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ノズル及び塵埃物質除去装置 - 特開2008−36566 | j-tokkyo
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【発明の名称】 ノズル及び塵埃物質除去装置
【発明者】 【氏名】尾曲 実利

【要約】 【課題】エアーを吸引する吸引ユニットのモーターの性能を向上させることなく、ノズルの塵埃物質の除去性能を向上させる。

【構成】ノズル1の先端に配置された開口部9によりエアーを吸引し、開口部9の前面に配置された乱流発生部2により開口部9が吸引するエアーに乱流を発生させ、開口部9により乱流したエアーとともに塵埃物質を吸引する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塵埃物質を吸引するノズルにおいて、
前記ノズルの先端に配置されエアーを吸引することにより前記塵埃物質を吸引する開口部と、
前記開口部の前面に配置し前記開口部が前記エアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させる乱流発生部と、
を備えたことを特徴とするノズル。
【請求項2】
前記開口部はスリット形状であることを特徴とする請求項1記載のノズル。
【請求項3】
前記開口部は、前記塵埃物質に接近させて吸引することを特徴とする請求項1又は2記載のノズル。
【請求項4】
前記乱流発生部は、前記開口部を覆って配置し、着脱可能であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のノズル。
【請求項5】
前記乱流発生部は、多数の穴を有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のノズル。
【請求項6】
前記多数の穴の形状はハニカム形状であることを特徴とする請求項5記載のノズル。
【請求項7】
前記穴は、三角形、四角形又は六角形のうちのいずれかの形状であることを特徴とする請求項5又は6記載のノズル。
【請求項8】
前記穴は、円形、楕円形、又は多角形のうちのいずれかの形状であることを特徴とする請求項5又は6記載のノズル。
【請求項9】
エアーを吸引し、前記エアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させ、この乱流に巻き込んで前記エアーとともに塵埃物質を吸引するノズルと、
前記塵埃物質が表面に存在する基板を乗せこの基板を旋回させるテーブルと、
前記テーブル上の前記基板の表面に前記ノズルを接近させた状態で揺動する揺動部と、
を備えたことを特徴とする塵埃物質除去装置。
【請求項10】
前記ノズルは、
前記ノズルの先端に配置され前記エアーを吸引することにより前記塵埃物質を吸引する開口部と、
前記開口部の前面に配置し前記開口部が前記エアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させる乱流発生部と、
を備えたことを特徴とする請求項9記載の塵埃物質除去装置。
【請求項11】
前記開口部はスリット形状であることを特徴とする請求項10記載の塵埃物質除去装置。
【請求項12】
前記乱流発生部は、前記開口部を覆って配置し、着脱可能であることを特徴とする請求項10又は11記載の塵埃物質除去装置。
【請求項13】
前記乱流発生部は、多数の穴を有することを特徴とする請求項10、11又は12記載の塵埃物質除去装置。
【請求項14】
前記多数の穴の形状はハニカム形状であることを特徴とする請求項3記載の塵埃物質除去装置。
【請求項15】
前記穴は、三角形、四角形又は六角形のうちのいずれかの形状であることを特徴とする請求項13又は14記載の塵埃物質除去装置。
【請求項16】
前記穴は、円形、楕円形、又は多角形のうちのいずれかの形状であることを特徴とする請求項13又は14記載の塵埃物質除去装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はノズル及び塵埃物質除去装置に関し、特にエアーを吸引することによりゴミ、塵、埃、汚染微粒子、異物等の塵埃物質を吸引するノズル及び塵埃物質除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネル製造工程や半導体製造工程等のクリーン化製造工程においては、液晶パネル基板、ガラス基板、半導体基板等の基板を塵埃物質の付着のないように製造する必要がある。塵埃物質が付着した基板は不良品になる恐れがあるためである。ここで、塵埃物質とはゴミ、塵、埃、汚染微粒子、異物等である。
