トップ :: B 処理操作 運輸 :: B09 固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生

【発明の名称】 汚染土壌洗滌浄化システム
【発明者】 【氏名】関 ▲やす▼雄

【要約】 【課題】投入された汚染土壌を解泥,選別,分級洗浄して洗浄土壌として再利用すると共に汚土や汚染物質を分離して場外に排出する連続一貫して行われる汚染土壌洗滌浄化システムを提供する。

【構成】汚染土壌は浄化剤やリターン水の供給を受けながら解泥されて選別洗浄工程に送られ、ここでもリターン水や補給水の供給を受けながら土壌の選別が行われる。選別された土壌の一部は洗浄土壌として再利用され、残りの土壌はリターン水の供給を受けながら分級されて洗浄土壌と汚土や汚染物質とに分けられ、汚土の凝集や汚染物質の分級が行われる。汚染物質を含んだ脱水された水はバイアクト装置により清浄化されリターンとなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚染土壌を清浄化して汚染物質と再利用可能な洗浄土壌とに分別する汚染土壌浄化システムであって、該システムは、固定型又は可搬型の解泥洗浄装置,選別洗浄装置,分級洗浄装置,汚土凝集・脱水装置,排液を化学,物理,生物処理して重金属,窒素,隣等を除去して洗浄水(リターン水)を作成する物理,生物,化学濾過による汚泥水浄化装置(以下、単にバイアクト装置と言う),浄化剤投入装置及び水道水や地下水を使用する補給水供給装置等の各装置を有するものからなり、持ち込まれた汚染土壌の汚染物質や重金属の種類や含有物に対応する単数又は複数の浄化剤や適量の前記リターン水を供給しながら汚染土壌の解泥洗浄を行う第1の工程と、解泥洗浄された土壌に前記リターン水や補給水や土壌残留物の状態に対応して前記土壌の選別洗浄を行う第2の工程と、該第2の工程を終了した土壌を洗浄土壌利用側と分級洗浄装置側に分離する第3の工程と、分級洗浄装置に投入された土壌にその残留汚染物質の状態に対応して石灰,木炭粉末を混合したものや前記リターン水を供給しながら土壌の分級洗浄を行う第4の工程と、該第4の工程を終了した土壌を洗浄土壌利用側と前記汚土凝集・脱水側に分離する第5の工程と、前記第5の工程で脱水された排水(排液)を前記バイアクト装置側に投入して洗浄された前記リターン水を作成する第6の工程とを行うことを特徴とする汚染土壌洗滌浄化システム。
【請求項2】
前記固定型解泥洗浄装置は、他の装置類と同じ設置場所に配設されるものであり、可搬型解泥洗浄装置は、セメントミキサ車で処置された状態で設置現場に搬入されるものであることを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌洗滌浄化システム。
【請求項3】
地下水を使用する補給水供給装置は、前記バイアクト装置の一部を使って不純物を除去する不純物除去手段を介して補給水とすることを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌洗滌浄化システム。
【請求項4】
第1の工程における前記浄化剤が、浄化機能や改良機能や脱臭機能を夫々有するバイオチップやこれ等の機能をすべて有するハイブリッドバイオチップからなることを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌洗滌浄化システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の汚染物質やあらゆる重金属を含有した状態で排土される汚染土壌を浄化して洗浄土壌と汚染物質とに分離して再利用や場外排出を行う連続浄化処理的な汚染土壌洗滌浄化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
汚染土壌を浄化するための各種の装置はそれ自体として各種のものが開発され、従来より使用されている。しかしながら、これ等の装置を総合的に組み合わせて汚染土壌を浄化する全体システムとして公知のものはないが類似するものとして「特許文献1」「特許文献2」が挙げられるが、本発明とは汚染土壌の処理品質や処理機能において大きく相違するものである。
【特許文献1】特開2001−225054号(図1)
