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【発明の名称】 連結具
【発明者】 【氏名】白井 泰彦

【氏名】吉田 幸生

【要約】 【課題】可動部材、特に、金型の可動入子とこの可動入子を金型内で移動させる駆動装置との各連結部位における遊びを無くし、可動部材をガタ付くことなく移動させることのできる連結具を提供する。

【構成】本連結具1は、可動入子80に連結される連結端部4と駆動装置90に連結される大径連結部6とを両端に備え、軸芯方向に貫通孔を有する連結具本体2と、貫通孔内に配設され、その軸芯方向の長さが可変自在の軸部材3と、該軸部材3を所定長さに固定する固定手段9とを備えている。これにより、連結具本体2と可動入子80及び駆動装置90とが軸方向に圧接された状態で連結されるので、各連結部位での遊びが無くなり、可動入子80を金型内でガタ付きなく移動させることが可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動部材と該可動部材を移動させる駆動装置とを連結する連結具であって、
該連結具は、前記可動部材に連結される可動部材側連結部と前記駆動装置に連結される装置側連結部とを両端に備え、軸芯方向に貫通する貫通孔を有する連結具本体と、
前記貫通孔内に配設され、軸芯方向の長さが可変自在の軸部材と、
該軸部材を所定長さに固定する固定手段と、からなることを特徴とする連結具。
【請求項2】
前記軸部材は、一対の押圧部材からなり、また、前記固定手段は、前記一対の押圧部材の間に配設され、前記一対の押圧部材をそれぞれ離反する方向に移動させる離反部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
【請求項3】
前記一対の押圧部材と前記離反部材との当接部はテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の連結具。
【請求項4】
前記固定手段は、さらに、前記離反部材を前記一対の押圧部材を離反させた状態で固定する固定具を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載の連結具。
【請求項5】
前記可動部材は金型の可動入子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の連結具。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、可動部材、特に、鋳造工程において使用される金型の可動入子と、この可動入子を金型内で移動させる駆動装置とを連結する連結具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から採用されていた、金型の可動入子と、該可動入子を金型内で移動させる駆動装置とを連結する連結具を、図6に基いて説明する。
従来の連結具は、連結シャフト50で構成されており、可動入子80側の一端部の外壁面には連結溝部51が形成されると共に、該連結溝部51から可動入子80側に連続する部位に連結シャフト50の本体部と同径の連結端部53が形成される。また、連結シャフト50の駆動装置90側の他端部には大径連結部52が連設されている。
【0003】
また、可動入子80の連結部位には、連結軸部81が連設されて、該連結軸部81は、大径軸部82と小径軸部83とから構成されている。一方、駆動装置90の連結部位には、断面コ字状の連結ブラケット91が連設されており、対向する板状部92、93間の距離は、連結シャフト50の大径連結部52の軸方向の厚みよりも若干長く形成されている。また、この連結ブラケット91の可動入子80側の板状部92には、U字溝94が形成されている。
さらに、連結シャフト50の一端部と可動入子80の連結軸部81とを連結するために連結ハッカー95が別体で設けられている。この連結ハッカー95は、断面コ字状に形成されており、対向する板状部96、97間の距離は、可動入子80の連結軸部81の大径軸部82の軸方向の厚みと、連結シャフト50の連結端部53の軸方向の厚みとを合わせた長さよりも若干長く設定されている。また、連結ハッカー95の対向する板状部96、97には、それぞれU字溝98、99が形成されている。
【0004】
そして、可動入子80と駆動装置90とを連結する際には、まず、連結シャフト50の他端部に連設された大径連結部52を、駆動装置90の連結ブラケット91の内部に収容すると共に、連結ブラケット91の可動入子80側の板状部92のU字溝94内に、連結シャフト50の本体部を沿わせるようにして、連結シャフト50の他端部を駆動装置90の連結ブラケット91に連結する。
次に、駆動装置90を可動入子80側に前進させて、連結シャフト50の連結端部53の可動入子80側の端面を、可動入子80の連結軸部81の大径軸部82の端面に接触させる。そして、その接触部分に連結ハッカー95を被せるように配して、連結ハッカー95の内部に可動入子80の大径軸部82と連結シャフト50の連結端部53とを収容すると共に、連結ハッカー95の各板状部96、97に設けた各U字溝98、99内に、連結シャフト50の連結溝部51と可動入子80の小径軸部83とをそれぞれ沿わせるようにして、連結シャフト50の一端部を可動入子80の連結軸部81に連結する。