【0003】
このため、これらの製造工程においては塵埃物質の発生を抑制するための塵埃物質の発生源への対策と、基板に付着した塵埃物質の除去方法の改善がなされてきた。
【0004】
塵埃物質の除去方法には、洗浄機により基板を洗浄するウエット方式と基板の性質上ウエット方式が使用できない工程に使用されるドライ方式がある。このドライ方式は基板の表面上の塵埃物質を吸引して取り除く方式である。
【0005】
ドライ方式の代表例として、基板の表面に圧縮空気を吹き付け塵埃物質を吸引するクリーナー型と、単に塵埃物質を吸引するだけの吸引型とがある。
【0006】
従来のクリーナー型の塵埃物質除去装置は、例えば特許文献1に開示されている。
【0007】
図6は、従来のクリーナー型の塵埃物質除去装置の一部である円筒状の回転ノズル11により、基板12上の塵埃物質13を吸引するようすを示す図である。
【0008】
図6の(a)は、回転ノズル11を、圧縮空気集合管14の長手方向に垂直な方向から見た断面図であり、圧縮空気15を塵埃物質13に噴射している状況を示している。
【0009】
図6の(b)は、図6の(a)で示す回転ノズル11を、90度回転させた時の断面図であり、塵埃物質13を吸引している状況を示している。
【0010】
この従来のクリーナー型の塵埃物質除去装置は、図6に示すように、予め定めた方向に回転する回転ノズル11を基板12に近接して設定する。そして、回転ノズル11を回転させながらこの回転ノズル11の表面の圧縮空気噴射孔16から圧縮空気15を噴射する。そして、圧縮空気15を噴射させながら、高圧吸入孔17から高圧の吸引を行い、基板12の表面に固着している塵埃物質13を吸引する。
【0011】
このように、従来のクリーナー型の塵埃物質除去装置は、圧縮空気を基板の表面に吹き付けて塵埃物質を吸引する。このため、基板に圧縮空気を吹き付けたときにこの圧縮空気に含まれるオイルミスト等の汚染微粒子が基板に付着し基板が不良品になる恐れがあるという問題がある。
【0012】
一方、吸引型の塵埃物質除去装置は、基板に圧縮空気を吹き付けずに単に塵埃物質を吸引して塵埃物質を除去する。したがって、基板に圧縮空気を吹き付けないのでオイルミスト等の汚染微粒子が基板に付着するという問題はない。しかし、単に塵埃物質を吸引して塵埃物質を除去するので、クリーナー型の塵埃物質除去装置に比べ除去性能が劣るという問題がある。
【0013】
この従来の吸引型の塵埃物質除去装置は、例えば図7に示すように、基板18を吸着したテーブル19と、基板18の上空に設定して基板18上の塵埃物質を吸引する吸引ノズル20とにより構成する。
【0014】
吸引ノズル20は、横幅に対して肉厚の薄い直方体の形状をし、上面の中央にダクト21を接続する。ダクト21の一端は図示しない吸引ユニットに接続され、吸引ユニットがエアーを吸引することにより、ダクト21の他端に接続した吸引ノズル20がこのノズルの下面よりエアーを吸引する。この吸引により基板18上の塵埃物質が吸引ノズルに吸引される。
【0015】
この従来の吸引型の塵埃物質除去装置は、基板18を吸着したテーブル19をゆっくりと一定方向に前進させながら、基板18全面にわたって吸引ノズル20にてエアーを吸引することにより基板18全面の塵埃物質を吸引する。
【0016】
この場合の塵埃物質の除去性能はテーブル19の移動速度、吸引ノズル20と基板18との距離、吸引ノズル20につないだ吸引ユニットの吸引力で決定される。
【0017】
このため、この塵埃物質除去装置の除去性能を向上させるには、テーブル19の移動速度を遅くして吸引する事が最も効果的である。しかし、テーブル19の移動速度を遅くすると処理能力が低下する。特に、近年基板が大型化しており、このためこの大型の基板全面にわたって塵埃物質を吸引するためには、テーブル19の移動ストロークを長くする必要がある。このため、テーブル19の移動速度を遅くすると、基板一枚あたりの塵埃物質の除去処理時間がかかるという問題がある。
