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【発明の名称】 ワイヤ放電加工機及びワイヤ放電加工方法
【発明者】 【氏名】嶽本 政信

【氏名】緒方 俊幸

【要約】 【課題】テーパ加工/垂直加工に応じて、ワーク平行度測定に関連する付帯操作を効率よく行えるようにすること。

【構成】垂直加工のモード設定の下ではS1〜S4、テーパ加工のモード設定の下ではS11〜S16の操作/関連処理を実行する。S1、S11ではワーク上面上の一直線上にない3つの測定点に対応するP1〜P3のXY位置と、ワーク上面より小距離上方に対応するZ位置を画面入力する。S12では、基準面の高さ(ワークの厚さ)を入力する。S2、S13で測定プログラムを起動させる。S14では治具を使ってオフセットの各成分Δx、Δy、Δzを求めて記憶する。S3、S15で、タッチプローブを用いて指定した3点P1〜P3に対応するワーク上面の接触点Q1〜Q3の3次元位置を計測する。各モードで入力または測定されたデータを用いて、ワイヤ電極の張架方向を調整し、加工プログラムに基づく指令の補正量を計算して(S4、S16)、直線加工あるいはテーパ加工を実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工ワークをテーブル上に載置し、上ガイドと下ガイドの間で張架されたワイヤ電極をX軸及びX軸と直交するY軸からなるXY平面において前記テーブルに対して相対移動させ、前記ワークに対して加工を行うワイヤカット放電加工機において、
テーパ加工を行うテーパ加工モードと、テーパ加工を行わない垂直加工モードのいずれかを選択する加工モード選択手段と、
前記上ガイドの位置との間で一定のオフセット量を維持して移動可能な測定子を含み、該測定子を用いて前記テーブル上に載置された前記ワークの傾きを測定する傾斜測定手段と、
前記加工モード選択手段によってテーパ加工モードが選択された場合に、前記傾斜測定手段によって測定された前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさ及び傾きの方向と、前記ワークの基準面高さと、前記オフセット量に基づいて、前記ワイヤ電極をXY平面に対して垂直な±Z方向に対して傾ける傾斜補正、並びに、加工プログラムで指定された加工経路に関して前記ワイヤ電極のXY位置補正を行う第1の補正手段と、
前記加工モード選択手段によって垂直加工モードが選択された場合に、前記傾斜測定手段によって測定された前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさ及び傾きの方向に基づいて、前記ワイヤ電極の傾斜補正、並びに、加工プログラムで指定された加工経路に関して前記ワイヤ電極のXY位置補正を行う第2の補正手段と、
前記第1の補正手段または前記第2の補正手段による、ワイヤ電極の傾斜補正及びXY位置補正の下で加工プログラムに従った加工を実行する実行手段とを備え、
前記基準面高さは、前記テーブル上に水平に載置された前記ワークの下面から見た前記ワークの上面までの高さであることを特徴とする、ワイヤカット放電加工機。
【請求項2】
前記傾斜測定手段は、前記測定子を用いて、前記テーブルに載置された前記ワークの上面における一直線上に並ばない少なくとも3点の3次元相対位置関係を求める手段を含み、該手段によって求められた前記3次元相対位置関係に基づいて前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさと傾きの方向を測定することを特徴とする、請求項1に記載のワイヤカット放電加工機。
【請求項3】
前記オフセット量は、3次元位置が既知である基準位置を前記測定子で測定することによって求められることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のワイヤカット放電加工機。
【請求項4】
被加工ワークをテーブル上に載置し、上ガイドと下ガイドの間で張架されたワイヤ電極をX軸及びX軸と直交するY軸からなるXY平面において前記テーブルに対して相対移動させる手段と、前記上ガイドの位置との間で一定のオフセット量を維持して移動可能な測定子を含み、該測定子を用いて前記テーブル上に載置された前記ワークの傾きを測定する傾斜測定手段とを備えたワイヤカット放電加工機を用いたワイヤカット放電加工方法において、
前記ワークに対してテーパ加工を行うテーパ加工モード及びテーパ加工を行わない垂直加工モードのいずれかを選択するステップと、
前記第1のステップにおける選択結果に応じて第1のステップ群または第2のステップ群のいずれか一方を実行するステップからなり、
前記第1のステップ群は、
前記ワークの基準面高さを前記ワイヤカット放電加工機に入力する入力ステップと、
前記オフセット量を測定するオフセット量測定ステップと、
前記傾斜測定手段を用いて前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさと傾きの方向とを測定する傾斜測定ステップと、
前記傾斜測定ステップで測定された、前記テーブルに載置された前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさ及び傾きの方向と、前記入力ステップで入力された基準面高さと、前記オフセット量測定ステップで測定されたオフセット量に基づいて、前記ワイヤ電極をXY平面に対して垂直な±Z方向に対して傾斜させるとともに、加工プログラムで指定された加工経路に関して前記ワイヤ電極のXY位置補正を行いながら加工を実行する第1の加工ステップとからなり、
