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【発明の名称】 鋳造用成形型の製造装置
【発明者】 【氏名】本多 勝利

【要約】 【課題】砂型タンクの出口孔を容易に開閉でき、且つ装置を小型化し得る鋳造用成形型の製造装置を提供する。

【構成】金型12の直上に、金型12に対して接離可能に設けられた型砂タンク14と、型砂タンク14を金型12に対して接離するシリンダ装置16と、金型12と当接した型砂タンク14内の型砂を金型12に形成されたキャビティ12a内に供給する供給手段とを備える鋳造用成形型の製造装置10であって、型砂タンク12内には、その底面部を形成するブロープレート14a上に設置され、ブロープレート14aに開口された出口孔14bと連結されるスリット部20aが形成されたゲートブロック20と、ゲートブロック20のスリット部20aを開閉する回転ゲート18と、回転ゲート18の周面とゲートブロック20とのクリアランスの開口部を塞ぐ板状のシールゴム22とが設けられ、且つ型砂タンク12外には、回転ゲート18を回動する回動手段が設けられていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳造用成形型を形成する金型の直上に、前記金型に対して接離可能に設けられた型砂タンクと、前記型砂タンクを金型に対して接離する昇降手段と、前記金型と当接した型砂タンク内の型砂を金型に形成されたキャビティ内に供給する供給手段とを備える鋳造用成形型の製造装置であって、
前記型砂タンク内には、その底面部を形成するブロープレート上に設置され、前記ブロープレートに開口された型砂供給開口部と連結されるスリット部が形成されたゲートブロックと、前記ゲートブロックのスリット部を開閉する回転ゲートと、前記回転ゲートの周面とゲートブロックとのクリアランスの開口部を塞ぐ閉塞手段とが設けられ、
且つ前記型砂タンク外には、前記回転ゲートを回動する回動手段が設けられていることを特徴とする鋳造用成形型の製造装置。
【請求項2】
回転ゲートが、シャフト状体であって、前記シャフト状体が所定角度回転したとき、ゲートブロックのスリット部と連通する開口部が、前記シャフト状体の長軸方向に形成されている請求項1記載の鋳造用成形型の製造装置。
【請求項3】
ゲートブロックの上面が、シャフト状の回転ゲートの周面に倣って凹面状に形成されている請求項1又は請求項2記載の鋳造用成形型の製造装置。
【請求項4】
ゲートブロックの凹面状の上面に、シャフト状の回転ゲートの両端部に装着された環状ゴムが挿入される凹溝が形成されている請求項3記載の鋳造用成形型の製造装置。
【請求項5】
閉塞手段が、ゲートブロックの外側面に沿って設けられ、先端部が回転ゲートの周面に接触する板状のシール部材である請求項1〜4のいずれか一項記載の鋳造用成形型の製造装置。
【請求項6】
回転ゲートが、シャフト状体であって、前記回転ゲートを所定角度回転して、ゲートブロックのスリット部を開放するまでの間に、前記ゲートブロックの長軸方向の各側面に沿って設けられた板状のシール部材のうち、前記回転ゲートの開口部に到達して、前記回転ゲートの周面に非接触状態となった板状のシール部材の先端部が、前記回転ゲートの回転が停止してゲートブロックのスリット部が開放されたとき、前記非接触状態が保持されるように、前記開口部が拡張されている請求項1〜5のいずれか一項記載の鋳造用成形型の製造装置。
【請求項7】
回転ゲートの回動手段が、シリンダ装置である請求項1〜6のいずれか一項記載の鋳造用成形型の製造装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は鋳造用成形型の製造装置に関し、更に詳細には鋳造用成形型を形成する金型の直上に、前記金型に対して接離可能に設けられた型砂タンクと、前記型砂タンクを金型に対して接離する昇降手段と、前記金型と当接した型砂タンク内の型砂を金型に形成されたキャビティ内に供給する供給手段とを備える鋳造用成形型の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鋳造用成形型としては、中空鋳造品の内壁面側を形成する中子型と、鋳造品の外壁面側を形成する主型(おもかた)とがある。
かかる鋳造用成形型のうち、中子型(以下、単に中子と称することがある)は、従来、図11に示す鋳造用中子の製造装置100で製造されている。
