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自立型トラスの製造装置 - 特開2008−272798 | j-tokkyo
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【発明の名称】 自立型トラスの製造装置
【発明者】 【氏名】河西 太郎

【要約】 【課題】ラチス筋のピッチおよび/またはトラスの全長の変更に自動的に対応できる自立型トラスの製造装置を提供すること。

【解決手段】ラチス筋91ピッチを変更可能な折曲装置2と、搬送方向に移動可能で、屈曲させたラチス筋91の下側屈曲部95を固定する第1可動クランプ32および第2可動クランプ33と、2つの可動クランプ32、33と連動して搬送方向に移動可能で、2つの可動クランプ32、33のほぼ中央に配置されて、ラチス筋91の上側屈曲部92を上弦筋93に溶接する第1溶接機構41と、搬送方向に移動可能で、上側屈曲部92を上弦筋93に溶接したラチス筋91の下部を下弦筋94に溶接してトラス9を形成する第2溶接機構5と、静止クランプ31の位置を基準として、屈曲させたラチス筋91の下側屈曲部95の位置データを1タクトごとにシフトさせながら格納するメモリを有し、第1可動クランプ32、第2可動クランプ33および溶接機構41、5を制御する制御装置とを具備している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1本の上弦筋と2本の下弦筋を三角状に配置し、波状に屈曲させたラチス筋の上側屈曲部に上記上弦筋を溶接し、上記ラチス筋の下部に上記下弦筋を溶接して自立型トラスを構成する自立型トラスの製造装置であって、
上弦筋、下弦筋およびラチス筋の線材を送り出すステップコンベアと、
ラチス筋の線材を間隔をあけて保持する移動クランプおよび静止クランプと、該移動クランプのほぼ半分の速度で同方向に移動し、上記移動クランプと上記静止クランプのほぼ中央において上記線材を交差方向に押して上側屈曲部を形成する曲げヘッドとを備え、ラチス筋1ピッチの長さを変更可能な折曲装置と、
搬送方向に移動可能で、屈曲させたラチス筋の下側屈曲部を固定する第1可動クランプおよび第2可動クランプと、
上記2つの可動クランプと連動して搬送方向に移動可能で、2つの可動クランプのほぼ中央に配置されて、ラチス筋の上側屈曲部を上弦筋に溶接する第1溶接機構と、
搬送方向に移動可能で、上側屈曲部を上弦筋に溶接したラチス筋の下部を下弦筋に溶接してトラスを形成する第2溶接機構と、
搬送方向に移動可能で、上記トラスを切断する切断機構と、
静止クランプの位置を基準として、屈曲させたラチス筋の下側屈曲部の位置データを1タクトごとにシフトさせながら格納するメモリを有する制御装置と、
を具備することを特徴とする自立型トラスの製造装置。
【請求項2】
折曲装置においてラチス筋の1ピッチの長さを変更したとき、1タクトごとにシフトさせながらメモリに格納された下側屈曲部の位置データに基づいて、制御装置により、静止クランプに対する第1可動クランプ、第2可動クランプ、第1溶接機構、第2溶接機構、切断機構の各間隔を順次変更することを特徴とする請求項1に記載の自立型トラスの製造装置。
【請求項3】
折曲装置においてラチス筋を屈曲させない直線状の部分を1ピッチの整数倍の長さを形成したとき、1タクトごとにシフトさせながらメモリに格納された下側屈曲部および直線状の部分の位置データに基づいて、直線状の部分が第1溶接機構および第2溶接機構を通過するとき、制御装置により溶接動作を停止することを特徴とする請求項1に記載の自立型トラスの製造装置。
【請求項4】
折曲装置においてラチス筋を屈曲させない直線状の部分を1ピッチの整数倍と端数の長さを形成したとき、1タクトごとにシフトさせながらメモリに格納された下側屈曲部および直線状の部分の位置データに基づいて、制御装置により静止クランプに対する第1可動クランプ、第2可動クランプ、第1溶接機構、第2溶接機構、切断機構の各間隔を順次変更し、直線状の部分が第1溶接機構および第2溶接機構を通過するとき、溶接動作を停止することを特徴とする請求項1に記載の自立型トラスの製造装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、コンクリート床版の構築に使用する溝条を形成した鉄板と自立型トラスとよりなる構造材に用いる自立型トラスの製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンクリート床版の構築においては、図7の斜視図に示すように、線材を一定ピッチ(例えば、200mm)で波状に屈曲させてラチス筋91を作り、この2本のラチス筋91の上側屈曲部92において1本の上弦筋93を挟むように溶接し、2本の各ラチス筋91の下部に下弦筋94を溶接して自立型トラス9を形成している。
