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【発明の名称】 油汚染水拡散防止装置及び方法
【発明者】 【氏名】宮林 哲司

【要約】 【課題】土地境界内の地下水位の上昇を起こすことなく、油汚染水から油を分離し、油汚染水が土地境界から外部へ漏出することを防止することを目的とする。

【解決手段】油で汚染された油汚染土壌と地下水が流れる地下水脈を有する土地境界から油で汚染された油汚染水が該土地境界の外部へ漏出することを防止する油汚染水拡散防止装置であって、前記油汚染土壌の地表から地下水面に至るように設けられ透水性の仕切板よりなる溝12と、前記溝12内に地下水の流れを遮りかつ該溝12の底面部18まで到達しないように設けられた邪魔板14とを有することを特徴とする油汚染水拡散防止装置を提供することを目的とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油で汚染された油汚染土壌と地下水が流れる地下水脈を有する土地境界から油で汚染された油汚染水が該土地境界の外部へ漏出することを防止する油汚染水拡散防止装置であって、
前記油汚染土壌の地表から地下水面に至るように設けられ透水性の仕切板よりなる溝と、
前記溝内に地下水の流れを遮りかつ該溝の底面部まで到達しないように設けられた邪魔板と、
を有することを特徴とする油汚染水拡散防止装置。
【請求項2】
油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、油吸着材が投入されていることを特徴とする請求項1に記載の油汚染水拡散防止装置。
【請求項3】
油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、微生物を担持した担体が投入されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の油汚染水拡散防止装置。
【請求項4】
油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、該領域内の水面に浮上する油を回収することができる油回収手段が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の油汚染水拡散防止装置。
【請求項5】
油で汚染された油汚染土壌と地下水脈を有する土地境界から油で汚染された油汚染水が該土地境界の外部へ漏出することを防止する油汚染水拡散防止方法であって、
油汚染土壌の地表から地下水面下に至るまで透水性の仕切板よりなる溝を設置し、該溝内に地下水の流れを遮りかつ該溝の底面部まで到達しないように設けられた邪魔板を設置することにより、油汚染水に含まれる油を分離することを特徴とする油汚染水拡散防止方法。
【請求項6】
油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、油吸着材が投入されていることを特徴とする請求項5に記載の油汚染水拡散防止方法。
【請求項7】
油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、微生物を担持させた担体が投入されていることを特徴とする請求項5又は6のいずれか1項に記載の油汚染水拡散防止方法。
【請求項8】
油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、該領域内の水面に浮上する油を回収することができる油回収手段が設けられていることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の油汚染水拡散防止方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、油で汚染された地下水が土地境界から外部(他者が所有する土地)に漏出することを防止する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図9に従来方法を示す。従来、油汚染地下水の土地境界1からの漏出を防止する方法としては、土地境界1の内側に矢板2と呼ばれる鋼板を打ち込み、これらの鋼板で不透水性の壁を作ることで対応していた(図9(a)参照)。
【0003】
しかし、汚染地下水の周囲に不透水性の壁を設置することによって(図9(b)参照)、雨水の流入による地下水位の上昇が起こり、工場地下ピットの浸水などの問題を起こすことがあった。これに対し、汚染地下水周囲全体を鋼板で囲むのではなく、地下水流向の下流側のみに矢板2を設置する(図9(c)参照)場合、地下水位の上昇は抑えられるが、油は鋼板を迂回して下流側に到達するため、漏出を完全に防止することができないという問題があった。
【0004】
一方、特許文献1には、透水性の壁を使用した油汚染地下水の漏出防止工法が開示されている。この工法は、鋼板の代わりに微生物、栄養剤を含む土砂材料を汚染下流側に埋め、そこに侵入して来る油を微生物によって分解するものである。
【特許文献1】特開2005−349342号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示の工法では、透水性の壁が所定の性能を発揮して微生物が油を分解しているか確認することができない。また、油を完全に分解する前に、栄養材が地下水によって流されてしまい、処理途中で性能が悪化する可能性があるという問題があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、土地境界内の地下水位の上昇を起こすことなく、油汚染水から油を分離し、油汚染水が土地境界から外部へ漏出することを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、油で汚染された油汚染土壌と地下水が流れる地下水脈を有する土地境界から油で汚染された油汚染水が該土地境界の外部へ漏出することを防止する油汚染水拡散防止装置であって、前記油汚染土壌の地表から地下水面に至るように設けられ透水性の仕切板よりなる溝と、前記溝内に地下水の流れを遮りかつ該溝の底面部まで到達しないように設けられた邪魔板とを有することを特徴とする油汚染水拡散防止装置を提供する。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、溝を構成する仕切板は透水性を有するので、溝の内部に流れ込んだ地下水が自由に溝の外部へ流れ出ることができるので、溝の内部に地下水が滞ることがなく、土地境界内における地下水位の上昇を防ぐことができる。
