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【発明の名称】 ワークガイド、およびワークガイドを備えた細穴放電加工装置
【発明者】 【氏名】山田 公夫

【要約】 【課題】回転する放電加工用パイプ電極2の下端2bを平面視方向で案内する固定ガイドホルダー21を、ワーク3を保持するワークガイド14に衝突することがなく、上記パイプ電極2の下端2b近くに配置でき、パイプ電極2の回転ブレを防止する。

【構成】ワーク3を保持するワークガイド14は、その内面壁に形成した傾斜面14d、14eがワーク3の外端上コーナー3dを押圧することでワーク3を平面視方向と側面視方向に位置決めし、上記ワークガイド14の外側段部14aがワーク3の外形形状部より内側にほぼはみ出ないことにより、上記パイプ電極2の下端2bを平面視方向で案内する固定ガイドホルダー21を上記下端2b近くで案内する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細穴放電加工用のパイプ電極を回転保持するパイプ電極回転保持部と、細穴放電加工される被加工物であるワークを載置するワーク載置テーブルと、前記パイプ電極と前記ワークとの間に放電加工用の電界を印可する放電加工用電源部と、前記パイプ電極回転保持部と前記ワークとの側面視の中間位置に配置され前記パイプ電極の平面視方向位置を案内するパイプ電極ガイドホルダとを有する細穴放電加工装置に用いられ前記ワークを前記ワーク載置テーブルに保持するワークガイドであって、
前記ワークガイドは、平面視で前記ワークを挟んだほぼ対向する複数個所にて前記ワークの外端側面をワークの中央側に押圧することにより、前記ワークを前記ワーク載置テーブルでの平面視所定位置に位置出しするとともに前記ワークガイドの少なくとも1つは前記ワークを側面視で前記ワーク載置テーブル側に押圧して前記ワークを前記ワーク載置テーブルに保持することを特徴とするワークガイド。
【請求項2】
請求項1に記載されたワークガイドにおいて、
前記ワークガイドは、前記ワークの前記外端側面を前記ワークの中央側に押圧する面が、前記ワークを側面視で前記ワーク載置テーブル側にも押圧する傾斜面に形成されていることを特徴とするワークガイド。
【請求項3】
請求項1から請求項2のいずれかに記載されたワークガイドにおいて、
前記ワークガイドは、その上端が側面視で前記ワークの上表面とほぼ同一か、もしくは低い位置に構成されていることを特徴とするワークガイド。
【請求項4】
請求項1から請求項2のいずれかに記載されたワークガイドにおいて、
前記ワークガイドは、その上端が側面視で前記ワークの上表面より高い位置に構成されていることを特徴とするワークガイド。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載されたワークガイドと、細穴放電加工用のパイプ電極を回転保持するパイプ電極回転保持部と、細穴放電加工される被加工物であるワークを載置するワーク載置テーブルと、前記パイプ電極と前記ワークとの間に放電加工用の電界を印可する放電加工用電源部と、前記パイプ電極回転保持部と前記ワークとの側面視の中間位置に配置され前記パイプ電極の平面視方向位置を案内するパイプ電極ガイドホルダとを有することを特徴とする細穴放電加工装置
【請求項6】
請求項5に記載された細穴放電加工装置は、
さらに、前記パイプ電極回転保持部を側面視で前記ワークの表面側に降下あるいは上昇させる、または前記ワークを側面視で前記パイプ電極回転保持部側に上昇あるいは降下させる上下移動駆動部を備えていることを特徴とする細穴放電加工装置。
【請求項7】
請求項5から請求項6のいずれかに記載された細穴放電加工装置において、
前記パイプ電極ガイドホルダは、前記ワークガイドと平面視で重ならない位置に配置されていることを特徴とする細穴放電加工装置。





【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークガイド、およびそのワークガイドを備えた細穴放電加工装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の細穴放電加工装置は、特許文献1に開示されているように、上方に配置されたコア電極32が、回転し上下動してワークW1の表面に微細穴を放電加工する細穴放電加工装置が開示されている。
上記ワークW1は、XYステージ10のXステージ14上面に2つのワークホルダ11を介して取り付けられている。
上記ワークホルダ11は、平面視でワークW1の外端部から立ち上がっているいわば立上部と、上記ワークホルダ11の上面を覆うようにその中心側に向かっているいわば水平部とを備えている。この水平部が上記ワークホルダ11の上面をXステージ14側に押し付けることにより、ワークW1をワークホルダ11に位置決め固定し、上記細穴放電加工を行うものである。
【0003】
特許文献2は、ワークを保持する浮き上がり防止用バイス構造が記載されている。
この浮き上がり防止用バイスは、バイス本体(1)、(1’)と口金(2)、(2’)との接触する立上り壁の傾斜面を設けて、加工物を浮き上がらないようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開平10−175123号公報([0019]〜[0025]、図1参照)
