トップ :: B 処理操作 運輸 :: B23 工作機械;他に分類されない金属加工

【発明の名称】 樹脂板加工用治具
【発明者】 【氏名】沢村 壽之

【氏名】栗田 亨

【氏名】下崎 良典

【氏名】沢田 浩幸

【氏名】野村 裕史

【氏名】五十嵐 順雄

【氏名】柴田 洋悦

【要約】 【課題】切断する際には欠けや割れを生じず、斜め切りになることもなく、正確な位置で切断でき、穴を開ける際には穿孔位置の位置決めを容易に行なうことができる樹脂板加工用治具を提供する。

【構成】樹脂板加工用治具4は、ブレードJ1を案内するガイドスリットS1が形成された天板部8Bと、この天板部8Bを支持する連結台座部9とを有する下側部材5と、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋸刃を案内する下側鋸刃案内スリットが形成された下側挟持面部と該下側挟持面部を支持する下側連結部とを有する下側部材と、
前記下側連結部に連結固定される上側連結部と該上側連結部によって支持されると共に前記下側鋸刃案内スリットと対向する位置に上側鋸刃案内スリットが形成された上側挟持面部とを有する上側部材と、
によって構成され、
前記上側挟持面部と前記下側挟持部との協働により樹脂板を上下から挟持し固定して、前記上側鋸刃案内スリットと前記下側鋸刃案内スリットとによって前記鋸刃を案内することを特徴とする樹脂板加工用治具。
【請求項2】
前記上側鋸刃案内スリットが伸びる方向両側の前記上側挟持部にドリルのキリを案内する上側ドリル案内穴と、
前記上側ドリル案内穴に対向する位置の前記下側挟持部に前記ドリルのキリを案内する下側ドリル案内穴と、
が設けられていることを特徴とする請求項1に記載された樹脂板加工用治具。
【請求項3】
前記上側連結部と前記下側連結部とがヒンジ部を介して連結され、前記上側部材が前記下側部材に対して前記ヒンジ部を境に開閉可能とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された樹脂板加工用治具。
【請求項4】
ベース部を有する電気ジグソーを前記上側部材の上部に載せて摺動させる摺動台が設けられ、
前記上側鋸刃案内スリットに対応する位置に鋸刃挿通スリットと、
該鋸刃挿通スリットが伸びる方向両側の前記上側ドリル案内穴に対応する位置に前記ドリルのキリを貫通するドリル貫通穴と、
前記電気ジグソーの前記ベース部を嵌合しを前記鋸刃挿通スリットに沿って摺動させるための一対の案内リブ部と、
が前記摺動台に設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載された樹脂板加工用治具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は樹脂板を加工する際に用いられる治具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電力供給線や通信ケーブルなどの電線を地中に配設するにあたり、地下に電線共同溝を構築して、この電線共同溝内に電線を配設する従来の方法に代わるものとして、近年では、樹脂製の円筒管内に電線を挿通し、この円筒管を地中に埋設して配設する方法が採られている。
【0003】
この配設方法では、主幹線となる電線と分岐線となる電線とを円筒管内で分けて配設するために、円筒管内の空間を樹脂製のセパレーターによって上下2つに分割して、分割された一方の空間に主幹線となる電線を配設し、分割された他方の空間に分岐線となる電線を配設する。
【0004】
図1において、1は樹脂製の円筒管、2は電線が収められたサヤ管、3は樹脂製のセパレーターである。
【0005】
図1に示すように、円筒管1の内部には、複数のセパレーター3が、円筒管1の長手方向に沿って連ねて設けられており、隣り合うセパレーター3は樹脂製のプレートを介してネジによって連結されている。
【0006】
施工現場では、円筒管1の配管を行う際に、セパレーター3を所望の長さに切断したり、切断されたセパレーター3の端部に、連結用のネジ穴を開ける作業を行う。
【0007】
切断や穿孔を行う際には、まず、作業者が切断すべきセパレーター3を台の上に載せ、切断予定位置にマジックインキなどによって罫書きをしてから、このセパレーター3を手または足でもって台に押さえつけ、目見当でノコギリによって切断する。
【0008】
次に、このセパレーター3にスケール(ものさし)などを用いて穴開け位置を位置決めし、穿孔予定位置にマジックインキなどによって罫書きをして、罫書きした位置にドリルによってネジ穴を開ける。