【0003】
そして、この自立型トラス9を一定の長さに切断したのち、デッキプレート、キーストンプレート、リブプレートなどの平行な溝条を形成した鉄板8に載置し、ラチス筋91の下側屈曲部95を鉄板9に溶接して構造材を作り、この構造材を受梁の間に架け渡して、鉄板8を捨て型枠としてコンクリートを打設する施工法が従来より実施されている。
【0004】
なお、図7には、ラチス筋91の下側屈曲部95を鉄板9に溶接する際に、L字形のチャンネル97を用いて、L字形のチャンネル97の水平面を鉄板9に溶接し、垂直面をラチス筋91の下側屈曲部95の側面に溶接したものが図示されているが、ラチス筋91の下側屈曲部95を鉄板9に直接溶接してもよいのである。
【0005】
この施工法によると、自立型トラス9によって打設されたコンクリートの仮設的な荷重を支持することができるので、型枠を下側から支持する支持部材が不要であり、したがって、コンクリート打設後の型枠解体作業が不要になる。さらに、コンクリートの硬化後には、自立型トラス9が鉄筋コンクリートの主筋の役目を果たすものである。
【0006】
自立型トラスを製造する従来のトラス製造装置においては、線材を一定ピッチで波状に屈曲させながら、1本の上弦筋93および2本の下弦筋94を供給して三角状に配置し、波状に屈曲させたラチス筋91の上側屈曲部92を上弦筋93に溶接し、ラチス筋91の下部を下弦筋94に溶接して自立型トラス9を製造していた。
【0007】
製造された自立型トラス9を切断するとき、切断する部分が、ラチス筋91の下側屈曲部95において切断しなければ、許容される負荷荷重が減少するので、製造するラチス筋91のピッチを変化させて、ラチス筋91のピッチの整数倍を、所望の寸法に一致させるように構成したラチス筋曲げ加工装置が下記特許文献1により提案されている。
【特許文献1】特許第3801492号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
多層階のビルは、部屋の間取りや廊下の形状が多様であるから、鉄板と自立型トラスとの構造材を用いてコンクリート床版を構築する際に、受梁のスパンに合わせて長さが異なる多種類の構造材を用意しなければならない。
【0009】
このような従来のラチス筋曲げ加工装置によると、受梁のスパンに合わせたピッチでラチス筋の曲げ加工は可能であるが、ラチス筋のピッチおよびトラスの全長を切り換える際に、線材を送り出す装置の1タクトの送り出し長さの設定、曲げた線材の下側屈曲部を押さえるクランプの位置の変更、ラチス筋を上弦筋93および下弦筋94に溶接する溶接装置の位置の変更、切断装置の位置の変更を行わなければならない。
【0010】
この切換え作業は、熟練および労力を要する作業であり、しかも、切換後の運転を再開時に使い物にならない無駄なトラスが発生する。
【0011】
そこで、この発明の自立型トラスの製造装置は、このような従来の装置が有する課題を解決するために考えられたもので、ラチス筋のピッチおよびトラスの全長の変更を自動的に行い、かつ、無駄なトラスを発生させないように構成したものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明の自立型トラスの製造装置は、上弦筋、下弦筋およびラチス筋の線材を送り出すステップコンベアと、ラチス筋の線材を間隔をあけて保持する移動クランプおよび静止クランプと、この移動クランプのほぼ半分の速度で同方向に移動し、上記移動クランプと上記静止クランプのほぼ中央において上記線材を交差方向に押して上側屈曲部を形成する曲げヘッドとを備え、ラチス筋1ピッチの長さを変更可能な折曲装置と、搬送方向に移動可能で、屈曲させたラチス筋の下側屈曲部を固定する第1可動クランプおよび第2可動クランプと、上記2つの可動クランプと連動して搬送方向に移動可能で、2つの可動クランプのほぼ中央に配置されて、ラチス筋の上側屈曲部を上弦筋に溶接する第1溶接機構と、搬送方向に移動可能で、上側屈曲部を上弦筋に溶接したラチス筋の下部を下弦筋に溶接してトラスを形成する第2溶接機構と、搬送方向に移動可能で、上記トラスを切断する切断機構と、静止クランプの位置を基準として屈曲させたラチス筋の下側屈曲部の位置データを1タクトごとにシフトさせながら格納するメモリを有する制御装置とにより構成される。
【0013】