【特許文献2】特開平2000−176844号公報(特許請求の範囲、図1参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の細穴放電加工装置は、コア電極32の下端を降下させてワークW1に微細穴を放電加工により形成するものであるが、コア電極が長くなった状態で使用する場合には、その先端(下端)の平面視位置がズレ易くなる。この状態でコア電極が回転すると上記ズレにより放電加工される微細加工穴は所定の外径より大きくなって微細穴は得られなくなる。
またワークW1をXステージ14上面に取り付けるワークホルダ11は、前述したように上記ワークホルダ11の上面を覆うようにその中央側に向かっているいわば水平部を備えている。従ってこの水平部が広く長く形成されると、コア電極32とぶつかって放電加工に妨げとなってしまいやすい。特に放電加工時には、Xステージ14とYステージ12によりワークW1はX方向とY方向に移動するため、上記水平部がコア電極32とぶつかって放電加工に大きな妨げとなってしまう。
【0006】
特許文献2は、単にワークを保持する浮き上がり防止用バイス構造が記載されているにすぎず、細穴放電加工に関する開示は一切なされていない。
【0007】
本発明は、上記各特許文献に鑑みて、パイプ電極の平面視での所定位置を確保するためのパイプ電極ガイドホルダを備えて細径のパイプ電極が長い状態であってもその先端を所定平面視位置に確保することができる状態で細穴放電加工を行う際に、ワークを取り付けるワークホルダは、上記パイプ電極ガイドホルダに妨げを与えることがなく、上記パイプ電極ガイドホルダが側面視で上記ワークの上表面により近づいてパイプ電極先端(下端)の平面視位置をより正確に保持し正確な位置にて放電加工を行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明実施態様1のワークガイドは、細穴放電加工用のパイプ電極を回転保持するパイプ電極回転保持部と、細穴放電加工される被加工物であるワークを載置するワーク載置テーブルと、前記パイプ電極と前記ワークとの間に放電加工用の電界を印可する放電加工用電源部と、前記パイプ電極回転保持部と前記ワークとの側面視の中間位置に配置され前記パイプ電極の平面視方向位置を案内するパイプ電極ガイドホルダとを有する細穴放電加工装置に用いられ前記ワークを前記ワーク載置テーブルに保持するワークガイドであって、
前記ワークガイドは、平面視で前記ワークを挟んだほぼ対向する複数個所にて前記ワークの外端側面をワークの中央側に押圧することにより、前記ワークを前記ワーク載置テーブルでの平面視所定位置に位置出しするとともに前記ワークガイドの少なくとも1つは前記ワークを側面視で前記ワーク載置テーブル側に押圧して前記ワークを前記ワーク載置テーブルに保持することを特徴とする。
【0009】
上記本発明実施態様1の構成によれば、前記ワークガイドは、平面視で前記ワークを挟んだほぼ対向する複数個所にて前記ワークの外端側面をワークの中央側に直接にあるいは相対的に押圧することにより、前記ワークを前記ワーク載置テーブルでの平面視所定位置に位置出しするとともに前記ワークガイドの少なくとも1つは前記ワークを側面視で前記ワーク載置テーブル側に押圧して前記ワークを前記ワーク載置テーブルに保持する。
従って、前記ワークガイドは、平面視で前記ワークの外端から中央側にほとんどはみ出ることがないように構成できる。このため、前記パイプ電極の平面視方向位置を案内する前記パイプ電極ガイドホルダは、平面視で前記ワークガイドに重なることがなく、その動きが妨げられることがない。従って前記パイプ電極ガイドホルダを、放電加工される前記ワークの上表面に近づけて配置することが可能となる。すると、放電加工時に回転する細径のパイプ電極はその下端付近がガイドされることからその回転ブレが防止され、ワークへの放電加工の平面視精度を高めることができる。例えば、微細穴を形成する場合には、その穴の平面視位置および穴径精度を高めることができ、また形状加工を行う場合には、平面視形状精度を高めることができる。
【0010】
前記ワークガイドは、側面視でも前記ワークの上表面からの突出量を少なくすることができ、好ましくはゼロ以下であると、前記パイプ電極ガイドホルダは前記ワークガイドをまったく気にすることがなく、放電加工される前記ワークの上表面に近づけて配置することが可能になり、前述のように、パイプ電極はその下端付近がガイドされその回転ブレが防止される。
さらに、前記ワークは、放電加工が進んで行く場合、前記ワーク載置テーブルにより前記パイプ電極の平面視位置に対して相対的に移動してゆくが、前記ワークガイドが平面視でワークの外端から中央側にほとんど突出せず外方に配置されるから、前記パイプ電極ガイドホルダは前記ワークガイドと衝突する心配がないもので、前述のように前記パイプ電極ガイドホルダを、放電加工される前記ワークの上表面に近づけて配置することが可能になるものである。
【0011】
なお、前記ワークガイドが平面視で前記ワークを挟んだほぼ対向する複数個所に配置されているが、各ワークガイドが前記ワークを挟んで対称に配置されていてもよく、非対称の配置でもよい。