【0009】
そして、セパレーター3に開けられたネジ穴とプレートのネジ穴とにネジを取り付けてセパレーター3を連結する。
【0010】
このような作業を繰り返して、複数のセパレーター3を連結し、連結された複数のセパレーター3を円筒管1の内部に挿入し、円筒管1内の分割された空間に電線が収められた複数のサヤ管2を配設する。
【0011】
この他に、電線共同溝に係わる発明として、電線共同溝に並列に配管された管の上に、断面形状の異なる別の管を積み重ねて、電線を上下に分けて配設する方法が特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2003−304616号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、セパレーター3を切断する作業では、作業者がセパレーター3の罫書きされた位置に合わせて目見当で切断を行うので、手元が狂うなどして所望の位置で正確に切断できなかったり、切断部が斜め切りになったりするという問題があった。
【0013】
そして、切断の際にセパレーター3の押さえつけが不十分であると、セパレーター3の切断部が鋸刃の動きに追随して撓むために、切断部が欠けたり、或いはセパレーター3が割れたりして、セパレーター3の品質を損なってしまうおそれがあった。
【0014】
また、連結用のネジ穴を開ける際には、切断部に対して決められた正確な位置に穴を開ける必要があり、切断部に対する穿孔位置をスケールなどにより測って位置決めするので、位置決めに手間が掛かるだけでなく、正確な位置決めが困難であるという問題があった。
【0015】
そこで本発明では、切断する際には欠けや割れを生じず、斜め切りになることもなく、正確な位置で切断でき、穴を開ける際には穿孔位置の位置決めを容易に行なうことができる樹脂板加工用治具を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために請求項1に記載された発明は、鋸刃を案内する下側鋸刃案内スリットが形成された下側挟持面部と該下側挟持面部を支持する下側連結部とを有する下側部材と、
前記下側連結部に連結固定される上側連結部と該上側連結部によって支持されると共に前記下側鋸刃案内スリットと対向する位置に上側鋸刃案内スリットが形成された上側挟持面部とを有する上側部材と、
によって構成され、
前記上側挟持面部と前記下側挟持部との協働により樹脂板を上下から挟持し固定して、前記上側鋸刃案内スリットと前記下側鋸刃案内スリットとによって前記鋸刃を案内する樹脂板加工用治具を特徴としている。
【0017】
そして、請求項2に記載された発明は、前記上側鋸刃案内スリットが伸びる方向両側の前記上側挟持部にドリルのキリを案内する上側ドリル案内穴と、
前記上側ドリル案内穴に対向する位置の前記下側挟持部に前記ドリルのキリを案内する下側ドリル案内穴と、
が設けられている請求項1に記載された樹脂板加工用治具を特徴としている。
【0018】
また、請求項3に記載された発明は、前記上側連結部と前記下側連結部とがヒンジ部を介して連結され、前記上側部材が前記下側部材に対して前記ヒンジ部を境に開閉可能とされている請求項1または請求項2に記載された樹脂板加工用治具を特徴としている。
【0019】
更に、請求項4に記載された発明は、ベース部を有する電気ジグソーを前記上側部材の上部に載せて摺動させる摺動台が設けられ、
前記上側鋸刃案内スリットに対応する位置に鋸刃挿通スリットと、
該鋸刃挿通スリットが伸びる方向両側の前記上側ドリル案内穴に対応する位置に前記ドリルのキリを貫通するドリル貫通穴と、
前記電気ジグソーの前記ベース部を嵌合しを前記鋸刃挿通スリットに沿って摺動させるための一対の案内リブ部と、
が前記摺動台に設けられている請求項2または請求項3に記載された樹脂板加工用治具を特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
このように構成された本発明の請求項1に記載されたものは、切断時に鋸刃が下側部材の下側鋸刃案内スリットと上側部材の上側鋸刃案内スリットとによって案内されるので、切断位置が所望の切断予定位置からほとんどズレることがなく、樹脂板を所望の位置で正確に切断することができる。
【0021】
また、下側鋸刃案内スリットと上側鋸刃案内スリットとは対向した位置に一定の間隔を置いて設けられているので、切断部が斜め切りになることがない。
【0022】
そして、樹脂板は下側挟持部と上側挟持面部とによって挟持されており、樹脂板の切断部が鋸刃の動きに追随して撓むことがないので、切断部が欠けたり、割れたりしない。
