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【発明の名称】 廃石綿の処理方法およびその減容化装置
【発明者】 【氏名】小島 信男

【要約】 【課題】回収した廃石綿をそのまま専用の処理袋に収容していたのでは、非常に嵩張り、運搬効率が悪く、コストアップを招く要因となっている。

【構成】廃石綿2を処理袋4に収容し、該廃石綿2を粉砕した後、処理袋4の内部にフィルターを配置し、開口端部4aに、吸引装置の吸引口18を接続して、この吸引口18を通じて吸引装置により処理袋4の中から空気を吸引して処理袋4の中の廃石綿2を減容化する。その後、処理袋4を密閉する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃石綿を収容した処理袋の中から吸引装置により空気を吸引して前記廃石綿を減容化した後、前記処理袋を密閉することを特徴とする廃石綿の処理方法。
【請求項2】
前記処理袋の中から空気を吸引する際に、前記処理袋の中から前記廃石綿が前記吸引装置により吸引されるのを防止するためのフィルターを前記処理袋の内部に配置することを特徴とする請求項1に記載の廃石綿の処理方法。
【請求項3】
前記処理袋の中から空気を吸引する際に、前記処理袋の開口部に、前記吸引装置の吸引口と接続されるアタッチメントを装着することを特徴とする請求項1または2に記載の廃石綿の処理方法。
【請求項4】
前記アタッチメントが、前記処理袋を収容する収容容器の蓋部に設けられることを特徴とする請求項3に記載の廃石綿の処理方法。
【請求項5】
前記処理袋の中から空気を吸引する前に、前記廃石綿を粉砕することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の廃石綿の処理方法。
【請求項6】
廃石綿が収容された処理袋の開口部に装着されるアタッチメントと、
前記アタッチメントと接続される吸引口を有し、前記吸引口を通じて前記処理袋の中から空気を吸引して前記廃石綿を減容化する吸引装置と、
を備えたことを特徴とする廃石綿の減容化装置。
【請求項7】
前記アタッチメントと前記吸引口との間に、前記アタッチメントと前記吸引口とが接続されたときに、前記アタッチメントと前記吸引口との間に生じる隙間を塞ぐための構造部が設けられることを特徴とする請求項6に記載の廃石綿の減容化装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、廃石綿を処理袋に収容して処理する廃石綿の処理方法およびその減容化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、建物の天井面や壁面などに断熱材として使用されていた石綿が発ガン性を有しているとして問題となっている。このため、現在、建物の天井面や壁面などに使用されている石綿を除去する作業が全国各所にて行われている(特許文献1または2参照)。ここで除去された石綿は、廃石綿として回収されて専用の処理袋に収容されて、指定された処分場にて埋め立て処分されて廃棄されている。
【特許文献1】特開平01−130774号公報
【特許文献2】実開平07−43605号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、除去作業により回収される廃石綿は、柔らかい繊維状の物質により構成され、複数の繊維が複雑に絡み合った状態となっている。その繊維の隙間には、たくさんの空気が入り込んでいる。このため、回収した廃石綿をそのまま専用の処理袋に収容していたのでは、処理袋に収容された廃石綿が非常に嵩張るといった問題が発生していた。ここで処理袋に収容された廃石綿は、空気を内包したまま処分場へと運搬されるため、運搬効率が悪く、コストアップを招く要因となっていた。また、その処理袋は、そのまま処分場にて埋め立て処分されるため、あまり数多くの処理袋を埋め立て処分することができないといった問題も発生していた。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、廃石綿をあまり嵩張ることなく処理袋に収容して処理することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するために本発明の廃石綿の処理方法は、廃石綿を収容した処理袋の中から吸引装置により空気を吸引して前記廃石綿を減容化した後、前記処理袋を密閉することを特徴とする。