また、前記ワークガイドは、平面視で前記ワークを挟んだほぼ対向する複数個所(少なくとも一対)にて前記ワークの外端側面をワークの中央側に押圧するとは、対向する複数のワークガイドにて前述の押圧力を付与する機構を有する場合の他、いずれかのワークガイドが押圧力を付与するが他のワークガイドはその押圧力を単に受けることにより相対的に反対方向に押圧力が生じさせることも含む。よって、前記ワークを前記ワーク載置テーブルでの平面視所定位置に位置出しすることになるが、それとともに前記ワークガイドの複数個所にて、あるいは少なくとも1箇所にて、前記ワークを側面視で前記ワーク載置テーブル側に押圧することになる。
【0012】
本発明実施態様2のワークガイドは、実施態様1のワークガイドにおいて、前記ワークの前記外端側面を前記ワークの中央側に押圧する面が、前記ワークを側面視で前記ワーク載置テーブル側にも押圧する傾斜面に形成されていることを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、前記ワークガイドは、前記ワークの前記外端側面を前記ワークの中心側に押圧する面が、前記ワークを側面視で前記ワーク載置テーブル側にも押圧する傾斜面に形成されているので、前記傾斜面により安定して平面視位置出しと側面視位置出しが容易に行われるとともに、前記傾斜面を容易に加工形成できるものである。
【0014】
本発明実施態様3のワークガイドは、実施態様1から実施態様2のいずれかに記載されたワークガイドにおいて、その上端が側面視で前記ワークの上表面とほぼ同一か、もしくは低い位置に構成されていることを特徴とする。
【0015】
上記構成によれば、前記ワークガイドは、その上端が側面視で前記ワークの上表面とほぼ同一か、もしくは低い位置に構成されていることから、前述の前記パイプ電極ガイドホルダは、前記ワークガイドを何ら考慮することなく自由に前記ワークの上表面に近づけて配置することができる。よって、前述のようにパイプ電極の下端の回転ブレを確実に防止することができるものである。
【0016】
本発明実施態様4のワークガイドは、実施態様1から実施態様2のいずれかに記載されたワークガイドにおいて、その上端が側面視で前記ワークの上表面より高い位置に構成されていることを特徴とする。
【0017】
上記構成によれば、前記ワークガイドは、その上端が側面視で前記ワークの上表面より高い位置に構成されていることから、関係部材の関係箇所に寸法などにバラツキが生じてもワークを確実に中央側に押圧することができるものである。なお、上記上端が側面視で前記ワークの上表面より高い場合にも、その高さ量は極力少ない方が好ましい。それは、前述のように前記パイプ電極ガイドホルダを前記ワークの上表面にできるだけ近づけて配置するためである。
【0018】
本発明実施態様5の細穴放電加工装置は、実施態様1から実施態様4のいずれかに記載されたワークガイドと、細穴放電加工用のパイプ電極を回転保持するパイプ電極回転保持部と、細穴放電加工される被加工物であるワークを載置するワーク載置テーブルと、前記パイプ電極と前記ワークとの間に放電加工用の電界を印可する放電加工用電源部と、前記パイプ電極回転保持部と前記ワークとの側面視の中間位置に配置され前記パイプ電極の平面視方向位置を案内するパイプ電極ガイドホルダとを有することを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、上記細穴放電加工装置を用いて細穴放電加工を行う際に、前記ワークガイドは、平面視で前記ワークの外端から中央側にほとんどはみ出ることがないように構成できる。このため、前記パイプ電極の平面視方向位置を案内する前記パイプ電極ガイドホルダは、平面視で前記ワークガイドに重なることがなく、その動きが妨げられることがない。従って前記パイプ電極ガイドホルダを、放電加工される前記ワークの上表面に近づけて配置することが可能となる。すると、放電加工時に回転する細径のパイプ電極はその下端付近がガイドされることからその回転ブレが防止され、ワークへの放電加工の平面視精度を高めることができる。例えば、微細穴を形成する場合には、その穴の平面視位置および穴径精度を高めることができ、また形状加工を行う場合には、平面視形状精度を高めることができる。
また実施形態2から実施態様4に記載されたワークガイドを用いての細穴放電加工を行う際に得られる効果と同様の効果を有する。
【0020】
本発明実施態様6の細穴放電加工装置は、実施態様5の細穴放電加工装置に加えて、前記パイプ電極回転保持部を側面視で前記ワークの表面側に降下あるいは上昇させる、または前記ワークを側面視で前記パイプ電極回転保持部側に上昇あるいは降下させる上下移動駆動部を備えていることを特徴とする。
【0021】
上記構成によれば、放電加工時に、パイプ電極は放電のため先端(下端)が摩滅しても、前記上下移動駆動部により、前記パイプ電極回転保持部を側面視で前記ワークの表面側に降下し、または前記ワークを側面視で前記パイプ電極回転保持部側に上昇するので、パイプ電極の下端とワークの被加工面との間隔が所定量に確保され、放電加工が良好に行われるものである。
なお、この放電加工が終了すると、前記上下移動駆動部により前記とは反対方向に上昇または降下して、初期位置に戻るものである。
【0022】
本発明実施態様7の細穴放電加工装置は、実施態様5から実施態様6のいずれかに記載された細穴放電加工装置において、前記パイプ電極ガイドホルダは、前記ワークガイドと平面視で重ならない位置に配置されていることを特徴とする。