【0023】
更に、請求項2に記載されたものは、切断部に対して所望された位置に穴が開けられるように、上側鋸刃案内スリットと下側鋸刃案内スリットと鋸刃挿通スリットとに対して、それぞれ上側ドリル案内穴と下側ドリル案内穴とドリル貫通穴とが設けられているので、樹脂板を挟持した状態で切断及び穿孔を行うと、穿孔位置の切断位置に対する位置決めが自動的に且つ正確に行えて作業効率がよい。
【0024】
また、請求項3に記載されたものは、上側連結部と下側連結部とがヒンジ部を介して連結されているので、上部材と下部材とが一体化されて搬送性が良く、ヒンジ部を境に開閉可能とされているので、樹脂板のセッティングが容易にできて作業効率がよい。
【0025】
そして、請求項4に記載されたものは、摺動台に設けられた一対の案内リブ部の間に、電気ジグソーのベース部を嵌合させて滑らせることにより、電気ジグソーの鋸刃と、上側鋸刃案内スリット、下側鋸刃案内スリット、鋸刃挿通スリットの延びる方向両側の構成壁との干渉がなくなり、一層スムーズな切断が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係る実施の形態の実施例に基づいて本発明を説明する。
【0027】
まず、後述する実施例1及び実施例2に共通の内容について説明する。
【0028】
図1において、1は樹脂製の円筒管、2は電線が収められたサヤ管、3は樹脂製のセパレーターである。
【0029】
図1に示すように、円筒管1の内部には、複数のセパレーター3が、円筒管1の長手方向に沿って連なって設けられており、隣り合うセパレーター3は樹脂製のプレートを介してネジによって連結されている。
【0030】
図2に示すように、セパレーター3は、分割板部3Aと嵌合フランジ部3B,3Bとによって構成されており、管路方向に垂直な断面形状が全体として略M字形状を呈している。 分割板部3Aは、円筒管1の内部の空間を管路方向に沿って上下に二分割する。
【0031】
嵌合フランジ部3B,3Bは、それぞれ管路方向に垂直な断面形状が略弧状を呈しており、分割板部3Aの管路方向両側縁からそれぞれ下方に延びている。
【0032】
セパレーター3は、円筒管1の内周面と嵌合フランジ部3B,3Bの外面側とが当接することによって円筒管1の内周面に嵌合する。
【0033】
分割板部3Aは、長方形状の傾斜板部3Aa,3Aaと、長方形状の平板部3Abとによって構成されている。
【0034】
傾斜板部3Aa,3Aaは、セパレーター3の管路中央に向かうに従い、それぞれ下方に向かって傾斜しており、嵌合フランジ部3B,3Bの各上端縁から管路の略中央に位置する平板部3Abの管路方向両側縁へと続いている。
【実施例1】
【0035】
〈構成〉
図3において、4は本実施例の樹脂板加工用治具である。
【0036】
樹脂板加工用治具4は、下側部材5と上側部材6とによって構成されており、上側部材6の上部にはスライダープレート7が設けられている。
【0037】
樹脂板加工用治具4は、主に鋼材によって形成され、鋼材同士の接合は溶接によってなされている。
【0038】
図4に示すように、樹脂板加工用治具4は、下側部材5の上にセパレーター3を載せ、更にセパレーター3の上側から上側部材6を被せて、セパレーター3を下側部材5と上側部材6との間に挟持した状態で、上側部材6を下側部材5に固定して使用する。
【0039】
以下、本実施例の説明では、図4に矢印によって示されている上下前後左右の方向を、上下前後左右の方向とする。
【0040】
前後方向は複数のセパレーター3の連結方向に対応し、左右方向はセパレーター3を切断する方向に対応している。
【0041】
図5に示すように、下側部材5は上面視形状が略長方形状を呈し、正面視形状が略ハット形状を呈しており、下側挟持部8と一対の連結台座部9,9とによって構成されている。
【0042】
下側挟持部8は正面視形状が略M字形状を呈しており、セパレーター3を載置した際にセパレーター3を支持すると共に、セパレーター3を上側部材6との協働により下側から挟持する。
【0043】
連結台座部9,9は、それぞれ上面視形状が略長方形状を呈した板状であり、下側挟持部8の前後方向両側の下端縁から対向して遠ざかる向きに延びている。
【0044】
連結台座部9,9は、下側挟持部8を地面に対して左右両側で支持すると共に、下側部材5を地面に置いた際に下側部材5を地面上に安定に載置できるようにする。
【0045】
各連結台座部9の前後方向両端縁には鉛直に立直した一対の嵌合端部9a,9aが形成されており、左右方向中央付近には、前後方向に伸びる嵌合リブ9bが形成されている。
