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鋳型造型方法及びその装置 - 特開2008−68273 | j-tokkyo
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【発明の名称】 鋳型造型方法及びその装置
【発明者】 【氏名】木村 利三郎

【氏名】堀 雄二

【要約】 【課題】簡単な構成により、厚い部分と薄い部分とが混在する鋳型を造型する場合でも、鋳物砂の充填性を向上させて硬化処理された鋳型の品質を保つ。

【構成】鋳物砂41を収容するブローヘッドの下部に配設され、キャビティ36内に鋳物砂41を吹き込み充填する複数のブローノズルを、常開式ブローノズル7と開閉式ブローノズル8とで構成する。開閉式ブローノズル8を弾性変形可能な弾性材料で構成されたノズル本体8aと、ノズル本体8aに配置され、開口部8bを開閉する遮断球8cとで構成する。常開式ブローノズル7を成形型35の充填孔38に接続して常開式ブローノズル7のみから鋳物砂41をキャビティ36内に吹き込み、次にブローヘッド1と成形型35とを接近方向に相対移動させ、成形型35の充填孔38周りに設けた当接部39をノズル本体8aと接触させ、ノズル本体8aを変形させて遮断球8cを開状態とし、開閉式ブローノズル8から鋳物砂41をキャビティ36内に吹き込む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形型のキャビティ内に鋳物砂を吹き込み充填して鋳型を造型する鋳型造型方法において、
上記鋳物砂を収容するブローヘッドの下部に、常開式ブローノズルと、弾性変形可能な弾性材料で構成されたノズル本体及び該ノズル本体に配置され、該ノズル本体の開口部を開閉する球体を有する開閉式ブローノズルとで構成された複数のブローノズルを配設する準備工程と、
上記常開式ブローノズルを成形型の充填孔に接続して該常開式ブローノズルのみから鋳物砂をキャビティ内に吹き込む第1吹き込み工程と、
上記第1吹き込み工程の後、ブローヘッドと成形型とを接近方向に相対移動させ、成形型の充填孔周りに設けた当接部を上記ノズル本体と接触させ、該ノズル本体を変形させて上記球体を開状態とし、開閉式ブローノズルから鋳物砂をキャビティ内に吹き込む第2吹き込み工程と、を含む
ことを特徴とする鋳型造型方法。
【請求項2】
成形型のキャビティ内に鋳物砂を吹き込み充填して鋳型を造型する鋳型造型装置において、
上記鋳物砂を収容するブローヘッドと、
上記ブローヘッドの下部に配設され、キャビティ内に鋳物砂を吹き込み充填する複数のブローノズルと、
上記ブローヘッド内に鋳物砂吹き込み時の加圧気体を供給する加圧気体供給装置と、
上記成形型とブローヘッドとを接近方向及び離間方向に相対移動させる移動装置とを備え、
上記複数のブローノズルは、常開式ブローノズルと開閉式ブローノズルとで構成され、
上記開閉式ブローノズルは、弾性変形可能な弾性材料で構成されたノズル本体と、該ノズル本体に配置され、該ノズル本体の開口部を開閉する球体とから構成され、
成形型における開閉式ブローノズルに対応する充填孔の周りには、上記ノズル本体と接触し該ノズル本体を変形させて球体を開状態とする当接部が形成され、
上記常開式ブローノズルを上記充填孔に接続して該常開式ブローノズルのみから鋳物砂をキャビティ内に吹き込み、
次いで、ブローヘッドと成形型とを接近方向に相対移動させ、上記当接部をノズル本体と接触させ、該ノズル本体を変形させて上記球体を開状態とし、開閉式ブローノズルから鋳物砂をキャビティ内に吹き込む制御手段をさらに備えている