制御装置に、静止クランプの位置を基準として、屈曲させたラチス筋の下側屈曲部の位置データを1タクトごとにシフトさせながら格納するメモリを有しており、この位置データに基づいて、上記静止クランプに対する第1可動クランプ、第2可動クランプ、第1溶接機構、第2溶接機構、切断機構の各間隔の変更およびそれらの動作を制御する。
【発明の効果】
【0014】
この発明の自立型トラスの製造装置によると、静止クランプの位置を基準として、屈曲させたラチス筋の下側屈曲部の位置データを1タクトごとにシフトさせながら格納するメモリを備えているので、この位置データに基づいて、制御装置により静止クランプに対する第1可動クランプ、第2可動クランプ、第1溶接機構、第2溶接機構、切断機構の各間隔の変更を自動的に行うことができ、さらに、第1溶接機構、第2溶接機構、切断機構の動作もそれぞれ制御することができる。
【0015】
この発明の自立型トラスの製造装置によると、トラスの長さの変更により、ラチス筋の1ピッチの長さを製造中に変更しても、この変更に対応して、第1可動クランプ、第2可動クランプ、第1溶接機構、第2溶接機構、切断機構の位置を変更する制御を行うので、全く無駄を生じることなく、異なる1ピッチの長さおよび/または異なる全長のトラスを継続して製造することができる。
【0016】
この発明の自立型トラスの製造装置によると、トラスの両端に任意長さの屈曲させない直線状の線材を突出させたトラスの製造も可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(第1の実施形態)
この発明の自立型トラスの製造装置は、図1の側面図および図2の原理図に示すように、搬送方向に向かって、線材を一定長さづつ間欠的に送り出す移動クランプ11を備えたステップコンベア1と、線材90をラチス筋91に折り曲げる折曲機構2と、折り曲げたラチス筋91を上弦筋93および下弦筋94に溶接してトラス9を形成する第1溶接機構41、第2溶接機42と、形成されたトラス9を所定長さことに切断する切断機構5とを備えている。
【0018】
ステップコンベア1は、油圧モータ12と、この油圧モータ12により駆動されて、線材90を掴んで、基台Aに沿って搬送方向へ移動する移動クランプ11とにより構成される。ステップコンベア1は、ラチス筋91の線材90を送り出すコンベアの他に、上弦筋93および下弦筋94をそれぞれ送り出すコンベアとを備えているが、図を見易くするために、ラチス筋91の線材90を送り出す移動クランプ11を備えたコンベアのみを図示している。
【0019】
折曲装置2は、図1の側面図および図2の原理図に示すように、基台A上のレール16に沿って移動するステップコンベア1と、螺子棒13aおよびスクリュー13bを介してステップコンベア1を駆動する油圧モータ12と、このステップコンベア1に設けられて油圧装置およびロッド15によって駆動される移動クランプ11と、折り曲げられた線材90の下側屈曲部95を押さえて保持する基台Aに設けられた静止クランプ31と、移動クランプ11と連動して移動クランプ11の半分の速度で同方向に移動し、常に移動クランプ11と静止クランプ31のほぼ中央に位置する上側屈曲部92を形成する曲げヘッド21とにより構成されている。
【0020】
移動クランプ11は、ステップコンベア1の前進時に線材90を掴んで前進し、ステップコンベア1の後退時に線材90を解放して後退するものである。そして、移動クランプ11の移動距離を検出するために、ステップコンベア1にエンコーダ14が設けられている。
【0021】
折曲装置2は、垂直方向に昇降するロッド23と、このロッド23から水平方向に突出するように取り付けられて、線材90の中央部を押し上げて上側屈曲部92を形成する曲げヘッド21と、ロッド23を垂直方向に駆動するサーボモータ24とにより構成されている。
【0022】
図2に示すように、基台Aには、静止クランプ31の後方(図示右側)に第1可動クランプ32、第2可動クランプ33が設けられており、さらに、2つの可動クランプ32、33の中央に常に位置する第1溶接機構41を備えている。2つの可動クランプ32、33は、曲げられたラチス筋91のピッチに合わせて別々に前後方向に移動可能であって、ラチス筋91の下側屈曲部95の位置を固定するとともに、第1の溶接機構41の溶接動作における位置決め動作を行うものである。
【0023】
第1可動クランプ32、第2可動クランプ33および第1溶接機構41には、前後方向(図示左右方向)に移動させる駆動機構(図示せず)がそれぞれ設けられ、さらに、エンコーダ(図示せず)がそれぞれ設けられて、静止クランプ31の位置を基準とする距離を検出するように構成されている。