前記第2のステップ群は、
前記傾斜測定手段を用いて前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさと傾きの方向とを測定する傾斜測定ステップと、
前記傾斜測定ステップで測定された、前記テーブルに載置された前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさ及び傾きの方向に基づいて、XY平面に対して垂直な±Z方向に対して前記ワイヤ電極を傾斜させるとともに、加工プログラムで指定された加工経路を補正して加工を実行する第2の加工ステップからなり、
前記基準面高さは、前記テーブル上に水平に載置された前記ワークの下面から見た前記ワークの上面までの高さであることを特徴とする、ワイヤ放電加工方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤ放電加工機及びワイヤ放電加工方法に関し、更に詳しく言えば、それらワイヤ放電加工機及びワイヤ放電加工方法において、テーパ加工あるいは垂直加工のいずれを実行するかに応じてワーク傾斜の影響除去のための手順を合理化する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ワイヤ放電加工機を用いた加工においては、被加工ワークはテーブル上に載置され、X軸及びX軸と直交するY軸からなるXY平面においてワイヤ電極を前記テーブルに対して相対移動させることで、前記ワークに対して加工が行われる。その際、理想的には、ワークの載置姿勢が「基準面(上面または下面)がXY平面に対して完全に平行」となるものであることが前提とされる。そして、ワイヤ電極のテーブルに対する相対移動を定める加工プログラムに従った各軸の移動指令は、この前提の下で希望する加工経路が実現するように出力されることが基本となっている。
【0003】
しかし、実際の加工においては、そのような「完全に平行」な姿勢からのずれがあり、ワークはXY平面に対していずれかの方向(傾きの方向)に、ある大きさ(傾きの大きさ)をもって傾斜していることが通例である。良く知られているように、この傾斜を無視して加工を実行すると、意図した通りの加工が実現しない。即ち、図1(a)に示したように、傾き角Eが無視できない場合、ワーク基準面(ここでは上面)における加工距離が指令通りにならず、加工形状にも狂いが生じる。
【0004】
これを避けるために、図1(b)に示したように、ワイヤ電極(以下、単に「ワイヤ」ともいう)の張架方向をワークの傾斜に対応させて変更するとともに、指令CをC+α(α=要補正量)に補正する手法が既に提案されている(例えば下記特許文献1、2参照)。
【0005】
このように、ワイヤ放電加工機を用いた加工において、加工するワークの平行度を測定し、3次元方向に傾いたワークに対して垂直となるようワイヤの傾きを補正すると共にワイヤの移動量(加工距離)を補正する。そして、これにより傾いて取り付けられたワークを、指令どおりに加工する技術(以下、ワーク水平補正と称する)は既に確立されている。
【0006】
ところで、ワーク水平補正を目的とするワークの平行度の測定に際しては、後述する実施形態中で示される如く、昇降式のタッチプローブ(測定子)が上ガイドに取付けられる。これは、制御点となる上ガイドを直接ワークに接触させることができない(ノズルに覆われている)等のために、このような手段が用いられている。タッチプローブは上ガイドから一定量オフセットした位置に取り付けられている。
測定を行うときタッチプローブの先端は上ガイド先端より下へ下降し、測定を行わない(加工時など)ときは上ガイド先端より上へ上昇する。測定時には、タッチプローブが下降した状態で、Z軸(上ガイドの上下移動軸)が下降し、プローブの先端がワーク上面に接触したときのXYZ軸座標値を読み取る。この測定は、一直線上に並ばない3つ以上の点について行われる。そして、下記(1)、(2)のデータが取得される。
【0007】
(1)ワークの傾き角及び傾きの方向。このデータは、各測定点の座標の相関関係より求められる。
(2)ワーク上面(測定面)の3次元位置。このデータは、各測定点の座標より求められる。但し、各測定点の直接の座標値は、プローブ先端がワーク上面に接触したときの座標値であるため、制御点となる上ガイドからある一定量ずれた座標である。従って、このずれ量(プローブ取付けオフセット量)を測定しておく必要がある。
【0008】
そして、ワーク水平補正では3次元方向に傾いたワークに対し、UV軸(ワイヤの傾き移動軸)の位置修正によってワイヤの傾きをワーク上面に垂直となるようにする。この補正に必要なデータは上記の(1)のデータ(傾き角・方向)である。
【0009】
次にワイヤの移動量補正については、水平及び傾いて設置された両ワークの同じ面の移動量が同じになるように補正される。例えば、水平に設置された(と仮定された)ワーク上面(以下、基準面と称する)と、傾いて設置されたワーク上面(プローブで測定される面。以下、補正対象面)の移動量が同じとなるようXY軸及びUV軸を補正する。
