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発酵槽の温度制御方法 - 特開2008−12496 | j-tokkyo
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【発明の名称】 発酵槽の温度制御方法
【発明者】 【氏名】引田 浩之

【氏名】鮫島 良二

【要約】 【課題】有機系廃棄物の発酵槽内の温度を高精度で制御する方法を提供すること。

【構成】有機系廃棄物の発酵槽に備えられた撹拌機の内部に熱媒体を循環させて、該発酵槽内の温度を所定の温度に制御する。好ましくは、発酵槽内温度、外気温度および風速の少なくとも一つを計測してコンピューターにデータを送り、演算して熱媒体の温度を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機系廃棄物の発酵槽内の温度を制御する方法であって、該発酵槽に備えられた撹拌機の内部に熱媒体を循環させて、該発酵槽内の温度を所定の温度に制御する工程を含む、方法。
【請求項2】
前記制御が、前記発酵槽内の温度、外気温度および風速の少なくとも一つを計測して、前記熱媒体の温度を演算制御することにより行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記熱媒体が温水であり、有機系廃棄物の発酵過程で発生する水素ガスあるいはメタンガスを燃料とするボイラを用いて加熱される、請求項1または2に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、有機系廃棄物を発酵する際、発酵槽の温度を制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
環境汚染の防止とエネルギーの再生産という観点から、生ごみ、家畜糞尿、下水汚泥などの有機系廃棄物から水素ガス、メタンガスなどのエネルギーを回収する方法が研究されている。水素発酵菌あるいはメタン発酵菌を用いて、有機系廃棄物から水素ガスあるいはメタンガスを回収する方法として、種々の方法が検討されている。これらの方法において、発酵温度の調節は、発酵効率を高めるうえで重要である。従来用いられている有機系廃棄物の発酵装置を図3に基づいて説明する。図3に示す発酵槽(水素発酵槽あるいはメタン発酵槽)30は、保温材31で被覆されている。この発酵槽30には、撹拌機32、水蒸気導入管33、および該発酵槽30内の液温を測定するための温度測定器34が備えられている。
【0003】
有機系廃棄物の発酵を効率よく行うためには、発酵槽30内は、水素発酵微生物あるいはメタン発酵微生物の生育および水素発酵あるいはメタン発酵などの発酵速度を最適にする温度(例えば35℃前後あるいは55℃前後)に維持されることが好ましい。そのため、発酵槽の周囲を保温材31で保温し、発酵槽30に投入される有機系廃棄物36の温度も所定の温度(例えば35℃前後あるいは55℃前後)に制御する。この温度の制御において、発酵槽30からの放熱により、発酵槽30内の温度が低下する場合、この放熱分の熱量を補充する必要がある。この放熱分の熱量を補充するには、一般的には、発酵槽30の外部に設置される熱交換器(図示せず)を用いて、発酵液37を加温する方法がある。あるいは、図3に示すように、水蒸気35を水蒸気導入管33から直接発酵液37中に吹き込むことで発酵液37を加温する方法もある。水蒸気35の吹き込み量は、発酵槽30内の温度(槽内温度)をパラメータとして、水蒸気導入管33のバルブの開度を調節することにより、制御される。
【0004】
しかし、この水蒸気を吹込むシステムにおいては、100℃以上の高温の水蒸気35を、水蒸気導入管33を通して発酵槽30内に導入するため、水蒸気導入管33の近傍および蒸気出口付近が局所的に加熱される。この加熱により、水蒸気導入管33の近傍および蒸気出口付近の微生物が死滅し、発酵効率が低下する。さらに、水蒸気35の吹き込みは間歇的であるものの、局所的に高熱となるため、発酵槽30内の温度を迅速に均一に保持することが困難であり、発酵効率が低下する。また、外部に設置する熱交換器を用いる場合は、発酵液37をポンプなどで抜き出して供給しなければならず、設備量およびランニングコストがともに増大する。
