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【発明の名称】 紙粉除去装置
【発明者】 【氏名】田村 勝己

【要約】 【課題】打抜き製品シートの外周縁に凹凸や切込みなどが存在しても、その外周縁を損傷させることなく該部に付着する紙粉等を確実に除去することができる装置を提供する。

【構成】水平積層状態で搬入されたバッチ形態の打抜き製品シートaの前側端面を整列し、その整列した前側端面をブラシ掛けして紙粉を除去する紙粉除去装置であって、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平積層状態で搬入されたバッチ形態の打抜き製品シートの前側端面を整列し、その整列した前側端面をブラシ掛けして紙粉を除去する紙粉除去装置であって、
バッチ形態の打抜き製品シートを搬送する搬送手段と、その搬送手段の搬送方向終端の前方位置に配置した上下昇降自在な前ストッパと、その前ストッパの上部に前記前ストッパの表面より打抜き製品シート側に向けて固定ブラシと可動ブラシを突出配置すると共に、前記可動ブラシは前記前ストッパを固着した支持フレームに上下弾発揺動可能に支持したことを特徴とする紙粉除去装置。
【請求項2】
前記固定ブラシと可動ブラシは、前記前ストッパの下降により固定ブラシ、可動ブラシの順番に打抜き製品シートの前側端面に当接するよう配置され、且つ可動ブラシの毛先が前記固定ブラシの毛先より打抜き製品シート側に突出していることを特徴とする請求項1記載の紙粉除去装置。
【請求項3】
前記可動ブラシは、製品シートの幅方向に沿って小幅のブラシ部材を並設すると共に、各ブラシ部材が独立して上下方向に弾発揺動することを特徴とする請求項1又は2記載の紙粉除去装置。
【請求項4】
前記可動ブラシは、支持フレーム上の軸受にブラシ部材の基部を回動可能に軸支し、且つブラシ部材に該ブラシの毛先を製品シートと接触する方向に付勢する付勢手段を備え、更に各ブラシ部材は製品シートから離反する方向への回動がストッパで一定範囲に規制されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の紙粉除去装置。
【請求項5】
前記付勢手段は、ブラシ部材と支持フレームとに亘って引張りスプリングを張設して構成されている請求項4記載の紙粉除去装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は紙粉除去装置に係り、更に詳しくは、段ボール紙や板紙等に、箱の展開形状及び各種形状の孔等を打抜き形成した時生じる紙粉や糸状屑、紙片等を除去する紙粉・紙片除去装置のシート搬入部に装備し、水平積層状態で搬入されるバッチ形態の製品シートの搬送方向前側の端面を清掃する紙粉除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
段ボールや板紙等で構成される組立箱は、矩形状の段ボールや板紙等から製品の展開形状を打抜いて形成される。
そして、前記打抜きは台板に打抜き刃(ストレート刃、ウエーブ刃)を植え込んだ平面打抜き型、或いは半円筒形合板に打抜き刃(ストレート刃、ウエーブ刃)を植え込んだ円筒形抜き型で打抜かれるが、同一動作を繰り返し行なっていると、前記抜き型に植え込み固定した打抜き刃の刃先が摩耗して平坦面となる。その摩耗した打抜き刃で打抜くと、面切断で製品を打抜く為に切断面に紙粉、紙の糸状屑が発生することになる。そして、紙粉、紙の糸状屑はその打抜かれる製品の外周縁等(製品の外形縁、孔縁、溝縁等)に静電気によって付着している。しかも、この紙粉、紙の糸状屑は打抜き工程の次の工程で、ストリッピング装置(抜き屑落し)によって製品と周囲の屑とに分離しても、製品シートの外周縁に付着したままとなる。
【0003】
