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【発明の名称】 ポータブル穿孔機の粉塵収集装置
【発明者】 【氏名】朱 鎭用

【氏名】任 賢珠

【要約】 【課題】穿孔時に発生する粉塵によって耐久性が阻害されず、視認性も良好で、小型の穿孔機にも適用可能なポータブル穿孔機の粉塵収集装置を得る。

【構成】ポータブル穿孔機11の先端部にドリルを外側から囲んで装着されるフレキシブルパイプ7と、フレキシブルパイプ7の先端部外周に取り付けられた保持リング2と、保持リング2に結合されフレキシブルパイプ7の外側に沿って伸びる支持体3と、フレキシブルパイプ7の長さ方向中間部において支持体3に結合された補助リング4を有する。フレキシブルパイプ7は、透明な素材からなっていて、基端部がポータブル穿孔機11の先端部の非回転部に装着され、支持体3の長さによってフレキシブルパイプ7の縮小限界が定められている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブル穿孔機の先端部に装着可能な粉塵収集装置であって、
粉塵収集装置は、ポータブル穿孔機の先端部にドリルを外側から囲んで装着される蛇腹状のフレキシブルパイプと、このフレキシブルパイプの先端部外周に取り付けられた保持リングと、この保持リングに結合されフレキシブルパイプの外側に沿って伸びる支持体と、フレキシブルパイプの長さ方向中間部において上記支持体に結合された補助リングを有してなり、
上記フレキシブルパイプは、透明な素材からなっていて、基端部がポータブル穿孔機の先端部の非回転部に装着され、
上記支持体の長さによって上記フレキシブルパイプの縮小限界が定められていることを特徴とするポータブル穿孔機の粉塵収集装置。
【請求項2】
ポータブル穿孔機の先端部に装着可能な粉塵収集装置であって、
粉塵収集装置は、ポータブル穿孔機の先端部にドリルを外側から囲んで装着される蛇腹状のフレキシブルパイプと、このフレキシブルパイプの先端部外周に取り付けられた保持リングと、この保持リングに結合されフレキシブルパイプの外側に沿って伸びる支持体と、フレキシブルパイプの基端部に結合されている端板を有してなり、
上記フレキシブルパイプは、透明な素材からなっていて、基端部が上記端板と共にポータブル穿孔機の先端部の非回転部に装着され、
上記支持体にはその長さ方向にスリットが形成され、
上記スリットに上記端板に設けられたガイドピンが嵌り、このガイドピンが上記スリットに沿って移動できる範囲で上記フレキシブルパイプの縮小限界が定められていることを特徴とするポータブル穿孔機の粉塵収集装置。
【請求項3】
フレキシブルパイプの基端部内側に、ポータブル穿孔機の先端部の非回転部に密着する粉塵離脱防止用パッキングが取り付けられている請求項1または2記載のポータブル穿孔機の粉塵収集装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ポータブル穿孔機に装着して使う粉塵収集装置に関するもので、ポータブル穿孔機の上端部に蛇腹状の収集機を装着し、穿孔作業によって発生する粉塵を収集し、穿孔作業後に、ポータブル穿孔機を下向きにすることにより、収集した粉塵を随時捨てることができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、コンクリートで成り立った建物の壁に電気工事、設備工事、鉄骨工事など各種工事をする場合、ドリルが締結されたポータブル穿孔機を利用して穴を穿ち、この穴に各種固定具を固定する。
ポータブル穿孔機で天井に穴を穿つとき、ドリルがコンクリートを削ることによって粉塵が発生する。したがって、不注意によって粉塵が目、鼻、耳、口に入ることがあり、健康を害する問題点があった。
【0003】
そこで、穿孔装置に装着する防塵装置が提案されている。例えば、特許文献1記載の発明はその一つで、穿孔機のチャックに装着されるドリルの外側を覆うようにして蛇腹状のフレキシブルパイプの一端を、穿孔機の上記チャック部分に装着している。チャック部分の回転に対してフレキシブルパイプが回転しないように、チャック部分とフレキシブルパイプとの間にはボールベアリングが介在している。
