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【発明の名称】 X−Yステージ装置
【発明者】 【氏名】谷内 善成

【氏名】小美濃 代和

【要約】 【課題】小型化及び軽量化が可能なX−Yステージ装置を提供する。

【構成】保持対象物1を保持する保持部2と、保持部2を支持しX軸方向の動きを与える第1の支持アーム73,74と、保持部2を支持しY軸方向の動きを与える第2の支持アーム37,38を備える。第1の支持アーム73,74をX軸方向及びY軸方向に首振り可能に支えているともに、第2の支持アーム37,38をX軸方向及びY軸方向に首振り可能に支えた架台部3を備える。X軸方向に首振りする動力を第1の支持アーム73,74に付与する第1のアクチュエータ4と、Y軸方向に首振りする動力を第2の支持アーム37,38に付与する第2のアクチュエータ5と、を備える。第1の支持アーム73,74は第1の支持アーム73,74に対し全方向に回動可能に保持部2を支持し、第2の支持アーム37,38は第2の支持アーム37,38に対し全方向に回動可能に保持部2を支持する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持対象物を保持しX軸方向及び該X軸方向に対して直交するY軸方向における任意の位置に移動させるX−Yステージ装置において、
保持対象物を保持する保持部と、
前記保持部を支持し、該保持部にX軸方向への動きを与える第1の支持アームと、
前記保持部を支持し、該保持部にY軸方向への動きを与える第2の支持アームと、
前記第1の支持アームをX軸方向及びY軸方向に首振り可能に支えているともに、前記第2の支持アームをX軸方向及びY軸方向に首振り可能に支えた架台部と、
X軸方向に首振りする動力を前記第1の支持アームに付与する第1のアクチュエータと、
Y軸方向に首振りする動力を前記第2の支持アームに付与する第2のアクチュエータと、
を備え、
前記第1の支持アームは、該第1の支持アームに対して全方向に回動可能となるように前記保持部を支持し、
前記第2の支持アームは、該第2の支持アームに対して全方向に回動可能となるように前記保持部を支持していることを特徴とするX−Yステージ装置。
【請求項2】
前記第1の支持アームは、球面軸受を介して前記保持部を支持したことにより、該保持部を該第1の支持アームに対して全方向に回動可能とし、
前記第2の支持アームは、球面軸受を介して前記保持部を支持したことにより、該保持部を該第2の支持アームに対して全方向に回動可能としていることを特徴とする請求項1に記載のX−Yステージ装置。
【請求項3】
Y軸方向の軸周りに回動可能となるように前記架台部に軸支された第1の支持アーム軸受と、
X軸方向の軸周りに回動可能となるように前記架台部に軸支された第2の支持アーム軸受と、
を更に備え、
前記第1の支持アーム軸受が、前記第1の支持アームを、Y軸方向に対して直交する平面と平行で、且つ、前記第1の支持アームの長手方向に対して直交する方向を軸方向とし、その軸周りに首振り可能に軸支したことにより、
前記第1の支持アームは、前記第1の支持アーム軸受を介して、前記架台部により支えられ、
前記第2の支持アーム軸受が、前記第2の支持アームを、X軸方向に対して直交する平面と平行で、且つ、前記第2の支持アームの長手方向に対して直交する方向を軸方向とし、その軸周りに首振り可能に軸支したことにより、
前記第2の支持アームは、前記第2の支持アーム軸受を介して、前記架台部により支えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のX−Yステージ装置。
【請求項4】
前記第1のアクチュエータはY軸方向の軸周りの回転力を発生するものである一方で、前記第2のアクチュエータはX軸方向の軸周りの回転力を発生するものであり、
当該X−Yステージ装置は、
前記第1のアクチュエータの回転力を受けてY軸方向の軸周りに首振り運動する第1の駆動伝達部材と、
前記第1の駆動伝達部材及び前記第1の支持アームに対し、それぞれY軸方向と直交する平面内において回動可能に連結され、前記第1の駆動伝達部材の首振り運動を同一方向の首振り運動として前記第1の支持アームに伝達する第1のリンクと、
前記第2のアクチュエータの回転力を受けてX軸方向の軸周りに首振り運動する第2の駆動伝達部材と、
前記第2の駆動伝達部材及び前記第2の支持アームに対し、それぞれX軸方向と直交する平面内において回動可能に連結され、前記第2の駆動伝達部材の首振り運動を同一方向の首振り運動として前記第2の支持アームに伝達する第2のリンクと、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のX−Yステージ装置。
【請求項5】
前記第1のリンクと前記第1の支持アームの組と、前記第2のリンクと前記第2の支持アームの組と、を一対ずつ備え、合計4つの支持アームにより前記保持部を4点支持したことを特徴とする請求項4に記載のX−Yステージ装置。
【請求項6】
前記第1の支持アームと前記第2の支持アームを一対ずつ備え、これら4つの支持アームにより前記保持部を4点支持したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のX−Yステージ装置。
【請求項7】
前記第1及び第2のアクチュエータはモータからなることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のX−Yステージ装置
【請求項8】
前記保持部により保持される保持対象物が、印字対象にマーキングを行うマーキング装置であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のX−Yステージ装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、X−Yステージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、鋼材などへマーキングするマーキングヘッド部が搭載され、該マーキングヘッド部をX軸方向及びY軸方向(X軸と同一平面内でX軸と直交する方向)に移動させて、該マーキングヘッド部に文字軌跡を与えるX−Yステージ装置は、マーキングヘッド部をX軸及びY軸方向にそれぞれ直線的に移動させる構成となっており、X軸方向及びY軸方向への移動量を適宜に調整することによりマーキングヘッド部を所望の位置に移動させる。
【0003】
このようなX−Yステージ装置における駆動機構は、ボールネジやロータリーボールスプラインなどを備えて構成されている。
【0004】
図14は従来のX−Yステージ装置200の構成を示す平断面図、図15はX−Yステージ装置200の側断面図、図16はX−Yステージ装置200の正面断面図である。
【0005】