【0005】
他方、撹拌翼あるいは撹拌羽根を介して熱伝導を行う装置が、特許文献1および特許文献2に記載されている。特許文献1には、主に塗料の供給などに用いられる撹拌装置において、撹拌翼の軸部材の内部に給温パイプを配設し、軸内部に高温の熱媒体を循環させて、内部液の温度を調整する方法が記載されている。しかし、この方法では、熱伝導効率が悪い。
【0006】
また、特許文献2には、生ごみの乾燥装置が記載され、これは装置の中心に中空の回転軸を設け、この回転軸に2枚の中空の撹拌翼を所定の角度で配置し、水蒸気を吹き込むとともに、この撹拌翼の下面に加熱空気を供給するように構成されている。この装置は、蒸気を用いるため、撹拌翼の近傍は150℃の高温になり、生ごみ処理の関与する腐敗菌が死滅し、好気発酵の効率が低下する。
【特許文献1】特開平7−39742号公報
【特許文献2】特開平11−643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、有機系廃棄物を水素発酵またはメタン発酵させる発酵槽内の温度の調節を、発酵効率を低下させることなく、効率的に行う方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、有機系廃棄物の発酵槽内の温度を制御する方法を提供し、この方法においては、該発酵槽に備えられた撹拌機の内部に熱媒体を循環させて、該発酵槽内の温度を所定の温度に制御する工程を含む。
【0009】
好ましい実施態様において、上記制御が、前記発酵槽内の温度、外気温度および風速の少なくとも一つを計測して、上記熱媒体の温度を演算制御することにより行われる。
【0010】
さらに別の好ましい実施態様においては、前記熱媒体が温水であり、有機系廃棄物の発酵過程で発生する水素ガスあるいはメタンガスを燃料とするボイラを用いて加熱される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、撹拌機のみを伝熱源とし、そして、一種類の熱媒体を用いることにより、有機系廃棄物の発酵槽内の温度を、発酵効率を低下させることなく、効率よく制御することができる。さらに、外気温度および/または風速を計測することにより、発酵槽内の液体の放熱量または受熱量を計算し、その熱量相当量のみを熱媒体を介して授受することができるので、効率よい発酵槽内の温度制御が可能となる。すなわち、熱媒体として水を用いる場合、槽内温度が低下する場合は槽内温度より高い温水を撹拌機に循環させ、槽内温度が上昇する場合は槽内温度より低い冷水を循環させることができるので、極めて精度の高い温度制御が可能となる。さらに、循環する熱媒体を、水素発酵またはメタン発酵に関与する微生物が死滅しない温度に設定することができるので、発酵効率が低下することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の方法に用いられる装置の模式図を図1に示す。有機系廃棄物の発酵装置1は、発酵槽11、発酵槽11の表面を覆う保温材12、撹拌機13、発酵槽11内の温度を測定するための槽内温度測定器14、発酵槽11の近傍または発酵槽11上(保温材12の外表面)の温度を測定するための外気温度測定器15、および発酵槽11の近傍における風速を測定するための風速計16を備えている。撹拌機13は、後述するように、その内部に熱媒体19が循環する構造を備えている。槽内温度測定器14、外気温度測定器15および風速計16で得られるデータは、コンピューター17に送られ、演算されて、撹拌機13に供給する熱媒体19の適切な温度が決定される。そして、熱交換器18で、熱媒体19の温度を演算された温度に調節する。
【0013】
図1は、最も好ましい態様を示しているが、最も簡素な形態では、発酵装置1は、発酵槽11、保温材12、撹拌機13および熱交換器18を備えており、所定の温度の熱媒体を撹拌機13の内部に供給するように構成されている。
【0014】
より好ましい態様では、上記最も簡素な形態に加えて、さらに、槽内温度測定器14、外気温度測定器15、および風速計16の少なくとも一つを備え、そして、コンピューター17を備えている。
【0015】
最も好ましい発酵装置1は、上記の発酵装置1に加えて、さらに、槽内温度測定器14、外気温度測定器15、および風速計16の全てを備え、そして、コンピューター17を備えている。この発酵装置1は、発酵槽11内の温度制御を高精度で行うことができる。