このような廃石綿の処理方法によれば、廃石綿を収容した処理袋の中から吸引装置により空気を吸引することで、処理袋に収容された廃石綿を簡単に減容化することができる。これにより、廃石綿が嵩張らずに済むため、処分場までの運搬効率や処分場における処分効率が高まり、コストの削減を図ることができる。
【0006】
かかる廃石綿の処理方法にあっては、前記処理袋の中から空気を吸引する際に、前記処理袋の中から前記廃石綿が前記吸引装置により吸引されるのを防止するためのフィルターを前記処理袋の内部に配置しても良い。
このような廃石綿の処理方法によれば、処理袋の中から空気を吸引する際に、処理袋の中から廃石綿が吸引装置により吸引されるのを防止するためのフィルターを処理袋の内部に配置することで、処理袋に収容された廃石綿が吸引装置により吸引されるのを防ぐことができる。
【0007】
また、かかる廃石綿の処理方法にあっては、前記処理袋の中から空気を吸引する際に、前記処理袋の開口部に、前記吸引装置の吸引口と接続されるアタッチメントを装着しても良い。
このような廃石綿の処理方法によれば、処理袋の中から空気を吸引する際に、処理袋の開口部に、吸引装置の吸引口と接続されるアタッチメントを装着することで、処理袋の開口部を吸引装置の吸引口にアタッチメントを介して簡単に接続することができる。
【0008】
また、かかる廃石綿の処理方法にあっては、前記アタッチメントが、前記処理袋を収容する収容容器の蓋部に設けられていても良い。
このような廃石綿の処理方法によれば、アタッチメントが、処理袋を収容する収容容器の蓋部に設けられれば、処理袋の開口部にアタッチメントを簡単に装着することができる。
【0009】
また、かかる廃石綿の処理方法にあっては、前記処理袋の中から空気を吸引する前に、前記廃石綿を粉砕しても良い。このように処理袋の中から空気を吸引する前に、廃石綿が粉砕すれば、より効率よく処理袋の中に廃石綿を収容することができる。
【0010】
また、本発明の廃石綿の減容化装置は、廃石綿が収容された処理袋の開口部に装着されるアタッチメントと、前記アタッチメントと接続される吸引口を有し、前記吸引口を通じて前記処理袋の中から空気を吸引して前記廃石綿を減容化する吸引装置と、を備えたことを特徴とする。
このような廃石綿の減容化装置によれば、廃石綿が収容された処理袋の開口部にアタッチメントを装着して、このアタッチメントに吸引装置の吸引口を接続することで、廃石綿が収容された処理袋の中から簡単に空気を吸引することができる。これにより、処理袋に収容された廃石綿を減容化することができる。このことから、廃石綿が嵩張らずに済むため、処分場までの運搬効率や処分場における処分効率が高まり、コストの削減を図ることができる。
【0011】
かかる廃石綿の減容化装置にあっては、前記アタッチメントと前記吸引口との間に、前記アタッチメントと前記吸引口とが接続されたときに、前記アタッチメントと前記吸引口との間に生じる隙間を塞ぐための構造部が設けられても良い。このような構造部が設けられれば、前記アタッチメントと前記吸引口との間に生じる隙間を簡単に塞ぐことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、廃石綿をあまり嵩張ることなく処理袋に収容して処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明の廃石綿の処理方法およびその減容化装置の実施の形態について説明する。
【0014】
本実施形態の廃石綿の処理方法にあっては、建物の天井面や壁面などから除去された石綿を廃石綿として回収して処理袋に収容する。そして、このようにして処理袋に廃石綿を収容し終えた後、処理袋を密閉する。このとき、廃石綿を収容した処理袋の中から空気を吸引する。空気の吸引は、吸引装置により行う。このように処理袋の中から空気を吸引することによって、処理袋に収容された廃石綿の減容化を図る。
【0015】