【0018】
また、この従来の塵埃物質除去装置の除去性能を向上させる他の方法として吸引ユニットの吸引力を上げることが考えられる。吸引ユニットの吸引力を上げるためには、吸引ユニットのモーターの性能を向上させることが必要であるが、モーターの性能には限界がある。このため、モーターの性能の向上によって塵埃物質除去装置の除去性能を向上させるには限界があるという問題がある。
【0019】
【特許文献1】特開2005−131502号公報(図12、段落0019、段落0020)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
上述した従来の吸引型の塵埃物質除去装置は、基板を吸着したテーブルを前進させながら、基板全面にわたって吸引ノズルにてエアーを吸引することにより基板全面の塵埃物質を吸引する。したがって、基板に圧縮空気を吹き付けないのでオイルミスト等の汚染微粒子が基板に付着するという問題はないものの、単に塵埃物質を吸引して塵埃物質を除去するので、クリーナー型の塵埃物質除去装置に比べ除去性能が劣るという問題がある。
【0021】
この従来の吸引型の塵埃物質除去装置の除去性能を向上させるには、テーブルの移動速度を遅くして吸引する事が最も効果的である。しかし、テーブルの移動速度を遅くすると、基板一枚あたりの塵埃物質の除去処理時間がかかるという問題がある。
【0022】
また、上述した従来の吸引型の塵埃物質除去装置の除去性能を向上させる他の方法として吸引ユニットの吸引力を上げることが考えられる。吸引ユニットの吸引力を上げるためには、吸引ユニットのモーターの性能を向上させることが必要であるが、モーターの性能には限界がある。このため、モーターの性能の向上によって塵埃物質除去装置の除去性能を向上させるには限界があるという問題がある。
【0023】
本発明の目的は、このような従来の欠点を除去するため、テーブルの移動速度を遅くすることによる基板一枚あたりの塵埃物質の除去処理時間の低下をもたらさないノズル及び塵埃物質除去装置を提供することにある。また、吸引ユニットのモーターの性能を向上させることなく塵埃物質除去装置の除去性能を向上させるノズル及び塵埃物質除去装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明のノズルは、塵埃物質を吸引するノズルにおいて、前記ノズルの先端に配置されエアーを吸引することにより前記塵埃物質を吸引する開口部と、前記開口部の前面に配置し前記開口部が前記エアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させる乱流発生部と、を備えて構成されている。
【0025】
また、本発明のノズルの前記開口部はスリット形状である。
【0026】
更に、本発明のノズルの前記開口部は、前記塵埃物質に接近させて吸引する。
【0027】
また、本発明のノズルの前記乱流発生部は多数の穴を有する。
【0028】
更に、本発明のノズルの前記多数の穴の形状はハニカム形状である。
【0029】
本発明の塵埃物質除去装置は、エアーを吸引し、前記エアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させ、この乱流に巻き込んで前記エアーとともに塵埃物質を吸引するノズルと、前記塵埃物質が表面に存在する基板を乗せこの基板を旋回させるテーブルと、前記テーブル上の前記基板の表面に前記ノズルを接近させた状態で揺動する揺動部と、を備えて構成されている。
【0030】
また、本発明の塵埃物質除去装置の前記ノズルは、
前記ノズルの先端に配置され前記エアーを吸引することにより前記塵埃物質を吸引する開口部と、
前記開口部の前面に配置し前記開口部が前記エアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させる乱流発生部と、を備えて構成されている。
【0031】
更に、本発明の塵埃物質除去装置の前記開口部はスリット形状である。
【0032】
また、本発明の塵埃物質除去装置の前記乱流発生部は多数の穴を有する。
【0033】
更に、本発明の塵埃物質除去装置の前記多数の穴の形状はハニカム形状である。