図14乃至図16に示すように、X−Yステージ装置200は、Y軸方向の動力を発生するY軸モータ201と、このY軸モータ201の回転軸に設けられたタイミングプーリ207と、タイミングベルト202を介してタイミングプーリ207と連結されたタイミングプーリ208と、タイミングベルト202を介してY軸モータ201の回転軸の動力が伝達され、該回転軸と同方向に回転するボールネジ203と、このボールネジ203の長手方向と直交する方向に延在する長尺な部材であり該ボールネジ203と螺合しX軸モータ201の回転に連動してボールネジ203の長手方向(Y軸方向)に移動するY軸スライドブロック204と、ボールネジ203の長手方向と平行(Y軸方向)に配置された長尺な部材でありY軸スライドブロック204に挿通されて該Y軸スライドブロック204をその移動方向にガイドする一対のガイドシャフト205,206と、を備えている。
【0006】
更に、X−Yステージ装置200は、X軸方向の動力を発生するX軸モータ211と、このX軸モータ211の回転軸に設けられたマイタギヤ212と、このマイタギヤ212と噛み合うマイタギヤ213と、このマイタギヤ213が一端に固定されたボールネジ214と、このボールネジ214の長手方向と直交する方向に延在する長尺な部材であり該ボールネジ214と螺合しX軸モータ211の回転に連動してボールネジ214の長手方向(X軸方向)に移動するX軸スライドブロック215と、ボールネジ214の長手方向と平行(X軸方向)に配置された長尺な部材でありX軸スライドブロック215に挿通されて該X軸スライドブロック215をその移動方向にガイドする一対のガイドシャフト216,217と、を備えている。
【0007】
更に、X−Yステージ装置200は、センタースライドプレート220を備えている。このセンタースライドプレート220には、該センタースライドプレート220をX軸スライドブロック215に沿ってX軸方向にガイドするLMガイド222(図15、図16)と、該センタースライドプレート220をY軸スライドブロック204に沿ってY軸方向にガイドするLMガイド223(図15、図16)と、が設けられている。このため、センタースライドプレート220は、常にX軸スライドブロック215とY軸スライドブロック204との交点に位置するようにX軸スライドブロック215及びY軸スライドブロック204の移動に連動してX軸方向及びY軸方向に移動する。
【0008】
更に、X−Yステージ装置200は、センタースライドプレート220と、X−Yステージ装置200の外部に設けられたマーキングヘッド部(図示略)と、を開口部221(図15)を介して剛体的に連結する連結部材(図示略)と、を備えている。
【0009】
従って、マーキングヘッド部は、センタースライドプレート220と同じ動きとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記のような構造のX−Yステージ装置100では、ボールネジ203,214、ガイドシャフト205,206,216,217に沿って、Y軸スライドブロック204、X軸スライドブロック215、LMガイド222,223、センタースライドプレート220及び図示しない連結部材などの構成要素を移動させる必要がある。
【0011】
このため、部品点数が多く装置が大重量であると共に、慣性モーメントが大きいために動作性が悪いという問題があった。
【0012】
このため、マーキングに要する時間も長くなることにより生産ラインにおける生産スピードが悪化する場合があった。
【0013】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、従来よりも小型化及び軽量化が可能なX−Yステージ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、本発明のX−Yステージ装置は、保持対象物を保持しX軸方向及び該X軸方向に対して直交するY軸方向における任意の位置に移動させるX−Yステージ装置において、保持対象物を保持する保持部と、前記保持部を支持し、該保持部にX軸方向への動きを与える第1の支持アームと、前記保持部を支持し、該保持部にY軸方向への動きを与える第2の支持アームと、前記第1の支持アームをX軸方向及びY軸方向に首振り可能に支えているとともに、前記第2の支持アームをX軸方向及びY軸方向に首振り可能に支えた架台部と、X軸方向に首振りする動力を前記第1の支持アームに付与する第1のアクチュエータと、Y軸方向に首振りする動力を前記第2の支持アームに付与する第2のアクチュエータと、を備え、前記第1の支持アームは、該第1の支持アームに対して全方向に回動可能となるように前記保持部を支持し、前記第2の支持アームは、該第2の支持アームに対して全方向に回動可能となるように前記保持部を支持していることを特徴としている。
【0015】
本発明のX−Yステージ装置においては、前記第1の支持アームは、球面軸受を介して前記保持部を支持したことにより、該保持部を該第1の支持アームに対して回動可能とし、前記第2の支持アームは、球面軸受を介して前記保持部を支持したことにより、該保持部を該第2の支持アームに対して全方向に回動可能としていることが好ましい。
【0016】
本発明のX−Yステージ装置においては、Y軸方向の軸周りに回動可能となるように前記架台部に軸支された第1の支持アーム軸受と、X軸方向の軸周りに回動可能となるように前記架台部に軸支された第2の支持アーム軸受と、を更に備え、前記第1の支持アーム軸受が、前記第1の支持アームを、Y軸方向に対して直交する平面と平行で、且つ、前記第1の支持アームの長手方向に対して直交する方向を軸方向とし、その軸周りに首振り可能に軸支したことにより、前記第1の支持アームは、前記第1の支持アーム軸受を介して、前記架台部により支えられ、前記第2の支持アーム軸受が、前記第2の支持アームを、X軸方向に対して直交する平面と平行で、且つ、前記第2の支持アームの長手方向に対して直交する方向を軸方向とし、その軸周りに首振り可能に軸支したことにより、前記第2の支持アームは、前記第2の支持アーム軸受を介して、前記架台部により支えられていることが好ましい。
【0017】
本発明のX−Yステージ装置においては、前記第1のアクチュエータはY軸方向の軸周りの回転力を発生するものである一方で、前記第2のアクチュエータはX軸方向の軸周りの回転力を発生するものであり、当該X−Yステージ装置は、前記第1のアクチュエータの回転力を受けてY軸方向の軸周りに首振り運動する第1の駆動伝達部材と、前記第1の駆動伝達部材及び前記第1の支持アームに対し、それぞれY軸方向と直交する平面内において回動可能に連結され、前記第1の駆動伝達部材の首振り運動を同一方向の首振り運動として前記第1の支持アームに伝達する第1のリンクと、前記第2のアクチュエータの回転力を受けてX軸方向の軸周りに首振り運動する第2の駆動伝達部材と、前記第2の駆動伝達部材及び前記第2の支持アームに対し、それぞれX軸方向と直交する平面内において回動可能に連結され、前記第2の駆動伝達部材の首振り運動を同一方向の首振り運動として前記第2の支持アームに伝達する第2のリンクと、を更に備えることが好ましい。
【0018】
本発明のX−Yステージ装置においては、前記第1のリンクと前記第1の支持アームの組と、前記第2のリンクと前記第2の支持アームの組と、を一対ずつ備え、合計4つの支持アームにより前記保持部を4点支持したことが好ましい。
【0019】
本発明のX−Yステージ装置においては、前記第1の支持アームと前記第2の支持アームを一対ずつ備え、これら4つの支持アームにより前記保持部を4点支持したことが好ましい。
