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【発明の名称】 生ゴミ処理機
【発明者】 【氏名】船引 史正

【要約】 【課題】ユーザが攪拌手段に触れる恐れなく、簡単に処理後の生ゴミを廃棄する。

【構成】生ゴミを収容する処理槽15を有する処理機本体10と、前記処理機本体10に開閉可能に配設した蓋体55と、前記処理槽15内の生ゴミを攪拌する攪拌手段(回転部材22)と、前記処理槽15内の生ゴミを加熱する加熱手段(ヒータ58)と、前記処理機本体10の外装体11と処理槽15との間に設けられるとともに、前記処理槽15に設けた排出口18に接続され、前記外装体11に設けた取出口14から廃棄容器37を着脱可能に装着する容器収容部34と、前記処理槽15の排出口18から容器収容部34内の廃棄容器37に生ゴミを排出させる排出手段(送風機51、回転部材22)とを備えた構成としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生ゴミを収容する処理槽を有する処理機本体と、
前記処理機本体に開閉可能に配設した蓋体と、
前記処理槽内の生ゴミを攪拌する攪拌手段と、
前記処理槽内の生ゴミを加熱する加熱手段と、
前記処理機本体の外装体と処理槽との間に設けられるとともに、前記処理槽に設けた排出口に接続され、前記外装体に設けた取出口から廃棄容器を着脱可能に装着する容器収容部と、
前記処理槽の排出口から容器収容部内の廃棄容器に生ゴミを排出させる排出手段と
を備えたことを特徴とする生ゴミ処理機。
【請求項2】
前記処理槽は、前記処理機本体の外装体から取出不可能な固着式であることを特徴とする請求項1に記載の生ゴミ処理機。
【請求項3】
前記容器収容部への廃棄容器の装着の有無を検出する手段を設けるとともに、未装着状態を検出すると報知する報知手段を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生ゴミ処理機。
【請求項4】
前記排出手段は、前記廃棄容器を経て前記排出口から生ゴミを吸引する吸引手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の生ゴミ処理機。
【請求項5】
前記加熱手段を前記蓋体内に配設するとともに、前記吸引手段の吸引側を前記処理槽に設けた吸気口に分岐接続し、前記加熱手段の動作による熱気を前記吸引手段によって処理槽内に導くようにしたことを特徴とする請求項4に記載の生ゴミ処理機。
【請求項6】
前記吸引手段の分岐部に、前記排出口と吸気口とに連通状態を切り換える切換手段を設けたことを特徴とする請求項5に記載の生ゴミ処理機。
【請求項7】
前記排出手段は、正転方向および逆転方向に回転可能とした前記攪拌手段であり、正転方向に回転させる攪拌時に生ゴミを排出させず、逆転方向に回転させる排出時に生ゴミを排出させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の生ゴミ処理機。
【請求項8】
前記処理槽は平面視円形状をなし、前記攪拌手段は上下方向に延びる回転軸を中心として回転する回転部材であり、前記処理槽の排出口と容器収容部とを接続する排出パイプを、前記処理槽に対して接線方向に延びるように配管したことを特徴とする請求項7に記載の生ゴミ処理機。
【請求項9】
前記回転部材に、攪拌時に上側を回転中心として回転方向逆向きに開放する一方、排出時に閉鎖して生ゴミを排出口に案内する案内翼を設けたことを特徴とする請求項8に記載の生ゴミ処理機。
【請求項10】
前記処理槽内の生ゴミの含水分を検出する水分検出手段を設け、制御手段は前記水分検出手段による検出値が予め設定した乾燥しきい値になると、前記排出手段による生ゴミ排出処理を実行するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の生ゴミ処理機。
【請求項11】
前記処理槽内の生ゴミを廃棄容器に排出するための排出スイッチを設け、制御手段は前記排出スイッチの操作を検出すると前記排出手段による排出処理を実行するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の生ゴミ処理機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、生ゴミの水分を無くすことにより重量および容積を低減させる乾燥方式の生ゴミ処理機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明の生ゴミ処理機に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【0003】
