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【発明の名称】 プレス装置及びプレス方法
【発明者】 【氏名】加藤 剛

【氏名】東 淳一

【要約】 【課題】歯ダレが小さくなるプレス装置及びプレス方法を提供することを課題とする。

【構成】材料911は、ダイ901の第1基部905の面に当接し、材料911と凹部903の底面との間には第1隙間S1があるように配設され、パンチ951の凸部953が材料911に当接すると、材料911とパンチ951の第2基部955の面との間には第1隙間S1と略同じ大きさの第2隙間S2があるように凸部953の高さが設定され、ダイ901の凹部903の開口と、パンチ951の凸部953の外壁との間には第3隙間S3があり、第1基部905と、第2基部955とで材料911を挟まないで、パンチ951が材料911を押圧する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹部,該凹部の周囲に形成された第1基部を有し、該凹部の開口を塞ぐように材料が配設されるダイと、
外壁に歯が刻設され、前記ダイの凹部に嵌合可能な凸部,該凸部の周囲に形成された第2基部を有し、前記材料の前記ダイとの対向面と反対側の面より前記材料を押接するパンチとを具備し、
前記パンチが前記材料を押圧することにより、内壁面に歯が形成された凹部を前記材料に形成するプレス装置において、
前記材料は、前記ダイの第1基部の面に当接し、前記材料と前記凹部の底面との間には第1隙間があるように配設され、
前記パンチの凸部が前記材料に当接すると、前記材料と前記パンチの第2基部の面との間には前記第1隙間と略同じ大きさの第2隙間があるように前記凸部の高さが設定され、
前記ダイの凹部の開口と、前記パンチの凸部の外壁との間には第3隙間があることを特徴とするプレス装置。
【請求項2】
前記パンチの凸部の前記材料への当接面には、前記パンチの歯底に沿う突起が形成されていることを特徴とする請求項1記載のプレス装置。
【請求項3】
前記ダイの凹部の内壁は、前記凹部の底面に向かうに従って、前記凹部の深さ方向と直交する断面形状の面積が狭くなる斜面であることを特徴とする請求項1又は2記載のプレス装置。
【請求項4】
凹部,該凹部の周囲に形成された第1基部を有し、該凹部の開口を塞ぐように材料が配設されるダイと、
外壁に歯が刻設され、前記ダイの凹部に嵌合可能な凸部,該凸部の周囲に形成された第2基部を有し、前記材料の前記ダイとの対向面と反対側の面より前記材料を押接するパンチとを具備し、
前記パンチが前記材料を押圧することにより、内壁面に歯が形成された凹部を前記材料に形成するプレス方法において、
前記第1基部と、第2基部とで前記材料を挟まないで、前記パンチが前記材料を押圧することを特徴とするプレス方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、凹部を有し、該凹部の開口を塞ぐように材料が配設されるダイと、外壁に歯が刻設され、前記ダイの凹部に嵌合可能な凸部を有し、前記材料の前記ダイとの対向面と反対側の面より前記材料を押接するパンチとを具備し、前記パンチが前記材料を押圧することにより、内壁面に歯が形成された凹部を前記材料に形成するプレス装置及びプレス方法に関する。
【背景技術】
【0002】
次に、図面を用いて従来例を説明する。図5に示すように、板材1に、歯2aが刻設された凹部2を形成する場合には、例えば、図6に示すような構成のプレス装置が用いられている。
【0003】
この図6において、3は内壁面に内歯4aが形成された穴4を有するダイ(ダイス)である。このダイ3の穴4を塞ぐように、板材1が配設されている。
5は外壁に歯5aが刻設され、ダイ3の穴4に嵌合可能なパンチ(ポンチ)である。6はパンチ5が摺動可能に係合する穴6aが形成され、パンチ5をダイ3方向に案内するパンチプレートである。
【0004】
又、ダイ3の穴4には、板材1に当接可能に設けられたパット7と、このパット7を板材1方向に付勢するスプリング8とが設けられている。
次に、上記構成のプレス装置の作動を説明する。図6に示す状態は、板材1をプレス装置にセットした状態を示している。この状態では、ダイ3とパンチプレート6とで、板材1を挟んでいる。そして、パンチ5をダイ3方向(図6において矢印方向)に駆動すると、図7に示すように、板材1が塑性変形し、図5に示すように、壁面に歯2aが形成された凹部2が形成される(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3756968号(明細書段落番号0002−0004、図4−図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図6に示すように、従来のプレス装置では、板材1をセットすると、板材1はダイ3とパンチプレート6とで挟まれる。この状態で、パンチ5がダイ3方向(図6において矢印方向)に駆動され、壁面に歯2aが形成された凹部2が形成される。