この補正に必要なデータとして先ず基準面があり、このデータはワーク厚さ等の予め機外で測定されたデータを入力する。次に補正対象面で、これは上記の(2)のデータで与えることができる。
【0010】
【特許文献1】特許第2667475号公報
【特許文献2】特開平2−139129号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このようにワーク水平補正およびワーク平行度測定においては、基準面高さのデータ入力やプローブ先端ずれ量の測定などの付帯操作が必要であり、煩雑な作業が常に必要であった。本発明は、ワーク加工がテーパ加工か非テーパ加工(垂直加工)かに応じて、これらの付帯操作を無駄なく効率よく行えるようにすることを基本的な目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、被加工ワークをテーブル上に載置し、上ガイドと下ガイドの間で張架されたワイヤ電極をX軸及びX軸と直交するY軸からなるXY平面において前記テーブルに対して相対移動させ、前記ワークに対して加工を行うワイヤカット放電加工機、あるいは、同ワイヤカット放電加工機を用いたワイヤカット放電加工方法において、テーパ加工と非テーパ加工(垂直加工)のモードを選択可能とし、後者の選択時には、基準面高さのデータの入力やプローブの取付けオフセット量の測定、入力などの付帯的な操作の必要量を減ずることで、上記課題を解決したものである。
【0013】
本発明に従えば、上記ワイヤカット放電加工機は、テーパ加工を行うテーパ加工モードと、テーパ加工を行わない垂直加工モードのいずれかを選択する加工モード選択手段と、前記上ガイドの位置との間で一定のオフセット量を維持して移動可能な測定子を含み、該測定子を用いて前記テーブル上に載置された前記ワークの傾きを測定する傾斜測定手段と、前記加工モード選択手段によってテーパ加工モードが選択された場合に、前記傾斜測定手段によって測定された前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさ及び傾きの方向と、前記ワークの基準面高さと、前記オフセット量に基づいて、前記ワイヤ電極をXY平面に対して垂直な±Z方向に対して傾ける傾斜補正、並びに、加工プログラムで指定された加工経路に関して前記ワイヤ電極のXY位置補正を行う第1の補正手段と、前記加工モード選択手段によって垂直加工モードが選択された場合に、前記傾斜測定手段によって測定された前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさ及び傾きの方向に基づいて、前記ワイヤ電極の傾斜補正、並びに、加工プログラムで指定された加工経路に関して前記ワイヤ電極のXY位置補正を行う第2の補正手段と、前記第1の補正手段または前記第2の補正手段による、ワイヤ電極の傾斜補正及びXY位置補正の下で加工プログラムに従った加工を実行する実行手段とを備えている。
【0014】
ここで、前記基準面高さは、前記テーブル上に水平に載置された前記ワークの下面から見た前記ワークの上面までの高さとされる。また、前記傾斜測定手段は、前記測定子を用いて、前記テーブルに載置された前記ワークの上面における一直線上に並ばない少なくとも3点の3次元相対位置関係を求める手段を含み、該手段によって求められた前記3次元相対位置関係に基づいて前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさと傾きの方向を測定することができるものを採用して良い。
また、前記オフセット量は、3次元位置が既知である基準位置を前記測定子で測定することによって求めることができる。
【0015】
本発明に従ったワイヤカット放電加工方法は、被加工ワークをテーブル上に載置し、上ガイドと下ガイドの間で張架されたワイヤ電極をX軸及びX軸と直交するY軸からなるXY平面において前記テーブルに対して相対移動させる手段と、前記上ガイドの位置との間で一定のオフセット量を維持して移動可能な測定子を含み、該測定子を用いて前記テーブル上に載置された前記ワークの傾きを測定する傾斜測定手段とを備えたワイヤカット放電加工機を用いたワイヤカット放電加工方法に適用される。
【0016】
その特徴は、前記ワークに対してテーパ加工を行うテーパ加工モード及びテーパ加工を行わない垂直加工モードのいずれかを選択するステップと、前記第1のステップにおける選択結果に応じて第1のステップ群または第2のステップ群のいずれか一方を実行するステップからなることである。
ここで、前記第1のステップ群は、前記ワークの基準面高さを前記ワイヤカット放電加工機に入力する入力ステップと、前記オフセット量を測定するオフセット量測定ステップと、前記傾斜測定手段を用いて前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさと傾きの方向とを測定する傾斜測定ステップと、前記傾斜測定ステップで測定された、前記テーブルに載置された前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさ及び傾きの方向と、前記入力ステップで入力された基準面高さと、前記オフセット量測定ステップで測定されたオフセット量に基づいて、前記ワイヤ電極をXY平面に対して垂直な±Z方向に対して傾斜させるとともに、加工プログラムで指定された加工経路に関して前記ワイヤ電極のXY位置補正を行いながら加工を実行する第1の加工ステップとからなる。