【0046】
各連結台座部9の上面側で、嵌合端部9a,9aと、嵌合リブ9bと、下側挟持部8の側壁とで囲まれている部分を連結フランジ嵌合部9cとする。
【0047】
連結フランジ嵌合部9c,9cの各中央付近には、鉛直上方に突出した嵌合突起9d,9dがそれぞれ設けられている。
【0048】
各連結台座部9の上側には、嵌合リブ9bより左右方向外側の前方寄りに連結クランプCが取り付けられている。
【0049】
下側挟持部8は、立直した略長方形状の一対の立板部8A,8Aと、立板部8A,8Aの各上端縁の間に架け渡された天板部8Bとによって構成されている。
【0050】
天板部8Bは、上面視形状が略長方形状を呈し、正面視形状が略V字形状を呈しており、左右方向両端縁から中央に向かうに従い下方に傾斜している。
【0051】
下側挟持部8の前後方向中央位置には、天板部8Bの上部から各立板部8A,8Aの下端縁近くに渡って、鋸刃を案内するためのガイドスリットS1が形成されている。
【0052】
各立板部8Aの両面側には、ガイドスリットS1に沿ってガイドスリットS1の長手方向両側に、外面側にそれぞれガイドフランジ8Aa,8Aaと、内側面にそれぞれガイドフランジ8Ab,8Abとが設けられている。
【0053】
これらのガイドフランジ8Aa,8Aa及びガイドフランジ8Ab,8Abは、ガイドスリットS1に向かうに従って隙間が狭まっており、鋸刃をガイドスリットS1に案内する。
【0054】
天板部8Bには、ガイドスリットS1の長手方向両側付近に、ガイドスリットS1を跨いで、二対の穿孔用のガイド穴8Ba,8Baがそれぞれ設けられている。
【0055】
二対のガイド穴8Ba,8Baの前後方向両側には、左右方向に伸びる滑り止め用のゴムシート8Bb,8Bbがそれぞれ貼設されている。
【0056】
図6に示すように、上側部材6は上面視形状が略長方形状を呈し、正面視形状が略ハット形状を呈しており、上側挟持部10と一対の連結フランジ部11,11とによって構成されている。
【0057】
上側挟持部10は正面視形状が略M字形状を呈しており、下側部材5に上側から覆い被さって、下側部材5の下側挟持部8に載置されたセパレーター3を下側部材5との協働により挟持する。
【0058】
連結フランジ部11,11は、それぞれ上面視形状が略長方形状を呈した板状であり、上側挟持部10の前後方向両側の下端縁から対向して遠ざかる向きに延びている。
【0059】
上側部材6の各連結フランジ部11,11は、下側部材5の各連結台座部9,9にそれぞれ固定されるようになっている。
【0060】
連結フランジ部11,11の各中央付近には、下側部材5の嵌合突起9d,9dに対応する位置に、嵌合突起9d,9dとそれぞれ嵌合される嵌合穴11a,11aが形成されている。
【0061】
上側部材6を下側部材5に置く際に、まず、下側部材5の嵌合突起9d,9dが、それぞれ連結フランジ部11,11の各嵌合穴11a,11aに嵌合し、嵌合突起9d,9dによって案内されて、連結フランジ部11,11が、それぞれ連結フランジ嵌合部9c,9cに嵌合する。
【0062】
上側挟持部10は、立直した略長方形状の一対の立板部10A,10Aと、立板部10A,10Aの各上端縁の間に架け渡された天板部10Bとによって構成されている。
【0063】
天板部10Bは上面視形状が略長方形状を呈しており、前後方向両側に設けられた長方形板状の傾斜部10Ba,10Baと、左右方向中央に設けられた長方形板状の平坦部10Bbとによって構成されている。
【0064】
傾斜部10Ba,10Baは、天板部10Bの左右方向中央に向かうに従い、それぞれ下方に向かって傾斜しており、立板部10A,10Aの各上端縁から平坦部10Bbの左右方向両端縁へと続いている。
【0065】
上側挟持部10の前後方向中央位置には、天板部10Bの上部から各立板部10A,10Aの下端縁近くに渡って、鋸刃を案内するためのガイドスリットS2が形成されている。
【0066】
下側部材5と上側部材6とを連結し固定すると下側挟持部8と上側挟持部10とが対向する。ガイドスリットS2は、下側部材5と上側部材6とを連結し固定した際に、下側挟持部8のガイドスリットS1に対向する位置に形成されている。
【0067】
各立板部10Aの外面側には、ガイドスリットS2に沿ってガイドスリットS2の長手方向両側に、それぞれガイドフランジ10Aa,10Aaが設けられている。
【0068】
これらのガイドフランジ10Aa,10Aaは、ガイドスリットS2に向かうに従って隙間が狭まっており、鋸刃をガイドスリットS2に案内する。