【0006】
ダイ3とパンチプレート6とで、板材1が挟まれた状態で、プレス加工がなされるので、板材1がパンチの押圧方向(図6において矢印方向)に引っ張られて減肉となる箇所が発生する。特に、減肉となった所に、歯2aが形成されるので、大きな歯ダレ(A)が発生し、充分な歯幅が形成されない問題点がある。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、歯ダレが小さくなるプレス装置及びプレス方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、凹部,該凹部の周囲に形成された第1基部を有し、該凹部の開口を塞ぐように材料が配設されるダイと、外壁に歯が刻設され、前記ダイの凹部に嵌合可能な凸部,該凸部の周囲に形成された第2基部を有し、前記材料の前記ダイとの対向面と反対側の面より前記材料を押接するパンチとを具備し、前記パンチが前記材料を押圧することにより、内壁面に歯が形成された凹部を前記材料に形成するプレス装置において、前記材料は、前記ダイの第1基部の面に当接し、前記材料と前記凹部の底面との間には第1隙間があるように配設され、前記パンチの凸部が前記材料に当接すると、前記材料と前記パンチの第2基部の面との間には前記第1隙間と略同じ大きさの第2隙間があるように前記凸部の高さが設定され、前記ダイの凹部の開口と、前記パンチの凸部の外壁との間には第3隙間があることを特徴とするプレス装置である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記パンチの凸部の前記材料への当接面には、前記パンチの歯底に沿う突起が形成されていることを特徴とする請求項1記載のプレス装置である。
請求項3に係る発明は、前記ダイの凹部の内壁は、前記凹部の底面に向かうに従って、前記凹部の深さ方向と直交する断面形状の面積が狭くなる斜面であることを特徴とする請求項1又は2記載のプレス装置である。
【0010】
請求項4に係る発明は、凹部,該凹部の周囲に形成された第1基部を有し、該凹部の開口を塞ぐように材料が配設されるダイと、外壁に歯が刻設され、前記ダイの凹部に嵌合可能な凸部,該凸部の周囲に形成された第2基部を有し、前記材料の前記ダイとの対向面と反対側の面より前記材料を押接するパンチとを具備し、前記パンチが前記材料を押圧することにより、内壁面に歯が形成された凹部を前記材料に形成するプレス方法において、前記第1基部と、第2基部とで前記材料を挟まないで、前記パンチが前記材料を押圧することを特徴とするプレス方法である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1−請求項3に係る発明によれば、前記材料は、前記ダイの第1基部の面に当接し、前記材料と前記凹部の底面との間には第1隙間があるように配設され、前記パンチの凸部が前記材料に当接すると、前記材料と前記パンチの第2基部の面との間には前記第1隙間と略同じ大きさの第2隙間があるように前記凸部の高さが設定され、前記ダイの凹部の開口と、前記パンチの凸部の外壁との間には第3隙間があることにより、材料をダイにセットし、パンチで材料を押圧する際に、前記第1基部と、第2基部とが前記材料を挟まないで、前記パンチが前記材料を押圧する。よって、材料がパンチの押圧方向に引っ張られず、減肉となる箇所が発生せず、歯ダレが小さくなる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、前記パンチの凸部の前記材料への当接面には、前記パンチの歯底に沿う突起が形成されていることにより、パンチを材料に押し付けた場合、先ず、突起が材料に打込まれ、材料が拘束される。更に、パンチを材料に押し付け続けると、材料が塑性変形して凹部が形成されるとともに、パンチの歯により、凹部の壁面に内歯が形成される。よって、パンチの突起が材料に打込まれて、材料を拘束することにより、材料及びパンチが逃げず、歯の精度が良好となる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、前記ダイの凹部の内壁は、前記凹部の底面に向かうに従って、前記凹部の深さ方向と直交する断面形状の面積が狭くなる斜面であることにより、材料に形成された凹部の壁面と凹部の周囲とをつなぐ部分を押し、ラチェットの内歯に歯ダレが小さくなり、充分な歯幅を有する内歯を得ることができる。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、前記第1基部と、第2基部とで前記材料を挟まないで、前記パンチが前記材料を押圧する。よって、材料がパンチの押圧方向に引っ張られず、減肉となる箇所が発生せず、歯ダレが小さくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。最初に、図2〜図4を用いて、リクライニング装置の一例を説明する。
