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【発明の名称】 シート製品の紙粉除去装置
【発明者】 【氏名】二宮 邦慈

【要約】 【課題】紙粉除去装置により除去した紙粉が周囲に飛散するのを防ぎ、裁断面の奥に入り込んだ紙粉を効率よく除去する。

【構成】紙粉除去装置を、第一の紙粉除去機構20と、第二の紙粉除去機構30と、吸引機構とから構成する。第一の紙粉除去機構20は、一対のブラシロール21、22をオーバーラップさせたオーバーラップ部21e、22eが、搬送路側から背面側に向けて逆回転するように形成される。第二の紙粉除去機構30は、多数の叩き出し片31aを全周に設けた上下方向に回転する無端の叩きベルト31から形成される。シート製品に付着した紙粉を、第二の紙粉除去機構30の叩き出し片31aで叩き出したうえで、第一の紙粉除去機構20のブラシ部21b、22bで掻き取り、それとほぼ同時にオーバーラップ部21e、22eで挟みこんで除去し、吸引機構で吸い集めるため、紙粉が周囲に飛散せず、効率よく除去される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
裁断面に紙粉Cを有するシート製品Sが走行する搬送路Rに面する紙粉除去機構20と、吸引機構Vとからなり、
前記紙粉除去機構20は、搬送路Rの搬送方向に並列させた一対のブラシロール21、22のブラシ部21b、22bが搬送路Rに臨むように配置し、さらにこれらブラシ部21b、22bの近接側をオーバーラップさせ、そのオーバーラップ部21e、22eが、搬送路Rから背面側に向かうように逆回転させることにより形成され、
前記シート製品Sを、その裁断面を前記紙粉除去機構20側に向けて搬送路Rを走行させ、シート製品Sに付着した紙粉Cを、前記紙粉除去機構20の一対のブラシロール21、22のそれぞれ逆回転するブラシ部21b、22bで掻き取りつつ、オーバーラップ部21e、22eで挟み込んで搬送路Rから背面側に送り出し、その送り出された紙粉Cを前記吸引機構Vで吸い取るシート製品の紙粉除去装置。
【請求項2】
裁断面に紙粉Cを有するシート製品Sが走行する搬送路Rに面する紙粉除去機構30と、吸引機構Vとからなり、
前記紙粉除去機構30は、多数の叩き出し片31aを全周に設けた上下方向に回転する無端の叩きベルト31から形成され、叩きベルト31の回転により順送りされる叩き出し片31aが搬送路Rに臨むように配置され、
前記シート製品Sを、その裁断面を前記紙粉除去機構30側に向けて搬送路Rを走行させ、シート製品Sに付着した紙粉Cを、前記紙粉除去機構30の叩き出し片31aで叩き出し、その叩き出された紙粉Cを前記吸引機構Vで吸い取るシート製品の紙粉除去装置。
【請求項3】
裁断面に紙粉Cを有するシート製品Sが走行する搬送路Rに面する第一の紙粉除去機構20と、前記第一の紙粉除去機構20より少なくとも上流側において搬送路Rに面する第二の紙粉除去機構30と、吸引機構Vとからなり、
前記第一の紙粉除去機構20は、搬送路Rの搬送方向に並列させた一対のブラシロール21、22のブラシ部21b、22bが搬送路Rに臨むように配置し、さらにこれらブラシ部21b、22bの近接側をオーバーラップさせ、そのオーバーラップ部21e、22eが、搬送路Rから背面側に向かうように逆回転させることにより形成され、
前記第二の紙粉除去機構30は、多数の叩き出し片31aを全周に設けた上下方向に回転する無端の叩きベルト31から形成され、叩きベルト31の回転により順送りされる叩き出し片31aが搬送路Rに臨むように配置され、
前記シート製品Sを、その裁断面を前記紙粉除去機構20、30側に向けて搬送路Rを走行させ、シート製品Sに付着した紙粉Cを、前記第二の紙粉除去機構30の叩き出し片31aで叩き出し、前記第一の紙粉除去機構20の一対のブラシロール21、22のそれぞれ逆回転するブラシ部21b、22bで掻き取りつつ、オーバーラップ部21e、22eで挟み込んで搬送路Rから背面側に送り出し、この叩き出し、送り出された紙粉Cを前記吸引機構Vで吸い取るシート製品の紙粉除去装置。
【請求項4】