図1は、廃石綿2を処理袋4に収容する作業について説明したものである。ここでは、同図に示すように、処理袋4が収容容器6にセットされて、この収容容器6にセットされた処理袋4の中に、建物の天井面や壁面などから除去されて回収された廃石綿2を手作業等により順次詰め込む。ここで、処理袋4がセットされる収容容器6は、例えば、同図に示すような、底部が閉塞され、上端部が開放された断面凹形の中空筒体状の容器である。この収容容器6としては、一般的に生ゴミなどを収容するポリ容器などを用いることができる。また、処理袋4は、廃石綿2を回収する専用の袋である。処理袋4は、この収容容器6の内側に配置されて、その開口端部4aが収容容器6の上端周縁部6aにて折り返されて収容容器6にセットされる。これによって、処理袋4を収容容器6に装着して、回収した廃石綿2を簡単に処理袋4に詰め込むことができる。
【0016】
そして、収容容器6にセットされた処理袋4に順次廃石綿2を詰め込んだ後、処理袋4に詰め込まれた廃石綿2が一杯になったときには、処理袋4を収容容器6から取り外す。このときに、廃石綿2が収容された処理袋4の中から空気を吸引する。
【0017】
図2は、廃石綿2を収容した処理袋4を収容容器6から取り外すときの様子を説明したものである。処理袋4は、その開口端部4aが収容容器6の上端周縁部6aから分離されて、収容容器6から取り外される。処理袋4の開口部4aは、同図に示すように小さく絞り込まれる。ここで、本実施形態では、処理袋4の開口部4aを絞り込む際に、処理袋4の内部に収容された廃石綿2の上に、フィルター8を設置する。
【0018】
このフィルター8は、処理袋4の中から空気を吸引するときに、処理袋4の中から廃石綿2が一緒に吸引されないように阻止するためのものである。これによって、廃石綿2が処理袋4の中から漏出するのを防止する。このフィルター8としては、例えば、鉢植えの鉢底に配置される鉢底ネットをはじめとする各種ネットや網材などといった、空気が流通可能な通気孔が設けられたものを使用することができる。この他に、フィルター8としては、通気性を有する多孔質材料等を用いることができる。本実施形態では、このフィルター8は、処理袋4の中から空気を吸引する際に、処理袋4の中の廃石綿2と吸引装置の吸引口(図示外)との間に介在するように配置される。
【0019】
このようにして廃石綿2を収容した処理袋4の中にフィルター8を配置した後、処理袋4の中から空気を吸引する。処理袋4の中から空気を吸引する場合には、本実施形態では、収容容器6の上端開口部6bに蓋部材10を装着する。図3は、収容容器6の上端開口部6bに蓋部材10を装着したときの様子を説明したものである。
【0020】
この蓋部材10は、同図に示すように、収容容器6の上端開口部6bを閉塞するために収容容器6の上端開口部6bに装着されるものである。この蓋部材10は、収容容器6の上端開口部6bの形状に対応して、例えば、円板状等に成形される。本実施形態では、この蓋部材10の中央部は、蓋部材10の外周縁部よりも盛り上がっており、その中央部には、当該蓋部材10を上下に貫通する貫通孔部12が形成されている。この貫通孔部12には、収容容器6の内部の廃石綿2を収容した処理袋4の開口端部4aが挿通される。以下に、この貫通孔部12の周辺の構成について詳しく説明する。
【0021】
図4は、貫通孔部12の周辺を拡大して示したものである。貫通孔部12は、同図に示すように、蓋部材10の中央部に上方に突出して一体的に設けられた筒状部14の内側に形成されている。この筒状部14は、蓋部材10に連接して設けられた内筒部14aと、この内筒部14aの外側に一体的に形成された外筒部14bとを有している。貫通孔部12は、内筒部14aの内部にこれを上下方向に貫いて形成されている。一方、外筒部14bは、その下端部から内方向に張り出されて形成された底部14cを通じて内筒部14aに一体的に形成されている。図5は、この筒状部14を上方から見たときの様子を示したものである。筒状部14の内筒部14aおよび外筒部14bは、図5に示すように、相互に間隔をあけて同軸状に配置されている。また、これら内筒部14aと外筒部14bとの間には、図4および図5に示すように、内筒部14aを取り囲むように環状凹部14dが形成されている。
【0022】
本実施形態では、貫通孔部12に挿通された処理袋4の開口端部4aは、貫通孔部12を通じてその上方へと延出されている。そして、貫通孔部12の上方へと延出された処理袋4の開口端部4aは、内筒部14aの上端縁部14eを通じて外側へと折り曲げられて、そこから下方へと折り返されている。これによって、処理袋4の開口端部4aが蓋部材10に固定されている。このときに、同図に示すように、処理袋4の内部の廃石綿2の上に設置されたフィルター8が貫通孔部12の下方に配置されるように位置を調整する。なお、フィルター8の外形寸法は、蓋部材10に設けられた貫通孔部12の内形寸法よりも十分に大きく設定されているのが好ましい。