【特許文献1】特開平7−88463号公報
【0004】
この特許文献には、生ゴミを収容する処理槽を着脱可能に配設する処理機本体と、該処理機本体に開閉可能に配設した蓋体とを備え、前記処理槽内に処理槽内の生ゴミを攪拌する攪拌手段を配設するとともに、前記蓋体内に処理槽内の生ゴミを加熱する加熱手段を配設した生ゴミ処理機が記載されている。
【0005】
そして、ユーザが処理槽内に生ゴミを投入して処理を開始させると、前記加熱手段による熱を蓋体に配設したファンにより生ゴミに対して上方より供給しながら、前記攪拌手段によって攪拌することにより、生ゴミが含む水分を蒸発させて乾燥させるとともに、攪拌により破断する構成としている。
【0006】
しかしながら、前記生ゴミ処理機では、乾燥終了後に重量および容積が低減された生ゴミを廃棄するには、収容容器を処理機本体から取り外す必要がある。そして、この廃棄時には、収容容器内の攪拌手段に生ゴミが付着している場合が多いが、この攪拌手段は破断のために鋭角な縁を有するため、ユーザが触れると怪我する恐れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、ユーザが攪拌手段に触れる恐れなく、簡単に処理後の生ゴミを廃棄できる生ゴミ処理機を提供することを第1の課題とし、また、部品点数を削減してコストダウンを図ることを第2の課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明の生ゴミ処理機は、生ゴミを収容する処理槽を有する処理機本体と、前記処理機本体に開閉可能に配設した蓋体と、前記処理槽内の生ゴミを攪拌する攪拌手段と、前記処理槽内の生ゴミを加熱する加熱手段と、前記処理機本体の外装体と処理槽との間に設けられるとともに、前記処理槽に設けた排出口に接続され、前記外装体に設けた取出口から廃棄容器を着脱可能に装着する容器収容部と、前記処理槽の排出口から容器収容部内の廃棄容器に生ゴミを排出させる排出手段とを備えた構成としている。
【0009】
この生ゴミ処理機によれば、処理機本体の外装体と処理槽との間に廃棄容器を着脱可能に装着する容器収容部を設け、排出手段によって処理槽の排出口から容器収容部内の廃棄容器に生ゴミを排出できる構成としているため、ユーザは廃棄自に攪拌手段が装着された処理槽を取り出す必要はない。そのため、細かい生ゴミが付着した攪拌手段によってユーザが怪我する問題を確実に防止できる。
【0010】
この生ゴミ処理機では、前記処理槽は、前記処理機本体の外装体から取出不可能な固着式であることが好ましい。
【0011】
また、前記容器収容部への廃棄容器の装着の有無を検出する手段を設けるとともに、未装着状態を検出すると報知する報知手段を設けることが好ましい。このようにすれば、廃棄容器の未装着状態で、容器収容部に生ゴミが排出されるという誤使用を確実に防止できる。
【0012】
さらに、前記排出手段は、前記廃棄容器を経て前記排出口から生ゴミを吸引する吸引手段であることが好ましい。
この場合、前記加熱手段を前記蓋体内に配設するとともに、前記吸引手段の吸引側を前記処理槽に設けた吸気口に分岐接続し、前記加熱手段の動作による熱気を前記吸引手段によって処理槽内に導くようにすることが好ましい。
そして、前記吸引手段の分岐部に、前記排出口と吸気口とに連通状態を切り換える切換手段を設けることが好ましい。
このようにすれば、1つの吸引手段により、生ゴミの排出および加熱手段による熱風の供給と排気を行うことができる。その結果、部品点数の削減を図ることができ、コストダウンを図ることができる。
【0013】
さらにまた、前記排出手段は、正転方向および逆転方向に回転可能とした前記攪拌手段であり、正転方向に回転させる攪拌時に生ゴミを排出させず、逆転方向に回転させる排出時に生ゴミを排出させることが好ましい。
この場合、前記処理槽は平面視円形状をなし、前記攪拌手段は上下方向に延びる回転軸を中心として回転する回転部材であり、前記処理槽の排出口と容器収容部とを接続する排出パイプを、前記処理槽に対して接線方向に延びるように配管することが好ましい。
そして、前記回転部材に、攪拌時に上側を回転中心として回転方向逆向きに開放する一方、排出時に閉鎖して生ゴミを排出口に案内する案内翼を設けることが好ましい。
このようにすれば、排出時のみ確実に生ゴミを処理槽の排出口に導くことができる。
【0014】
また、前記処理槽内の生ゴミの含水分を検出する水分検出手段を設け、制御手段は前記水分検出手段による検出値が予め設定した乾燥しきい値になると、前記排出手段による生ゴミ排出処理を実行することが好ましい。このようにすれば、確実に処理済みの生ゴミのみを排出することができる。