紙粉除去機構20、30より少なくとも上流側に、搬送路Rに面する紙粉起し機構40をさらに設け、
前記紙粉起し機構40は、ブラシロール41から形成され、上記紙粉除去機構20のブラシロール21、22または上記紙粉除去機構30の叩きベルト31と平行となる状態でそのブラシ部41bが搬送路Rに臨むように配置され、
シート製品Sを、その裁断面を紙粉除去機構20、30側に向けて搬送路Rを走行させ、シート製品Sに付着した紙粉Cを、その回転するブラシ部41bで起す請求項1から3のいずれかに記載のシート製品の紙粉除去装置。
【請求項5】
ブラシロール21、22、41のブラシ部21b、22b、41bは、合成樹脂に砥粒を含有させたブラシ毛から形成されている請求項1、3、4のいずれかに記載のシート製品の紙粉除去装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、搬送路を走行するシート製品に付着した紙粉を除去する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
段ボールシートをはじめとするシート製品は、原材料の裁断加工時に、カッタに削られることにより、裁断面から紙粉と称される切りくずが大量に発生する。
そして、この紙粉が、完全には切り離されないままでシート製品の裁断面につながっていたり、シート製品の外面に付着していたりして残存していることがよくある。
例えば、図6のように、段ボールシートSの場合には、フラットな表裏ライナーと、これらに挟まれた波型の中芯からなるが、これを中芯の段目と平行(図6の斜め前後方向)に切断する場合に、カッタの押圧により中芯が押しつぶされて波型が崩れ、折り重なった状態で切断されることがあるため、うまく切断されず、裁断面にヒゲ状の細長い紙粉Cが、段ボールシートと一部がつながったままで残存することがよくある。
【0003】
このような紙粉が付着等したシート製品は、見栄えが悪く商品価値が低い。
とくに、このシート製品が段ボールシートのように、ボックス状に組立可能なものにあっては、組み立てて食品を収納する場合に、食品に紙粉が付着するおそれがあるため、衛生面でも問題がある。
【0004】
このため一般的には、このような紙粉は、シート製品外面にブラシ掛けするなどして手作業で除去されることが多いが、手間がかかり、非能率的である。
また、そのブラシ掛けにより、シート製品から除去された紙粉が周囲に飛散するため、作業環境が悪く、ふたたびシート製品に付着するおそれもある。
【0005】
このような状況の下、特許文献1から3に記載されているように、ケーシングと、ケーシングの開口に臨ませて上下方向に所定の間隔をおいて並列した一対の回転するブラシロールからなる紙粉の掻き取り機構と、この一対のブラシロール間において配置された、近接面側が接触した状態でケーシング内部に向かって回転する一対の無端ベルトからなる紙粉の挟み込み機構と、ケーシングのこれら機構の背部側に設けられた吸引用流路とを有する紙粉除去装置が考案されている(例えば、特許文献1の図4参照)。
【特許文献1】特開2003−117497号公報
【特許文献2】登録実用新案第3085168号公報
【特許文献3】登録実用新案第3086036号公報
【0006】
この紙粉除去装置をシート製品の裁断面に当てると、回転するブラシロールからなる掻き取り機構により紙粉がシート製品から掻き取られる。
この掻き取られた紙粉は、紙粉挟み込み機構のベルトの接触面に挟みこまれ、ベルトによりケーシング内に引き込まれ、さらにケーシング内に引き込まれた紙粉は、ケーシングの吸引用流路を通じて吸い取られる。
このようにして、手作業によらず、シート製品から紙粉を短時間で効率的に取り除くことができる。
また、取り除いた紙粉は、ケーシングの吸引用流路を通じて外部へと吸い取られるため、周囲に飛散することが少なく、作業環境も良好である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この従来の紙粉除去装置では、紙粉を掻き取る役目を果たすブラシロールからなる掻き取り機構と、掻き取られた紙粉を挟みこんでケーシング内に引き込む役目を果たすベルトからなる挟み込み機構とが上下方向に離れた位置に形成されている。