ことを特徴とする鋳型造型装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、成形型のキャビティ内に鋳物砂を吹き込み充填して鋳型を造型する鋳型造型方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、成形型のキャビティ内に鋳物砂を吹き込み充填して鋳型を造型する鋳型造型方法は知られているが、通常、ブロータンクの複数の吹き込みノズルから一度に成形型のキャビティ内に鋳物砂が吹き込み充填される。このため、吹き込みノズルから鋳物砂と共に勢いよく吹き込まれた空気が排気通路(エアベント)から抜けきらずに他の吹き込みノズルを通ってブロータンク内に逆流することがある。特に厚い部分と薄い部分とが混在する鋳型を造型する際には、厚い部分と鋳物砂が行き渡り難い薄い部分とで充填のタイミングが異なり、キャビティ内の空気がエアベントから抜けきらずに鋳物砂の充填が充分に行われない場合がある。このため、硬化処理された鋳型の品質が低下するという問題がある。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1には、ブロータンクの複数の吹き込みノズル内に移動シリンダで作動する突き棒を配置し、この突き棒で吹き込みノズルを開閉して吹き込み時期を変更して鋳物砂の充填率を向上させようとしたものが開示されている。
【特許文献1】特開平7−144251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のような鋳型造型方法を行おうとすると、ブロータンクの周辺に複数の移動シリンダを設けなければならず、構造が複雑となり、製造コスト及びランニングコストの面で実現が難しいという問題がある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成により、厚い部分と薄い部分とが混在する鋳型を造型する場合でも、鋳物砂の充填性を向上させて硬化処理された鋳型の品質を保つことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、この発明では、ブローノズルの構成に工夫を加えることにより、複数の吹き込みノズルから鋳物砂を吹き込むタイミングを調整するようにした。
【0007】
具体的には、第1の発明では、成形型のキャビティ内に鋳物砂を吹き込み充填して鋳型を造型する鋳型造型方法を前提とする。
【0008】
そして、上記鋳型造型方法は、
上記鋳物砂を収容するブローヘッドの下部に、常開式ブローノズルと、弾性変形可能な弾性材料で構成されたノズル本体及び該ノズル本体に配置され、該ノズル本体の開口部を開閉する球体を有する開閉式ブローノズルとで構成された複数のブローノズルを配設する準備工程と、
上記常開式ブローノズルを成形型の充填孔に接続して該常開式ブローノズルのみから鋳物砂をキャビティ内に吹き込む第1吹き込み工程と、
上記第1吹き込み工程の後、ブローヘッドと成形型とを接近方向に相対移動させ、成形型の充填孔周りに設けた当接部を上記ノズル本体と接触させ、該ノズル本体を変形させて上記球体を開状態とし、開閉式ブローノズルから鋳物砂をキャビティ内に吹き込む第2吹き込み工程と、を含む構成とする。
【0009】
上記の構成によると、まず、常開式ブローノズルを成形型の充填孔に接続して該常開式ブローノズルのみから鋳物砂を該鋳物砂が行き渡り易いキャビティの比較的厚い部分に吹き込んで充填する。この際、適宜、エアベントからエアが排気される。次いで、ブローヘッドと成形型とを接近方向に相対移動させ、成形型の充填孔周りに設けた当接部をノズル本体と接触させてノズル本体を変形させる。すると、ノズル本体の開口部を開閉する球体が開状態となり、開閉式ブローノズルから鋳物砂がキャビティ内に吹き込まれ、適宜、エアベントからエアが排気されながら、キャビティにおける鋳物砂が行き渡り難い部分が鋳物砂で充填される。このように、常開式ブローノズルと開閉式ブローノズルとで鋳物砂の充填のタイミングをずらすことで、厚い部分と薄い部分とが混在する鋳型を造型する場合でも、キャビティ内の空気がエアベントから確実に抜け出すので、鋳物砂の充填が充分に行われ、硬化処理された鋳型の品質が低下することはない。
【0010】
第2の発明では、成形型のキャビティ内に鋳物砂を吹き込み充填して鋳型を造型する鋳型造型装置を前提とする。
【0011】
そして、上記鋳型造型装置は、
上記鋳物砂を収容するブローヘッドと、
上記ブローヘッドの下部に配設され、キャビティ内に鋳物砂を吹き込み充填する複数のブローノズルと、
上記ブローヘッド内に鋳物砂吹き込み時の加圧気体を供給する加圧気体供給装置と、
上記成形型とブローヘッドとを接近方向及び離間方向に相対移動させる移動装置とを備え、
上記複数のブローノズルは、常開式ブローノズルと開閉式ブローノズルとで構成され、