図2はリクライニング装置の平面図、図3は図2の切断線B−Bでの断面図、図4は図3の切断線C−Cでの断面図である。
これらの図において、101はシートバック側に設けられるラチェット、201はシートクッション側に設けられるロアアームである。
【0016】
ラチェット101には、円弧状の壁面を有する凹部105が形成され、その円弧状の壁面には内歯103が形成されている。
円弧状の内歯103の中心には穴107が形成され、ヒンジピン301が嵌合している。
【0017】
一方、ロアアーム201は、ラチェット101の凹部105を覆うように配置され、ヒンジピン301が挿通する穴203が形成され、ラチェット101はヒンジピン301を介してロアアーム201に回転可能に支持されている。
【0018】
尚、図3に示すように、ロアアーム201の下部には、カバープレート291が固着され、このカバープレート291は、ロアアーム201と協働してラチェット101を挟持するように折曲され、上部にはヒンジピン301が挿通する穴293が形成されている。
【0019】
そして、ヒンジピン301に形成された大径部313と、内端がヒンジピン301に係止され、外端部がカバープレート291に当接する抜け止めリング801とにより、ラチェット101とロアアーム201とのヒンジピン301の軸方向の位置決めがなされている。
【0020】
ヒンジピン301の一方の端部側には、すり割り部303が形成され、このすり割り部303に内端が係止され、ヒンジピン301を巻回し、外端部がラチェット101に固着されたブラケット331の折り曲げ部333に係止されたスパイラルスプリング341によってラチェット101(シートバック)は前傾れ方向に付勢されている。
【0021】
また、ヒンジピン301の大径部313を介してロアアーム201と隣接して配置され、後述するポール603とカム651とを駆動する操作レバー351には、ヒンジピン301が挿通する穴353が形成され、操作レバー351はヒンジピン301に回転可能に支持されている。
【0022】
尚、操作レバー351は、内端がヒンジピン301に係止され、外端部が操作レバー351に当接する抜け止めリング803により、ヒンジピン301の軸方向の位置決めがなされている。
【0023】
そして、ヒンジピン301のすり割り部303に内端部が係止され、外端部がレバー351の切り起こし部359に係止されたスパイラルスプリング361によって、図2において反時計方向に付勢されている。
【0024】
図4に示すように、ラチェット101の凹部105には内歯103に噛合可能な外歯601が形成されたポール603が配設されている。
ポール603の背部(外歯601が形成された面と対向する面)は、2つの面、すなわち、第1面605と第1面605よりヒンジピン301より離れた第2面607とからなる段が設けられた形状となっている。
【0025】
さらに、ラチェット101の凹部105には、カム651が配設され、このカム651にはヒンジピン301が挿通する穴653が形成され、カム651はヒンジピン301に回転可能に支持されている。
【0026】
カム651には、ポール603の背部の第1面605を押圧可能な第1面655と、第1面605よりヒンジピン301に近い第2面657とからなる段が形成されている。
ラチェット101の凹部105と対向するロアアーム201の面には、ポール603の側部と係合し、ポール603をヒンジピン301を中心とする半径方向に案内するガイド手段としてのガイド突起231,233が形成され、ポール603はその外歯601がラチェット101の内歯103と噛合する方向に移動可能となっている。
【0027】
また、カム651の第2面657と、ポール603の第2面607との間には、円形のカム701が配設されている。
次に、ポール603とカム651とが操作レバー351によって駆動される機構を説明する。
【0028】
図4に示すように、カム651には、操作レバー351方向に切り起こされた切り起こし部661が形成されている。