【発明の効果】
【0034】
本発明のノズルによれば、ノズルの先端に配置した開口部によりエアーを吸引して塵埃物質を吸引し、開口部の前面に配置した乱流発生部により開口部がエアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させる。
【0035】
したがって、乱流発生部により、開口部がエアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させるので、エアーの乱流に塵埃物質が巻き込まれて吸引される。このため、エアーを吸引する吸引ユニットのモーターの性能を向上させることなく、ノズルの塵埃物質の除去性能が向上する。
【0036】
本発明の塵埃物質除去装置によれば、ノズルにより、エアーを吸引し、エアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させ、この乱流に巻き込んでこのエアーとともに塵埃物質を吸引する。そして、テーブルに塵埃物質が表面に存在する基板を乗せこの基板を旋回させ、揺動部により、テーブル上の基板の表面にノズルを接近させた状態で揺動する。
【0037】
したがって、ノズルが、エアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させるので、エアーの乱流に塵埃物質が巻き込まれてノズルに吸引される。このため、エアーを吸引する吸引ユニットのモーターの性能を向上させることなく、塵埃物質除去装置の除去性能を向上させることができる。更に、テーブルに基板を乗せこの基板を旋回させ、揺動部によりテーブル上の基板の表面にノズルを接近させた状態で揺動するため、基板上でエアーの乱流が増長し塵埃物質の吸引性がさらに増す。このため、塵埃物質除去装置の除去性能を更に向上させることができる。また、テーブルを旋回させ、揺動部でテーブル上の基板を揺動するため、テーブルを移動させずに基板上の塵埃物質を除去するので、基板が大型であっても基板一枚あたりの塵埃物質の除去処理時間がかからない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0039】
図1は、本発明の塵埃物質除去装置の一つの実施の形態を示す斜視図である。但し、図1中の吸引ノズル1は、透明に描いてある。
【0040】
図1に示す本実施の形態は、吸引ノズル1と、ノズルカバー(乱流発生部)2と、ダクト3と、基板吸着テーブル4と、テーブル旋回ユニット5と、ノズル揺動機構6と、ノズル前後動作機構7とにより構成する。
【0041】
吸引ノズル1は、横幅に対して肉厚の薄い直方体の形状をしている。すなわち、吸引ノズル1の上面及び下面は横長の長方形である。吸引ノズル1は下面にノズルカバー2を装着し、上面の中央にダクト3を接続する。
【0042】
ノズルカバー2は、吸引ノズル1の下面を覆って配置する。
【0043】
ダクト3の一端は図示しない吸引ユニットに接続され、吸引ユニットがエアーを吸引することにより、ダクト3の他端に接続した吸引ノズル1がノズルカバー2を介してエアーを吸引する。
【0044】
基板吸着テーブル4は、このテーブル上に基板8を吸着して設定する。
【0045】
基板8は、液晶パネル基板、ガラス基板、半導体基板等であり、この基板8の製造工程で表面にゴミ、塵、埃、汚染微粒子、異物等の塵埃物質が付着する。
【0046】
テーブル旋回ユニット5は、基板吸着テーブル4を旋回させる。
【0047】
ノズル揺動機構6は、一組あり、吸引ノズル1の上面の長手方向の両端にそれぞれ接続し、この一組のノズル揺動機構6を吸引ノズル1の長手方向に揺動することにより、吸引ノズル1をこのノズルの長手方向(横方向)に揺動する。
【0048】
ノズル前後動作機構7は、吸引ノズル1を基板吸着テーブル4上空の中央に設定したり、基板吸着テーブル4上空から退避するために動作する。このノズル前後動作機構7は、一組あり、一組のノズル揺動機構6にそれぞれ接続し、この一組のノズル前後動作機構7を同時に吸引ノズル1の前後方向(吸引ノズル1の横方向に対し垂直な方向)に動かす。ノズル前後動作機構7を吸引ノズル1の前後方向に動かすことにより、ノズル前後動作機構7に接続したノズル揺動機構6を吸引ノズル1の前後方向に動かす。そして、ノズル揺動機構6に接続した吸引ノズル1を前後方向に動かす。
