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【発明の名称】 ねじ切り装置
【発明者】 【氏名】フランコ リゴローネ

【氏名】レナート ロタ

【氏名】オスカー ゲルヴァソーニ

【要約】 【課題】装置の小型化が行えるとともに、さまざまな金属で、最小粗度のねじ切り表面を有するねじを製造することができるねじ切り装置を提供する。

【解決手段】数値制御旋盤のねじ切り装置1には、内部回転駆動本体10を有する支持組立体2が設けられている。その内部回転駆動本体10は、ねじ切りされる工作物と向かい合う面に設けられ、そして、複数のねじ切り工具で構成されている。さらに、その内部回転駆動本体10には、ねじ切り工具を回転駆動させる支持組立体に内蔵されているステータ8に連結されているローター9が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のねじ切り工具で構成されている内部回転駆動本体を有する支持組立体が設けられたねじ切り装置において、
前記回転駆動本体が、ねじ切り工具を回転駆動させる支持組立体に内蔵のステータに連結されていたローターを備えていることを特徴とするねじ切り装置。
【請求項2】
前記ステータが、冷却用及び潤滑用の流体を流すための円周の溝が複数設けられたスリーブによって、取り囲まれていることを特徴とする請求項1記載のねじ切り装置。
【請求項3】
前記冷却用及び潤滑用の流体を通す流路が、前記支持組立体の内部に設けられ、そして、前記支持組立体から前記流体を排出する排出口が、前記支持組立体に設けられていることを特徴とする請求項1記載のねじ切り装置。
【請求項4】
前記ねじ切り装置が、前記ローター及び前記ステータに電力供給するための複数の電源ケーブルと、ねじ切り装置に圧力をかける複数の圧力ダクトと、の両方を収容しているインターフェースを、さらに備えていることを特徴とする請求項1記載のねじ切り装置。
【請求項5】
前記インターフェースが、前記ねじ切り装置と機械加工工具との間に設けられていることを特徴とする請求項4記載のねじ切り装置。
【請求項6】
前記ローター及び前記ステータが、前記駆動本体に連結されている速度センサによって検出された速度に基づき、制御されることを特徴とする請求項4記載のねじ切り装置。
【請求項7】
前記ローター及び前記ステータが、MRAS(モデル規範制御システム)の制御システムによって制御されることを特徴とする請求項6記載のねじ切り装置。
【請求項8】
前記冷却用及び潤滑用の流体が、さらに機械加工工具を冷やしたり、潤滑にしたりするために適用されることを特徴とする請求項3記載のねじ切り装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、数値制御旋盤で用いられるねじ切り装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、医療分野では、患者の骨格にねじ込むために、ねじ、ステム、その他医療用部品などが用いられていることが知られている。
【0003】
現在のところ、医療・歯科分野で用いられるねじ切り部品を製造するための従来技術での最良方法として、いわゆる「回転」ねじ切り方法、または、ねじ切り旋回方法といった、詳細に設計された切断方法がある。
【0004】
従来の方法は、可変のピッチねじ、非常に長いピッチのねじ、のこ歯ねじ、角度付きねじ、可変ののこ歯ねじなどといった、さまざまなねじ切り部分を製造することが可能である。ねじ切り部分の形状の選択は、そのねじがねじ込まれる特定の骨格によって決まることは明らかである。
【0005】
従来の機械加工方法では、技術的問題なく数値制御旋盤で異なるねじ切りを製造することができる。しかしながら、ステンレス鋼やチタンといった非常に硬い金属では、機械加工できないことがある。
【0006】
ねじの表面品質は、上述のねじ切り切断方法で用いられる工具を駆動させる連鎖に存在する隙間によって決まることは、従来の技術から周知である。
【0007】
しかしながら、上述のねじを製造する従来の方法は、連続的な切断方法ではなく、フライス盤加工のような断続切削作業方法である。また、このタイプの機械加工は駆動装置にかなり圧力を加える。さらに、避けられない隙間のせいで、結果として生じるねじの表面は、機械加工による欠陥や断片で必然的に影響を受ける。
【0008】
通常、従来の装置では、ねじ切り工具は、一連のギアを通ってモーターを動かすことにより、駆動される。その一連のギアは、適切な相互かみ合いを提供するために最小の隙間を必要とする。したがって、たとえ隙間が最小であったとしても、結果として生じるねじ表面の精度と品質に、マイナスに影響を及ぼす。
【0009】
さらに、上述の不要の隙間を制限するために、従来のギアは、モーターによる回転で機械加工工具を駆動させるように設計されているベルト変速装置と入れ替わってきている。
【0010】