【0009】
また、請求項1に記載の発明によれば、油で汚染された地下水が溝を通過する際に、邪魔板に地下水が衝突して、水より比重の小さい油は地下水面付近に集まり、油より比重の大きい水は邪魔板の下端部を潜り貫けて仕切板を介して再び地下水脈に流れ出るので、土地境界の外部へ流れ出る地下水には油が含まれず、油汚染水に含まれる油を溝の内部において確実に取り除くことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は請求項1において、油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、油吸着材が投入されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、溝の内部に流れ込んだ油汚染水に含まれる油が油吸着材に吸着されるので、油汚染水から油膜が発生しない程度にまで油を取り除くことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は請求項1又は2のいずれにおいて、油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、微生物を担持した担体が投入されていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、溝内に流れ込んだ油汚染水に含まれる油が、担体に担持された微生物により分解されるので、油汚染水から油を確実に取り除くことができるとともに、溝の内部の地下水面から油を汲み上げたり、溝の内部の担体を交換したりするなどの手間を省くことができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は請求項1から3のいずれかにおいて、油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、該領域内の水面に浮上する油を回収することができる油回収手段が設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、油汚染水に含まれる油の濃度が高い場合においても、比較的低コストにて油を確実に除去することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、油で汚染された油汚染土壌と地下水脈を有する土地境界から油で汚染された油汚染水が該土地境界の外部へ漏出することを防止する油汚染水拡散防止方法であって、油汚染土壌の地表から地下水面下に至るまで透水性の仕切板よりなる溝を設置し、該溝内に地下水の流れを遮りかつ該溝の底面部まで到達しないように設けられた邪魔板を設置することにより、油汚染水に含まれる油を分離することを特徴とする油汚染水拡散防止方法を提供する。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、透水性を有する仕切板で構成された溝の内部を油で汚染された地下水を通過させるので、溝の内外を地下水が自由に出入りすることができるので、溝の内部に地下水が滞ることがなく、土地境界内における地下水位の上昇を防ぐことができる。
【0018】
また、請求項5に記載の発明によれば、油で汚染された地下水が溝を通過する際に、邪魔板に地下水が衝突して、水より比重の小さい油は地下水面付近に集まり、油より比重の大きい水は邪魔板の下端部を潜り貫けて仕切板を介して再び地下水脈に流れ出るので、土地境界の外部へ流れ出る地下水には油が含まれず、油汚染水に含まれる油を溝の内部において確実に取り除くことができる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項5において、油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、油吸着材が投入されていることを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、溝の内部に流れ込んだ油汚染水に含まれる油が油吸着材に吸着されるので、油汚染水から油膜が発生しない程度にまで油を取り除くことができる。
【0021】
請求項7に記載の発明は請求項5又は6のいずれかにおいて、油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、微生物を担持できる担体が投入されていることを特徴とする。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、溝の内部に流れ込んだ油汚染水に含まれる油が、担体に担持された微生物により分解されるので、油汚染水から油を確実に取り除くことができるとともに、溝の内部の地下水面から油を汲み上げたり、溝の内部に投入された担体を交換したりするなどの手間を省くことができる。
【0023】
請求項8に記載の発明は請求項5から7のいずれかにおいて、油汚染水が流れ込む前記邪魔板により仕切られた溝の内部の領域は、該領域内の水面に浮上する油を回収することができる油回収手段が設けられていることを特徴とする。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、油汚染水に含まれる油の濃度が高い場合においても、比較的低コストにて油汚染水から油を除去することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る油汚染水拡散防止装置及び方法によれば、土地境界内の地下水位を上昇させることなく油汚染水から油を分離することができる。
【0026】
また、本発明に係る油汚染水拡散防止装置及び方法によれば、油汚染水に含まれる油を該油汚染水から分離し、油汚染水が土地境界から外部へ漏出することを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1は、本実施の形態に係る油汚染水拡散防止装置10の構成を示す概略図である。また、図2は、本実施の形態に係る油汚染水拡散防止装置10の施設例を示す概略図である。
