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【発明の名称】 フライス切削加工のための被覆インサート
【発明者】 【氏名】ビヨルン リュンベルグ

【氏名】レイフ アケッソン

【氏名】イブラニム サディク

【要約】 【課題】乾燥条件下での荒フライス削りのために特に有用である被覆超硬合金フライス切削加工インサートを提供する。

【構成】乾燥条件下での鋳肌のあるまたは鋳肌のないねずみ鋳鉄、高合金ねずみ鋳鉄、コンパクト黒鉛鋳鉄(CGI)の荒フライス削りのために特に有用である被覆フライス切削加工インサートを開示する。このインサートは、低含量の立方晶カーバイドを含むWC−Co超硬合金と、W合金結合相と、柱状結晶粒を有するTiC内側層と、続いてすくい面上に湿式ブラストされたα−Al23層と、クリアランスサイドに着色した最上層を含む被覆、及びその作製方法を特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳肌のある又は鋳肌のない、ネズミ鋳鉄、高合金ネズミ鋳鉄及びコンパクト黒鉛鋳鉄(CGI)を乾燥条件下でフライス切削加工するための、被覆を有する超硬合金本体を含む切削工具インサートであって、
前記超硬合金本体が、25〜50μmの刃半径を有し、WC、7.3〜7.9質量%のCo及び1.0〜2.0質量%の金属Ti、TaとNbの立法晶カーバイドを含み、CW比が0.85〜0.94であり、保磁力Hcが13.8〜15.7kA/mであることと、
前記被覆が、
TiCの最も内側の第一の層であって、ここでx+y+z=1であり、y>x且つz<0.2且つ0.1〜1.5μmの総厚みを有する、第一の層と、
TiCの第二の層であって、ここでx+y=1、x>0.3且つy>0.3であり、4.5〜9.5μmの厚みを有し、柱状結晶粒を有する、第二の層と、
TiCの第三の層であって、ここでx+y+z=1であり、x>0.3、z>0.3、0≦y<0.2であり、0.3〜1.5μmの厚みを有する、第三の層と、
平滑なα−Alの第四の層であって、9〜15μmの厚みを有し、好ましくは切削領域における表面粗さRaが10μmの長さにわたって0.4μm未満である、第四の層、並びに
クリアランスサイド上の0.1〜2μm厚みの着色した最上層であって、好ましくはTiN又はZrNの最上層、
を含むこととを、特徴とする切削工具インサート。
【請求項2】
Ti含有率が、技術的な不純物レベルであるかまたはそれより小さいことを特徴とする、請求項1に記載されたフライス切削加工のための切削工具インサート。
【請求項3】
超硬合金本体が、Ta及びNbのカーバイドを1.3〜1.7質量%含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載されたフライス切削加工のための切削工具インサート。
【請求項4】
超硬合金本体と被覆を有するフライス切削工具インサートを作製する方法であって、
WC、7.3〜7.9質量%のCo、1.0〜2.0質量%の金属Ti、TaとNbの立法晶カーバイド、CW比が0.85〜0.94であるW−合金結合相、並びに13.8〜15.7kA/mの保磁力Hcを含む、超硬合金本体を提供することと、
インサートを湿式ブラストして25〜50μmの端縁丸みづけ処理することと、
CVD法により、x+y+z=1、y>x且つz<0.2であり、0.1〜1.5μmの厚みを有する、TiCの最も内側の第一の層を堆積させることと、
MTCVD技術により(ここで該MTCVD技術は700〜900℃の温度範囲で層の形成のために炭素及び窒素源としてアセトニトリルを使用する)、x+y=1、x>0.3且つy>0.3であり、4.5〜9.5μmの厚みを有し、柱状結晶粒構造を有する、TiCの第二の層を堆積させることと、
CVD法により、x+y+z=1、x>0.3、z>0.3、0≦y<0.2であり、0.3〜1.5μmの厚みを有する、TiCの第三の層を堆積させることと、
既知のCVD法を使用して、9〜15μmの厚みを有する、α−Alの第四の層を堆積させることと、
CVD又はPVD技術を使用して、クリアランスサイド上の0.1〜2μm厚みの着色した最上層であり、好ましくはTiN又はZrNの最上層を堆積させること、並びに