【0020】
本発明のX−Yステージ装置においては、前記第1及び第2のアクチュエータはモータからなることが好ましい。
【0021】
本発明のX−Yステージ装置においては、前記保持部により保持される保持対象物が、印字対象にマーキングを行うマーキング装置であることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、第1の支持アームが第1アクチュエータからの動力を受けて架台部に対してX軸方向に首振りされるのに伴い、第2の支持アームも同じ方向に首振りされ、保持部はその姿勢が一定に保たれたままでX軸方向に移動される。同様に、第2の支持アームが第2アクチュエータからの動力を受けて架台部に対してY軸方向に首振りされるのに伴い、第1の支持アームも同じ方向に首振りされ、保持部はその姿勢が一定に保たれたままでY軸方向に移動される。
【0023】
従って、保持部に保持された保持対象物の姿勢を一定に保ったままで、該保持対象物をX軸方向及びY軸方向に移動させることができる。また、第1及び第2のアクチュエータの駆動量を適宜に調節することにより、第1及び第2の支持アームの首振り量(首振り角度)を所望の量とし、保持対象物をX軸方向及びY軸方向における所望の位置に移動させることができる。
【0024】
また、保持部、第1及び第2の支持アーム、架台部、第1及び第2のアクチュエータ、及び、第1及び第2のアクチュエータの動力を第1及び第2の支持アームに伝達する機構(例えば、第1及び第2のリンク、第1及び第2の駆動伝達部材)などを備えるだけで良いため、従来の装置よりも部品点数を少なくすることができるとともに、個々の部品の重量も軽量化できるため、装置全体の軽量化・小型化が可能である。具体的には、例えば、LMガイドやボールネジなどが不要である。
【0025】
また、軽量であるために、慣性モーメントが小さく、動作の追従性が良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態について説明する。
【0027】
図1乃至図12は本実施形態に係るX−Yステージ装置100を示す図である。
【0028】
このうち図1は左前方の上方から見た斜視図、図2及び図10は左側から見た側面図、図3及び図11は上面図、図4及び図12は正面図、図5は左後方の上方から見た斜視図、図6は背面図、図7は右側から見た側面図、図8及び図9は側断面図である。
【0029】
なお、図8はX−Yステージ装置100が備える4つの支持アーム37,38,73,74のうち最も左側に位置する37の中心を切断面として左側から見た側断面図であり、図9はX−Yステージ装置100の左右方向における中心部を切断面とし右側から見た側断面図である。
【0030】
これらの図のうち図1、図9〜図12はX−Yステージ装置100にマーキングヘッド部(保持対象物:マーキング装置)1を搭載した状態を示している一方、図2乃至図8はマーキングヘッド部1の図示を省略している。
【0031】
また、図10〜図12にはマーキングヘッド部1、保持部2、支持アーム37,38,73,74、Y軸駆動伝達ブラケット31、X軸駆動伝達ブラケット67、リンクバー34,35,70,71など(何れも後述)の移動軌跡を示している。
【0032】
また、図13はX−Yステージ装置100の制御ブロック図である。
【0033】
本実施形態に係るX−Yステージ装置100は、例えば、保持対象物の好適な一例としてのマーキングヘッド部1を、X軸方向及びY軸方向(X軸方向と直交する方向)に移動させることにより、該マーキングヘッド部1に文字軌跡を与えるものである。
【0034】
ここで、X軸方向はX−Yステージ装置100の左右方向(図1などに示すL方向(左方向)及びR方向(右方向))であり、Y軸方向は上下方向(図1などに示すU方向(上方向)及びD方向(下方向))である。
【0035】
本実施形態に係るX−Yステージ装置100は、図1などに示すように、マーキングヘッド部1を保持する保持部2と、当該X−Yステージ装置100の各種構成要素の支持構造体として機能する架台部3と、保持部2を移動させるための動力を発生するX軸モータ(第1のアクチュエータ)4及びY軸モータ(第2のアクチュエータ)5(図5〜図7など参照)と、X軸モータ4の動力を保持部2に伝達し該保持部2をX軸方向に移動させるX軸駆動伝達機構6と、Y軸モータ5の動力を保持部2に伝達し該保持部2をY軸方向に移動させるY軸駆動伝達機構7と、X軸方向においてマーキングヘッド部1の原点位置などを検出するX軸位置検出機構8と、Y軸方向においてマーキングヘッド部1の原点位置などを検出するY軸位置検出機構9と、X軸モータ4及びY軸モータ5の動作制御などを行う制御部10(図13)と、を備えて構成されている。
【0036】
このうち保持部2は、例えば、図1などに示すようにリング状に形成され、その前面側にてマーキングヘッド部1を保持する。
【0037】
ここで、マーキングヘッド部1は、例えば、図1などに示すように、印字対象に向けて塗料を吐出するノズル11を前面側に有するノズルケース12と、このノズルケース12を上端に支持する上下に長尺なノズル支持アーム13と、を備えて構成され、ノズル11が前方を向くようにしてノズル支持アーム13が保持部2の前面に対し、例えばビス止め或いはその他の適宜の固定方法により固定されている。
【0038】
架台部3は、例えば、平板状で水平に配置される底板部14と、この底板部14の上面に、該底板部14と直交するように立設されたそれぞれ平板状の側壁部15及び前面壁部16と、側壁部15の上端面と前面壁部16の上端面とに亘って水平に架設された上壁部17と、前面壁部16の前面側に固定された軸受体18と、を備えて構成されている。
【0039】
このうち側壁部15は、例えば、図1などに示すように、当該側壁部15の板面方向がX軸方向と直交するように(側方を向くように)、底板部14の左側の部分において立設されている。
【0040】
前面壁部16は、底板部14の前部において、当該前面壁部16の板面方向がX軸方向及びY軸方向に沿うように(前方を向くように)立設されている。
【0041】
また、架台部3の軸受体18は、例えば、図1に示すように、前方に向けて開口した升型形状を構成するように4つの板状部材21,22,23,24をそれぞれ前面壁部14の前面より前方に向けて垂直に立設してなる。
【0042】
この軸受体18は、後述するように、支持アーム軸受39,40,75,76を軸受けするものである。
【0043】
次に、X軸モータ4及びY軸モータ5は、例えば、サーボモータからなる。
【0044】
このうちY軸モータ5は、例えば、図5及び図6などに示すように、架台部3の側壁部15から右方向に向けて延在するように、該側壁部15に固定されている。
【0045】
図8に示すように、Y軸モータ5の回転軸25は、その軸方向がX軸方向(左右方向:図8の紙面における奥から手前方向)に沿って水平に配置されている。
【0046】
この回転軸25は、側壁部15に形成された開口部(図示略)を介して、Y軸モータ5の本体部26(図5及び図6に示すように側壁部15の右側に位置する)側から側壁部15の左側に突出している。
【0047】