【0069】
天板部10Bには、ガイドスリットS2の長手方向両側付近に、ガイドスリットS2を跨いで、二対の穿孔用のガイド穴10Bc,10Bcがそれぞれ設けられている。
【0070】
各ガイド穴10Bcの位置は、各ガイド穴8Baの位置にそれぞれ対応している。
【0071】
図3に示すように、天板部10Bの上部には、スライダープレート7が溶接によって接合されている。
【0072】
図7に示すように、スライダープレート7は、上面視形状が略長方形状を呈しており、前後方向中央位置に左右方向に伸びるガイドスリットS3が設けられている。
【0073】
スライダープレート7には、ガイドスリットS3の長手方向両側付近に、ガイドスリットS3を跨いで、二対の穿孔用のガイド穴7a,7aがそれぞれ設けられている。各ガイド穴7aの位置は、上側部材6の各ガイド穴10Bcの位置にそれぞれ対応している。
【0074】
スライダープレート7のガイドスリットS3上には、罫書き位置を確認するための確認穴7b,7bが長手方向両端付近にそれぞれ設けられている。
【0075】
スライダープレート7の上面側には、前後方向両端付近に左右方向に伸びる一対のガイドリブ7c,7cが設けられている。
【0076】
これらのガイドリブ7c,7cは、後述する電気ジグソーJのスライダーJ2と嵌合するようになっている。
【0077】
〈使用方法〉
予め、セパレーター3の切断予定位置に罫書き線を書き込んでおく。
【0078】
そして、まず、図3に示すように、下側部材5を地面に置いて、セパレーター3の嵌合フランジ部3B,3Bが、下側部材5の下側挟持部8を跨ぐようにして下側挟持部8に載せる。
【0079】
次に、図4に示すように、上側部材6の上側挟持部10がセパレーター3を上側から跨ぐようにして、上側部材6を下側部材5に対向させ、セパレーター3と下側部材5との上側にセットする。
【0080】
このとき、下側部材5の嵌合突起9d,9dをそれぞれ連結フランジ部11,11の各嵌合穴11a,11aに嵌合させると共に、連結フランジ部11,11をそれぞれ連結フランジ嵌合部9c,9cに嵌合させる。
【0081】
次に、スライダープレート7のガイドスリットS3上に設けられた確認穴7b,7bから上側挟持部10のガイドスリットS2を覗いて、罫書き線の位置がガイドスリットS2の位置と一致するように、セパレーター3の位置を調整する。
【0082】
そして、連結クランプC,Cのレバーを水平方向に倒して、連結クランプC,Cの押圧部によって連結フランジ部11,11を連結台座部9,9に圧接して、下側部材5と上側部材6とを強固に連結する。
【0083】
これにより、セパレーター3が下側挟持部8と上側挟持部10との間で挟持されて押圧され、セパレーター3が樹脂板加工用治具4にしっかりと固定される。
【0084】
次に、この状態で、図8に示すように、ガイドスリットS3の長手方向一方の端部から電気ジグソーJのブレードJ1(鋸刃)を挿入し、電気ジグソーJのスライダーJ2の切断方向両側縁をガイドリブ7c,7cの間に嵌合させる。
【0085】
そして、電気ジグソーJのスライダーJ2をスライダープレート7上で切断方向に滑らせながら、セパレーター3を切断する。
【0086】
電気ジグソーJをスライダープレート7上で滑らせると、ブレードJ1がガイドスリットS3に沿って移動しつつ、下側挟持部8と上側挟持部10との間に挟持されたセパレーター3をガイドスリットS1,S2に沿って切断する。
【0087】
切断が完了したら、図9に示すように、スライダープレート7のガイド穴7aのうち一つに、電気ドリルDのキリD1を貫通させ、キリD1の先端を上側挟持部10のガイド穴10Bcに挿通させてセパレーター3の表面に当て、セパレーター3に穴を開ける。
【0088】
キリD1は、スライダープレート7のガイド穴7aと上側挟持部10のガイド穴10Bcとに案内されて、ガイド穴7aとガイド穴10Bcとを貫通して、セパレーター3に真っ直ぐ穴を開ける。穿孔が完了すると、キリD1は下側挟持部8に設けられたガイド穴8Baを貫通する。
【0089】
ガイド穴7a、ガイド穴10Bc及びガイド穴8Baの位置は、それぞれガイドスリットS3、ガイドスリットS2及びガイドスリットS1の位置に対して所望される位置に対向して設けられているので、セパレーター3に開けられる穴は、切断面に対して常に一定且つ、所望された位置に穿孔される。
【0090】
そして、全ての穴の穿孔が終了したら、連結クランプC,Cのレバーを立ち上げて、連結クランプC,Cによる圧接を解除して、下側部材5から上側部材6とセパレーター3とを取り外す。
【0091】