図11に示す鋳造用中子の製造装置100は、回動可能に設けられた鋳造用中子製造用の金型102の直上に、金型102に対して接離可能に設けられた型砂タンク104と、型砂タンク104を金型102に対して接離する昇降手段としてのシリンダ装置106とが設けられている。
かかる型砂タンク104の底面部を形成するブロープレート104aには、その底面が金型102の上面と当接したとき、金型102のキャビティ102aの上面部に形成されている入口孔102bに連通される出口孔104bが形成されている。
更に、この出口孔104bの上方には、遮蔽板112が設けられており、型砂108が充填された型砂タンク104内が大気圧の際に、遮蔽板112とブロープレート104aとの間の型砂108は出口孔104bの周縁に沿ってテーパ状の傾斜面を形成している。かかる型砂108のテーパ状の傾斜面の角度は、型砂108の安息角に従う。
また、砂型タンク104には、そのブロープレート104aの底面が金型102の上面と当接した際に、型砂タンク104内の型砂108を出口孔104bから金型102の入口孔102bを経由してキャビティ102a内に供給する供給手段として、圧空供給管110が繋ぎ込まれている。
尚、この型砂108は、砂の表面に熱硬化樹脂がコーティングされているものである。
【0003】
図11に示す鋳造用中子の製造装置100では、型砂108が充填された砂型タンク104を、加熱された金型102に対して昇降して中子を成形する。
かかる砂型タンク104では、遮蔽板112とブロープレート104aの出口孔104bとの間に空間部が形成されている。このため、砂型108と金型102とを当接した後、圧空供給管110から圧空を供給して、砂型タンク104内の型砂108を金型102のキャビティ102a内に充填する際に、遮蔽板112とブロープレート104aの出口孔104bとの間の空間部の空気が、型砂108と共にキャビティ102a内に入り込み、形成された中子に空洞部分(ス)ができる問題点がある。
また、ブロープレート104aの出口孔104bは、常に開放された状態でいる。このため、図11に示す鋳造用中子の製造装置100では、砂型タンク104の昇降等の際に、砂型タンク104の出口孔104bから型砂108が洩れ出して、型砂108が金型102の上面や製造装置100の周囲に散らかると共に、型砂108の損失となる問題点もある。
かかる問題点を解消すべく、下記特許文献1には、図12に示す鋳造用中子の製造装置200が提案されている。この製造装置200では、砂型タンク104のブロープレート104aの外底面に沿ってスライドし、ブロープレート104aに形成された出口孔104bを開閉可能とするシャッター202が設けられている。このシャッター202の一端部は、シリンダ装置(図示せず)のロッド204に接続されている。このため、シリンダ装置(図示せず)を駆動して、シャッター202をブロープレート104aの底面に沿ってスライドし、砂型タンク104の出口孔104bを開閉できる。
【特許文献1】特開2001−321888号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図12に示す鋳造用中子の製造装置200では、砂型108と金型102とを当接した後、圧空供給管110から圧空を供給して、砂型タンク104内の型砂108を金型102のキャビティ102a内に充填する際に、砂型タンク104の内圧を充分に高くしてから型砂108をキャビティ102a内に一気に充填でき、形成された中子に空洞部分(ス)をでき難くできる。
また、砂型タンク104の昇降等の際に、シャッター202をスライドし、砂型タンク104の出口孔104bを閉じておくことによって、砂型タンク104の出口孔104bから型砂108が洩れ出すことを防止できる。
しかしながら、シャッター202が砂型タンク104のブロープレート104aの底面に沿ってスライドするには、ブロープレート104aの底面とシャッター202の上面との間にクリアランスを必要とする。このため、シャッター202が砂型タンク104のブロープレート104aの底面に沿ってスライドしたとき、そのクリアランス内に型砂タンク104内の型砂108が入り込んで、シャッター202がスライドできなくなる問題がある。一方、ブロープレート104aの底面とシャッター202の上面との間のクリアランスを広くすると、型砂108がクリアランス内に入り込んでも、シャッター202はスライド可能であるものの、砂型108と金型102とを当接した後、圧空供給管110から圧空を型砂タンク104内に供給したとき、このクリアランスから圧空及び型砂108が洩れ出して、型砂タンク104内の圧力を充分に昇圧し難くなり、キャビティ102aへの型砂108の充填不良が発生し易くなるおそれがある。