【0016】
以下、実施例に基づいて、本発明の方法を詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
発酵装置1は、発酵槽11、保温材12、撹拌機13および熱交換器18を備えている。有機系廃棄物20は、適切な濃度および温度に調整されて発酵槽11に導入される。例えば、有機系廃棄物20は、水素発酵あるいはメタン発酵に最適な温度(例えば、中温発酵の場合は20〜40℃、高温発酵の場合は40〜65℃)に調整されて、発酵槽11に導入される。発酵槽11は、その表面が保温材12で覆われており、発酵槽11内の温度は、撹拌機13の内部に供給される熱媒体19により、撹拌機13の表面を介して調整される。
【0018】
撹拌機13は、伝熱効率を考慮すると、撹拌翼あるいは熱交換フィンを有することが好ましい。撹拌機13は、例えば、図2に示すような構造を有している。図2に示すように、撹拌機13は、撹拌機歯車21、撹拌機シャフト22および撹拌翼23(あるいは熱交換フィン23)からなる。撹拌機13は、熱媒体供給口24とロータリージョイント26で接続され、熱媒体19を撹拌機13の内部に設けられた熱媒体流通管27a、27bおよび27c内部に流通・循環させながら、回転可能な構造となっている。
【0019】
撹拌機13内において、熱媒体流通管27a、27bおよび27cは連通している。熱媒体流通管27aは熱媒体供給口24から攪拌翼23(あるいは熱交換フィン23)の底部までの間の、撹拌機シャフト22の中心部に設けられ、熱媒体19を攪拌翼23(あるいは熱交換フィン23)の底部まで運搬・供給する。攪拌翼23(あるいは熱交換フィン23)の底部に運搬・供給された熱媒体19は、攪拌翼23(あるいは熱交換フィン23)に配設された熱媒体流通管27bを通る間に有機系廃棄物20と熱交換を行う。熱交換を行った熱媒体19は、撹拌機シャフト22内の、熱媒体流通管27aよりも外側に設けられた熱媒体流通管27cに集められ、熱媒体排出口25から排出される。なお、図2では、循環してきた熱媒体19が撹拌機シャフト22内に逆流しないように、パッキン28が設けられている。
【0020】
撹拌翼23を用いる場合、熱媒体流通管27bは撹拌翼23内に埋設され、熱媒体流通管27b自体が有機系廃棄物20に接触しない構造を有する。撹拌翼23の代わりに熱交換フィン23を用いる場合、熱媒体流通管27bにフィン23が取り付けられ、熱媒体流通管27bの表面は有機系廃棄物20と接触する。
【0021】
撹拌翼23(あるいは熱交換フィン23)の材質や熱媒体流通管の材質は、有機系廃棄物20の性状や温度に応じて適切なものを選択して用いればよい。例えば、熱交換効率を高めるためには、撹拌翼23(あるいは熱交換フィン23)あるいは熱媒体流通管27a〜cの材質は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの熱伝導率の高いものを選択することが好ましい。ただし、有機系廃棄物20が酸性である場合、あるいは高温である場合は、例えばステンレス鋼(例えば、SUS316など)やチタン合金のような材質を選択することが好ましい。
【0022】
このような撹拌機13内に所定温度の熱媒体19を供給することにより、撹拌翼23(もしくは熱交換フィン23)の表面を介して、発酵槽11内の有機系廃棄物20に熱媒体19の熱が伝熱される。この方法では、発酵槽11内の温度をモニターしながら、熱交換器18を用いて熱媒体19の温度を調節すればよい。
【0023】
本発明に用いられる撹拌機13は、撹拌翼(羽根)の先端まで熱媒体が供給される構造を有していない特許文献1の装置に比べ、はるかに効率的に、有機系廃棄物20に熱を供給でき、保温性あるいは加温性に優れている。そのため、有機系廃棄物20の熱の制御が容易となる。
【0024】
