に急送される加工液の圧力が緩和されて、加工槽内で液面が跳ね上がる等による泡の発生を抑制することができる。なお、「圧力緩和構造」とは邪魔板、弾性部材等の急送タンクから急送される加工液の圧力を緩和する各種構造を含むものとする。
【0009】
請求項2の発明は、ワークを加工液に浸漬して加工する加工槽と、加工槽の加工液を回収して貯留する貯留タンクと、貯留タンクから汲み上げられる加工液を貯留するとともに、貯留した加工液を加工槽に急送する急送タンクと、を備える放電加工装置において、加工槽は、急送タンクから急送される加工液と衝突するように邪魔板を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、加工槽は、急送タンクから急送される加工液と衝突するように邪魔板を備えることとしたので、急送される加工液が邪魔板と衝突する際に該加工液の圧力が確実に緩和される。
【0011】
請求項3の発明は、ワークを加工液に浸漬して加工する加工槽と、加工槽の加工液を回収して貯留する貯留タンクと、貯留タンクから汲み上げられる加工液を貯留するとともに、貯留した加工液を加工槽に急送する急送タンクと、を備える放電加工装置において、加工槽は、急送タンクから急送される加工液と衝突するように弾性部材を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、加工槽は、急送タンクから急送される加工液と衝突するように弾性部材を備えることとしたので、急送される加工液が弾性部材と衝突する際に該加工液の圧力が確実に緩和される。本発明においては、加工液と弾性部材とが衝突する際には弾性部材の弾性力が作用してより確実に加工液の圧力を緩和させることができるので、加工液の圧力がより大きい場合に弾性部材を備えることは特に有効となる。なお、請求項1乃至請求項3において、なお、「急送タンクから急送される加工液」には急送タンクから急送される加工液が加工槽の底面や収容物等に衝突して生ずる上昇流を含むものする。
【0013】
請求項4の発明は、ワークを加工液に浸漬して加工する加工槽と、加工槽の加工液を回収して貯留する貯留タンクと、貯留タンクから汲み上げられる加工液を貯留するとともに、貯留した加工液を加工槽に急送する急送タンクと、を備える放電加工装置において、加工槽は、急送タンクから急送される加工液が噴出する噴出部と、ワークを加工する加工部と、に隔壁を介して区分けされるとともに、急送タンクから急送される加工液を中継して噴出部に噴出させる中継ジョイントを噴出部の内部に収納し、中継ジョイントは急送される加工液を下方に向かって噴出する噴出口を有し、噴出口の近傍に邪魔板または弾性部材を設けることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、加工槽は、急送タンクから急送される加工液が噴出する噴出部と、ワークを加工する加工部と、に隔壁を介して区分けされるとともに、急送タンクから急送される加工液を中継して噴出部に噴出させる中継ジョイントを噴出部の内部に収納し、かつ、中継ジョイントは急送される加工液を下方に向かって噴出する噴出口を有し、噴出口の近傍に邪魔板または弾性部材を設けることとしたので、噴出口から下方に向かって噴出する加工液が加工槽の底面に衝突して生ずる上昇流と邪魔板または弾性部材とが確実に衝突して該上昇流の圧力を緩和させることができる。本発明においては、加工液の上昇流と弾性部材とが衝突する際には弾性部材の弾性力が作用してより確実に上昇流の圧力を緩和させることができるので、該上昇流の圧力がより大きい場合に弾性部材を採用することは特に有効となる。
【0015】