【0017】
一方、前記第2のステップ群は、前記傾斜測定手段を用いて前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさと傾きの方向とを測定する傾斜測定ステップと、前記傾斜測定ステップで測定された、前記テーブルに載置された前記ワークのXY平面に対する傾きの大きさ及び傾きの方向に基づいて、XY平面に対して垂直な±Z方向に対して前記ワイヤ電極を傾斜させるとともに、加工プログラムで指定された加工経路を補正して加工を実行する第2の加工ステップからなる。そして、前記基準面高さは、前記テーブル上に水平に載置された前記ワークの下面から見た前記ワークの上面までの高さとされる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ワーク平行度測定及び水平補正に関連する、基準面高さのデータの入力やプローブの取付けオフセット量の測定などの付帯的な操作の必要性について、ワーク加工がテーパ加工か非テーパ加工(垂直加工)かに応じてこれらの付帯操作を無駄なく効率よく行えるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図2は、本発明の実施形態で採用されるワイヤ放電加工機の概略構成を略示した図で、ワイヤ放電加工機の加工に関わる部分の構成は、従来のものと同様である。即ち、符号1は加工対象とされるワーク30を設置・固定するワークテーブルで、平坦な載置面2を有している。加工時に、ワーク30はその下面32が載置面2に接するようにワークテーブルに設置・固定される。ワーク30は、上面31の全体が下面32と平行な面となっている。ワーク30としては、下面32と平行な面(平坦領域)を持つものを想定する。ここではワーク30として直方形状のものが例示されており、上面31の全体が下面32と平行な面となっているが、上面の一部領域のみが下面と平行な面であっても構わない。
【0020】
符号7はワーク30に放電加工を施すためにワイヤ供給部12からガイドローラ11等を経て供給されるワイヤ電極で、加工時には、結線操作により上下ガイド5、6間に張架され、ワーク30との間に放電を起こさせるための電圧が印加される。符号14はワイヤ巻取部で下ガイド6、ガイドローラ13等を経たワイヤ電極7を所定の張力で引っ張り、巻取る機能を有している。
【0021】
加工箇所は、ワイヤ電極7がワーク30を貫く線状部分で、上面31上の加工点33で代表される。ワーク30上で意図した軌跡(加工線とも呼ばれ、通常、加工プログラムで指定される)に沿って加工点33を移動させるために、ワークテーブル1は、夫々サーボモータを駆動源とするX軸駆動機構3及びY軸駆動機構4によりXY平面内で動くことができるようになっている。符号34は、加工点33の移動軌跡(加工済みの加工線)を例示したものである。
【0022】
また、上ガイド5はZ軸駆動機構8、U軸駆動機構9及びV軸駆動機構10により、そのXYZ位置が調整できるようになっている。一般に、Z位置の調整は加工時に上ガイド5とワーク30の上面31との距離を所定の適正値とするために利用されるが、本実施形態ではこの他に、ワーク30の設置姿勢の水平度計測の際にも利用される。一方、U軸/V軸駆動機構9、10は、一般には、前述したテーパ加工の角度調整のために使用されるものであるが、本実施形態では、上記の計測結果に基づいてワーク30の設置姿勢誤差を補償するための上ガイド位置調整にも用いられる。
【0023】
符号100は、上記のワーク設置姿勢の水平度計測のために、上ガイド5に取り付けられたタッチプローブユニットで、ワーク30の上面31に接触するプローブ(測定子)を備えている。タッチプローブユニットの構造と機能、水平度計測の手順及び同計測結果に基づく調整の詳細等については後述する。
符号20は電装部で、周知の態様で、CPU、CNC、メモリ、入出力装置(対外部装置用)を含む制御装置の他、ワイヤ電極を含む電気的要素に所要の電圧/電流を供給するための電源等が組み込まれている。CNCは、XYZ各軸及びUV各軸を駆動するサーボモータを制御し、入出力装置(I/O)は、放電用の電源の制御(図示省略)、ワイヤの給送制御、ディスプレイ(操作パネル21に装備)の表示制御等を行なう。
【0024】
また、電装部20内には、周知の態様でXYZUV各軸の負荷電流をモニタし、ディスプレイ画面(図示省略)上に表示する機能、ワーク30に対するワイヤ電極7の電位、放電電流等をモニタする機能等が備わっている。更に、後述するように、ワークの設置姿勢計測のために、上記のタッチプローブユニット100に備わったプローブがワーク30の上面31に接触した時に発せられる接触検出信号(接点信号)を受け、検知する機能を有している。 更に、上記のディスプレイ画面は、本発明の特徴に関連して、加工モードの選択(テーパ加工/垂直加工の別)に関する事項や、テーパ加工選択時に必要となるデータ入力や測定結果の表示等にも使用される(詳細は後述)。
【0025】
ワイヤ放電加工のされ方自体は周知なので極く簡単に説明すると、制御装置のメモリに記憶された加工プログラムに従って、XYZUV各軸の位置がCNCでサーボ制御される一方、ワイヤ電極7に所定の放電電圧/電流が供給されてワーク30に、所定のカットライン乃至カット面に沿った加工がなされる。既述のように、通常、加工点33のXY位置の移動はXY軸の移動で行なわれるが、U軸/V軸で代用される場合もある。X軸/Y軸/Z軸は、上記の測定用のプローブ(タッチプローブユニット100)の移動にも利用されること、及び、U軸/V軸は同計測結果に基づく上ガイド位置調整にも用いられることについては既述した通りである。