Y軸モータ5が駆動すると、その回転軸25は、その軸周りに正回転又は逆回転する。すなわち、Y軸モータ5は、X軸方向の軸周りの回転力を発生する。
【0048】
Y軸モータ5の回転軸25の回転方向及び回転速度は、後述するように、Y軸モータ5に入力されるY軸モータ制御信号により制御される。
【0049】
X軸モータ4は、例えば、図6及び図7などに示すように、架台部3の上壁部17より垂下するように、該上壁部17に固定されている。
【0050】
図9に示すように、X軸モータ4の回転軸27は、Y軸方向(上下方向)に沿って配置され、上壁部17に形成された開口部28を介して、X軸モータ4の本体部29(図9に示すように上壁部17の下側に位置する)側から上壁部17の上側に突出している。
【0051】
X軸モータ4が駆動すると、その回転軸27は、その軸周りに正回転又は逆回転する。すなわち、X軸モータ4は、Y軸方向の軸周りの回転力を発生する。
【0052】
X軸モータ4の回転軸27の回転方向及び回転速度は、後述するように、X軸モータ4に入力されるX軸モータ制御信号により制御される。
【0053】
次に、Y軸駆動伝達機構7は、Y軸モータ減速機30と、このY軸モータ減速機30を介してY軸モータ5の回転軸25に接続されたY軸駆動伝達ブラケット31と、このY軸駆動伝達ブラケット31の上面に固定されてX軸方向(左右方向)に延在するY軸駆動バー32と、このY軸駆動バー32に対し球面軸受33を介して連結された左右一対のリンクバー(第2のリンク)34,35と、これらリンクバー34,35に対してそれぞれ球面軸受36を介して連結された左右一対の支持アーム(第2の支持アーム)37,38と、これら支持アーム37,38をそれぞれ回動可能に支持する左右一対の支持アーム軸受(第2の支持アーム軸受)39,40と、を備えて構成されている。
【0054】
このうちY軸モータ減速機30には、Y軸駆動伝達ブラケット31がその回転軸部41において接続されている。
【0055】
Y軸モータ減速機30は、Y軸モータ5の回転軸25の回転数を所定の減速比で減速して該回転軸25の回転動作をY軸駆動伝達ブラケット31に駆動伝達する。
【0056】
すなわち、Y軸モータ減速機30の減速比を(1/NY)とすると、回転軸25が1回転する毎にY軸駆動伝達ブラケット31はその回転軸部41を回転中心として回転軸25と同じ方向(図1の矢印A方向又はB方向)に(1/NY)回転する。なお、NYは1より大きい任意の正の数である。
【0057】
Y軸駆動伝達ブラケット31は、例えば、図1に示すように、相互に一体的に構成されていると共に互いに直交する2つの平板部42,43からなる断面L字状の部材である。
【0058】
このうち一方の平板部42は、回転軸部41においてY軸モータ減速機30に接続されていると共に側壁部15と平行に配置され、該平板部42の上側に他方の平板部43が位置するように配置されている。
【0059】
Y軸駆動伝達ブラケット31は、Y軸モータ減速機30を介してY軸モータ5の回転軸25の回転力を受けることにより、X軸方向の軸周り(図1の矢印A方向又はB方向)に首振り運動する。
【0060】
Y軸駆動伝達ブラケット31の上側の平板部43の上面には、Y軸駆動バー32の一端部(例えば、図1に示すように左端部)が固定されている。
【0061】
従って、Y軸駆動伝達ブラケット31とY軸駆動バー32とは、一体的に動作する。なお、Y軸駆動伝達ブラケット31とY軸駆動バー32とにより、第2の駆動伝達部材が構成されている。
【0062】
Y軸駆動バー32は、その長手方向がX軸方向(左右方向)に延在するように設けられた長尺な平板部材であり、その左右両端部の上面には、それぞれ球面軸受33を介してリンクバー34,35が回動可能に連結されている。
【0063】
ここで、球面軸受33は、例えば、Y軸駆動バー32の上面より上方に突出する突出部44(図2、図8)の上端に形成された球状部45(図8)と、この球状部45を軸受けする軸受部46と、を備えて構成されている。この軸受部46は、リンクバー34,35の一端部(後端部)において下向きに開口するように形成された球状の凹曲面を有し、この凹曲面部においてY軸駆動バー32の球状部45をくわえ込むように保持している。
【0064】
リンクバー34,35は、図1などに示すように、直線状の棒状部材であり、その両端部には同様の形状の軸受部46,47が形成されている。
【0065】
このうち後端側の軸受部46は、上述のようにY軸駆動バー32の球状部45を軸受けしている。
【0066】
また、前端側の軸受部47は、以下に説明するように支持アーム37,38の球状部48(後述;図8)とともに球面軸受36を構成し、該球状部48を軸受けするものである。
【0067】
支持アーム37,38は、図1などに示すように、例えば、長尺な棒状に構成され保持部2を保持するアーム部49と、このアーム部49よりも短尺な棒状に構成され支持アーム軸受39,40により軸受けされる軸部50と、を備えて構成されている。支持アーム37,38のアーム部49と軸部50とはT字状に互いに直交し互いに連結されている。
【0068】
ここで、支持アーム軸受39,40は、図1などに示すように、例えば、3つの板状部51,52,53を順次直交するように繋げて構成したような断面コ字状の部材である。
【0069】
すなわち、板状部51と板状部52、並びに、板状部52と板状部53とは、互いの一辺において相互に接合されていると共に互いに直交し、板状部51と板状部53とは互いに離間し平行となっている。
【0070】
左側の支持アーム軸受39の中央の板状部52は、架台部3の軸受体18の板状部材21に対して軸支され、X軸方向の軸周りに回動可能とされている。すなわち、支持アーム軸受39を構成する中央の板状部52には、該支持アーム軸受39のコ字形状における開口側とは反対側(つまり右側)に向けて突出する軸部54(図9)が設けられ、この軸部54は架台部3の軸受体18の板状部材21に形成された軸受部55により軸受けされているため、支持アーム軸受39は架台部3の軸受体18に対して、X軸方向の軸周りに回動可能となっている。
【0071】
同様に、右側の支持アーム軸受40の中央の板状部52は、架台部3の軸受体18の板状部材23に対して軸支され、X軸方向の軸周りに回動可能とされている。すなわち、支持アーム軸受40を構成する中央の板状部52には、該支持アーム軸受40のコ字形状における開口側とは反対側(つまり左側)に向けて突出する軸部54(図1)が設けられ、この軸部54は架台部3の軸受体18の板状部材23に形成された軸受部55により軸受けされているため、支持アーム軸受40は架台部3の軸受体18に対して、X軸方向の軸周りに回動可能となっている。
【0072】
なお、図1などに示すように、支持アーム軸受39,40を構成する両端側の板状部51,53のうち、一方の板状部53は上側に位置する一方で、他方の板状部51は下側に位置するように配置される。
【0073】
これら板状部53,51には、支持アーム37,38の軸部50を軸受けする軸受部56,57が形成されている。
【0074】
そして、支持アーム37,38の軸部50において、アーム部49との接続部を基準とした両側の部分が、それぞれ軸受部56,57により軸受けされている。