【0008】
このように、紙粉を掻き取る位置と、掻き取った紙粉を挟み込む位置とが離れているため、段ボールのヒゲのような大きな紙粉を掻き取っても、その自重により落下してしまい、挟み込み機構のベルトでうまく挟み込めないことがあり、紙粉が周囲に飛散してしまう問題が完全には解決されていない。
【0009】
また、掻き取り機構がブラシロールのみからなるため、シート製品が段ボールシートなどの複合シートの場合には、紙粉の除去性能が不十分である。
すなわち、シート製品の裁断面に窪み部分がある場合には、この窪んだ奥に入り込んだ紙粉を除去するのは、ブラシ毛が奥まで届かないため除去が困難である。
たとえば、段ボールシートの場合、フラットな表裏ライナーに挟まれた波型の中芯の裁断面が、表裏ライナーの裁断面から窪んだ位置にあるため、この中にヒゲ等の紙粉が入り込みやすく、このような紙粉を除去するのはブラシでは非常に困難である。
【0010】
そこで、この発明は、シート製品の紙粉除去装置において、紙粉を周囲に飛散させることなく円滑に除去することを第一の課題とし、シート製品の裁断面の奥に入り込んだ紙粉を効率よく除去することを第二の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した第一の課題を解決するため、この発明では、紙粉除去機構を、搬送路に臨むように搬送方向に並列させた一対のブラシロールを、互いに近接側のブラシ部をオーバーラップさせ、このオーバーラップ部が、搬送路から背面側に向かうように、それぞれ逆回転させることにより形成したのである。
【0012】
このようにすれば、紙粉は、ブラシロールのブラシ部で掻き取られるのとほぼ同時にオ
ーバーラップ部で連続的に挟みこまれてシート製品から除去される。
こうして、ほぼ同じ位置で紙粉を挟み込むため、ヒゲ状の大きな紙粉も、落下させることなく確実に捕捉し、周囲への飛散を確実に防いで除去することができる。
ここで、オーバーラップとは、一対のブラシロールのブラシ部を構成するブラシ毛同士が重なり合う状態を意味し、面接触のみならず線接触している状態もこれに含まれる。
【0013】
具体的には、シート製品の紙粉除去装置を、裁断面に紙粉を有するシート製品が走行する搬送路に面する紙粉除去機構と、吸引機構とから構成し、紙粉除去機構を、搬送路の搬送方向に並列させた一対のブラシロールのブラシ部が搬送路に臨むように配置し、さらにこれらブラシ部の近接側をオーバーラップさせ、そのオーバーラップ部が、搬送路から背面側に向かうようにそれぞれ逆回転させることにより形成し、シート製品を、その裁断面を紙粉除去機構側に向けて搬送路を走行させ、シート製品に付着した紙粉を、紙粉除去機構の一対のブラシロールのそれぞれ逆回転するブラシ部で掻き取りつつ、オーバーラップ部で挟み込んで搬送路から背面側に送り出し、その送り出された紙粉を吸引機構で吸い取ることとしたのである。
【0014】
ここで、シート製品に付着した紙粉には、シート製品から完全に切り離された状態でその表面に付着しているもののみならず、ヒゲ状にその一部がシート製品に繋がった状態で付着しているものも含まれる。
【0015】
また、上記した第二の課題を解決するため、この発明では、紙粉除去機構を、多数の叩
き出し片を全周に設けた上下方向に回転する無端の叩きベルトから形成し、この叩きベルトを回転させることにより順送りされる叩き出し片が搬送路に臨むように配置したのである。
【0016】
このようにすれば、叩きベルトの順次送り出される叩き出し片が、シート製品の間やその裁断面の奥まで差し込まれ、これにより連続的に叩く状態となり、この衝撃で奥に挟まった紙粉を叩き出したり、叩き落としたりするため、シート製品が段ボールシートであり、紙粉が中芯の奥に入り込んだヒゲ状のものであって、ブラシによる除去が困難な場合であっても叩き出して、円滑に除去することができる。
【0017】
具体的には、シート製品の紙粉除去装置を、裁断面に紙粉を有するシート製品が走行す
る搬送路に面する紙粉除去機構と、吸引機構とから構成し、紙粉除去機構を、多数の叩き