上記開閉式ブローノズルは、弾性変形可能な弾性材料で構成されたノズル本体と、該ノズル本体に配置され、該ノズル本体の開口部を開閉する球体とから構成され、
成形型における開閉式ブローノズルに対応する充填孔の周りには、ノズル本体と接触し該ノズル本体を変形させて球体を開状態とする当接部が形成され、
上記常開式ブローノズルを上記充填孔に接続して該常開式ブローノズルのみから鋳物砂をキャビティ内に吹き込み、
次いで、ブローヘッドと成形型とを接近方向に相対移動させ、上記当接部をノズル本体と接触させ、該ノズル本体を変形させて上記球体を開状態とし、開閉式ブローノズルから鋳物砂をキャビティ内に吹き込む制御手段をさらに備える構成とする。
【0012】
上記の構成によると、加圧気体供給装置により、ローヘッド内に鋳物砂吹き込み時の加圧気体が供給され、制御手段により、移動装置が駆動されて成形型とブローヘッドとが接近方向に相対移動され、常開式ブローノズルが成形型の充填孔に接続されて該常開式ブローノズルのみから鋳物砂を該鋳物砂が行き渡り易いキャビティの比較的厚い部分に吹き込んで充填する。この際、適宜、エアベントからエアが排気される。次いで、制御手段により、移動装置が駆動されてブローヘッドと成形型とが接近方向に相対移動され、成形型の充填孔周りに設けた当接部とノズル本体とが接触しノズル本体が変形する。すると、ノズル本体の開口部を開閉する球体が開状態となり、開閉式ブローノズルから鋳物砂がキャビティ内に吹き込まれ、適宜、エアベントからエアが排気されながら、キャビティにおける鋳物砂が行き渡り難い部分が鋳物砂で充填される。このように、常開式ブローノズルと開閉式ブローノズルとで鋳物砂の充填のタイミングをずらすことで、厚い部分と薄い部分とが混在する鋳型を造型する場合でも、キャビティ内の空気がエアベントから確実に抜け出すので、鋳物砂の充填が充分に行われ、硬化処理された鋳型の品質が低下することはない。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、ブローヘッドと成形型とを接近方向に相対移動させることで、常開式ブローノズルと開閉式ブローノズルとを2段階で開いて鋳物砂をキャビティ内に吹き込むようにしたことにより、簡単な構成により、厚い部分と薄い部分とが混在する鋳型を造型する場合でも、鋳物砂の充填性を向上させて硬化処理された鋳型の品質を保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
−鋳型造型装置の構成−
図1は、本発明の実施形態にかかる鋳型造型装置50を概略的に示し、この鋳型造型装置50は、コールドボックス鋳型造型装置であって、ガス硬化性の鋳物砂41を収容する密閉状の収容部2を有するブローヘッド1を備えている。上記鋳物砂41は、フェノール樹脂及びポリイソシアネート化合物からなる粘結剤と溶剤とを含み、砂表面が該粘結剤及び溶剤により覆われてなる。上記粘結剤のフェノール樹脂は、ベンジルエーテル基をその分子内に有するフェノール、ノボラック又はこれらから誘導される樹脂である。上記ポリイソシアネート化合物は、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等である。また、上記溶剤は、脂肪族炭化水素系、脂環式炭化水素系、芳香族炭化水素系、ハロゲン化炭化水素系、ケトン系、エステル系、エーテル系、アルコール系等の有機溶剤の単独又は混合したものからなる。
【0016】
上記鋳物砂41は、上記収容部2の上側に配設した混練部3から収容部2へと供給される。すなわち、混練部3には、上記粘結剤、溶剤及び砂が投入され、これらが均一に混練されて、上記の如く砂表面が粘結剤及び溶剤により覆われてなる鋳物砂41となる。そして、収容部2と混練部3との間には、シャッター駆動機構6により開閉されるシャッター5が配設されており、このシャッター駆動機構6は、制御手段としてのコントローラ31によって作動制御される。上記シャッター5がシャッター駆動機構6により開かれると、鋳物砂41が混練部3から自重で落下して収容部2に供給されることになる。
【0017】