【0023】
このようにして貫通孔部12に挿通された処理袋4の開口端部4aを内筒部14aの上端縁部14eにて折り返して処理袋4の開口端部4aを蓋部材10に固定した後、処理袋4の開口端部4aが収容された環状凹部14dの内側にシール材16を充填する。図6は、環状凹部14dの中にシール材16を充填したときの様子を示したものである。
【0024】
ここで、このシール材16としては、例えば、水道水等の各種液体物や粘性を有するゼリー状物などの周知の充填材をはじめとする各種シール材を利用することができる。本実施形態では、このシール材16は、処理袋4の開口端部4aが十分に浸る位の高さになるまで充填される。
【0025】
このようにして環状凹部14dにシール材16を充填した後、この蓋部材10に設けられた筒状部14に、廃石綿2を収容した処理袋4の中から空気を吸引する吸引装置の吸引口を接続する。図7は、吸引装置(図示外)の吸引口18を蓋部材10の筒状部14に接続したときの様子を示したものである。なお、ここでは、この蓋部材10に設けられた筒状部14が、吸引装置の吸引口18と接続されるアタッチメントとして機能している。
【0026】
ここで、吸引装置としては、例えば、真空掃除機などの空気の吸引が可能な各種吸引装置を用いることができる。この吸引装置にあっては、フレキシブルに変形可能な可撓性を有する吸引ホース20を備え、この吸引ホース20を通じて空気を吸引する。空気を吸引する吸引口18は、吸引ホース20の先端部に設けられている。
【0027】
本実施形態では、この吸引口18が、吸引ホース20の先端部に設けられた接続部材22に設けられている。この接続部材22は、収容容器6の蓋部材10に設けられた筒状部14と接続するために、吸引ホース20の先端部に一体的に設けられたものである。この接続部材22は、内筒部22aと外筒部22bとを有している。内筒部22aの上端部は、吸引ホース20の先端部に接続されている。また、内筒部22aの内部には、吸引ホース20の内部と連通された吸引路22cが設けられている。この吸引路22cは、内筒部22aの下端部に設けられた吸引口18に連通している。また、内筒部22aの下端部は、蓋部材10の筒状部14の内筒部14aの内側に差し込まれる。これにより、吸引ホース20の先端部に設けられた接続部材22と、収容容器6の蓋部材10の筒状部14とが接続されて、吸引ホース20の内部に連通された吸引口18と、蓋部材10の貫通孔部10とが連通される。したがって、廃石綿2を収容した処理袋4の中から吸引装置により空気を吸引することができる。
【0028】
一方、外筒部22bは、内筒部22aの外側にこれを取り囲むように形成されたものである。この外筒部22bは、その上端部から内方向に向けて延出されて形成された連結部22dを介して内筒部22aの外周部に一体的に連結されている。外筒部22bの下方部は、筒状部14に形成された環状凹部14dの内側に挿入される。すなわち、ここでは、外筒部22bの下方部は、環状凹部14dに充填されたシール材16の中に差し込まれる。これによって、吸引ホース20の先端部の接続部材22と、収容容器6の蓋部材10の筒状部14との間の隙間を確実に閉塞することができる。つまり、吸引ホース20の先端部の接続部材22と、収容容器6の蓋部材10の筒状部14との間の隙間を通じて空気が漏れないようにすることができる。このことから、廃石綿2を収容した処理袋4の中から吸引装置により空気をスムーズに吸引することができる。
【0029】
なお、ここで、外筒部22bは、筒状部14と吸引口18とが接続されたときに、筒状部14と吸引口18との間に生じる隙間を塞ぐための構造部として機能する。また、筒状部14に設けられた外筒部14bも、筒状部14と吸引口18とが接続されたときに、筒状部14と吸引口18との間に生じる隙間を塞ぐための構造部として機能する。つまり、このように接続部材22の外筒部22bと筒状部14の外筒部14bとが、筒状部14と吸引口18との間に生じる隙間を塞ぐための構造部として設けられていることで、これら接続部材22の外筒部22bと筒状部14の外筒部14bとの間にシール材16を充填して、筒状部14と吸引口18との間に生じる隙間を簡単に塞ぐことができる。
【0030】