また、砂型タンク104の出口孔104bを開閉するシャッター202のスライド長は長くなり、シャッター202を駆動する駆動装置として用いるシリンダ装置(図示せず)のロッド204のストローク長も長くなる。このため、シリンダ装置が大型化し、製造装置200も大型化する問題もある。
そこで、本発明の課題は、前記問題を解決することにあり、砂型タンクの出口孔を容易に開閉でき、且つ装置を小型化し得る鋳造用成形型の製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、前記課題のうち、装置の大型化の課題を解決するには、砂型タンク104内の出口孔104bの近傍にシャフト状の回転ゲートを設けることが有効であると考え検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、鋳造用成形型を形成する金型の直上に、前記金型に対して接離可能に設けられた型砂タンクと、前記型砂タンクを金型に対して接離する昇降手段と、前記金型と当接した型砂タンク内の型砂を金型に形成されたキャビティ内に供給する供給手段とを備える鋳造用成形型の製造装置であって、前記型砂タンク内には、その底面部を形成するブロープレート上に設置され、前記ブロープレートに開口された型砂供給開口部と連結されるスリット部が形成されたゲートブロックと、前記ゲートブロックのスリット部を開閉する回転ゲートと、前記回転ゲートの周面とゲートブロックとのクリアランスの開口部を塞ぐ閉塞手段とが設けられ、且つ前記型砂タンク外には、前記回転ゲートを回動する回動手段が設けられていることを特徴とする鋳造用成形型の製造装置にある。
【0006】
かかる本発明において、回転ゲートとして、シャフト状体であって、前記シャフト状体を所定角度回転したとき、ゲートブロックのスリット部と連通する開口部が形成されている回転ゲートを好適に用いることができる。
また、ゲートブロックの上面を、シャフト状の回転ゲートの周面に倣って凹面状に形成することによって、シャフト状の回転ゲートの周面とゲートブロックとのクリアランスの開口部を塞ぐ閉塞手段を簡易化できる。
具体的には、閉塞手段のうち、シャフト状の回転ゲートの周面に先端部が接触する板状のシール部材を、ゲートブロックの外側面に沿って設けたものを、シャフト状の回転ゲートの長手方向に沿って開口するクリアランスの開口部の閉塞手段として採用できる。
更に、シャフト状の回転ゲートの両端部に装着される環状ゴムと、この環状ゴムが挿入されるゲートブロックの凹面状の上面に形成された凹溝とによって、回転ゲートの端部側に開口するクリアランスの開口部の閉塞手段として採用できる。
また、回転ゲートとして、シャフト状体であって、前記回転ゲートを所定角度回転して、ゲートブロックのスリット部を開放するまでの間に、前記ゲートブロックの長軸方向の各側面に沿って設けられた板状のシール部材のうち、前記回転ゲートの開口部に到達して、前記回転ゲートの周面に非接触状態となった板状のシール部材の先端部が、前記回転ゲートの回転が停止してゲートブロックのスリット部が開放されたとき、前記非接触状態が保持されるように、前記開口部が拡張されている回転ゲートを用いることによって、回転ゲートとゲートブロックとのクリアランスに板状のシール部材の先端部が巻き込まれることを防止できる。
尚、回転ゲートの回動手段としては、シリンダ装置を好適に用いることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る鋳造用成形型の製造装置では、回転ゲートを所定角度回転してゲートブロックのスリット部を閉塞することによって、型砂タンク内の型砂が型砂タンクのブロープレートを形成するブロープレートのスリット部から洩れ出ることなく、砂型タンクの昇降等を行うことができる。