中継ジョイントを、該中継ジョイントの噴出口が加工槽の噴出部の底面近傍に位置するように噴出部の内部に収納することとすれば、邪魔板または弾性部材と加工槽の底面とが近接するので、該邪魔板または弾性部材と加工液の噴出口から下方に向かって噴出する加工液が底面に衝突して生ずる上昇流とを更に確実に衝突させることができる。また、空の加工槽に加工液が噴出される場合にも、噴出口から噴出する加工液が加工槽の底面と衝突する際の衝撃を緩和させることができるので好ましい(請求項5)。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、加工槽において泡の発生を抑制し安定した放電加工を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る放電加工装置1の概略を示す右側面図である。図1を参照して放電加工装置1の概要を説明すると、放電加工装置1は、該装置1の基部をなすベット2と、ベット2の上面後部に立設するコラム3と、コラム3の上面に装着され前方に延出するラム4と、ラム4の前面に装着され工具電極5を備える加工ヘッド6と、ベット2の前部側に備えられワークWを配置する定盤7と、定盤7を収容しつつワークWを加工液に浸漬する加工槽8と、加工槽8を載置するワークテーブル9と、加工槽8の汚液を回収しかつ清澄化して貯留し、該貯留した加工液を加工槽8に供給する貯留タンク10を有しており、図示せぬ電源装置により極間に放電を発生させつつ放電加工を行うとともに、加工槽8と貯留タンク10との間で加工液を循環させ清澄な加工液が加工槽8に満たされるように構成されている。そして、ラム4の内部にはY軸モータ11yが、加工ヘッド6の内部にはZ軸モータ11zが、ワークテーブル9の内部にはX軸モータ11x(加工槽8の移動手段)が収納されており、これら各軸モータ11x〜11zを制御することにより工具電極5とワークWとの相対位置関係を適宜に設定することができる。
【0018】
加工槽8の上方位置には、架台12を介して急送タンク20が設けられている。この急送タンク20は、図2に示すように、貯留タンク10から供給ポンプAを介して汲み上げられる加工液を貯留し、貯留した加工液をヘッド差を利用しつつ急送流路Bを介して加工槽8に急送する構成となっており、急送流路B上には、中継ジョイント30が配設されている。
【0019】
中継ジョイント30は、急送タンク20から急送される加工液を中継して加工槽8に噴出させる機能を有しており、図3に示すように、本体31、ホッパー32、および送液パイプ33を備えている。
【0020】
本体31は内部が中空の直方体形状をなしており、この本体31には急送タンク20から急送される加工液が流入する。すなわち、本体31の右側部には加工液の流入口31aが設けられており、この流入口31aに急送タンク20から急送される加工液が流入する。
【0021】
ホッパー32は、本体31と連通するように該本体31の下端に装着されている。このホッパー32は本体31と同一の幅寸法をもちつつ奥行き寸法が漸次減少するように形成されており、加工液が流通する流路の断面積を漸次減少させる機能を有している。
【0022】
送液パイプ33は、ホッパー32と連通するように該ホッパー32の下端に装着されている。この送液パイプ33は幅広に形成されるとともに、下方に長尺な構造となっており、ホッパー32により流路の断面積を減少させた状態で該流路を加工液の流通方向に長尺に設定しつつ急送される加工液を加工槽8に噴出する機能を有している。
【0023】
この送液パイプ33の下端には加工液の噴出口34が設けられており、加工液の噴出口34の近傍には邪魔板34a,34bが設けられている。この邪魔板34a,34bは、送液パイプ33の幅方向全体に亘り、かつ、送液パイプ33の前面および後面の下端から水平方向に延在するように設けられている。
【0024】
このように構成された中継ジョイント30は、図4に示すように、コラム3の固設部3aに固設されつつ、加工槽8の上端開口から直下に差し込まれるように収納される。すなわち、加工槽8は隔壁8aにより、急送タンク20から急送される加工液が噴出する狭小な噴出部8bと、定盤7を備え加工液にワークWを浸漬して加工する加工部8cと、に区分けされており、噴出部8bに中継ジョイント30が収納される。
【0025】