【0026】
なお、図示は省略したが、周知のように、ワークテーブル1は加工液を満たした加工槽に設置され、ワーク30に対する放電加工は加工液中で行なわれる。また、加工液を恒温装置、清浄化装置(イオン交換樹脂)等を通るように循環させて加工液の温度や清浄度を管理する装備が付設され、電装部20によって制御されるが、これらについては本発明と特に関連はないので、詳細説明は省く。
【0027】
さて、背景技術の欄で既に述べたように、放電加工を行なうためにワーク30のワークテーブル1への設置姿勢が水平(上面31及び下面32がXY平面内にあること)にならず、誤差が生じることがある。図3はその様子を例示したもので、ワークテーブル1の載置面2上にスラッジ40が存在し、同スラッジ40上にワーク30の右端部が乗っているケースが描かれている。このような場合、ワーク30の下面32は右端部周辺で載置面2から僅かではあるが浮き上がり、密着することができなくなる。そのため、上面31及び下面32がXY平面内に対して少角度傾斜する。
【0028】
同様の事態は、ワークテーブル1の載置面2の加工誤差等によって起こり得る。いずれにしろ、本来XY面と平行であるべき上面31/下面32の傾斜に気付かず、あるいは気付いても無視して加工を行なうと、前述した通り、加工精度が劣化する。例えば、垂直加工を意図して上下ガイド5、6のXY位置を正確に一致させた状態とした場合、ワイヤ電極7はZ軸に平行(XY平面に垂直)に張架されるが、ワーク30の上面31及び下面32に対しては垂直とならない加工が実行されてしまう。テーパ加工の場合は、意図したテーパ角の加工が実現できない。また、垂直加工、テーパ加工いずれの場合も、加工プログラムに基づく指令による移動距離がワーク30の基準面上で実現されない。
【0029】
従って、垂直加工、テーパ加工いずれの場合であっても、加工精度を低下させないために、ワイヤ電極7の張架方向をワーク30の傾斜を補償するように傾斜させる必要があり、そのために、上ガイド5に取付けられたタッチプローブユニット100が用いられる。図4(a)〜(d)は、タッチプローブユニット100について説明する図で、図4(a)は上ガイド5への取付け態様を示す概観図である。また、図4(b)〜図4(d)は、タッチプローブユニット100の上ガイド5への取付けにおけるオフセットについて説明するための正面図と2つの側面図1、2であり、各々オフセットのX成分、Y成分、Z成分を表わしている。
【0030】
図4(a)に示したように、タッチプローブユニット100は先端点101を持つタッチプローブ102を備えたもので、上ガイド5の側部(または前部)に取付けられている。タッチプローブ102は図示を省略した進退機能によって、下降位置と退避位置(破線で表示)の間で進退可能であり、測定時以外は退避位置に引き上げられ、加工の邪魔にならないようになっている。なお、進退機構には例えばエアシリンダの機構が利用でき、それの進退制御は、電装部20からの信号によって行われる。
【0031】
タッチプローブユニット100が取付けられる上ガイド5(制御点)の3次元位置(XYZ位置)は、X軸/Y軸/Z軸の位置として電装部20のCPUで認識可能である。ところで先端点101がワーク上面31に接触したときのXYZ座標値を、そのまま制御点の座標値として利用することはできない。即ち、上ガイド5の位置と先端点101の位置(接触位置)との間には、取り付け時の状態で決まる一定のずれが存在する。これが「オフセット」で、図4(b)の正面図、図4(c)の側面図1、図4(d)の側面図2は順に、オフセットのX成分、Y成分及びZ成分を表わしている。
【0032】
さて、本実施形態では、ワークテーブル1の載置面2上に設置・固定されたワーク30に対して、上記したタッチプローブユニット100を取付けた状態のワイヤカット放電加工機を用いて、加工に先立つ準備(いわゆる“ 段取り”)並びにそれに基づく加工を実行しようとする際には、先ず、図5に示す如きモード設定画面が前述のディスプレイに表示される。オペレータは、これから実行する加工が「垂直加工」か、「テーパ加工」かに応じていずれか(□欄)を指定(例えばマウスでクリック)する。
【0033】
図5の設定画面で「垂直加工」を指定した場合、図6に示した「画面1」が表示される。また、「テーパ加工」を指定すると、図7に示した「画面2」が表示される。なお、図6、図7では、画面1あるいは画面2に諸数値が入力された状態を示した。
【0034】
次に、モード設定結果に応じて、画面1の表示の下で図8の左側のフロー(ステップS1〜S4)に従って、あるいは、画面2の表示の下で図8の右側のフロー(ステップS11〜S16)に従って、操作並びに関連処理が進められる。図8から明らかなように、左右のフローの違いは、テーパ加工選択時には「基準面高さの入力」(ステップS12)と「オフセット量測定」(ステップS14)があるが、垂直加工選択時にはそれらが無いことである(その理由は後述する)。
【0035】
以下、各ステップについて簡単に説明すれば、次のようになる。
●ステップS1、S11について;