【0024】
第1溶接機構41は、2つのラチス筋91の上側屈曲部92において上弦筋93を両側から挟んで溶接して、1本の上弦筋93に対して2つのラチス筋91を固定する。
【0025】
2つの可動クランプ32、33の後方に、2つのラチス筋91の下部に2本の下弦筋94を溶接して自立型トラス9を形成する第2溶接機構42を備えている。この第2溶接機構42にも、ラチス筋91の下側屈曲部95に当たる位置に移動させる駆動機構(図示せず)と、静止クランプ31の位置を基準とする距離を検出するエンコーダ(図示せず)が設けられている。
【0026】
この第2溶接機構41の後方には、形成された自立型トラス9をラチス筋91の下側屈曲部95において所望の長さに切断する切断装置5が設けられている。この切断装置5にも、ラチス筋91の下側屈曲部95に当たる位置に移動させる駆動機構(図示せず)と、静止クランプ31の位置を基準とする距離を検出するエンコーダ(図示せず)が設けられている。
【0027】
次に、このように構成された自立型トラスの製造装置により自立型トラスを製造する工程を図2に基づいて説明する。
【0028】
標準ピッチp(例えば200mm)のラチス筋を用いて長さLのトラスを製造するとき、製造する長さLを標準ピッチpで除算して整数nと正負の端数hを求め、負の端数hが標準ピッチpの半分(100mm)より小さい(正の端数が標準ピッチpの半分より大きい)場合には、端数hを整数nで除算して標準ピッチの200mmにそれぞれ加算して1ピッチをP=p+h/nとする。
【0029】
同様に、製造する長さLを標準ピッチpで除算して整数nと正負の端数hを求め、正の端数hが標準ピッチpの半分(100mm)より小さい(負の端数が標準ピッチpの半分より大きい)場合には、端数hを整数nで除算して標準ピッチの200mmにそれぞれ減算して1ピッチをP=p−h/nとする。
【0030】
制御装置のコンピュータに、線材90の材質、線径、ラチス筋91の仕上がりピッチP、ラチス筋91の仕上がり高さ、屈曲部の曲率など加工条件を入力する。この加工条件には、曲げ加工時の拘束を解いたときに弾性変形により復元するスプリング・バックの量を補正するように設定されている。
【0031】
制御装置によって、静止クランプ31と第1可動クランプ32との間隔、第1可動クランプ32と第2可動クランプ33との間隔を1ピッチ分(P=p±h/n)にそれぞれ設定する。このとき、第1溶接機構41も連動して第1可動クランプ32と第2可動クランプ33との中央に移動させる。同時に、第2溶接機構42および切断機構5を静止クランプ31から1ピッチPの整数倍の位置に移動させる。
【0032】
図2の(1)に示すように、解放状態にした第1移動クランプ11に線材90を挿通して、静止クランプ31により線材90の先端部を押さえて固定したのち、移動クランプ11を解放をさせてステップコンベア1を動かし、静止クランプ31から距離Tだけ離れた位置に停止させて、線材90を移動クランプ11で掴ませる。この距離Tは、線材90を折り曲げた仕上がり寸法が1ピッチ分に相当する線材90の長さTである。
【0033】
図2の(2)に示すように、サーボモータ24によりロッド23を垂直方向に駆動して、曲げヘッド21により線材90の中央部を設定高さまで押し上げるとともに、油圧モータ12によりステップコンベア1に設けられた移動クランプ11を静止クランプ31から距離Pの位置まで前進させる。
【0034】
このとき、曲げヘッド21も移動クランプ11の半分の速度で前進するので、曲げヘッド21によって押し上げられる線材90の部位は、常に移動クランプ11と静止クランプ31のほぼ中央部に当たっている。
【0035】
図2の(3)に示すように、静止クランプ31により既に曲げられた下側屈曲部95を押さえて固定した状態で、曲げヘッド21を降下させて、移動クランプ11を解放させたのち、ステップコンベア1とともに第1移動クランプ11を後退させ、折り曲げた仕上がり寸法が1ピッチ分に相当する線材90の長さTと、1ピッチの長さPとの和(T+P)となるように、静止クランプ31から距離(T+P)だけ離れた位置において停止させる。このとき、曲げヘッド21も連動して半分の速度で後退する。
【0036】
この静止クランプ31の停止位置において、移動クランプ11により線材90を掴み、静止クランプ31を解放させる。そして、図2の(4)に示すように、ステップコンベア1を1ピッチP分の距離だけ前進させる。このとき、上弦筋93および下弦筋94の線材も1ピッチP分の長さだけ同時に送り出す。1ピッチP分の前進が完了したときに、静止クランプ31を作動させて、既に曲げられた下側屈曲部95を固定する。