【特許文献2】特開2006−75681号(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記のように排出される汚染土壌としては各種のものがあり、その状態に対応して各種の混合物や浄化剤を投入する必要があるが、その浄化処理をほぼ完全に行うには汚染土壌の解泥洗浄,選別洗浄,分級洗浄が必要であり、更に分級洗浄された土壌から脱水された排水を化学,物理,生物処理してリターン水として前記各洗浄工程に供給することが洗浄品質を向上するには必要である。また、各洗浄処理工程においては液分が必要であり、各処理工程に対応して適量の補給水を供給することが必要である。また、解泥洗浄工程においては、その土壌の状態に対応して各種の浄化剤を混練させて解泥を行うことが解泥品質の向上のために効果的であることが研究された。
【0004】
本発明は、以上の事情に鑑みて発明されたものであり、各種の汚染物や重金属を含む汚染土壌を一貫した連続処理によって洗浄清浄化して、洗浄土壌と汚染物質とに分離し、工程で生じた排水を化学,物理,生物処理したリターン水とし、これを各洗浄工程に供給してその浄化品質を向上させるようにした汚染土壌洗滌浄化システムを提供することを目的とする。また、各洗浄工程において洗浄処理のやり易いように適量の補給水を供給することも本発明の特徴とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、汚染土壌を清浄化して汚染物質と再利用可能な洗浄土壌とに分別する汚染土壌浄化システムであって、該システムは、固定型又は可搬型の解泥洗浄装置,選別洗浄装置,分級洗浄装置,汚土凝集・脱水装置,排液を化学,物理,生物処理して重金属,窒素,隣等を除去して洗浄水(リターン水)を作成する物理,生物,化学濾過による汚泥水浄化装置(以下、単にバイアクト装置と言う),浄化剤投入装置及び水道水や地下水を使用する補給水供給装置等の各装置を有するものからなり、持ち込まれた汚染土壌の汚染物質や重金属の種類や含有物に対応する単数又は複数の浄化剤や適量の前記リターン水を供給しながら汚染土壌の解泥洗浄を行う第1の工程と、解泥洗浄された土壌に前記リターン水や補給水や土壌残留物の状態に対応して前記土壌の選別洗浄を行う第2の工程と、該第2の工程を終了した土壌を洗浄土壌利用側と分級洗浄装置側に分離する第3の工程と、分級洗浄装置に投入された土壌にその残留汚染物質の状態に対応して石灰,木炭粉末を混合したものや前記リターン水を供給しながら土壌の分級洗浄を行う第4の工程と、該第4の工程を終了した土壌を洗浄土壌利用側と前記汚土凝集・脱水側に分離する第5の工程と、前記第5の工程で脱水された排水(排液)を前記バイアクト装置側に投入して洗浄された前記リターン水を作成する第6の工程とを行うことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2の発明は、前記固定型解泥洗浄装置は、他の装置類と同じ設置場所に配設されるものであり、可搬型解泥洗浄装置は、セメントミキサ車で処置された状態で設置現場に搬入されるものであることを特徴とする。
【0007】
また、請求項3の発明は、地下水を使用する補給水供給装置は、前記バイアクト装置の一部を使って不純物を除去する不純物除去手段を介して補給水とすることを特徴とする。
【0008】
また、請求項4の発明は、前記浄化剤が、浄化機能や改良機能や脱臭機能を夫々有するバイオチップやこれ等の機能をすべて有するハイブリッドバイオチップからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1の汚染土壌洗滌浄化システムによれば、汚染土壌は、解泥,選別,分級等の各工程を連続的に行い、その各工程において浄化剤やリターン水や補給水を供給しながら洗浄処理が円滑に、かつ効果的に行われるため良質の洗浄土壌が生じ再利用が可能になると共に、不要になった汚染物質が分類されて場外に排出されることになる。また、リターン水も汚染土壌の処理工程に生じた排水を処理して再利用するものであり、すべての工程が一貫して連続的に進められ、効果的,効率的な汚染土壌の浄化処理ができる。
【0010】
また、本発明の請求項2の汚染土壌洗滌浄化システムによれば、解泥洗浄装置を固定型のみならず可搬型とすることにより解泥効率を向上することができる。
【0011】
また、本発明の請求項3の汚染土壌洗滌浄化システムによれば、補給水として地下水を利用できるため、大量の水を有効に使用でき、洗浄効率を大巾に向上することができる。
【0012】
また、本発明の請求項4の汚染土壌洗滌浄化システムによれば、供給される浄化剤が、化学,物質,生物処理に効果的のものであり汚染土壌のより効果的な浄化処理を可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