【0015】
さらに、前記処理槽内の生ゴミを廃棄容器に排出するための排出スイッチを設け、制御手段は前記排出スイッチの操作を検出すると前記排出手段による排出処理を実行することが好ましい。このようにすれば、ユーザが処理槽を清掃する際などに、処理槽内の生ゴミを確実に排出できるため、利便性の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の生ゴミ処理機では、排出手段によって処理槽の排出口から容器収容部内の廃棄容器に生ゴミを排出できるため、ユーザは手を汚すことはないうえ、細かい生ゴミが付着した攪拌手段によってユーザが怪我する問題を確実に防止できる。また、1つの吸引手段により、生ゴミの排出および加熱手段による熱風の供給と排気をできるようにしているため、部品点数の削減を図ることができ、コストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0018】
図1乃至図3は、本発明の実施形態に係る生ゴミ処理機を示す。この生ゴミ処理機は、生ゴミの水分を無くすことにより重量および容積を低減させる乾燥方式であり、大略、処理機本体10と、該処理機本体10の上部を開閉可能に閉塞する蓋体55とからなる。
【0019】
前記処理機本体10は、その外装体11の内部に処理槽15を配設することにより、該処理槽15内の処理部と処理槽15外の配設部とに区画したものである。具体的には、外装体11は、正面側が上面視半円形状をなし背面側が上面視矩形状をなす筒状の外壁部12を備え、該外壁部12の下端開口が底板13により閉塞されている。また、外壁部12には、後述する廃棄容器37を着脱可能に装着するための取出口14が設けられている。
【0020】
前記外壁部12の上端開口は、外装体11から取出不可能な固着式の処理槽15の上端に設けた閉塞部16で閉塞されている。この処理槽15は、外壁部12の正面側に位置する平面視円形状をなす有底筒状容器からなり、その上端縁には水平方向外向きに突出する閉塞部16が設けられている。この閉塞部16の外周縁には、下向きに突出して前記外壁部12に外嵌される嵌合部17が設けられている。図2に示すように、この処理槽15の外周部には、内部の生ゴミを自動排出するための排出口18が設けられている。この排出口18は、後述する容器収容部34と排出パイプ19によって接続されるもので、この排出パイプ19が処理槽15に対して内接するように、接線方向に延びるように開口されている。また、処理槽15の外周部には、処理槽15内の空気を外部に吸引するための吸気口20が設けられ、この吸気口20に、後述する送風機51と接続する吸気パイプ21が接続されている。
【0021】
また、前記処理槽15の底中央には、攪拌手段を構成する回転部材22が回転可能に配設されている。この回転部材22は、金属または硬質で高強度の樹脂からなり、図1および図4(A),(B)に示すように、所定幅の板材を屈曲させて形成されている。具体的には、回転部材22は、水平方向に延びる所定幅の板材からなり、中央の軸着部23を中心として両側に一対の刃部24,25が設けられている。第1刃部24は、軸着部23から下向きに延びる屈曲部24aと、該屈曲部24aの下端から処理槽15の底面に沿って径方向外向きに延びる下刃部24bと、該下刃部24bの外端から処理槽15の側面に沿って上向きに延びる側刃部24cとを有する略J字形状のものである。第2刃部25は、軸着部23から径方向外向きに延びる中刃部25aと、該中刃部25aの外端から上向きに延びる屈曲部25bと、該屈曲部25bの上端から径方向外向きに延びる上刃部25cとを有するものである。この上刃部25cは、処理槽15に配設した横凹字形状の固定刃26内を通過することにより、この固定刃26とで生ごみを粉砕する。
【0022】
前記回転部材22は、外装体11と処理槽15との間に配設された駆動モータ27により回転される。この駆動モータ27は、図5(A),(B)に示すように、正転(時計回り)および逆転(反時計回り)が可能なもので、その回転軸28が処理槽15の底面を貫通して上下方向に延びるように配設されている。この回転軸28の先端には、処理槽15との隙間に生ゴミが侵入することを防止するためのカバー29が配設されている。
【0023】
本実施形態では、前記駆動モータ27による回転部材22の正転時に処理槽15内の生ゴミを攪拌および破断する一方、逆転時に処理槽15内の生ゴミを排出口18から排出する構成としている。即ち、本実施形態の回転部材22は、処理槽15の排出口18から容器収容部34内の廃棄容器37に生ゴミを排出させる排出手段を構成する。