このようにして、可動入子80と駆動装置90とが連結シャフト50により連結される。
【0005】
しかしながら、従来の連結シャフト50を使用して可動入子80と駆動装置90とを連結した場合、図6に示すように、可動入子80の大径軸部82と連結ハッカー95の可動入子80側の板状部97との間に隙間W1及び連結ハッカー95の駆動装置90側の板状部96と連結シャフト50の連結端部53との間に隙間W2がそれぞれ現出されると共に、連結シャフト50の大径連結部52と駆動装置90の連結ブラケット91の各板状部92、93との間に隙間W3、W4がそれぞれ現出する。
そのため、この連結状態で、駆動装置90を駆動させて可動入子80を金型内で移動させると、可動入子80が金型内で上下左右にガタ付きながら移動することになり、成形品にカジリ不良等の不都合が発生していた。
【0006】
ところで、連結シャフト50と可動入子80及び駆動装置90との各連結部位における遊びを無くす一般的な方法として、図7に示すように、連結ハッカー95の大きさを大きくすると共に、連結シャフト50の連結端部53を大径にして、連結ハッカー95の駆動装置90側の板状部96に調整ボルト61を螺合して、調整ボルト61の先端を連結シャフト50の連結端部53に押し当てるようにする。また、駆動装置90の連結ブラケット91の大きさを大きくして、該連結ブラケット91の可動入子80側の板状部92に調整ボルト62を螺合して、調整ボルト62の先端を連結シャフト50の大径連結部52に押し当てるようにする。
このように構成することにより、連結シャフト50と可動入子80及び駆動装置90との各連結部位に遊びがなくなり、可動入子80を金型内において移動させる際のガタ付きを無くすことが可能となる。
【0007】
しかしながら、図7に示すような連結形態を採用すると、連結ハッカー95の大きさを大きくすることはスペース的に困難である点、また、調整ボルト61、62を締める作業が容易でない点、さらに、複数の調整ボルト61、62を締める必要があり工数が多くなる点等、様々な問題点が発生してしまい、連結具を改善する必要があった。
【0008】
また、特許文献1には、スライドコアに連結ロッドを連結して、シリンダにより連結ロッドを介してスライドコアを移動させることが開示されているが、スライドコアと連結ロッドとが連結している部分に隙間が現出されており、連結ロッドが進退してスライドコアがスライドする際、スライドコアがガタ付く虞がある。
【特許文献1】特開2004−337933号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、図6に示す従来の連結シャフト50では、可動入子80及び駆動装置90との各連結部位に遊びが生じ、可動入子80が金型内においてガタ付きながら移動して成形品に不都合が発生していた。そこで、図7に示すように、連結シャフト50と可動入子80及び駆動装置90との各連結部位に遊びを無くすような一般的な連結形態を採用しようとしても、上述したような様々な問題点が発生するために、連結具を改善する必要があった。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、可動部材、特に、金型の可動入子とこの可動入子を金型内で移動させる駆動装置との各連結部位における遊びを無くし、可動部材をガタ付くことなく移動させることのできる連結具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した連結具の発明は、可動部材と該可動部材を移動させる駆動装置とを連結する連結具であって、該連結具は、前記可動部材に連結される可動部材側連結部と前記駆動装置に連結される装置側連結部とを両端に備え、軸芯方向に貫通する貫通孔を有する連結具本体と、前記貫通孔内に配設され、軸芯方向の長さが可変自在の軸部材と、該軸部材を所定長さに固定する固定手段と、からなることを特徴とするものである。
請求項2に記載した連結具の発明は、請求項1に記載した発明において、前記軸部材は、一対の押圧部材からなり、また、前記固定手段は、前記一対の押圧部材の間に配設され、前記一対の押圧部材をそれぞれ離反する方向に移動させる離反部材を備えていることを特徴とするものである。
請求項3に記載した連結具の発明は、請求項2に記載した発明において、前記一対の押圧部材と前記離反部材との当接部はテーパ状に形成されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載した連結具の発明は、請求項2または3に記載した発明において、前記固定手段は、さらに、前記離反部材を前記一対の押圧部材を離反させた状態で固定する固定具を備えていることを特徴とするものである。
請求項5に記載した連結具の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載した発明において、前記可動部材は金型の可動入子であることを特徴とするものである。
