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基板の処理装置 - 特開2008−29922 | j-tokkyo
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【発明の名称】 基板の処理装置
【発明者】 【氏名】廣瀬 治道

【要約】 【課題】所定の角度で傾斜して搬送される基板を乾燥処理する際、基板が背面を支持した支持ローラから浮き上がるのを防止した基板の処理装置を提供することにある。

【構成】チャンバと、チャンバ内に設けられ基板の傾斜方向下側の背面を支持する支持ローラと、背面が支持ローラによって支持された基板の下端を外周面によって支持し回転駆動されて上記基板を所定方向に搬送する駆動ローラと、基板の傾斜方向上側の前面と下側の背面との高さ方向ほぼ全長にわたって対向して配置され基板の搬送方向上流側に向かって気体を噴射するエアーナイフ61と、基板の前面のエアーナイフよりも基板の搬送方向上流側に前面と対向して設けられエアーナイフから噴射される気体が基板の前面に沿って流れるようガイドする前面整流板64とを具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の角度で傾斜させて搬送しながら処理液によって処理された基板に気体を噴射して乾燥処理する基板の処理装置であって、
チャンバと、
このチャンバ内に設けられ上記基板の傾斜方向下側の背面を支持する支持ローラと、
背面が上記支持ローラによって支持された上記基板の下端を外周面によって支持し回転駆動されて上記基板を所定方向に搬送する駆動ローラと、
上記基板の傾斜方向上側の前面と下側の背面との高さ方向ほぼ全長にわたって対向して配置され上記基板の搬送方向上流側に向かって気体を噴射する気体噴射手段と、
上記基板の前面の上記気体噴射手段よりも基板の搬送方向上流側に上記前面と対向して設けられ上記気体噴射手段から噴射される気体が上記基板の前面に沿って流れるようガイドする前面整流板と
を具備したことを特徴とする基板の処理装置。
【請求項2】
上記前面整流板は上記基板の高さ方向に対して複数に分割されていることを特徴とする請求項1記載の基板の処理装置。
【請求項3】
上記前面整流板は基板の搬送方向下流側から上流側に向かって上記基板の前面に対する対向間隔が次第に小さくなるよう傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の基板の処理装置。
【請求項4】
上記基板の背面の上記気体噴射手段よりも基板の搬送方向上流側に上記背面と対向して設けられ上記気体噴射手段から噴射される気体が上記基板の背面から離れる方向に流れるようガイドする背面整流板が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の基板の処理装置。
【請求項5】
複数の背面整流板が基板の搬送方向に沿って所定間隔で設けられていることを特徴とする請求項4記載の基板の処理装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は基板を所定の角度で傾斜した起立状態で搬送しながら処理液によって処理してから気体を噴射して乾燥処理する基板の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるガラス製の基板には回路パターンが形成される。基板に回路パターンを形成するにはリソグラフィープロセスが採用される。リソグラフィープロセスは周知のように上記基板にレジストを塗布し、このレジストに回路パターンが形成されたマスクを介して光を照射する。
【0003】
つぎに、レジストの光が照射されない部分或いは光が照射された部分を除去し、基板のレジストが除去された部分をエッチングする。そして、エッチング後にレジストを除去するという一連の工程を複数回繰り返すことで、上記基板に回路パターンを形成する。
【0004】