【0037】
そして、図2の(1)〜(3)に示す一連の動作を繰り返し行って、線材90を所望ピッチおよび所望高さのラチス筋91に曲げ加工する。
【0038】
曲げ加工されたラチス筋91が、1ピッチPづつ前進ごとに、静止クランプ31、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33によって、曲げられた3カ所の下側屈曲部95を固定する。この固定中に、第1溶接機構41を動作させて、2つのラチス筋91の上側屈曲部92で上弦筋93を両側から挟んで溶接する。
【0039】
このように1本の上弦筋93に固定された2つのラチス筋91は、次に、第2溶接機構42によって各ラチス筋91の下部に2本の下弦筋94がそれぞれ溶接されて自立型トラス9を形成する。
【0040】
形成された自立型トラス9は、1タクトごとに1ピッチづつ切断機構5を通過するので、その通過した長さが所定長さL(所定ピッチ数)に達したとき、切断機構5を動作させてラチス筋91の下側屈曲部95において自立型トラス9を所定長さLに切断する。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、ピッチP1で長さL1の自立型トラスを所定本数だけ製造したのち、ピッチP2で長さL2の自立型トラスの製造に変更する工程を図3に基づいて説明する。
【0042】
自立型トラスの製造中に、制御装置において、静止クランプ31を基準とするラチス筋91の下側屈曲部95の配列状態を1タクトごとにシフトさせながらコンピュータのメモリに格納する。
【0043】
ピッチP1で長さL1の自立型トラスの最終本のラチス筋91の末尾の下側屈曲部95が、静止クランプ31に到達したとき、制御装置によって、次に製造するピッチP2で長さL2の自立型トラスに対応して、図3の(1)に示すように、移動クランプ11を静止クランプ31から距離T2だけ離れた離れた位置に停止させる。この距離T2は、線材90を折り曲げた仕上がり寸法がピッチP2分に相当する線材90の長さである。
【0044】
図3の(2)に示すように、ピッチP2で第1タクトの曲げ加工が終了すると、制御装置によって、図3の(3)に示すように、第1可動クランプ32、第2可動クランプ33、第1溶接機構41、第2溶接機構42および切断機構5を、ピッチP1とピッチP2との差(P1−P2)だけ同時に平行移動させて、ピッチP1からピッチP2に変更した境界の下側屈曲部951を第1可動クランプ32で固定させる。
【0045】
ピッチP2で第2タクトの曲げ加工が終了すると、図3の(4)に示すように、制御装置によって、第1可動クランプ32を除いて、第2可動クランプ33、第1溶接機構41および第2溶接機構42を、ピッチP1とピッチP2との差(P1−P2)だけ同時に平行移動させて、ピッチP1からピッチP2に変更した境界の下側屈曲部951を第2可動クランプ33で固定させる。このとき、静止クランプ31と第1可動クランプ32との間隔および第1可動クランプ32と第2可動クランプ33との間隔は、それぞれピッチP2に変わっている。
【0046】
ピッチP2で一連の動作を繰り返し行って、図3の(5)に示すように、ピッチP1からピッチP2に変更した境界の下側屈曲部951が第2溶接機構42に到達すると、第2溶接機構42を静止クランプ31からピッチP2の整数倍(nP2)の位置へ移動させて、2本の下弦筋94に対する溶接動作を行う。
【0047】
図3の(6)に示すように、ピッチP1からピッチP2に変更した境界の下側屈曲部951が切断機構5に到達する前に、切断機構5を静止クランプ31からピッチP2の整数倍(nP2)の位置へ移動させて待機し、図3の(7)に示すように、ピッチP1からピッチP2に変更した境界の下側屈曲部951が切断機構5に到達したとき、切断機構5を動作させてピッチP1で長さL1の自立型トラスの最終本の末尾(ピッチP2で長さL2の最初の自立型トラスの先端)を切断する。
【0048】
自立型トラス9の製造中に、制御装置において、静止クランプ31を基準とするラチス筋91の下側屈曲部95よびピッチを変更した境界に当たる下側屈曲部951の配列状態を1タクトごとにシフトさせながらメモリに格納している。
【0049】
したがって、製造する自立型トラス9のピッチおよび長さ変更は、この格納されたデータに基づいて、第1可動クランプ32、第2可動クランプ33、第1溶接機構41、第2溶接機構42および切断機構5の各装置の動作時期を制御装置において予め認識することができるので、境界の下側屈曲部951の通過時期に合わせて各装置を所定の位置へ配置することができる。