【0075】
これにより、支持アーム37,38は、軸部50の長手方向を中心軸として、支持アーム軸受29L,29Rに対して回動可能となっている。
【0076】
すなわち、支持アーム軸受39,40は、支持アーム37,38を、X軸方向に対して直交する平面と平行で、且つ、支持アーム37,38(のアーム部49)の長手方向に対して直交する方向(軸部50の長手方向)を軸方向とし、その軸周りに首振り可能に軸支している。
【0077】
また、上記のように、支持アーム軸受39,40は、X軸方向の軸周りに回動可能となるように架台部3(の軸受体18)に軸支されている。このため、支持アーム37,38は、X軸方向及びY軸方向に首振り可能となるように、架台部3(の軸受体18)により支えられていることとなる。
【0078】
また、支持アーム37,38の軸部50は、支持アーム軸受39,40の上部の板状部53よりも上側に突出しており、その上端部には、リンクバー34,35の前端に形成された軸受部47とともに球面軸受36を構成する球状部48(図8)が形成され、該球状部48は該軸受部47により軸受けされている。
【0079】
このように、左側のリンクバー34は、その後端部においては球面軸受33を介してY軸駆動バー32の左端部と接続されている一方で、その前端部においては球面軸受36を介して左側の支持アーム37と接続されたことにより、Y軸駆動バー32と支持アーム37とをリンクしている。同様に、右側のリンクバー35は、その後端部においては球面軸受33を介してY軸駆動バー32の右端部と接続されている一方で、その前端部においては球面軸受36を介して右側の支持アーム38と接続されたことにより、Y軸駆動バー32と支持アーム38とをリンクしている。
【0080】
このため、左右一対のリンクバー34,35は、Y軸駆動バー32の動きを左右一対の支持アーム37,38に伝達する。
【0081】
すなわち、リンクバー34,35は、Y軸駆動バー32及び支持アーム37,38に対し、それぞれX軸方向と直交する平面内において回動可能に(本実施形態の場合、例えば、全方向に回動可能に)連結され、Y軸駆動伝達ブラケット31の首振り運動に伴うY軸駆動バー32の運動を同一方向の首振り運動として支持アーム37,38に伝達する。
【0082】
また、左側の支持アーム37のアーム部49の前端部は、球面軸受58を介して保持部2の左端部を保持している。
【0083】
すなわち、球面軸受58は、例えば、保持部2の左端部より左側に突出する突出部59(図4)の先端部に形成された球状部60(図1など)と、この球状部60を軸受けする軸受部61(図1など)と、を備えて構成されている。この軸受部61は、支持アーム37のアーム部49の前端部に形成され、球状部60の外周に沿う凹曲面を有し、球状部60を軸受けしている。
【0084】
このように、支持アーム37は、球面軸受58を介して保持部2を支持したことにより、該保持部2を該支持アーム37に対して全方向に回動可能としている。
【0085】
同様に、右側の支持アーム38のアーム部49の前端部は、球面軸受62を介して保持部2の右端部を保持している。
【0086】
すなわち、球面軸受62は、例えば、保持部2の右端部より右側に突出する突出部63(図4)の先端部に形成された球状部64(図4)と、この球状部60を軸受けする軸受部65(図1など)と、を備えて構成されている。この軸受部65は、支持アーム38のアーム部49の前端部に形成され、球状部64の外周に沿う凹曲面を有し、球状部64を軸受けしている。
【0087】
このように、支持アーム38は、球面軸受62を介して保持部2を支持したことにより、該保持部2を該支持アーム38に対して全方向に回動可能としている。
【0088】
Y軸駆動伝達機構7は、以上のように構成され、Y軸モータ5の回転軸25の駆動力を、Y軸モータ減速機30、Y軸駆動伝達ブラケット31、Y軸駆動バー32、左右一対のリンクバー34,35、及び、左右一対の支持アーム37,38を順次介して保持部2に伝達することにより、保持部2に対してY軸方向(図1などに示すU方向(上方向)及びD方向(下方向))への動きを付与する。
【0089】
次に、X軸駆動伝達機構6について説明する。
【0090】
X軸駆動伝達機構6は、Y軸駆動伝達機構7をX−Y平面内において90°回転させたような構成をなし、保持部2に対してX軸方向(図1などに示すL方向(左方向)及びR方向(右方向))への動きを付与する。
【0091】
すなわち、X軸駆動伝達機構6は、X軸モータ減速機66と、このX軸モータ減速機66を介してX軸モータ4の回転軸27に接続されたX軸駆動伝達ブラケット67と、このX軸駆動伝達ブラケット67の右側面に固定されてY軸方向(上下方向)に延在するX駆動バー68と、このX軸駆動バー68に対し球面軸受69(図7など)を介して連結された上下一対のリンクバー(第1のリンク)70,71(図7など)と、これらリンクバー70,71に対してそれぞれ球面軸受72を介して連結された上下一対の支持アーム73,74(図7など)と、これら支持アーム73,74をそれぞれ回動可能に支持する上下一対の支持アーム軸受75,76(第1の支持アーム軸受:図7など)と、を備えて構成されている。
【0092】
このうちX軸モータ減速機66には、図3などに示すように、X軸駆動伝達ブラケット67がその回転軸部77において接続されている。
【0093】
X軸モータ減速機66は、X軸モータ4の回転軸27の回転数を所定の減速比で減速して該回転軸27の回転動作をX軸駆動伝達ブラケット67に駆動伝達する。
【0094】
すなわち、X軸モータ減速機66の減速比を(1/NX)とすると、回転軸27が1回転する毎にX軸駆動伝達ブラケット67はその回転軸部77を回転中心として回転軸27と同じ方向(図3の矢印C方向又はD方向)に(1/NX)回転する。なお、NXは1より大きい任意の正の数である。
【0095】
X軸駆動伝達ブラケット67は、例えば、図1に示すように、相互に一体的に構成されていると共に互いに直交する2つの平板部78,79からなる断面L字状の部材である。
【0096】
このうち一方の平板部78は、回転軸部77においてX軸モータ減速機66に接続されていると共に上壁部17と平行(すなわち水平)に配置され、該平板部78の右側に他方の平板部79が位置するように配置されている。
【0097】
X軸駆動伝達ブラケット67は、X軸モータ減速機66を介してX軸モータ4の回転軸27の回転力を受けることにより、Y軸方向の軸周り(図1の矢印C方向又はD方向)に首振り運動する。
【0098】
X軸駆動伝達ブラケット67の平板部79の右側の面には、X軸駆動バー68の一端部(例えば、図1に示すように上端部)が固定されている。
【0099】
従って、X軸駆動伝達ブラケット67とX軸駆動バー68とは、一体的に動作する。なお、X軸駆動伝達ブラケット67とX軸駆動バー68とにより、第1の駆動伝達部材が構成されている。
【0100】
X軸駆動バー68は、その長手方向がY軸方向(上下方向)に延在するように設けられた長尺な平板部材であり、その上下両端部の右側の面には、それぞれ球面軸受69を介してリンクバー70,71が回動可能に連結されている。
【0101】