〈作用効果〉
切断時に電気ジグソーJのブレードJ1が、下側部材5のガイドスリットS1と上側部材6のガイドスリットS2とによって案内され、ブレードJ1が所望の切断予定面からほとんどズレることがないので、セパレーター3を所望の位置で正確に切断することができる。
【0092】
また、ガイドスリットS1とガイドスリットS2とは、対向した位置に一定の間隔を置いて設けられているので、切断部が斜め切りになることがない。
【0093】
そして、セパレーター3は、天板部8Bと天板部10Bとによって、しっかりと挟持されており、セパレーター3の切断部がブレードJ1の動きに追随して撓むことがないので、切断部が欠けたり、割れたりしない。
【0094】
更に、切断部に対して所望された位置に穴が開けられるように、各ガイドスリットS3,S1,S2に対してガイド穴7a,8Ba,10Bcが設けられているので、セパレーター3を挟持した状態で切断及び穿孔を行えば、穿孔位置の位置決めが自動的に且つ正確に行えて作業効率がよい。
【0095】
また、確認穴7bがスライダープレート7のガイドスリットS3上に設けられているので、確認穴7bから覗いて、セパレーター3上に予め罫書きされた罫書き線の位置を上側挟持部10のガイドスリットS2の位置に合わせることによって、切断予定面及び穿孔予定位置が容易に、かつ、正確に位置決めすることができる。
【0096】
そして、スライダープレート7のガイドリブ7c,7c間に、電気ジグソーJのスライダーJ2を嵌合させて滑らせることにより、電気ジグソーJのブレードJ1と、ガイドスリットS1,S2,S3の長手方向両側の構成壁との干渉がなくなり、一層スムーズな切断が可能になる。
【0097】
また、ガイドフランジ8Aa,8Ab,10Aaが設けられているので、電気ジグソーJのブレードJ1がスムーズにガイドスリットS1,S2,S3に案内される。
【0098】
更に、嵌合突起9d,9dと嵌合穴11a,11aとが設けられているので、上側部材6を下側部材5に連結する際に、連結フランジ部11,11が連結フランジ嵌合部9c,9cにスムーズに嵌合される。
【0099】
そして、連結フランジ部11,11と嵌合する連結フランジ嵌合部9c,9cが設けられているので、下側部材5に対して上側部材6が正確な位置で連結し固定されるので、ガイドスリットS1,S2,S3の位置やガイド穴7a,8Ba,10Bcの位置がズレることがない。
【0100】
また、連結クランプC,Cが設けられているので、上部材6と下部材5とを強固に連結し固定することができる。
【0101】
更に、滑り止め用のゴムシート8Bb,8Bbが設けられているので、上部材6と下部材5とによってセパレーター3を挟持した際に、一層安定した状態でセパレーター3が固定できる。
【実施例2】
【0102】
〈構成〉
図10において、14は、本実施例の樹脂板加工用治具である。
【0103】
樹脂板加工用治具14は、下側部材15と上側部材16とによって構成されている。
【0104】
樹脂板加工用治具14は、主に鋼材によって形成され、鋼材同士の接合は溶接によってなされている。
【0105】
図11または図12に示すように、樹脂板加工用治具14は、下側部材15の上にセパレーター3を載せ、更にセパレーター3の上側から上側部材16を被せて、セパレーター3を下側部材15と上側部材16との間に挟持した状態で、上側部材16を下側部材15に固定して使用する。
【0106】
以下、本実施例の説明では、図10に矢印によって示されている上下前後左右の方向を、上下前後左右の方向とする。
【0107】
前後方向は複数のセパレーター3の連結方向に対応し、左右方向はセパレーター3を切断する方向に対応している。
【0108】
図10に示すように、下側部材15は上面視形状が略長方形状を呈し、正面視形状が略ハット形状を呈しており、下側挟持部18と一対の連結台座部19L,19Rとによって構成されている。
【0109】
下側挟持部18は正面視形状が略M字形状を呈しており、セパレーター3を載置した際にセパレーター3を支持すると共に、セパレーター3を上側部材16との協働により下側から挟持する。
【0110】
連結台座部19L,19Rは、それぞれ上面視形状が略長方形状を呈した板状であり、下側挟持部18の前後方向両側の下端縁から対向して遠ざかる向きに延びている。
【0111】
連結台座部19L,19Rは、下側挟持部18を地面に対して左右両側で支持すると共に、下側部材15を地面に置いた際に下側部材15を地面上に安定に載置できるようにする。
【0112】
連結台座部19L上には、前方寄りに連結クランプCが取り付けられている。