【0050】
以後、第1可動クランプ32、第2可動クランプ33、第1溶接機構41、第2溶接機構42および切断機構5の位置を変えることなく、ピッチP2の製造モードで長さL2の自立型トラス9の製造を行う。このように、製造する自立型トラス9のピッチおよび長さを変更しても、全く無駄を生じることはなく継続して製造することができる。
【0051】
(第3の実施形態)
次に、横梁の鉄筋組立体と自立型トラスとの結合に便利ならしめるために、一定長さの自立型トラスの両端に、ラチス筋の線材を屈曲させない直線状の部分を1ピッチ分づつ突出させた自立型トラスを製造する工程を図4に基づいて説明する。
【0052】
自立型トラスの両端に直線状の部分を1ピッチ分づつ突出させるためには、2つの自立型トラスの間に予め2ピッチ分の直線状の部分を形成しておき、その中央を切断しなければならない。
【0053】
図4の(1)に示すように、第1可動クランプ32、第2可動クランプ33、第1溶接機構41、第2溶接機構42および切断機構5の位置を変更することなく、第1の実施形態で説明した工程と同じ工程を経て、ピッチPで長さLのトラスを製造する。
【0054】
図4の(2)に示すように、1本目のトラス91の末尾の下側屈曲部95が静止クランプ31に到達して固定されたとき、移動クランプ11を解放をさせてステップコンベア1を動かして、静止クランプ31から2ピッチ分の距離だけ離れた位置に停止させ、線材90を移動クランプ11で掴ませる。
【0055】
図4の(2)に示すように、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33を開放させて、移動クランプ11を1ピッチ分前進させることにより、屈曲させないラチス筋の線材90を1ピッチ分前進させるとともに、上弦筋93および下弦筋94も1ピッチ分前進させる。
【0056】
そして、図4の(3)に示すように、第1可動クランプ32により屈曲させないラチス筋の線材96を固定し、第2可動クランプ33によりラチス筋の下側屈曲部95を固定したのち、第1溶接機構41によりラチス筋91の上側屈曲部95を上弦筋93に溶接し、第2溶接機構42によりラチス筋の下部を下弦筋94に溶接する。
【0057】
再度、移動クランプ11を解放をさせてステップコンベア1を動かして、静止クランプ31から1ピッチ分の距離だけ離れた位置に停止させ、線材90を移動クランプ11で掴ませせて待機させる。
【0058】
図4の(3)に示すように、再度、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33を開放させて、移動クランプ11を1ピッチ分前進させることにより、ラチス筋91の線材90を屈曲させることなく1ピッチ分前進させるとともに、上弦筋93および下弦筋94も1ピッチ分前進させる。この動作により、隣接するトラス9の間に屈曲させないラチス筋の線材96が2ピッチ分存在させることができる。
【0059】
そして、静止クランプ31、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33により屈曲させないラチス筋の線材96を2ピッチ分固定したのち、第2溶接機構42によりラチス筋91の下部を下弦筋94に溶接する。
【0060】
図4の(3)に示すように、移動クランプ11を解放をさせてステップコンベア1を動かして、折り曲げた仕上がり寸法が1ピッチ分に相当する線材90の長さT長さだけ静止クランプ31から離れた位置に停止させ、線材90を移動クランプ11で掴ませせて、次のトラス9の製造を開始する。
【0061】
図4の(5)〜(8)に示すように、次のトラス9の製造中に、屈曲させていないラチス筋の線材96が、第1溶接機構41および第2溶接機構42を通過するときには、溶接動作を停止させる。
【0062】
図4の(9)に示すように、屈曲させていないラチス筋の2ピッチ分の線材96の中央(前のラチスの末尾から1ピッチ、後のラチスの先端から1ピッチの部位)が、切断機構5に到達したときに切断機構5を動作させてラチスを切断する。
【0063】
このようにして、所定長さの自立型トラス9の両端に、ラチス筋の線材を屈曲させない直線状の部分96を1ピッチ分づつ突出させた自立型トラスを製造することができる。
【0064】
(第4の実施形態)