また、本実施形態では、同図中の拡大図に示すように、筒状部14の内筒部14aの上端縁部14eに予めクッション材等の緩衝材24が設けられている。このため、筒状部14の内筒部14aの上端縁部14eと、接続部材22の連結部22dとの間に、処理袋4の開口端部4aが挟み込まれて損傷してしまうのを防止することができる。
【0031】
このようにして収容容器6の蓋部材10の筒状部14と、吸引装置の吸引ホース20の先端部に設けられた接続部材22とを相互に接合した後、吸引装置を作動させて、処理袋4の中から空気を吸引する。このように廃石綿2を収容した処理袋4の中から空気を吸引すると、処理袋4が徐々に収縮される。そして、処理袋4に収容された廃石綿2の繊維の隙間から、この隙間に入り込んでいる空気が吸い取られて、処理袋4に収容された廃石綿2が減容化される。図8は、処理袋4に収容された廃石綿2が減容化された様子を示したものである。このことから、処理袋4に収容された廃石綿2の大幅な減容化を図ることができる。
【0032】
このようにして廃石綿2を収容した処理袋4の中から十分に空気を吸引した後、吸引装置を停止して、吸引作業を終了する。そして、吸引装置の吸引ホース20の先端部に設けられた接続部材22を、収容容器6の蓋部材10の筒状部14から分離する。このようにして接続部材22を分離した後、減容化された廃石綿2を収容した処理袋4の開口端部4aを筒状部14から取り外して、処理袋4の開口端部4aを封口して、処理袋4を密閉する。このとき、例えば、処理袋4の開口端部4aをひねって、空気が入り込まないようにしてからビニールテープなどで密閉すれば、簡単に封口作業を済ませることができる。
【0033】
そして、このように廃石綿2を収容した処理袋4を密閉した後、洗浄室内にて付着している石綿粉塵を払い落とし、その後、洗浄室外にてさらにもう1枚の清浄な処理袋4の中に収容して2重に密閉してから一時保管場所に集積する。そして、廃石綿2を収容して密閉した処理袋4を数袋まとめて別の処理袋に詰め込み、密封してからトラックなどにより処分場まで運搬する。このとき、処理袋4に収容された廃石綿2は十分に減容化されているから、廃石綿2を収容した処理袋4を数多くトラックに積み込むことができる。これによって、運搬コストの大幅な削減を図ることができる。また、処分場では、廃石綿2を収容した処理袋4を数多く埋め立て処分することができる。このことから、廃石綿2を収容した処理袋4の埋め立てコストの大幅な削減をも図ることができる。
【0034】
図9は、処理袋4の開口端部4aに装着されるアタッチメント26の他の第1実施形態を示したものである。このアタッチメント26は、前述したように、収容容器6の蓋部材10に一体的に設けられたものではなく、蓋部材10とは別体に設けられたものである。
【0035】
このアタッチメント26は、同図に示すように、前述した実施形態と同様の筒状部14を有している。このアタッチメント26の下端部には、筒状部14の内筒部14aの下端部から外側に向かって斜め下方へと延出して一体的に形成されたフランジ部26aが設けられている。
【0036】
このような構成のアタッチメント26は、廃石綿2を収容した処理袋4から空気を吸引するときに、収容容器6の上端開口部6bに装着された蓋部材10の中央部の上に設置される。蓋部材10の中央部には、前述した実施形態と同様に、当該蓋部材10を貫通する貫通穴部27が設けられている。アタッチメント26の下端部に設けられたフランジ部26aは、その外形寸法が蓋部材10の貫通穴部27の内形寸法よりも十分に大きく設定されている。これにより、フランジ部26aは、蓋部材10の貫通穴部27を塞ぐように蓋部材10の中央部上に配置することができる。このことから、アタッチメント26を蓋体10の貫通穴部27の真上に設置することができる。
【0037】
アタッチメント26の筒状部14の内筒部14aの内部の貫通孔部12には、廃石綿2を収容した処理袋4の開口端部4aが挿通されてから内筒部14aの上端縁部14eにて折り返されて、処理袋4の開口端部4aがアタッチメント26に固定される。
【0038】
このようにアタッチメント26が、蓋部材10とは別体に形成されていることで、廃石綿2を収容した処理袋4の開口端部4aに対してより簡単にアタッチメント26を装着することができる。
【0039】