【0023】
上記構成によれば、前記パイプ電極ガイドホルダは、前記ワークガイドと平面視で重ならない位置に配置されていることから、前記ワークガイドを何ら気にすることなく自在に前記パイプ電極ガイドホルダを前記ワークの上表面にできるだけ近づけて配置することができる。
なお、放電加工が進行するに従って前記ワーク載置テーブルが前記パイプ電極に対して相対的に平面視方向に移動しても、前記パイプ電極ガイドホルダは、前記ワークガイドと平面視で重ならない位置に配置されていることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
【0025】
図1は、本発明第1実施形態の細穴放電加工装置1の正面図、図2は、図1の右側方から見た一部を断面した右側面図、図3は図1のア―ア位置から見た平面図である。
この細穴放電加工装置1は、細径の金属パイプ電極2を回転させ、被加工物である金属のワーク3に、放電加工を施すものである。
上記放電加工は、前記パイプ電極2とワーク3との間に電界(電位)を印加しておきながら、パイプ電極2を降下させることにより、パイプ電極2およびワーク3との間で放電が生じ、その結果、ワーク3に微細な穴が形成され、あるいはワーク3の側面が電解研削加工がされて外形形成または内形形成がされる。前記パイプ電極2は導電性金属からなり、上記ワーク3は超鋼材やスチール材からなる。
【0026】
ここで、上記パイプ電極2が回転保持される構造や前記ワーク3が支持される支持構造について詳述する。
最下部には、細穴放電加工装置1の土台ともいえるベース基台4が配置されており、このベース基台4と一体化されて垂直方向に立脚しているフレーム5が配置されている。これらのベース基台4とフレーム5は、鋳鉄などの金属からなり、各々鋳造により形成されてからボルトにより締結されている。なお、ベース基台4とフレーム5は、鋳造により一体形成されてもよい。
【0027】
一方、上部側には、前記フレーム5から図1において手前側に突出するフランジ6が配置されている。このフランジ6は、金属からなり、寸法の正確を要求されることから高炭素鋼などの機械的寸法安定性の良好な金属が用いられている。またフランジ6は、フレーム5に対して上下方向(図1、図2の側面視方向)に移動可能に設置されている。従って、このフランジ6は、例えば複数個の案内棒が取付けられこの案内棒がフレーム5内に設けられた対応する案内穴をスライドするように、正確な平面視位置が確保されながら前述の上下方向に移動可能にフレーム5に案内されている。
【0028】
前記フランジ6を上記のように上下移動させるものは、フレーム5の下部に配置された上下移動駆動部としての上下動ポンプ7で例えば油圧ポンプである。フランジ6と上下動ポンプ7を連結して上下動ポンプ7の動作によりフランジ6を前述のように上下動させるものは、連結具8である。この連結具8は、タイミングベルトであってもよく、側面に歯車が形成されフランジ6にも形成された歯車に噛み合ってフランジ6を上下移動させる歯車形成部材であってもよい。フランジ6は上下動ポンプ7により、放電加工が進行すると降下し、放電加工が終了すると上昇し初期位置に戻るようになる。
上記上下動ポンプ7は、ステッピングモータなどのモータでもよい。
【0029】
上記フランジ6の中央上面には、パイプ電極回転モータ9が保持されている。このパイプ電極回転モータ9は直流モータでも交流モータでもよい。
このパイプ電極回転モータ9の回転軸に連結した回転連結軸10は、フランジ6を貫通し、パイプ電極回転保持部としてのパイプ電極チャック11を回転駆動する。このパイプ電極チャック11は、上部にて回転連結軸10を保持し下部でパイプ電極2の上端側を保持するチャック構造を有し、金属から形成されている。
上記パイプ電極チャック11は、チャックホルダー12に支持されており、このチャックホルダー12は、フランジ6の下面に小ネジなどにより取付けられている。
【0030】
前述した下部のベース基台4の上面に、ワーク載置テーブル13が配置定されている。ワーク載置テーブル13は、金属からなっており、ベース基台4に対してX方向およびY方向に移動でき、かつ平面視位置が所定位置にセットされると正確に位置決めされる。
上記ワーク載置テーブル13の上面には、ワーク3を平面視位置と側面視位置の両者において正確に位置決め保持するワークガイド14が固定されている。
【0031】
上記ワークガイド14は、図3の平面図に記載されているように四辺形のワーク3の四隅に各々配置されている。そのうち、図3の右上と左上と右下に配置されたワークガイドA14Aは同一のものであり、左下のワークガイドB14Bは、ワークガイドA14Aと若干平面形状が異なっている。ワークガイドB14Bは、ワークガイドA14Aの外側角部がカットされてカット辺14B1を形成している。
【0032】
各々のワークガイドA14AおよびワークガイドB14Bは、ワーク3の前記四隅のコーナー部3aを受け止めてワーク3の平面視位置を位置決めする外側段部14a(その上面がワークガイドの上端となる)と、その内側に形成され前述の外側段部14aより低い平面に形成されて前記ワーク3の側面視方向の位置を決める内側段部14bを備えている。