しかしながら、この方法には、駆動モーターから機械加工工具まで回転運動を伝える必要があるので、ベルト形状で弾力性のある要素を使用しなければならないといった欠点がある。また、駆動ベルトの使用は、連続制御される機械加工工具の回転運動で、不必要のぐらつきを発生させる。さらに、駆動ベルトは、避けられない擦り切れや、繰り返しその張力を維持するために、周期的な調整をしなければならない。
【0011】
したがって、ねじ切り工具を回転で動かすために用いられる上述のギアの装置や、駆動ベルトを備えたねじ切り装置では、装置の全体のサイズが不必要に大きくなってしまう。
【0012】
そして、旋回ねじを製造するために設計された“ターボねじ切り装置”と呼ばれる従来のねじ切り装置では、ねじ螺旋を行うためのヘッド/スピンドルを有する組立体の回転駆動が必ず必要である。また、さまざまな種類のねじを製造するため、ねじ切り作業中、工作物に対して衝撃を与えないように、水平面に対してねじ切りヘッドを傾けて、かつ、円錐状の内部構造を有するツールホルダスピンドルを設けることが不可欠である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
そこで、本発明の目的は、上記のような従来の装置の問題点をなくし、いろいろな金属断片でさまざまなピッチのねじと、最小粗度のねじ切り表面と、を提供するために、ねじ切り切断方法を向上させることである。そしてさらに、ねじ切り工具を回転操作するために用いられた従来のギア縦続接続や、ベルト駆動を省くことである。
【0014】
本発明によれば、本発明の目的は、医療分野で用いられるように設計されているねじ切り装置によって達成される。本発明のねじ切り装置は、内部回転駆動本体を有する支持組立体で構成されている。前記回転駆動本体は、ねじ切りされる工作物と向かい合う面に設けられ、複数のねじ切り工具で構成されている。さらに、前記回転駆動本体は、前記支持組立体に組み込まれているステータに動作可能なように連結されているローターを備えている。
【0015】
好ましくは、前記ステータが、冷却用の流体を循環させるための複数の溝を外周に有するステータであることが望ましい。
【0016】
前記ステータは、冷却用及び潤滑用の流体を流すための円周の溝が複数設けられているスリーブによって、取り囲まれている。前記冷却用及び潤滑用の流体は、前記支持組立体の内部に設けられた流路の開口部を通って入り、前記支持組立体に設けられた排水口を通って排出する。
【0017】
また、前記ねじ切り装置が、前記ローター及び前記ステータに電力供給するための複数の電源ケーブルと、ねじ切り装置に圧力をかける複数の圧力ダクトと、の両方を収容しているインターフェースをさらに備えていることが好ましい。
【0018】
前記ねじ切り装置と機械加工工具との間に、インターフェースが設けられている。
【0019】
好ましくは、モーターを制御する速度センサが、回転駆動本体に連結されて設けられていることが望ましい。
【0020】
回転本体を駆動するモーターは、MRAS(モデル規範制御システム)タイプの制御装置で、都合よく制御させることが可能である。それにより、速度センサや回転センサを設ける必要がなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1に示すように、本発明によるねじ切り装置1は、支持組立体2を備えている。その支持組立体2には、冷却用の流体や循環用の流体4を供給するために、その流体を通す開口部3が、前記支持組立体2に設けられている。
【0023】
前記支持組立体2は、ここで図示されていない工作機械のスライドの上に取り付けられる。
【0024】
以下で詳細に明らかにされるように、前記冷却用及び潤滑用の流体4は、開口部3から入り、ここで図示されていない支持組立体2の流路を通り、排水口5を通って排出される。
【0025】
冷却用流体4は、前記支持組立体から排出される前に、環状のスリーブ7に設けられた複数の溝6を通る。前記スリーブ7は、駆動本体10と一体に形成されているローター9と共に動作するステータ8を取り囲んでいる。前記駆動本体10は、領域11で、機械加工する棒12のような複数の機械加工工具(図1には示されていない)を支えている。図2は、前記ローター9と一体形成されている駆動本体10を示す断面図である。前記駆動本体10は、前記ステータ8と前記ローター9を介して回転によって駆動する。
【0026】
前記ステータ8は、複数の溝6を有する前記スリーブ7と動作可能なように連結される。そして、前記複数の溝6には、発生した熱を逃がすための冷却用流体が供給される。
【0027】
図2では、棒12の端部をねじ切りするためのねじ切り工具の配置と領域11の配置が明らかに示されている。
【0028】