【0113】
下側挟持部18は、立直した略長方形状の一対の立板部18A,18Aと、立板部18A,18Aの各上端縁の間に架け渡された天板部18Bとによって構成されている。
【0114】
天板部18Bは、上面視形状が略長方形状を呈し、正面視形状が略V字形状を呈しており、左右方向両端縁から中央に向かうに従い下方に傾斜している。
【0115】
下側挟持部18の前後方向中央位置には、天板部18Bの上部から各立板部18A,18Aの下端縁近くに渡って、鋸刃を案内するためのガイドスリットS11が形成されている。
【0116】
天板部18Bには、ガイドスリットS11の長手方向両側付近に、ガイドスリットS11を跨いで、二対の穿孔用のガイド穴18Ba,18Baがそれぞれ設けられている。
【0117】
以下の上側部材16の構成については、図11または図12に示すように、上側部材16を下側部材15に連結した状態について説明する。
【0118】
上側部材16は上面視形状が略長方形状を呈し、正面視形状が略ハット形状を呈しており、上側挟持部110と一対の連結フランジ部111L,111Rとによって構成されている。
【0119】
上側挟持部110は正面視形状が略M字形状を呈しており、下側部材15の下側挟持部18に載置されたセパレーター3に上側から覆い被さって、セパレーター3を下側部材15との協働により挟持する。
【0120】
連結フランジ部111L,111Rは、それぞれ上面視形状が略長方形状を呈した板状であり、上側挟持部110の前後方向両側の下端縁から対向して遠ざかる方向に延びている。
【0121】
連結フランジ部111L,111Rは、上側挟持部110を下側部材15に対して左右両側で支持する。
【0122】
連結フランジ部111Rと連結台座部19Rとがヒンジ部H1を介して連結され、上側部材16が下側部材15に対してヒンジ部H1を境に開閉可能とされている。
上側挟持部110は、立直した略長方形状の一対の立板部110AL,110ARと、立板部110AL,110ARの各上端縁の間に架け渡された天板部110Bとによって構成されている。
【0123】
天板部110Bは上面視形状が略長方形状を呈しており、長方形状の傾斜部110Ba,110Baと、長方形状の平坦部110Bbとによって構成されている。
【0124】
傾斜部110Ba,110Baは、天板部110Bの左右方向中央に向かうに従い、それぞれ下方に向かって傾斜しており、立板部110AL,110ARの各上端縁から、左右方向中央に位置する平坦部110Bbの左右方向両端縁へと続いている。
【0125】
上側挟持部110の前後方向中央位置には、天板部110Bの上部から各立板部110AL,110ARの下端縁近くに渡って、鋸刃を案内するためのガイドスリットS12が形成されている。
【0126】
下側部材15と上側部材16とを連結した際には、下側挟持部18と上側挟持部110とが対向しており、ガイドスリットS12は、下側挟持部18のガイドスリットS11に対向する位置に形成されている。
【0127】
天板部110Bには、ガイドスリットS12の長手方向両側近傍に、下側部材15の二対のガイド穴18Ba,18Baに対応する位置にガイド穴110Bc,110Bcがそれぞれ設けられている。
【0128】
〈使用方法〉
予め、セパレーター3の切断予定位置に罫書き線を書き込んでおく。
【0129】
そして、まず、図10に示すように、下側部材15を地面などに置いて、セパレーター3の嵌合フランジ部3B,3Bが、下側部材15の下側挟持部18を跨ぐようにして下側挟持部18に載せる。
【0130】
次に、図11に示すように、上側部材16の上側挟持部110がセパレーター3を上側から跨ぐようにして、上側部材16を下側部材15に対向させて、セパレーター3と下側部材15との上側に被せる。
【0131】
次に、上側挟持部110のガイドスリットS12上から覗いて、罫書き線の位置がガイドスリットS12の位置と一致するように、セパレーター3の位置を調整する。
【0132】
そして、連結クランプCのレバーを水平方向に倒して、連結クランプCの押圧部によって連結フランジ部111Lを連結台座部19Lに圧接して、下側部材15と上側部材16とを強固に連結する。
【0133】
これにより、セパレーター3が下側挟持部18と上側挟持部110との間で圧接され挟持されて、セパレーター3が樹脂板加工用治具14にしっかりと固定される。
【0134】
次に、この状態で、上側挟持部110が有するガイドスリットS12の長手方向端部から手鋸HJの鋸刃HJ1を挿入し、ガイドスリットS12に沿って切断する。
【0135】
