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電動タッピングマシンおよびそのタップ切り替えシステム - 特開2008−155349 | j-tokkyo
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【発明の名称】 電動タッピングマシンおよびそのタップ切り替えシステム
【発明者】 【氏名】中山 貴一

【要約】 【課題】電動タッピングマシンにおいて、タップの切り替えを自動で認識し、タップ切り替え時間を短縮できるシステムを提供すること。

【解決手段】タップ切り替えシステム1は、タッピングマシン5の回転軸駆動モータ6と送り軸駆動モータ7を制御するモータコントローラ2と、タップを検知するタップ検知センサ3とを備え、モータコントローラ2にはタップ検知センサ3から伝達される情報に基づきタップごとの加工条件指令データを選択する指令データ選択手段21と、それにより選択された加工条件指令データを各モータ6、7に対して指令する加工条件指令手段22とが備えられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動タッピングマシンにおける異種タップ切り替えの認識およびタップ加工条件の指令を自動的に行うタップ切り替えシステムであって、該システムは、タッピングマシンの回転軸駆動モータおよび送り軸駆動モータの駆動を制御するモータコントローラと、選択されるタップを検知するためのタップ検知センサとを備えて構成され、該モータコントローラには、該タップ検知センサから伝達される情報受信に基づいてタップごとの加工条件指令データを選択する指令データ選択手段と、該指令データ選択手段により選択された加工条件指令データを各モータに対して指令する加工条件指令手段とが備えられていることを特徴とする、電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
【請求項2】
前記加工条件は、前記回転軸駆動モータについてはタップ種に応じた回転速度、前記送り軸駆動モータについてはタップ種に応じた移動距離および移動速度であることを特徴とする、請求項1に記載の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
【請求項3】
前記タップ検知センサは各タップ種ごとに付設され、各タップが選択される動作に伴って各タップの固有に係る検知信号が前記モータコントローラに伝達されることを特徴とする、請求項1または2に記載の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
【請求項4】
各タップは非装着時は待機センターに収容されており、前記タップ検知センサは該待機センターに設けられ、各タップが選択される動作に伴って各タップの固有に係る検知信号が前記モータコントローラに伝達されることを特徴とする、請求項1または2に記載の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
【請求項5】
前記タップ検知センサはタッピングマシンに付設され、該タッピングマシンに装着されたタップ種を検知するものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載のタップ切り替えシステムと、該システムを構成する前記モータコントローラによる制御によってそれぞれ駆動する回転軸駆動モータおよび送り軸駆動モータとを備えてなることを特徴とする、電動タッピングマシン。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は電動タッピングマシンおよびそのタップ切り替えシステムに係り、特に、タップの切り替えを自動で認識し、タップ切り替え時間の短縮を実現することのできる、電動タッピングマシンにおけるタップ切り替えシステムおよびそれを利用した電動タッピングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
機械部品等にネジ切り作業を行う場合、作業を効率的かつ迅速に行うことのできる手段として、電動タッピングマシンがある。しかし電動タッピングマシンにおいても、具体的に指定されたネジ径のタップを使用する必要があることは変わらない。
【0003】
さて、電動タッピングマシンにおけるタップの切り替えに関する先行技術の状況を探るため、下記により検索調査を行った。
使用データベース:特許電子図書館(特許庁)
使用検索メニュー:特許実用新案公報テキスト検索
検索条件:(FI=B23G1/16?)AND{要約+請求の範囲=AND タップAND(切替OR 切り替)}
対象公報:特許公開公報、特許公報、実用新案公開公報、実用新案公報
検索日:平成18年12月9日
【0004】
その結果、下記の検索調査結果を得た。
検索結果:のべ5件(特許公開公報、特許公報)