ここで、球面軸受69は、例えば、X軸駆動バー68の右側の側面より右側に向けて突出する突出部80(図3)の先端に形成された球状部(図示略)と、この球状部を軸受けする軸受部81と、を備えて構成されている。この軸受部81Aは、リンクバー70,71の一端部(後端部)において左向きに開口するように形成された球状の凹曲面を有し、この凹曲面部においてX軸駆動バー68の球状部をくわえ込むように保持している。
【0102】
リンクバー70,71は、図7などに示すように、直線状の棒状部材であり、その両端部には同様の形状の軸受部81,82が形成されている。
【0103】
このうち後端側の軸受部81は、上述のようにX軸駆動バー68の球状部を軸受けしている。
【0104】
また、前端側の軸受部82は、以下に説明するように支持アーム73,74の球状部(図示略)とともに球面軸受72を構成し、該球状部を軸受けするものである。
【0105】
なお、リンクバー70,71は、例えば、リンクバー34,35よりも短く形成されている。
【0106】
支持アーム73,74は、図7などに示すように、例えば、長尺な棒状に構成され保持部2を保持するアーム部83と、このアーム部83よりも短尺な棒状に構成され支持アーム軸受75,76により軸受けされる軸部84(図3など)と、を備えて構成されている。支持アーム73,74のアーム部83と軸部84とはT字状に互いに直交し互いに連結されている。
【0107】
なお、支持アーム73,74のアーム部83の長さは、支持アーム37,38のアーム部49の長さと同じである。
【0108】
ここで、支持アーム軸受75,76は、図1などに示すように、例えば、3つの板状部85,86,87を順次直交するように繋げて構成したような断面コ字状の部材である。
【0109】
すなわち、板状部85と板状部86、並びに、板状部86と板状部87とは、互いの一辺において相互に接合されていると共に互いに直交し、板状部85と板状部87とは互いに離間し平行となっている。
【0110】
上側の支持アーム軸受75の中央の板状部86は、架台部3の軸受体18の板状部材24に対して軸支され、Y軸方向の軸周りに回動可能とされている。すなわち、支持アーム軸受75を構成する中央の板状部86には、該支持アーム軸受86のコ字形状における開口側とは反対側(つまり下側)に向けて突出する軸部88(図9)が設けられ、この軸部88は架台部3の軸受体18の板状部材24に形成された軸受部89により軸受けされているため、支持アーム軸受75は架台部3の軸受体18に対して、Y軸方向の軸周りに回動可能となっている。
【0111】
同様に、下側の支持アーム軸受76の中央の板状部86は、架台部3の軸受体18の板状部材22に対して軸支され、Y軸方向の軸周りに回動可能とされている。すなわち、支持アーム軸受76を構成する中央の板状部86には、該支持アーム軸受86のコ字形状における開口側とは反対側(つまり上側)に向けて突出する軸部88(図9)が設けられ、この軸部88は架台部3の軸受体18の板状部材22に形成された軸受部89により軸受けされているため、支持アーム軸受76は架台部3の軸受体18に対して、Y軸方向の軸周りに回動可能となっている。
【0112】
なお、図1などに示すように、支持アーム軸受75,76を構成する両端側の板状部85,87のうち、一方の板状部85は右側に位置する一方で、他方の板状部87は左側に位置するように配置される。
【0113】
これら板状部87,85には、支持アーム73,74の軸部84を軸受けする軸受部90(図1、図5)、91(図9)が形成されている。
【0114】
すなわち、支持アーム73,74の軸部84において、アーム部83との接続部を基準とした両側の部分が、それぞれ軸受部90,91により軸受けされている。
【0115】
これにより、支持アーム73,74は、軸部84の長手方向を中心軸として、支持アーム軸受75,76に対して回動可能となっている。
【0116】
すなわち、支持アーム軸受75,76は、支持アーム73,74を、Y軸方向に対して直交する平面と平行で、且つ、支持アーム73,74(のアーム部83)の長手方向に対して直交する方向(軸部84の長手方向)を軸方向とし、その軸周りに首振り可能に軸支している。
【0117】
また、上記のように、支持アーム軸受75,76は、Y軸方向の軸周りに回動可能となるように架台部3(の軸受体18)に軸支されている。このため、支持アーム73,74は、X軸方向及びY軸方向に首振り可能となるように、架台部3(の軸受体18)により支えられていることとなる。
【0118】
また、支持アーム73,74の軸部84は、支持アーム軸受75,76の板状部87よりも右側に突出しており、その右端部には、リンクバー70,71の前端に形成された軸受部82とともに球面軸受72を構成する球状部(図示略)が形成され、該球状部は該軸受部82により軸受けされている。
【0119】
このように、上側のリンクバー70は、その後端部においては球面軸受69を介してX軸駆動バー68の上端部と接続されている一方で、その前端部においては球面軸受72を介して上側の支持アーム73と接続されたことにより、X軸駆動バー68と支持アーム73とをリンクしている。同様に、下側のリンクバー71は、その後端部においては球面軸受69を介してX軸駆動バー69の下端部と接続されている一方で、その前端部においては球面軸受72を介して下側の支持アーム74と接続されたことにより、X軸駆動バー68と支持アーム74とをリンクしている。
【0120】
このため、上下一対のリンクバー70,71は、X軸駆動バー68の動きを上下一対の支持アーム73,74に伝達する。
【0121】
すなわち、リンクバー70,71は、X軸駆動バー68及び支持アーム73,74に対し、それぞれY軸方向と直交する平面内において回動可能に(本実施形態の場合、例えば、全方向に回動可能に)連結され、X軸駆動伝達ブラケット67の首振り運動に伴うX軸駆動バー68の運動を同一方向の首振り運動として支持アーム73,74に伝達する。
【0122】
また、上側の支持アーム73のアーム部83の前端部は、球面軸受92を介して保持部2の上端部を保持している。
【0123】
すなわち、球面軸受92は、例えば、保持部2の上端部より左側に突出する突出部93(図7)の先端部に形成された球状部94と、この球状部94を軸受けする軸受部95と、を備えて構成されている。この軸受部95は、支持アーム73のアーム部83の前端部に形成され、球状部94の外周に沿う凹曲面を有し、球状部94を軸受けしている。
【0124】
このように、支持アーム73は、球面軸受92を介して保持部2を支持したことにより、該保持部2を該支持アーム73に対して全方向に回動可能としている。
【0125】
同様に、下側の支持アーム74のアーム部83の前端部は、球面軸受96を介して保持部2の下端部を保持している。
【0126】
すなわち、球面軸受96は、例えば、保持部2の下端部より下側に突出する突出部97の先端部に形成された球状部98と、この球状部98を軸受けする軸受部99と、を備えて構成されている。この軸受部99は、支持アーム74のアーム部83の前端部に形成され、球状部98の外周に沿う凹曲面を有し、球状部98を軸受けしている。
【0127】