各々のワークガイドA14AおよびワークガイドB14Bにおいて、各々の外側段部14aの高さは同一であり、また各々の内側段部14bの高さも同一である。この各々の内側段部14bの高さが同一位置であることにより、各々の内側段部14bに載置されるワーク3も水平度が確保されるものである。
なお、各々の外側段部14aの高さは、ワーク3の厚さとほぼ同一である。すなわち、各々の外側段部14aの上表面位置は、ワーク3の上表面位置とほぼ同じに設定されている。
【0033】
各々のワークガイドA14AおよびワークガイドB14Bは、前記外側段部14aにて2つのワークガイド取付ネジ15によりワーク載置テーブル13にネジ留め固定されている。
その詳細図が図4に図示されている。上記外側段部14aには、ネジ挿入穴14cが深く形成されており、このネジ挿入穴14c内に上記ワークガイド取付ネジ15が挿入されてネジ固定しているため、上記ワークガイド取付ネジ15の頭部上面は、上記外側段部14aから上方に突出することはない。
【0034】
この図4に図示されているが、ワークガイドA14Aの上記外側段部14aにおいて、前記ワーク3の外形壁3bに対向する面は、図4のように角度αを有した傾斜面14dに形成されている。上記αは、上記傾斜面14dの上方がワーク3の外形壁3bに近づくように、また上記傾斜面14dの下方がワーク3の外形壁3bから遠のくような角度に形成されている。上記角度αは、3度から30度、より好ましくは5度から20度が好ましい。
【0035】
一方、上記ワークガイドB14Bは、前述し図3に図示されているようにワークガイドB14Bの外側角部がカットされてカット辺14B1を形成している。
このカット辺14B1に対向する外側には、ワーク側圧付与ネジ16が配置されて、ワークガイドB14Bの前記カット辺14B1を押圧しているものである。
このワーク側圧付与ネジ16は、前述のワーク載置テーブル13から突出形成されたネジ支持壁13aにネジ込まれている。このワーク側圧付与ネジ16は、その頭が前記ネジ支持壁13aの外側に配置され、そのネジ先端が前記ネジ支持壁13aの内側に突出して前述のカット辺14B1を押圧するものである。
【0036】
ワークガイドB14Bの前記外側段部14aにおいて、前記ワーク3の外形壁3bに対向する面は、図5のように角度βを有した傾斜面14eに形成されている。上記角度βは、上記傾斜面14eの上方がワーク3の外形壁3bに近づくように、また上記傾斜面14eの下方がワーク3の外形壁3bから遠のくような角度に形成されている。上記角度βは、3度から30度、より好ましくは5度から20度が好ましい。
ここで、上記ワーク側圧付与ネジ16の先端が、ワークガイドB14Bのカット辺14B1を押圧すると、ワークガイドB14Bの前記傾斜面14eがワーク3の前記外形壁3bを押圧するので、前記傾斜面14eによりワーク3の前記外形壁3bを中央側に押圧するとともに下側にも押し下げることになる。
同時に、上記ワーク側圧付与ネジ16の先端が、ワークガイドB14Bのカット辺14B1を押圧すると、ワーク3は前記各ワークガイドA14Aの前記傾斜面14dにも押し付けられることになる。この際も、前記各ワークガイドA14Aの前記傾斜面14dはワーク3の前記外形壁3bを下側に押し下げることにもなる。従って、各傾斜面14dおよび14eが、ワーク3の各コーナー部3aを各々下側に押し付けるようになり、ワーク3を内側段部14b上に正しく位置決めすることになる。
【0037】
図1に戻って、フランジ6の上部には、加工油タンク17が設置されており、その中には加工油18が充填されている。この加工油18は、油ポンプ19により押し出されて油パイプ20を通してその先端20aからパイプ電極チャック11の中央に供給滴下され、このパイプ電極チャック11にチャックされているパイプ電極2の中空穴2a(図6参照)に供給される。
パイプ電極2の中空穴2aに供給された加工油18の働きは、次の通りである。図6のようにパイプ電極2の下端とワーク3表面との間に放電が生じ、この放電によりワーク3の表面に微細穴3cが形成される。この場合、上記放電によりワーク3表面とパイプ電極2の下端が融解するがこの融解カスが前記加工油18によって外部に排出されることになり、パイプ電極2の下端とワーク3表面との間の放電加工が前記融解カスにより妨げられることがないようになる。
【0038】
上記パイプ電極2は、純銅または銅合金、あるいはタングステンまたはその合金から構成されており、外径は0.08mmから3.0mmの中から適宜選択される。
また、放電加工の際は、上記パイプ電極2は、2,000rpm程度で回転しながら前述した上下動ポンプ7によりフランジ6とフランジ6に取り付けられている部材とともに降下し、上記パイプ電極2の下端2bとワーク3の表面とが所定間隔(例えば0.1mm程度)となった位置で停止する。しかる後、パイプ電極2側にマイナス、ワーク3側にプラスの電位を掛けて、加工油18をパイプ電極2の中空穴2aから流出し前述の融解カスを外部に排出しながら放電加工を行う。図6のようにワーク3の表面が加工されて穴が形成されると、パイプ電極2の先端2bも融解するので、上記パイプ電極2の下端2bとワーク3の表面との間隔が広がり放電加工がしにくくなす。そこでパイプ電極2は、前記上下動ポンプ7により降下して上記パイプ電極2の下端2bとワーク3の表面との間の所定間隔が得られる位置で停止する。この動作が繰り返されて、ワーク3に微細穴3cが形成されることになる。
【0039】