出し片を全周に設けた無端の叩きベルトから形成し、叩きベルトの回転により順送りされ
る叩き出し片が搬送路に臨むように配置し、シート製品を、その裁断面を紙粉除去機構側
に向けて搬送路を走行させ、シート製品に付着した紙粉を、紙粉除去機構の叩き出し片で叩き出し、その叩き出された紙粉を吸引機構で吸い取ることとしたのである。
【0018】
上記第一の課題と第二の課題の双方を解決するため、上記したブラシロールからなる紙粉除去機構と、上記した叩きベルトからなる紙粉除去機構とを併設し、叩きベルトからなる紙粉除去機構を、ブラシロールからなる紙粉除去機構の少なくとも上流側に配置した紙粉除去装置を構成してもよい。
【0019】
このようにすると、叩きベルトの叩き出し片がシート製品の間やその裁断面の奥に挟まった紙粉を叩き出したうえで、ブラシロールがそのブラシ部で紙粉を掻き取り、オーバーラップ部で挟み込むため、一層紙粉の除去性能が向上する。
【0020】
具体的には、紙粉除去装置を、裁断面に紙粉を有するシート製品が走行する搬送路に面する第一の紙粉除去機構と、第一の紙粉除去機構よりも少なくとも上流側において搬送路に面する第二の紙粉除去機構と、吸引機構とから構成し、第一の紙粉除去機構を、搬送路の搬送方向に並列させた一対のブラシロールのブラシ部が搬送路に臨むように配置し、さらにこれらのブラシ部の近接側をオーバーラップさせ、そのオーバーラップ部が、搬送路から背面側に向かうように逆回転させることにより形成し、第二の紙粉除去機構を、多数の叩き出し片を全周に設けた上下方向に回転する無端の叩きベルトから形成し、叩きベルトの回転により順送りされる叩き出し片が搬送路に臨むように配置し、シート製品を、その裁断面を紙粉除去機構側に向けて搬送路を走行させ、シート製品に付着した紙粉を、第二の紙粉除去機構の叩き出し片で叩き出し、第一の紙粉除去機構の一対のブラシロールのそれぞれ逆回転するブラシ部で掻き取りつつ、オーバーラップ部で挟み込んで搬送路から背面側に送り出し、この叩き出し、送り出された紙粉を吸引機構で吸い取ることとしたのである。
【0021】
さらに、これら紙粉除去機構よりも搬送路の少なくとも上流側に、搬送路に面する紙粉
起し機構を設け、この紙粉起し機構をブラシロールから形成し、紙粉除去機構のブラシロ
ールまたは叩きベルトと平行となる状態でそのブラシ部が搬送路に臨むように配置し、シ
ート製品を、その裁断面を紙粉除去機構側に向けて搬送路を走行させ、シート製品に付着
した紙粉を、その回転するブラシ部で一旦起すようにして、シート製品に付着する紙粉を除去しやすい状態としたうえで、紙粉除去機構へと送り込むため、紙粉除去の効率をさらに上げることができる。
【0022】
さらに、ブラシロールのブラシ部が、合成樹脂に砥粒を加えたブラシ毛により形成されると、ブラシ毛表面が砥粒により粗面となるため掻き取り性能が向上し、ブラシ毛が磨耗しても砥粒が常に表出するため表面が常時粗面となって、掻き取り性能が持続する。
【発明の効果】
【0023】
この発明は、以上のように、並列してオーバーラップさせかつ逆回転させた一対のブラ
シロールで、紙粉を掻き取り、同時に同じ位置で挟みこんで背面側に送り込むようにした
ので、紙粉を周囲に飛散させることなく、円滑に除去することができる。
また、多数の叩き出し片が設けられた上下方向に回転する無端の叩きベルトで、紙粉を
叩き出すようにしたので、シート製品の裁断面の奥に入り込んだ紙粉も効率よく除去する
ことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態について説明する。
図1および図2に示すように、実施形態にかかる紙粉除去装置1は、シート製品としての積み重ねられて束ねられた段ボールシートS(以下、段ボールシートSと略する。)を、図1、図2の矢印で示す向きに走行させるローラコンベアとベルトコンベアとからなる搬送路Rの両側に対向させて設置されている。
図示のように、両紙粉除去装置1の前方は搬送路Rに面し、段ボールシートSが搬送路Rの紙粉除去装置1が対向する間を走行する際には、段ボールシートSの両側の裁断面が、紙粉除去装置1の後述する第一の紙粉除去機構20、第二の紙粉除去機構30、紙粉起し機構40に接触するようになっており、これにより、段ボールシートSの裁断面に付着した紙粉が除去される。
