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チップソーの切刃構造 - 特開2008−105130 | j-tokkyo
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【発明の名称】 チップソーの切刃構造
【発明者】 【氏名】吉田 勇喜

【氏名】藤田 幹雄

【氏名】藤田 親

【氏名】藤田 由子

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸孔を有する円板の周縁部に多数の硬質チップを取り付け、その硬質チップに前記軸孔の軸線と平行に形成した刃先を設けたミーリング形チップソーにおいて、前記刃先を幅方向中央部に残された第1切刃と、その第1切刃の両端部から幅方向外方に向かって高さを減じる浅い面取り角度で面取りされた第2切刃とで構成してなる切刃構造。
【請求項2】
請求項1において、前記第1切刃と2個の第2切刃との刃幅を大略同じ大きさとしてなる切刃構造。
【請求項3】
請求項1において、前記浅い面取り角度を8度から16度の範囲に設定してなる切刃構造。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼管を切断するのに好適なミーリング形のチップソーに関するもので、特に、その刃先形状の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ステンレス管、鋼管などの円管、あるいは中実の丸棒など、断面が円形の材料(以下、単に材料管という)を切断するのに使用する切断機50は、図6で示すように、支持台51の上にクランプ手段52と、チップソー53を支持し前記クランプ手段52の方向へ回動可能に支持した支持腕部54とを取り付けた構成を有する。そして、材料管55をクランプ手段52によって支持台51に固定し、上方から支持腕部54を下方へ回動させ、チップソー53を材料管55の外面に押し当てて切断している。
【0003】
従来、前記チップソー53は材料管55たる丸棒や円管を切断する場合、切断して得られる鋼管の端面の面粗度を良好にするため、刃先の外端を軸線と平行に研削した、いわゆる、ミーリング形のチップソー53が多く用いられている。ミーリング形チップソー53の刃先をなす硬質チップ56の形状は、図5で示すように、回転軸の軸線と平行に研削された刃先56aをもち、その刃先56aの両角部に45度の角度で小さな面取り56b、56bを設けて切刃の耐久性を増すよう設定されていた。なお、56cは切削屑の逃がし溝である(特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、前記ミーリング形チップソー53による切断は、丸棒や円管のような円形の外面を持つ材料を切削する際、互いに接触する材料管55と刃先56aとの関係が平行で、刃先56aと材料管55との接触長さが大きいので、両者が接触するとき食い込むことなく滑ってしまい刃先の磨耗を助長させたり、切断抵抗が大きくなったりすることがあった。
【0005】
また、刃先の両端が略45度の角度で小さい面取りされていたので、面取りしないで使用する場合に比べ、刃先の角度が大きくなって刃物の耐久性が増す利点があるものの、管部材に対する大きな切込み抵抗は、僅かに改良されるにとどまった。
【0006】
そのような不具合を回避するには、刃先の幅を狭くしたり、刃先の上掬い角を大きくしたりすることが効果的であるが、他方、刃先の幅を狭くすると刃先の剛性が低下し、ソーの僅かな振れによって刃先のチップが脱落し易くなったり、刃物の寿命が低下したりする不具合を生じることが予想された。
【特許文献1】登録実用新案第3088953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする問題点は、ミーリング形チップソーを用いて管部材を切断しようとするとき、材料管に対する大きな切込み抵抗を減じることであり、その大きな切込み抵抗を減じるべく、刃先の幅を減じようとするときに生じ易い、刃先寿命の低下を最小にし、かつ、切断して得られる製品の切削面の面粗度を低下させることのない切刃構造を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、軸孔を有する円板の周縁部に多数の硬質チップを取り付け、その硬質チップに前記軸孔の軸線と平行に形成した刃先を設けたミーリング形チップソーにおいて、前記刃先を幅方向中央部に残された第1切刃と、その第1切刃の両端部から幅方向外方に向かって高さを減じる浅い面取り角度で面取りされた第2切刃とで構成したことを最も主要な特徴とする。
【0009】
本発明に係るチップソーの切刃構造は、材料管の切断によって得られる製品の面粗度に悪影響を及ぼすことなく、刃先の寿命を延命することができる。また、材料管に対するミーリング形チップソーの切込み抵抗を減じて、迅速な加工を可能にできるなどの利点がある。
【実施例1】
【0010】