このように、支持アーム74は、球面軸受96を介して保持部2を支持したことにより、該保持部2を該支持アーム74に対して全方向に回動可能としている。
【0128】
X軸駆動伝達機構6は、以上のように構成され、X軸モータ4の回転軸27の駆動力を、X軸モータ減速機66、X軸駆動伝達ブラケット67、Y軸駆動バー68、上下一対のリンクバー70,71、及び、上下一対の支持アーム73,74を順次介して保持部2に伝達することにより、保持部2に対してX軸方向(図1などに示すL方向(左方向)及びR方向(右方向))への動きを付与する。
【0129】
X−Yステージ装置100は、以上のように構成されたX軸駆動伝達機構6及びY軸駆動伝達機構7を備えるため、図10乃至図12に示すように、上下一対の支持アーム73,74がX軸モータ4からの動力を受けて架台部3に対してX軸方向に首振りするのに伴い、左右一対の支持アーム37,38も同じ方向に首振りされ、保持部2はその姿勢が一定に保たれたままでX軸方向に移動される。同様に、図10乃至図12に示すように、左右一対の支持アーム37,38がY軸モータ5からの動力を受けて架台部3に対してY軸方向に首振りするのに伴い、上下一対の支持アーム73,74も同じ方向に首振りされ、保持部2はその姿勢が一定に保たれたままでY軸方向に移動される。
【0130】
従って、図10乃至図12に示すように、保持部2に保持されたマーキングヘッド部1の姿勢を一定に保ったままで、該マーキングヘッド部1をX軸方向及びY軸方向に移動させることができる。また、X軸モータ4及びY軸モータ5の回動軸25,27の回転量を個別に適宜に制御することにより、支持アーム37,38,73,74の首振り量(首振り角度)を所望の量とし、マーキングヘッド部1をX軸方向及びY軸方向における所望の位置に移動させることができる。
【0131】
次に、Y軸位置検出機構9は、例えば、図2などに示すように、Y軸駆動伝達ブラケット31に固定され該Y軸駆動伝達ブラケット31と一体的に動作する被検出部材101と、例えば架台部3の側壁部15の左側の面に固定され、被検出部材101を検出する第1乃至第4の検出センサ102,103,104,105と、を備えて構成されている。
【0132】
このうち被検出部材101は、例えば、図2などに示すような略扇形の板状部材であり、Y軸駆動伝達ブラケット31が矢印A方向に回動するのに伴って同方向に回動する一方で、Y軸駆動伝達ブラケット31が矢印B方向に回動するのに伴って同方向に回動する。
【0133】
また、第1乃至第4の検出センサ102,103,104,105は、それぞれ、光をX軸方向(R方向又はL方向のどちらでも良い)に向けて照射する照射部(図示略)と、該照射部と向き合って配置され照射部からの光を受光する受光部(図示略)と、を備えて構成され、照射部からの光が被検出部材101により遮られた場合に該被検出部材101を検出する。
【0134】
第1乃至第4の検出センサ102,103,104,105のうち、第3の検出センサ104はマーキングヘッド部1がY軸方向における原点位置に達したことを検出するものであり、第1の検出センサ102はマーキングヘッド部1がY軸方向における上限位置に達したことを検出するものであり、第4の検出センサ105はマーキングヘッド部1がY軸方向における下限位置に達したことを検出するものであり、第2の検出センサ103はマーキングヘッド部1がY軸方向における減速位置に達したことを検出するものである。
【0135】
第1乃至第4の検出センサ102,103,104,105は、被検出部材101を検出すると、それぞれ第1乃至第4の検出信号(図13)を演算処理部111(図13)に出力する。
【0136】
また、X方向検出機構8も、Y方向検出機構51と同様に構成されている。
【0137】
すなわち、X方向検出機構8は、例えば、図3などに示すように、X軸駆動伝達ブラケット67に固定され該X軸駆動伝達ブラケット67と一体的に動作する被検出部材106と、例えば架台部3の上壁部17の上面に固定され、被検出部材106を検出する第5乃至第8の検出センサ107,108,109,110と、を備えて構成されている。
【0138】
このうち被検出部材106は、例えば、図3などに示すような略扇形の板状部材であり、X軸駆動伝達ブラケット67が矢印C方向に回動するのに伴って同方向に回動する一方で、X軸駆動伝達ブラケット67が矢印D方向に回動するのに伴って同方向に回動する。
【0139】
また、第5乃至第8の検出センサ107,108,109,110は、それぞれ、光をY軸方向(U方向又はD方向のどちらでも良い)に向けて照射する照射部(図示略)と、該照射部と向き合って配置され照射部からの光を受光する受光部(図示略)と、を備えて構成され、照射部からの光が被検出部材106により遮られた場合に該被検出部材106を検出する。
【0140】
第5乃至第8の検出センサ107,108,109,110のうち、第7の検出センサ109はマーキングヘッド部1がX軸方向における原点位置に達したことを検出するものであり、第5の検出センサ107はマーキングヘッド部1が右方向における限界位置に達したことを検出するものであり、第8の検出センサ110はマーキングヘッド部1が左方向における限界位置に達したことを検出するものであり、第6の検出センサ108はマーキングヘッド部1がX軸方向における減速位置に達したことを検出するものである。
【0141】
第5乃至第8の検出センサ107,108,109,110は、被検出部材106を検出すると、それぞれ第5乃至第8の検出信号(図13)を演算処理部111(図13)に出力する。
【0142】
次に、図13に示すように、制御部10は、演算処理部111と、この演算処理部111からの指令に従ってX軸モータ4を駆動制御するX軸モータドライバ112と、演算処理部111からの指令に従ってY軸モータ5を駆動制御するY軸モータドライバ113と、を備えて構成されている。
【0143】
このうち演算処理部111には、マーキングヘッド部1により印字すべき文字の種類や配置を示す印字データが入力される。
【0144】
演算処理部111は、この印字データが示す配置を座標変換し、該座標変換後のデータに応じて、X軸モータドライバ112及びY軸モータドライバ113に指令信号を出力し、これらX軸モータドライバ112及びY軸モータドライバ113により適宜にX軸モータ4及びY軸モータ5を駆動させることにより、駆動伝達機構6を介して保持部2を適宜に駆動させ、該保持部2に保持されたマーキングヘッド部1に文字軌跡を与える。
【0145】
すなわち、演算処理部111からの指令信号を受けたX軸モータドライバ112は、指令信号に応じたX軸モータ制御信号をX軸モータ4に出力し、該X軸モータ4の回転軸27の回転量及び回転速度を制御する。
【0146】
同様に、演算処理部111からの指令信号を受けたY軸モータドライバ113は、指令信号に応じたY軸モータ制御信号をY軸モータ5に出力し、該Y軸モータ5の回転軸25の回転量及び回転速度を制御する。
【0147】
また、マーキングヘッド部1は、演算処理部111の制御下で、或いは、図示しない別途の制御手段による制御下で、該マーキングヘッド部1の移動に同期してノズル11より塗料を吐出することにより、印字データに応じた文字を印字対象に印字する。
【0148】