水中にAlグリットを含むスラリーを使用して、すくい面上で且つ刃先のラインに沿って該Alの層を湿式ブラストして、平滑な表面仕上げを得て、好ましくは切削領域における表面粗さRaが10μmの長さにわたって0.4μm未満とすることと、を特徴とする、超硬合金本体と被覆を有するフライス切削工具インサートを作製する方法。
【請求項5】
Ti含有率が、技術的な不純物レベルであるかまたは0であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
超硬合金本体が、Ta及びNbのカーバイドを1.3〜1.7質量%含むことを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
150〜375m/分の切削速度と、切削速度とインサートの形状寸法に応じた0.1〜0.35mm/歯の送りで、ネズミ鋳鉄、高合金ネズミ鋳鉄、コンパクト黒鉛鋳鉄のような鋳鉄を乾式フライス切削加工するために、請求項1〜3のいずれかに記載の切削工具インサートを使用する方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、被覆した超硬合金フライス切削インサートに関係し、特に乾燥条件下で鋳肌のある又は鋳肌のない、ネズミ鋳鉄、高合金ネズミ鋳鉄及びコンパクト黒鉛鋳鉄(CGI)を荒フライス切削加工で半仕上げするために有用であるインサートに関係する。
【背景技術】
【0002】
鋳鉄の機械加工に超硬合金の切削工具インサートを使用する場合、刃先が化学的摩耗または引っかき摩耗のような様々な摩耗機構によって摩耗する。また、この刃先はほとんどの場合いわゆる櫛形クラック形成も被り、このクラックは刃先に対して垂直方向に形成され、この機構及び熱負荷の繰返しの結果もたらされるものである。この櫛形クラックが超硬合金本体に深く広がると、この刃先はチッピングや破砕をし始める。
【0003】
鋳鉄成分の一般的な特徴はその硬質表面領域にあり、その構造はバルク構造とはかなりかけ離れたものとなる。この表面領域は概して硬質介在物及び鋳型からの砂を含む。このことにより鋳鉄の切削が強く要求される。刃先インサートはまた、種々の切削速度、切り込みの深さ、送り速度のような広い切削条件に対処し、さらに被加工物の振動のような外部要因にも対応することも可能でなければならない。
【0004】
これらのあらゆる要因が、この切削工具インサートの複数の特性を必要とする。鋳鉄をフライス切削加工するための市販の超硬合金工具インサートは、通常前述の摩耗タイプの一又は二に対して最適化されている。
【0005】
米国特許第5,912,051号は、ねずみ鋳鉄の乾式フライス加工に特に有効な被覆切削工具インサートを開示する。
【0006】
米国特許第6,062,776号には、高い靭性の超硬刃先を必要とする機械加工作業において、引っかき摩耗表面領域の有無を問わず低合金鋼及び中合金鋼またはステンレス鋼の被加工物を湿式フライス加工及び乾式フライス加工をするように特に設計されている被覆超硬合金の切削工具が開示されている。外部切削条件は、被加工物の複雑な形状、振動、切屑の打撃、切屑の再切削等によって特徴付けられている。
【0007】
米国特許第6,177,178号では、低合金鋼及び中合金鋼の湿式フライス加工及び乾式フライス加工のために特に設計された被覆超硬合金の切削工具が開示されている。
【0008】
国際公開第01/16388号は、高切削速度において乾燥条件または湿潤条件下で引っかき摩耗表面領域の有無を問わずに低合金鋼及び中合金鋼をフライス加工するために、及び高切削速度で硬化鋼をフライス加工するために特に有効な被覆インサートを開示する。
【0009】
米国特許第6,638,609号が、低速の切削速度と中速の切削速度とにおける湿潤条件下での鋳肌のあるまたは鋳肌のないねずみ鋳鉄のフライス切削加工と、中速の切削速度における湿潤条件下での鋳肌のあるまたは鋳肌のないノジュラー鋳鉄とコンパクト黒鉛鋳鉄とのフライス切削加工に特に有用である、被覆フライス切削加工インサートを開示する。
【0010】