ところで、打抜かれた製品の外周縁に付着する紙粉、紙の糸状屑は著しく製品価値を低下させると共に、打抜いた製品を自動製函機にかけた場合、紙粉及び紙の糸状屑が駆動部等に入り込むなどしてトラブルを発生するなどの問題を有する。特に、最近は段ボールケースにおける紙粉、糸状屑、紙片等の混入が問題となっている。
【0004】
その為、従来はストリッピング後のバッチ(例えば、1バッチ:25枚又は50枚積層)搬出される製品シートを、作業者が手作業で1枚ずつに引き離しながら叩いて製品シート間に挟まれている紙粉や糸状屑、紙片を落とし、これをパレット上に積み重ね、その積み重ねた製品の外周を刷毛、或いはモップ等で擦って製品シートの外周縁に付着している紙粉、紙の糸状屑を除去している。
そして、最近は上記手作業に替わって、機械によって自動的に行うようにした装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
その特許文献1に記載の段ボール板の紙粉除去装置は、多数枚の段ボール板を積重したブロック(バッチ形態)を横積姿勢で搬送方向側へ移動させる第一のベルトコンベヤと、該第一のベルトコンベヤと干渉しない位置で前記横積姿勢とされたブロックを掬い上げる搬送羽根を周方向に多数立設した反転搬送コンベヤと、該反転搬送コンベヤの水平移送行程において前記搬送羽根の間で縦姿勢で搬送される前記ブロックの上面及び両側面に回転しながら当接する紙粉除去用ブラシロールと、これら紙粉除去用ブラシロールに対応して設けられた空気噴出、紙粉吸引ノズルと、前記反転搬送コンベヤの搬送側羽根に支えられ終端で再び水平の横積姿勢とされる前記ブロックを受ける第二のベルトコンベヤと、該第二のベルトコンベヤから搬出されるブロックを受け取る排出コンベヤ等で構成されている。
【0006】
そして、その紙粉除去装置へブロックを横積姿勢で供給する搬入部には、後段の反転搬送コンベヤによる縦姿勢のブロックに対するブラッシングが困難なブロックの下面(横積姿勢の搬送方向前面)を、縦姿勢に変換する前にブラッシングする装置が装備されている。 即ち、多数枚の段ボール板を積重したブロックを横積姿勢で搬送する供給コンベヤの搬送方向前方位置に、該供給コンベヤ表面に出没自在とされた前記ブロックのストッパと、該ストッパにより停止された前記ブロックの搬送方向前面側で、このブロックの前面に回転しながら接して上下移動可能に支持された前面紙粉除去用ブラシロールと、該前面紙粉除去用ブラシロールによりブラッシングの済んだ前記ブロックを搬送方向側へ移動させる第一のベルトコンベヤとを備えて構成されている。
【0007】
そして、上記構成により段ボール板を積重したブロックは搬送路上に突出したストッパに当接して停止され、ブロックの搬送方向前面の不揃いが修正されて整列される。ブロックの整列が完了すると、前記ストッパが搬送路面より下方に降下し、次に前面紙粉除去用ブラシロールが回転しながら下降し、ブロックの搬送方向前面を擦ってブロックの前面に付着する紙粉や糸状屑等を除去する。
しかしながら、打抜かれた段ボール板の外周縁は一直線の面ではなく、切込みなどによってフラップが区画形成されており、その結果、外周縁は凹凸の面をなしている。従って、外径が一律の前面紙粉除去用ブラシロールで擦って場合、凹部の深いところや切込み部分等には前記ロールブラシの毛先が接触せず、その部分に付着する紙粉等は除去されずに付着したまま次の工程に送られることになる。
【0008】
尚、上記紙粉の除去不良を解決するためにブラシロールの毛足を長くすることが考えられるが、その場合、ブラシロールは長軸一本もので強制的に移動される為、該ブラシロールに近い凸面部分では毛の根元側が強く当たって折れ、段ボール板の周縁を強く擦って逆に表面を粗面にしてしまうという問題が生じる。
【0009】