更に、型タンク内の型砂を金型のキャビティ内に充填する際に、回転ゲートを所定角度回転してゲートブロックのスリット部を開状態として、ゲートブロックのスリット部を型砂で充填した後、砂型タンクに圧空を供給することによって、空気を巻き込むことなく型砂をキャビティ内に一気に充填でき、形成された鋳造用成形型に空洞部分(ス)をでき難くできる。
しかも、型砂タンク内に設けられた回転ゲートの周面とゲートブロックとのクリアランスの開口部は閉塞手段によって塞がれている。このため、型砂タンク内に充填された型砂がクリアランスに入り込むことを防止でき、回転ゲートをスムーズに回動できる。
また、回転ゲートは、型砂タンク内に設けられており、回転ゲートは回動することによってゲートブロックのスリット部を閉塞でき、型砂タンク外に設けられた、回転ゲートを回動する回動手段も小型化できる。このため、回転ゲート及び回動手段を小型化でき、装置も小型化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明に係る鋳造用成形型の製造装置の一例を図1に示す。図1に示す鋳造用成形型の製造装置は、鋳造用中子の製造装置10である。
この鋳造用中子の製造装置10には、回動可能に設けられた鋳造用中子製造用の金型12の直上に、金型12に対して接離可能に設けられた型砂タンク14と、型砂タンク14を金型12に対して接離する昇降手段としてのシリンダ装置16とが設けられている。
かかる型砂タンク14のブロープレート14aには、その底面が金型12の上面と当接したとき、金型12のキャビティ12aの上面部に形成されている入口孔12bに連通される型砂供給開口部としての出口孔14bが形成されている。
また、砂型タンク14には、そのブロープレート14aの下面が金型12の上面と当接した際に、型砂タンク14内の型砂を出口孔14bから金型12の入口孔12bを経由してキャビティ12a内に供給する供給手段として、圧空供給管21が繋ぎ込まれている。
このブロープレート14a上には、ブロープレート14aの出口孔14bと連結されるスリット部20aが形成されたゲートブロック20と回転ゲート18とが設けられている。
【0009】
回転ゲート18は、図2に示す様に、シャフト状であって、その長軸方向に開口部としてのスリット部18aが形成されている。
かかる回転ゲート18は、その端部18b,18bが型砂タンク14のケーシングに支承されて回動可能に装着されており、その下面側の長手方向の周面18cがゲートブロック20の上面に形成された凹面状の内壁面20bに沿って回動可能である。この内壁面20bは、回転ゲート18の周面18cに倣って形成されている。
回転ゲート18の下面側の周面18cとゲートブロック20の凹面状の内壁面20bとの間には、回転ゲート18が容易に回動できるように所定のクリアランス(図示せず)が形成されている。
【0010】
このクリアランス内に型砂タンク14内に充填された型砂が入り込むことを防止すべく、クリアランスの開口部を閉塞する閉塞手段として、ゲートブロック20の長手方向の両外側面に沿って、先端部が回転ゲート18の周面18cに接触する板状のシール部材としてシールゴム22,22が設けられている。このシールゴム22,22の各々は、ゲートブロック20の長手方向の外側面に、押え板24によって押し付けられて螺子25で螺着されている。
尚、図2においては、ゲートブロック20の長手方向の両外側面のうち、一方側の外側面に装着する板状のシールゴム22及び押え板24を記載し、他方側の外側面に装着する板状のシールゴム22及び押え板24を省略した。
【0011】
また、型砂タンク14のケーシングに支承されている回転ゲート18の端部18b,18bの一方側は、図3に示す様に、型砂タンク14の外部に設けられた回動手段としてのシリンダ装置28に連結されている。回転ゲート18の端部18bとシリンダ装置28との連結は、シリンダ装置28のロッド29の先端部に、一端部が回転ゲート18の端部18bに連結された「く」の字状の連結部材26の他端部が連結されている。
このため、「く」の字状の連結部材26を、図3に示す様に、シリンダ装置28によって“26”の位置から“26′”の位置とすることによって、回転ゲート18を略90°回動でき、ブロープレート14aの出口孔14b及びゲートブロック20のスリット部20aを開閉できる。
【0012】
かかる回転ゲート18の回動状態を図4に示す。シリンダ装置28を駆動して、回転ゲート18を回動し、出口孔14b及びスリット部20aを閉じた状態を図4(a)に示す。この状態では、出口孔14b及びスリット部20aに対し、回転ゲート18のスリット部18aは略直交している。