米国特許出願第2006/0115683号が、望ましくはかなり高速の切削速度における乾燥条件下での鋳肌のあるまたは鋳肌のないねずみ鋳鉄のフライス切削加工と、かなり高速の切削速度における乾燥条件下での鋳肌のあるまたは鋳肌のないノジュラー鋳鉄とコンパクト黒鉛鋳鉄とのフライス切削加工に特に有用である、被覆フライス切削加工インサートを開示する。このインサートは、低含量の立方晶カーバイドを含むWC−Co超硬合金と、高W合金結合相と、柱状結晶粒を有するTiC内側層と、続いて湿式ブラストされたα−Al23層と、によって特徴づけられる。
【特許文献1】米国特許第5,912,051号明細書
【特許文献2】米国特許第6,062,776号明細書
【特許文献3】米国特許第6,177,178号明細書
【特許文献4】国際公開第01/16388号明細書
【特許文献5】米国特許第6,638,609号明細書
【特許文献6】米国特許出願第2006/0115683号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の対象は、対応する先行技術のインサートから大幅に改善した切削特性を有する被覆超硬合金切削工具インサートであって、かなり高速の切削速度におけるねずみ鋳鉄、高合金ねずみ鋳鉄、及びコンパクト黒鉛鋳鉄を乾燥条件下で荒フライス切削加工するのに特に有用なインサート、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このインサートが、W−合金結合相と、良好にバランスのとれた化学組成物とWCの特定の粒子サイズとを有する超硬合金本体と、柱状TiCxNy−層及び次に処理したα−Al最上層を含む場合に:上述した切削操作において広く行き渡っている種々の摩耗タイプに関して、フライス切削加工工具インサートの改善した特性が得られることが、意外にも判明した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明により、7.3〜7.9質量%のCo、好ましく7.5〜7.7質量%のCo、1.0〜2.0質量%、好ましくは1.3〜1.7質量%の金属Ti、TaとNbの立法晶カーバイド及び残余のWC、好ましくは90.6〜91.2質量%のWC、の組成物を有する超硬合金本体を含む被覆切削工具インサートが提供される。Ti含有率は好ましくは、技術的な不純物レベルであるか又は0である。その保磁力Hcは、13.8〜15.7kA/mの範囲であるか、好ましくは14.2〜15.2kA/mでなければならない。
【0014】
コバルトの結合相は高い割合のWが混合された合金である。結合相中のWの含量は次式で表されることが可能であり、
CW比=磁性Coの%/Coの質量%
ここで磁性Coの%は磁性Coの質量%であり、Coの質量%は超硬合金中のCoの質量%である。
【0015】
CW値はCo結合相中のW含量の関数である。0.75〜0.8のCW値は結合相中の非常に高いW含量に対応し、CW比が1とは原理的にW合金化が無いことに相当する。
【0016】
以下の場合に、本発明によって、改善した切削性能が得られる:
A)超硬合金本体が、CW比0.85〜0.94、好ましくは0.88〜0.92に相当するWを伴って合金化したコバルト結合を有すること、
B)インサートが、コーティング前に25〜50μmの端縁丸みを有すること、
C)コーティングが、
TiCの最も内側の第一の層であって、ここでx+y+z=1であり、y>x且つz<0.2、好ましくはy>0.8且つz=0であり、0.1〜1.5μm、好ましくは0.4μm超の総厚みを有する、第一の層と、
TiCの第二の層であって、ここでx+y=1、x>0.3且つy>0.3であり、4.5〜9.5μm、好ましくは5〜7.5μmの厚みを有し、柱状結晶粒を有する、第二の層と、
TiCの第三の層であって、ここでx+y+z=1であり、x>0.3、z>0.3、0≦y<0.2であり、0.3〜1.5μmの厚みを有する、第三の層と、
平滑なα−Alの第四の層であって、9〜15μm、好ましくは10〜12μmの厚みを有し、且つ切削領域における表面粗さRaが10μmの長さにわたって0.4μm未満である、第四の層と、
好ましくは1.3〜2.4である、α−Alの第四の層とTiCの第二の層の層の厚みの比率と、
クリアランスサイド上の0.1〜2μm厚みの着色した最上層であって、好ましくはTiN又はZrNの最上層と、
を有することとを、特徴とする切削工具インサート。