上記放電加工の際は、上記パイプ電極2は高速で回転するため、外径が細くかつ上下方向に長いことから、パイプ電極2の下端2bはその本来の回転軸に対して偏心しやすくブレが生じてしまいやすい。このパイプ電極2の下端2bと対向するワーク3の微細穴3cの内径は、所定寸法より大きくなり、微細加工が不可能になりやすい。従って、上記パイプ電極2の下端2bは、パイプ電極2の本来の回転軸(パイプ電極回転モータ9の回転軸)に対して平面視で偏心せずブレないように支持されることが必要である。
【0040】
上記のように上記パイプ電極2の下端2bがパイプ電極2の本来の回転軸に対して平面視で偏心せずブレないように支持されるため、パイプ電極2の下端2cの多少上方位置に、固定ガイドホルダー21を設置している。この固定ガイドホルダー21はスチール材からなる板状部材でその一端側は前記フレーム5に固定されている。
上記固定ガイドホルダー21には、パイプ電極2の外径より多少大きい内径を有する人口サファイアからなる軸受部22とこの軸受部22を上記固定ガイドホルダー21に取り付けセラミック材の軸受支持部23を備えている。この軸受支持部23は上記固定ガイドホルダー21に対して電気的に絶縁されている。
【0041】
上記固定ガイドホルダー21の下面からワーク3の上表面までの間隔lは、0.2mm〜1.0mmに設定されている。また上記固定ガイドホルダー21の下面から前記パイプ電極チャック11の下端までの距離Lは、50mm〜250mm程度に設定されている。この距離Lは、新品のパイプ電極2をパイプ電極チャック11に取り付けた初期状態では長く、例えば250mm程度となり、放電加工が進みパイプ電極2が残り少なくなった終末状態では短く、例えば50mm程度となる。
上記距離Lが短くなった終末状態において、パイプ電極2を平面視で位置決めサポートするガイドホルダーは、前述の固定ガイドホルダー21だけでよい。
上記距離Lが長い初期状態では、上記固定ガイドホルダー21と前記パイプ電極チャック11の下端までのパイプ電極2が高速回転する際に前述のブレが生じやすく、パイプ電極2の破損や回転抵抗が大きくなるなどの不具合が生じる。このため、その中間位置に可動式のパイプ電極2のガイドホルダーを複数個所にわたって設置するようにしている。
【0042】
24と25は、上記可動式のガイドホルダーである可動ガイドホルダーである。この可動ガイドホルダー24と25は上記距離Lが比較的短ければ一箇所だけ設置してもよい。
上記可動ガイドホルダー24と25は、図1のようにパイプ電極2を挟んで左右に構成されている。
右側は固定式可動ガイドホルダー24a、25aであり、前記フレーム5側に設置されている油圧シリンダー26によりフレーム5側から突出移動し、パイプ電極2の所定位置に対応して形成された窪みがそのパイプ電極2の設計位置に達するとその突出移動が停止する。
左側は、移動式可動ガイドホルダー24b、25bであり、前記フレーム5側に設置された図示されていない油圧シリンダーによりフレーム5側から突出移動し、パイプ電極2の所定位置に対応して形成された窪みがそのパイプ電極2の設計位置に達するとその突出移動が停止するとともに、その突出移動方向に直交するパイプ電極2の存在方向にも移動し(別の油圧シリンダーによる)、所定位置にてその移動が停止する。
【0043】
そこで、上記固定式可動ガイドホルダー24a、25aの窪みと、上記移動式可動ガイドホルダー24b、25bの窪みにより挟まれて形成された空間にて前記パイプ電極2が平面視で位置決めがされることになり、パイプ電極2が高速で回転しても回転ブレを防止することができる。
なお、前記距離Lが短い場合は、前述の固定式可動ガイドホルダー24a、25aおよび前述の移動式可動ガイドホルダー24b、25bは、前述の油圧シリンダーによりフレーム5側に引き込まれているものである。また前記距離Lが多少長いと、前述の固定式可動ガイドホルダー24a、25aおよび前述の移動式可動ガイドホルダー24b、25bのどちらか一方の組は、前述の油圧シリンダーによりフレーム5側に引き込まれることになる。
【0044】
ここで、上記固定ガイドホルダー21の平面形状は、図3に二点鎖線で記載されている。
この平面形状は、略四辺形であり、その一部は前述したワークガイドと平面視で重なっている。すなわち、上記固定ガイドホルダー21の左辺21aがワークガイドA14AおよびワークガイドB14Bと平面視で重なっている。また、上記固定ガイドホルダー21の右辺21bがワークガイドA14Aと平面視で重なってはいない。上記固定ガイドホルダー21の先端辺21cはワークガイドA14Aと平面視で重ならず、ワークガイドB14Bと平面視で重なっている。なお、上記固定ガイドホルダー21の平面形状は、図3の形状に限定されることなく、各ワークガイドと平面視で重ならないように小さなスペースに形成してもよく、あるいは、どこかのワークガイドと平面視で重なるように形成してもよい。
【0045】
ここで、上記ワークガイドと上記固定ガイドホルダー21との構造および作用は、次の通りである。
すなわち、上記固定ガイドホルダー21は、パイプ電極2が回転する際に回転ブレを引き起こさないようにするためにはパイプ電極下端2bにできるだけ近づいた位置に配置されていることが好ましい。具体的には、上記固定ガイドホルダー21は、ワーク3の上表面にできるだけ近づけて配置することが好ましい。