切断が完了したら、図12に示すように、ドリルDのキリD1の先端を上側挟持部110のガイド穴110Bcに挿通させてセパレーター3の表面に当て、セパレーター3に穴を開ける。
【0136】
キリD1は、セパレーター3に真っ直ぐ穴を開けて、下側挟持部18の天板部18Bに設けられたガイド穴18Baを貫通する。
【0137】
ガイド穴110Bc及びガイド穴18Baの位置は、それぞれガイドスリットS12及びガイドスリットS11の位置に対して所望される位置に対向して設けられているので、セパレーター3に開けられる穴は、切断面に対して常に一定且つ、所望された位置に穿孔される。
【0138】
そして、全ての穴の穿孔が終了したら、連結クランプCのレバーを立ち上げて、連結クランプCによる圧接を解除して、下側部材15に対して上側部材16を開成し、セパレーター3を取り外す。
【0139】
〈作用効果〉
連結フランジ部111Rと連結台座部19Rとがヒンジ部H1を介して連結されているので、上側部材16と下側部材15とが一体化されて搬送性が良く、ヒンジ部H1を境に開閉可能とされているので、セパレーター3のセッティングが容易にできて作業効率がよい。
【0140】
なお、実施例1と共通の作用効果については説明を省略する。
【0141】
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】セパレーターの連結状態を表す斜視図であり、電線の共同配管溝としての円筒管と、円筒管の内部の空間を上下に分割するセパレーターと、セパレーターの上下に挿通された複数のサヤ管とを表した図である。
【図2】セパレーターの斜視図である。
【図3】実施例1に係る樹脂板加工用治具とセパレーターとの分解斜視図である。
【図4】実施例1に係る樹脂板加工用治具とセパレーターとの使用状態の斜視図である。
【図5】実施例1に係る樹脂板加工用治具の下側部材の4面図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図、(d)は側面図である。
【図6】実施例1に係る樹脂板加工用治具の上側部材の4面図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図、(d)は側面図である。
【図7】実施例1に係る樹脂板加工用治具のスライダープレートの4面図であり、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は下面図、(d)は側面図である。
【図8】実施例1に係る樹脂板加工用治具の使用方法を説明する斜視図であり、電気ジグソーによってセパレーターを切断する様子を表している。
【図9】実施例1に係る樹脂板加工用治具の使用方法を説明する斜視図であり、電気ドリルによってセパレーターに連結用の穴を開ける様子を表している。
【図10】実施例2に係る樹脂板加工用治具の斜視図である。
【図11】実施例2に係る樹脂板加工用治具の使用方法を説明する斜視図である。手鋸によってセパレーターを切断する様子を表す図である。
【図12】実施例2に係る樹脂板加工用治具の使用方法を説明する斜視図である。電気ドリルによってセパレーターに連結用の穴を開ける様子を表す図である。
【符号の説明】
【0143】
3 セパレーター(樹脂板)
4,14 樹脂板加工用治具
5,15 下側部材
6,16 上側部材
7 スライダープレート(摺動台)
7a ガイド穴(ドリル貫通穴)
9,19 連結台座部(下側連結部)
8B,18B 天板部(下側挟持面部)
8Ba,18Ba ガイド穴(下側ドリル案内穴)
10B,110B 天板部(上側挟持面部)
10Bc,110Bc ガイド穴(上側ドリル案内穴)
11,111 連結フランジ部(上側連結部)
J 電気ジグソー
J1 ブレード(鋸刃)
J2 スライダー(ベース部)
HJ1 鋸刃
S1,S11 ガイドスリット(下側鋸刃案内スリット)
S2,S12 ガイドスリット(上側鋸刃案内スリット)
S3 ガイドスリット(鋸刃挿通スリット)
D 電気ドリル(ドリル)
D1 キリ
H1 ヒンジ部
【出願人】 【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
【識別番号】500140127
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄


【公開番号】 特開2008−44037(P2008−44037A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−220219(P2006−220219)