上記ブローヘッド1の下面には、中空のノズル取付部2aが突出して形成されている。このノズル取付部2aに上記収容部2内の鋳物砂41を吹き出すための複数のブローノズル7,8が装着されるようになっている。一方、本鋳型造型装置50の下側には、上型35a及び下型35bを有する成形型35が設けられている。上型35aにおけるノズル取付部2aに対応する部分には、底部38aが若干狭まった充填孔38が形成されている。この充填孔38にノズル取付部2aが挿通されると、ブローノズル7,8は、成形型35で形成されたキャビティ36に臨むようになっている。このブローノズル7,8から吹き出された鋳物砂41がキャビティ36内に充填されて、本鋳型造型装置50により造型する鋳型の形状とされる。本鋳型造型装置50により造型する鋳型としては、シリンダブロックやシリンダヘッドの鋳型、シリンダヘッドのウォータジャケット用中子等が挙げられる。
【0018】
図2及び図3に示すように、上記複数のブローノズル7,8は、常開式ブローノズル7と開閉式ブローノズル8とで構成されている。例えば、上記鋳型における薄肉形状部で鋳物砂41が充填され難い箇所に開閉式ブローノズル8が配置され、他の比較的厚肉な部分に常開式ブローノズル7が配置されている。図では、常開式ブローノズル7と開閉式ブローノズル8とが1つずつ現れているが、いずれも複数個設けられていてもよい。
【0019】
開閉式ブローノズル8は、弾性変形可能な弾性材料で構成されたノズル本体8aと、該ノズル本体8aに配置され、該ノズル本体8aの開口部8bを開閉する遮断球8cとから構成されている。すなわち、ノズル本体8aは、先端に向かって細い中空のゴム製品で構成され、先端部に円形の開口部8bが形成されている。遮断球8cは、開口部8bを下にしたときに、ノズル本体8aの中間部に位置し、その外周面で開口部8bの周縁全体と接触し、かつ加圧エアによって遮断球8cが開口部8bから押し出されないような大きさとなっている。
【0020】
常開式ブローノズル7は、上記ノズル本体8aと同様のノズル本体7aを有し、遮断球8cは設けられない構成となっている。
【0021】
図6に拡大して示すように、上記充填孔38は、平面視で円形に形成され、底部38aも平面視で円形に形成されている。これらは、楕円形や多角形でも構わない。この底部38aよりも若干上方の充填孔38の周りには、ノズル本体8aの外周と接触し、このノズル本体8aを変形させ、遮断球8cと開口部8bの周縁との間に隙間を形成させて遮断球8cを開状態とする当接部39が形成されている。この当接部39は、対向する位置に充填孔38を形成する内面から突出した部分で形成されている。この形状は、ノズル本体8aの外周と接触したときに、遮断球8cを開状態として鋳物砂41を通過し易くすると共に、ノズル本体8aが変形しすぎてその耐久性を悪化させない形状であれば、特に限定されない。例えば、図6のような扇形から中心側の三角形を取り除いたような形状であれば、ノズル本体8aの耐久性を低下させることなく、繰り返し遮断球8cを開状態又は閉状態に切換可能とすることができる。
【0022】
上記ブローヘッド1における収容部2を構成する側壁面の上部には、加圧気体としての加圧エアを収容部2内に供給するためのエア供給口1aが設けられている。このエア供給口1aは、上記コントローラ31によって作動制御される電磁弁11を介してエアタンク12と接続されており、このエアタンク12内には、工場エアがレギュレータ(図示せず)により一定圧力(0.2MPa〜1MPa程度)とされた状態で供給されて、上記加圧エアとして貯蔵されている。そして、電磁弁11が作動すると、エアタンク12内の加圧エアが収容部2内に供給され、これにより、収容部2内の鋳物砂41が上記ブローノズル7,8を介して成形型35のキャビティ36内に吹き込み充填されることになる。このことで、電磁弁11、エアタンク12及びコントローラ31は、収容部2内に加圧気体を供給する加圧気体供給装置を構成する。なお、鋳物砂41と共にキャビティ36内に吹き込まれた加圧エアは、下型35bの下部に適宜複数設けたエアベント37よりキャビティ36外へと抜け出るようになっている。
【0023】