このようなリソグラフィープロセスにおいては、上記基板に現像液、エッチング液或いはエッチング後にレジストを除去する剥離液などの処理液よって基板を処理する工程、さらに洗浄液によって洗浄する工程、洗浄後に基板に付着残留した洗浄液を除去する乾燥工程が必要となる。
【0005】
従来、基板に対して上述した一連の処理を行う場合、上記基板は軸線を水平にして配置された搬送ローラによってほぼ水平な状態で、複数の処理チャンバに搬送し、各処理チャンバで処理液による処理、洗浄液による洗浄、洗浄後に気体を噴射する乾燥を順次行なうようにしている。
【0006】
ところで、最近では液晶表示装置に用いられるガラス製の基板が大型化及び薄型化する傾向にある。そのため、基板を水平搬送すると、搬送ローラ間における基板の撓みが大きくなるため、各処理チャンバでの処理が基板の板面全体にわたって均一に行えなくなるということが生じる。
【0007】
さらに、基板が大型化すると、その基板を搬送する搬送ローラが設けられた搬送軸が長尺化する。しかも、基板が大型化することで、基板上に供給される処理液が増大し、基板上の処理液の量に応じて上記搬送軸に加わる荷重が大きくなるから、それらのことによって搬送軸の撓みが増大する。そのため、基板は搬送軸が撓むことによっても撓みが生じ、均一な処理が行えなくなるということがある。
【0008】
そこで、基板を処理する際、上記基板が処理液や洗浄液の重量によって撓むのを防止するため、基板を所定の傾斜角度、たとえば垂直状態から15度傾斜させた75度の角度で搬送し、傾斜方向の上側に位置する前面に処理液を噴射して前面を処理し、ついで前面及び背面に洗浄液を噴射するということが行なわれている。
【0009】
基板を傾斜させて搬送し、その基板の前面に処理液や洗浄液を噴射供給すれば、処理液や洗浄液は基板の板面に留まらず、板面を上方から下方へ向かって円滑に流れるから、処理液や洗浄液の重量によって基板が撓むのを防止することができる。
【0010】
基板を所定の角度で傾斜させて搬送しながら処理する処理装置の場合、特許文献1に示されるように、チャンバ内に基板の傾斜方向下側となる背面を支持する支持ローラと、下端を支持する駆動ローラが設けられる。駆動ローラは駆動軸に取付けられ、その駆動軸は駆動源によって回転駆動される。
【0011】
上記処理装置には、チャンバ内に複数の上記支持ローラと上記駆動ローラが上記基板の搬送方向に対して所定間隔で配置される。それによって、上記基板は上記支持ローラによって背面が支持されながら、下端が上記駆動ローラによって駆動され、所定方向に搬送されることになる。
【特許文献1】特開2004−210511号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、処理液によって処理された基板は、前面と背面とが洗浄液によって洗浄された後、上述したようにその前面と背面とにエアーナイフによって気体が噴射されて乾燥処理が行なわれる。エアーナイフは先端にスリットが開口形成されている。そして、エアーナイフは搬送される基板の前面及び背面に対し、搬送方向上流側に向かって傾斜して配置されていて、所定方向に搬送される基板の前面及び背面に加圧された気体を上記スリットから基板の搬送方向上流側に向けて傾斜して噴射するようにしている。
【0013】
基板の前面と背面とに気体を上流側に向かって傾斜して噴射すると、基板の前面と背面に付着した洗浄液は基板の搬送方向上流側に向かって押し流される。それによって、基板の前面と背面とが乾燥処理されることになる。
【0014】
一方、エアーナイフから基板の前面と背面とに噴射された気体のうち、前面に噴射された気体は、基板の前面に衝突した後、直ちにその前面から離れる方向に流れる。基板の前面から離れる方向に流れる気体は基板の前面に浮力を発生させる。
【0015】
基板の前面に浮力が生じると、その浮力によって基板は背面が支持ローラから浮き上がるから、基板の搬送状態が不安定となったり、浮き上がりが大きな場合には基板はチャンバの端部壁に形成された基板を通過させるためのスリットにぶつかり、損傷したり、搬送不能になる虞があった。
【0016】
この発明は基板に気体を噴射して乾燥処理する場合に、基板が支持ローラから浮き上がるのを防止した基板の処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