そのうち、後掲特許文献1に開示されているものは、タップの送り用ハンドルの操作に連動してタップの回転方向を切換えるというものである。また特許文献2に開示されているものは、自動送りのロック機構と、フローティング機構の切り換えを確実に行えることを目的としたものである。
【0005】
【特許文献1】特開平11−262817号公報「タッピング装置」
【特許文献2】特開平7−314250号公報「自動送り装置付タッピングボール盤の安全装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
さて、タッピングマシンにおけるタップの切り替え方法について考察する。従来のタッピングマシンは、送り軸と回転軸の同期を、電気的な指令ではなくギヤおよびプーリー径変更による機構で行うものであったため、タップ切り替えには、プーリー径変更(ベルト組み替え)とギヤ変更の各作業を必要とするものだった。そしてこれらの作業には15〜20分もの長時間を要しており、より迅速なタップ切り替え方法が求められている状況であった。
【0007】
しかし、上述の検索調査で検索された各技術を含め、指定されたネジ径のタップを選択するためにタップの切り替えを自動で認識することによって、タップ切り替え時間の短縮、ひいてはネジ切り作業の効率化を図るための提案は、未だ為されていない。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を除き、タップの切り替えを自動で認識し、タップ切り替え時間の短縮、切り替えられたタップに応じたネジ切り作業の条件の切り替えの迅速化を実現し、ひいてはネジ切り作業の効率化を実現することのできる、電動タッピングマシンにおけるタップ切り替えシステム、およびそれを利用した電動タッピングマシンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明者は上記課題について検討した結果、各ネジ径のタップを認識可能な検出センサを用いる構成によって上記課題の解決が可能であることを見出し、本発明に至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
【0010】
(1) 電動タッピングマシンにおける異種タップ切り替えの認識およびタップ加工条件の指令を自動的に行うタップ切り替えシステムであって、該システムは、タッピングマシンの回転軸駆動モータおよび送り軸駆動モータの駆動を制御するモータコントローラと、選択されるタップを検知するためのタップ検知センサとを備えて構成され、該モータコントローラには、該タップ検知センサから伝達される情報受信に基づいてタップごとの加工条件指令データを選択する指令データ選択手段と、該指令データ選択手段により選択された加工条件指令データを各モータに対して指令する加工条件指令手段とが備えられていることを特徴とする、電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
(2) 前記加工条件は、前記回転軸駆動モータについてはタップ種に応じた回転速度、前記送り軸駆動モータについてはタップ種に応じた移動距離および移動速度であることを特徴とする、(1)に記載の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
(3) 前記タップ検知センサは各タップ種ごとに付設され、各タップが選択される動作に伴って各タップの固有に係る検知信号が前記モータコントローラに伝達されることを特徴とする、(1)または(2)に記載の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
(4) 各タップは非装着時は待機センターに収容されており、前記タップ検知センサは該待機センターに設けられ、各タップが選択される動作に伴って各タップの固有に係る検知信号が前記モータコントローラに伝達されることを特徴とする、(1)または(2)に記載の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
(5) 前記タップ検知センサはタッピングマシンに付設され、該タッピングマシンに装着されたタップ種を検知するものであることを特徴とする、(1)または(2)に記載の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム。
(6) (1)ないし(5)のいずれかに記載のタップ切り替えシステムと、該システムを構成する前記モータコントローラによる制御によってそれぞれ駆動する回転軸駆動モータおよび送り軸駆動モータとを備えてなることを特徴とする、電動タッピングマシン。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電動タッピングマシンおよびそのタップ切り替えシステムは上述のように構成されるため、これによれば、ネジ径の異なる複数のタップの切り替えを自動的に認識して、切り替えられたタップに応じたネジ切り作業の条件の切り替えの迅速化を実現することができる。つまり、ネジ切り作業に必要な回転と送りの移動速度および移動距離は、自動で切り替えることができる。