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【発明の名称】 ねじの加工方法
【発明者】 【氏名】布施 由之

【要約】 【課題】本発明はオイルを付着させることなく、連続高速作業でタップやダイスを損傷させることなく、低コストでねじを形成することができるねじの加工方法を得るにある。

【解決手段】タップあるいはダイスを用いてねじ孔形成部材あるいは丸棒部材にねじを形成するねじの加工方法において、ねじ形成時に前記タップあるいはダイスが加熱されるのを防止できるようにコンプレッサーからのエアーを吹き付けて冷却しながらねじ加工を行なうことでねじの加工方法を構成している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タップあるいはダイスを用いてねじ孔形成部材あるいは丸棒部材にねじを形成するねじの加工方法において、ねじ形成時に前記タップあるいはダイスが加熱されるのを防止できるようにコンプレッサーからのエアーを吹き付けて冷却しながらねじ加工を行なうことを特徴とするねじの加工方法。
【請求項2】
タップあるいはダイスに吹き付けるエアーは0.3〜0.6kg/平方cmで、エアーの吹き出し口はタップあるいはダイスより2mm〜10mm離れて設置したものであることを特徴とする請求項1記載のねじの加工方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はねじ孔やねじ棒を形成するねじの加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ねじ孔を形成する場合、ねじ孔形成部材にタップを用いて、ねじ孔形成部材の孔内にタップを回転させながら挿入して、ねじ孔を形成している。
また、連続的にねじ孔形成部材にねじ孔を形成する場合、タップにオイルを掛けてねじ孔を形成している。
【0003】
このようにタップにオイルを掛けてねじ孔を形成することにより、タップを損傷させることなく、長時間タップ作業を連続的に行なうことができるが、ねじ孔が形成されたねじ孔形成部材にオイルが付着して、除去作業を行なわなければならず、手数がかかりコスト高となるとともに、連続高速で作業を行なうと、短時間でタップが高温となり損傷するので、連続高速作業ができないという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、オイルを付着させることなく、連続高速作業でタップやダイスを損傷させることなく、低コストでねじを形成することができるねじの加工方法を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明はタップあるいはダイスを用いてねじ孔形成部材あるいは丸棒部材にねじを形成するねじの加工方法において、ねじ形成時に前記タップあるいはダイスが加熱されるのを防止できるようにコンプレッサーからのエアーを吹き付けて冷却しながらねじ加工を行なうことでねじの加工方法を構成している。
【発明の効果】
【0007】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0008】
(1)タップあるいはダイスを用いてねじ孔形成部材あるいは丸棒部材にねじを形成するねじの加工方法において、ねじ形成時に前記タップあるいはダイスが加熱されるのを防止できるようにコンプレッサーからのエアーを吹き付けて冷却しながらねじ加工を行なうので、タップあるいはダイスがエアーの吹き付けで高温になるのを防止することができる。
したがって、タップあるいはダイスが高温にならないため、タップあるいはダイスの材質の劣化が効率よく防止され、連続高速作業ができ、コストの低減を図ることができる。
【0009】
(2)前記(1)によって、ねじが形成される部材にオイルが付着しないので、ねじの形成後に従来のようにオイルの除去作業が不要であるとともに、切削粉をエアーの吹き付けで除去することができ、加工が容易でコストの低減を図ることができる。
【0010】
(3)前記(1)によって、タップあるいはダイスをエアーの吹き付けで冷却することができるので、オイルを付着させるものに比べ、3倍程の高速回転が可能で、タップあるいはダイスの寿命が6〜7倍長くなり、効率のよい低コスト加工ができる。
【0011】
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0013】
図1ないし図8に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1はプレス加工によって円筒状の孔2が形成されたねじ孔形成部材3の孔2にタップ4によってねじ孔5を形成するねじ孔形成加工機で、このねじ孔形成加工機1は前記ねじ孔形成部材3をスライド移動可能に支持するチャンネル状の溝6を有し、前記タップ4の下部位置に貫通孔7を有する支持部材8と、この支持部材8に支持されてスライド移動しながら供給されるねじ孔形成部材3の孔2にタップ4を正・逆回転しながら下降、上昇を繰り返しながらねじ孔5を形成する、従来から使用されているねじ孔形成加工機本体9と、このねじ孔形成加工機本体9のタップ4が正回転して下降する場合には上方へ移動し、ねじ孔5が形成されたねじ孔形成部材3Aを下方へ落下させ、タップ4が逆回転して上昇する場合には、スライド移動してくるねじ孔5が形成されたねじ孔形成部材3Aを停止させて、次のねじ孔形成部材3の孔2をタップ4が挿入される部位に停止するように下方へ移動して停止させるストッパー機構10と、前記正・逆回転し、上下移動するタップ4にエアーを吹き付け、該タップ4を冷却するとともに、切り粉を吹き飛ばすエアー冷却装置11とで構成されている。
【0014】
前記エアー冷却装置11はコンプレッサー12と、このコンプレッサー12からのエアーを0.3〜0.6kg/平方cmに圧力調整器13で調整して、前記タップ4より2mm〜10mm、最適には2mm〜5mm程離れた所より吹き出すように、前記支持部材8あるいはねじ孔形成加工機本体9に取付けられる取付け具14で取付けられたエアーホース15とで構成されている。