タッチプローブユニット100を用いて測定を行う3点P1、P2、P3のXY位置を画面1上(ステップS1)、あるいは、画面2上(ステップS11)で行う。また、P1、P2、P3に対応させてZ位置の入力も併せて行う。Z位置を入力する理由は、測定時にプローブの降下を高速/低速の2段階で行うためである。
【0036】
従って、Z位置は、ワーク30の上面31よりも適当な小距離(例えば1cm程度)だけ上方にプローブが来るようなZ軸の位置とする。後述するように、測定時にプローブは、入力されたZ位置まで高速で下降し、そこから低速に切り替わり、接触が検知されるまでワーク30の上面31に向かって下降する。
【0037】
図6、図7に記した諸数値はあくまで例示であり、画面1、2における数値が同じになっているが、違っていても良いことは言うまでもない。一般に、タッチプローブユニット100の可動範囲を逸脱しない範囲で、XY平面上で一直線上に並ばない3点を選べば良い。
【0038】
数値を入力したら、「入力完了」のキーをクリックする。なお、指定した3点が一直線上に並んでいないことをソフトウェアで確認できるようにしておき、もしも一直線上に並ぶ3点が指定された場合には再入力を促すアラームメッセージを表示するようにしても良い。また、指定する測定点は4点以上としても良い。その場合には、P4, P5・・・等の数値を入力する。
【0039】
●ステップS12について;
このステップは、テーパ加工モード選択時のみ実行される。「基準面の高さ」とは、テーブル1の載置面2から測った「基準面」の高さである。ここで、基準面はワーク30の上面31である。従って、「基準面高さ」はワーク30の厚さということになる。このデータには、別途計測された厚さの値を採用することができ、これを図7に示した画面2上で行う。なお、h=24.5mmは、1つの例示に過ぎない。
【0040】
●ステップS2、S13について;
画面1あるいは画面2で所要のデータを行い、入力完了キーをクリックすると、測定プログラムが起動可能な状態となる。そして、安全確認等行った上で起動キーをクリックすると、測定プログラムが起動される。
測定プログラムによって実行される測定は、「垂直加工モード」選択時には「ワーク上面の3点の位置計測」(ステップS3)であり、「テーパ加工モード」選択時には「オフセット量の測定」(ステップS14)と「ワーク上面の3点の位置計測」(ステップS15)である。
【0041】
●ステップS14について;
このステップは、テーパ加工モード選択時のみ実行される。オフセット量測定の手順を図9(a)〜図9(c)を参照して説明すれば次のようになる。ワークテーブル1の載置面2上でワーク30(図9(a)〜図9(c)では図示省略)で占拠されていない部分(予め用意された空き領域)に治具50を設置する。治具50はタッチプローブの先端点101よりも大きな径を持つ穴51を有している。
なおここでは、ワイヤ電極7はZ軸に平行(XY平面に垂直)に張架されるよう予め調整されているものとする。
【0042】
まず、上下ガイド5、6が冶具50の穴51の位置へ移動し、この穴51にワイヤ電極7を通す(図9(a)参照)。なお、ここで移動する穴51の位置は、ワイヤ電極7を穴51へ通すのに支障のないおおよその位置が、予めメモリに記憶されている。次に+X(または−X)方向にガイド5、6を移動させ冶具50とワイヤ電極7が接触した位置を記憶する。次に反対方向、つまり−X(または+X)方向に移動し、同様に冶具50とワイヤ電極7が接触した位置を記憶する。この記憶された2つの位置データの中心、つまり穴51のX方向の中心位置を求める。同様の手順で穴51のY方向の中心を求める。ここで求められた穴51の中心座標位置(x1,y1)を電装部20のメモリに記憶する。
なお測定精度を高めるために、これらの手順を複数回行い、得られた中心座標位置の平均値をとっても良い。
【0043】
次いで、ワイヤ電極7を一旦上下ガイドから外し、タッチプローブユニット100に制御信号を送り、プローブ102の先端点101を下降させる(図4(a)参照)。そして図9(b)に示したように、穴51の中へ先端点101が入る位置へ上下ガイド5、6を移動する。なおここで移動する位置は、先端点101が穴51の中へ入るのに支障のないおおよその位置が、予めメモリに記憶されている。
【0044】
次に+X(または−X)方向にガイド5、6を移動、つまりタッチブローブを移動させ冶具50と先端点101が接触した位置を記憶する。次に反対方向、つまり−X(または+X)方向に移動し、同様に冶具50と先端点101が接触した位置を記憶する。この記憶された2つの位置データの中心、つまり穴51のX方向の中心位置を求める。同様の手順で穴51のY方向の中心を求める。ここで求められた穴51の中心座標位置(x2,y2)を電装部20のメモリに記憶する。
【0045】
なお、測定精度を高めるために、これらの手順を複数回行い、得られた中心座標位置の平均値をとっても良い。またここでは、冶具50の穴51を基準位置としたが、冶具50のコーナ部を基準位置とし、そのための測定シーケンスを用いても良い。
これらの両測定結果の差分からオフセット量ΔのX成分Δx、Y成分Δyを求めることができる。Δx=x2-x1、Δy=y2-y1となる。これらを電装部20のメモリに記憶する。
【0046】