【0024】
そのため、前記回転部材22において、第1刃部24には、撹拌時の回転方向後側に位置するように生ゴミを排出口18に案内する案内翼30が設けられている。この案内翼30は、図4(A),(B)および図5(A),(B)に示すように、攪拌(正転)時に生ゴミを排出口18には導かず、排出(逆転)時のみ排出口18に導くためのもので、前記側刃部24cの上端から水平方向内向きに突出するように固着された基部31と、該基部31に対して開閉可能に配設された揺動板32とを備えている。これら基部31と揺動板32とはヒンジ33により接続され、攪拌時に基部31を回転中心として回転方向逆向きに開放する一方、排出時に閉鎖して生ゴミを排出口18に案内する構成としている。揺動板32の外周縁は、第1刃部24の縁と一致する形状とし、逆転時に生ゴミを押圧することによる反力を、第1刃部24の縁で受け、ヒンジ33および基部31への負担を軽減させている。
【0025】
なお、本実施形態では、前記基部31が排出口18の上側に位置するように構成され、基部31が生ゴミに埋没することを抑制するとともに、撹拌時に基部31で排出口18に生ゴミを導くことを抑制している。また、回転部材22の刃部24,25において、正転方向前端縁は、前方に向けて鋭角に突出する刃とし、生ゴミの破断を促進できるようにしてもよい。さらに、駆動モータ27は、排出時に案内翼30で大量の生ゴミを押圧誘導させる必要性から変速機を実装し、排出(逆転)時にはトルクを重視した回転作用を得られるようにすることが好ましい。
【0026】
前記処理機本体10の背面側において、外装体11と処理槽15との間には、処理槽15内の生ゴミを排出するための廃棄容器37を着脱可能に収容する容器収容部34が配設されるとともに、処理槽15内の空気および生ゴミを吸引する吸引手段である送風機51が配設されている。
【0027】
前記容器収容部34は、図2および図3に示すように、外壁部12の取出口14と高さ方向に一致し、水平方向に延びる筒体からなる。そして、この取出口14の側は廃棄容器37の装着部35として開口されるとともに、この装着部35の側に前記排出パイプ19を接続する接続口36が設けられている。
【0028】
前記廃棄容器37は円筒状をなし、その一端がネジ溝などの締付構造を有する蓋38により開閉可能に閉塞され、他端が通気性を有するフィルター39により閉塞されたものである。この廃棄容器37は、前記取出口14から容器収容部34に対して凹凸嵌合によるガイド(図示せず)で定位置でのみ装着可能とされるとともに、パッキン(図示せず)により気密にシールされている。そして、装着状態で前記接続口36と対応する位置には生ゴミ取入口40が設けられている。また、前記蓋38には把持用の把手41が設けられている。
【0029】
前記容器収容部34において、装着部35と反対側には仕切壁42によって区画された流路切換室43が設けられている。この流路切換室43は、図2および図6(A),(B)に示すように、底に後述する送風機51を接続する共通接続口44が設けられ、この共通接続口44に吸引パイプ45が接続されている。また、この流路切換室43には、前記仕切壁42の下部に円弧状の第1弁口46が設けられるとともに、側部に吸気パイプ21が接続される第2弁口47が設けられている。これにより、この流路切換室43は、第1弁口46、容器収容部34に配設した廃棄容器37および排出パイプ19を介して処理槽15の排出口18と連通され、第2弁口47および吸気パイプ21を介して処理槽15の吸気口20と連通されている。即ち、流路切換室43は、処理槽15において排出口18の側と吸気口20の側とを分岐接続するものである。
【0030】
そして、前記流路切換室43には、前記第1弁口46および第2弁口47のうち、いずれか一方を開口させるとともに他方を閉塞するように連通状態を切り換える切換手段である略e字形状の弁体48が配設されている。この弁体48は、流路切換室43内において、前記仕切壁42に対してパッキン(図示せず)によって気密に摺接されるもので、前記第1弁口46を閉塞する第1閉塞部49と、第2弁口47を閉塞する第2閉塞部50とを備えている。第1閉塞部49は、第1弁口46を閉塞する略半円板形状のものである。第2閉塞部50は、第1閉塞部49で第1弁口46の閉塞状態で、第2弁口47の縁まで延びるように、第1閉塞部49の一端から流路切換室43の内壁に沿って突出させた略半円筒状のものである。この弁体48は、例えば流路切換室43の外周壁に半円状に延びる溝を設けるとともに、該溝から駆動片を突出させ、この駆動片を駆動手段によって移動させることにより、図6(A)に示す第1弁口46を閉塞し第2弁口47を開口した状態から、図6(B)に示す第1弁口46を開口し第2弁口47を閉塞した状態まで、180度の範囲を回転できるように構成される。