【0004】
特許文献1記載の発明によれば、長尺のドリルに対応させようとすると、フレキシブルパイプも長くなり、不経済であると共に取り扱いも面倒であるという問題点がある。そこで、ドリルの長さよりも短いフレキシブルパイプを使用し、フレキシブルパイプの基部をドリルの長さ方向中間部に、ベアリングを介して取り付けた穿孔装置の防塵カバーが提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】実開平6−85771号公報
【特許文献1】特開2001−54837号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1記載の発明も、特許文献2記載の発明も、フレキシブルパイプに対してチャック部あるいはドリルを相対回転させるために、ボールベアリングなどを介在させているが、穿孔によって発生する粉塵がベアリングの内部に侵入し、耐久性に劣る欠点がある。また、穿孔作業のときにフレキシブルパイプでドリルの視認ができなくなり、穴位置および穴の深さがわからないという難点もある。さらに、特許文献2記載の発明は、ドリルの長さ方向の中間にベアリングを介してフレキシブルパイプを相対回転可能に連結するものであるため、小型の穿孔機に適用することは困難である。
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解決するために発明したもので、粉塵収納装置を蛇腹状のフレキシブルパイプを利用して構成するものであるが、穿孔時に発生する粉塵によって耐久性が阻害されることなく、視認性も良好で、小型の穿孔機にも適用可能なポータブル穿孔機の粉塵収集装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ポータブル穿孔機の先端部にドリルを外側から囲んで装着される蛇腹状のフレキシブルパイプと、このフレキシブルパイプの先端部外周に取り付けられた保持リングと、この保持リングに結合されフレキシブルパイプの外側に沿って伸びる支持体と、フレキシブルパイプの長さ方向中間部において上記支持体に結合された補助リングを有してなり、上記フレキシブルパイプは、透明な素材からなっていて、基端部がポータブル穿孔機の先端部の非回転部に装着され、上記支持体の長さによって上記フレキシブルパイプの縮小限界が定められていることを最も主要な特徴とする。
【0009】
本発明はまた、ポータブル穿孔機の先端部にドリルを外側から囲んで装着される蛇腹状のフレキシブルパイプと、このフレキシブルパイプの先端部外周に取り付けられた保持リングと、この保持リングに結合されフレキシブルパイプの外側に沿って伸びる支持体と、フレキシブルパイプの基端部に結合されている端板を有してなり、上記フレキシブルパイプは、透明な素材からなっていて、基端部が上記端板と共にポータブル穿孔機の先端部の非回転部に装着され、上記支持体にはその長さ方向にスリットが形成され、上記スリットに上記端板に設けられたガイドピンが嵌り、このガイドピンが上記スリットに沿って移動できる範囲で上記フレキシブルパイプの縮小限界が定められていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
フレキシブルパイプの先端部に装着されている保持リングを壁面に押し付けながらトリルを回転駆動して穿孔作業を行う。穿孔作業によって発生する粉塵はフレキシブルパイプ内に収容される。フレキシブルパイプの基部は穿孔機の非回転部分に装着されるため、フレキシブルパイプに収容された粉塵が、ドリルのフレキシブルパイプに対する回転を阻害することはない。構造が簡単で製作が容易であり、製作費用も節減することができる。ドリルの位置および穿孔中の穴の深さは、透明なフレキシブルパイプを通して視認することができる。穴の深さが深くなるにつれてフレキシブルパイプが縮小し、穿孔作業の障害となることはない。