支持組立体2の排水口5から排出される冷却用流体4は、図1で示すように、スリーブ7の溝6を通って、前記駆動本体10を冷却する冷却用の流体として用いられるだけでなく、最終的に望ましい長さまで切られる棒12の端部に、ねじ切り部分13を形成するときのねじ切り工具を冷却するときにも用いられる。つまり、排水口5を通って支持組立体2から排出する冷却用の流体4は、自由にねじ切り工具にかけることが可能である。
【0029】
ねじ切り作業が終了した後、前記流体4はろ過され、再び冷却するための前記溝6に送られる。
【0030】
さらに、図2で示すように、回転駆動する駆動本体10は、精密な軸受14により、しっかりと前記支持組立体2で支えられている。
【0031】
したがって、上述の駆動本体10と一体に形成されているローター9、支持組立体2に固定して取り付けられるトロイダル状のステータ8、前記ステータ8を取り囲んでいるスリーブ7の溝6、精密な軸受14により、一連のギア、台形の駆動ベルトなどを含む従来の駆動組立体を用いることなく、機械加工工具を非常に高い精度で直接駆動させることが可能である。
【0032】
さらに、前記ねじ切り装置1は、確実に駆動し、前記ステータ8と前記ローター9を制御するインターフェース20を備えている。好ましくは、前記インターフェース20が動作可能なように数値制御装置(図示せず)に連結されていることが望ましい。
【0033】
前記インターフェース20は、装置に機械加工の切りくずが積もらないように、また、回転部品が消耗しないよう防止するために、加圧される。
【0034】
ゆえに、電源ケーブルの通路と加圧される作業環境との両方を備えているインターフェースは、コンパクトで、動作可能な可撓性の装置を作ることが可能である。また、その可撓性の装置は、あとから変更の必要もなく、所望の単軸工作機械や所望の多軸工作機械のスライドによって簡単に、すばやく支えられることができる。
【0035】
図3は、支持組立体2の駆動本体10の断面図を示している。同図で示すように、駆動本体10には、ステータ8と共に形成されるローター9が設けられている。また、駆動本体10は、図示されていないねじ切り工具を支える。前記ローター9は、同期ブラシレスモーター(例えば、ジェノア社製のモーションコントロールのモーター)で形成されている。図3で明らかに示しているように、円周の溝6はスリーブ7に形成され、冷却用の流体4が流れる。例えば、ステータ8をしっかりと冷やすために、温度調整するための流体が、図示されていない中央装置の開口部3の中を通って、円周の溝6に流れる。また、排水口5(図1)を通ってねじ切り装置1の支持組立体2から排出された前記流体4は、前記ステータ8を円滑にして、冷やすために、領域11で確実に機械加工工具に送ることができる。さらに、棒12の端部である結果として生じるねじ切り部分13から機械加工の切りくずを取り除くことができる。
【0036】
図2の番号21は、インターフェースの固定部分を示し、番号22は、駆動本体10の回転速度を検出するための速度センサの回転部を示す。
【0037】
本発明の上述した実施形態によれば、さらに、装置の小型化と装置動作の可撓性を向上させるために、速度センサを削除することが可能である。つまり、モーターの動作電流を読み出すことにより回転速度を検出することができるため、速度センサを設置しなくても、モデル規範制御システム(MRAS)により制御されるように、確実にモーターを制御することができる。
【0038】
したがって、非常に簡単で、コンパクトな構成のねじ切り装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係るねじ切り装置の概略部分断面図である。
【図2】図1に示されたねじ切り装置の断面図である。
【図3】支持組立体に内蔵されているステータと、そのステータに連結されているローターとを示す概略部分断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 ねじ切り装置
2 支持組立体
3 開口部
4 流体(冷却用及び潤滑の流体)
5 排水口
6 溝
7 スリーブ
8 ステータ
9 ローター
10 駆動本体
【出願人】 【識別番号】508122046
【氏名又は名称】ギルドメイスター イタリアーナ ソシエタ ペル アチオニ
【出願日】 平成20年4月21日(2008.4.21)
【代理人】 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄

【識別番号】100108017
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 貞男

【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄


【公開番号】 特開2008−272926(P2008−272926A)
【公開日】 平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願番号】 特願2008−109824(P2008−109824)