【0031】
図3に示すように、前記送風機51は、処理槽15内の空気または処理済みの生ゴミを吸引する吸引手段であり、前記吸引パイプ45に吸引側が接続されている。そして、弁体48によって排出口18に連通されている場合には、処理槽15から生ゴミを廃棄容器37に排出するための排出手段の役割をなし、弁体48によって吸気口20に連通されている場合には、処理槽15から空気を吸引して排気するための給排気手段の役割をなす。本実施形態では、強弱の二段階で運転可能なものを適用している。
【0032】
なお、本実施形態では、図2に示すように、排気経路を構成する吸気パイプ21には、基材に白金を担持させた触媒52と、加熱手段である触媒ヒータ53と、温度検出手段であるサーミスタ54とからなる脱臭手段が介設されている。
【0033】
図1に示すように、前記蓋体55は、処理機本体10に対して背面側でヒンジ接続部(図示せず)により開閉可能に配設されたものである。この蓋体55は、上板56と下板57とを嵌め合わせて構成されるもので、その内部空間には処理槽15内の生ゴミに熱気を供給するための加熱手段である加熱ヒータ58が配設されている。そして、上板56には外気を取り入れる吸気穴59が設けられるとともに、下板57には処理槽15内に連通する給気穴60が設けられている。そして、処理槽15内の空気が吸引されると、吸気穴59から外気を取り入れ、加熱ヒータ58によって加熱された熱気を給気穴60から処理槽15内に供給できるように構成している。
【0034】
このように構成した生ゴミ処理機において、正面側の所定位置に図7に示す操作パネル61が配設されている。この操作パネル61は、機器全体を動作または停止するためのON/OFFスイッチ62と、動作を一時的に停止するための一時停止スイッチ63と、回転部材22および加熱ヒータ58による生ゴミ処理中状態を示す処理中表示64と、処理槽15から生ゴミを強制排出させるための排出スイッチ65と、廃棄容器37が未装着状態であることを示す容器未装着表示66とを備えている。なお、一時停止スイッチ63および排出スイッチ65には、そのスイッチ70の操作(実行)状態を点灯および消灯により示すために背部にLEDが配設されている。
【0035】
図8に示すように、本実施形態の生ゴミ処理機には、処理槽15内に加熱ヒータ58による加熱温度を検出するための温度検出手段として温度センサ67が配設されている。また、処理槽内には、生ゴミの含水分を検出する手段として、一対の電極68a,68bが配設されている。電極68a,68bは、図示しない電圧印加回路から所定の電圧が印加されると、生ゴミを導体として電流が流れ、その電流の大きさは抵抗値の大きさに比例し、この抵抗値は生ゴミの含有水分の多少に略比例するため、含水分を検出できる。さらに、前記容器収容部34には、廃棄容器37の装着の有無を検出する未装着検出手段としてマイクロスイッチ69が配設されている。さらにまた、蓋体55のヒンジ接続部には、蓋開閉検出手段として、開閉状態によりオン、オフするスイッチ70が配設されている。
【0036】
そして、図示しない制御基板に配設された制御手段であるマイコン71は、電源コンセントを商用電源に接続することにより、予め設定されたプログラムに従って動作される。具体的には、ユーザが処理槽15内に生ゴミを投入してON/OFFスイッチ62をオン状態にすると、マイクロスイッチ69により廃棄容器37の装着の有無を検出し、装着されている場合に生ゴミ処理を開始可能とする。
【0037】
そして、電極68a,68bによって生ゴミが乾燥状態であるか未乾燥状態であることを判断し、未乾燥状態である場合に生ゴミ処理を実行し、乾燥状態である場合には所定時間が経過すると電源を自動的に遮断して動作を停止する。また、生ゴミ処理が終了すると、自動的に処理済みの生ゴミの排出処理を実行する。さらに、この生ゴミの処理済み(乾燥)状態で排出スイッチ65が操作されると、人為的に排出処理が実行される。
【0038】
次に、マイコン71による制御について具体的に説明する。
【0039】
ユーザがON/OFFスイッチ62を操作することにより電力が投入されると、マイコン71は、図9に示すように、まず、ステップS1で、スイッチ63,65の入力処理を実行した後、ステップS2で、マイクロスイッチ69のオンオフ状態により廃棄容器37の装着の有無を検出する。そして、廃棄容器37が装着されていない場合にはステップS3に進み、制御基板に実装した圧電ブザーにより報知音を出力させるとともに、操作パネル61の容器未装着表示66を点灯させる報知処理を実行する。また、廃棄容器37が装着されている場合にはステップS4に進む。