以下、本発明の実施であるチップソーを図面によって説明する。図1中、10はチップソーである。チップソー10は従来と同様に、軸孔11を有する円板12の周縁部に、多数の硬質チップ15をろう付け、あるいはレーザービーム溶接その他の溶接によって取り付けてある。なお、前記硬質チップ15には、左勝手15aと右勝手15bとの2種があり、それらは前記円板12の周縁部に交互に取り付けられた2個一対からなっている。13、13は取付孔である。
【0011】
前記硬質チップ15の左勝手15aと右勝手15bとは、切削屑の排除を助長するため外周面に周方向へ向けて設けられた逃げ溝16cの位置によって定まる。すなわち、各硬質チップ15を同方向へ向けてならべたとき、前記逃げ溝16cが幅方向中心に対して、一側にあるか他側にあるかという点で相違し、残部は同形に作られている。なお、以上に説明したチップソー10の基本的な構成、および、硬質チップ15の形状は、市販されているものと大差はない。
【0012】
本願発明に係る硬質チップ15は、図2から図4に示すように、前記円板12の周縁部に刃先16を軸孔11の軸線と平行な位置で取り付けられている。硬質チップ15の刃先16の形状は、幅方向の中央部に形成される第1切刃16aと、その両側に続いて設けられた第2切刃16b、16bとからなっている。その第2切刃16b、16bは、第1切刃16aの両端から、それぞれ幅方向側方へ向かうに従い高さを減じる浅い面取りが施されている。角度λはその浅い面取りの面取り角度である。
【0013】
第1切刃16aと第2切刃16b、16bのそれぞれとの幅は大略同一であり、刃先16の幅はそれらによって大略三等分されている。よって、中央部に位置する第1切刃16aは、図5で示す従来のチップ53に比べ、刃先16の幅方向の長さが短い尖った形状になる。よって、前記材料管55に対する刃先16の食い込みが容易となり切断の際の切込み抵抗が少ない、いわゆる、よく切れる状態となり優れた直進性が得られる。
【0014】
第1切刃16aの両側には、前記浅い面取り角度λで第2切刃16bが連続して形成されているから、第1切刃16aが材料管55へ食い込むと、すぐに第2切刃16bが刃先16として作用するので、前記第1切刃16aに過大な負荷の作用することがない。よって、切れ味が向上するにも拘わらず、チップソー10の耐久性を損なうことがない。
【0015】
前記第2切刃16bには、従来のチップ53における面取り56bがない分、有効な刃幅が広くなり耐久性が向上する上に、刃先角τが鋭くなり切れ味がよくなるので、切断面の面粗度が向上する。
【0016】
硬質チップ15は、回転方向前面にすくい面17を有し、そのすくい角βは、5〜7度に設定してある。そして、刃先16を構成する前記第1切刃16aと、2箇所の第2切刃16b、16bとは、ともに負のすくい角αに設定され、前記負のすくい角αは10〜20度に設定され衝撃に強い形状になっている。なお、硬質チップ15の両側面に設けられる側面逃げ18の逃げ角γ、および前逃げ角δは従来のものと同様に、逃げ角γがおおむね1度前後、前逃げ角δが8〜10度にそれぞれ設定されている。
【0017】
この実施例による硬質チップ15の切刃構造は、以上のように、チップソー10の外縁に相当する刃先16が中央部に形成される第1切刃16aと、その両側続いて設けられた、角度λで面取りされた第2切刃16b、16bとからなっているので、チップソー10によって材料管を切断する際に切断時間が短縮され作業効率が向上する。また、刃先16の刃幅が実質的に増加し耐久性や直進性が向上する。さらに、材料管55を切断して得られる製品の品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本願発明の実施であるチップソーの正面図である。
【図2】図3中のII−II断面図である。
【図3】左勝手の硬質チップの正面図である。
【図4】右勝手の硬質チップを示す正面図である。
【図5】切断機50の要部を示す外観図である。
【図6】従来の硬質チップを示す図3相当の正面図である。
【符号の説明】
【0019】
10 チップソー
11 軸孔
12 円板
13 取付孔
15 硬質チップ
15a 左勝手
15b 右勝手
16 刃先
16a 第1切刃
16b 第2切刃
16c 逃げ溝
17 すくい面
18 側面逃げ
50 切断機
51 支持台
52 クランプ手段
53 チップソー
54 支持腕部
55 材料管
53a 刃先
53b 面取り
α すくい角
β すくい角
γ 逃げ角
λ 面取り角度
τ 刃先角
【出願人】 【識別番号】306037001
【氏名又は名称】有限会社 東海テクニカ
【出願日】 平成18年10月25日(2006.10.25)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−105130(P2008−105130A)
【公開日】 平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願番号】 特願2006−289912(P2006−289912)