【0025】
紙粉除去装置1が対向する位置の搬送路R上方には、段ボールシートSを上方から押さえる無端の押さえベルトBが設けられている。
この無端の押さえベルトBは、タイミングプーリを介してモータにより搬送路R下流側に向かって回転駆動している。
上記した紙粉除去作業の際には、段ボールシートSをこの押さえベルトで上方から押さえ、ベルトコンベアからなる搬送路Rとで挟みこむため、紙粉除去装置1との接触による衝撃で、段ボールシートSが搬送路Rの進路からずれないようになっている。
【0026】
図3から図5に示すように、それぞれの紙粉除去装置1は、対向する面側、すなわち搬送路Rに面する前面側のほぼすべてが開放されて開口11となったケーシング10と、この開口11に臨む位置に、開口11中央から搬送方向の両側に向けて順に対称的に配置された、一対のブラシロール21、22からなる第一の紙粉除去機構20と、一対の叩きベルト31、32からなる第二の紙粉除去機構30と、一対のブラシロール41、42からなる紙粉起し機構40と、吸引機構Vとから構成されている。
【0027】
図示のように、ケーシング10の背面側は、ほぼ全面が閉塞され、その下部が後方に延びて筒状の吸引流路12を形成しており、この吸引流路12は、図示省略の吸引ファンに連結されて、ケーシング10内部には吸引力が付与されている。
また、ケーシング10の開口11の上下部分にはシールブラシ11aが取り付けられており、このためケーシング10内部の気密性が高められ、吸引力が増強されている。
このように、ケーシング10内部、吸引流路12、吸引ファンによって吸引機構Vが構成されている。
【0028】
また、ケーシング10の上面には、第一のモータ13が、その回転軸がケーシング10の上下方向に沿うように取り付け板等を介して固定されており、この回転軸の先端部には、タイミングプーリ13aが取り付けられている。
さらに、ケーシング10の背面の吸引流路12よりも上部には、第二のモータ14が、その回転軸が搬送方向に平行となるように固定されており、この回転軸の先端部には、タイミングプーリ14aが取り付けられている。
【0029】
対向する紙粉除去装置1の第一の紙粉除去機構20のそれぞれは、搬送方向に並列する
一対のブラシロール21、22を備えている。
より詳しくは、図3のように、このブラシロール21、22の軸21a、22a上下の
両端部は、ケーシング10の開口11の上下に、それぞれセットカラーを介して取り付けられ、それぞれ回転可能に支持されている。
そして、図示のように、搬送路Rの搬送面に軸21a、22aが垂直となった状態で、これら両ブラシロール21、22のブラシ部21b、22bの近接側は、互いにブラシ毛が食い込むようにオーバーラップされ(重ね合わされ)、これによりオーバーラップ部21e、22eを形成している。
ここで、図示のように、ブラシ部21b、22bは、搬送路Rに臨むように配置されているとともに、これらブラシ部21b、22bは、ナイロンなどの合成樹脂に砥粒を含有させたブラシ毛により形成されている。
【0030】
また、ブラシロール21、22の軸21a、22aの上端部には、それぞれ平歯車21c、22cが取り付けられてこれらが噛み合っており、これにより、ブラシロール21、22が互いに逆回転するように構成されている。
【0031】
さらに、上流側ブラシロール21の軸21aの上端部の平歯車21cより下方には、タイミングプーリ21dが取り付けられており、このタイミングプーリ21dと、ケーシング10に固定された第一のモータ13の回転軸に取り付けられたタイミングプーリ13aとの間には、テンションを与えるアイドラプーリ15および後述のタイミングプーリ41c、42cを介して無端のタイミングベルト16が渡されている。
【0032】
ここで、図5の矢印で示すように、モータ13の回転軸は、図中時計回りに回転するため、タイミングベルト16は図中時計回りに駆動し、これに従い、上流側ブラシロール21は、図中矢印で示すように時計回りに回転し、ブラシロール21の平歯車21cに、その平歯車22cが噛み合わされた下流側ブラシロール22は、図の矢印で示すように反時計回りに回転する。