結局、タップ切り替えを自動認識できることにより、従来は15〜20分程度もかかっていたところ、本発明によれば10秒程度の時間で済ませることができる。つまり、タップ切り替え作業の所要時間を約10%、あるいはそれ以下にまで劇的に短縮することができ、ひいてはネジ切り作業の大幅な効率化、さらにはタッピングマシン利用の大幅な高度化を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステムの基本構成を示すブロック図である。図示するように本タップ切り替えシステム1は、電動タッピングマシン5における異種タップ切り替えの認識およびタップ加工条件の指令を自動的に行うためのシステムであって、タッピングマシン5の回転軸駆動モータ6、および送り軸駆動モータ7の駆動を制御するモータコントローラ2と、選択されるタップを検知するためのタップ検知センサ3とを備えて構成される。
【0013】
さらにモータコントローラ2には、タップ検知センサ3から伝達される情報受信に基づいてタップごとの加工条件指令データを選択する指令データ選択手段21と、該指令データ選択手段21により選択された加工条件指令データを各モータ6、7に対して指令する加工条件指令手段22とが備えられていることを、基本的な構成とする。図中、本タップ切り替えシステム1の基本構成は、一点鎖線の枠内に含まれている。
【0014】
かかる構成により本タップ切り替えシステム1によれば、電動タッピングマシン5に用いられるタップが選択されると、その選択〜電動タッピングマシン5への装着の過程中において、そのことがタップ検知センサ3によって検知され、検知された情報は指令データ選択手段21に伝達されて、そこにおいて予め本システム1中に蓄積保存されているタップごとの加工条件指令データが選択され、ついで加工条件指令手段22において、選択された加工条件指令データが回転軸駆動モータ6および送り軸駆動モータ7に対して指令される。
【0015】
指令データ選択手段21により選択され、加工条件指令手段22により指令される加工条件指令データに係る具体的な加工条件は、回転軸駆動モータ6についてはタップ種に応じた回転速度、送り軸駆動モータ7についてはタップ種に応じた移動距離もしくは移動速度またはその双方とすることができる。
【0016】
上記加工条件指令による制御を受けて各モータ6、7は、選択されたタップ8に固有の加工条件(回転速度や移動速度など)にて駆動され、電動タッピングマシン5におけるネジ切り加工作業の作動がなされる。このようにして本システム1により、電動タッピングマシン5における異種タップ切り替えの認識およびタップ加工条件の指令が自動的に行われ、それに基づいて、個別のタップに対応した各軸の駆動制御が、モータ6、7を介してなされる。
【0017】
図においては、指令データ選択手段21および加工条件指令手段22はともにモータコントローラ2中に含まれた機能として記載されているが、各手段21、22の設備態様はこれに限られず、モータコントローラ2とは別個のものとして構成してもよい。すなわち本願にいう、モータコントローラに指令データ選択手段および加工条件指令手段が「備えられている」には、モータコントローラ2に各手段21、22が別個の要素として接続されている場合も含む。
【0018】
タップ切り替えを自動認識することにより、タップ切り替え時間を大幅に短縮することが可能になった。具体的には、従来はタップ切り替えに伴う加工条件設定変更の作業が15〜20分かかったところ、本発明によれば、同条件下で、10秒程度までにも短縮することができた。
【0019】
これは、従来技術のタップ切り替えにはプーリー径とギヤ変更の各作業が必要だったところ、本発明切り替えシステムを用いれば、切り替え作業を電気的に制御できるためである。所要時間の短縮効果は、従来技術の約10%あるいはそれ以下となり、劇的なものである。
【0020】
図2は、本発明の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステムの第一実施例を示す説明図である。図には、本例システム21とそれにより駆動される電動タッピングマシン25が示されている。図示するように本例システム21は、各ネジ径のタップ28A、28B、28C、・・・28X毎に検出センサ23A、23B、23C、・・・23Xが配置され、これらによる検出信号がモータコントローラ22側に伝達されるよう構成される。図示しないが、モータコントローラ22には上述のように、指令データ選択手段および加工条件指令手段が備えられている。
【0021】
かかる構成により本例システム21では、特定のタップ(図では28X)が選択される動作に伴って、そのタップ28Xに係る検出センサ23Xから検知信号が指令データ選択手段21側に伝達され、上述したように、指令データ選択手段による対応する指令データの選択、加工条件指令手段による各モータ26、27に対する加工条件指令がなされ、電動タッピングマシン25の作動がなされる。
【0022】