本発明において、有機系廃棄物20としては、生ごみ、家畜糞尿、下水汚泥、資源作物などが挙げられる。有機系廃棄物20は、発酵に適切な濃度に調整されて、発酵槽11内に導入される。使用する熱媒体19は特に制限されず、水素発酵あるいはメタン発酵に関与する微生物が死滅しない程度の温度を維持できるものであればよい。撹拌機13に供給する熱媒体19の温度は、水素発酵およびメタン発酵の最適温度が、中温発酵の場合20〜40℃、高温発酵の場合40〜65℃であること、微生物の死滅温度、発酵槽11内の有機系廃棄物の量、比熱、あるいは発酵槽11内の液量を考慮して決定すればよい。熱媒体19の温度は、中温発酵(20〜40℃、好ましくは35℃前後)を行うか、高温発酵(40〜65℃、好ましくは55℃前後)で行うかにより異なる。熱媒体19の温度は、外気温度および風速によって変動し、熱交換器18により調整される。熱交換器18は、特に制限されない。単に加熱だけ行う場合は、ボイラを使用することができる。
【0025】
上記のような温度範囲を設定し得る熱媒体19としては、水、油、シリコーン油、空気などが挙げられる。熱媒体19は、必ずしも加熱用および冷却用にそれぞれ別の媒体を使用する必要はなく、一種類の熱媒体19のみを用いることができる。熱媒体19としては水が最も好ましく用いられる。水を熱媒体19とする場合、ボイラとして、有機系廃棄物の発酵によって発生する水素ガスあるいはメタンガスを熱源とする温水ボイラを用いても良い。有機系廃棄物の発酵生成物を利用することで、省エネルギーが達成される。
【0026】
さらに、熱媒体19として水を使用する場合、特に夏場で外気温度が発酵の適温以上となり発酵槽11が加熱される場合は、温水の代わりに、例えば20〜30℃の常温水(あるいは冷水)を用いることが好ましい。冬場には、通常、外気温は、水素発酵あるいはメタン発酵に適した温度よりも低いため、一般に発酵に適した温度(例えば35℃前後、あるいは55℃前後)を超える温水が用いられる。
【実施例2】
【0027】
好適な実施態様の発酵装置1は、基本的には、図1に示す構成を有しており、発酵槽11、保温材12、撹拌機13を備える上記実施例1の発酵装置1に加えて、さらに、図1に示される槽内温度測定器14、外気温度測定器15、および風速計16の少なくとも一つを備え、そして、コンピューター17を備えている。有機系廃棄物20は、実施例1と同様、適切な濃度および温度に調整されて発酵槽11に導入される。撹拌機13は、実施例1と同じ構造を有しており、撹拌機13内に所定温度の熱媒体19を供給することにより撹拌機13を介して、発酵槽11内に熱媒体19の熱が伝熱される。
【0028】
実施例2の方法を、図1に基づいてより具体的に説明する。発酵装置1は、発酵槽11、保温材12、および撹拌機13に加えて、槽内温度測定器14、外気温度測定器15あるいは風速計16のいずれかを備えており、発酵槽11内の温度、発酵槽11の近傍の外気温、または発酵槽11の周囲の風速を測定する。なお、外気温度測定器15は、発酵槽11の近傍に配置する代わりに、発酵槽11の外表面(すなわち保温材12の外表面)に配置してもよい。
【0029】
そして、槽内温度測定器14、外気温度測定器15あるいは風速計16で測定されたデータは、コンピューター17に送られ、演算されて、撹拌機13に供給する熱媒体19の温度が決定され、そして、熱交換器18で、熱媒体19の温度を決定された温度に調節する。例えば、槽内温度測定器14およびコンピューター17を備えている場合、槽内温度測定器14で発酵槽11内の温度の変化を感知し、コンピューター17で演算を行い、撹拌機13に供給する熱媒体19の温度を上昇あるいは低下させ、この熱媒体19を撹拌機13に供給する。外気温度測定器15は、発酵槽11の近傍または発酵槽11の外表面(保温材12の外表面)の温度を測定し、発酵槽11内からの放熱量、あるいは発酵槽11内への吸熱量が演算される。あるいは、風速計16によって、発酵槽11近傍の風速を測定し、コンピューター17で演算することにより、発酵槽11の放熱量あるいは受熱量が求められる。このように、槽内温度、発酵槽11の外気温並びに風速のうちの少なくとも一つを測定し、発酵槽11内の有機系廃棄物の量、比熱、あるいは発酵槽11内の液量、発酵槽11の放熱量あるいは受熱量などのファクターを考慮して演算することにより、発酵槽11内の温度をより正確に制御できるように、撹拌機13に供給する熱媒体19の温度を決定する。熱媒体19の温度は、熱交換器18により調整される。図1では、各測定機はそれぞれ一台のみを配置した構成を示すが、発酵槽11の大きさ、外部環境などを考慮して適切な箇所に、複数台取り付けても良い。
【0030】