ここで、X−Yステージ装置100に対する電源投入時には、マーキングヘッド部1の原点出し動作が行われる。
【0149】
すなわち、X−Yステージ装置100に電源が投入されると、演算処理部111は、保持部2をX軸方向及びY軸方向にそれぞれ移動させる制御(X軸モータ4及びY軸モータ5の回転軸25,27を回転させる制御)を行い、第7の検出センサ109からの第7の検出信号及び第3の検出センサ104からの第3の検出信号が入力されたところで、保持部2の移動を停止させる(X軸モータ4及びY軸モータ5の回転軸25,27の回転を停止させる制御)ことにより、保持部2をX軸方向及びY軸方向における原点位置に移動させる。
【0150】
ここで、演算処理部111は、第6の検出センサ108からの第6の検出信号が入力されたところで、保持部2の移動速度を減速させる(X軸モータ4及びY軸モータ5の回転軸25,27の回転速度を減速させる)。
【0151】
また、演算処理部111は、第1の検出センサ102からの第1の検出信号が入力された場合や、第4の検出センサ105からの第4の検出信号が入力された場合や、第5の検出センサ107からの第5の検出信号が入力された場合や、第8の検出センサ110からの第8の検出信号が入力された場合には、保持部2の移動を緊急停止させる(X軸モータ4及びY軸モータ5の回転軸25,27の回転を停止させる)。これにより、保持部2のオーバーランが防止される。
【0152】
以上のような実施形態によれば、上記のように構成されたX軸駆動伝達機構6及びY軸駆動伝達機構7を備えるため、図10乃至図12に示すように、上下一対の支持アーム73,74がX軸モータ4からの動力を受けて架台部3に対してX軸方向に首振りするのに伴い、左右一対の支持アーム37,38も同じ方向に首振りされ、保持部2はその姿勢が一定に保たれたままでX軸方向に移動される。同様に、図10乃至図12に示すように、左右一対の支持アーム37,38がY軸モータ5からの動力を受けて架台部3に対してY軸方向に首振りするのに伴い、上下一対の支持アーム73,74も同じ方向に首振りされ、保持部2はその姿勢が一定に保たれたままでY軸方向に移動される。
【0153】
従って、図10乃至図12に示すように、保持部2に保持されたマーキングヘッド部1の姿勢を一定に保ったままで、該マーキングヘッド部1をX軸方向及びY軸方向に移動させることができる。また、X軸モータ4及びY軸モータ5の回動軸25,27の回転量を制御部10の演算処理部111の制御下で個別に調節することにより、支持アーム37,38,73,74の首振り量(首振り角度)を所望の量とし、マーキングヘッド部1をX軸方向及びY軸方向における所望の位置に移動させることができる。
【0154】
また、保持部2、支持アーム37,38,73,74、架台部3、X軸モータ4及びY軸モータ5、及び、X軸モータ4及びY軸モータ5の動力を支持アーム37,38,73,74に伝達するリンクバー34,35,70,71、X軸駆動伝達ブラケット67、X駆動バー68、Y軸駆動伝達ブラケット31、Y軸駆動バー32、支持アーム軸受39,40,75,76などを備えるだけで良いため、従来の装置よりも部品点数を少なくすることができるとともに、個々の部品の重量も軽量化できるため、装置全体の軽量化・小型化が可能である。具体的には、例えば、LMガイドやボールネジなどが不要であり、軽量化・小型化が可能である。
【0155】
更に、軽量であるために、慣性モーメントが小さく、動作の追従性が良い。
【0156】
また、支持アーム37,38,73,74の長さを変更するだけで、簡単に保持部2の動作範囲を変更できる。なお、保持部2の動作範囲を変更する場合には、必要に応じて、X軸モータ4及びY軸モータ5をハイパワーのものに変更すると良い。
【0157】
なお、上記の実施形態では、X軸モータ4及びY軸モータ5がサーボモータである例を説明したが、保持部2の移動量を調節可能なモータであれば良いため、例えば、パルスモータであっても良い。
【0158】
また、第1及び第2のアクチュエータは、モータに限らず、例えば、シリンダやその他のアクチュエータであっても良い。
【0159】
また、上記の実施形態では、X−Yステージ装置100による保持対象物がマーキングヘッド部1である例を説明したが、その他のものを保持対象物としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0160】
【図1】実施形態に係るX−Yステージ装置を左前方の上方から見た斜視図である。
【図2】実施形態に係るX−Yステージ装置を左側から見た側面図である。
【図3】実施形態に係るX−Yステージ装置の上面図である。
【図4】実施形態に係るX−Yステージ装置の正面図である。
【図5】実施形態に係るX−Yステージ装置を左後方の上方から見た斜視図である。
【図6】実施形態に係るX−Yステージ装置の背面図である。
【図7】実施形態に係るX−Yステージ装置を右側から見た側面図である。
【図8】実施形態に係るX−Yステージ装置の側断面図である。
【図9】実施形態に係るX−Yステージ装置の側断面図である。
【図10】実施形態に係るX−Yステージ装置を左側から見た側面図である。
【図11】実施形態に係るX−Yステージ装置の上面図である。
【図12】実施形態に係るX−Yステージ装置の正面図である。
【図13】実施形態に係るX−Yステージ装置の制御ブロック図である。
【図14】従来のX−Yステージ装置の平断面図である。
【図15】従来のX−Yステージ装置の側断面図である。
【図16】従来のX−Yステージ装置の正面断面図である。
【符号の説明】
【0161】
100 X−Yステージ装置
1 マーキングヘッド部(保持対象物、マーキング装置)
2 保持部
37 支持アーム(第1の支持アーム)
38 支持アーム(第1の支持アーム)
73 支持アーム(第2の支持アーム)
74 支持アーム(第2の支持アーム)
3 架台部
4 X軸モータ(第1のアクチュエータ)
5 Y軸モータ(第2のアクチュエータ)
92 球面軸受
96 球面軸受
58 球面軸受
62 球面軸受
75 支持アーム軸受(第1の支持アーム軸受)
76 支持アーム軸受(第1の支持アーム軸受)
39 支持アーム軸受(第2の支持アーム軸受)
40 支持アーム軸受(第2の支持アーム軸受)
67 X軸駆動伝達ブラケット(第1の駆動伝達部材)
68 X駆動バー(第1の駆動伝達部材)
31 Y軸駆動伝達ブラケット(第2の駆動伝達部材)
32 Y軸駆動バー(第2の駆動伝達部材)
70 リンクバー(第1のリンク)
71 リンクバー(第1のリンク)
34 リンクバー(第2のリンク)
35 リンクバー(第2のリンク)
【出願人】 【識別番号】000135254
【氏名又は名称】株式会社ニレコ
【出願日】 平成18年6月20日(2006.6.20)
【代理人】 【識別番号】100096105
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 広


【公開番号】 特開2008−765(P2008−765A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−170385(P2006−170385)