図3は、本発明の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステムの第二実施例を示すブロック図である。図示するように本例タップ切り替えシステム31は、各タップ38A、38B、・・・38X、・・・38Nが非装着時は待機センター380に収容されており、タップ検知センサ33は待機センター380に設けられている他は、第一実施例のシステム21と同様の構成である。図中、本タップ切り替えシステム31の基本構成は、一点鎖線の枠内に含まれている。
【0023】
本例システム31における待機センター380とは、各種のタップ38A等が一括して収容されている機能ないしは手段をいい、その具体的形態は限定されない。たとえば、単一の箱の中に各タップ38A等がそれぞれ位置を特定して収容されており、個別のタップ38X等が選択されて移動することによって、つまり待機センター380内の特定位置を離れることによって、当該移動したタップが特定のタップ38X等であることがタップ検知センサ33によって検知される、という方式をとることができる。
【0024】
本例システム31はかかる構成をとることにより、各タップ38X等が選択される動作に伴ってタップ検知センサ33がそれを検知し、各タップ38X等の固有に係る検知信号がタップ検知センサ33からモータコントローラ32側に伝達される。以後の動作は、上述第一実施例と同様である。
【0025】
図4は、本発明の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステムの第三実施例を示すブロック図である。図示するように本例システム41は、タップ検知センサ43がタッピングマシン45に付設され、タッピングマシン45に装着された特定のタップ48Xを検知するものであることを、特徴的構成とする他は、第一実施例のシステム21と同様の構成である。図示された電動タッピングマシン45上におけるタップ検知センサ43の付設位置は例示であり、特に限定されない。図中、本タップ切り替えシステム41の基本構成は、一点鎖線の枠内に含まれている。
【0026】
本例システム41はかかる構成をとることにより、タッピングマシン45に装着されたタップが特定のタップ48Xであることがタップ検知センサ43により検知され、タップ48Xの固有に係る検知信号がタップ検知センサ43からモータコントローラ42側に伝達される。以後の動作は、上述第一実施例と同様である。
【0027】
上述のいずれかのタップ切り替えシステムによれば、これを備え、かつ当該システム中のモータコントローラによる制御によって回転軸駆動モータおよび送り軸駆動モータが駆動される電動タッピングマシンを構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の電動タッピングマシンおよびそのタップ切り替えシステムには、タップの切り替えを自動的に認識して、タップ切り替え時間を短縮すること、その他の利点がある。殊に、タップ切り替え作業の所要時間を、従来技術の約10%、あるいはそれ以下にまでも劇的に短縮でき、ネジ切り作業の大幅な効率化、さらにはタッピングマシン利用の大幅な高度化を実現することができる。したがって、FA機器分野などで非常に利用価値が高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステムの基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステムの第一実施例を示す説明図である。
【図3】本発明の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステムの第二実施例を示すブロック図である。
【図4】本発明の電動タッピングマシンのタップ切り替えシステムの第三実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0030】
1、21、31、41…電動タッピングマシンのタップ切り替えシステム
2、22、32、42…モータコントローラ
21、321、421…指令データ選択手段
22、322、422…加工条件指令手段
20A、20B、20C、20X…タップ収容ケース
29…機械加工部品(ネジ切り加工対象)
3、23A、23B、23C、23X、33、43…タップ検知センサ
380…待機センター
5、25、35、45…電動タッピングマシン
251…タップ装着移動台
252…基台
6、26、36、46…回転軸駆動モータ
7、27、37、47…送り軸駆動モータ
8、28A、28B、28C、28X、38A、38B、38N、38X、48X…タップ

【出願人】 【識別番号】000203634
【氏名又は名称】多摩川精機株式会社
【出願日】 平成18年12月26日(2006.12.26)
【代理人】 【識別番号】100119264
【弁理士】
【氏名又は名称】富沢 知成


【公開番号】 特開2008−155349(P2008−155349A)
【公開日】 平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願番号】 特願2006−349908(P2006−349908)