【0012】
従って、請求項1に記載した連結具の発明では、連結具本体の可動部材側連結部が可動部材に連結されると共に、連結具本体の装置側連結部が駆動装置に連結された仮連結状態において、連結具本体内に配設される軸部材を軸芯方向に伸長させて、軸部材によって可動部材及び駆動装置の両方を互いに離反する方向に押圧し、伸長した状態の軸部材を固定手段により固定する。これにより、連結具本体の可動部材側連結部と可動部材とが軸方向に圧接された状態で連結されると共に、連結具本体の装置側連結部と駆動装置とが軸方向に圧接された状態で連結されるので、本連結具と可動部材及び駆動装置との各連結部位に遊びが無くなる。
請求項2に記載した連結具の発明では、軸部材を一対の押圧部材から構成すると共に、一対の押圧部材をそれぞれ離反する方向に移動させる離反部材を備えているので、離反部材により、一対の押圧部材をそれぞれ離反させる方向に移動させてその離反させた状態に保持する。
請求項3に記載した連結具の発明では、一対の押圧部材と離反部材との当接部がテーパ状に形成されているので、離反部材を移動させることにより、一対の押圧部材をそれぞれ離反する方向に移動させることが容易となる。
請求項4に記載した連結具の発明では、固定具により、離反部材の移動が規制されることにより、一対の押圧部材は離反した状態で確実に保持される。
請求項5に記載した連結具の発明では、金型の可動入子と、該可動入子を金型内で移動させる駆動装置とを連結する連結具として使用した場合、可動入子と駆動装置とを遊びが無く連結することが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、可動部材、特に、金型の可動入子とこの可動入子を金型内で移動させる駆動装置との各連結部位における遊びを無くし、可動部材をガタ付くことなく移動させることのできる連結具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図5に基いて詳細に説明する。なお、従来例と同一部材及び相当する部材は、同一符号を使用して説明する。
本発明の実施の形態に係る連結具1は、図3に示すように、可動部材である例えば金型の可動入子80と、該可動入子80を金型内で移動させる駆動装置90とを連結するもので、図1〜図3に示すように、可動入子80に連結される連結端部(可動部材側連結部)4と駆動装置90に連結される大径連結部(装置側連結部)6とを両端に備え、軸芯方向に貫通する貫通孔10、11を有する連結具本体2と、該連結具本体2の貫通孔10、11内に配設され、その軸芯方向の長さが可変自在の軸部材3と、該軸部材3を所定長さに固定する固定手段9とを備えている。
【0015】
連結具本体2は、図3に示すように、円筒状に形成されて、その内部には、可動入子80側に開口して設けられた小径貫通孔10と、駆動装置90側に開口して設けられた大径貫通孔11とが形成されている。
また、連結具本体2には、図3に示すように、可動入子80側の一端部の外壁面に連結溝部5が形成されると共に、該連結溝部5から可動入子80側に連続する部位に連結具本体2の本体部と同径で鍔状の連結端部4が形成される。一方、連結具本体2の駆動装置90側の他端部には、鍔状の大径連結部6が連設されている。
また、図1及び図2に示すように、連結具本体2の大径連結部6には、その外壁面に一対の平面部7、7が形成されており、連結具本体2の連結溝部5から大径連結部6側に連続する本体部の外壁面の一部にも一対の平面部8、8が形成されている。これら大径連結部6の各平面部7、7と連結具本体2の本体部の各平面部8、8とは、周方向において同じ位置に形成されている。
【0016】
軸部材3は、図3に示すように、連結具本体2の小径貫通孔10及び大径貫通孔11内に摺動自在に配設される一対の押圧ロッド(押圧部材)15、16からなる。
一対の押圧ロッド15、16のうち、可動入子80側に位置する入子側押圧ロッド15は、小径部18と大径部19とを有し、小径部18は連結具本体2の小径貫通孔10に、また、大径部19は連結具本体2の大径貫通孔11に摺動自在に配設される。また、入子側押圧ロッド15の大径部19の駆動装置90側の端部は、駆動装置90に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。
また、一対の押圧ロッド15、16のうち、駆動装置90側に位置する装置側押圧ロッド16は、連結具本体2の大径貫通孔11に摺動自在に配設される。この装置側押圧ロッド16の可動入子80側の端部は、可動入子80に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。これら装置側押圧ロッド16のテーパ部と入子側押圧ロッド15のテーパ部とは略同一の角度で形成されており、装置側押圧ロッド16と入子側押圧ロッド15とは、それぞれのテーパ状の端部が対向するようにして小径貫通孔10及び大径貫通孔11内に配設される。
また、装置側押圧ロッド16の駆動装置90側の端部の外壁面には、抜け止めピン21の先端が連結する抜け止め用溝部22が形成されている。
【0017】