【0029】
図1に示すように、油汚染水拡散防止装置10は、溝12と邪魔板14を有している。
【0030】
溝12は、油汚染土壌を含む地表から垂直に掘削することにより形成されており、この溝12により、地表から地下水の流れる地下水脈にアクセスすることができる。
【0031】
溝12から地下水脈に向けては、溝12が嵌め込まれている。溝12は透水性を有する仕切板により構成されていて、この溝12は側面部16a、16b及び底面部18を有している。また、この溝12を地下水脈中に投入した際には、側面部16a、16b及び底面部18を通して地下水がその流れ方向に沿って溝12の内部を通過する。
【0032】
ここで、溝12を構成する仕切板は、特に限定されることはないが、透水性を十分に確保し、地下水流の水圧による変形を回避する観点から、金網、スリット入り鋼板等であることが好ましい。
【0033】
溝12の内部には、邪魔板14が設けられている。ここで、邪魔板14は、溝12の地表における開口部から地中に向かって、地下水の流れを遮り、かつ、溝12の底面部18にその下端部が到達しないように設けられている。このため、溝12を横切りながら通過する地下水は、邪魔板14と溝12の底面部18との間に形成された隙間を通過するので、溝12の内部における地下水位の上昇を招くことがない。なお、溝12の内部は、この邪魔板14により、地下水の流れ方向の上流側領域20と下流側領域22とに分割される。邪魔板14の地下水中への押入深度は0.1m以上とすることが好ましい。その理由としては、0.1m未満であると、貯まった油が邪魔板14の下端から下流側に流れてしまう可能性があるからである。ここで、邪魔板14の下端部と溝12の底面部18との間の距離は、0.1m以上であることが好ましい。その理由としては、0.1m未満であると、邪魔板14で流れを遮られた地下水が邪魔板14の下端部と溝12の底面部18との間に形成された隙間から下流側領域22に十分に流れ込むことができず、溝12の内部における地下水位の上昇を招いてしまうからである。また、邪魔板14を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、塩化ビニル、アクリル等を用いることができる。
【0034】
なお、図2に示すように、油汚染水拡散防止装置10は、油汚染土壌24を含む土地境界26に敷設される。
【0035】
具体的には、油汚染水拡散防止装置10は、矢印の方向に流れる地下水の流れ方向の油汚染土壌24の下流側において、この油汚染土壌24を通過した地下水の全てを溝12の内部を通過させるように敷設する。なお、油汚染水拡散防止装置10は、油汚染土壌24の下流側だけでなく上流側において、油汚染土壌24を周囲から取り囲むように敷設し、油汚染土壌24を通過する前の地下水を通過させてもよい。
【0036】
次に、本実施の形態に係る油汚染水拡散防止装置10を使用して油汚染地下水の拡散防止を行う方法について説明する。
【0037】
油汚染土壌24を通過し油で汚染された地下水は、溝12の地下水の流れ方向の上流側の側面部16aから、溝12の内部の上流側領域20に入り込む。
【0038】
上流側領域20に入り込んだ油汚染水は、邪魔板14に衝突しその流れを遮られる。
【0039】
このとき、油汚染水に含まれていた油と水の分離が行なわれる。すなわち、水より比重の小さい油は、邪魔板14との衝突によりその流れを遮られると、邪魔板14に沿って上昇し、上流側領域20の地下水面の付近に滞留する。一方、油汚染水に含まれていた水は、邪魔板14との衝突によりその流れを遮られると、邪魔板14に沿って下降し、邪魔板14の下端部に回り込み、溝12の内部の下流側領域22に流れ込む。そして、下流側領域22に流れ込んだ水は、溝12の地下水の流れ方向の下流側の側面部16bを通って再び地下水脈へ流れ出て行く。
【0040】
以上説明した本実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10及び汚染水拡散防止方法によれば、汚染水拡散防止装置10の溝12の側面部16a、16b及び底面部18は透水性を有するので、土地境界26内の地下水脈を流れる油汚染水は溝12の内部を自由に通過することができるので、溝12の内部において地下水が滞留することがなく、溝12の内部における地下水位の上昇を防ぐことができる。また、油で汚染された地下水が溝12の内部を通過する際には、油汚染水が邪魔板14に衝突することにより油と水の比重の差に基づく分離が行なわれ溝12の内部の上流側領域20の地下水面付近に油が捕捉されるので、油汚染水に含まれる油を溝12において確実に分離することができる。
【0041】
以下、上記実施の形態と共通する部分については同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0042】
図3は、本発明の第二の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10Aの構成を示す概略図である。
【0043】
図3に示すように、汚染水拡散防止装置10Aの溝12の内部の上流側領域20には、油吸着材28が投入されている。
【0044】
ここで、油吸着材28としては、石油系油分を吸着するものであれば用いることができる。
【0045】
本実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10A及び汚染水拡散防止方法によれば、上流側領域20に流れ込んだ油汚染水に含まれる油が油吸着材28に吸着されるので、油膜が発生しない程度にまで油汚染水から油を取り除くことができる。
【0046】
図4は、本発明の第三の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10Bの構成を示す概略図である。
【0047】