なお、隔壁8aは、加工槽8の底面との間に第1の離間部8dが、定盤7の後面上端との間に第2の離間部8eが形成されるように加工槽8の左右側壁に固設されており、これら第1の離間部8dおよび第2の離間部8eを介して噴出部8bに噴出された加工液が加工部8cに流通するように流路が形成されている。この流路は急送流路B上に位置しており、第2の離間部8eは急送流路Bの終端となっている。また、中継ジョイント30は加工槽8に非接触状態で収納されており、加工槽8がX軸方向に移動する場合にも、中継ジョイント30と加工槽8とが干渉することがない。
【0026】
この中継ジョイント30の収納状態においては、ホッパー32により加工液の流路断面積は漸次減少され、更に送液パイプ33により流路断面積が減少した状態で該流路が加工液の流通方向に長尺に設定されるので、急送タンク20から大きな乱流を形成して加工液が急送される場合にも中継ジョイント30の内部で加工液が整流されて加工槽8に噴出され、加工槽8で液面が跳ね上がる等による泡の発生を抑制することができる。
【0027】
そして、加工液の噴出口34の近傍には送液パイプ33の前面および後面の下端から水平方向に延在するように邪魔板34a,34bが設けられているので、加工液の噴出口34から加工液が下方に向かって噴出する際に、該加工液が加工槽8の底面に衝突して生ずる上昇流と邪魔板34a,34bとが衝突し、上昇流は水平方向に広がるように流路を転じる。よって、該上昇流の圧力は緩和され、液面が跳ね上がる等による泡の発生を抑制することができる。
【0028】
更にこの収納状態においては、加工液の噴出口34が、隔壁8aの下端から露出し、更に加工槽8の底面近傍に位置するように中継ジョイント30が収納される。これにより、邪魔板34a,34bと加工槽8の底面とが近接するので、邪魔板34a,34bと、噴出口34から下方に向かって噴出する加工液が底面に衝突して生ずる上昇流と、を更に確実に衝突させることができる。また、空の加工槽8に加工液が急送される場合にも、加工液の噴出口34から噴出した加工液が加工槽8の底面と衝突する際の衝撃を緩和させることができる。
【0029】
加工槽8の後壁側にも該後壁の幅方向全体に亘りかつ中継ジョイント30の噴出口34の近傍位置に邪魔板8fが設けられており、この邪魔板8fも後壁から水平方向に延在するように設けられている。したがって、加工液の上昇流は邪魔板8fとも確実に衝突して加工液の上昇流の圧力緩和効果を更に向上させることができる。
【0030】
この邪魔板8fは、中継ジョイント30の後面に設けられた邪魔板34bに対し僅かに上方側に位置しており、加工槽8の後壁近傍を上昇する加工液が中継ジョイント30の後面に設けられた邪魔板34bと衝突せずに更に上昇する場合にも、この上昇流は邪魔板8fと確実に衝突する。
【0031】
なお、上述した邪魔板8f,34a,34bは平板をL字状に屈曲させて形成しており、狭小な加工槽8の噴出部8bにも容易に設置することができ、加工槽8のコンパクト化に寄与することができる。
【0032】
急送流路Bの終端には第2の離間部8eを閉塞するように弾性部材40が設けられている。弾性部材40は弾性に富むとともに、吸水性や通水性も有する部材で構成されており、例えば、スポンジ状の部材で構成される。この弾性部材40は図5に示すように直方体形状に形成されており、収納箱40aにコンパクトに収納されつつ隔壁8aの下端に装着される。この収納箱40aは底部に複数の開口を有し、上部は平板により閉塞されている。
【0033】
したがって、噴出部8bに噴出される加工液が定盤7の後面に衝突して上昇流が形成される場合には、弾性部材40は第2の離間部8eを閉塞するように装着されているので、この上昇流は収納箱40aの開口を介して弾性部材40に衝突して該上昇流の圧力が緩和され、加工槽8における泡の発生を抑制することができる。
【0034】
加工槽8の噴出部8bに噴出される加工液が定盤7の後面に衝突してより大きな上昇流を形成する場合があるが、弾性部材40の弾性力が作用するので上昇流の圧力は確実に緩和される。この弾性部材40は収納箱40aによりコンパクトに収納されつつ隔壁8aの下端に装着されるので、狭小な第2の離間部8eにも容易に設置することができ、加工槽8のコンパクト化にも寄与する。
【0035】