固定手段9は、図3に示すように、一対の押圧ロッド15、16の間に配設され、一対の押圧ロッド15、16をそれぞれ離反する方向に移動させる離反部材17と、該離反部材17を一対の押圧ロッド15、16を離反させた状態で固定する固定ボルト(固定具)30とから構成されている。
離反部材17は、図3に示すように、一対の押圧ロッド15、16の対向するテーパ状の各端部にそれぞれ当接されるリング状に形成されている。この離反部材17の内壁面は、その軸方向略中央の位置から可動入子80に向かって漸次拡開されるテーパ状に形成されると共に、その軸方向略中央の位置から駆動装置90に向かって漸次拡開されるテーパ状に形成され、軸方向断面が略V字状に形成されている。その結果、離反部材17の内壁面と、一対の押圧ロッド15、16の対向するテーパ部との各当接部20、23がテーパ状に形成されるようになる。
【0018】
固定ボルト30は、図3に示すように、連結具本体2の外壁面上に配設されるロックナット31に螺合されると共に、その先端が連結具本体2の大径貫通孔11の内壁面から突出して、離反部材17の外壁面に接触している。
そして、固定ボルト30を回動させると、ロックナット31との間で螺合して進退運動し、離反部材17を押し込むことが可能となる。しかも、固定ボルト30はロックナット31と螺合しているため、離反部材17を、すなわち、一対の押圧ロッド15、16を離反させた状態で固定することができる。
さらに、図3に示すように、抜け止めピン21が、連結具本体2の大径連結部6の外壁面から径方向に挿通されて、その先端が大径貫通孔11の内壁面から突出し、装置側押圧ロッド16の外壁面に設けた抜け止め用溝部22に連結されている。なお、抜け止めピン21の先端の外径は、抜け止め溝部22の溝幅よりも小さく形成され、装置側押圧ロッド16の所定の摺動範囲を確保できるように設定される。
【0019】
また、図3に示すように、可動入子80の連結部位には、前述したように、連結軸部81が連設されており、該連結軸部81は、大径軸部82と小径軸部83とから構成されている。また、可動入子80の連結軸部81と連結具本体2の一端部とを連結するための連結ハッカー95が別体で設けられている。この連結ハッカー95は、断面コ字状に形成されており、対向する板状部96、97間の距離は、可動入子80の連結軸部81の大径軸部82の軸方向の厚みと、連結具本体2の連結端部4の軸方向の厚みとを合わせた長さよりも若干長く設定されている。また、連結ハッカー95の対向する板状部96、97には、それぞれU字溝98、99が形成されている。
一方、駆動装置90の連結部位には、前述したように、断面コ字状の連結ブラケット91が連設されており、対向する板状部92、93間の距離は、連結具本体2の他端部の大径連結部6の軸方向の厚みよりも若干長く設定されている。また、この連結ブラケット91の可動入子80側の板状部92にはU字溝94が形成されている。
【0020】
次に、本発明の実施の形態に係る連結具1を使用して、可動入子80と駆動装置90とを連結する手順を図3〜図5に基いて説明する。
まず、図3に示すように、本連結具1の連結具本体2の他端部の大径連結部6を、駆動装置90の連結ブラケット91の内部に収容すると共に、連結ブラケット91の板状部92のU字溝94内に連結具本体2の本体部を沿わせるようにして、本連結具1の連結具本体2の他端部を駆動装置90の連結ブラケット91に連結する。
次に、駆動装置90を可動入子80側に前進させて、図4に示すように、連結具本体2の連結端部4の可動入子80側の端面を、可動入子80の連結軸部81の大径軸部82の端面に接触させる。続いて、その接触部分に連結ハッカー95を被せるように配して、連結ハッカー95の内部に可動入子80の大径軸部82と連結具本体2の連結端部4とを収容すると共に、連結ハッカー95の各板状部96、97に設けた各U字溝98、99内に、連結具本体2の連結溝部5と可動入子80の小径軸部83とをそれぞれ沿わせるようにして、本連結具1の連結具本体2の一端部を可動入子80の連結軸部81に連結する。
そして、図4の状態が、本連結具1により可動入子80と駆動装置90とを仮連結した状態となる。なお、この図4の状態では、離反部材17は、その軸線が一対の押圧ロッド15、16の軸線に略一致している状態となっている。
【0021】
次に、図4の状態から、固定ボルト30を回動させて、固定ボルト30を連結具本体2内に前進させる。
すると、図5に示すように、離反部材17が押し込まれるため、一対の押圧ロッド15、16が、離反部材17とのテーパ状の各当接部20、23に沿って、矢印で示すように、互い離反する方向に移動されて、入子側押圧ロッド15が可動入子80の連結軸部81を押圧すると共に、装置側押圧ロッド16が駆動装置90の連結ブラケット91を押圧する。
【0022】
その結果、一対の押圧ロッド15、16により可動入子80及び駆動装置90の両方が互いに離反する方向に押圧されて、離反部材17及び固定ボルト30によりその押圧状態が保持されることから、本連結具1と可動入子80との連結部位に現出されていた隙間W1、W2(図6参照)が消失されて、連結具本体2の連結端部4と、可動入子80の連結軸部81とが連結ハッカー95を介して軸方向に圧接された状態で連結される。また、本連結具1と駆動装置90との連結部位に現出されていた隙間W3(図6参照)も消失されて、連結具本体2の大径連結部6と、駆動装置90の連結ブラケット91とが軸方向に圧接された状態で連結される。