なお、タップ4に吹き付けるエアーはタップ4が上部に位置した時に、タップ4の先端部へ吹き付けれるように配置することにより、より効率よくタップ4をエアーで冷却することができる。
また、エアーホース15の先端部に内径が4mm程度の金属材製のノズルを取付け、該ノズルの中央部がタップ4の先端部の中央部に位置するように配置して使用してもよい。
【0015】
上記構成のねじ孔加工機1はねじ孔形成部材3の孔2にタップ4でねじ孔5を形成している時に、エアー冷却装置11でエアーをタップ4に吹き付けて冷却しながら切り粉を吹き飛ばすため、タップ4を従来の3倍程の連続高速回転させても、タップ4を損傷させるような加熱が防止され、6〜7倍の長期間使用できる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0016】
次に、図9ないし図15に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0017】
図9ないし図12に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、支持部材8に支持されてスライド移動しながら供給されるねじ棒形成部材16の棒17の先端部にダイス18を正・逆回転しながら下降、上昇を繰り返しながら比較的に短い雄ねじ19を形成する、従来から使用されているねじ棒形成加工機本体20を用いた点で、このようなねじ棒形成加工機本体20を用いて、加工時にダイス18にエアーを吹き付けて冷却するとともに、切り粉を吹き飛ばしてねじの加工方法を行なっても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0018】
図13ないし図15に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、外周部に複数個のねじ孔形成部材3を支持させる支持部21が形成され、タップ4の上昇後に所定角度回転して、次のねじ孔形成部材3の孔2にねじ孔5を形成することができる円板状の支持部材22を用いたねじ孔形成部材支持装置23を用いた点で、このようなねじ孔形成部材支持装置23を用いて支持部材22の支持部21に手作業あるいはロボットを用いてねじ孔形成部材3を供給しながらエアー冷却装置11でタップ4にエアーを吹き付けながらねじ孔5を形成するとともに、ねじ孔5が形成されたねじ孔形成部材3Aを手作業あるいはロボットを用いて排出しながらねじの加工を行なってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は連続的にタップやダイスを用いてねじを形成する産業に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の正面図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の側面図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態のねじ孔形成部材の支持状態を示す一部破断正面図。
【図4】本発明を実施するための最良の第1の形態のねじ孔形成部材の支持状態を示す側面図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態のねじ孔形成部材の支持状態を示す平面図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態のストッパー機構のストッパー作動時の説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態のねじ孔形成部材の説明図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態のねじ孔を形成したねじ孔形成部材の説明図。
【図9】本発明を実施するための第2の形態の正面図。
【図10】本発明を実施するための第2の形態の側面図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態のねじ棒形成部材の支持状態を示す平面図。
【図12】本発明を実施するための第2の形態のねじ棒形成部材の説明図。
【図13】本発明を実施するための第3の形態の正面図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の側面図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態のねじ孔形成部材の支持状態を示す平面図。
【符号の説明】
【0021】
1:ねじ孔形成加工機、 2:孔、
3、3A:ねじ孔形成部材、 4:タップ、
5:ねじ孔、 6:溝、
7:貫通孔、 8:支持部材、
9:ねじ孔形成加工機本体、 10:ストッパー機構、
11:エアー冷却装置、 12:コンプレッサー、
13:圧力調整器、 14:取付け具、
15:エアーホース、 16:ねじ棒形成部材、
17:棒、 18:ダイス、
19:雄ねじ、 20:ねじ棒形成加工機本体、
21:支持部、 22:支持部材、
23:ねじ孔形成部材支持装置。
【出願人】 【識別番号】307015482
【氏名又は名称】布施 由之
【出願日】 平成19年6月4日(2007.6.4)
【代理人】 【識別番号】100080838
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 光康


【公開番号】 特開2008−296349(P2008−296349A)
【公開日】 平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願番号】 特願2007−147618(P2007−147618)