さらに、図10は、アタッチメント26の他の第2実施形態を示したものである。このアタッチメント26には、同図に示すように、切欠き部28が設けられている。この切欠き部28は、筒状部14の内筒部14aの内側の貫通孔部12に、処理袋4の開口端部4aを収容し易くするために設けられたものである。この切欠き部28は、アタッチメント26のフランジ部26aの外縁部から筒状部14の内縁部、即ち、筒状部14の内筒部14aの内側の貫通孔部12にかけて形成されている。このような切欠き部28がアタッチメント26に設けられていることで、処理袋4の開口端部4aを筒状部14の内筒部14aの内側の貫通孔部12に簡単に収容することができる。
【0040】
以上本実施形態の廃石綿2の処理方法にあっては、廃石綿2を収容した処理袋4の中から吸引装置により空気を吸引するため、処理袋4に収容された廃石綿2の減容化を図ることができ、これによって、廃石綿2を収容した処理袋4の運搬効率や埋め立て処分場における処分効率を改善することができ、大幅なコストダウンを達成することができる。
【0041】
なお、ここでは、廃石綿2を収容する処理袋4を収容容器6にセットして、処理袋4に廃石綿2を詰め込んでいたが、処理袋4は、必ずしもこのように収容容器6にセットされる必要はない。
【0042】
また、ここでは、アタッチメント26として、収容容器6の上端開口部6bに装着される蓋部材10に設置されていたが、アタッチメント26は、必ずしもこのような蓋部材10に設置される必要はない。
【0043】
また、ここでは、廃石綿2を収容した処理袋4の中から空気を吸引するときに、処理袋4の開口端部4aに吸引装置の吸引口18を接続していたが、処理袋4の中から空気を吸引する場合には、必ずしもこのように処理袋4の開口端部4aから空気を吸引する必要はない。
【0044】
また、ここでは、廃石綿2を収容した処理袋4の中から空気を吸引する際に、処理袋4の中の廃石綿2の上にフィルター8を設置していたが、フィルター8については必ずしもこのように廃石綿2の上に設置される必要はない。すなわち、例えば、吸引口18の付近等に予め設けられていても良い。
【0045】
また、廃石綿2を収容した処理袋4の中から空気を吸引する前に、廃石綿2を、例えば、ハンドミキサー等により粉砕すると良い。この場合、ハンドミキサー等により粉砕する作業は、例えば、図1に示すように処理袋4に廃石綿4を収容した状態にて行っても良く、また、処理袋4に廃石綿4を収容する前に、別の収容容器の中に収容された状態にて行っても良い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】廃石綿を処理袋に収容する作業の一例の説明図である。
【図2】廃石綿を収容した処理袋を収容容器から取り外す様子を示した断面図である。
【図3】収容容器の上端開口部に蓋部材を装着した様子を示した断面図である。
【図4】蓋部材の中央部の周辺構成を拡大して示した断面図である。
【図5】蓋部材に設けられた貫通孔部周辺の構成を説明した平面図である。
【図6】内筒部と外筒部との間の環状凹部の中にシール材を充填した様子を示した断面図である。
【図7】吸引装置の吸引口を蓋部材に接続した様子を示した断面図である。
【図8】処理袋に収容された廃石綿が減容化された様子を示す断面図である。
【図9】アタッチメントの他の第1実施形態を説明した断面図である。
【図10】アタッチメントの他の第2実施形態を説明した平面図である。
【符号の説明】
【0047】
2 廃石綿 4 処理袋
4a 開口端部 6 収容容器
6a 上端周縁部 6b 上端開口部
8 フィルター 10 蓋部材
12 貫通孔部 14 筒状部
14a 内筒部 14b 外筒部
14c 底部 14d 環状凹部
14e 上端縁部 16 シール材
18 吸引口 20 吸引ホース
22 接続部材 22a 内筒部
22b 外筒部 22c 吸引路
22d 連結部 24 緩衝材
26 アタッチメント 26a フランジ部
27 貫通穴部 28 切欠き部
【出願人】 【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
【出願日】 平成18年7月12日(2006.7.12)
【代理人】 【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人


【公開番号】 特開2008−18325(P2008−18325A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−191697(P2006−191697)