この発明は、所定の角度で傾斜させて搬送しながら処理液によって処理された基板に気体を噴射して乾燥処理する基板の処理装置であって、
チャンバと、
このチャンバ内に設けられ上記基板の傾斜方向下側の背面を支持する支持ローラと、
背面が上記支持ローラによって支持された上記基板の下端を外周面によって支持し回転駆動されて上記基板を所定方向に搬送する駆動ローラと、
上記基板の傾斜方向上側の前面と下側の背面との高さ方向ほぼ全長にわたって対向して配置され上記基板の搬送方向上流側に向かって気体を噴射する気体噴射手段と、
上記基板の前面の上記気体噴射手段よりも基板の搬送方向上流側に上記前面と対向して設けられ上記気体噴射手段から噴射される気体が上記基板の前面に沿って流れるようガイドする前面整流板と
を具備したことを特徴とする基板の処理装置にある。
【0018】
上記前面整流板は上記基板の高さ方向に対して複数に分割されていることが好ましい。
【0019】
上記前面整流板は基板の搬送方向下流側から上流側に向かって上記基板の前面に対する対向間隔が次第に小さくなるよう傾斜して配置されていることが好ましい。
【0020】
上記基板の背面の上記気体噴射手段よりも基板の搬送方向上流側に上記背面と対向して設けられ上記気体噴射手段から噴射される気体が上記基板の背面から離れる方向に流れるようガイドする背面整流板が設けられることが好ましい。
【0021】
複数の背面整流板が基板の搬送方向に沿って所定間隔で設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、気体噴射手段から噴射された気体は前面整流板によって基板の前面に沿って流れるようガイドされるから、その気体の流れによって基板の前面に浮力が生じるのを抑制し、基板を安定した状態で搬送することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は処理装置の概略的構成を示す斜視図であって、この処理装置は装置本体1を有する。この装置本体1は分割された複数の処理ユニット、この実施の形態では第1乃至第5の処理ユニット1A〜1Eを分解可能に一列に連結してなる。
【0024】
各処理ユニット1A〜1Eは架台2を有する。この架台2の前面には箱型状のチャンバ3が所定の角度で傾斜して保持されている。上記架台2とチャンバ3の上面には上部搬送部4が設けられている。上記架台2の下端の幅方向両端には板状の一対の脚体5(一方のみ図示)が分解可能に設けられる。この脚体5によって上記架台2の下面側に空間部6が形成される。
【0025】
上記空間部6には、上記処理部3で後述するように行なわれる基板Wの処理に用いられる薬液やリンス液などの処理液を供給するタンクやポンプ或いは処理液の供給を制御するための制御装置などの機器7をフレーム8に載置した機器部9が収納されるようになっている。つまり、各処理ユニット1A〜1Eは架台2を脚体5で支持してチャンバ3の下方に空間部6を形成することで、上下方向に位置するチャンバ3、上部搬送部4及び機器部9の3つの部分に分割されている。
【0026】
上記チャンバ3は上記架台2に所定の角度である、たとえば垂直な状態から15度傾斜させた、水平面に対して75度の角度で傾斜して保持されていて、幅方向の両側面には75度の角度で傾斜して搬送される基板Wが通過するスリット13(図1に一箇所だけ図示)が形成されている。
【0027】
上記チャンバ3の内部には、図2に示すように傾斜搬送手段を構成する複数の搬送軸15(1つのみ図示)がチャンバ3の幅方向に所定間隔で設けられている。この搬送軸15には複数の支持ローラ14が軸方向に所定間隔で回転可能に設けられている。上記搬送軸15は、軸線が上記スリット13と同じ角度で傾斜するよう、上端及び下端がそれぞれブラケット15aによって支持されている。
【0028】
上記チャンバ3内には、上記スリット13から基板Wが図1に鎖線で示す第1の姿勢変換部16によって水平状態から75度の角度に変換されて搬入される。すなわち、未処理の基板Wは上記上部搬送部4によって第5の処理ユニット1E側から第1の処理ユニット1A側に搬送されて上記第1の姿勢変換部16で水平状態から75度の角度に傾斜されて上記第1の処理ユニット1Aに搬入される。