この発明の自立型トラスの製造装置においては、静止クランプ31に対して、第1可動クランプ32、第2可動クランプ33、第1溶接機構41、第2溶接機構42および切断機構5の位置を制御装置によって、それぞれ別々に変更することができるように構成されており、かつ、トラスの製造中に、制御装置において、静止クランプ31を基準とするラチス筋91の下側屈曲部95の配列状態を1タクトごとにシフトさせながらメモリに格納しているので、所定長さの自立型トラスの両端に、1ピッチの整数倍ではない任意長さNのラチス筋91の線材96を直線状に形成することができる。
【0065】
この発明の第4の実施形態を図5および図6に基づいて説明する。なお、図5は、全工程のうち前半の工程(1〜8)を示し、図6は、全工程のうち後半の工程(8〜14)を示しており、工程(8)は両図に重複して示している。
【0066】
自立型トラスの両端に突出させる直線状の線材96の長さNを1ピッチPの整数倍nPと比較して端数sを求める。以下、n=1の場合、即ち、N=P+sの場合を例示して説明する。
【0067】
図5の(1)に示すように、第1可動クランプ32、第2可動クランプ33、第1溶接機構41、第2溶接機構42および切断機構5の位置を変更することなく、第1の実施形態で説明した工程と同じ工程を経て、ピッチPで長さLのトラスを製造する。
【0068】
図5の(2)に示すように、ピッチPで長さLのトラスを製造して、1本分のトラスの末尾の下側屈曲部95が静止クランプ31に到達して固定したとき、移動クランプ11を解放をさせてステップコンベア1を動かし、静止クランプ31から2ピッチP分の距離だけ離れた位置に停止させて線材90を移動クランプ11で掴ませる。
【0069】
図5の(3)に示すように、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33を開放させて、移動クランプ11を1ピッチ分前進させることにより、ラチス筋の線材90を屈曲させることなく1ピッチ分前進させるとともに、上弦筋93および下弦筋94も1ピッチ分前進させる。
【0070】
そして、第1可動クランプ32により屈曲させないラチス筋の線材96を固定し、第2可動クランプ33によりラチス筋の下側屈曲部95を固定したのち、第1溶接機構41によりラチス筋91の上側屈曲部92を上弦筋93に溶接し、第2溶接機構42によりラチス筋91の下部を下弦筋94に溶接する。
【0071】
図5の(4)に示すように、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33を開放させて、移動クランプ11を1ピッチ分前進させることにより、ラチス筋の線材90を屈曲させることなく1ピッチ分前進させるとともに、上弦筋93および下弦筋94も1ピッチ分前進させる。
【0072】
そして、第1可動クランプ32により屈曲させないラチス筋の線材96を固定し、第2可動クランプ33によりラチス筋の下側屈曲部95を固定したのち、第2溶接機構42によりラチス筋91の下部を下弦筋94に溶接する。
【0073】
自立型トラスの両端に突出させる直線状の線材96の長さNが1ピッチ分以上の場合には、複数回にわたって、移動クランプ11を解放をさせてステップコンベア1を動かして、静止クランプ31から1ピッチ分の距離だけ離れた位置に停止させて線材90を移動クランプ11で掴ませせ、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33を開放させて、移動クランプ11を1ピッチ分前進させることにより、ラチス筋の線材90を屈曲させることなく1ピッチ分前進させるとともに、上弦筋93および下弦筋94も1ピッチ分前進させる。そして、第1溶接機構41によりラチス筋91の上側屈曲部95を上弦筋93に溶接し、第2溶接機構42によりラチス筋91の下部を下弦筋94に溶接する。
【0074】
突出させる直線状の線材96長さNのうち、1ピッチPの整数倍nPとの端数sを先に算出したので、図5の(5)に示すように、移動クランプ11を解放をさせてステップコンベア1を動かし、静止クランプ31から端数sの2倍2sと1ピッチ分の距離(P+2s)だけ離れた位置に停止させて線材90を移動クランプ11で掴ませる。
【0075】
図5の(6)に示すように、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33を開放させて、移動クランプ11を端数s分前進させることにより、ラチス筋の線材90を屈曲させることなく端数s分前進させるとともに、上弦筋93および下弦筋94も端数s分前進させる。この動作により、隣接するトラス9の間に、屈曲させないラチス筋の線材96を長さN(nP+s)の2倍だけ存在させることができる(図6の(14)参照)。
【0076】