オフセット量ΔのZ成分Δzを求めるには、図9(c)に示したように、ワイヤ電極7を上ガイド5から取り外し、タッチプローブユニット100は退避させた状態で、例えばワークテーブル1の載置面2または治具50の上面に、上ガイド5を手動操作して接触さた時のZ座標値を求めて予め記憶しておく。これをz0とする。そして、タッチプローブユニット100を測定用の位置まで下降させた状態で、同じ面(ワークテーブル1の載置面2または治具50の上面)に接触させた時のZ座標値を求める。これをz3とすれば、オフセット量ΔのZ成分Δzは、Δz=z0−z3となる。これを電装部20のメモリに記憶する。以上でオフセット量の測定は完了する。
【0047】
●ステップS3、S15について;
画面1あるいは画面2で入力された位置P1へ上ガイド5を移動させる(位置P1に一旦位置決め)。既述の通り、P1のZ位置はこの移動でプローブがワーク30の上面31に接触(衝突)してしまわないように指定(入力)されているので、この移動は高速で行うことができる。
【0048】
この移動後、Z軸に沿ってタッチプローブユニット100を徐々に降下させ(低速降下)、その先端点101をワーク上面31に接触させる。前述した通り、この接触により接点信号が電装部20に送られ、接触が検出されることになる。なお、接触検出と同時にZ軸(プローブ)は自動的に移動停止する。そして、この接触検出時のXYZ位置を記憶する。位置P2、P3についても同様の手順で、ワーク上面31への接触時のXYZ位置を記憶する。
【0049】
ここで記憶された接触検出時のXYZ位置は、タッチプローブの先端点101がワークに接触したときの位置なので、前述のオフセット量ΔxΔyΔzを用いて、上ガイド位置(制御点)を求める。
測定点nの上ガイド位置(制御点)の座標(Xn,Yn,Zn)
=接触検出時の座標(xn,yn,zn)+オフセット量(Δx,Δy,Δz) (n=1,2,3)
【0050】
●ステップS4、S16について;
これら補正のステップでは、まずステップS3、S15で求められた測定点の上ガイド位置(制御点)の座標(Xn,Yn,Zn)より、ワークの傾きとワーク上面の3次元位置を求める。図10は、その求め方の例を説明する図である。ここでは説明を簡単にするために、ワークがXZ平面に対してのみ傾いているとしている。そのため、以下の説明では測定された2点のデータのみで傾きを求めることができるがこれは一例である。
【0051】
ワーク傾きθは θ=tan-1[(z2-z1)/(x2-x1)]で求めることができる。また、傾いたワーク上面のZ位置は Z=tanθ*X+b となる。
bの値は、下記の連立方程式を解くことにより求められる。
z1= tanθ*x1+b
z2= tanθ*x2+b
【0052】
また、基準面と傾いたワーク上面の交点Pのガイド位置は Px=(t-b)/ tanθ となる。 ここでtは入力された基準面高さにおけるZ座標である。(既値として登録されているテーブル面のZ座標と基準面高さの値から求めることができる。)
図11〜図13は、補正の流れを示す。先ず図11は、補正が行われた瞬間を表したものである。ワイヤ位置A(破線)は補正前のワイヤ位置である。補正が起動されると、まずワイヤ位置Aと基準面の交点座標Paを得る。これによりPxからの距離Daを求めることができる。次にPxを始点として傾いたワーク上面を距離Daだけ離れたワイヤ位置QとPaの差△1を求めると、△1=Da−Da*cosθとなる。
【0053】
次にワイヤ位置Qと傾いたワーク上面の交点を中心としてワイヤを傾ける(傾いたワークに対してワイヤが垂直になるようにする)ための上ガイド移動量△2Uと下ガイド移動量△2Lを求めると、△2U=(L−Da*sinθ−L1−L2)*tanθ、△2L=(Da*sinθ+L1+L2)*tan−θとなる。ここでL1は入力された基準面高さ、L2はテーブル−下ガイド間の距離(予め登録されている既値)。従って補正が行われた瞬間の上ガイド移動量△Uと下ガイド移動量△Lは、△U=△1+△2U、△L=△1+△2Lとなり、ワイヤはA‘の位置へ移動する。
【0054】
次に、図12は、ワイヤ位置Aからワイヤ位置Bへ垂直加工を行う場合である。先ず、Paと移動指令DよりPxからの距離Dbを求める。
Pxを始点として傾いたワーク上面を距離Dbだけ離れたワイヤ位置Qのガイド位置GはG=Px+Db*cosθとなる。ワイヤを傾けるための上ガイド移動量△2Uと下ガイド移動量△2Lは△2U=(L−Db*sinθ−L1−L2)*tanθ、△2L=(Db*sinθ+L1+L2)*tan−θとなる。従って、ワイヤ位置B‘での上ガイド位置BUと下ガイド位置BLは、BU=G+△2U、BL=G+△2Lとなる。
【0055】
次に、図13は、ワイヤ位置Aからワイヤ位置Bへテーパ加工を行う場合である。
一般的に移動指令Dはプログラム面における指令であり、基準面(ワーク上面)の指令ではない。基準面での移動量Duを求めるとDu=D+(L1−L3)*tanΦとなり、Paと基準面の移動指令Duより、Pxからの距離Dbを求める。
【0056】
前述の垂直加工と比べて指令されたΦの角度だけワイヤが傾くので、ワイヤを傾けるための上ガイド移動量△2Uと下ガイド移動量△2Lは△2U=(L−Db*sinθ−L1−L2)*tan(θ+Φ)、△2L=(Db*sinθ+L1+L2)*tan−(θ+Φ)となる。従って、ワイヤ位置B‘での上ガイド位置BUと下ガイド位置BLは、BU=G+△2U、BL=G+△2Lとなる。