ロアアーム201には、図2に示すように、ヒンジピン301を中心とする円弧状の長穴241が形成され、この長穴241をカム651の切り起こし部661が挿通している。
【0029】
そして、切り起こし部661は操作レバー351に形成された穴355に係合し、操作レバー351と共に回転するようになっている。
一方、ロアアーム201には、ポール603の突部611が係合可能で、ガイド手段(ガイド突起231,233)のポール603のガイド方向と同じ方向に伸びる長穴251が形成されている。
【0030】
さらに、突部611には、操作レバー351方向に伸びるピン681が設けられ、このピン681は操作レバー351に形成されたカム穴357に係合している。
このカム穴357の形状は、図2に示すように、操作レバー351の回転方向に延びながらポール603の移動方向に曲げられた形状である。
【0031】
上記構成の動作を説明する。
(通常時)
スパイラルスプリング361の付勢力により、操作レバー351は図4において反時計方向に付勢され、カム651とポール603は図3に示すような状態にある。
【0032】
この状態は、カム651の第1面655がポール603の背部の第1面605を押圧し、さらに、カム651の第2面657がカム701を介してポール603の背部の第2面607を押圧し、ポール603の外歯601がラチェット101の内歯103に噛合し、ラチェット101の回転が禁止されたロック状態である。
【0033】
また、この状態で、シートバックを介してラチェット101に高負荷が作用した場合、ロアアーム201のガイド突起231,233とポール603とが当接すると共に、ロアアーム201の長穴251の側面とポール603の突部611とが当接する。これらの当接によりラチェット101に加わった高負荷を受け、分散してロアアーム201へと伝える。
【0034】
これにより、ポール603とガイド突起231,233との接触によるガイド突起231,233の変形を防止する。
又、これらの当接によりポール603の傾き(回転)が規制され、ポール603の外歯601のラチェット101の内歯103に対する浮きを抑制してポール603の外歯601と、ラチェット101の内歯103との噛合外れを防止する。
(ロック解除)
操作レバー351をスパイラルスプリング361の付勢力に抗して時計方向に回転すると、カム651も同じ方向に回転し、その第1面655がポール603の背部の第1面605より離れ、第2面657がカム701より離れる。
【0035】
同時に、ポール603は、操作レバー351のカム穴357により、ヒンジピン301に近づく方向、すなわち、その外歯601がラチェット101の内歯103から離れる方向に移動され、ラチェット101はヒンジピン301を中心に回転可能となる。
【0036】
所望のシートバックの傾斜角度を得た後に、操作レバー351の操作力を解除すると、スパイラルスプリング361の付勢力により、カム651の第1面655がポール603の背部の第1面605を押圧し、さらに、カム651の第2面657がカム701を介してポール603の背部の第2面607を押圧し、ポール603の外歯601がラチェット101の内歯103に噛合し、ラチェット101の回転が禁止されたロック状態に復帰する。
【0037】
次に、図1(a)−図1(d)を用いて上記構成のラチェット101の凹部105を製造するプレス装置を説明する。
(1)図1(a)において、901は、凹部903と、凹部903の周囲に形成された第1基部905とを有するダイである。ダイ901の凹部903の内壁は、凹部903の底面903bに向かうに従って、凹部903の深さ方向と直交する断面形状の面積が狭くなる斜面となっている。
【0038】
951は、外壁に歯953aが刻設され、ダイ901の凹部903に嵌合可能な凸部953と、凸部953の周囲に形成された第2基部955とを有するパンチである。パンチ951の凸部953の材料911への当接面953bには、パンチ951の歯底に沿う突起953cが形成されている。
【0039】
図1(b)に示すように、材料911は、ダイ901の凹部903の開口903dを塞ぐように配設され、更に、材料911は、ダイ901の第1基部905の面に当接し、材料911と凹部903の底面903bとの間には第1隙間S1があるように配設される。
【0040】
又、図1(b)に示すように、パンチ951の凸部953が材料911に当接すると、材料911とパンチ951の第2基部955の面との間には第1隙間S1と略同じ大きさの第2隙間S2があるように凸部953の高さが設定されている。尚、本形態例では、第1隙間S1、第2隙間S2は、材料911の厚さと略同じに設定した。
【0041】