まず、本発明で使用される各装置を図2により説明する。なお、これ等の装置はその自体として公知のものであり、詳細説明は省略する。
本発明の実施に必要な装置としては解泥洗浄装置1,選別洗浄装置2,分級洗浄装置3,汚土凝集・脱水装置4,浄化剤供給装置5,補給水供給装置6及びバイアクト装置7等とからなり、これ等は図2に示すように連続及び係合した状態で配置される。なお、図2は固定型の解泥洗浄装置を示すものであり、可搬式のものは、例えば、セメントミキサ車内で予め解泥洗浄したものを現地に投入するものからなる。また、汚土凝集・脱水装置4とバイアクト装置7との間には磁石8が介設される。
【0014】
次に、図1により本発明の汚染土壌洗滌浄化システムの全体的処理フローを説明する。集約された汚染土壌はまず解泥洗浄されて、泥の分離が行われる。この場合、解泥を効果的に行うために各種の浄化剤(処理剤)、例えば、炭酸カルシウム,水酸カルシウム,ミラクルシエル,硫酸アルミニウム,ポリ塩化アルミニウム,塩化第2鉄,高分子凝集剤,栄養細菌等を投入する。この浄化剤としては汚染土壌の汚染物質や重金属の内容や含有率によって各種のものが適用される。これ等の詳細内容はノウハウ的のものであり、ここでは省略する。また、解泥を効果的に行うにはバイアクト装置からの洗滌されたリターン水を用いてこれを適量に投入し、解泥し易くすることが必要である。また、どの位の処理時間とするか、また、解泥のための装置の回転数をどの位にするかは解泥される土壌の内容により経験的,実験的に決められる。
【0015】
解泥された土壌は選別洗浄工程に送られ、洗浄土壌と洗浄不十分の土壌に選別分離される。ここでも選別洗浄を効果的に行うためリターン水の供給や補給水の投入が効果的であり、その投入量も経験的,実験的に決められる。なお、補給水としては水道水の他地下水も利用されるが、その場合はバイアクト装置の一部を使って不純物を除去する不純物除去手段が必要になる。また、選別洗浄における回転数も土壌の種類により経験的,実験的に決められる。選別された洗浄土壌は洗浄土壌場内再利用場所に送られ再利用される。
【0016】
選別されて洗浄土壌と分離した土壌は次の工程の分級洗浄に送られ、更に洗浄土壌と汚土や汚染物質とに分けられる。この分級洗浄にもリターン水の供給が望ましい。また、前記の選別洗浄の場合もこの分級洗浄の場合も、土壌残留汚染物質の状態により石灰や木炭の粉末を混入させて中和することが望ましい。
【0017】
分級工程で洗浄土壌とそれ以外の汚土や汚染物質とに分離され、洗浄土壌は洗浄土壌場内再利用場所に送られ、分離された汚土や汚染物質は汚土凝集・脱水工程に送られ、汚土凝集されて場外に排出される。一方、この工程で生じた汚染物が混入されている排水はバイアクト装置に送られて洗浄化されたリターン水となる。なお、磁石8の存在により排水の活性化やイオン化が促進され、よりよい洗浄効果を上げることができる。リターン水は各装置に送られるが、余分のものは排水放流される。このバイアクト装置によるリターン水の作成は同一出願人による実願2005−006531号や特願2005−354206号にて開示されているため、ここでの説明は省略する。また、この内容の詳細もノウハウ的のものであり開示しない。
【0018】
以上により、投入された汚染土壌は再利用可能な洗浄土壌として再利用されると共に汚染物質は場外に排出されて処理される。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は汚染土壌洗滌浄化システムは以上の内容のものであるが、このシステムに投入される汚染土壌の種類は任意のものでよく、この発明の利用範囲は広い。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の汚染土壌洗滌浄化システムの全体のフローを示すフロー図。
【図2】本発明の汚染土壌洗滌浄化システムに使用される各装置の内容とその係合状態を示すブロック図。
【符号の説明】
【0021】
1 解泥洗浄装置
2 選別洗浄装置
3 分級洗浄装置
4 汚土凝集・脱水装置
5 浄化剤供給装置
6 補給水供給装置
7 バイアクト装置
8 磁石
【出願人】 【識別番号】305038371
【氏名又は名称】株式会社セイスイ
【出願日】 平成18年8月16日(2006.8.16)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−43879(P2008−43879A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−222058(P2006−222058)