しかも、ゲートブロック20の長手方向の両外側面に沿って、先端部が回転ゲート18の周面18cに接触する板状のシールゴム22,22によって、回転ゲート18の長手方向に沿って開口するクリアランスの開口部を閉塞している。このため、回転ゲート18とゲートブロック20とのクリアランス内に型砂タンク14内に充填された型砂が入り込むことを防止できる。
従って、型砂タンク14は、型砂30が充填されていても、型砂タンク14から型砂が流出することなく、シリンダ装置16によって昇降できる。
尚、図4(a)に示す状態では、出口孔14b及びスリット部20aには、型砂30が充填されておらず、空間部となっている。
【0013】
次いで、シリンダ装置28を駆動して、回転ゲート18を約90°回動し、出口孔14b及びスリット部20aを開放した状態を図4(b)に示す。この状態では、出口孔14b及びスリット部20aと回転ゲート18のスリット部18aとが一直線状となる。このため、型砂タンク14内に充填された型砂30は、自然落下してゲートブロック20のスリット部20a、回転ゲート18のスリット部18a及びブロープレート14aの出口孔14bを充填できる。
その後、圧空供給管21から圧空を供給して、砂型タンク14内を加圧することによって、型砂タンク14内の型砂30を金型12のキャビティ12a内に一気に充填できる。
この際に、出口孔14b及びスリット部20aは型砂30で予め充填されているため、出口孔14b及びスリット部20aの空間部の空気を巻き込むことなく、型砂タンク14内の型砂30を金型12のキャビティ12a内に充填できる。
型砂30をキャビティ12aに充填した金型12は、加熱されて型砂30の表面をコーティングしている熱硬化性樹脂を加熱・硬化して一体化した後、金型12を回動して入口孔12bからキャビティ12aの中心部近傍に存在し、砂状体の型砂30を抜き出し、中空状の中子を形成する。その後、金型12を型開して得られた中空状の中子を取り出す。
【0014】
図1〜図4に示す回転ゲート18とゲートブロック20とを用いた鋳造用中子の製造装置10は、型砂タンク14内に回転ゲート18及びゲートブロック20が設けられており、型砂タンク14外に設けられた、回転ゲートを回動する回動手段としてのシリンダ装置28も小型化できる。このため、鋳造用中子の製造装置10を小型化できる。
図2に示す回転ゲート18とゲートブロック20とのクリアランスの開口部のうち、回転ゲート18の長手方向の開口部は、回転ゲート18の周面に先端部が接触する板状のシールゴム22,22によって閉塞しているが、回転ゲート18の端部側の開口部は開口している状態である。このため、回転ゲート18の端部側の開口部から型砂30がクリアランスに入り込んだり、圧空供給管21から圧空を型砂タンク14内に供給したとき、圧空がクリアランスから抜き出ることがある。
かかる回転ゲート18の端部側に開口しているクリアランスの開口部は、図5に示す様に、回転ゲート18の両端部の各々に環状ゴム32,32を装着し、この環状ゴム32,32が挿入される凹溝20c,20cを、ゲートブロック20の凹壁面20bに形成することによって閉塞できる。
図5に示す回転ゲート18とゲートブロック20とによれば、両者間に形成されているクリアランスの開口部を閉塞しており、クリアランス内に型砂30が入り込むことを防止でき、且つ圧空供給管21から圧空を型砂タンク14内に供給したとき、クリアランスから圧空が抜き出ることを防止できる。
尚、図5において、図2に示す回転ゲート18及びゲートブロック20と同一部分及び同一部材については同一番号を付し、詳細な説明を省略した。
【0015】
図1〜図5に示す回転ゲート18はゲートブロック20のセンターライン上に設けられているが、図6(a)に示す様に、ゲートブロック20のセンターラインから外れた位置に偏在していてもよい。この場合、板状のシールゴム22,22は、ゲートブロック20の側面と上面とに設けている。
また、図1〜図5に示す回転ゲート18は、その下面側がゲートブロック20の凹面20b内に挿入されているが、図6(b)に示す様に、回転ゲート18の略全体がゲートブロック20内に挿入されるようにしてもよい。この場合、回転ゲート18の入口用スリット部20dを形成することが必要であり、板状のシールゴム22,22を入口用スリット部20d側に設ける。