このとき、制御装置によって、図5の(6)に示すように、第1可動クランプ32、第2可動クランプ33、第1溶接機構41および第2溶接機構42を、端数sの距離だけ同時に平行移動させる。
【0077】
図5の(7)に示すように、移動クランプ11を解放をさせてステップコンベア1を動かして、折り曲げた仕上がり寸法が1ピッチ分に相当する線材90の長さTだけ静止クランプ31から離れた位置に停止させ、線材90を移動クランプ11で掴ませて、図5の(8)に示すように、次のトラス9の製造を開始する。
【0078】
次のラチス筋91の1番目の下側屈曲部95を静止クランプ31で固定する前に、図6の(9)に示すように、第1可動クランプ32の位置を静止クランプ31から1ピッチ分の距離に戻してから、1番目の下側屈曲部95を静止クランプ31、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33で固定して、第2溶接機構42によりラチス筋91の下部を下弦筋94に溶接する。
【0079】
図6の(10)に示すように、次のタクトで形成したラチス筋91の2番目の下側屈曲部95を静止クランプ31で固定する前に、第2可動クランプ32の位置を静止クランプ31から2ピッチ分の距離に戻してから、1番目および2番目の下側屈曲部95を静止クランプ31、第1可動クランプ32および第2可動クランプ33で固定し、第1溶接機構41により上弦筋93に対してラチス筋91の上側屈曲部92を溶接し、第2溶接機構42によりラチス筋91の下部を下弦筋94に溶接する。
【0080】
図6の(10)および(11)の工程を経て、図6の(12)に示す工程に移行して、ラチス筋91の1番目の下側屈曲部95が第2溶接機構42に到達するとき、第2溶接機構42の位置を静止クランプ31から1ピッチ分の整数倍の距離に戻し、下弦筋94に対してラチス筋91の下部を溶接する。
【0081】
図6の(8)〜(12)に示すように、次のトラス9の製造中に、屈曲させていないラチス筋の線材96が、第1溶接機構41および第2溶接機構42を通過するときには、溶接動作を停止させる。
【0082】
図6の(13)の工程を経て、図6の(14)に示すように、屈曲させないラチス筋の線材96が、切断機構5に到達するときに、ラチス筋の線材96の中央に当たる位置に切断機構5を距離sだけ移動させて切断動作を行う。
【0083】
図6の(14)に示す切断機構5の位置は、製造する自立型トラスの仕様が変わらない限り変更する必要はないのである。
【0084】
このようにして、所定長さの自立型トラス9の両端に、ラチス筋の線材を屈曲させない直線状の部分96を任意長さN(nP+s)づつ突出させた自立型トラスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】この発明の自立型トラスの製造装置におけるラチス筋曲げ加工部を示す側面図、
【図2】この発明の自立型トラスの製造装置の第1の実施形態の動作を説明する工程図、
【図3】この発明の自立型トラスの製造装置の第2の実施形態の動作を説明する工程図、
【図4】この発明の自立型トラスの製造装置の第3の実施形態の動作を説明する工程図、
【図5】この発明の自立型トラスの製造装置の第4の実施形態の動作を説明する前半の工程図、
【図6】この発明の自立型トラスの製造装置の第4の実施形態の動作を説明する後半の工程図、
【図7】従来の自立型トラスを鉄板に溶接した一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0086】
A 基台
1 ステップコンベア
11 移動クランプ
12 油圧モータ
14 エンコーダ
15 ロッド
2 折曲装置
21 曲げヘッド
23 ロッド
24 サーボモータ
31 静止クランプ
32、33 可動クランプ
5 切断機構
9 自立型トラス
90 ラチス筋用線材
91 ラチス筋
92 上側屈曲部
93 上弦筋
94 下弦筋
95 下側屈曲部
96 屈曲させない線材
【出願人】 【識別番号】501467061
【氏名又は名称】河西 太郎
【出願日】 平成19年4月27日(2007.4.27)
【代理人】 【識別番号】100099254
【弁理士】
【氏名又は名称】役 昌明

【識別番号】100108729
【弁理士】
【氏名又は名称】林 紘樹

【識別番号】100139675
【弁理士】
【氏名又は名称】役 学


【公開番号】 特開2008−272798(P2008−272798A)
【公開日】 平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願番号】 特願2007−120250(P2007−120250)