【0040】
ステップS4では、一時停止スイッチ63の操作により一時停止が要求されているか否かを検出する。そして、一時停止要求がなされていない場合にはステップS5に進み、一時停止要求がなされている場合にはステップS6に進む。
【0041】
ステップS5では、スイッチ70により蓋体55が開放されたか否かを検出する。そして、蓋体の開放を検出した場合にはステップS6に進み、蓋体55の開放を検出しない場合にはステップS9に進む。
【0042】
ステップS6では、加熱ヒータ58、回転部材22、触媒ヒータ53および送風機51の作動を停止させる停止処理を実行した後、ステップS7で、スイッチ70により蓋体55の閉塞状態を検出するまで待機する。そして、蓋体55の閉塞状態を検出すると、ステップS8で、一時停止状態が解除されるまで待機し、一時停止が解除されている場合にはステップS9に進む。
【0043】
ステップS9では、電極68a,68bによって処理槽15内に収容された生ゴミが含有する含水分検出処理を実行する。なお、この含水分判定処理は、電極68a,68bによる検出値と、予め設定したしきい値とを比較し、検出値が乾燥しきい値に達している場合には乾燥状態であると判断し、乾燥しきい値に達していない場合には未乾燥状態であると判断するものである。
【0044】
生ゴミの含水分を検出すると、ステップS10で、含水分の判断結果が乾燥状態であるか否かを検出する。そして、乾燥状態でない場合にはステップS11に進み、乾燥状態である場合にはステップS12に進む。
【0045】
ステップS11では、加熱ヒータ58、回転部材22、触媒ヒータ53および送風機51を動作させることによる生ゴミ処理を実行してステップS1に戻る。
【0046】
一方、ステップS12では、加熱ヒータ58、回転部材22、触媒ヒータ53および送風機51の動作を停止させる終了処理を実行した後、ステップS13で、終了処理の終了後に予め設定した待機時間が経過したか否かを検出する。そして、待機時間が経過した場合には電力を遮断して停止し、待機時間が経過していない場合にはステップS14に進む。
【0047】
ステップS14では、排出スイッチ65の操作により生ゴミの排出要求がなされたか否かを検出する。そして、排出要求がなされた場合にはステップS15に進み、排出要求がなされていない場合にはステップS1に戻る。
【0048】
次に、ステップS11の生ゴミ処理について具体的に説明する。
【0049】
この生ゴミ処理では、マイコン71は、図10に示すように、まず、ステップS11−1で、生ゴミの投入後にこの生ゴミ処理を開始しているか否かを示すフラグfが0であるか否かを検出する。そして、fが0である(実行していない)場合にはステップS11−2に進み、fが1である(実行している)場合にはステップS11−8に進む。
【0050】
ステップS11−2では、fに1を入力して生ゴミ処理の実行したことを記憶した後、ステップS11−3で、加熱ヒータ58および触媒ヒータ53をオンさせて加熱を開始する。その後、ステップS11−4で、温度センサ67により加熱ヒータ58が予め設定したしきい値を越えるまで待機して、所定温度に達するとステップS11−5に進む。
【0051】
ステップS11−5では、駆動モータ27により回転部材22の正転方向の回転(図5(A)参照)を開始させた後、ステップS11−6で、弁体48を動作させ、第1弁口46を閉塞させるとともに第2弁口47を開口させる排気位置(図6(A)参照)に切り換える。その後、ステップS11−7で、送風機51の弱風運転を開始させてリターンする。
【0052】
一方、この生ゴミ処理の開始後には、fに1が入力されていることにより、ステップS11−1からステップS11−8に移行される。そして、このステップS11−8では、加熱ヒータ58により処理槽15内に約150℃の熱風が送風されるように温調する。また、触媒ヒータ53により触媒52が十分な脱臭能力を発揮できるように予め設定した温度に温調する。
【0053】
この生ゴミ処理により乾燥しきい値を越え、乾燥したと判断すると、ステップS12の終了処理が実行される。
【0054】
この終了処理では、マイコン71は、図11に示すように、まず、ステップS12−1で、fが1であるか否かを検出する。そして、fが1である場合、即ち、生ゴミが投入され、その生ゴミの乾燥処理が終了している場合にはステップS12−2に進む。また、fが0である場合、即ち、生ゴミが投入されることなく、電源が入れられただけの状態の場合には、そのままリターンする。