そのため、ブラシ部21b、22bのオーバーラップ部21e、22eのそれぞれが、搬送路Rからケーシング10の背面側に向かうように逆方向に回転している。
【0033】
次に、対向する紙粉除去装置1の第二の紙粉除去機構30のそれぞれは、一対の無端の叩きベルト31、32から構成される。
この叩きベルト31、32はそれぞれ、第一の紙粉除去機構20を構成する一対のブラシロール21、22の外側に対称的に配置され、その全周にベルト面に対してほぼ垂直に延びる叩き出し片31a、32aを有し、これらは、熱可塑性ポリウレタンなどの合成樹脂から一体的に形成され、適度な弾性を有している。
【0034】
無端の叩きベルト31、32の上下は、それぞれ一対のタイミングプーリ31b、32bを介して上下の軸33、34にそれぞれ支持され、軸33、34の両端部は、ケーシング10の開口11部側の両側部に軸受でそれぞれ回転可能に軸支されている。
上側の軸33のケーシング10側部から突出した一端には、タイミングプーリ33aが取り付けらており、ケーシング10に固定された第二のモータ14のタイミングプーリ14aとの間には、無端のタイミングベルト17が渡されている。
【0035】
ここで、図4の矢印で示すように、第二のモータ14の回転軸は図中時計回りに回転するため、タイミングベルト17は図中時計回りに駆動し、上側の軸33のタイミングプーリ33aは、図4の矢印で示すように、図中時計回りに回転する。
これに伴って、叩きベルト31、32は、搬送路R側に面する前面側がケーシング10の開口11の上方から下方に向かってエンドレスに回転し、これに伴って叩き出し片31a、32aは上方から下方に向かい順送りにされつつ、開口11から搬送路Rに臨んだ状態となっている。
なお、叩きベルト31、32は、これとは逆に下方から上方に向かって回転させてもよい。
【0036】
次に、対向する紙粉除去装置1の紙粉起し機構40のそれぞれは、一対のブラシロール41、42から構成される。
このブラシロール41、42はそれぞれ、第二の紙粉除去機構30を構成する一対の無端の叩きベルト31、32の外側に対称的に配置され、第一の紙粉除去機構20の軸21a、22aと平行に延びるその軸41a、42aの上下両端部が、ケーシング10の開口11の上下に、セットカラーを介して取り付けられ、それぞれ回転可能に支持されている。
そして、ブラシロール41、42のブラシ部41b、42bは搬送路Rに臨むように配置されると共に、これらブラシ部41b、42bは、ナイロンなどの合成樹脂に砥粒を含有させたブラシ毛により形成されている。
【0037】
また、軸41a、42aの上端部には、タイミングプーリ41c、42cがそれぞれ取り付けられており、これらタイミングプーリ41c、42cと、ケーシング10に固定された第一のモータ13の回転軸に取り付けられたタイミングプーリ13aとの間には、無端のタイミングベルト16が渡されている。
なお、上述したように、このタイミングベルト16は、テンションを与えるアイドラプーリ15を介して、さらに第一の紙粉除去機構20のタイミングプーリ21dに渡されている。
図5の矢印で示すように、モータ13の回転軸は、図中時計回りに回転するため、タイミングベルト16は図中時計回りに駆動し、これに従い、ブラシロール41、42は、それぞれ図中時計回りに回転するので、ブラシ部41b、42bの開口11側は、搬送路Rの下流側に向けて回転することになる。
なお、ブラシロール41、42のブラシ部41b、42bの開口11側を搬送路Rの上流側に向けて回転させてもよい。
【0038】
図6に、この紙粉除去装置1を用いて紙粉Cを除去する、積み重ねられ束ねられた段ボールシートSの詳細を示す。
図示のように、段ボールシートSの、中芯の段目と平行となる裁断面には、裁断時のカッタの押圧により波型が崩れ、中芯が折り重なった状態で切断されることにより、裁断面につながった細長いヒゲ状の紙粉Cが多数飛び出ている。