このように、槽内温度測定器14、外気温度測定器15あるいは風速計16のいずれか一つを備えることにより、発酵槽11の内部環境および発酵槽11を取り巻く外部の環境(特に、発酵槽11近辺の外気温度または外表面の気温と風速)から発酵槽11内の温度の変化を予測することができ、実施例1よりも精度の高い温度制御が可能となる。
【実施例3】
【0031】
図1に示す発酵装置1は、さらに高精度に有機系廃棄物の発酵槽11内の温度を調節することができる。この発酵装置1は、発酵槽11、保温材12、撹拌機13、槽内温度測定器14、外気温度測定器15、風速計16およびコンピューター17を備えている。この実施例3では、実施例1および実施例2と同様、撹拌機13内に所定温度の熱媒体19を供給することにより、撹拌機13を介して、発酵槽11内に熱媒体19の熱が伝熱され、発酵槽11内の温度が調整される。
【0032】
より具体的に実施例3の方法を説明すると、この方法では、槽内温度測定器14、外気温度測定器15および風速計16で、それぞれ発酵槽11内の温度、発酵槽11の周囲の外気温(あるいは発酵槽11の外表面の温度)、あるいは発酵槽11の周囲の風速を測定する。そして、これらのデータをコンピューター17に送って、実施例2と同様、発酵槽11内の有機系廃棄物の量、比熱、あるいは発酵槽11内の液量、発酵槽11の放熱量あるいは受熱量などのファクター(例えば、保温材12の材質、厚み、熱伝導度など)を考慮して演算することにより、撹拌機13に供給する熱媒体19の温度を決定する。所定温度の熱媒体19は、撹拌機13に供給され、発酵槽11内の温度を制御する。
【0033】
このように、実施例3の方法では、槽内温度測定器14、外気温度測定器15および風速計16を備えている発酵装置1を用いるので、発酵槽11の内部環境および発酵槽11を取り巻く外部の環境(特に発酵槽11近辺の外気温あるいは発酵槽11の外表面)と風速)から発酵槽11内の温度の変化を予測することができる。従って、発酵槽11内の温度を一定に維持するために、撹拌機13に所定温度の熱媒体を供給できる。そのため、極めて高い精度の温度制御が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の有機系廃棄物の発酵槽内の温度制御方法は、撹拌機内に所定の温度の熱媒体を循環させるという簡便な方法でありながら、槽内温度、外気温、発酵槽近傍の風速などを測定して、撹拌機内に循環させる熱媒体温度を決定するので、高い精度で発酵槽内の温度が制御できる。さらに、温度調整に際して、発酵に関与する微生物の死滅させることがないので、発酵効率が維持できる。そのため、有機系廃棄物の処理に際しての利用性が極めて高い。また、有機系廃棄物の発酵過程で発生する水素ガスあるいはメタンガスを燃料とすることができるので、省エネルギーを達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の方法に用いる発酵装置の構成を示す模式図である。
【図2】本発明に用いられる撹拌機の構成を示す模式図である。
【図3】従来の発酵槽の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0036】
1 発酵装置
11 発酵槽
12 保温材
13 撹拌機
14 槽内温度測定器
15 外気温度測定器
16 風速計
17 コンピューター
18 熱交換器
19 熱媒体
20 有機系廃棄物
21 撹拌機歯車
22 撹拌機シャフト
23 撹拌翼、あるいは熱交換フィン
24 熱媒体供給口
25 熱媒体排出口
26 ロータリージョイント
27a、27b、27c 熱媒体流通管
28 パッキン
30 発酵槽
31 保温材
32 撹拌機
33 水蒸気導入管
34 温度測定器
35 水蒸気
36 有機系廃棄物
37 発酵液
【出願人】 【識別番号】000133032
【氏名又は名称】株式会社タクマ
【出願日】 平成18年7月10日(2006.7.10)
【代理人】 【識別番号】100104673
【弁理士】
【氏名又は名称】南條 博道


【公開番号】 特開2008−12496(P2008−12496A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−188954(P2006−188954)