【特許文献1】特開2003−164812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、打抜き製品シートの外周縁に凹凸や切込みなどが存在しても、その外周縁を損傷させることなく該部に付着する紙粉等を確実に除去することができる装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を達成する為に本発明の紙粉除去装置は、水平積層状態で搬入されたバッチ形態の打抜き製品シートの搬送方向前側端面を整列し、その整列した前側端面をブラシ掛けして紙粉を除去する紙粉除去装置であって、バッチ形態の打抜き製品シートを搬送する搬送手段と、その搬送手段の搬送方向終端の前方位置に配置した上下昇降自在な前ストッパと、その前ストッパの上部に前記前ストッパの表面より打抜き製品シート側に向けて固定ブラシと可動ブラシを突出配置すると共に、前記可動ブラシは前記前ストッパを固着した支持フレームに上下弾発揺動可能に支持したことを特徴とする。
バッチ形態の打抜き製品シートの搬送方向前側端面を前ストッパに当接させて不揃いを整える場合、同時に製品シートの搬送方向と直交する方向の外周縁、及び搬送方向と反対方向に面する外周縁も、別途配置したストッパで整列させてもよい。
上記固定ブラシは、台板に毛を植設した平面ブラシ、或いは筒体の外周面に毛を放射状に植設したロールブラシ等、何れでもよい。
上記可動ブラシは、台板に毛を植設した平面ブラシが好適である。
又、固定ブラシと可動ブラシの毛は同じものでもよが、可動ブラシは切込み部分などに入り込んで付着物を除去する為、固定ブラシの毛より細く柔らかいものが好適である。
【0012】
そして、前記固定ブラシと可動ブラシの配置は、前記前ストッパの下降により固定ブラシ、可動ブラシの順番に打抜き製品シートの前側端面に当接するよう配置し、且つ可動ブラシの毛先を前記固定ブラシの毛先より打抜き製品シート側に突出させた方が好適である。
【0013】
又、前記可動ブラシは固定ブラシと同様、製品シートの幅方向に連続した一本物でもよいが、小幅のブラシ部材を製品シートの幅方向に沿って並設すると共に、各ブラシ部材が独立して上下方向に弾発揺動するように構成してもよい。
【0014】
前記可動ブラシの具体的な取付構造としては、支持フレーム上の軸受にブラシ部材の基部を回動可能に軸支し、且つブラシ部材に該ブラシの毛先を製品シートと接触する方向に付勢する付勢手段を備え、更に各ブラシ部材は製品シートから離反する方向への回動がストッパで一定範囲に規制されるようにする。
前記付勢手段は、ブラシ部材と支持フレームとに亘って引張りスプリングを張設して構成する。
【0015】
上記手段によれば、前ストッパに当接して搬送方向前側端面が整列されたバッチ形態の打抜き製品シートは、前ストッパが搬送路面より下方に降下するに伴い、打抜き製品シートの前側端面は露出され、その露出した前側端面は下方に移動する固定ブラシ、可動ブラシの順でブラッシングされる。それにより、製品シートの凹凸のついた前側端面及び、端面から製品シート内に深く入り込んだ切込み部も確実にブラシ清掃できる。
そして、前記可動ブラシがフレームに対して上下弾発揺動可能に支持されているため、該可動ブラシに作用する反力が、所定値(付勢手段のバネ力)以上になると可動ブラシはバッチ形態の打抜き製品シートで上方へ押し上げられ、該可動ブラシが製品シートを強引に清掃しようとする動作が解除される。従って、ブラシ清掃によって製品シートを損傷する心配はない。
しかも、前記可動ブラシを、小幅のブラシ部材を並設すると共に各ブラシ部材が独立して上下方向に弾発揺動に構成したことにより、小幅の各ブラシ部材が製品シートの対応する箇所の凹凸に即応する為、製品シートを損傷させずに適確に紙粉除去を行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の紙粉除去装置は、請求項1、2記載の構成により、製品シートの端面を損傷させずに、凹凸のついた前側端面及び、端面から製品シート内に入り込んだ切込み部も確実にブラシ清掃して紙粉を除去することができる。