また、図示しないが、この裁断面には、ヒゲ状の紙粉C以外にも微小な紙粉Cが付着しており、中芯の窪んだ部分にもこれがたくさん入り込んでいる。
【0039】
図1および図2のように、段ボールシートSを、搬送路Rで走行させる際には、ヒゲ状の紙粉Cが飛び出た両側の裁断面が搬送路Rの両側に向くようにして、紙粉除去装置1とそれぞれ対向させる。
【0040】
図1および図2の矢印で示すように、段ボールシートSがその裁断面が搬送路Rの両側に向いた状態で搬送路Rを走行し、搬送路Rの両側に紙粉除去装置1が対向配置された位置にくると、まず、紙粉起し機構40の上流側ブラシロール41の搬送路Rに臨むブラシ部41bがこの裁断面に接触して、回転するブラシ部41bにヒゲ状の紙粉Cが掻き起こされて裁断面から起こされ、場合により直接除去される。
また、裁断面に付着した微小な紙粉Cは直接掻き取られて除去される。
【0041】
段ボールシートSがさらに下流へと移行すると、第二の紙粉除去機構30の上流側叩きベルト31の、上方から下方へと順送りされる搬送路Rに臨む多数の叩き出し片31aが、次々と連続的に裁断面を叩くようにして当接する。
このとき、叩き出し片31aは叩きベルト31の面から搬送路R側に向けてほぼ垂直に延びているため、積み重ねた段ボールシートSの間やその裁断面の奥にまで差し込まれる。
そのため、裁断面に差し込まれた叩き出し片31aの弾性により、裁断面の奥に挟まった微小な紙粉Cがはじかれ、引っかかれるようにして叩き出され、叩き落とされ、奥に入り込んだヒゲのような大きな紙粉Cであっても叩き出されることとなる。
【0042】
段ボールシートSがさらに下流へと移行すると、第一の紙粉除去機構20の一対のブラシロール21、22の搬送路Rに臨むブラシ部21b、22bが裁断面に接触して、紙粉起し機構40や第二の紙粉除去機構30により除去し損ねた微小な紙粉C、あるいはこれらにより裁断面から起こされ、叩き出されたヒゲ状の紙粉Cが掻き取られる。
そして、掻き取られたこれらの紙粉Cは、ブラシ部21b、22bの搬送路Rから背面に向かい互いに逆回転するオーバーラップ部21e、22eに挟み込まれ、ケーシング10内部へと引き込まれる(送り出される)。
【0043】
このように、紙粉Cを掻き取るとほぼ同時にほぼ同じ位置で挟み込むため、落下させることなく確実に紙粉Cをキャッチし、周囲への飛散を確実に防ぐことができる。
そして、この挟み込むための構成は、ブラシ部21b、22bをオーバーラップさせただけであるから、別途ベルト等による挟み込みの機構を設ける場合に比べて、構造が簡単であり、製造コストを抑えることができる。
【0044】
段ボールシートSがさらに下流へと走行すると、さらに残存した紙粉も、上記したのと同様にして、第二の紙粉除去機構30の下流側の叩きベルト32や、紙粉起し機構40の下流側のブラシロール42により除去される。
【0045】
こうして段ボールシートSから除去された紙粉Cは、ケーシング10に図示しない吸引ファンにより吸引力が付与されているため、その開口11から内部へと吸い込まれ、ケーシング10背面の吸引流路12を通じて吸い集められる。
このようにして、吸引機構Vにより紙粉Cが吸い集められるため、周囲に飛散することなく、作業環境が良好である。
【0046】
なお、この実施形態における、第一の紙粉除去機構20より下流側の、第二の紙粉除去機構30の下流側叩きベルト32や、紙粉起し機構40の下流側ブラシロール42は、予備的に設けたものであるが、費用対効果等の面を勘案して適宜省略可能である。
たとえば、一対のブラシロール21、22からなる第一の紙粉除去機構20と、この第一の紙粉除去機構20よりも搬送路Rの上流側の叩きベルト31からなる第二の紙粉除去機構30と、この第二の紙粉除去機構よりも搬送路Rの上流側のブラシロール41からなる紙粉起し機構40とから紙粉除去装置を構成してもよい。
【0047】
また、実施形態では、第一の紙粉除去機構20と第二の紙粉除去機構30とを同一のケーシング10内に収める構成を採用しているが、それぞれ別のケーシングに収めるなどして別体に形成してもよい。
このように別体に形成した場合には、第一の紙粉除去機構20と第二の紙粉除去機構30とを状況に応じて単独で用いることができる。