【0049】
吸引ノズル1は、基板吸着テーブル4上に設定された基板8に接近し、エアーを吸引することによりノズルカバー2を介して基板8上の塵埃物質を吸引する。
【0050】
次に、本実施の形態の塵埃物質除去装置の動作を図2、図3、図4及び図5を参照して詳細に説明する。
【0051】
図2は、本発明の実施の形態の動作の一例を示すフローチャートである。
【0052】
図3は、本発明の吸引ノズルの(a)側面図と(b)下面図である。側面図は、吸引ノズル1を肉厚の薄い側面から見た図である。下面図は、吸引ノズル1を、ノズルカバー2を装着した側から見た図である。吸引ノズル1の上面に吸引ユニットに接続したダクト3を配置する。吸引ノズル1の下面に、ライン状のスリット形状の開口部9を配置する。ノズルカバー2は、吸引ノズル1の先端に開口部9を覆って取り付けノズルカバー固定板10により固定する。ノズルカバー2は、吸引ノズル1の先端に着脱可能である。吸引ユニットがエアーを吸引することにより、開口部9がノズルカバー2を介してエアーを吸引する。
【0053】
図1において、図2のステップ21では、ノズル前後動作機構7が動作し、吸引ノズル1を、吸引ノズル1の例えば後方向に動かし基板吸着テーブル4の上から退避する。
【0054】
図2のステップ22では、例えば図示しないロボットハンドが、前工程から基板8を搬送し基板吸着テーブル4上にこの基板8を乗せる。
【0055】
図2のステップ23では、基板吸着テーブル4が基板8を吸着してテーブル上に設定する。
【0056】
図2のステップ24では、ノズル前後動作機構7が動作し、ステップ21で退避しておいた吸引ノズル1を基板吸着テーブル4上空の中央に移動する。吸引ノズル1の先端は、基板吸着テーブル4上に設定された基板8上に例えば1mm程度(この値は、塵埃物質除去装置の仕様、塵埃物質を除去する基板8、塵埃物質の種類等を考慮し最適な距離に適宜変更して良い。)の間隔に接近して設定する。
【0057】
図2のステップ25では、吸引ユニットがエアーの吸引を開始し、吸引ユニットに接続されたダクト3がエアーを吸引し、吸引ノズル1の先端に配置された開口部9がエアーを吸引する。
【0058】
図2のステップ26では、ステップ25で開口部9がエアーを吸引すると、エアーはノズルカバー2を介して吸引される。
【0059】
ノズルカバー2は、図4に示すように、多数の穴を有し、この多数の穴の形状はハニカム形状である。穴の形状は、例えば、三角形、四角形又は六角形であり、同一の形を隙間なく敷き詰められる形であればよい。また、この穴の形状は、円形、楕円形、あるいは多角形であってもよい。
【0060】
吸引ノズル1の先端に配置されたスリット形状の開口部9がエアーを吸引すると、ステップ24で開口部9は基板8上に1mm程度接近しているので、吸引されるエアーは開口部9近傍で流速が増加し、例えば、吸引ユニットの吸引力が数KPaに対し数m/sから50m/s程度になる。
【0061】
この流速は、ハニカム形状のノズルカバー2により、流速の粗密(穴と穴の間は粗、穴の部分は密)が生じ、乱流が発生する。
【0062】
図5は、(a)ハニカム形状のノズルカバー2の拡大図と、(b)ハニカム形状のノズルカバー2により、流速の粗密が生じ、乱流が発生するようすを示した図である。ノズルカバー2の穴の大きさは例えば2mm程度であり、穴と穴の間は例えば0.5から1.5mm程度であり、穴と穴の間の厚さは例えば0.2から1mm程度である。これらの値は、塵埃物質除去装置の仕様、塵埃物質を除去する基板8、塵埃物質の種類等を考慮し、適宜実験等で最適な大きさを決めこの大きさに設定して良い。
【0063】
図5の(b)に示すように、エアーの流速は、穴と穴の間で細い矢印で示すように粗となり、穴の部分は太い矢印で示すように密となる。この粗と密の流速により乱流が発生する。この乱流により基板8上の塵埃物質の除去性能が向上する。開口部9は、この乱流の生じたエアーを吸引することにより、この乱流に巻き込まれた基板8上の塵埃物質を吸引する。
【0064】
図2のステップ27では、ノズル揺動機構6を稼動させ吸引ノズル1を揺動させる。また、同時に、テーブル旋回ユニット5により基板吸着テーブル4を旋回させ、基板吸着テーブル4上の基板8を旋回させる。旋回スピードは一定速でも多段階可変速でもよい。又、ノズル揺動機構6の動作スピードも塵埃物質の除去状況により可変速にしたり、一定速にしたりしてよい。