【0029】
第1の処理ユニット1Aのチャンバ3内に搬入された基板Wは上記搬送軸15に設けられた支持ローラ14によって非デバイス面である背面が支持される。この基板Wの下端は駆動ローラ17(図2に示す)の外周面によって支持される。
【0030】
上記駆動ローラ17は駆動ユニット18の回転軸19に設けられている。そして、この回転軸19が回転駆動さることで、駆動ローラ17に下端が支持され背面が上記支持ローラ14に支持された上記基板Wが上記駆動ローラ17の回転方向に搬送されるようになっている。
【0031】
基板Wは搬送方向上流側の第1乃至第3の処理ユニット1A〜1Cで処理液としての剥離液でレジストの除去が行なわれた後、第4の処理ユニット1Dで洗浄液によって洗浄処理が行なわれる。そして、第5の処理ユニット1Eで熱風などの加圧された気体によって後述するように乾燥処理が行なわれる。
【0032】
各処理ユニット1A〜1Eを順次通過して処理された基板Wは75度の角度で傾斜した状態で上記第5の処理ユニット1Eから搬出される。第5の処理ユニット1Eから搬出された基板Wは、図1に鎖線で示す第2の姿勢変換部23で傾斜状態から水平状態に姿勢が変換されて次工程に受け渡される。
【0033】
図2に示すように、上記駆動ユニット18はチャンバ3の幅方向(基板Wの搬送方向)に沿って長い板状の下部ベース部材24を有する。この下部ベース部材24の上面には下部ベース部材24と同じ長さのチャンネル状の上部ベース部材25が両側下端を固着して設けられている。
【0034】
上記上部ベース部材25には、上記下部ベース部材24とほぼ同じ大きさの平板状の取付け部材26の幅方向の一端部と他端部とが上部ベース部材25に対して傾きの調整可能に連結して設けられている。つまり、上記取り付け部材26はチャンバ3の前後方向に傾き角度の調整ができるようになっている。
【0035】
上記取付け部材26の幅方向の一端と他端とには、それぞれ複数のブラケット31が上記取付け部材26の長手方向に対して所定間隔で、しかも幅方向に対応する位置に設けられている。幅方向において対応する一対のブラケット31には図示しない軸受を介して上記回転軸19の軸方向の中途部が回転可能に支持されている。この回転軸19の先端には上記駆動ローラ17が取り付けられ、後端には第1の歯車33が嵌着される。
【0036】
そして、上記架台2にチャンバ3を設置したならば、この架台2に設けられた支持部41の上面にロッド状の4本の基準部材35の下端面がねじ42によって取付け固定される。上記駆動ユニット18は、下部ベース部材24の四隅部下面が上記基準部材35の上端面にねじ42によって取付け固定される。4本の基準部材35の上端面は同一平面に位置している。そのため、駆動ユニット18はその下部ベース部材24の幅方向及び長手方向に歪が生じることなく取付け固定される。
【0037】
上記駆動ユニット18を基準部材35の上端面を基準にしてチャンバ3内に組み込む際、駆動ユニット18に支持された複数の回転軸19の後端部はチャンバ3の前壁12bに開口された導出孔44から駆動室45に突出する。そして、駆動ユニット18をチャンバ3内に組み込んだ後で、上記回転軸19の後端に上記第1の歯車33が嵌着される。
【0038】
上記駆動室45には駆動源51が設けられている。この駆動源51の出力軸には駆動プーリ53が嵌着されている。この駆動プーリ53と従動プーリ54とにはベルト55が張設されている。上記従動プーリ54は図示しない第2の歯車が同軸に設けられている。この第2の歯車は上記第1の歯車33に噛合している。それによって、駆動源51が作動すれば、上記回転軸19が回転駆動されることになるから、この回転軸19の先端に設けられた上記駆動ローラ17も回転駆動される。
【0039】
駆動ローラ17が回転駆動されれば、これらの駆動ローラ17によって下端が支持された基板Wは上記駆動ローラ17の回転方向に搬送されることになる。
【0040】