【0046】
一方、ワークガイド14は、図3の場合は、四箇所にてワーク3を平面視方向と側面視方向において正確な位置にて固定するものである。本発明では、このワークガイド14は、図4、図5に図示されているように平面視でワーク3の外形形状辺からほぼ外側に配置されてワーク2を内側に押圧して保持するものであり、かつその外側段部14aの高さはワーク3の上表面とほぼ同一に形成されている。
従って、上記固定ガイドホルダー21の平面形状は、上記ワークガイド14を意識することなく自在に形成できるものである。従って、上記固定ガイドホルダー21の強度を確保でき、また汎用性ある形状とすることができる。
しかも、上記固定ガイドホルダー21はパイプ電極2の下端2b近くを平面視方向でガイドできるので、パイプ電極2の回転ブレを防止でき、パイプ電極2による放電加工の平面視方向の寸法精度を高めることができる。
【0047】
なお、図2に図示されているが、上記パイプ電極2と上記ワーク3との間に放電を生じさせる放電加工用電源部27が設けられている。この放電加工用電源部27は直流電源が好ましく、放電加工を早く行う場合は、パイプ電極2側(例えばチャックホルダー12)にマイナス電極を、ワーク3側にプラス電極を接続する。またパイプ電極2の消耗を少なくしたい場合は、上記と逆にパイプ電極2側(例えばチャックホルダー12)にプラス電極を、ワーク3側にマイナス電極を接続する。なお、直流電源のほかに、交流電源を用いてもよい。
【0048】
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、図4、図5に二点鎖線で記載されているように、上記ワークガイド14の上端位置をワーク3の上表面より多少上方向に突出させているものである。
それ以外は、第1実施形態と同様である。
【0049】
すなわち、図4では、ワークガイドA14Aの外側段部14aaがワーク3の上表面より上方向に多少突出しており、ワーク3の外端上コーナー3dは確実に傾斜面14d内に位置するものである。
図5においても同様であり、ワークガイドB14Bの外側段部14abがワーク3の上表面より上方向に多少突出しており、ワーク3の外端上コーナー3dは確実に傾斜面14e内に位置している。
従って、関係寸法がバラツいても、上記外端上コーナー3dが上記傾斜面14d、14eから外れることがなく、上記傾斜面14d、14eがワーク3をその中央側と下側に押圧することができ、ワーク3を確実に正確な位置に位置きめることができる。
【0050】
なお、上記ワークガイド14の上端位置をワーク3の上表面より多少上方向に突出させるものは、ワークガイドA14AとワークガイドB14Bの両方であってもよく、どちらか一方であってもよい。また、ワークガイドA14Aは複数個所に配置されているが、その一部が上記のように上記ワークガイド14の上端位置をワーク3の上表面より多少上方向に突出させ、他は図4と図5に実線のように外側段部14aがワーク3の上表面とほぼ同じ高さに形成されるようにしてもよい。
【0051】
〔第3実施形態〕
第3実施形態は、図7に記載されているように、ワーク3の外端の上コーナーにカットを施して外端カット面3eを形成し、この外端カット面3eの下端に外端上コーナー3dを形成し、この外端上コーナー3dをワークガイドB14Bの傾斜面14eが押圧するものである。
図示していないが、ワークガイドA14A側でも、ワーク3の外端の上コーナーにカットを施して外端カット面3eを形成し、この外端カット面3eの下端に上述の外端上コーナー3dを形成し、この外端上コーナー3dをワークガイドA14Aの傾斜面14dが押圧するようにしている。
それ以外は、第1実施形態と同様である。
【0052】
上記外端カット面3eを形成することにより、上記外端上コーナー3dはワーク3の上表面より下側に構成されるから、ワークガイドの外側段部14aをワーク3の上表面より上方向に突出させる必要がない。よって関係寸法にバラツきが生じたとしても、上記外端上コーナー3dが上記傾斜面14d、14eから外れることがなく、上記傾斜面14d、14eがワーク3をその中央と下側に押圧するから、ワーク3を確実に正確な位置に位置きめることができる。
【0053】
〔第4実施形態〕
第4実施形態は、図8に記載されているように、ワーク3の外端に傾斜面3fを設け、かつワークガイド14A、または14Bにおける前記傾斜面3fの外方に対向配置された壁である外周段部14aにワーク側圧付与ネジ16をネジ込んでワーク3の傾斜面3fをワーク3の中央側に押圧するものである。
それ以外は、第1実施形態と同様である。
【0054】
上記傾斜面3fは、ワーク3の側面視の下側が平面視で外方に突出し、側面視の上側が平面視で中央側に位置するように傾斜しており、その傾斜角γは、3度から30度、より好ましくは5度から20度が好ましい。
【0055】
一方、前記ワーク側圧付与ネジ16は、前記傾斜面3fにほぼ直交する向きにネジ込まれるもので、上記ワーク側圧付与ネジ16の軸線が水平面(ワーク3の下面)と傾斜角を有して配置されており、この傾斜角∂は、3度から30度、より好ましくは5度から20度が好ましい。
上記ワーク側圧付与ネジ16がネジ込まれてその先端が上記ワーク3の前記傾斜面3fを押圧すると、他のワークガイド14A、または14Bと共働して、ワーク3は中央側に押圧されて平面視位置が所定位置に定まり、同時に前記傾斜角γによりワーク3は側面視で下方(ワークガイド14Aまたは14B側)にも押圧されて、側面視方向の位置出しがされる。