【0016】
ところで、図1〜7に示す回転ゲート18とゲートブロック20とでは、図7(a)に示す様に、出口孔14b及びスリット部20aに対し、回転ゲート18のスリット部18aは略直交しており、出口孔14b及びスリット部20aが閉じられている状態である。この状態では、通常、板状のシールゴム22,22の各々の先端部22aは、回転ゲート18の周面に沿って「く」字状に曲折されている。
かかる状態から矢印A方向に回転ゲート18を回転すると、図7(b)に示す様に、板状のシールゴム22,22の先端部22a,22aの一方が、回転ゲート18のスリット部18a内に入り、回転ゲート18の周面と非接触状態となる。このとき、非接触状態となった板状のシールゴム22の先端部22aは、その弾性によって直線状に伸び、回転ゲート18のスリット部18a内に更に進入する。
回転ゲート18を更に回転すると、図7(c)に示す様に、回転ゲート18のスリット部18aと出口孔14b及びスリット部20aとは一直線状となって、回転ゲート18の回動は停止する。この際に、回転ゲート18のスリット部18a内に進入した板状のシールゴム22の先端部22aは、再度、回転ゲート18の周面と接触状態となる。このとき、板状のシールゴム22の先端部22aは、回転ゲート18とゲートブロック20とのクリアランス内に巻き込まれることがある。
【0017】
かかる板状のシールゴム22の先端部22aの巻き込みが発生すると、回転ゲート18の回動をスムーズに行うことができず、且つ先端部22aが千切れたり或いは変形してシール効果が減少する。
この様な板状のシールゴム22の先端部22aの巻き込みは、押え板24の上端から抜き出ている先端部22aの長さが長いほど発生し易い傾向にある。一方、先端部22aによるシール効果は、その長さが長いほど良好となる傾向にある。このため、板状のシールゴム22の先端部22aの長さは、巻き込み現象が発生せず且つシール効果を保持できる長さに調整する必要があり、その調整は厄介である。
この点、図8に示す回転ゲート18を採用することによって、板状のシールゴム22の先端部22aの長さ調整を容易とすることができる。
この回転ゲート18は、ゲートブロック20のスリット部20aに対応する部分の約1/2が切欠部18dに形成され、開口部が拡張されているものである。回転ゲート18のその他の部分、ゲートブロック20、板状のシールゴム22及び押え板24は、図2及び図3に示すものと同一であって、同一部分及び同一部材については同一番号を付して詳細な説明を省略した。
【0018】
図8に示す回転ゲート18とゲートブロック20とでは、図9(a)に示す様に、出口孔14b及びスリット部20aが回転ゲート18の周面によって閉じられている状態では、板状のシールゴム22,22の各々の先端部22aは、回転ゲート18の残された周面に沿って「く」字状に曲折されている。
かかる状態から矢印A方向に回転ゲート18を回転すると、図9(b)に示す様に、板状のシールゴム22,22の先端部22a,22aの一方が、回転ゲート18の切欠部18dに入り、回転ゲート18の周面と非接触状態となる。このとき、非接触状態となった板状のシールゴム22の先端部22aは、その弾性によって直線状に伸びる。
更に、回転ゲート18を回転すると、図9(c)に示す様に、回転ゲート18の切欠部18dが出口孔14b及びスリット部20aの位置に到達して、出口孔14b及びスリット部20aを開放し、回転ゲート18の回転は停止する。この際でも、回転ゲート18の切欠部18dに進入した板状のシールゴム22の先端部22aは、依然として切欠部18d内に位置している。このため、図7(c)に示す如く、板状のシールゴム22の先端部22aが回転ゲート18とゲートブロック20とのクリアランス内に巻き込まれることはない。
【0019】
また、出口孔14b及びスリット部20aが開放された位置にある図9(c)に示す回転ゲート18を、矢印Aと反対方向に回転して出口孔14b及びスリット部20aを閉じようとする際には、回転ゲート18の切欠部18d内に位置する板状のシールゴム22の先端部22aは、回転ゲート18の周面と再接触する。この際の回転ゲート18の回転方向は、切欠部18d内の板状のシールゴム22の先端部22aをクリアランスから引き離す方向であり、この先端部22aをクリアランス内に引き込むことはない。