【0055】
ステップS12−2では、動作中の加熱ヒータ58をオフした後、ステップS12−3で、回転部材22を停止させる。その後、ステップS12−4で、加熱ヒータ58および送風機51による余熱を降温させるために、予め設定した冷却待機時間が経過するまで待機する。そして、冷却待機時間が経過すると、ステップS12−5で、動作中の触媒ヒータ53をオフした後、ステップS12−6で、送風機51を停止させる。
【0056】
ついで、ステップS12−7で、生ゴミの排出処理を実行した後、ステップS12−8で、fに0を入力してリターンする。
【0057】
次に、ステップS12−7およびステップS15の排出処理について説明する。
【0058】
この排出処理では、マイコン71は、図12に示すように、まず、ステップS20で、弁体48を動作させ、第1弁口46を開口させるととともに第2弁口47を閉塞させる排出位置(図6(B)参照)に切り換える。
【0059】
ついで、ステップS21で、駆動モータ27により回転部材22の逆転方向の回転(図5(B)参照)を開始させた後、ステップS22で、送風機51の強風運転を開始させる。そして、ステップS23で、予め設定した排出時間が経過するまで待機し、排出時間が経過すると、ステップS24で、回転部材22および送風機51の動作を停止させてリターンする。
【0060】
次に、生ゴミ処理による作用について説明する。
【0061】
この生ゴミ処理において、第1弁口46を閉塞させるとともに第2弁口47を開口させる排気位置に弁体48を切り換えて、送風機51を弱風運転させると、処理槽15内の蒸気を含む空気は、吸気口20から吸気パイプ21内に流入し、該吸気パイプ21から触媒52を経て、脱臭された状態で第2弁口47から流路切換室43内に流入する。その後、共通接続口44から吸引パイプ45を経て送風機51から外部に排気される。
【0062】
このように処理槽15内の空気が外部に排気されると、処理槽15内と外気とに圧力差が生じるため、蓋体55に形成した吸気穴59から外気が蓋体55の内部に流入し、給気穴60から処理槽15内に給気される。この際、処理槽15内に供給される空気は、加熱ヒータ58により加熱された熱風として供給される。
【0063】
また、駆動モータ27によって回転部材22を正転方向に回転させると、生ゴミが回転部材22により攪拌されるとともに、固定刃26を第2刃部25が通過することも作用して固形状の生ゴミが粉砕される。この際、案内翼30は、図5(A)に示すように、揺動板32が回転方向逆向きに開放する。そして、この案内翼30において、揺動板32を軸着した基部31が排出口18より上側に位置している。その結果、この攪拌回転時には、案内翼30は生ゴミを排出口18に導くようには作用しない。
【0064】
次に、排出処理による作用について説明する。
【0065】
この排出処理において、第1弁口46を開口させるとともに第2弁口47を閉塞させる排出位置に弁体48を切り換えて、送風機51を強風運転させると、処理槽15内の空気は、排出口18から排出パイプ19に流入し、廃棄容器37を経て第1弁口46から流路切換室43内に流入する。その後、共通接続口44から吸引パイプ45を経て送風機51から外部に排気される。
【0066】
このように処理槽15内の空気が外部に排気されると、生ゴミ処理のときと同様に、蓋体55の吸気穴59および給気穴60を経て外気が処理槽15内に流入する。但し、加熱ヒータ58は動作されていないため、常温の空気が供給されることになる。また、吸引力が強い強風運転で動作されているため、排出口18の近傍に位置する生ゴミは、空気と一緒に廃棄容器37内に排出される。
【0067】
また、駆動モータ27によって回転部材22を逆転方向に回転させると、回転部材22に配設した案内翼30は、図5(B)に示すように、揺動板32は第2刃部25の端縁に当接した閉鎖状態となる。その結果、回転部材22が回転すると、案内翼30によって生ゴミが押圧され、一緒に流動される。そして、排出口18に至ると、前記送風機51による吸引作用が相俟って、生ゴミの一部が排出口18から排出パイプ19内に流入し、廃棄容器37に排出される。
【0068】
なお、排出処理の終了後に、廃棄容器37に排出した生ゴミを廃棄する場合には、取出口14から露出した蓋38の把手41を把持して引き抜く。その後、蓋38を開けて内部の生ゴミを廃棄し、廃棄容器37を容器収容部34に対して再び装着する。
【0069】