図4に示すように、汚染水拡散防止装置10Bの溝12の内部の上流側領域20には、微生物を担持させた担体30が投入されている。また、担体30が投入された上流側領域20の下方部には、散気板32が設けられている。この散気板32は、配管34を介してブロア36に接続されており担体30に向けて空気を吹き出すことができるようになっている。
【0048】
ここで、微生物としては、油分分解能を有するものであれば用いることができる。
【0049】
また、担体30としては、活性炭、高分子ゲル、樹脂性担体、スポンジなどを用いることが好ましい。
【0050】
本実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10B及び汚染水拡散防止方法によれば、上流側領域20に流れ込んだ油汚染水に含まれる油が担体30に担持された微生物によって分解されるため、油汚染水から油を確実に取り除くことができるとともに、油を汲み上げたり、担体30を取り替えたりするなどの手間を省くことができる。
【0051】
図5は、本発明の第四の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10Cの構成を示す概略図である。
【0052】
図5に示すように、第三の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10Bに、担体30が投入された領域の上部から担体30に担持された微生物を活性化させる効果を有する栄養塩溶液を供給することができる構成を追加したものである。この栄養塩溶液は、栄養塩溶液タンク38に保存された栄養塩溶液を栄養塩溶液供給ポンプ40により供給する。
【0053】
本実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10Cによれば、担体30に担持された微生物の活性を向上させることができるので、溝12内に流れ込んだ油汚染水から油をより確実に取り除くことができる。
【0054】
図6は、本発明の第五の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10Dの構成を示す概略図である。
【0055】
図6に示すように、第四の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10Cの担体30の代わりに、紐状担体42を投入したものである。
【0056】
本実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10D及び汚染水拡散防止方法によれば、紐状担体42は担体30に比べて表面積が大きいのでより多くの微生物を担持することができるので、溝12内に流れ込んだ油汚染水からより確実に油を取り除くことができる。
【0057】
図7は、本発明の第六の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10Eの構成を示す概略図である。
【0058】
図7に示すように、第三の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10Bにおいて、担体30の代わりに、スカム除去用ポンプ44を地下水面付近に設置したものである。このスカム除去用ポンプ44により、散気板32から吹出させた空気で浮上させた油を除去するように構成したものである。
【0059】
本実施の形態に係る汚染水拡散防止装置10E及び汚染水拡散防止方法によれば、油汚染水に含まれる油を散気板32から吹き出させた空気で強制的に浮上させてスカム除去ポンプ44を用いて回収するので、溝12内に流れ込んだ油汚染水の油濃度が高い場合においても、比較的低コストで油を除去することができる。
【0060】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行なうことができる。
【0061】
例えば、上記実施の形態のおいては、地下水の流れる地下水脈に本発明に係る汚染拡散防止装置を敷設するようにしたが、本発明はこれに限られず、図8に示すように、雨水等の水分の浸み込んだ土壌に本発明に係る汚染拡散防止装置を敷設することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本実施の形態に係る油汚染水拡散防止装置の構成を示す概略図
【図2】本実施の形態に係る油汚染水拡散防止装置の敷設例を示す概略図
【図3】本発明の第二の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置の構成を示す概略図
【図4】本発明の第三の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置の構成を示す概略図
【図5】本発明の第四の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置の構成を示す概略図
【図6】本発明の第五の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置の構成を示す概略図
【図7】本発明の第六の実施の形態に係る汚染水拡散防止装置の構成を示す概略図
【図8】本実施の形態に係る油汚染水拡散防止装置の他の施設例を示す概略図
【図9】(a)(b)(c):従来の油汚染地下水の漏出防止工法を示す概略図
【符号の説明】
【0063】
10…油汚染水拡散防止装置、12…溝、14…邪魔板、16a、16b…側面部、18…底面部、20…上流側領域、22…下流側領域、24…油汚染土壌、26…土地境界、28…油吸着材、30…担体、32…散気板、34…配管、36…ブロア、38…栄養塩溶液タンク、40…栄養塩溶液供給ポンプ、42…紐状担体、44…スカム除去用ポンプ
【出願人】 【識別番号】000005452
【氏名又は名称】株式会社日立プラントテクノロジー
【出願日】 平成18年12月28日(2006.12.28)
【代理人】 【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三


【公開番号】 特開2008−161814(P2008−161814A)
【公開日】 平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願番号】 特願2006−355550(P2006−355550)