尚、板状のシールゴム22,22の先端部22a,22aの他方は、回転ゲート18の回動の際に、常に回転ゲート18の周面に「く」字状に接触しているため、クリアランス内に引き込まれ難い。
【0020】
図8及び図9に示す回転ゲート18は、ゲートブロック20のスリット部20aに対応する部分の約1/2が切欠部18dに形成されて開口部が拡張されているものであるが、図10に示す様に、スリット部18aの両端近傍に切欠部18d,18dを形成して開口部を拡張した回転ゲート18であってもよい。
図10に示す回転ゲート18では、回転ゲート18が出口孔14b及びスリット部20aを開放する方向に回転し、スリット部18aの位置に到達して回転ゲート18の周面に非接触状態となった板状のシールゴム22の先端部22aは、ゲートブロック20のスリット部20aが開放されたとき、切欠部18d内に入り込み、依然として回転ゲート18の周面に非接触状態である。
また、図1〜図10に示す鋳造用中子の製造装置では、クリアランスの開口部を閉塞する閉塞手段として、ゲートブロック20の長手方向の両外側面に沿って、先端部が回転ゲート18の周面18cに接触する板状のシールゴム22,22が設けられている。
かかる板状のシールゴム22,22は、その剛性が比較的低いため、先端部が回転ゲート18とゲートブロック20とのクリアランス内に巻き込まれ易い。このため、板状のシールゴム22,22に代えて、板状のシールゴム22,22よりも剛性を有する金属板又は樹脂板を板状のシール部材として用いてもよい。
更に、回転ゲート18を回動する回動手段としてのシリンダ装置28に代えて、電動モータを用いることができる。
尚、これまで説明した鋳造用中子の製造装置は、その中子を形成する金型に代えて、主型(おもがた)を形成する金型を用いることによって、鋳造用主型の製造装置としても用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る鋳造用成形型の製造装置の一例について、その概略を説明する概略図である。
【図2】図1に示す回転ゲート18とゲートブロック20との一例について説明する斜視図である。
【図3】図1に示す回転ゲート18を回動する回動手段としてのシリンダ装置28を示す部分正面図である。
【図4】図1に示す回転ゲート18とゲートブロック20との駆動状態を説明する説明図である。
【図5】図1に示す回転ゲート18とゲートブロック20との他の例について説明する斜視図である。
【図6】ゲートブロック20の他の例を説明する部分断面図である。
【図7】図1に示す回転ゲート18とゲートブロック20との駆動状態を説明する説明図である。
【図8】図1に示す回転ゲート18とゲートブロック20との他の例を説明する斜視図である。
【図9】図8に示す回転ゲート18とゲートブロック20との駆動状態を説明する説明図である。
【図10】図1に示す回転ゲート18の他の例を示す部分断面図である。
【図11】従来の鋳造用中子の製造装置の一例について、その概略を説明する概略図である。
【図12】図11に示す鋳造用中子の製造装置の改良装置を説明する部分断面図である。
【符号の説明】
【0022】
10 鋳造用中子の製造装置
12a キャビティ
12 金型
12b 入口孔
14 型砂タンク
14a ブロープレート
14b 出口孔(型砂供給開口部)
16,28 シリンダ装置
18 回転ゲート
18a スリット部(開口部)
18b 端部
18c 周面
18d 切欠部
20 ゲートブロック
20a スリット部
20b 凹壁面
20c 凹溝
20b 内壁面
20d 入口用スリット部
21 圧空供給管
22 板状のシールゴム
24 押え板
26 連結部材
29 ロッド
30 型砂
【出願人】 【識別番号】391034732
【氏名又は名称】日成総業株式会社
【出願日】 平成18年9月8日(2006.9.8)
【代理人】 【識別番号】100077621
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 隆夫

【識別番号】100092819
【弁理士】
【氏名又は名称】堀米 和春


【公開番号】 特開2008−62284(P2008−62284A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−244565(P2006−244565)