このように、本発明の生ゴミ処理機では、外装体11と処理槽15との間に廃棄容器37を着脱可能に装着する容器収容部34を設け、排出手段である送風機51および回転部材22によって処理槽15の排出口18から廃棄容器37に生ゴミを排出できる構成としている。そのため、ユーザは廃棄時に処理槽15を取り出す必要はない。その結果、ユーザの手を汚すことなく、簡単に廃棄できるうえ、細かい生ゴミが付着した回転部材22によって怪我する問題を確実に防止できる。
【0070】
また、前記容器収容部34への廃棄容器37の装着の有無を検出し、未装着状態を検出すると、処理動作を開始させず、報知する構成としているため、廃棄容器37の未装着状態で、容器収容部34に生ゴミが排出されるという誤使用を確実に防止できる。
【0071】
さらに、排出手段を構成する吸気手段は、加熱ヒータ58による熱気を生ゴミに供給するとともに、処理槽15内の空気を排気する給排気手段の役割もなすように構成しているため、部品点数の削減を図ることができ、コストダウンを図ることができる。そして、回転部材22で他の排出手段を構成させており、この回転部材22には排出時のみ作用する案内翼30を設けているため、排出時のみ確実に生ゴミを処理槽15の排出口18に導くことができる。
【0072】
しかも、生ゴミの含水分を検出する手段を設け、予め設定した乾燥しきい値になると、排出処理を実行するため、確実に処理済みの生ゴミのみを排出することができる。また、前記処理槽15内の生ゴミを廃棄容器37に排出するための排出スイッチ65を設けているため、ユーザが処理槽15を清掃する際などに、処理槽15内の生ゴミを確実に排出でき、利便性の向上を図ることができる。
【0073】
なお、本発明の生ゴミ処理機は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0074】
例えば、廃棄容器37の装着の有無を検出する手段、処理槽15内の空気を吸引する手段、吸引手段による吸引する流路を変更する手段、および、生ゴミが含水分を検出する手段などは、種々の変更が可能であり、その目的を達成できる構成であれば全て適用が可能である。
【0075】
また、前記実施形態では、回転部材22の回転方向および案内翼30の開閉動作により、排出口18からの生ゴミの排出および非排出(攪拌)を変更したが、排出口18にシャッター方式のように開閉可能な蓋を設け、排出時に開放させ、撹拌時に閉塞させる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施形態に係る生ゴミ処理機を示す縦断面図である。
【図2】図1の要部横断面図である。
【図3】図1の背面側を示す部分断面図である。
【図4】(A),(B)は回転部材を示す斜視図である。
【図5】(A),(B)は処理槽に対する回転部材の撹拌回転方向および排出回転方向を示す平面図である。
【図6】(A),(B)は流路切換手段の構成を示す断面図である。
【図7】操作パネルを示す正面図である。
【図8】生ゴミ処理機の構成を示すブロック図である。
【図9】マイコンによる制御を示すフローチャートである。
【図10】図9の生ゴミ処理を示すフローチャートである。
【図11】図9の終了処理を示すフローチャートである。
【図12】図9および図10の排出処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
10…処理機本体
11…外装体
14…取出口
15…処理槽
18…排出口
19…排出パイプ
20…吸気口
21…吸気パイプ
22…回転部材(攪拌手段、排出手段)
27…駆動モータ(駆動手段)
28…回転軸
30…案内翼
34…容器収容部
37…廃棄容器
43…流路切換室
46…第1弁口
47…第2弁口
48…弁体
51…送風機(吸気手段、排出手段)
52…触媒(脱臭手段)
55…蓋体
58…加熱ヒータ(加熱手段)
61…操作パネル
65…排出スイッチ
66…容器未装着表示
67…温度センサ(温度検出手段)
68a,68b…電極(含水分検出手段)
69…マイクロスイッチ(容器検出手段)
71…マイコン(制御手段)
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成18年6月29日(2006.6.29)
【代理人】 【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏

【識別番号】100100170
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 厚司


【公開番号】 特開2008−6375(P2008−6375A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−179278(P2006−179278)