壁面に対し斜めに穿孔する場合、保持リングが傾いて壁面に円形に線接触し、フレキシブルパイプもこれに倣うので、穿孔によって発生する粉塵をフレキシブルパイプ内に有効に収納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明にかかるポータブル穿孔機の粉塵収集装置の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1ないし図4において、ポータブル穿孔機の先端部に装着して粉塵を収集する収集装置において、粉塵収集装置本体1は耐久性の高い蛇腹状のフレキシブルパイプ7を主体として構成されている。フレキシブルパイプ7の一方先端部には固定リング2が固着されている。固定リング2は中央部に貫通孔が形成された環状の部材で、固定リング2の外側面には垂直方向に向いた板状の支持体3の上端部がねじによって結合されている。支持体3は2個を一対として固定リング2の互いに反対側の外周面にそれぞれ結合されている。各支持体3の中間部と下端部には、外径が固定リング2の外径と等しい補助リング4が固定されている。補助リング4はフレキシブルパイプ7の外周側にあってフレキシブルパイプ7の外周を囲んでいる。
【0012】
フレキシブルパイプ7の他の一端、図において下端には、小径の円筒部が一体に形成され、この円筒部の外周に、フレキシブルパイプ7をドリルチャックに固定するための固定具5が設置されている。固定具5は弾力性のある板を円弧状に折り曲げ形になっていて、両端部に固定ねじ6を挿入し、固定ねじ6にナットをねじ込むことにより、フレキシブルパイプ7の上記円筒部をドリルチャックに結合する構成になっている。ただし、フレキシブルパイプ7の上記円筒部内側に粉塵離脱防止用パッキング8が締結され、このパッキング8がドリルチャックに密着して、フレキシブルパイプ7に収容された粉塵が外側に漏れないようになっている。符号11はポータブル穿孔機を示している。フレキシブルパイプ7の下端部すなわち基端部は、ポータブル穿孔機11の先端部の非回転部に装着されるように構成されている。したがって、フレキシブルパイプ7の基端部とポータブル穿孔機11の先端部との間に、ボールベアリングなどを介在させる必要はない。フレキシブルパイプ7は、ポータブル穿孔機11のチャックに締結されるドリルを取り囲むようにして装着されるが、フレキシブルパイプ7を通してドリルを視認することができるように、フレキシブルパイプ7は透明の素材で製作されている。
支持体3の長さによってフレキシブルパイプ7の縮小限界が定められている。
【0013】
図5、図6は、本発明の他の実施例を示す。一方先端に固定リング2が設置されたフレキシブルパイプ7の他方の端部(図5、図6において下端部)には、固定具5とフレキシブルパイプ7の間に端板9が締結され、端板9と保持リング2にまたがって支持体3が配置され、支持体3と保持リング2が固定ねじで締結されている。保持リング2に締結されている支持体3には、垂直方向すなわち図において上下方向にスリット10が形成されていて、端板9に固定されるガイドピンがスリット10を貫通し、ガイドピンと一体の端板9がスリット10に沿って動くことができるようになっている。したがって、ガイドピンと一体の端板9がスリット10に沿って動くことができる範囲でフレキシブルパイプ7の縮小限界が定められている。
【0014】
以上説明した実施例の作動は以下のとおりである。ポータブル穿孔機11の先端部に装着されたドリルチャックにドリルを締結して固定した後、粉塵収集装置1の主体をなすフレキシブルパイプ7の一端(図において下端)部をポータブル穿孔機11に、固定具5によって締結する。より具体的には、粉塵収集装置本体1の下端部の小径円筒部を、ポータブル穿孔機11の先端部の回転しない部分の外周に嵌め込み、次に、固定ねじ6を利用して固定具5締め付け、フレキシブルパイプ7をポータブル穿孔機11に締結する。
固定具5とポータブル穿孔機11の間には、粉塵が抜けないようにゴムなどからなるパッキング8が介在しているから、粉塵が外部に漏れることなくフレキシブルパイプ7の内部に残るようになっている。
【0015】
上記のようにポータブル穿孔機11に粉塵収集装置1を装着した状態で、建物の壁や天井にポータブル穿孔機11のドリル先端を当てて穿孔作動させようとすると、ポータブル穿孔機11に設置された粉塵収集装置本体1の保持リング2が壁あるいは天井などの穿孔対象面に密着する。この状態でポータブル穿孔機11を起動し、ドリルを回転駆動することにより孔を穿つ。ドリルの位置および穿孔の深さは、透明体からなるフレキシブルパイプ7を通して視認することができるため、位置精度と深さの精度の高い穴を穿つことができる。