【0017】
本発明はまた、7.3〜7.9質量%のCo、好ましく7.5〜7.7質量%のCo、1.0〜2.0質量%、好ましくは1.3〜1.7質量%の金属Ti、TaとNbの立法晶カーバイド及び残余のWC、好ましくは90.6〜91.2質量%のWC、の組成物を有する超硬合金本体で構成される被覆切削工具インサートの作製方法にも関係する。Ti含有率は好ましくは、技術的な不純物レベルであるか又は0まで低減している。その製造条件は、13.8〜15.7kA/m、好ましくは14.2〜15.2kA/mの保磁力Hc、及び上記で画定したCW比0.85〜0.94、好ましくは0.88〜0.92に相当するWを伴って合金化したコバルト結合相を有する焼結構造を得るように、選択される。このインサートを湿式ブラストして25〜50μmの端縁丸みづけ処理した後で、以下の層を有する被覆が堆積される:
既知のCVD法を使用する、TiCの最も内側の第一の層であって、ここでx+y+z=1であり、y>x且つz<0.2、好ましくはy>0.8且つz=0であり、0.1〜1.5μm、好ましくは0.4μm超の総厚みを有する、第一の層と、
MTCVD技術を使用する(ここで該MTCVD技術は700〜900℃の温度範囲で層の形成のために炭素及び窒素源としてアセトニトリルを使用するが、正確な条件は使用する装置の設計上の所定の範囲によって決まる)、TiCの第二の層であって、ここでx+y=1、x>0.3且つy>0.3であり、好ましくはx>0.5であり、4.5〜9.5μm、好ましくは5〜7.5μmの厚みを有し、柱状結晶粒を有する、第二の層と、
反応混合物TiCl、CO、H又はTiCl、CO、H、Nを使用するCVDによって製造する、TiCの第三の層であって、ここでx+y+z=1であり、x>0.3、z>0.3、0≦y<0.2であり、0.3〜1.5μmの厚みを有する、第三の層と、
既知のCVD法を使用する、平滑なα−Alの第四の層であって、9〜15μm、好ましくは10〜12μmの厚みを有し、且つ切削領域における表面粗さRaが10μmの長さにわたって0.4μm未満である、第四の層と、
α−Alの第四の層とTiCの第二の層の層の厚みの比率が、好ましくは1.3〜2.4であって、
CVD又はPVD技術を使用する、0.1〜2μm厚みの着色した最上層であって、好ましくはTiN又はZrNの最上層。
【0018】
最終的に、このすくい面上にあって刃先ラインに沿ったAlの層が、強度の湿式ブラスト操作を受けて、平滑な表面仕上げを得て、好ましくは水とAlグリットを含むスラリーを使用して、切削領域での表面粗さRaが10μmの長さにわたって0.4μm未満となる。あるいは、着色最上層をクリアランス面に堆積させる前に、この湿式ブラスト工程が実施されてもよい。
【0019】
本発明はまた、150〜375m/分の切削速度と、切削速度とインサートの形状寸法に応じた0.1〜0.35mm/歯の送りで、ネズミ鋳鉄、高合金ネズミ鋳鉄、コンパクト黒鉛鋳鉄のような鋳鉄を乾式フライス切削加工するために、上述の切削工具インサートを使用することにも関係する。
【実施例】
【0020】
例1(発明)
超硬合金フライス切削加工ブランク試験片は、R245−12T3M−KM、R290−12T308M−KM及びSPKN1204EDRの型で、7.6質量%Co、1.25質量%TaC、0.30質量%NbC及び残余のWCの組成の粉末からプレスし、そして14.7kA/mのHc値及びCW比0.90に相当する6.85質量%の磁性Co含有率を有するインサートが焼結されるように1410℃で通常の技術を用いて焼結させた。このインサートは、湿式ブラスト法を使用して35μmの半径まで端縁を丸み処理し、そしてそれから約9.5のy値に相当する高窒素含有率の第一の0.5μmの厚みのTiC−層で被覆した。次にMTCVD技術(温度850〜885℃且つ炭素/窒素源としてCHCN)を使用して柱状結晶粒構造を有し且つ約0.55のx値を有する、第二の6μmの厚みのTiC−層で被覆した。同じ被覆サイクルの中での次の工程で、第三の1μm厚みのTi(C,O)−層を堆積させ、次に第四の11μm厚みのα−Alの層を堆積させ、そして1μm厚みのTiNの最上層を堆積させた。
【0021】