【0057】
図14は、垂直加工の場合に、誤った基準面の値が設定(例えばオペレータの入力ミスや外部装置でのワーク厚さ測定ミス等)された場合の例である。垂直加工の場合、移動指令に対するワーク上のどの高さの移動量も同じであるので、距離Dbを求めるのには影響がない。従って本補正方法においては垂直加工の場合、基準面の値に関係なく正しく補正を行うことができる。
図15は、垂直加工の場合に、ワーク上面の位置が正しく測定されていなかった(ステップ14のプローブの取り付けオフセット量測定のミス等)場合の例である。
【0058】
垂直加工の場合、移動指令に対するワーク上のどの高さの移動量も同じであるので、補正対象面(傾いたワーク上面)の位置が違っても、正しい加工を行うことができる。
図16は、テーパ加工の場合に、誤った基準面の値が設定された場合の例である。テーパ加工の場合、ワークの高さ位置によって移動指令に対する移動量が変わるので、間違った基準面が指定されると、距離Dbの値が正しい基準面での移動量と異なり、正しい補正を行うことができない。
図17は、テーパ加工の場合に、ワーク上面の位置が正しく測定されていなかった場合の例である。
【0059】
この場合、誤ったワーク上面上に対して正しい補正を行うため、実際のワーク上面では正しい補正が行われない。
このように垂直加工においては、入力された基準面のデータ及び測定されたワーク上面の位置(測定されたプローブの取付けオフセット量の影響)は補正に影響を与えないので
これらを省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】ワイヤ放電加工において、ワークが傾斜している場合にワイヤを傾斜させて加工を行うことを説明する図で、(a)はワーク傾斜時にワイヤを傾斜させないで加工を行った場合を表わし、(b)はワーク傾斜時にワイヤを適正に傾斜させて加工を行った場合を表わしている。
【図2】本発明の実施形態で採用されるワイヤ放電加工機の概略構成を略示した図である。
【図3】ワークの設置姿勢が傾斜する様子を例示した図である。
【図4】タッチプローブとそのオフセットについて説明する図で、(a)は上ガイド5への取付け態様を示す概観図、(b)〜(d)は、それぞれタッチプローブユニット100の上ガイド5への取付けにおけるオフセットのX成分、Y成分、Z成分について説明するための正面図と2つの側面図1、2である。
【図5】モード設定画面を例示したものである。
【図6】垂直加工モード選択のデータ入力画面を例示したものである。
【図7】テーパ加工モード選択のデータ入力画面を例示したものである。
【図8】垂直加工モード選択時及びテーパ加工モード選択時のフローを示した図である。
【図9】タッチプローブのオフセット量の計測手順について説明する図で、(a)・(b)はオフセット量のXY成分の計測手順、(c)はオフセット量のZ成分の計測手順をそれぞれ表わしている。
【図10】ワークの傾きとワーク上面の3次元位置の求め方の例を説明する図である。
【図11】入力された基準面高さに基づいて補正が行われた瞬間を表しす図である。
【図12】ワイヤ位置Aからワイヤ位置Bへ垂直加工を行う場合における補正について説明する図である。
【図13】ワイヤ位置Aからワイヤ位置Bへテーパ加工を行う場合における補正について説明する図である。
【図14】垂直加工の場合に、誤った基準面の値が設定(例えばオペレータの入力ミスや外部装置でのワーク厚さ測定ミス等)された場合の例について、説明する図である。
【図15】垂直加工の場合に、ワーク上面の位置が正しく測定されていなかった(ステップ14のプローブの取り付けオフセット量測定のミス等)場合の例について説明する図である。
【図16】テーパ加工の場合に、誤った基準面の値が設定された場合の例について説明する図である。
【図17】テーパ加工の場合に、ワーク上面の位置が正しく測定されていなかった場合の例について説明する図である。
【符号の説明】
【0061】
1 ワークテーブル
2 載置面
3 X軸駆動機構
4 Y軸駆動機構
5 上ガイド
6 下ガイド
7 ワイヤ電極
8 Z軸駆動機構
9 U軸駆動機構
10 V軸駆動機構
11、13 ガイドローラ
12 ワイヤ供給部
14 ワイヤ巻取部
20 電装部
21 操作パネル
30 ワーク
31 上面(下面と平行な面ワーク面)
32 下面
33 加工点
34 加工線(加工済み)
40 スラッジ
50 治具
51 穴
100 タッチプローブユニット
101 タッチプローブの先端点
102 タッチプローブ
【出願人】 【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100082304
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 松司

【識別番号】100088351
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 秀雄

【識別番号】100093425
【弁理士】
【氏名又は名称】湯田 浩一

【識別番号】100102495
【弁理士】
【氏名又は名称】魚住 高博


【公開番号】 特開2008−44033(P2008−44033A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−219660(P2006−219660)