また、別体に形成し、これらを並べて用いることもできるが、その場合には、第二の紙粉除去機構30を搬送路Rの上流側に、第一の紙粉除去機構20を搬送路Rの下流側に配置すると、叩きベルト31で紙粉を叩き出した後に、ブラシロール21、22のブラシ部21b、22bで掻き取って、オーバーラップ部21e、22eで挟み込むため、紙粉除去の効率がよい。
【0048】
また、実施形態では、紙粉除去の効率性の観点から、段ボールシートを積み重ねたものに紙粉除去装置1を用いているが、段ボールシート単体に用いることも勿論可能である。
さらに、段ボールシートに限られず、他のシート製品の紙粉除去にも用いることが可能である。
【0049】
また、実施形態では、ブラシロール21、22、41、42のそれぞれの回転軸21a、22a、41a、42aを搬送路Rに対して垂直としており、この状態が最も紙粉の除去効率がよいが、搬送路Rの上流側あるいは下流側に向けて回転軸21a、22a、41a、42aを傾斜させても、紙粉除去性能を発揮することができる。
【0050】
また、吸引機構Vは、ケーシング10内にサクションボックスを設けるなど他の態様も採用することができる。
吸引機構Vを、吸引流路12と吸引ファンで構成する場合にも、吸引流路12は、ケーシング10の背面に限定されることなく、側面や底面に設けてもよい。
【0051】
また、実施形態では、ケーシング10に紙粉除去機構20、30等を収める構成を採用しており、このようにすると、ケーシング10内が気密になって吸い取りの効率が特によいが、これに限られず、ケーシング10を用いずに、紙粉除去機構20、30が開放された状態で上下の支持板等で支持する構成を採用してもよい。
そして、その背面に別体の吸引機構を設けて、除去された紙粉を吸い取ることとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】この発明の一実施形態の紙粉除去装置の設置状態を示す正面図
【図2】紙粉除去装置の設置状態を上方から見た図
【図3】紙粉除去装置の正面図
【図4】紙粉除去装置の側面図
【図5】紙粉除去装置の紙粉除去機構部分の拡大斜視図
【図6】積み重ねて束ねた段ボールシートの斜視図
【符号の説明】
【0053】
1 紙粉除去装置
10 ケーシング
11 開口
11a シールブラシ
12 吸引流路
13 第一のモータ
13a タイミングプーリ
14 第二のモータ
14a タイミングプーリ
15 アイドラプーリ
16、17 タイミングベルト
20 第一の紙粉除去機構
21、22 ブラシロール
21a、22a 軸
21b、22b ブラシ部
21c、22c 平歯車
21d タイミングプーリ
21e、22e オーバーラップ部
30 第二の紙粉除去機構
31、32 叩きベルト
31a、32a 叩き出し片
31b、32b タイミングプーリ
33、34 軸
33a タイミングプーリ
40 紙粉起し機構
41、42 ブラシロール
41a、42a 軸
41b、42b ブラシ部
41c、42c タイミングプーリ
R 搬送路
B 押さえベルト
S 積み重ねて束ねた段ボールシート(段ボールシート)
C 紙粉
V 吸引機構
【出願人】 【識別番号】000115980
【氏名又は名称】レンゴー株式会社
【出願日】 平成18年8月22日(2006.8.22)
【代理人】 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二

【識別番号】100087538
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 和久

【識別番号】100112575
【弁理士】
【氏名又は名称】田川 孝由

【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也


【公開番号】 特開2008−49229(P2008−49229A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−225597(P2006−225597)