図2は第5の処理ユニット1Eのチャンバ3内を示す断面図であって、このチャンバ3内を搬送される基板Wの前面と背面には、基板Wの上下方向全長に対向する長さの気体噴射手段としての一対のエアーナイフ61が対向して配設されている。
【0041】
一対のエアーナイフ61は先端面にスリット62が開口形成されていて、そのスリット62から基板Wの前面と背面に所定の圧力に加圧された気体が噴射される。一対のエアーナイフ61は、図4に示すように先端側が基板Wの搬送方向Xの上流側に向かって低くなるよう傾斜して配設されている。それによって、エアーナイフ61のスリット62から噴射された気体は、基板Wの前面及び背面に衝突してから、搬送方向Xの上流側に向かって流れる。
なお、基板Wの前面及び背面に対するエアーナイフ61の傾斜角度は30〜60度の範囲に設定されることが好ましい。
【0042】
上記エアーナイフ61よりも基板Wの搬送方向Xの上流側には、図3と図4に示すように基板Wの前面に対向して複数の前面整流板64が後述するように配置され、背面に対向して図4と図5に示すように基板Wの高さ寸法とほぼ同じ長さを有する複数の背面整流板65、この実施の形態では2枚の背面整流板65が後述するように平行に配置されている。
【0043】
すなわち、上記前面整流板64は、図3に示すように基板Wの高さ方向に対して3つに分割されていて、基板Wの搬送方向Xの上流側から下流側に向かって基板Wの前面に対する対向間隔が次第に狭くなるよう傾斜して配設されている。
【0044】
さらに具体的に説明すると、図4に示すように前面整流板64のエアーナイフ61側に位置する幅方向の一端と基板Wの前面との間隔をA、幅方向他端と基板Wの前面との間隔をBとすると、A>Bであって、たとえばAは20mm、Bは10mmに設定される。
【0045】
上記前面整流板64の長さ寸法は基板Wの高さ寸法の約5分の1に設定されている。それによって、隣り合う前面整流板64の端部間には前面整流板64の長さ寸法とほぼ同じ間隔で開放部Sが形成される。
【0046】
上記背面整流板65は、基板Wの高さ寸法とほぼ同じ長さ寸法を有するとともに、基板Wの搬送方向Xの上流側に位置する幅方向の一端Cが他端Dよりも基板Wの背面から離れる方向に傾斜している。基板Wの背面に対する上記背面整流板65の傾斜角度は30〜60度が好ましい。そして、2枚の背面整流板65は基板Wの搬送方向Xに対して所定間隔で平行に離間して配設されている。
【0047】
このように構成された基板Wの処理装置によれば、第1の乃至第3の処理ユニット1A〜1Cで処理液によって処理されてから、第4の処理ユニット1Dで洗浄液によって洗浄処理された基板Wが第5の処理ユニット1Eに搬入されると、この基板Wの前面と背面には一対のエアーナイフ61から加圧された気体が噴射される。
【0048】
基板Wの前面に噴射された気体は基板Wの前面に衝突して反射し、その前面から離れる方向に流れようとする。しかしながら、エアーナイフ61よりも基板Wの搬送方向上流側の前面には3枚の前面整流板64が設けられている。
【0049】
そのため、これら前面整流板64に対応する部分に噴射された気体は、図4に矢印Fで示すように基板Wの前面で衝突すると、前面整流板64にガイドされて基板Wの前面に沿って流れる。
【0050】
したがって、基板Wの前面に噴射された気体は基板Wの前面に衝突した後、直ちにその前面から離れる方向に流れるのが上記前面整流板64によって阻止されるから、基板Wに噴射された気体によってその基板Wの前面に浮力が生じるのが抑制される。それによって、基板Wを支持ローラ14から浮き上がらせることなく、安定した状態で搬送することができる。
【0051】
基板Wの前面の前面整流板64が設けられていない部分に噴射された気体は、基板Wの前面に衝突した後、直ちにその前面から離れる方向に流れるため、基板Wの前面に浮力を生じさせることになる。
【0052】
しかしながら、その気体によって基板Wの前面に浮力が生じても、基板Wの前面と前面整流板64との間に流れる気体が基板Wの前面にこの基板Wを支持ローラ14に押し付ける方向の力として作用するから、基板Wが支持ローラ14から浮き上がるのが阻止されることになる。