鋳型造型装置50は、上記成形型35とブローヘッド1とを接近方向及び離間方向に相対移動させる移動装置としての下側及び上側シリンダ42,43を備えている。具体的には、成形型35及びブローヘッド1は、図示しない垂直軸に沿ってそれぞれ上下方向にスライド移動可能に構成されている。成形型35は、下側昇降シリンダ42によって、上下に昇降可能に構成されると共に、ブローヘッド1は、上側昇降シリンダ43によって、上下に昇降可能に構成されている。下側及び上側シリンダ42,43は、コントローラ31によって制御されるようになっている。なお、成形型35及びブローヘッド1のいずれか一方のみを昇降可能に構成してもよい。
【0024】
上記ブローヘッド1の収容部2内の下部には、収容部2内の鋳物砂41を撹拌する撹拌部材21が設けられている。この撹拌部材21は、鋳物砂41をほぐすものであって、上下方向に延びかつ回転可能に支持された回転軸21aと、この回転軸21aの下端部に固定されかつ水平方向に延びる基板21bと、この基板21b上に設けられた複数の撹拌棒21cとからなっている。上記回転軸21aの上端部は、撹拌部材駆動手段22と連結されている。この撹拌部材駆動手段22は、駆動モータ22aと、この駆動モータ22aの回転軸と上記回転軸21aとを連結する、例えば曲げ自在なワイヤ等からなる連結部材22cと、駆動モータ22aを駆動するための駆動回路(図示せず)等を有している。この駆動回路には、駆動モータ22aに流れる電流値を検出する電流検出部22bが設けられている。駆動モータ22aは、上記コントローラ31によって作動制御される。
【0025】
上記コントローラ31により、上記下側及び上側シリンダ42,43を上下に昇降させるタイミングを調整することにより、常開式ブローノズル7と開閉式ブローノズル8とから2段階で鋳物砂41をキャビティ36内に吹き込むように構成されている。
【0026】
−鋳型の造型方法−
次に上記鋳型造型装置50により鋳型を造型する方法を説明する。
【0027】
最初にブローヘッド1の下部にブローノズル7,8が配設された鋳型造型装置50に成形型35をセットしておき(準備工程)、スイッチ操作等によって鋳型造型装置50を作動させる。すると、コントローラ31から指令が出され、収容部2内に所定量の溶剤が補充され(溶剤補充工程)、その後、撹拌部材21の基板21bが回転軸21a周りに回転し、その基板21b上に設けられた複数の撹拌棒21cによって、収容部2内の鋳物砂41が撹拌されてほぐされる(撹拌工程)。このとき、粘結剤、溶剤(上記補充分を含む)及び砂が均一に混ぜられる。
【0028】
続いて、コントローラ31の指令により、エアタンク12の加圧エアが収容部2内に供給され、これにより、収容部2内の鋳物砂41が、ブローノズル7,8を介して成形型35のキャビティ36内に吹き込み充填される(吹き込み充填工程)。
【0029】
この吹き込み充填工程は、以下の2つの工程に分割されている。まず、下側昇降シリンダ42を伸ばして成形型35を上昇させ、又は、上側昇降シリンダ43を伸ばしてブローヘッド1を下降させることにより、常開式ブローノズル7を成形型35の充填孔38に接続して常開式ブローノズル7のみから鋳物砂41を比較的厚肉形状部のキャビティ36内に吹き込む(第1吹き込み工程)。この際、適宜、エアベント37からエアが排気される。一方、開閉式ブローノズル8においては、成形型35の充填孔38周りに設けた当接部39とノズル本体8aとは接触せず、開口部8bの周縁と遮断球8c外周とは密着しているので、遮断球8cは閉状態となる。このため、開閉式ブローノズル8からは、鋳物砂41がキャビティ36内に吹き込まれることはない。
【0030】
次いで、下側昇降シリンダ42又は上側昇降シリンダ43を若干伸ばしてブローヘッド1と成形型35とを接近方向に若干相対移動させる。すると、当接部39とノズル本体8aとが接触し、ノズル本体8aが変形する。このことで、開口部8bの周縁と遮断球8c外周との間に隙間ができて、遮断球8cが開状態となる。すると、鋳物砂41が未だ行き渡っていない薄肉形状部のキャビティ36内に開閉式ブローノズル8から鋳物砂41が吹き込まれる(第2吹き込み工程)。この際にも、適宜、エアベント37からエアが排気されながら、キャビティ36内が鋳物砂41で充填される。このことで、キャビティ36内の空気がエアベント37から確実に抜け出すので、鋳物砂41の充填が充分に行われ、硬化処理された鋳型の品質が低下することはない。
【0031】