【0065】
吸引ノズル1の先端の開口部9近傍で増加した流速と、ハニカム形状のノズルカバー2により発生した乱流は、吸引ノズル1の揺動と基板8の旋回によって、より一層増強される。開口部9は、この増強された流速と乱流の生じたエアーを吸引することにより、基板8上の塵埃物質を吸引する。
【0066】
図2のステップ28では、一定時間経過後(例えば、全基板8表面上に渡って塵埃物質の吸引動作を行った後)、吸引ユニットがエアーの吸引を停止し開口部9がエアーの吸引を停止する。そして、ノズル揺動機構6の動作を停止し吸引ノズル1の揺動を停止する。また、テーブル旋回ユニット5により基板吸着テーブル4の旋回を停止させ、基板吸着テーブル4上の基板8の旋回を停止させる。
【0067】
図2のステップ29では、ノズル前後動作機構7が動作し、吸引ノズル1を、吸引ノズル1の例えば後方向に動かし基板吸着テーブル4の上から退避する。
【0068】
図2のステップ30では、例えば図示しないロボットハンドが、基板吸着テーブル4上の基板8を取り出し基板吸着テーブル4上から排出する。
【0069】
以上説明したように、本実施の形態の塵埃物質除去装置によれば、ハニカム形状のノズルカバー2により、開口部9がエアーを吸引するときにこのエアーに乱流を発生させる。このため、エアーの乱流に塵埃物質が巻き込まれて吸引される。このため、エアーを吸引する吸引ユニットのモーターの性能を向上させることなく、塵埃物質除去装置の塵埃物質の除去性能を向上させることができる。また、本実施の形態の塵埃物質除去装置によれば、テーブル旋回ユニット5により基板吸着テーブル4上の基板8を旋回させ、ノズル揺動機構6により基板8の表面に吸引ノズル1を接近させた状態で吸引ノズル1を揺動する。このため、基板8の旋回と吸引ノズル1の揺動により、基板8上でエアーの乱流が増長し塵埃物質の吸引性がさらに向上する。更に、本実施の形態の塵埃物質除去装置によれば、基板吸着テーブル4を旋回させ、ノズル揺動機構6で基板吸着テーブル4上の基板8を揺動する。このため、基板吸着テーブル4を移動させずに基板8上の塵埃物質を除去するので、基板が大型であっても基板一枚あたりの塵埃物質の除去処理時間がかからない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の塵埃物質除去装置の一つの実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の吸引ノズルの一例を示す側面図と下面図である。
【図4】ノズルカバーのハニカム形状の一部分の一例を示す図である。
【図5】ハニカム形状のノズルカバーの一例を示す拡大図、及びこのノズルカバーにより、流速の粗密及び乱流が発生するようすの一例を示す図である。
【図6】従来のクリーナー型の塵埃物質除去装置で使用する回転ノズルを示す図である。
【図7】従来の吸引型の塵埃物質除去装置を示す図である。
【符号の説明】
【0071】
1 吸引ノズル
2 ノズルカバー
3 ダクト
4 基板吸着テーブル
5 テーブル旋回ユニット
6 ノズル揺動機構
7 ノズル前後動作機構
8 基板
9 開口部
10 ノズルカバー固定板
11 回転ノズル
12 基板
13 塵埃物質
14 圧縮空気集合管
15 圧縮空気
16 圧縮空気噴射孔
17 高圧吸入孔
18 基板
19 テーブル
20 吸引ノズル
21 ダクト
【出願人】 【識別番号】303018827
【氏名又は名称】NEC液晶テクノロジー株式会社
【出願日】 平成18年8月9日(2006.8.9)
【代理人】 【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦

【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹

【識別番号】100111637
【弁理士】
【氏名又は名称】谷澤 靖久


【公開番号】 特開2008−36566(P2008−36566A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−216460(P2006−216460)