【0053】
したがって、基板Wの前面に複数に分割された前面整流板64を設けるようにしても、エアーナイフ61から基板Wの前面に噴射される気体によって基板Wが浮き上がるのを防止することができる。
【0054】
しかも、前面整流板64は基板Wの前面との間隔が基板Wの搬送方向下流側から上流側に向かって狭くなるよう傾斜して設けられている。そのため、エアーナイフ61から噴射されて基板Wの前面に衝突した気体は基板Wの前面と前面整流板64との間に流入しやすいから、そのことによっても基板Wの前面に浮力が生じ難くなる。
【0055】
一方、前面整流板64を基板Wの高さ方向に対して3つに分割したため、前面整流板64を基板Wの高さ方向全長にわたって設けた場合に比べ、エアーナイフ61から噴射されてから前面整流板64にガイドされて基板Wの前面に沿って流れる気体の量が少なくなる。
【0056】
それによって、基板Wの前面に発生する、基板Wを支持ローラ14に押し付ける力が大きくなり過ぎるのが抑制されるから、基板Wの前面がエアーナイフ61から噴射される気体によって加圧され過ぎて基板Wの搬送が円滑に行なわれるのを防止することができる。
【0057】
基板Wの背面には基板Wの搬送方向Xの下流側から上流側に向かって基板Wの背面から離れる方向に傾斜した2枚の背面整流板65を平行に設けるようにした。そのため、エアーナイフ61から基板Wの背面に噴射された気体は基板Wの背面に衝突した後、図4に矢印Rで示すように上記背面整流板65にガイドされて基板Wの背面から離れる方向に流れる。
【0058】
そのため、基板Wの背面に噴射された気体が基板Wを背面が支持ローラ14から浮き上がる方向の力として作用することがないから、そのことによっても基板Wを支持ローラ14によって安定した状態で搬送することができる。
【0059】
すなわち、洗浄液によって洗浄処理された基板Wを第5の処理ユニット1Eで乾燥処理する際、所定の角度で傾斜した基板Wの前面と背面とに一対のエアーナイフ61から気体を噴射しても、その基板Wの背面が気体の圧力によって支持ローラ14から浮き上がるのを防止することができるから、基板Wを安定した状態で確実に搬送することが可能となる。
【0060】
なお、上記一実施の形態では基板の背面側に背面整流板を設けたが、背面整流板を設けず、前面整流板だけを設けるようにしても、基板を安定した状態で搬送することが可能である。背面整流板を設ける場合、その枚数は2枚に限られず、1枚或いは3枚以上であってもよい。
【0061】
前面整流板を複数に分割したが、分割せずに基板の高さ方向全長にわたって設けるようにしてもよく、その場合、基板の前面と前面整流板との間を流れる気体の圧力が高くなり過ぎないよう、エアーナイフから噴射される気体の圧力を調整すれば、基板の円滑な搬送が損なわれるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明の第1の実施の形態の処理装置の概略的構成を示す斜視図。
【図2】上記処理装置のエアーナイフが設けられたチャンバの縦断面図。
【図3】基板の前面に対向して配置されたエアーナイフと前面整流板を示す正面図。
【図4】基板の搬送方向を図3と同じにして一対のエアーナイフ、前面整流板及び、背面整流板を示す平面図。
【図5】基板の搬送方向を図3と同じにして基板の背面に対向して配置されるエアーナイフと背面整流板を示す背面図。
【符号の説明】
【0063】
3…チャンバ、14…支持ローラ、17…駆動ローラ、19…回転軸、61…エアーナイフ、62…スリット、64…前面整流板、65…背面整流板。
【出願人】 【識別番号】000002428
【氏名又は名称】芝浦メカトロニクス株式会社
【出願日】 平成18年7月26日(2006.7.26)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎


【公開番号】 特開2008−29922(P2008−29922A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−203754(P2006−203754)