更に、ダイ901の凹部903の開口903dと、パンチ951の凸部953の外壁との間には第3隙間S3があるようにした。
そして、図1(c)に示すように、パンチ951は材料911のダイ901との対向面と反対側の面より材料911を押接する。本形態例では、図1(c)に示すように、第1基部905と、第2基部955とが材料911を挟まないで、パンチ951の突起953cが材料911を押圧する。よって、材料911がパンチ951の押圧方向(図1(c)における、矢印方向)に引っ張られず、減肉となる箇所が発生しない。更に詳しく説明すると、図1(c)に示すように、パンチ951の突起953cが材料911を押圧すると、材料911の端部Cが浮き、材料911の端部Cがダイ901の凹部903の内壁方向にずれて、減肉となる箇所が発生しない。
【0042】
そして、図1(d)の状態まで、即ち、隙間S1、隙間S2がなくなるまでパンチ951が押され、内壁面に内歯103が形成された凹部105を有するラチェット101が形成される。
【0043】
このようなプレス装置及びプレス方法によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)材料911は、ダイ901の凹部903の開口903dを塞ぐように配設され、更に、材料911は、ダイ901の第1基部905の面に当接し、材料911と凹部903の底面903bとの間には第1隙間S1があるように配設される。又、パンチ951の凸部953が材料911に当接すると、材料911とパンチ951の第2基部955の面との間には第1隙間S1と略同じ大きさの第2隙間S2があるように凸部953の高さが設定されている。更に、ダイ901の凹部903の開口903dと、パンチ951の凸部953の外壁との間には第3隙間S3があるようにした。
【0044】
よって、材料911をダイ901にセットし、パンチ951で材料911を押圧する際に、第1基部905と、第2基部955とが材料911を挟まないで、パンチ951が材料911を押圧する。材料911がパンチ951の押圧方向に引っ張られず、減肉となる箇所が発生せず、ラチェット101の内歯103に歯ダレが小さくなり、充分な歯幅を有する内歯103を得ることができる。
(2)パンチ951の凸部953の材料911への当接面953bには、パンチ951の歯底に沿う突起953cが形成されていることにより、パンチ951を材料911に押し付けた場合、先ず、突起953cが材料911に打込まれ、材料911が拘束される。更に、パンチ951を材料911に押し付け続けると、材料911が塑性変形して凹部が形成されるとともに、パンチ951の歯953aとにより、ラチェット101(材料911)の凹部105の壁面に内歯103が形成される。よって、パンチ951の突起953cが材料911に打込まれて、材料911を拘束することにより、材料911及びパンチ951が逃げず、内歯103の精度が良好となる。
(3)ダイ901の凹部903の内壁は、凹部903の底面903bに向かうに従って、凹部903の深さ方向と直交する断面形状の面積が狭くなる斜面となっている。
【0045】
よって、図1(d)に示すように、材料911(ラチェット101)に形成された凹部105の壁面と凹部の周囲とをつなぐ部分Fを押し、ラチェット101の内歯103に歯ダレが小さくなり、充分な歯幅を有する内歯103を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施の形態例のラチェットの製造方法を説明する図である。
【図2】リクライニング装置の平面図である。
【図3】図2の切断線B−Bでの断面図である。
【図4】図3の切断線C−Cでの断面図である。
【図5】プレス装置によって製造される形状の一例を示す図である。
【図6】従来プレス装置の構成図である。
【図7】図6における作動を説明する図である。
【符号の説明】
【0047】
901 ダイ
903 凹部
905 第1基部
911 材料
951 パンチ
953 凸部
955 第2基部
【出願人】 【識別番号】590001164
【氏名又は名称】シロキ工業株式会社
【出願日】 平成18年7月28日(2006.7.28)
【代理人】 【識別番号】100085187
【弁理士】
【氏名又は名称】井島 藤治

【識別番号】100090424
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 信重


【公開番号】 特開2008−30094(P2008−30094A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−206284(P2006−206284)