又、請求項3、4、5記載の構成により、小幅の各ブラシ部材が製品シートの対応する箇所の凹凸に即応する為、製品シートを損傷させずに適確に紙粉除去を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る紙粉除去装置の実施の一例を図面に基いて説明する。
図1は、本発明に係る紙粉除去装置を、紙粉・トリム除去装置の製品シート搬入部に配置した概略図で、打抜き機(図示省略)からバッチ搬出される打抜き製品シートaを本紙粉除去装置Aが受け取り紙粉・トリム除去装置Bに移送搬入すると同時に、該製品シートの前側端面に付着する紙粉を除去する。
前記紙粉除去装置Aから水平状態で搬出された製品シートaの紙粉、トリムを除去する紙粉・トリム除去装置Bは、起立状態に変換して搬送する起立搬送手段B1と、その起立搬送手段B1の前半部に配置し、搬送される製品シートを1枚ずつに分離する分離手段B2と、分離した打抜き製品シートに対して空気を吹き付けて該製品シートの表裏面に付着する紙粉を除去する空気吹付け手段B3と、1枚ずつ分離した製品シートを整列させ、その整列積層した製品シートの左右側面及び上側面の各端面に付着する紙粉等を除去する紙粉除去手段B4と、紙粉等を除去した製品シートを水平積層状態に変換して搬出すると共に、その搬出の途中に製品シートの左右端面及び前後端面の紙粉除去を行なう最終化粧手段B5とで構成され、前記紙粉除去装置Aの一部〜最終化粧手段B5はケース1内に収容されている。
【0018】
紙粉除去装置Aは、打抜き機からバッチ搬出された製品シートaを、搬送方向前側(前端面)を基準として幅方向両側面(搬送方向と直交する方向の両側面)及び後端面(搬送方向と反対側の面)を整列し、且つ揃えた前端面をブラシで擦って紙粉を除去し、下流側に位置する紙粉・トリム除去装置Bの起立搬送手段B1の搬送コンベアへ送り出すものである。
その紙粉除去装置Aの構成は、ベルトコンベア2と、そのベルトコンベア2の終端とその下流側に配置される起立搬送手段B1の始端側との間に配置され、且つ上下昇降自在な前ストッパ3、固定ブラシ4、上下揺動する可動ブラシ5と、前記ベルトコンベア2の幅方向外側に配置され且つ幅方向にスライド自在とした左右整列板6,6’と、ベルトコンベア2上に送り込まれたバッチ形態の打抜き製品シートaの後側を押えて整列させる後整列板7とで構成されている。
【0019】
前記ベルトコンベア2は、小幅の無端状ベルト2aを、製品シートの幅方向に沿って複数本(図面では2本)平行に配置して構成され、その無端状ベルト2aは製品シートaの搬送方向と直交する方向の幅に応じてその幅方向に平行移動調整し得るように構成されている。尚、無端状ベルトを3本配置する場合、真ん中に配置する無端状ベルトは幅方向に移動不能に固定し、両側に配置する無端状ベルトを幅方向に移動可能に構成する。
【0020】
そして、前記ベルトコンベア2の幅方向外側に配置される左右整列板6,6’は、製品シートaの幅寸法(搬送方向と直交する方向の幅寸法)に応じて幅方向に移動調整され、バッチ形態の製品シートaを整列し得るように構成されている。尚、左右整列板6,6’を移動する手段としては、エアーシリンダやボールネジ機構が挙げられる。
【0021】
又、前記ベルトコンベア2の無端状ベルト2aの間に配置される後整列板7は、該ベルトコンベア2の搬送面より下側に配置され、エアーシリンダ8の作動で回動起伏するように構成されており、且つ製品シートaの寸法(搬送方向に沿った長さ寸法)に合わせて移動調整し得るように構成されている。
それにより、後整列板7は、バッチ形態の打抜き製品シートaがベルトコンベア2で前ストッパ3と当接する位置まで搬送されるまでは該ベルトコンベア2の搬送面より下側の位置に水平状態で保持され、前ストッパ3に打抜き製品シートaの搬送方向前側(前端面)が当接した後、水平状態かから上向に回動して打抜き製品シートaの後端面を押し、不揃いを修正する。