なお、図6に示すように、弾性部材40は加工槽8の左右側壁との間に隙間8gを形成するように設けられており、弾性部材40に衝突した上昇流は水平方向に流路を転じ、隙間8gを介して加工槽8の加工部8cに流出する。
【0036】
次に本発明の第2実施形態および第3実施形態について図7および図8に基づいて説明する。
本発明の第2実施形態は、第1実施形態の加工槽8の噴出部8bに更に邪魔板8hを追加した構成を採用している。具体的には図7(a)に示すように、中継ジョイント30に対向する隔壁8aの壁面にも、加工液の噴出口34の近傍位置に、かつ、水平方向に延在するように邪魔板8hが設けられており、加工液の上昇流はこの邪魔板8hにも衝突するので、該上昇流の圧力緩和効果が更に向上する。この邪魔板8hは、送液パイプ34の前面に設けられた邪魔板34aに対し僅かに上方側に位置しており、加工液の上昇流が邪魔板34aに衝突せずに更に上昇する場合にも、この上昇流が邪魔板8hと確実に衝突する。なお、上昇流の圧力がより大きい場合には、図7(b)に示すように邪魔板8f,8h,34a,34bに代えてスポンジ状の部材で構成される弾性部材41を設けたり、図7(c)に示すように邪魔板8f,8h,34a,34bを設け、更に加工液の噴出口34と対向する加工槽8の底面に弾性部材41を設けることとしてもよい。
【0037】
本発明の第3実施形態は、第1実施形態の弾性部材40の装着範囲を拡張した構成等を示している。具体的には図8(a)に示すように、第2の離間部8eを閉塞しつつ、更に定盤7の後面全体を覆うようにスポンジ状の部材で構成される弾性部材42を装着しており、邪魔板34a,34bにより水平方向に流路を転じた加工液と弾性部材42とが衝突し、該衝突した後に生ずる上昇流が更に弾性部材40とも衝突する構成となっている。なお、図8(b)に示すように、加工液の上昇流の圧力が相対的に小さい場合には第1実施形態の弾性部材40に代えて第2の離間部8eを閉塞するように邪魔板8iを設けることとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、放電加工装置に利用できる。具体的には急送タンクを備える場合において加工槽における泡の発生を抑制する場合に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1実施形態に係る放電加工装置の全体構成を示す右側面図である
【図2】同放電加工装置の加工液の供給、急送の各流路を示す系統図である。
【図3】中継タンクの構造を示す斜視図である。
【図4】中継タンクの収納状態を説明するための図である。
【図5】スポンジ状弾性部材の構造を説明するための斜視図である。
【図6】スポンジ状弾性部材の装着範囲を説明するための加工槽の平面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を説明するための図である。
【図8】本発明の第3実施形態を説明するための図である。
【符号の説明】
【0040】
A:供給ポンプ
B:急送流路
W:ワーク
1:放電加工装置
2:ベット
3:コラム
4:ラム
5:工具電極
6:加工ヘッド
7:定盤
8:加工槽
8a:隔壁
8b:噴出部
8c:加工部
8d:第1の離間部
8e:第2の離間部
8f:邪魔板
8g:隙間
8h:邪魔板
8i:邪魔板
9:ワークテーブル
10:貯留タンク
11:モータ
12:架台
20:急送タンク
30:中継ジョイント
31:本体
32:ホッパー
33:送液パイプ
34:加工液の噴出口
34a:邪魔板
34b:邪魔板
40:弾性部材
40a:収納箱
41:弾性部材
42:弾性部材
【出願人】 【識別番号】000132725
【氏名又は名称】株式会社ソディック
【出願日】 平成18年9月29日(2006.9.29)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−87078(P2008−87078A)
【公開日】 平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願番号】 特願2006−267437(P2006−267437)