上記吹き込み充填工程の後は、本実施形態では、上記成形型35を、該成形型35のキャビティ36内に硬化ガスを導入するために別途に設けた不図示の硬化ガス導入装置のところまで移動させて該硬化ガス導入装置にセットする。そして、この硬化ガス導入装置により、キャビティ36内に硬化ガス(例えばトリエチルアミンガス)を導入することで、該キャビティ36内に充填された鋳物砂41を硬化させ(硬化工程)、こうして品質の良好な鋳型の造型が完成する。
【0032】
なお、各吹き込み充填工程の後、鋳物砂41の量が所定量よりも少なくなった場合には、シャッター駆動機構6の作動によってシャッター5が開状態となって鋳物砂41が混練部3から収容部2へ供給される。
【0033】
−実施形態の効果−
したがって、本実施形態にかかる鋳型造型方法及び鋳型造型装置50によると、ブローヘッド1と成形型35とを接近方向に相対移動させることで、常開式ブローノズル7と開閉式ブローノズル8とを2段階で開いて鋳物砂41をキャビティ36内に吹き込むようにしたことにより、簡単な構成により、厚い部分と薄い部分とが混在する鋳型を造型する場合でも、鋳物砂41の充填性を向上させて硬化処理された鋳型の品質を保つことができる。
【0034】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態にかかる鋳型造型装置を示す概略構成図である。
【図2】第1吹き込み工程における成形型及びその周辺を拡大して示す断面図である。
【図3】第2吹き込み工程における図2相当図である。
【図4】第1吹き込み工程における開閉式ブローノズル及びその周辺を拡大して示す断面図である。
【図5】第2吹き込み工程における図4相当図である。
【図6】充填孔の当接部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
1 ブローヘッド
7 常開式ブローノズル
8 開閉式ブローノズル
8a ノズル本体
8b 開口部
8c 遮断球(球体)
11 電磁弁(加圧気体供給装置)
12 エアタンク(加圧気体供給装置)
31 コントローラ(制御手段、加圧気体供給装置)
35 成形型
36 キャビティ
38 充填孔
39 当接部
41 鋳物砂
42 下側昇降シリンダ(移動装置)
43 上側昇降シリンダ(移動装置)
50 鋳型造型装置
【出願人】 【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
【出願日】 平成18年9月12日(2006.9.12)
【代理人】 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘

【識別番号】100110939
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 宏

【識別番号】100110940
【弁理士】
【氏名又は名称】嶋田 高久

【識別番号】100113262
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 祐二

【識別番号】100115059
【弁理士】
【氏名又は名称】今江 克実

【識別番号】100115691
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 篤史

【識別番号】100117581
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 克也

【識別番号】100117710
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 智雄

【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守

【識別番号】100124671
【弁理士】
【氏名又は名称】関 啓

【識別番号】100131060
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 靖也


【公開番号】 特開2008−68273(P2008−68273A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−247257(P2006−247257)