【0016】
ドリルによる穿孔が進むに従って、ポータブル穿孔機11の先端部が穿孔対象面に向かって移動すると共に、フレキシブルパイプ7の下端部が一緒に移動し、穿孔対象面とフレキシブルパイプ7で画される空間を隠蔽した状態を維持する。
【0017】
穿孔対象面が建物の天井面で、上記のように、ドリルで穿孔対象面に孔を穿った後、ポータブル穿孔機11を引き戻してドリルを抜き取れば、粉塵収集装置のフレキシブルパイプ7内に粉塵が落ち込む。フレキシブルパイプ7の底部に溜まった粉塵を捨てた後また使えばよい。
【0018】
粉塵収集装置本体1が装着された状態で、ポータブル穿孔機11を傾け、穿孔対象面に斜めに孔を穿つ必要がある場合がある。ポータブル穿孔機11のドリルを建物の天井などに斜めに向けて当てると、フレキシブルパイプ7の上端に設置された保持リング2が穿孔対象面に円形の線状に密着し、これと同時に支持体3に結合されている補助リング4によってフレキシブルパイプ7が一方向に押され、フレキシブルパイプ7の補助リング4で規制されない部分が傾いて、フレキシブルパイプ7の内部空間が開放されるのを防止する。よって、穿孔によって発生した粉塵が外部に漏れることなくフレキシブルパイプ7の内部に集まる。
図5、図6に示す実施例では、支持体3のスリット10内で下敷板9が姿勢を変えることにより、穿孔対象面に斜めに孔を穿つことができる。
【0019】
一方、ドリルが締結されたポータブル穿孔機11の先端部に粉塵収集装置本体1のフレキシブルパイプ7の一方に設置されたパッキング8の介在のもとに固定具5を締結する。このような状態でポータブル穿孔機11を作動させ、ドリルで建物の壁面や天井に穿孔作動させれば、ポータブル穿孔機11に設置された粉塵収集装置本体1に設置された保持リング2が天井に密着し、この状態でポータブル穿孔機に締結されたドリルが孔を穿つ。
【0020】
ドリルが天井などに孔を穿ちながらポータブル穿孔機11と一体のドリルが前進し、固定リング2と下敷板9の間に設置された支持体3のスリット10の上端に下敷板9のガイドピンが当たることによって、ポータブル穿孔機11およびドリルの前進限界となる。その間、フレキシブルパイプ7が縮小し、内部空間を閉鎖した状態に維持する。よって、収容した粉塵が外部に漏れることを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るポータブル穿孔機の粉塵収集装置の一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】上記実施例の斜視図である。
【図3】上記実施例の縦断面図である。
【図4】上記実施例にかかる粉塵収集装置を装着したポータブル穿孔機による穿孔作業の様子を示す側面図である。
【図5】本発明に係る粉塵収集装置の別の実施例を装着したポータブル穿孔機による穿孔作業の様子を示す側面図である。
【図6】本発明に係るポータブル穿孔機の粉塵収集装置の別の実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 粉塵収集装置本体
2 保持リング
3 支持体
4 補助リング
7 フレキシブルパイプ
8 パッキング
9 端板
10 スリット
【出願人】 【識別番号】507229205
【氏名又は名称】朱 鎭用
【識別番号】507229216
【氏名又は名称】任 賢珠
【出願日】 平成19年7月5日(2007.7.5)
【代理人】 【識別番号】100088856
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 佳之夫

【識別番号】100141173
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 啓一


【公開番号】 特開2008−18525(P2008−18525A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2007−177375(P2007−177375)