【0022】
前ストッパ3と固定ブラシ4と可動ブラシ5は、エアーシリンダ9で上下昇降する支持フレーム10に取り付けられ、前記ケース1の一側に開設した搬入口11の内側に設置されている。又、前記ベルトコンベア2は終端側を前記搬入口11に近接させてケース1外に水平に設置されている。
【0023】
前記支持フレーム10は、角形鋼材で構成され、その長手方向の両側が搬入口11の両側に起立固定した支柱12,12’に、ガイドレール13aとスライダー13bからなる案内手段13を介して上下昇降可能に横架支持されている。そして、その支持フレーム10にエアーシリンダ9のロッド先端が連結固定され、エアーシリンダ9の本体は固定部材(図面ではケース1)に固定されている。これにより、エアーシリンダ9の作動で支持フレーム10は支柱に沿って上下昇降される。
【0024】
そして、前記支持フレーム10の後側面(前記ベルトコンベア2の終端側と対向する面)に、金属製平板で形成した前ストッパ3が鉛直に起立して固定され、その前ストッパ3の上端における直角水平に折り曲げた水平片3aの上面には固定ブラシ4が取り付けられ、更に支持フレーム10の上面には軸受15を介して可動ブラシ5が前記固定ブラシより上側に位置させて上下揺動可能に取り付けられている。
【0025】
固定ブラシ4は、台板4aに毛4bを植設した平面ブラシで、幅方向の長さは本装置に供給される最大幅の製品シートに対応し得るように、製品シートの最大幅と同幅かそれより長く形成されている。そして、その台板4aに植設する毛4bの長さは、前記前ストッパ3の表面より後方(前ストッパと当接する製品シート側)に向けて僅か突出する長さとする。尚、台板は長尺一本もの、或いは小幅の台板に毛を植設した小形ブラシを多数並列配置して構成するなど、何れでもよい。又、毛4bの材質としては豚毛でもよいが、更なる紙粉除去率の向上を図る場合は、樹脂製の耐摩耗・導電性毛(ブラシ)を採用する。
【0026】
可動ブラシ5は、前記固定ブラシ4と同様、台板5aに毛5bを植設した平面ブラシで、台板5aは小幅に構成され、その台板5aの基部に取付片5cが一体的に固着されており、該取付片5cが前記支持フレーム10の上面に固着した軸受16に横架支持した軸17に軸方向に所定間隔をおいて上下回動可能に支持されている。
その可動ブラシ5を軸17に対して取り付ける間隔は、可動ブラシの毛先が製品シートの端面に接触した時、該可動ブラシ5の毛先は幅方向にラッパ状に広がり、隣同士の可動ブラシの毛先がラッパ状に広がって重なり合い、ブラッシングされない部分が生じない間隔で取り付けられている。
又、台板5aに植設する毛の長さは、前記固定ブラシ4の毛先より更に製品シート方向に突出する長さとすし、それにより製品シートの外周縁より製品内に切込み形成される切込み部にもブラシの毛先が入り、確実に清掃できるように構成されている。
尚、毛5bの材質としては、固定ブラシ4同様、豚毛でもよいが、更なる紙粉除去率の向上を図る場合は、樹脂製の耐摩耗・導電性毛(ブラシ)を採用する。
【0027】
そして、前記可動ブラシ5の取付片5cの周囲には該可動ブラシ5の回動範囲を一定範囲に規制するストッパ18が配置され、更に製品シートaから離れる上方に回動した可動ブラシを製品シートaと当接する初期位置の方向に付勢する付勢手段19が前記支持フレーム10と取付片5cとに亘って張設されている。付勢手段19としては、引張りコイルスプリングを使用する。尚、可動ブラシ5の初期位置(ブラシの毛が水平の位置)は、取付片5cの周面が前記ストッパ18に当たることで決定される位置である。