インサートの最上面のTiN層を除去し、そして露出したAl層が約10μmの長さにわたってRa=0.2μmの平滑な表面仕上げを得るために、アルミナグリットを用いて、このインサートをすくい面上で湿式ブラストした。
【0022】
例2(先行技術)
例1と同じインサートを用いた、表1による、超硬合金フライス切削加工インサートは、既知の技術に従って製造した。
【0023】
【表1】


【0024】
例3
本発明による例1に由来したインサートで、高合金化したねずみ鋳鉄のシリンダーヘッドを正面フライスする試験をした。
工具:R245−12T3M−KM
切削機中のインサート数:24
基準:表面仕上げ及び被加工品の破砕
参照:R245−12T3M−KM、例2の参照Aの先行技術。
【0025】
切削データ
切削速度: Vc=350m/分
送り速度: Fz=0.15mm/歯
切り込み深さ: Ap=0.5mm
乾燥条件
【0026】
この参照Aの工具の寿命は174シリンダーヘッドであり、そして本発明によるインサートの場合215シリンダーヘッドと測定された。
結果:工具寿命は23%伸びたそして本発明によるインサートを用いて表面仕上げは改善した。
【0027】
例4
本発明による例1に由来したインサートで、高合金化したねずみ鋳鉄の中心ブロックを正面フライスする試験をした。
工具:R245−12T3M−KM
切削機中のインサート数:10
基準:表面仕上げ及び被加工品の破砕
参照:R245−12T3M−KM、例2の参照Aの先行技術。
【0028】
切削データ
切削速度: Vc=251m/分
送り速度: Fz=0.24mm/歯
切り込み深さ: Ap=2〜3mm
乾燥条件
【0029】
2回の試験の平均の工具寿命は、参照Aの場合に50分であり、そして本発明によるインサートの場合80分であった。
【0030】
例5
本発明による例1に由来したインサートで、ねずみ鋳鉄で造られた発電機用のハブ軸受けを正面フライスする試験をした。
工具:SPKN1204 EDR
切削機中のインサート数:8
基準:表面仕上げ及び被加工品の破砕
参照:SPKN1204 EDR、例2の参照Bの先行技術。
【0031】
切削データ
切削速度: Vc=350m/分
送り速度: Fz=0.19mm/歯
切り込み深さ: Ap=3〜4mm
乾燥条件
【0032】
参照B及び本発明によるインサートの工具寿命は、それぞれ38分及び56分であった。
【0033】
例6
本発明による例1に由来したインサートで、コンパクト黒鉛鋳鉄(CGI)のシリンダーヘッドを正面フライスする試験をした。
工具:R290−12T308M−KM
切削機中のインサート数:6
基準:表面仕上げ及び被加工品の破砕
参照:R290−12T308M−KM、例2の参照Aの先行技術。
【0034】
切削データ
切削速度: Vc=300m/分
送り速度: Fz=0.15mm/歯
切り込み深さ: Ap=3.0mm
乾燥条件
【0035】
参照A及び本発明によるインサートの工具寿命は、それぞれ60シリンダーヘッド及び85シリンダーヘッドであった。
【0036】
例3〜6から、本発明によるインサートは先行技術によるインサートよりもかなり良好な切削性能を示すことが明らかとなった。主要な利点は側面摩耗及びクレーター摩耗の成長が遅いことであり、これは非常に大きな総被覆厚みを伴った超硬合金本体の良好なバランスの組成物によるものである。
【出願人】 【識別番号】505277521
【氏名又は名称】サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ
【出願日】 平成19年6月13日(2007.6.13)
【代理人】 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬

【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次

【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄


【公開番号】 特開2008−885(P2008−885A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2007−156526(P2007−156526)