【0056】
なお、前記ワーク側圧付与ネジ16は、前述のように傾斜角δを有さず水平(ワーク3の下面と平行)にネジ込まれても上記と同様にワーク3を所定の平面視位置および側面視位置に位置決めすることができる。
【0057】
〔変形例1〕
なお、ワークガイド14とワーク3の対向する外端との組み合わせ構造は複数個所のなかで、第1実施形態から第4実施形態のいずれかを適宜使用し、第1実施形態から第4実施形態のいずれかと組み合わされて構成されてもよい。
【0058】
〔変形例2〕
上述したワークガイド14は、図3の図示のように、平面視形状がカギ状ではなく、直線状の平面形状のしてもよい。
その場合は、上記ワークガイド14が平面視直線状の平面形状では、ワーク3のコーナー3aに上記ワークガイド14をカギ型に配置するものではなく、ワーク3の各辺に配置してもよい。この場合、各ワークガイド14は、ワーク3の該当辺とこの辺に対向する辺にもそれぞれ配置することが必要である。たとえば図3のようにワーク3が平面視四辺形を有する場合は、4つの各辺に、少なくとも1個のワークガイド14を配置することが必要になる。
上記ワークガイド14の平面視形状がカギ状ではなく直線状の平面形状であり、側面視では、外周段部14aと内側段部14bの各々が直線状の平面形状を有することになる。
このワークガイド14が前記ワーク3の外端をその中央側と下側に押圧する構造は、第1実施形態から第4実施形態のいずれかの構造を適宜選択あるいは組み合わせることができる。
【0059】
〔変形例3〕
図2において、上下移動駆動部としての上下動ポンプ7は、フランジ6を上下方向に移動しているが、フランジ6をフレーム5に固定しておき、ワーク載置テーブル13側を上下方向に移動するようにしても良い。その場合は、放電加工が進むと上下動ポンプ7は前記ワーク載置テーブル13側を徐々に上昇させて溶融摩滅して短くなったパイプ電極3の下端2bとワーク3の被加工面との側面視方向距離を、放電加工が可能な所定寸法に確保するものである。放電加工が終了すると、上下動ポンプ7は前記ワーク載置テーブル13側を降下させるものである。
【0060】
〔変形例4〕
各実施形態ではワーク載置テーブル13は、X方向とY方向に移動可能であってワーク3も同様に移動可能に構成されていたが、ワーク載置テーブル13が固定され従ってワーク3も固定され、パイプ電極2側が放電加工の進行に従ってX方向とY方向に移動可能に構成されてもよい。その場合は、フランジ6を移動用モータなどによりX方向とY方向に移動可能とするものである。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明のワークガイドおよび細穴放電加工装置は、パイプ電極を回転駆動してワークを細穴放電加工する細穴放電加工に用いられ、例えばワークに微細穴加工をする場合、あるいはワークの外形状または内形状を形成する場合に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1実施形態における細穴放電加工装置主要部の正面図。
【図2】図1の右側方から見た一部を断面した右側面図。
【図3】図1のア―ア位置から見た主要部の平面図。
【図4】図1のワークガイドA付近の主要部拡大断面図。
【図5】図1のワークガイドB付近の主要部拡大断面図。
【図6】図1のパイプ電極、固定ガイドホルダー、ワーク付近の拡大断面図。
【図7】図5に対応する本発明の第3実施形態におけるワークガイドB付近の主要部拡大断面図。
【図8】本発明の第4実施形態におけるワークガイド付近の主要部拡大断面図。
【符号の説明】
【0063】
1:細穴放電加工装置、2:パイプ電極、2a:中空穴、2b:下端、3:ワーク、3a:コーナー部、3b:外形壁、3c:微細穴、3d:外端上コーナー、3e:外端カット面、3f:傾斜面、4:ベース基台、5:フレーム、6:フランジ、7:上下動ポンプ、8:連結棒、9:パイプ電極回転モータ、10:回転連結軸、11:パイプ電極チャック、12:チャックホルダー、13:ワーク載置テーブル、13a:ネジ支持壁、14:ワークガイド、14A:ワークガイドA、14B:ワークガイドB、14B1:カット辺、14a、14aa、14ab:外側段部、14b:内側段部、14c:ネジ挿入穴、14d、14e:傾斜面、15:ワークガイド取付ネジ、16:ワーク側圧付与ネジ、17:加工油タンク、18:加工油、19:油ポンプ、20:油パイプ、29a:先端、21:固定ガイドホルダー、22:軸受部、23:軸受支持部、24、25:可動ガイドホルダー、24a、25a:固定式可動ガイドホルダー、24b、25b:移動式可動ガイドホルダー、26:油圧シリンダー、27:放電加工用電源部、α、β、γ、δ:角度
【出願人】 【識別番号】591093494
【氏名又は名称】株式会社ミスズ工業
【出願日】 平成18年8月24日(2006.8.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−49432(P2008−49432A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−227691(P2006−227691)