即ち、可動ブラシ5は、軸17に多数個を串刺し状に並列配置して前記固定ブラシ4と同じ幅に構成され、各可動ブラシ5が製品シートaの端面の凹凸に応じて独立して個々に上下揺動し、端面の清掃を行う。所謂、各可動ブラシがピアノの鍵盤のように、それぞれ対応する製品シートの端面凹凸に応じて上下揺動し、適確にブラシ清掃を行う。
【0028】
前記紙粉除去装置Aによって搬送方向に沿った前端面の紙粉除去を終了したバッチ形態の製品シートは、残りの3周面(搬送方向と直交する幅方向の両側端面、後端面)に付着する紙粉・糸状屑、及びシートの表裏面、シート間に挟まれている紙粉、紙片等を除去する為に姿勢を起立状態に変換して搬送する。その姿勢の変換は、紙粉除去装置Aの下流側に近接配置した起立搬送手段B1によって行われる。尚、紙粉・トリム除去装置Bは本件発明に直接関係ないため、説明は省略する。
【0029】
本発明の紙粉除去装置は、上記構成によりバッチ形態でベルトコンベア2上に載置された製品シートaは、ベルトコンベア2の駆動で搬送され、搬送路上に突出する前ストッパ3に当接して前端が揃えられ、更に搬送路の幅方向両側に配置した左右整列板6,6’と後整列板7が作動して幅方向両側及び搬送方向と反対側の後端面が揃えられる。そして、バッチ形態の製品シートの整列が完了すると、前記前ストッパ3が固着されている支持フレーム10がエアーシリンダ9によって下降され、それにより該支持フレーム10上に固着されている固定ブラシ4と可動ブラシ5も一緒に降下を開始する。
支持フレーム10の降下により、先ず固定ブラシ4が製品シートaの前端面を擦って付着する紙粉を除去し、次に前記固定ブラシ4の上方に配置された可動ブラシ5が前端面を摺擦する。この可動ブラシ5は、毛の長さが固定ブラシより長く形成されているため、固定ブラシ4では摺擦できない切込み部分にも毛が入り込んで摺擦でき、確実に紙粉等を除去することができる。しかも、可動ブラシ5は固定ブラシ4のように幅方向全長が一本ものでなく、小幅のブラシが独立して上下揺動する構造であるため、製品シートaの前端面に対応して夫々の可動ブラシ5が上下揺動する。従って、幅方向全長が一本ものの可動ブラシに比べて適確に作動し、紙粉を除去することができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明の装置を、打抜き機と紙粉・トリム除去装置との間に配置することで、打抜き気から排出され、バッチ形態とした製品シートを連続して紙粉・トリム除去装置に搬入して紙粉除去を自動化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る紙粉除去装置を、紙粉・トリム除去装置の製品シート搬入側に配置した実施の形態を示す概略図。
【図2】(a)は紙粉除去装置部分を示す拡大正面図、(b)は要部の拡大図。
【図3】図2(a)の平面図。
【図4】(a)は固定ブラシ及び可動ブラシ部分の拡大断面図、(b)は可動ブラシ部分を示す斜視図。
【図5】固定ブラシと可動ブラシによる製品シートの端面を清掃する状態を示す動作説明図。
【符号の説明】
【0032】
A…紙粉除去装置 2…ベルトコンベア
3…前ストッパ 4…固定ブラシ
5…可動ブラシ 10…支持フレーム
18…ストッパ 19…付勢手段
【出願人】 【識別番号】397078181
【氏名又は名称】株式会社東北田村工機
【出願日】 平成18年8月31日(2006.8.31)
【代理人】 【識別番号】100109955
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 貞行

【識別番号】100140154
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 孝治


【公開番号】 特開2008−55315(P2008−55315A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−235250(P2006−235250)