このように、本連結具1と可動入子80及び駆動装置90との各連結部位における遊びが無くなり、可動入子80と駆動装置90とが本連結具1を介して一体的に連結されるために、駆動装置90を駆動させて、可動入子80を金型内で移動させても可動入子80がガタ付くようなことはない。
【0023】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る連結具1は、可動入子80の連結軸部81に連結ハッカー95を介して連結される連結端部4と駆動装置90の連結ブラケット91に連結される大径連結部6とを両端に備え、軸芯方向に貫通する小径貫通孔10及び大径貫通孔11を有する連結具本体2と、該連結具本体2の小径貫通孔10及び大径貫通孔11内に摺動自在に配設される一対の押圧ロッド15、16と、該一対の押圧ロッド15、16をそれぞれ離反させる方向に移動させてその状態を固定する離反部材17及び固定ボルト30とから構成されている。
【0024】
これにより、本連結具1により可動入子80と駆動装置90とを図4に示す仮連結した状態から、固定ボルト30を回動させて、離反部材17により一対の押圧ロッド15、16をそれぞれ離反する方向に移動させてその状態を固定することで、可動入子80及び駆動装置90の両方を互いに離反する方向に押圧した状態とする。
その結果、本連結具1と可動入子80との連結部位では、連結具本体2の連結端部4と可動入子80の連結軸部81とが連結ハッカー95を介して軸方向に圧接された状態で連結されると共に、本連結具1と駆動装置90との連結部位では、連結具本体2の大径連結部6と駆動装置90の連結ブラケット91とが軸方向に圧接された状態で連結される。
そして、本連結具1と可動入子80及び駆動装置90との各連結部位における遊びが無くなり、可動入子80と駆動装置90とが本連結具1を介して一体的に連結されるために、可動入子80を金型内で移動させる際のガタ付きを無くすことが可能となる。
【0025】
しかも、本連結具1により可動入子80と駆動装置90とを図4に示すように仮連結した後、固定ボルト30を回動させるだけの作業で、本連結具1と可動入子80及び駆動装置90との各連結部位における遊びを無くすことができるので、その作業が非常に簡易となる。その上、本連結具1は、図6に示す従来の連結具に比べて、その大きさも略同等であり、大きなスペースを必要とせず実用的に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る連結具の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係る連結具の分解斜視図である。
【図3】図3は、本連結具を駆動装置に連結させた状態の断面図である。
【図4】図4は、本連結具により可動入子と駆動装置とを仮連結した状態の断面図である。
【図5】図5は、本連結具により可動入子と駆動装置とを最終的に連結した状態の断面図である。
【図6】図6は、従来の連結具の断面図である。
【図7】図7は、図6に示す従来の連結具に対して、各連結部位における遊びを無くすようにした連結形態の断面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 連結具,2 連結具本体,3 軸部材,4 連結端部(可動部材側連結部),6 大径連結部(装置側連結部),9 固定手段,10 小径貫通孔,11 大径貫通孔,15 入子側押圧ロッド(押圧部材),16 装置側押圧ロッド(押圧部材),17 離反部材,20、23 当接部,30 固定ボルト(固定具),80 可動入子(可動部材),90 駆動装置

【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成18年7月19日(2006.7.19)
【代理人】 【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫

【識別番号】100093193
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 壽夫

【識別番号】100104145
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 嘉夫

【識別番号】100109690
【弁理士】
【氏名又は名称】小野塚 薫

【識別番号】100135035
【弁理士】
【氏名又は名称】田上 明夫

【識別番号】100131266
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼ 昌宏


【公開番号】 特開2008−23542(P2008−23542A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−196924(P2006−196924)